JP6816330B1 - エアサスペンション装置、及び、フロントフォーク - Google Patents

エアサスペンション装置、及び、フロントフォーク Download PDF

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Abstract

エアサスペンション装置60は、鞍乗り型車両10の情報を検知する検知手段40と、検知手段40が検知した情報を電気信号として受け取る制御部50と、車体11又は前輪14に設けられたアウタチューブ61と、先端がアウタチューブ61の内部に存在する筒体であって、アウタチューブ61に対して軸線CLに沿って移動可能なインナチューブ63と、空気室67に設けられ、内部に空気が通過可能な流路71を有し、制御部50からの電気信号に基づいて流路71の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な空気の流量を制御する流量制御弁70と、を有する。

Description

本発明は、鞍乗り型車両に用いられるエアサスペンション装置、及び、フロントフォークに関する。
多くの鞍乗り型車両の前部には、フロントフォークが設けられている。フロントフォークは、振動を減衰するばねを有している。このようなばねとして空気を利用するエアサスペンション装置が知られている。
特許文献1に示されるようなフロントフォークは、車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、車体側チューブと車軸側チューブにガス室を付帯し、ガス室の圧力を調整する給排気バルブを有している。
特開2014−145475号公報
特許文献1に示されるようなエアサスペンション装置は、反力(以下において、「ガス反力」と称することがある。)と、エアサスペンションの伸縮量であるストローク量とが比例関係にある比例特性ではなく、ストローク量が大きいほどガス反力が加速度的に大きくなる2乗カーブ特性を示す。ガス反力の特性(以下において、「反力特性」と称する。)を比例特性に近づけることができれば、エアサスペンションを搭載した鞍乗り型車両の乗り心地を向上させることが可能になると考えられるが、簡易な構成でエアサスペンションの反力特性を比例特性に近づけることは、これまで困難であった。
本発明は、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置等を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、通過可能な空気の流量を変更可能な流量制御弁を、シリンダ内に設け、鞍乗り型車両の状態を検知する検知手段によって検知された情報に基づいて流量制御弁を通過する空気の流量を変更するように制御することにより、エアサスペンションの反力特性を、従来の2乗カーブ特性から比例特性に近づけることが可能になることを知見した。エアサスペンションの反力特性を比例特性に近づけることにより、乗り心地を向上させることが可能なので、上記のように制御することにより、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置、及び、これを搭載する鞍乗り型車両を提供することができる。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。本発明について、以下に説明する。
本開示の一面によれば、鞍乗り型車両の情報を検知する検知手段と、前記検知手段が検知した情報を電気信号として受け取る制御部と、前記鞍乗り型車両の車体又は前輪に設けられた、筒状のアウタチューブと、前記車体及び前記前輪のうち、前記アウタチューブが設けられない側に設けられると共に、先端が前記アウタチューブの内部に存在する筒体であって、前記アウタチューブに対して軸線に沿って移動可能なインナチューブと、前記アウタチューブ及び前記インナチューブによって囲まれた、空気が充填されている空気室に設けられ、内部に前記空気が通過可能な流路を有し、前記制御部からの電気信号に基づき前記流路の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な前記空気の流量を制御する流量制御弁と、を有し、前記流量制御弁は、前記制御部によって動作を制御されるモータと、前記モータが作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面を有する弁と、前記斜面が当接可能な座面を有する弁座部と、を有し、前記検知手段によって検知される情報に、前記アウタチューブに対する、前記インナチューブのストローク量が含まれ、前記検知手段で検知した前記ストローク量をストローク量x、前記ストローク量が大きいほどガス反力が加速度的に大きくなるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF1(N)、前記ストローク量とガス反力とが比例関係にあるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF2(N)とするとき、前記ストローク量xのときの前記ガス反力値を、F1(N)からF2(N)に近づけるように、前記制御部によって、前記モータに通電する電流量を変更するエアサスペンション装置が提供される。
本開示の別の面によれば、車体から前輪の左又は右まで架け渡され、前記前輪を介して前記車体に加わる振動エネルギーを減衰可能な液体を有する懸架装置と、前記前輪の左右のうち、前記懸架装置が設けられない側に設けられ、前記前輪を介して前記車体に加わる振動エネルギーを減衰可能な空気が充填されているエアサスペンション装置と、を有し、前記エアサスペンション装置は、前記エアサスペンション装置に接続され、前記エアサスペンション装置のストローク量を検知するストロークセンサと、前記ストロークセンサが検知した前記ストローク量を電気信号として受け取る制御部と、前記車体又は前記前輪に設けられた、筒状のアウタチューブと、前記車体及び前記前輪のうち、前記アウタチューブが設けられない側に設けられると共に、先端が前記アウタチューブの内部に存在する筒体であって、前記アウタチューブに対して軸線に沿って移動可能なインナチューブと、前記アウタチューブ及び前記インナチューブによって囲まれた、空気が充填されている空気室に設けられ、内部に前記空気が通過可能な流路を有し、前記制御部からの電気信号に基づき前記流路の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な空気の流量を制御する流量制御弁と、を有し、前記流量制御弁は、前記制御部によって動作を制御されるモータと、前記モータが作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面を有する弁と、前記斜面が当接可能な座面を有する弁座部と、を有し、前記検知手段によって検知される情報に、前記アウタチューブに対する、前記インナチューブのストローク量が含まれ、前記検知手段で検知した前記ストローク量をストローク量x、前記ストローク量が大きいほどガス反力が加速度的に大きくなるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF1(N)、前記ストローク量とガス反力とが比例関係にあるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF2(N)とするとき、前記ストローク量xのときの前記ガス反力値を、F1(N)からF2(N)に近づけるように、前記制御部によって、前記モータに通電する電流量を変更するフロントフォークが提供される。
本発明によれば、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置等を提供することができる。
本発明の実施例1によるフロントフォークが搭載された二輪車の側面図である。 図1に示したフロントフォークの一部を構成する振動減衰装置の要部を説明する図である。 図2の3部を拡大して示す図である。 図1に示したエアサスペンション装置の要部を説明する図である。 図4に示したエアサスペンション装置の作用を説明する図である。 図4に示したエアサスペンション装置が生ずる反力について説明する図である。 本発明の実施例2によるフロントフォークが搭載された二輪車の側面図である。 本発明の実施例3によるフロントフォークが搭載された二輪車の側面図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは鞍乗り型車両としての二輪車の乗員を基準として左右、前後とは二輪車の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Upは上、Dnは下を示している。添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
本発明において、「車体及び前輪のうち、アウタチューブが設けられない側に設けられるインナチューブ」とは、アウタチューブが車体側に設けられる場合には、インナチューブが前輪側に設けられることを意味し、アウタチューブが前輪側に設けられる場合には、インナチューブが車体側に設けられることを意味する。また、「アウタチューブに対して軸線に沿って移動可能なインナチューブ」とは、アウタチューブ及びインナチューブの中心線CLに沿って、インナチューブが進退可能であることを意味する。また、「前輪の左右のうち、懸架装置が設けられない側に設けられるエアサスペンション装置」とは、懸架装置が前輪の左側に設けられる場合には、エアサスペンション装置が前輪の右側に設けられることを意味し、懸架装置が前輪の右側に設けられる場合には、エアサスペンション装置が前輪の左側に設けられることを意味する。また、「エアサスペンション装置に接続されるストロークセンサ」とは、検知したストローク量に関する情報を制御部へと伝えることが可能な形態で、ストロークセンサが設けられることを意味する。本発明におけるストロークセンサは、エアサスペンション装置に備えられるアウタチューブ及びインナチューブの内側に設けられていても良く、当該アウタチューブ及びインナチューブの外側に設けられていても良い。
<実施例1>
図1を参照する。以下、鞍乗り型車両の一例である二輪車10に搭載されている倒立式のフロントフォーク13を例に、説明する。
二輪車10は、車体11と、この車体11の中央下部に支持された動力源としてのエンジン12と、車体11の前部に設けられ路面の凹凸から受ける衝撃を吸収するフロントフォーク13と、フロントフォーク13に連結され回転可能に支持されている前輪14と、を有している。また、二輪車10は、フロントフォーク13の上方に配置され前輪14を操舵するハンドルパイプ15と、エンジン12の上方に設けられ乗員が着座するシート16と、車体11の後部から後方に向かって延び上下方向にスイング可能に設けられたスイングアーム17と、このスイングアーム17によって回転可能に支持された後輪18と、を有している。二輪車10は、さらに、車体11の後部からスイングアーム17まで掛け渡された左右のリヤサスペンション19を有している。
フロントフォーク13は、前輪14が路面から受ける振動エネルギーを減衰する一対の装置を有し、この一対の装置は、前輪14の左右に、それぞれ1つずつ設けられている。例えば、前輪14の左には、路面から受ける振動エネルギーを減衰する懸架装置30(図2参照)が設けられ、前輪14の右には、エアサスペンション装置60が設けられている。
図1及び図2を参照する。懸架装置30は、液体の一例としてのオイルが内部に充填されており、車体11から前輪14までの距離が伸縮する際に減衰力を発生させる。
懸架装置30は、車体11に支持されている筒状のアウタチューブ31と、このアウタチューブ31の上端を閉じている蓋体32と、アウタチューブ31の内部に先端が挿入されている筒状のインナチューブ33と、このインナチューブ33の下端を閉じていると共に前輪14の車軸を保持しているホルダ34と、インナチューブ33の内部に設けられた筒体であって上端に不図示のピストンが固定されているロッド35と、このロッド35の下端に設けられアウタチューブ31に対するインナチューブ33の変位量であるストローク量を検知する検知手段の一例としてのストロークセンサ40と、を有する。
図2及び図3を参照する。ストロークセンサ40は、ロッド35の内周面に沿って設けられている筒状のコイル支持体41と、このコイル支持体41の外周面に巻かれている通電可能なコイル42と、このコイル42に電気的に接続されている接続部材43、43と、これらの接続部材43、43に接続されているハーネス44と、を有している。
コイル支持体41の内部には、蓋体32に支持された金属製の筒体である導体45が臨んでいる。インナチューブ33がアウタチューブ31に対して上下動することにより、導体45もコイル42の内部を軸線CLに沿って上下動する。
図2を参照する。ハーネス44は、制御部50に接続されている。制御部50は、ストロークセンサ40が検知した情報を電気信号として受け取る。より詳細には、制御部50には、ストロークセンサ40にて検出されたストローク量が出力信号に変換されたストローク信号が入力される。制御部50は、CPU、ROM、RAM等を有する算術論理演算回路である。
図1及び図4を参照する。エアサスペンション装置60は、空気ばねの力によって前輪14及び車体11に対して力を加え、前輪14が路面から受ける振動エネルギーを減衰する機能を有する装置である。以下、エアサスペンション装置60について説明する。
エアサスペンション装置60は、車体11に支持されている筒状のアウタチューブ61と、このアウタチューブ61の上端を閉じている蓋体62と、アウタチューブ61の内部に先端が存在している筒状のインナチューブ63と、インナチューブ63の下端を閉じていると共に前輪14の車軸を保持しているホルダ64と、アウタチューブ61及びインナチューブ63によって囲まれた、空気が充填されている空気室67に設けられ、制御部50からの電気信号に基づき作動する流量制御弁70と、を有する。
図5を参照する。流量制御弁70は、内部に空気が通過可能な流路71を有し、流路71の開度を調節することにより、流路71を通過可能な空気の流量を制御する。流量制御弁70は、制御部50から通電されることにより動作を制御されるモータ72と、このモータ72が作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面73aを有する弁73と、斜面73aが当接可能な座面を有する弁座部74と、を有する。
モータ72には、例えば、ステッピングモータを用いることができる。
弁73は、例えば、モータ72にボールねじを介して支持されている。このため、モータ72が回転することにより、弁73は、モータ72の軸線に沿って進退する。
次に作用を説明する。図1を参照する。走行中において前輪14が路面の凹凸等に乗り上げると、前輪14には、車体11に向かって近接する方向の力が加わる。図2及び図4を参照する。路面の凹凸等に乗り上げることにより、懸架装置30のインナチューブ33はアウタチューブ31側に向かって変位し、エアサスペンション装置60のインナチューブ63は、アウタチューブ61端に向かって変位する。
インナチューブ33が変位すると、内部に充填されているオイルが、例えば不図示のピストンを通過する際に減衰力を発生する。図2及び図3を参照する。インナチューブ33が上方に変位することにより、アウタチューブ31に支持されている導体45と、コイル42とが軸線CLの方向に重なる量は、増加する。このときコイル42に交流電流が流されていると、磁界の変動を打ち消すように導体45内に渦電流が生じる。渦電流によりコイル42のインダクタンスが見かけ上、小さくなる。インナチューブ33のストローク量とインダクタンスの変化量との間には相関があるので、インダクタンスの変化量を用いてストローク量を検知することができる。ストロークセンサ40によって検知されたストローク量は、制御部50に電気信号として送られる。
図5を参照する。制御部50は、ストロークセンサ40からの情報に基づいて、モータ72に流す電流量を変更する。通電されたモータ72は、回転し、弁73を図5の紙面上下方向に直線的に変位させる。弁73と弁座部74との距離を変更することにより、流路71の開度を変更することができる。つまり、制御部50は、ストロークセンサ40からの情報に基づき流路71の開度が所定の開度となるように、モータ72を作動させる。
図1及び図4を併せて参照する。エアサスペンション装置60は、車体11に対する前輪14の位置を一定に保つように、ガス反力を発生させる。このため、フロントフォーク13に圧縮方向の力が加わると、エアサスペンション装置60は、圧縮方向と反対の方向である伸長方向にガス反力を発生させる。このとき発生するガス反力の大きさは、流路71の開度を調節することにより、制御することができる。
図5及び図6を参照する。図6には、エアサスペンション装置60の伸縮量であるストローク量とエアサスペンション装置60が発生するガス反力との関係が示されている。横軸はストローク量(mm)であり、縦軸はガス反力(N)である。一点鎖線は、流量制御弁70を用いないエアサスペンション装置の、ガス反力とストローク量との関係を説明する線であり、破線は、コイルばねを用いる懸架装置の、反力とストローク量との関係を説明する線である。これに対し、実線は、流量制御弁70を用いた際のエアサスペンション装置60の、ガス反力とストローク量との関係を説明する線である。
一点鎖線で示されるように、流量制御弁70を有しないエアサスペンション装置のガス反力は、ストローク量が大きくなるほどにガス反力が加速度的に大きくなる2乗カーブ特性を呈する。ここで、本発明者による検討によれば、エアサスペンション装置が生ずるガス反力は、鞍乗り型車両の乗り心地に影響を与え、ストローク量と反力とが比例関係に近づくほど、乗り心地が向上しやすい。図6に一点鎖線で示される反力特性は、実線で示される比例特性とは大きく異なる。そのため、流量制御弁70を有しない従来のエアサスペンション装置は、乗り心地を向上させる点で、改善の余地がある。
一方、エアサスペンション装置60は、流量制御弁70を有している。流量制御弁70によって流路71の開度を変更することにより、エアサスペンション装置60のガス反力を変更することができる。ここで、ストロークセンサ40で検知したエアサスペンション装置60のストローク量を「ストローク量X」、ストローク量Xのときの、図6に一点鎖線で示される反力特性のガス反力値を「F1(N)」、ストローク量Xのときの、図6に破線で示される比例特性の反力値を「F2(N)」とする。このとき、エアサスペンション装置60は、ガス反力の特性を比例特性に近づけるために、ストローク量Xのときのガス反力値F1(N)を、反力値F2(N)に近づけるように、制御部50によって、モータ72に通電する電流量を変更(制御)する。モータ72に通電する電流量を変更することにより、流量制御弁70における流路71の開度を変更でき、これにより、エアサスペンション装置60のガス反力を変更することができる。したがって、本発明によれば、ストロークセンサ40によって検知されたストローク量に応じて流量制御弁70の動作を制御することにより、反力特性を比例特性に近づけることが可能なエアサスペンション装置60を提供することができる。
なお、制御部50は、ストローク量に応じてモータ72の作動量を任意に設定することができる。このため、比例特性に限らず、任意の反力特性を示すことが可能な、エアサスペンション装置60を提供することができる。
以上に説明したエアサスペンション装置60について、以下に纏める。
図1、図4、及び図5を参照する。エアサスペンション装置60は、二輪車10の情報を検知するストロークセンサ40と、このストロークセンサ40が検知した情報を電気信号として受け取る制御部50と、二輪車10の車体11に設けられた、筒状のアウタチューブ61と、前輪14に設けられると共に、先端がアウタチューブ61の内部に存在する筒体であって、アウタチューブ61に対して軸線CLに沿って移動可能なインナチューブ63と、アウタチューブ61及びインナチューブ63によって囲まれた、空気が充填されている空気室67に設けられ、内部に空気が通過可能な流路71を有し、制御部50からの電気信号に基づき流路71の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な空気の流量を制御する流量制御弁70と、を有する。
エアサスペンション装置60は、制御部50からの電気信号に基づき流路71の開度を調節する流量制御弁70を有する。流路71の開度を調節することにより、通過可能な空気の流量を制御でき、これによって、生ずる反力の大きさを制御することができる。エアサスペンション装置60が生ずるガス反力は、二輪車10の乗り心地に影響を与える。生ずるガス反力の大きさを、例えば比例特性のときの大きさに近づけるように制御することにより、従来よりも乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置60及びフロントフォーク13、並びに、これを搭載する二輪車10を提供することができる。
流量制御弁70は、制御部50によって動作を制御されるモータ72と、このモータ72が作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面73aを有する弁73と、斜面73aが当接可能な座面を有する弁座部74と、を有する。
弁73は、斜面73aを有する。このため、弁73を僅かに変位させることによって、流路71の開度を大きく変化させることができる。弁73の変位量が少なくて済むため、流量制御弁70を小型化することができる。
ストロークセンサ40によって検知される情報に、車体11から前輪14までの長さの変化量が含まれる。すなわち、ストロークセンサ40によって検知される情報には、アウタチューブ61に対する、インナチューブ63のストローク量が含まれる。
このような形態であることにより、ストローク量に応じてガス反力を制御しやすいので、エアサスペンション装置60のガス反力を、コイルばねを用いたときのような比例特性に近づけやすくなる。コイルばねを用いたサスペンション装置は、ストローク量に比例する反力が生じるため、高い乗り心地性を有する。エアサスペンション装置60によれば、コイルばねを用いたサスペンション装置よりも軽量でありながら、乗り心地を向上させたフロントフォーク13及び二輪車10を提供しやすくなる。
<実施例2>
図7は、実施例2によるフロントフォーク13Aが搭載された、鞍乗り型車両の一例である二輪車10Aを説明する図である。フロントフォーク13Aには、実施例1による上記ストロークセンサ40に代え、二輪車10Aの加速度を検知する検知手段の一例としての加速度センサ81が用いられている。つまり、エアサスペンション装置60Aは、鞍乘り型車両の加速度に応じて反力が調節される。
その他の基本的な構成については、実施例1によるフロントフォーク13及びエアサスペンション装置60と共通する。実施例1と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
エアサスペンション装置60Aは、加速度センサ81によって検知した加速度に応じて、空気が流通する流路の開度を変更させるように、制御部50が作動する。加速度に応じて反力特性を制御することにより、例えば、二輪車10Aがモトクロッサーであり、ジャンプ後の着地時のように加速度が急激に変化するような場面でも、加速度の影響による姿勢の変化を抑制しやすくなる。そのため、実施例2の形態にすることにより、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置60A及びフロントフォーク13A、並びに、二輪車10Aを提供することができる。
検知手段81によって検知される情報に、二輪車10Aの加速度が含まれる。加速度に応じてガス反力を制御することにより、加速度の影響による乗員の姿勢の変化をより安定させることができるので、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置60A及びフロントフォーク13A、並びに、二輪車10Aを提供することができる。
<実施例3>
図8は、実施例3によるフロントフォーク13Bが搭載された、鞍乗り型車両の一例である二輪車10Bを説明する図である。フロントフォーク13Bには、実施例1による上記ストロークセンサ40に代え、二輪車10Bのブレーキ圧力を検知する検知手段の一例としてのブレーキ圧センサ82が用いられている。つまり、エアサスペンション装置60Bは、鞍乘り型車両のブレーキ圧力に応じて反力が調節される。
ブレーキ圧力は、例えば、ブレーキ液圧やブレーキレバーの操作量から検知することができる。
その他の基本的な構成については、実施例1によるフロントフォーク13及びエアサスペンション装置60と共通する。実施例1と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
エアサスペンション装置60Bは、ブレーキ圧センサ82によって検知したブレーキ圧力に応じて、空気が流通する流路の開度を変更させるように、制御部50が作動する。ブレーキ圧に応じて反力特性を制御することにより、ブレーキの影響による姿勢の変化を抑制しやすくなるので、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置60B及びフロントフォーク13B、並びに、二輪車10Bを提供することができる。
検知手段82によって検知される情報に、二輪車10Bのブレーキ圧力が含まれる。ブレーキが作動することにより、エアサスペンション装置60Bには、車体11が前輪14に向かって沈む方向の力が加わる。ブレーキ圧力が大きいほど、沈む方向の力は大きくなる。ブレーキ圧力に応じてガス反力を制御することにより、ブレーキの影響による乗員の姿勢の変化をより安定させることができるので、乗り心地を向上させることが可能なエアサスペンション装置60B及びフロントフォーク13B、並びに、二輪車10Bを提供することができる。
なお、上記説明では、二輪車のフロントフォークに用いられるエアサスペンション装置を例示したが、本発明のエアサスペンション装置は、三輪車等の他の鞍乗り型車両やリヤクッション19にも適用可能であり、例示した上記実施例の形態に限定されない。
また、上記説明では、オイルが充填される懸架装置とエアサスペンション装置とを有するフロントフォークを例示したが、本発明は、一対のエアサスペンション装置を有するフロントフォークにも適用可能である。さらに、エアサスペンション装置は、倒立式のみならず、アウタチューブが前輪の側部に設けられインナチューブが車体に支持されている正立式であってもよい。
さらに、各実施例は、適宜組み合わせることも可能である。例えば、制御部50は、1つの検知手段のみならず複数の検知手段からの情報に基づき、流路71の開度を調節することとしても良い。
即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明のエアサスペンション装置は、鞍乗り型車両のフロントフォークに好適である。
10…二輪車(鞍乗り型車両)
11…車体
14…前輪
30…懸架装置
40…ストロークセンサ(検知手段)
50…制御部
60…エアサスペンション装置
61…アウタチューブ
63…インナチューブ
67…空気室
70…流量制御弁
71…流路
72…モータ
73…弁
73a…斜面
74…弁座部
81…加速度センサ(検知手段)
82…ブレーキ圧センサ(検知手段)
CL…軸線

Claims (2)

  1. 鞍乗り型車両の情報を検知する検知手段と、
    前記検知手段が検知した情報を電気信号として受け取る制御部と、
    前記鞍乗り型車両の車体又は前輪に設けられた、筒状のアウタチューブと、
    前記車体及び前記前輪のうち、前記アウタチューブが設けられない側に設けられると共に、先端が前記アウタチューブの内部に存在する筒体であって、前記アウタチューブに対して軸線に沿って移動可能なインナチューブと、
    前記アウタチューブ及び前記インナチューブによって囲まれた、空気が充填されている空気室に設けられ、内部に前記空気が通過可能な流路を有し、前記制御部からの電気信号に基づき前記流路の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な前記空気の流量を制御する流量制御弁と、を有し、
    前記流量制御弁は、
    前記制御部によって動作を制御されるモータと、
    前記モータが作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面を有する弁と、
    前記斜面が当接可能な座面を有する弁座部と、を有し、
    前記検知手段によって検知される情報に、前記アウタチューブに対する、前記インナチューブのストローク量が含まれ、
    前記検知手段で検知した前記ストローク量をストローク量x、
    前記ストローク量が大きいほどガス反力が加速度的に大きくなるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF1(N)、
    前記ストローク量とガス反力とが比例関係にあるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF2(N)とするとき、
    前記ストローク量xのときの前記ガス反力値を、F1(N)からF2(N)に近づけるように、前記制御部によって、前記モータに通電する電流量を変更するエアサスペンション装置。
  2. 車体から前輪の左又は右まで架け渡され、前記前輪を介して前記車体に加わる振動エネルギーを減衰可能な液体を有する懸架装置と、
    前記前輪の左右のうち、前記懸架装置が設けられない側に設けられ、前記前輪を介して前記車体に加わる振動エネルギーを減衰可能な空気が充填されているエアサスペンション装置と、を有し、
    前記エアサスペンション装置は、
    前記エアサスペンション装置に接続され、前記エアサスペンション装置のストローク量を検知するストロークセンサと、
    前記ストロークセンサが検知した前記ストローク量を電気信号として受け取る制御部と、
    前記車体又は前記前輪に設けられた、筒状のアウタチューブと、
    前記車体及び前記前輪のうち、前記アウタチューブが設けられない側に設けられると共に、先端が前記アウタチューブの内部に存在する筒体であって、前記アウタチューブに対して軸線に沿って移動可能なインナチューブと、
    前記アウタチューブ及び前記インナチューブによって囲まれた、空気が充填されている空気室に設けられ、内部に前記空気が通過可能な流路を有し、前記制御部からの電気信号に基づき前記流路の開度を変更させるように調節することにより、通過可能な前記空気の流量を制御する流量制御弁と、を有し、
    前記流量制御弁は、
    前記制御部によって動作を制御されるモータと、
    前記モータが作動することにより進退し、先端に向かって連続的に外径が細くなる斜面を有する弁と、
    前記斜面が当接可能な座面を有する弁座部と、を有し、
    前記検知手段によって検知される情報に、前記アウタチューブに対する、前記インナチューブのストローク量が含まれ、
    前記検知手段で検知した前記ストローク量をストローク量x、
    前記ストローク量が大きいほどガス反力が加速度的に大きくなるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF1(N)、
    前記ストローク量とガス反力とが比例関係にあるガス反力特性である場合における、前記ストローク量xのときのガス反力値をF2(N)とするとき、
    前記ストローク量xのときの前記ガス反力値を、F1(N)からF2(N)に近づけるように、前記制御部によって、前記モータに通電する電流量を変更するフロントフォーク。
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