<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について、図1〜図21を参照して説明する。
(構成)
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルのメダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、クレジット表示器45の下方には、入賞時のメダルの払い出し枚数を表示するためのペイアウト表示器46が配設される。この表示器46は、クレジット表示器45と同様、2個の7セグメントLEDで構成されている。なお、ペイアウト表示器46は、エラー情報の表示と、後述する許容状態滞在比率の表示とに兼用される。
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、例えば2個の7セグメントLEDと、LED点光源で形成された報知ランプとを備えている。したがって、両7セグメントLEDそれぞれが有する各セグメントの点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミング等の操作手順を報知できるように構成されている。また、例えば、報知ランプを点灯することにより、スロットマシン1の状態がAT許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができ、例えば、報知ランプを消灯することにより、スロットマシン1の状態がAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)であることを報知することができる。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。また、スロットマシン1の正面から見てホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49(図3参照)が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のON、OFFを切り換える電源スイッチ50(図3参照)が設けられるとともに、設定変更処理用のキーシリンダからなる変更処理開始スイッチ56(図3参照)、設定変更時の設定値の切り換えを行うのに用いられるリセットスイッチ52(図3参照)が設けられている。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラー解除や、許容状態滞在比率を表示するためのスイッチとしても用いられる。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。
図3に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号19番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
ホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出す。
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられ、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向に各種のデータが送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に解放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
また、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、図4に示すフラグ格納領域651、決定結果記憶領域652、許容期間遊技数カウンタ653、AT期間遊技数カウンタ654、総遊技数カウンタ655、総許容期間遊技数カウンタ656、許容状態滞在比率記憶領域657を構成する記憶領域がRAM65により形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672、AT初期ゲーム数振分テーブル673、AT上乗せ抽選テーブル674などを含むスロットマシン1用のプログラム(遊技機用プログラム)を格納する。
メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。このメインCPU61は、後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4を参照して詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス内部当選中(RT4))において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1:ボーナス遊技中と称する場合もある)においてボーナス遊技を実行する。
また、ボーナス遊技状態(BB1)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(押し順ベル:図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに、当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順(押し順)を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。また、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順で有利度が異なる他の役として、RT2移行リプレイ1〜6、RT3移行リプレイ1〜6、転落リプレイ1〜3の3種類のRT状態の移行にかかる移行役がある。AT遊技では、通常RT(RT1)でRT2移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選した場合は、第1有利RT(RT2)に移行するための有利な押し順が報知されるとともに、第1有利RT(RT2)で転落リプレイ1〜3のいずれかに内部当選した場合は、第1有利RT(RT2)を維持するための有利な押し順が報知される。)遊技制御手段100は、図5に示すAT許容状態、かつ、AT期間(特殊遊技継続期間)中の遊技において役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果または移行役当選結果(RT2移行リプレイ1〜6、転落リプレイ1〜3)である場合はAT遊技を行う。なお、RT3移行リプレイ1〜6、有利RT間移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選した場合については、AT許容状態、かつ、AT期間中であっても押し順は報知されない。ここで、遊技制御手段100によるAT遊技を実行する機能が、本発明の「特殊遊技制御手段」に相当し、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)およびボーナス内部当選中(RT4)が、本発明の「所定遊技状態」に相当し、通常RT(RT1)および第1有利RT(RT2)が本発明の「第1遊技状態」に相当し、第2有利RT(RT3)が本発明の「第2遊技状態」に相当する。
そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、AT許容状態設定手段100c、初期ゲーム数決定手段100d、上乗せ抽選手段100e、AT遊技可能状態決定手段100fを備えている。
(1−1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
(1−2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)ボーナス内部当選中(RT4)、ボーナス遊技状態(BB1)とを備えている。ここで、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス内部当選中(RT4)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(BB1)においてボーナス遊技が実行される。また、初期RT(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(BB1)の終了後に移行する遊技状態である。
図5に示すように、初期RT(RT0)において、押し順ベル(左中右正解ベル1〜4、左右中正解ベル1〜4、中左右正解ベル1〜4、中右左正解ベル1〜4、右左中正解ベル1〜4、右中左正解ベル1〜4:図10参照)の取りこぼしが生じると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。なお、押し順ベルの取りこぼしとは、押し順ベルの種類に応じて設定された有利な押し順(払出枚数9枚)以外の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したことにより、払出枚数9枚の図柄組合せグループ「Tベル」、「CDベル」、「Cベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」にいずれにも入賞できなかったことをいう(有利な配当の取りこぼし)。
また、通常RT(RT1)において、RT2移行リプレイ1〜6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第1有利RT(RT2)に移行するか、通常RT(RT1)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、RT2移行リプレイ1〜6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(a)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)に設定し、遊技状態が第1有利RT(RT2)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは通常RT(RT1)の設定を維持する。
また、通常RT(RT1)において、RT3移行リプレイ1〜6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第2有利RT(RT3)に移行するか、通常RT(RT1)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、RT3移行リプレイ1〜6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(b)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第2有利RT(RT3)に設定し、遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは通常RT(RT1)の設定を維持する。
また、第1有利RT(RT2)において、有利RT間移行リプレイ1〜6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第2有利RT(RT3)に移行するか、第1有利RT(RT2)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、有利RT間移行リプレイ1〜6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(c)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「UUリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第2有利RT(RT3)に設定し、遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは第1有利RT(RT2)の設定を維持する。
また、第1有利RT(RT2)において、転落リプレイ1〜3(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて通常RT(RT1)に移行するか、第1有利RT(RT2)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、転落リプレイ1〜3は、第1停止リールが正解の押し順と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(d)参照)。ここで、第1停止リールが正解の場合は、「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)の設定を維持する。一方、これ以外の押し順の場合は「Dリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。なお、第1有利RT(RT2)の場合、遊技状態設定手段100bは、押し順ベルの取りこぼしが発生した場合も、遊技状態を通常リプレイ(RT1)に設定する。
また、第2有利RT(RT3)において、有利RT間移行リプレイ1〜6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「UUリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは第2有利RT(RT3)の設定を維持する。一方、これ以外の押し順の場合は「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)に設定する。なお、図5に示すように、ボーナス内部当選中(RT4)およびボーナス遊技状態を除く各遊技状態(RT0〜RT3)で押し順ベルの取りこぼしが発生した場合、遊技状態設定手段100bは、遊技状態を通常リプレイ(RT1)に設定する。
また、図5に示すように、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)のいずれかの遊技状態において、ボーナス役(赤7ビッグ、BARビッグ:図9参照)に当選したときに、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでない場合(非入賞)、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部当選中(RT4)に設定し、遊技状態がボーナス内部当選中(RT4)に移行する。また、ボーナス内部当選中(RT4)においてボーナス役に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(BB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。また、ボーナス遊技状態(BB1)において、所定のボーナス遊技終了条件が成立すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を初期RT(RT0)に設定し、遊技状態が初期RT(RT0)に移行する。この実施形態では、ボーナス遊技終了条件として、払出枚数が規定値を超えることが設定されている。この規定値は、赤7ビッグ入賞のときは300枚、BARビッグ入賞のときは100枚に設定されており、赤7ビッグが入賞したことによるボーナス遊技(BB1)は、少なくとも34ゲーム継続するように構成されている。なお、ボーナス遊技の終了条件は、AT非許容状態中、AT許容状態中、AT期間中のいずれでも同じで払出枚数が規定値を超えると終了となる。
各遊技状態のうち、通常RT(RT1)と、第1有利RT(RT1)および第2有利RT(RT3)それぞれとを図13〜図15を参照して比較した場合、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ:識別番号1)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、第1有利RT(RT2)や第2有利RT(RT3)の再遊技役(本発明の「リプレイ役」に相当)に当選となるように設定されている。したがって、1有利RT(RT2)および第2有利RT(RT3)は、通常RT(RT1)よりも再遊技役(リプレイ)の当選確率が高く設定された遊技状態である。
なお、第1有利RT(RT2)で転落リプレイ1〜3のいずれかにDリプで入賞したときの移行先は、通常RT(RT1)に限らず、例えば初期RT(RT0)など、他の遊技状態であってもよい。また、第2有利RT(RT3)で押し順ベルの取りこぼしが生じた場合の移行先も、通常RT(RT1)に限らず、例えば初期RT(RT0)など、他の遊技状態であってもよい。
このように、各遊技状態は、その遊技状態それぞれに設定された移行条件の成立で他の遊技状態に移行するように構成されている。なお、移行条件に関する上述の「RT2移行リプレイ入賞」、「RT3移行リプレイ入賞」、「有利RT間移行リプレイ入賞」、「転落リプレイ入賞」等については後述する。
(1−3)AT許容状態設定手段100c
AT許容状態設定手段100cは、図5に示すように、AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するものである。
a)AT許容当選によるAT非許容状態からAT許容状態への移行
図11に示すように、AT非許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3))での遊技において、役抽選の対象の中にAT許容役を含む当選役グループ(識別番号)が設けられている。ここで、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT許容役を含む識別番号に当選したと決定すると(AT許容当選)、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT許容状態に設定する。
このとき、AT許容状態設定手段100cは、報知用表示器60の報知ランプ(図示省略)を点灯することにより、AT許容状態であることを特定可能に報知する。AT許容状態であることを外部に報知することにより、スロットマシン1がAT許容状態でないときにAT遊技が実行された場合に、スロットマシン1が異常状態であって故障や不正の可能性があることを即座に判断することができる。
ところで、図5に示すように、通常RT(RT1)から第1有利RT(RT2)に移行するためには、通常RT(RT1)においてRT2移行リプレイ1〜6のいずれかでUリプに入賞する必要があるが、上述のように、RT2移行リプレイ1〜6のそれぞれにUリプで入賞するための有利なストップスイッチ21L、21M、21Rの押し順が設定されている(図21(a)参照)。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、昇格リプレイ1〜6で有利なUリプに入賞することが困難である。
また、通常RT(RT1)から第2有利RT(RT3)に移行するためには、通常RT(RT1)においてRT3移行リプレイ1〜6のいずれかでUUリプに入賞する必要があるが、上述のように、RT3移行リプレイ1〜6のそれぞれにUUリプで入賞するための有利なストップスイッチ21L、21M、21Rの押し順が設定されている(図21(b)参照)。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押しが報知されなければ、RT3移行リプレイ1〜6で有利なUUリプに入賞することが困難である。
また、第1有利RT(RT2)において転落リプレイ1〜3のいずれかでDリプに入賞すると通常RT(RT1)に移行するが、RT2移行リプレイ1〜6と同様に、転落リプレイ1〜3のそれぞれにDリプに入賞しないでNリプに入賞するための有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、転落リプレイ1〜3で有利なNリプに入賞することが困難である。
また、第1、第2有利RT(RT2,RT3)それぞれにおいて、押し順ベルの取りこぼしが生じると、通常RT(RT1)に移行するが、押し順ベルには払出枚数9枚を得るための有利な押し順が報知されなければ、押し順ベルの取りこぼしを防止することが困難である。
したがって、ストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技が行われなければ第1、第2有利RT(RT2、RT3)に留まることが困難であるため、通常は遊技状態が初期RT(RT0)または通常RT(RT1)であるときにAT許容当選し、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定する。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定する際、AT期間遊技数カウンタ654(図4)に初期ゲーム数を設定する。この設定により、役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果や移行役当選結果である場合にストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態となる。なお、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数のゲーム数が残っている場合に、フラグ格納領域651(図4)に格納されているAT期間中フラグの状態がAT遊技可能状態決定手段100fによりONに設定される(AT遊技可能状態)。
また、初期RT(RT0)または通常RT(RT1)においてAT遊技可能状態となると非AT中からAT準備中となり、通常RT(RT1)のAT準備中においてRT2移行リプレイ1〜6のいずれかに当選すると、第1有利RT(RT2)に移行するUリプに入賞するためのストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な押し順を報知するAT遊技を実行する。そして、RT2移行リプレイ1〜6のいずれかにおいてUリプに入賞すれば、AT実行権利が付与されたAT遊技可能状態での第1有利RT(RT2)、いわゆるARTに移行する。
また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654にカウント値を設定した後は、一般遊技かAT遊技かに関わらず遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算することにより、AT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数をカウントする。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定(報知ランプを点灯)した後の遊技において、遊技の種類に関係なく遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値に1を加算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントする。
また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったときか、または、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になった後で転落抽選に当選するかのいずれかの終了条件が成立した場合、または、終了条件が成立することなく、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値が所定値(例えば、1500)となった場合は、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する(AT許容状態の終了)。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する際に報知用表示器60の報知ランプを消灯する。このとき、AT許容状態設定手段100cは、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値を「0」にリセットするとともに、総許容期間遊技数カウンタ656に、リセットする前のカウント値を加算する。
また、AT許容状態の終了条件は、AT許容当選となった識別番号(図11参照)、AT許容後の条件(AT許容後の役抽選結果、AT許容状態に移行してからの経過ゲーム数、AT許容状態に移行してからのメダルの獲得枚数)などに応じて適宜変更してもよい。AT許容状態の終了条件を様々に変更できることにより、より一層の遊技性向上を図ることができる。
(1−4)初期ゲーム数決定手段100d
AT非許容状態でAT許容役を含む識別番号(図11参照)に当選した場合、後述する役抽選手段103の抽選値判定決定手段103bによりスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定する(AT許容当選)。初期ゲーム数決定手段100d(本発明の「初期期間決定手段」に相当)は、抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定した遊技において、AT遊技を実行する権利の初期的な継続期間(初期期間:初期ゲーム数)を、AT初期ゲーム数振分テーブル673(図4)を用いた抽選により決定するものである。なお、AT許容役を含む識別番号が、本発明の「特殊役」に相当する。
AT初期ゲーム数振分テーブル673は、図18に示すように、第2有利RT(RT3)用のもの(AT初期ゲーム数振分テーブルB)と、それ以外のRT(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2))用のもの(AT初期ゲーム数振分テーブルA)とが用意されており、初期ゲーム数決定手段100dはAT許容役を含む識別番号に内部当選したときのRT状態の種類に応じたテーブル673を用いて初期ゲーム数を決定する。初期ゲーム数決定手段100dは、初期ゲーム数を決定すると、そのゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654にセットする。
例えば、通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dは図19(a)に示すAT初期ゲーム数振分テーブルAを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。このテーブルでは、30ゲームと50ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている。また、第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dは図19(b)に示すAT初期ゲーム数振分テーブルBを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。このテーブルでは、50ゲームと100ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている。すなわち、第2有利RT(RT3)は、他のRT状態のときに当選した場合と比べて、AT許容役を含む識別番号に当選してAT許容状態になったときに、初期ゲーム数決定手段100dが用いるAT初期ゲーム数振分テーブル673が有利になるように構成されている。
AT初期ゲーム数振分テーブル673は、AT許容役を含む識別番号の種類ごとに個別に設けられており、他のAT許容役を含む識別番号でも、同様に2種類の初期ゲーム数振分テーブル673(初期ゲーム数振分テーブルA、B)が設けられている。例えば、識別番号37「AT許容+AT権利+スイカA」に当選した場合も、当選時のRT状態の種類に応じた初期ゲーム数振分テーブル673で初期ゲーム数が決定される。このときも、第2有利RT(RT3)用の初期ゲーム数振分テーブル673(初期ゲーム数振分テーブルB)が、他のRT状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2))用の初期ゲーム数振分テーブル673(初期ゲーム数振分テーブルA)よりも有利な設定になっている。なお、AT許容役とスイカ(スイカA、B)の両方を含む識別番号で当選してAT許容状態となった場合、AT期間(AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0)が終了してもAT許容状態は継続し、AT期間の終了後の転落抽選に当選したときにAT許容状態が終了するようになっている。この転落抽選は、AT期間の終了後、スイカやチェリーなどのいわゆるレア役以外の役に当選したゲームごとに行われ、1/8の確率で転落(当選)するようになっている。また、転落抽選に当選するまでの間にAT権利を含む識別番号に当選した場合は、AT期間に復帰する。
また、AT許容役とボーナス役の両方を含む識別番号(例えば、識別番号33)に当選してAT許容当選した場合も、当選時のRT状態の種類に応じたAT初期ゲーム数振分テーブル653で初期ゲーム数が決定される。この場合、当選したボーナスが終了したゲームの次のゲームからAT期間が開始する。ただし、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値については、ボーナス入賞から計数を開始する。
なお、この実施形態では、初期ゲーム数振分テーブル673に0ゲームの振り分けがないように構成したが、所定の確率で0ゲームに振り分けられるようにして、AT許容役を含む識別番号に当選しても実質的にハズレになる場合があるようにしてもよい。また、初期ゲーム数振分テーブルBが初期ゲーム数振分テーブルAよりも有利であれば、その振り分けゲーム数の構成は適宜変更することができる。
また、初期ゲーム数決定手段100dは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記した振り分け抽選を行うことによりAT期間の初期ゲーム数を決定してもよいし、振り分け用の乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用して上記した振り分けを行うようにしてもよい。
(1−5)上乗せ抽選手段100e
上乗せ抽選手段100eは、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定していることを条件(AT期間中)に、AT権利役を含む識別番号(図11参照)に当選したときに、初期ゲーム数に加算するゲーム数(上乗せゲーム数)を決定するものである。具体的には、図11に示すように、AT許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス遊技状態(BB1))での遊技における抽選値の一部にAT権利役が対応付けられている。ここで、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT遊技を行う権利を付与することを決定すると(AT権利当選)、上乗せ抽選手段100eは、AT上乗せ抽選テーブル674を用いて上乗せゲーム数の振分抽選(ゲーム数上乗せ抽選)を行う。AT上乗せ抽選テーブル674は、AT権利役を含む識別番号の種類ごとに個別に設けられている。
例えば、AT期間中に識別番号5「AT権利+特殊リプレイ」に当選した場合、上乗せ抽選手段100eは、図20に示す識別番号5用のAT上乗せ抽選テーブル674を用いて上乗せゲーム数を決定する。このテーブル674は、5ゲーム、10ゲームの上乗せゲーム数がそれぞれ1/2の確率で付与されるように構成されている。当該識別番号は、第2有利RT(RT3)のみで抽選対象になっており、第2有利RT(RT3)は、初期ゲーム数の振分抽選だけでなく、ゲーム数上乗せ抽選でも他のRT状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2))よりも有利なRT状態になっている。
なお、図20のAT上乗せ抽選テーブル674では、必ずゲーム数の上乗せがあるように構成されているが、ゲーム数の上乗せがないハズレに振り分けられる場合を設け、AT権利役を含む識別番号に当選したにも関わらず、所定の確率で上乗せゲーム数を獲得できないようにしてもよい。
また、AT上乗せ抽選テーブル674は、それぞれ各設定値(出玉率)で共通のものを用いつつ、各テーブル674を、AT許容後の役抽選結果、役抽選の履歴、AT許容後からの経過ゲーム数、AT許容後からのメダルの獲得枚数などに応じて適宜変更してもよい。
このように、役抽選に用いる抽選値によりAT権利当選か否かを一意に決定するようにしてセキュリティ性の向上を図る一方で、上乗せ抽選手段100eがどのように上乗せを行うかを自由に設計することができるので、AT遊技の設計の自由度を高めることができる。
また、上乗せ抽選手段100eは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記したゲーム数上乗せ抽選を行ってもよいし、乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用してゲーム数上乗せ抽選を行ってもよい。
(1−6)AT遊技可能状態決定手段100f
AT遊技可能状態決定手段100fは、図5に示すAT非許容状態において、AT許容役を含む識別番号(図11参照)に当選すると、役抽選手段103の役抽選結果が押し順ベルやRT2移行リプレイ1〜6の場合にAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態であると決定し、フラグ格納領域651に設定されているAT期間中フラグをONに設定する。
(1−7)遊技の概略
次に、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。ここでスタートスイッチ19が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速して、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。
3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されると、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール13L,13M,13Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓11に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、後述のボーナス役の入賞によるボーナス遊技状態(BB1)への移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数および遊技状態の移行等が挙げられる。
図6〜図8に示すように、役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、ボーナス遊技状態への移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。
・ボーナス役
ボーナス役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「RBB1」および「RBB2」の2種類設定されている。ここで、組合せ「RBB1」にかかる図柄組合せ(赤7−赤7−赤7)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。組合せ「RBB2」にかかる図柄組合せ(BAR−BAR−BAR)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、組合せ「RBB1」により図柄組合せグループ「ビッグ1」が形成され、組合せ「RBB2」により図柄組合せグループ「ビッグ2」が形成されている。なお、この実施形態では、入賞ラインに組合せ「RBB1」および「RBB2」の図柄組合せが揃っても配当はないが、所定の枚数の配当を付与してもよい。
・再遊技役
再遊技役は、入賞態様にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「NRP1」〜「NRP8」、「UURP1」〜「UURP8」、「URP1」〜「URP24」、「DRP1」〜「DRP16」、「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」の複数種類が設定されている。組合せ「NRP1」〜「NRP8」は、いずれも遊技状態の移行に無関係な再遊技役であり、当該各組合せ「NRP1」〜「NRP8」により図柄組合せグループ「Nリプ」が形成されている。
組合せ「UURP1」〜「UURP8」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。また、これらの組合せ「UURP1」〜「UURP8」により、図柄組合せグループ「UUリプ」が形成されている。
組合せ「URP1」〜「URP24」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が第1有利RT(RT2)に移行する。また、これらの組合せ「URP1」〜「URP24」により、図柄組合せグループ「Uリプ」が形成されている。
組合せ「DRP1」〜「DRP16」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、これらの組合せ「DRP1」〜「DRP16」により、図柄組合せグループ「Dリプ」が形成されている。
その他の再遊技役には、組合せ「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」があり、組合せ「CRP」により図柄組合せグループ「CHリプ」が形成され、組合せ「SRP1」により図柄組合せグループ「SPリプ1」が形成され、組合せ「SRP2」により図柄組合せグループ「SPリプ2」が形成され、組合せ「SRP3」により図柄組合せグループ「SPリプ3」が形成され、組合せ「SRP4」により図柄組合せグループ「SPリプ4」が形成される。
・小役
小役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」、「BCH」、「CDWM1」〜「CDWM4」、「CWM」の複数種類が設定されている。
また、この実施形態では、組合せ「TBE1」〜「TBE2」により図柄組合せグループ「Tベル」が形成され、組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」により図柄組合せグループ「CDベル」が形成され、組合せ「CBE1」〜「CBE4」により図柄組合せグループ「Cベル」が形成され、組合せ「CUBE1」により図柄組合せグループ「CUベル」が形成され、組合せ「KYBE1」〜「KYBE2」により図柄組合せグループ「KYベル」が形成され、組合せ「BBE1」〜「BBE4」により図柄組合せグループ「Bベル」が形成され、組合せ「ATA1」〜「ATA8」により図柄組合せグループ「左正解AT」が形成され、組合せ「ATB1」〜「ATB4」により図柄組合せグループ「中正解AT」が形成され、組合せ「ATC1」〜「ATC8」により図柄組合せグループ「右正解AT」が形成され、組合せ「ATL1」〜「ATL48」により、図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」、「D左不正解AT」が形成され、組合せ「ATC1−1」〜「ATC1−16」により図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」が形成され、組合せ「ATC2−1」〜「ATC2−16」により図柄組合せグループ「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」が形成され、組合せ「ATR1」〜「ATR16」により図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」が形成され、組合せ「BCH」により図柄組合せグループ「Bチェリー」が形成され、組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」により図柄組合せグループ「CDスイカ」が形成され、組合せ「CWM」により図柄組合せグループ「Cスイカ」が形成されている。
・押し順ベル
図10に示すように、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって、遊技者の有利度が異なる当選役として、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」が設定されている。これらの当選役は、押し順によって、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」のうちのいずれかとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる。
なお、これらの当選役(「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」)それぞれが図5の押し順ベル(特定役)に相当する。
次に、押し順ベルに係る各図柄組合せ、または、押し順ベルに係る各図柄組合せグループについて説明する。
i)押し順が正解の場合
組合せ「TBE1」および「TBE2」(図柄組合せグループ「Tベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの上段および右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、上段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、中リール13Mを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、メダル払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」(図柄組合せグループ「CDベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右下がりラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、右リール13Rを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CBE1」〜「CBE4」(図柄組合せグループ「Cベル」)は、いずれも入賞ライン(中段ライン)に図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、中段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、左リール13Lを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CUBE1」(図柄組合せグループ「CUベル」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右上がりにベルが揃う図柄組合せである。この組合せは、当選役「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、右リール13Rを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。この組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「KYBE1」および「KYBE2」(図柄組合せグループ「KYベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、小山型にベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、左リール13Lを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「BBE1」〜「BBE4」(図柄組合せグループ「Bベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの下段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、下段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、中リール13Mを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
ii)第1停止が正解の場合
図柄組合せグループ「左正解AT」は、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が左リール13Lで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「中正解AT」は、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が中リール13Mで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「右正解AT」は、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図10参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が右リール13Rで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
iii)第1停止が左で不正解の場合
図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」および「D左不正解AT」は、いずれも第1停止が左リール13Lで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
iv)第1停止が中で不正解の場合
図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」、「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」は、いずれも第1停止が中リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
v)第1停止が右で不正解の場合
図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」は、いずれも第1停止が右リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
以上のように、当選役「押し順ベル」のいずれかに当選した場合、当該当選役に設定された押し順に正解した場合は9枚の払出しを得られるのに対して、不正解の場合は1枚の払出ししか得られないか、入賞しない場合もある。したがって、「押し順ベル」は、押し順によって遊技者の有利度が異なる当選役(特定役)となる。
・チェリー
組合せ「BCH」(図柄組合せグループ「Bチェリー」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段に図柄「CH(チェリー)」が表示される図柄組合せで、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しない組合せとして設けられている。なお、当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。
・スイカ
組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」(図柄組合せグループ「CDスイカ」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「WM(スイカ)」が表示されることで、右下がりラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
組合せ「CWM」(図柄組合せグループ「Cスイカ」)は、入賞ライン(中段ライン)に図柄「WM」が表示されることで、中段ラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101は、出玉率の異なる複数の設定値(設定1〜設定6)から一の設定値を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時(電源スイッチ50をONにした時)に変更処理開始スイッチ56のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。このときにリセットスイッチ52が用いられ、設定変更処理が開始された後に、リセットスイッチ52が押される度に、設定値が1ずつ増加して変更できるようになっている。なお、設定6のときにリセットスイッチ52が押されると、設定1に戻る。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(RT0,RT1,RT2、RT3、RT4、BB1など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1〜設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。例えば一般遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されて遊技を開始するタイミングで、押し順ベルおよびリプレイ役を含む複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(図9、図10参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。また、役抽選手段103は、AT非許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)である場合には(図11参照)、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT許容状態とするAT許容役に当選(AT許容当選)か否かを決定する。また、役抽選手段103は、AT許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス遊技状態(BB1)である場合には、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT権利役に当選(AT権利当選)か否かを決定する(図11参照)。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
(4−1)抽選値生成手段103a
抽選値生成手段103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選およびAT許容当選決定用およびAT権利当選決定用の抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
(4−2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、AT許容役およびAT権利役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
具体的には、役抽選テーブル671には、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、図9および図10に示す複数の役(AT許容役、AT権利役、小役、BB1中役、再遊技役、ボーナス役)のうちのどの役に当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と役との対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671を参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの役(当選役グループ)の当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、AT許容役およびAT権利役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
すなわち、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT許容状態に移行すると決定(AT許容当選)する値の範囲と、AT許容状態に移行しないと決定(AT許容非当選)する値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されており、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態に移行するか否かを決定するのにも使用する。また、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT権利当選(ゲーム数上乗せ抽選)とする値の範囲と、AT権利非当選とする値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されており、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態においてゲーム数上乗せ抽選を行うか否かを決定するのにも使用する。
また、役抽選テーブル671では、一部の抽選値については複数の役の当選に重複して設定されているため、抽選値判定決定手段103bが抽選値生成手段103aにより生成される抽選値の全範囲について判定を行った場合に、すなわち、役抽選手段103の役抽選結果として、図10に示す当選役グループが構成され、各当選役グループには固有の識別番号が付与されている。なお、図10に示す識別番号(当選役グループ)のうち、複数の役により構成されている識別番号の当選役グループについては、内部当選すると当該識別番号の当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態になる。なお、図11の識別番号46〜69は、それぞれ、図10に示す、下位役番号が”1Eh”〜”35h”の押し順ベルに相当するが、図示省略されている。
また、AT非許容状態において当選した識別番号(当選役グループ)にAT許容役が含まれている場合にはAT許容当選となり、AT許容状態設定手段100cによりスロットマシン1がAT許容状態に設定される。また、当選した識別番号に対応したAT初期ゲーム数振分テーブル673(図4)を利用した振分抽選が初期ゲーム数決定手段100dにより行われる。また、AT許容状態において当選した識別番号(当選役グループ)にAT権利役が含まれている場合にはAT権利当選となり、当選した識別番号に対応したAT上乗せ抽選テーブル674(図4)に基づいてゲーム数上乗せ抽選が上乗せ抽選手段100eにより行われる。
なお、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、第1有利RT(RT2)および第2有利RT(RT3)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイに当選となり、特定抽選値を除く抽選値については、通常RT(RT1)および第1、第2有利RT(RT2、RT3)における役抽選手段103に役抽選結果が同一となるように役抽選テーブル671が設定されている。
なお、この実施形態では、メイン制御基板63のROM67は、遊技の進行にかかる遊技プログラムやデータを記憶する遊技プログラム等記憶領域(使用領域)と、これ以外の領域(使用外領域)とで構成され、遊技の進行にかかるデータとそれ以外のデータとが明確に分けられている。使用外領域では、例えば、不正判定を行うためのプログラムやデータが記憶されている。上述の役抽選テーブル671のデータは、ROM67の記憶領域の中で遊技プログラム等記憶領域に記憶されている。
ここで、役抽選テーブル671のデータについて具体的に説明すると、メイン制御基板63のROM67の役抽選テーブル671を記憶する領域は、AT許容役またはAT権利役の少なくとも一方を含む識別番号(例えば、識別番号3)の抽選値範囲データを記憶するAT抽選値記憶領域と、これらのいずれも含まない識別番号(例えば、識別番号2)の抽選範囲データを記憶する非AT抽選値記憶領域とで構成されている。このとき、AT抽選値記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データは記憶されない一方、非AT抽選値記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含む識別番号の抽選範囲データは記憶されないように構成されている。
この実施形態では、AT許容役およびAT権利役と含む各識別番号(例えば、識別番号3)は、遊技状態や設定値の種類が異なっていても同じ値の抽選範囲データ(共通データ)が設定されているのに対して、AT許容役およびAT権利役と含まない各識別番号(例えば、識別番号2)は、有利RT間移行リプレイ1〜6を除き、遊技状態や設定値の種類に応じて個別に抽選範囲データが設定されている(図12〜図17参照)。また、非AT抽選値記憶領域では、各識別番号の抽選範囲データの記憶領域が、遊技状態の種類ごとであって、設定値の種類ごとに異なる位置(アドレス)に設定されている。一方、AT抽選値記憶領域では、各識別番号(有利RT間移行リプレイ1〜6を除く)の抽選範囲データの記憶領域が、設定値や遊技状態の種類によらず、共通の位置(アドレス)に設定されている。
なお、この実施形態では、ROM67の役抽選テーブル671のデータを記憶する領域を、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、これらを含む識別番号の抽選範囲データを記憶する領域との2つの領域に区分するようにしたが、例えば、AT許容役を含むがAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT権利役を含むがAT許容役は含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT許容役もAT権利役も含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する領域とに区分して、これらを別々の領域に記憶するように構成してもよい。また、AT許容役を含む識別番号の抽選範囲データを記憶する領域と、AT許容役を含まない識別番号の抽選範囲データを記憶する2つの領域に区分して、これらをROM67の別々の領域に記憶するようにしてもよい。このようにすると、AT期間のゲーム数上乗せ抽選や、AT許容抽選の当選時に、役抽選でどの領域の抽選範囲データが用いられたかを判定することで、不正や不具合を容易に判定することができる。
また、非AT抽選値記憶領域において、AT許容役やAT権利役を含む識別番号の種類ごとに予備の抽選範囲データを記憶する予備記憶領域が設けられていてもよい。この場合、予備記憶領域には、AT許容役やAT権利役を含む各識別番号それぞれに対して、遊技状態の種類ごと、かつ、設定値の種類ごとに異なる位置に予備の抽選値範囲データの記憶領域が設けられ、それぞれの位置に例えば、0の値を記憶する。なお、予備記憶領域に記憶するデータは、予備のデータであることを特定可能なデータであればよく、0以外に、例えば65536やFFなどのデータを記憶するようにしてもよい。また、この場合、役抽選において、AT許容役やAT権利役を含む識別番号に当選したか否かの判定に予備記憶領域のデータが用いられた場合は、異常な役抽選が行われたと判定する異常抽選判定手段を設けるようにしてもよい。この場合、異常抽選判定手段は、例えば、内部当選した識別番号がAT許容役やAT権利役を含むものであった場合に、その役抽選に用いられた抽選範囲データを判定し、その値が0や、65536や、FFであった場合は、異常な役抽選が行われたと判定するとよい。このようにすると、例えば、AT許容役やAT権利役を含む識別番号を、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号に設計変更する場合でも、AT許容役やAT権利役を含まない識別番号の抽選範囲データの追加で他の抽選範囲データの記憶位置にずれが発生してプログラム変更が煩雑になることがなく、設計変更を容易に行うことができる。また、予備記憶領域のデータは、予備であることを特定可能であるため、正規データとの混同を防止することができる。また、予備記憶領域のデータを用いる不正があった場合に、異常抽選判定手段により、その不正を確実に判定することができる。
また、上述のように、各遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3、RT4、BB1)において、各当選役グループの識別番号に所定範囲の抽選値が予め対応付けられているが、AT許容役およびAT権利役のすくなくともいずれか一方の当選を含む識別番号には、設定値に関わらず、同一のデータ(抽選値)が対応付けられている。すなわち、AT遊技非許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT許容当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一であり、AT遊技許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT権利当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一である。
また、AT許容役を含む識別番号の抽選値の合算は、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)の各RT状態で同じである。すなわち、これらのいずれもRT状態でも、AT許容当選する確率は同じである。
このように構成すると、設定制御手段101により設定される設定値やRT状態の種類
によって、AT許容当選する期待値が変化しないので、遊技者は、AT許容当選について常に一律の期待感を有することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。なお、AT非許容状態で抽選値判定決定手段103bがAT許容役に当選したか否かを決定する機能と、初期ゲーム数決定手段100dが初期ゲーム数を決定する機能を合わせたものが、本発明の「許容状態決定手段」に相当する。
なお、図12〜図17に示す例において、設定値ごとに異なる抽選値の範囲が設定されている識別番号(例えば押し順ベル:識別番号39〜62)についても、設定値の種類によらずに同一の抽選値の範囲を設定してもよい。
次に、図11の各識別番号の当選役グループを構成する役の名称について具体的に説明する。
図9および図10に示すように、役名称が「AT許容」、「AT権利」、「赤7ビッグ」、「BARビッグ」、「通常リプレイ」、「特殊リプレイ」、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ6」、「RT3移行リプレイ1」〜「RT3移行リプレイ6」、「有利RT間移行リプレイ1」〜「有利RT間移行リプレイ6」、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」、「BAR揃いリプレイ」、「フェイクリプレイ」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「押し順不問ベル」、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」、「BB1中役」である複数種類の役が設定されている。「AT許容」、「AT権利」を除くこれらの役は、それぞれ、1または複数種類の図柄組合せグループで構成される。
ここで、複数の図柄組合せグループで構成される役を含む当選役グループ(識別番号)に当選した場合は(図11参照)、当該役を構成する図柄組合せグループの全てが入賞ラインに揃って入賞することが許容されている状態である。具体的には、例えば、図10に示す「RT2移行リプレイ6」に当選した場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」「Uリプ」「SPリプ1」「SPリプ2」のいずれかの図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容されている状態である。
図9に示す「赤7ビッグ」および「BARビッグ」はボーナス役であり、図10に示す「通常リプレイ」は遊技状態の移行に無関係な再遊技役である。また、「特殊リプレイ」は第2有利RT(RT3)の移行にかかる図柄組合せグループ「UUリプ」で構成されているが、当選役グループ「特殊リプレイ」は、第2有利RT(RT3)でのみ抽選対象となっているため、実質的に遊技状態の移行に無関係な再遊技役である。当該当選役グループはAT期間に当選すると、ゲーム数の上乗せが行われる(図20参照)。「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ6」、「RT3移行リプレイ1」〜「RT3移行リプレイ6」、「有利RT間移行リプレイ1」〜「有利RT間移行リプレイ6」、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも押し順によって遊技状態が移行する移行役として設けられた再遊技役である(図21参照)。
例えば、RT2移行リプレイ1は、図21(a)に示すように、通常RT(RT1)で当選したときに、正解押し順(左→中→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると、遊技状態が第1有利RT(RT2)に移行し、その他の押し順の場合は通常RTが維持される。同様に、RT2移行リプレイ2は押し順(左→右→中)、RT2移行リプレイ3は押し順(中→左→右)、RT2移行リプレイ4は押し順(中→右→左)、RT2移行リプレイ5は押し順(右→左→中)、RT2移行リプレイ6は押し順(右→中→左)がそれぞれ正解押し順に設定されており、これらの押し順で操作されると第1有利RT(RT2)に移行し、その他の押し順の場合は通常RT(RT1)が維持される。また、第1有利RT(RT2)で「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」のいずれかに当選したときに、その種類に応じて設定された正解押し順(例えば、転落リプレイ1は第1停止左リール)で操作すると、「Nリプ」に入賞して第1有利RT(RT2)が維持され、それ以外の押し順で操作すると、「Dリプ」に入賞して遊技状態が通常RT(RT1)に移行する(図21(d)参照)。
また、RT3移行リプレイ1は、図21(b)に示すように、通常RT(RT1)で当選したときに正解押し順(左→中→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると、「UUリプ」に入賞して遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。その他の押し順の場合は「Nリプ」に入賞して通常RT(RT1)が維持される。同様に、RT3移行リプレイ2は押し順(左→右→中)、RT3移行リプレイ3は押し順(中→左→右)、RT3移行リプレイ4は押し順(中→右→左)、RT3移行リプレイ5は押し順(右→左→中)、RT3移行リプレイ6は押し順(右→中→左)がそれぞれ正解押し順に設定されており、これらの押し順で操作されると第2有利RT(RT3)に移行し、その他の押し順の場合は通常RT(RT1)が維持される。
また、第1有利RT(RT2)または第2有利RT(RT3)で有利RT間移行リプレイ1〜6のいずれかに当選したときに、その種類に応じて設定された正解押し順で操作されると「UUリプ」に入賞して、第1有利RT(RT2)であれば第2有利RT(RT3)に移行、第2有利RT(RT3)であれば維持される。一方、その他の押し順で操作されると、「Uリプ」に入賞して、第1有利RT(RT2)であれば維持され、第2有利RT(RT3)であれば第1有利RT(RT2)に移行する。
また、「BAR揃いリプレイ」は、ボーナス遊技中(BB1)においてのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技では、全てのリール13L,13M,13Rで目押しすると図柄「BAR」が揃うように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2、第3停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が直線状(斜め下がり)に揃うようになっている。第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合など、その他の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに揃うようになっている。
また、「フェイクリプレイ」は、ボーナス遊技状態(BB1)でのみ抽選の対象となる再遊技役であり、この当選役に当選した遊技で、図柄「BAR」を目押しすると、図柄「BAR」がテンパイするが最終停止で揃わないように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が斜め下がりにテンパイする。次に第3停止で図柄「BAR」を目押ししても揃わないようになっている。また、第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を構成する各組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。また、逆押し(右→中→左)時は図柄組合せグループ「SRP1」〜「SRP4」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。
また、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」は、いずれもメダル(遊技価値)の払出しにかかる小役である。なお、これらの小役を構成する図柄組合せグループには、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に入賞にかかる図柄の組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わないと取りこぼし(非入賞)が発生する。
「押し順不問ベル」は、どのような押し順であっても、入賞ラインに図柄組合せグループ「Cベル」の図柄が揃う小役である。なお、図5に示すAT許容状態でのART中に当該当選役に当選すると、遊技者に押し順を報知する演出が実行される場合がある。
また、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が中リール13M、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Tベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が右リール13R、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CDベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が左リール13L、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が右リール13R、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CUベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が左リール13L、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が中リール13M、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「BB1中役」は、ボーナス遊技中(BB1)中のみに抽選の対象となる当選役である。この当選役に当選すると、押し順によらずに、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。
また、図11に示すように、役抽選手段103の役抽選結果が、例えば、識別番号32「赤7ビッグ+チェリー」である場合、「チェリー」および「赤7ビッグ」の両方の役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態であり、図柄組合せ「RBB1」(図6参照)、「BCH」(図8参照)にかかる図柄が入賞ラインに揃う可能性がある。なお、ボーナス役を含むその他の識別番号(役抽選結果)として、「BARビッグ+チェリー」(識別番号35)、「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」(識別番号39)、「BARビッグ+スイカA」(識別番号40)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」(識別番号43)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号33)、「AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号34)が構成されている。したがって、当選役「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」にかかる図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、ボーナス役への入賞の期待度が上がる。
なお、ボーナス内部当選中(RT3)は、ボーナス役への当選状態が持ち越されている状態のため、役抽選手段103の役抽選結果が、「赤7ビッグ+チェリー」(識別番号32)、「BARビッグ+チェリー」(識別番号35)、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号33)、「AT権利+赤7ビッグ+チェリー」(識別番号34)のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、当選役「チェリー」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。また、役抽選手段103の役抽選結果が、識別番号「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」、「BARビッグ+スイカA」、「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」のいずれかである場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、役名称「スイカA」または「スイカB」にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。
なお、図11に示すように、この実施形態では、ボーナス遊技状態(BB1)中にはAT許容役に当選しないように構成されているが、例えば、BB1中もAT許容役に当選するように構成し、抽選値がAT許容当選となる場合に、BB1中であればAT許容当選を無効にするように制御してもよい。
また、図12〜図16に示すように、第1有利RT(RT2)および第2有利RT(RT3)は、通常RT(RT1)と比較すると、再遊技役(識別番号2〜28)の抽選値の合算がよりも高くなるように設定されているが、その他の役(小役、ボーナス役)の抽選値は同じである。そのため、第1有利RT(RT2)および第2有利RT(RT3)は、通常RT(RT1)と比較してハズレになる確率が低い有利な遊技状態である。
(5)決定結果記憶手段104
図4の決定結果記憶手段104は、抽選値判定決定手段103bによる決定結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶し、AT許容状態(AT許容当選)であるか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第3データ領域に記憶し、AT権利当選であるか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第4データ領域に記憶する。
具体的には、図9および図10に示すように、AT許容役に固有の16進数の最上位役番号1が割り当てられ、AT権利役に固有の16進数の最上位役番号2が割り当てられ、各ボーナス役のそれぞれに固有の16進数の上位役番号が割り当てられ、各一般役(再遊技役、小役、BB1役)のそれぞれに固有の16進数の下位役番号が割り当てられている。そして、決定結果記憶手段104は、役抽選手段103の役抽選結果である識別番号(当選役グループ)を構成する役(ハズレの場合を含む)に割り当てられている役番号を、決定結果記憶領域652の対応するデータ領域に記憶する。
すなわち、役抽選手段103の役抽選結果が、図9に示すAT許容役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したAT許容役に割り当てられている最上位役番号1”01h”を決定結果記憶領域652の1バイトの第3データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、AT許容役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている最上位役番号1”00h”を記憶する。また、最上役位番号1として”01h”を記憶した後はこの値を維持することにより新たなAT許容役当選があっても無視し、終了条件が成立することにより最上位役番号1として”00h”を記憶した後に、AT許容当選が可能となるように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図9に示すAT権利役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、最上位役番号2”01h”を決定結果記憶領域652の1バイトの第4データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、AT権利役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている最上位役番号2”00h”を記憶する。ここで、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれについては、当選か否かを1ビットで構成されたフラグのON、OFFで判断することができる。そのため、役抽選における記憶容量削減のため、ボーナス役や一般役とは異なり、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれについては1バイトも記憶容量を用いずに、AT許容当選およびAT権利当選のそれぞれに対応して、ON、OFFを格納することができる1ビットのフラグを設け、それぞれに対応して設けられたフラグのON、OFFを設定することにより、AT許容当選およびAT権利当選それぞれの状態を判断(記憶)するようにしてもよい。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図9に示すボーナス役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したボーナス役に割り当てられている上位役番号”01h”および”02h”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第1データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、ボーナス役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている上位役番号”00h”を記憶する。また、上位役番号として”01h”または”02h”を記憶した後は、ボーナス役に入賞するまでこの値を維持することにより、ボーナス役を持ち越すように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示す一般役(再遊技役、小役、BB1中役)を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選した一般役に割り当てられている下位役番号”01h”〜”2Fh”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第2データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、一般役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている下位役番号”00h”を記憶する。なお、この実施形態では、複数の一般役が同時に当選することあるが、複数の一般役が同時に当選した場合には、当選した複数の一般役それぞれに割り当てられている下位役番号の全てを記憶することができるように、決定結果記憶領域652の第2データ領域の記憶容量が設定されている。また、同時当選する一般役の各組み合わせに対して下位役番号を新たに割り当て、同時当選した一般役の組み合わせに割り当てた下位役番号を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶するようにしてもよい。
このように構成すると、ボーナス役当選と、一般役当選と、AT許容当選、AT権利当選とを並列的に記憶して管理するため、同一の抽選値を用いてこれらの当選を決定するときは各当選をまとめて管理することができる。また、このようにデータを記憶して管理することにより、一の制御において必要とするデータ種類だけを参照して判定することができるので、効率的に処理を行うことができる。
なお、AT許容の状態を格納するためのAT許容状態用記憶領域をさらに設けてもよい。この場合には、AT許容当選である場合に、一旦、最上位役番号1”01h”を決定結果記憶領域652に格納し、別途設けたAT許容状態用記憶領域に格納されたデータを確認して、AT許容状態用記憶領域に”00h”が格納されていれば、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納するようにすればよい。そして、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納した後は、終了条件が成立するまでこの値を維持するようにすればよい。
また、役抽選手段103の役抽選結果を確認する際に、スロットマシン1がAT非許容状態に設定されているときは、AT許容役についての最上位役番号1が記憶された決定結果記憶領域652の第3データ領域は参照するが、AT権利役についての最上位役番号2が記憶された決定結果記憶領域652の第4データ領域は参照しないように構成され、スロットマシン1がAT許容状態に設定されているときは、AT権利役についての最上位役番号2が記憶された決定結果記憶領域652の第4データ領域は参照するが、他の識別番号については、AT許容役についての最上位役番号1が記憶された決定結果記憶領域652の第3データ領域は参照しないように構成されている。
(6)停止制御手段105
図4の停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した識別番号に属する役名称に入賞させるために、基本的にリール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。なお、各リール13L,13M,13Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は取りこぼし(非入賞)が発生する。
「通常リプレイ」は、入賞にかかる組合せ「NRP1」〜「NRP8」を構成する図柄が、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、必ず組合せ「NRP1」〜「NRP8」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
「特殊リプレイ」は、入賞にかかる組合せ「UURP1」〜「UURP8」を構成する図柄が、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、必ず組合せ「UURP1」〜「UURP8」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
「RT2移行リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Uリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該役を含む識別番号に当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Uリプ」は第1有利RT(RT2)への移行にかかるものであるため、「RT2移行リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「RT2移行リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT2移行リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT2リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT2移行リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT2移行リプレイ4」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT2移行リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT2移行リプレイ5」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT2移行リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT2移行リプレイ6」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT2移行リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3移行リプレイ1」は、図柄組合せグループ「UUリプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該役を含む識別番号に当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「UUリプ」は第2有利RT(RT3)への移行にかかるものであるため、「RT3移行リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3移行リプレイ2」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT3移行リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3リプレイ3」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Nリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT3移行リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3移行リプレイ4」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Nリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT3移行リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3移行リプレイ5」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Nリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT3移行リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「RT3移行リプレイ6」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Nリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(b)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「RT3移行リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ1」は、図柄組合せグループ「UUリプ」および「Uリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該役を含む識別番号に当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「UUリプ」は第2有利RT(RT3)への移行にかかるものであるため、「有利RT間移行リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ2」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Uリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「有利RT間移行リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ3」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Uリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「有利RT間移行リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ4」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Uリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「有利RT間移行リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ5」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Uリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「有利RT間移行リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「有利RT間移行リプレイ6」は、図柄組合せグループ「UUリプ」、「Uリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「UUリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Uリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(c)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「有利RT間移行リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「UUリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Dリプ」の2種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、左リール13Lが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(d)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Dリプ」は第1有利RT(RT2)から通常RT(RT1)への移行にかかるものであるため、「転落リプレイ1」では、左リール13Lが第1停止の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、中リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(d)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ2」では、中リール13Mが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、右リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図21(d)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞)する。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ3」では、右リール13Rが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「BAR揃いリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2、第3停止でともに図柄「BAR」が目押しされた場合、停止制御手段105は、図柄「BAR」が直線状に揃うようにリール13L、13M,13Rの停止制御を行う。なお、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「フェイクリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」〜「SPリプ4」の6種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先して、リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2停止で中リール13Mの図柄「BAR」が目押しされると、停止制御手段105は、図柄「BAR」がテンパイするように中リール13Mの停止制御を行う。最終停止で右リール13Rの図柄「BAR」が目押されると、停止制御手段105は、図柄「BAR」が揃わないようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。逆押し(右→中→左)の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「SPリプ1」〜「SPリプ4」のいずれかが揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。第1停止が中リール13Mであったり、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、図柄組合せグループ「Bチェリー」を入賞させるために、リール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。例えば、左リール13Lにおいて図柄「BAR」を引き込める操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されると、中段に図柄「BAR」が停止するように左リール13Lの停止制御を行う。中リール13Mおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「CH」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「CH」が停止するように中リール13Mまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、左リール13Lで図柄「BAR」を引き込み可能な操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「スイカA」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「BE1」または「BE2」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」または「BE2」が停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「スイカB」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄(CDスイカ:「BE1」または「BE2」、Cスイカ:「WM」)が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」、「BE2」および「WM」のいずれかが停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。この実施形態では、図柄組合せグループ「CDスイカ」および図柄組合せグループ「Cスイカ」については、ストップスイッチ21Lの操作タイミングに応じてどちらかが優先して入賞するように構成されている。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
図10に示すように、この実施形態では、ボーナス役、小役、再遊技役のうちの2種類が同時に当選する識別番号が設定されているが、このような識別番号に当選した場合は、再遊技役、小役、ボーナス役の優先順序で入賞するように構成されている。
例えば、識別番号4「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+通常リプレイ」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「ビッグ1」で構成されている。当該識別番号4に当選したゲームで、第1停止で左ストップスイッチ21Lを押したときに、ボーナス入賞にかかる図柄(図柄「赤7」)と再遊技入賞にかかる図柄(図柄「RP1」または「RP2」)の両方を引き込み可能な場合、停止制御手段105は、再遊技入賞にかかる図柄が入賞ラインに停止するようにリール制御を行う。上述のように、通常リプレイは取りこぼしが発生しないようになっているため、当該識別番号4の当選したゲームでは、赤7ビッグに入賞せずに必ず通常リプレイに入賞する。
識別番号39(「AT権利+赤7ビッグ+スイカA」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。当該識別番号39に当選したゲームで、第1停止で左ストップスイッチ21Lを押したときに、ボーナス入賞にかかる図柄(図柄「赤7」)とスイカA入賞にかかる図柄(図柄「BE1」または「BE2」)の両方を引き込み可能な場合、停止制御手段105は、スイカA入賞にかかる図柄が入賞ラインに停止するようにリール制御を行う。なお、左リール13Lの場合、赤7ビッグの入賞にかかる図柄(赤7)の引き込み可能な範囲の全体が、スイカA入賞にかかる図柄の引き込み可能な範囲になっているため、第1停止が左リール13Lの場合は、スイカA入賞は可能であっても、赤7ビッグの入賞は不可能となる。
識別番号32〜34(「(AT許容+AT権利+)赤7ビッグ+チェリー」)は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、チェリー優先のリール制御を行う。なお、中リール13Mの場合、赤7ビッグの入賞にかかる図柄(赤7)の引き込み可能な範囲の全体が、チェリー入賞にかかる図柄の引き込み可能な範囲になっているため、第1停止が中リール13Mの場合は、チェリー入賞は可能であっても、赤7ビッグの入賞は不可能となる。
識別番号35(「BARビッグ+チェリー」)は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、チェリー優先のリール制御を行う。
識別番号40(「BARビッグ+スイカA」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該識別番号に当選した場合、スイカA優先のリール制御を行う。
識別番号43(「AT許容+AT権利+赤7ビッグ+スイカB」)は、図柄組合せグループ「CDスイカ」、「Cスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、スイカB優先のリール制御を行う。
なお、「スイカA」は、ボーナス役である「赤7ビッグ」と「BARビッグ」の両方と同時当選する役として設定されているが、「スイカB」は、「赤7ビッグ」のみと同時当選する役として設定されている。したがって、「スイカB」当選時しか出現しない図柄組合せグループ「Cスイカ」の図柄組合せが入賞ラインに揃った場合は、「赤7ビッグ」の当選への期待が高まる。
「押し順不問ベル」に当選した場合、停止制御手段105は、押し順の如何に関わらず、図柄組合せグループ「Cベル」が入賞ラインに揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当該図柄組合せグループは、操作タイミングがどのような場合であっても、入賞ラインに引き込めるよう構成図柄が各リール13L,13M,13Rに配置されているため、必ず入賞する。
「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれも押し順によって優先して入賞する図柄組合せグループが異なるように構成される。
例えば、「左中右正解ベル1」に当選した場合、停止制御手段105は、「左→中→右」の押し順の場合(押し順が正解の場合)は、配当が最も高い図柄組合せグループ「Tベル」が優先して入賞するようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当該図柄組合せグループは取りこぼし(非入賞)のない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が左リール13Lで、第2停止が右リール13Rの場合、すなわち、第2停止で不正解の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「左正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当該図柄組合せグループは取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が中リール13Mの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。具体的には、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄は「BE1」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が中リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず中リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄である「赤7」および「BL」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。第2停止リールが右リール13Rの場合も同様の停止制御が行われる。
また、第1停止が右リール13Rの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A右不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。具体的には、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄は「CH」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず右リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄である「BAR」および「RP1」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。第2停止リールが中リール13Mの場合も同様の停止制御が行われる。なお、「左中右正解ベル1」の場合、最も高い配当の図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに揃う押し順(左→中→右)が遊技者に有利な押し順となる。
「左中右正解ベル2」〜「左中右正解ベル4」並びに「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」についても、「左中右正解ベル1」と同じく、押し順に応じて優先される図柄組合せグループが異なるようになっている。すなわち、これらの役を含むどの識別番号も、押し順6通りのうち、1通り(第1停止正解および第2停止正解)が100%入賞して9枚が払い出され、1通り(第1停止正解および第2停止不正解)が100%入賞して1枚が払い出され、4通り(第1停止不正解)がその後の停止リールの操作タイミングが合えば入賞して1枚が払い出される。
(7)報知表示制御手段106
図4の報知表示制御手段106は、報知用表示器60(本発明の「報知手段」に相当)での報知が報知態様決定手段107で決定された報知態様となるように制御するものである。
(8)報知態様決定手段107
図4の報知態様決定手段107は、役抽選手段103の役抽選結果やスロットマシン1の状態(非AT、AT準備中、AT中)などに基づいて、報知用表示器60での報知態様を決定するものである。報知態様決定手段107が決定した報知態様については、コマンド作成手段108によりその種類を特定可能なコマンドが作成され、サブ制御基板73に送信される。例えば、AT期間中(第1有利RT(RT2))に押し順ベル、RT2移行リプレイ1〜6、転落リプレイ1〜3などに内部当選した場合は、有利な押し順を報知するという報知態様に決定する。また、AT期間の最終ゲームで、有利RT間移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第2有利RT(RT3)の移行にかかる有利な押し順(UUリプ)を報知するという報知態様に決定する。また、AT期間の最終ゲームが通常RT(RT1)の場合において、当該ゲームでRT3移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第2有利RT(RT3)への移行にかかる有利な押し順(UUリプ)を報知するという報知態様に決定する。なお、この実施形態では、報知用表示器60の2つの7セグメントLEDのうちの一方は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作が行われると次の停止操作を示唆する報知態様に変化するように構成されている。これに対して、他方の7セグメントLEDは、報知態様の種類を特定するためのもので、報知してから最終停止まで同一の報知を継続するように構成されている。押し順を報知する方法としては、例えば、7つのセグメントうちの特定セグメントのみを点灯させると、左ストップスイッチ21L、特定セグメントとは異なる他のセグメントのみを点灯させると中ストップスイッチ21Mというように、セグメントの点灯箇所とストップスイッチ21L,21M,21Rの種類とを対応させておき、押し順報知の際は、対応するセグメントを点灯させる。ここで、第2有利T(RT3)への移行にかかる役である、有利RT間移行リプレイ1〜6、RT3移行リプレイ1〜6それぞれが、本発明の「移行役」に相当する。
(9)コマンド作成手段108
図4のコマンド作成手段108は、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報、などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段108により生成されたコマンドは、後述するようにコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段108により作成される。
また、コマンド作成手段108は、スロットマシン1の状態および役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、報知用表示器60の報知態様に対応するコマンドを作成する。例えば、役抽選手段103の役抽選結果(当選役グループの識別番号)を構成する役の種類を特定可能なコマンド(例えば、「通常リプレイ」の場合は「$01」)を作成するとともに、報知用表示器60の報知態様の種類を特定可能なコマンド(例えば、初期RT(RT0)で非ART中の場合に「チェリー」に当選した場合は「0(何も報知しないという報知態様)」)を作成する。
また、コマンド作成手段108は、AT許容役、AT権利役、ボーナス役(「赤7ビッグ」、「BARビッグ」)を含む識別番号の当選役グループに当選しているか否か、および、内部当選しているときにその種類を特定可能なコマンドも作成する。
(10)リール検出手段109
図4のリール検出手段109は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段109は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(11)図柄判定手段110
図4の図柄判定手段110は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
(12)払出制御手段111
図4の払出制御手段111は、図柄判定手段110による判定結果に基づき、遊技者に所定の特典(利益)を付与するものであり、図柄判定手段110により、いずれかの役に入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させ、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出して遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段111は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させる。
さらに、払出制御手段111は、図柄判定手段110により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定数(3枚)のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
(13)メダル制御手段112
図4のメダル制御手段112は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
(14)コマンド送信手段113
図4のコマンド送信手段113は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段108により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。この場合、一般遊技状態(RT0、RT1、RT2)およびボーナス遊技状態(BB1)などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段110による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段111によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表す情報を含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
また、コマンド送信手段113は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段113は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。
(15)許容状態比率算出手段114
メイン制御基板63には、図示省略の4つの7セグメントLEDが実装されており、AT許容状態の滞在比率(許容状態滞在比率)や、総払出枚数に対するボーナスでの払出枚数の比率(役物比率)などの比率など、各種の比率が当該7セグメントLEDで表示可能になっている。許容状態比率算出手段114は、各種比率のうち、許容状態滞在比率を算出するものである。この場合、許容状態比率算出手段114は、1ゲームを消化するごとに、総遊技数カウンタ655のカウント値を1ずつ加算する。当該カウンタ655は基本的にクリアされることなく半永久的に1ゲーム消化ごとに加算され続ける。また、許容状態比率算出手段114は、AT許容状態設定手段100cによりAT許容状態に設定されているゲームであるか否かを1ゲームごとに判定し、AT許容状態に設定されているゲーム(1ゲーム)を消化するたびに、総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値を1ずつ加算する。総許容期間遊技数カウンタ656も総遊技数カウンタ655と同様に基本的にクリアされることがないように構成されている。そして、許容状態比率算出手段114は、総遊技数カウンタ655のカウント値と総許容期間遊技数カウンタ656のカウント値とに基づいて、スロットマシン1のAT許容状態である期間の比率を算出する。この比率は、許容状態滞在比率記憶領域657に記憶される。
また、許容状態比率算出手段114は、毎ゲームで、全てのリール13L,13M,13Rが停止してから当該ゲームが終了するまでの処理においてこの比率の算出をするとともに、該算出値を許容状態滞在比率記憶領域657に上書きして記憶させる。なお、毎ゲーム算出するのではなく、当該比率を表示するためにリセットスイッチ52が押されたときなど、所定の契機で算出してもよい。このとき、リセットスイッチ52が押されたときに、総遊技数カウンタ655に記憶されているカウント値と、総許容期間遊技数カウンタ656に記憶されているカウント値とに基づいて当該比率を算出する。このようにすると、許容状態比率算出手段114は、毎ゲームではなく、表示タイミングで許容状態滞在比率を算出するため、通常の遊技処理において過度の負担がかからなくすることができ、処理の効率化を図りながら遊技機の公平性を確保することができる。また、総ゲーム数が一定期間になる度に当該比率を算出し、一定値以上(例えば、60%)になった回数を記憶するようにしてもよい。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。図4のサブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73は、メモリ75(図3参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)コマンド受信手段200
図4のコマンド受信手段200は、メイン制御基板63のコマンド送信手段113により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図4の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27(本発明の「演出手段、報知手段」に相当)に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。この場合、演出内容決定手段201は、報知用表示器60の報知態様に対応する報知演出を実行する演出内容に決定する。
例えば、演出内容決定手段201は、AT中に押し順ベル、転落リプレイに内部当選した場合や、AT期間の最終ゲームで有利RT間移行リプレイやRT3移行リプレイに内部当選した場合は、第2有利RT(RT3)への移行にかかる有利な押し順を液晶表示器27に表示するという演出内容に決定する。また、演出内容決定手段201は、各RT状態において、チェリーやスイカ(スイカA、B)を含む識別番号に内部当選した場合は、液晶表示器27にチェリーやスイカの画像を表示するという演出内容に決定する。ただし、第2有利RT(RT3)において、AT許容役と、チェリーやスイカ(スイカA、B)等を含む識別番号に内部当選した場合、演出内容決定手段201は、さらに「チャンス!!」などの文字を追加表示するという表示内容に決定する。なお、第2有利RT(RT3)でチェリーやスイカ(スイカA、B)を含む識別番号に内部当選した場合の演出としては、「チャンス!!」の文字表示に限らず、他のRT状態では表示されない特殊な演出であれば、適宜変更することができる。ここで、「チャンス!!」の文字を表示するという演出が、本発明の「特殊演出」に相当する。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。
(4)音声制御手段203
図4の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。
したがって、上記した実施形態によれば、AT許容役を含む識別番号の抽選値の合算は、各RT状態(RT0〜RT4)で同じ値に設定することで、AT非許容状態からAT許容状態に移行する確率が各RT状態で同じになるように構成している。このようにすると、AT許容状態に移行する確率が高いRT状態に不正に移行させ、AT許容状態に移行し易くするという不正行為を防止することができる。また、第2有利RT(RT3)は、AT許容当選となったときには、初期ゲーム数決定手段100dで決定される初期ゲーム数が他のRT状態(RT0〜RT2、RT4)よりも有利であるだけでなく、AT期間中は他のRT状態では抽選対象となっていない特殊リプレイに当選してAT期間の上乗せゲーム数が得られる可能性がある。したがって、遊技者は依然RT状態に着目しながら遊技を行うことになり、遊技が単調になるのと防止して遊技者の興趣の向上を図ることができる。
また、第2有利RT(RT3)でチェリーやスイカ(スイカA、B)などのAT許容当選する可能性がある識別番号に当選した場合は、液晶表示器27に「チャンス!!」の文字が表示される。この場合、各RT状態(RT0〜RT4)でAT許容状態に移行する確率は同じでも、AT許容状態になった後のAT期間で有利な第2有利RT(RT3)であることを、「チャンス!!」の文字表示で認識できるため、遊技者の興趣のさらなる向上を図ることができる。
また、AT期間の終了ゲームで有利RT間移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選した場合は、報知用表示器60や液晶表示器27において第2有利RT(RT3)への移行にかかる有利な押し順が報知される。このようにすると、AT期間が終了した後、第2有利RT(RT3)から遊技が開始され易くなるため、AT期間の終了後はリプレイ確率が高い状態になり易くなるとともに、再びAT許容当選した時には初期ゲーム数や上乗せが有利になる。そのため、再度AT許容当選したときの有利な状況を期待しながら遊技を行うことができ、AT期間が終了したことによる落胆を軽減することができる。
また、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT許容状態とするか否かが、一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されているメイン制御基板63(抽選値判定決定手段103b)で決定される。そのため、AT遊技に対する不正を行い難くすることができ、AT許容当選か否かを公正な方法で決定することにより、AT遊技に対する不正対策を効率的に行うことができる。さらに、メイン制御基板63においてセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている役抽選手段103の決定結果とともにAT許容当選が一対一に対応付けされているため、AT許容当選か否かをより公正な方法で決定することができる。
また、許容状態滞在比率をメイン制御基板63に実装された7セグメントLEDで表示できるように構成されているため、実際に遊技機が設計された許容状態滞在比率となっているか否かを判定できる。そのため、遊技機において実際にAT遊技で過度の特典の付与が発生して遊技機の異常や不正の判定を要する状態となる前に、遊技機の異常や不正を判定することができるため、遊技機の公平性が増す。また、当該7セグメントLEDは、通常厳重に基板ケースに封印されたメイン制御基板63に実装されているため、比率表示を不正に操作して実際とは異なる比率が表示されるのを防止することができる。
また、この実施形態では、許容状態比率算出手段114は、毎ゲームで許容状態滞在比率を算出し、これを許容状態滞在比率記憶領域657に上書きして記憶し直した上で、許容状態滞在比率を表示するためのリセットスイッチ52が操作されたタイミングで、このときに許容状態滞在比率記憶領域657に記憶されている許容状態滞在比率を表示する構成されている。このようにすると、どのタイミングで許容状態滞在比率を表示しようとも、データを読み出す処理を行うことで簡易に表示できるため、例えば、設定変更処理や、設定確認処理などの別の処理が発生するタイミングで許容状態滞在比率の表示に係る処理を行っても負荷になることがなく、好適に許容状態滞在比率を表示することができる。
また、AT許容状態への移行にかかるAT許容役を含む識別番号の抽選範囲データと、AT許容役を含まない識別番号の抽選範囲データとが、メイン制御基板63のROM67の役抽選テーブル671を記憶する領域の中で、AT抽選値記憶領域と、非AT抽選値記憶領域とに分かれて記憶される。このようにすると、AT許容状態になった際、そのときの抽選範囲データが、AT抽選値記憶領域か非AT抽選値記憶領域のどちらに記憶されていたデータかを判定することで、不正行為や異常動作でAT許容状態になったのか否かを簡易に検査できるようになるため、より遊技機の公平性を保つことができる。
また、非AT抽選値記憶領域には、設定値の種類ごとに異なる位置に抽選範囲データが記憶される一方、AT抽選値記憶領域には、設定値の種類によらず共通の位置に抽選範囲データが記憶され、役抽選手段103は、AT許容役を含まない識別番号の場合は、設定値の種類に応じた抽選範囲データを用いて役抽選を行い、AT許容役を含む識別番号の場合は、設定値によらず共通の抽選範囲データを用いて役抽選を行う。このように、AT許容役を含む識別番号は、設定値共通の抽選範囲データと、AT許容役を含まない識別番号という性質の異なる識別番号の抽選範囲データを、別の領域に分けて記憶するだけでなく、当該抽選範囲データの持ち方もAT抽選値記憶領域と非AT抽選値記憶領域とで異なるように構成されているため、不正行為や異常動作でAT許容状態になったのか否かの検査を行い易く、また、抽選範囲データの設計も容易になる。
また、この実施形態では、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT許容状態とするか否かが、AT遊技を許容しないAT非許容状態での遊技において役抽選手段103が役抽選を行うときに用いた抽選値と同じ抽選値により決定される。すなわち、メイン制御基板63において一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている役抽選用の抽選値に、役抽選手段103の各役抽選結果と共にAT許容当選か否かが一対一に対応付けされ、さらにAT権利当選か否かが一対一に対応付けされている。そのため、遊技開始に基づいて生成される抽選値に基づいてAT許容当選か否かが一意に決定され、さらにAT権利当選か否かが一意に決定されるので、AT遊技に対する不正を行い難くすることができる。したがってAT許容当選か否かを公正な抽選により決定し、AT権利当選か否かを公正な抽選により決定することにより、AT遊技に対する不正対策をさらに効率的に行うことができる。
さらに、遊技開始に基づいて生成される抽選値を用いることにより、役抽選手段103が常に同じ期待値で当選したか否かを決定するボーナス役と同様に、AT許容当選か否か、および、AT権利当選か否か、も常に同じ期待値で決定することができるので、ゲーム毎に、ボーナス役当選か否かを期待するのと同様に、AT非許容状態ではAT許容当選か否かを期待することができAT許容状態ではAT権利当選か否かを期待することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により、どの役に当選したか否かと、AT許容当選か否かと、AT権利当選か否かとが決定されるため、遊技者は、どの役に当選したかに基づいてAT許容状態となるか否か、AT権利当選か否かを推測することができ、遊技に対する興趣向上を図ることができる。また、1つの抽選値により3つの決定を行うことにより、抽選値生成のための処理の負荷を低減することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図22および図23を参照して第1実施形態と異なるところを中心に説明する。
この実施形態が上記した第1実施形態のスロットマシン1と異なるところは、主に第2有利RT(RT3)から他の遊技状態に移行する条件が異なるところである。その他の構成は、第1実施形態と同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
第1実施形態では、遊技状態が第2有利RT(RT3)のときは、押し順ベルの取りこぼしがあった場合か、有利RT間移行リプレイ1〜6のいずれかに当選した場合に有利な押し順以外の押し順(「Uリプ」)でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合かのいずれかで他の遊技状態(通常RT(RT1)または第1有利RT(RT2))に移行する(図5参照)。これに対してこの実施形態では、図22に示すように、第2有利RT(RT3)は、その状態が20ゲーム継続することにより他の遊技状態(通常RT(RT1))、に移行する。また、第1実施形態では第2有利RT(RT3)で有利RT間移行リプレイ1〜6が抽選対象になっているが(図11参照)、第2実施形態では第2有利RT(RT3)で有利RT間移行リプレイ1〜6が抽選対象になっていない(図23参照)ため、第2有利RT(RT3)から第1有利RT(RT2)には移行しない。すなわち、遊技状態設定手段100bは、役抽選結果とは無関係に第2有利RT(RT3)の継続期間が20ゲームを超えたときに、遊技状態を通常RT(RT1)に設定する。したがって、例えば、第2有利RT(RT3)で押し順ベルの取りこぼしがあった場合でも、第1実施形態のように通常RT(RT1)には移行せず、第2有利RT(RT3)が維持される。第2有利RT(RT3)の継続期間ついては、例えば、RAM65に別途、第2有利RT遊技数カウンタ(図示省略)を設けてカウントする。なお、第2有利RT(RT3)から通常RT(RT1)に移行するゲーム数については、20ゲームに限らず、適宜変更することができる。
したがって、この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2有利RT(RT3)は、役抽選結果とは無関係に20ゲーム継続するため、一律20ゲームを消化するまでの間、AT期間の初期ゲーム数が有利なAT許容状態への移行を期待できるというゲーム性を提供することができる。
(小役構成の変形例)
なお、上記した実施形態では、図11に示すように、例えば同じ「チェリー」であっても、AT許容役とAT権利役の両方とも含まない場合(組合せ)、AT許容役とAT権利役の両方を含む場合、AT許容役は含まないがAT権利役を含む場合があるようにしたが、例えば、図24に示すように、これらの場合を区別するようにしてもよい。この場合、チェリーA〜Cの3種類を設け、チェリーAをAT許容役とAT権利役の両方とも含まない識別番号に適用し、チェリーBをAT許容役とAT権利役の両方を含む識別番号に適用し、チェリーCをAT許容役は含まないがAT権利役を含む識別番号に適用する(識別番号29〜31)。このとき、チェリーAの当選時に許容する図柄組合せグループを「Bチェリー」で構成し、チェリーBの当選時に許容する図柄組合せグループを「Bチェリー」および「CDスイカ」で構成し、チェリーCの当選時に許容する図柄組合せグループを「Bチェリー」および「Cスイカ」で構成する。また、「Bチェリー」と「CDスイカ」、あるいは、「Bチェリー」と「Cスイカ」の両方の入賞図柄を引き込み可能な範囲でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、入賞時に払出枚数が多い「チェリー」を優先的に引き込むように停止制御手段105がリール制御を行うように構成する。
そして、チェリーA〜Cのいずれかを含む識別番号に当選した場合は、一律「Bチェリー」の当選の可能性を報知する。このようにすると、チェリーAを含む識別番号に当選した場合と、チェリーBを含む識別番号に当選した場合と、チェリーCを含む識別番号に当選した場合のいずれでも、遊技者が「Bチェリー」を目押しすることになり、この場合は、いずれも「Bチェリー」の図柄組合せで図柄が停止する。そのため、これらの識別番号に当選した場合の入賞図柄は同じになって、当選した識別番号の区別がつかなくなる。このように構成すれば、チェリーの種類が分かるとAT許容役やAT権利役を含む識別番号であるか否かが分かるため、不正の判定が容易になる。なお、AT許容役とAT権利役を含む他の役(例えば、スイカA、スイカB)でも、同様に組合せ数に応じて複数種類設けるようにしてもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した各実施形態では、AT許容役とボーナス役の両方を含む識別番号を設定して、ボーナス当選がAT許容状態への移行の契機となるように構成したが、ボーナス中は、当選時のRT状態を維持して、第2有利RT(RT3)のときに当選したボーナス中は、他のRT状態(RT0〜RT2)のときに当選したボーナス中よりも、識別番号27「AT権利+BAR揃いリプレイ」の当選確率を高く設定してもよい。このようにすると、第2有利RT(RT3)で当選したボーナス中は、他のRT状態(RT0〜RT2)で当選したときよりも多くのゲーム数上乗せ抽選の契機が得られるため、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
また、上記した各実施形態では、他のRT状態よりも有利なRT状態として、第2有利RT(RT3)の1種類だけ設けた場合について説明したが、第2有利RTを複数種類設けてもよい。このとき、第2有利RTの中でも種類によって、さらに有利度が異なるようにしてもよい。この場合、例えば、最も有利度が低い第2有利RTの場合は、当該第2有利RT(RT3)に移行してから、他のRT状態(RT0〜RT3)に移行(転落)したり、AT許容役を含む識別番号に当選するまでの間に、所定の契機で段階的により有利な第2有利RTに移行するように構成してもよい。このようにすると、第2有利RTの継続が長期になると、より有利な状態でAT許容役を含む識別番号に当選する可能性が高まるため、遊技者の興趣がさらに向上する。
また、第2有利RTを複数種類設ける場合は、例えば、チェリーとAT許容役とを含む識別番号に当選しAT許容状態に移行すると、他のRT状態(RT0〜RT2)より大きなAT期間(初期ゲーム数)が得られるチェリー優遇第2有利RTと、スイカとAT許容役とを含む識別番号に当選してAT許容状態に移行すると、他のRT状態(RT0〜RT2)より大きなAT期間(初期ゲーム数)が得られるスイカ優遇第2有利RTのように、役抽選結果によってATの初期ゲーム数や上乗せゲーム数が異なるように構成してもよい。この場合、図柄組合せグループ「UUリプ」を、仮に右上がりにリプレイ図柄(RP1,RP2)が揃う図柄組合せ(右上がりRP)と、右下がりにリプレイ図柄が揃う図柄組合せ(右下がRP)とで構成する。ここで、通常RT(RT1)でRT3移行リプレイ1〜6のいずれかに内部当選したときに、正解の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると「UUリプ」に入賞することになるが、このときの操作タイミングで「右上がりRP」に入賞するか、「右下がりRP」に入賞するかが変わるように構成する。そして、「右上がりRP」に入賞した場合は、チェリー優遇第2有利RTに移行し、「右下がりRP」に入賞した場合は、スイカ優遇第2有利RTに移行するようにするとよい。このとき、初期ゲーム数決定手段100dが用いるAT初期ゲーム数振分テーブル673として、チェリー用AT初期ゲーム数振分テーブルBと、スイカ用AT初期ゲーム数振分テーブルBの2種類をさらに設け、第2有利RTの種類とAT許容当選したときの識別番号に含まれる小役(スイカ、チェリー)の種類とに基づいて、AT初期ゲーム数振分テーブルを選択するようにするとよい。
また、チェリー優遇第2有利RTに移行するか、あるいは、スイカ優遇第2有利RTに移行するかを遊技者が選択できるようにしてもよい。この場合、「右上がりRP」に入賞する操作タイミングと、「右下がりRP」に入賞する操作タイミングとを液晶表示器27等に表示するとよい。また、意図的にどちらかを選択することはできないが、操作タイミングによってチェリー優遇第2有利RTに移行するか、あるいは、スイカ優遇第2有利RTに移行するかが異なることを遊技者に報知するようにしてもよい。この場合、例えば、第1のタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rを操作すれば「右上がりRP」(チェリー優遇第2有利RT)に入賞し、第2のタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rを操作すれば「右下がりRP」(スイカ優遇第2有利RT)に入賞する第1移行リプレイと、第1のタイミングで操作した場合と第2のタイミングで操作した場合とで、第1移行リプレイとは逆の入賞結果となる第2移行リプレイとを設け、これらのどちらかに内部当選したときは、当該移行リプレイのいずれかに当選していることは分かるが、その種類は分からないような演出を液晶表示器27で行うようにすればよい。また、チェリー優遇第2有利RTに移行した場合は液晶表示器27に「チェリー優遇」の文字を表示し、スイカ優遇第2有利RTに移行した場合は液晶表示器27に「スイカ優遇」の文字を表示するなど、第2有利RTの種類を遊技者が認識できるようにしてもよい。ここで、AT許容役およびAT権利役の少なくとも一方を含む識別番号が、本発明の「期間決定契機役」に相当し、AT許容役およびAT権利役の少なくとも一方を含む識別番号のうち、さらにチェリーを含む識別番号が、本発明の「第1役」に相当し、さらにスイカ(スイカA、B)を含む識別番号が、本発明の「第2役」に相当する。このようにすると、役抽選結果に着目して遊技を行うことになり、遊技が単調になるのを防止することができる。
また、第2有利RTを複数種類設ける場合の他の例として、例えば、他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利度(初期ゲーム数や上乗せゲーム数)が高い第2有利RT(A)と第2有利RT(B)とを設ける。第2有利RT(A、B)は、いずれも初期ゲーム数決定手段100dで使用する初期ゲーム数振分テーブル673Bを用いる。また、第1、第2実施形態において、第2有利RT(RT3)でのみ抽選対象となっていた「特殊リプレイ」についても、第2有利RT(A、B)の両方で抽選対象とする。したがって、初期ゲーム数や上乗せゲーム数に関して、第2有利RT(A、B)は、いずれも他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利な状態であるが、第2有利RT(A、B)の間で有利/不利はない。ここで、両第2有利RT(A,B)は、どちらも新たに設けた第2転落リプレイに当選すると通常RT(RT1)に移行するように構成した上で、例えば、第2有利RT(A)の滞在時の第2転落リプレイの当選確率を1/10とし、第2有利RT(B)の滞在時の第2転落リプレイの当選確率を1/50とする。このようにすると、第2有利RT(B)の滞在ゲーム数は、第2有利RT(A)の滞在ゲーム数よりも長くなって、AT許容当選する確率が高くなるため、AT許容当選時の初期ゲーム数や上乗せゲームの有利度は同じであっても、第2有利RT(A)と、第2有利RT(B)との間で有利度に差を設けることができる。
また、第2有利RTを複数種類設ける場合の別の例として、例えば、上記した他の例と同様に、他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利度(初期ゲーム数や上乗せゲーム数)が高い第2有利RT(A)と第2有利RT(B)とを設ける。第2有利RT(A、B)は、いずれも初期ゲーム数決定手段100dで使用する初期ゲーム数振分テーブル673Bを用いる。また、第1、第2実施形態において、第2有利RT(RT3)でのみ抽選対象となっていた「特殊リプレイ」についても、第2有利RT(A、B)の両方で抽選対象とする。したがって、初期ゲーム数や上乗せゲーム数に関して、第2有利RT(A、B)は、いずれも他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利な状態であるが、第2有利RT(A、B)の間で有利/不利はない。ここで、AT許容当選したときのRT状態が、第2有利RT(A)か第2有利RT(B)かで、AT期間中の上乗せの構成を変える。例えば、第2有利RT(A)のときにAT許容当選した場合は、AT期間中に押し順ベルに当選すると、例えば1/10の確率で10ゲームの上乗せを行う。一方、第2有利RT(B)のときにAT許容当選した場合は、AT期間中にスイカ(A、B)当選すると、例えば1/1(100%)の確率で50ゲームの上乗せを行う。このようにすると、第2有利RTの種類に応じてAT期間のゲーム性が変わるため、AT遊技の多様化を図ることができる。
また、上記した各実施形態では、通常RT(RT1)においてRT3移行リプレイ1〜6で「UUリプ」に入賞した場合や、第1有利RT(RT2)において有利RT間移行リプレイ1〜6で「UUリプ」に入賞した場合に、第2有利RT(RT3)に移行するように構成したが、例えば、役構成の中に、入賞すると次の1ゲームだけ小役の抽選が通常状態よりも有利となるシングルボーナス(SB)がある場合は、通常RT(RT1)や第1有利RT(RT2)で、AT許容役とSBとを含む識別番号に内部当選し、そのゲームでSBの取りこぼしが発生すると、AT許容状態、かつ、第2有利RT(RT3)に移行するとともに、初期ゲーム数決定手段100dは、有利なAT初期ゲーム数振分テーブルBを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。一方、当該ゲームでSBに入賞した場合は、AT許容当選したものの、次のゲームのシングルボーナス状態になったことをAT許容状態の終了条件が成立したものと取り扱ってAT許容状態を終了する。すなわち、AT許容当選はしたものの、実質的にATによる利益を得ることなくAT許容状態が終了する。この構成により、SBを用いた意外性のあるゲーム性を提供することができるので、より興趣のある遊技機を提供することができる。
また、第2有利RTは、AT許容当選時の初期ゲーム数と上乗せ抽選の両方が他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利である場合について説明したが、初期ゲーム数および上乗せ抽選の少なくとも一方が他のRT状態(RT0〜RT2)よりも有利であればよい。また、第2有利RT(RT3)は、ATについて有利なRT状態であれば、初期ゲーム数や上乗せゲーム数などのゲーム数が有利でなくてもよい。ATについてゲーム数以外で有利となる他の例としては、例えば、AT期間中の上乗せ抽選の契機が、他のRT状態(RT0〜RT2)よりも多いものであったり、AT期間が例えば1セット50ゲームで、50ゲーム消化後の継続抽選に当選すると次のセットに継続する継続率タイプの場合は、第2有利RTでAT許容当選すると、当該継続率が優遇されるものであったり、毎ゲームでAT期間の終了抽選(パンク抽選)を行うタイプである場合には、パンク抽選の当選確率が低いものなどが挙げられる。また、AT許容当選時のRT状態の種類によってATについての有利度(初期ゲーム数、上乗せゲーム数など)を変えるだけでなく、AT許容役を含む識別番号に当選(AT許容当選)したときの、当該識別番号に含まれる他の役の種類(例えば、小役の種類)も考慮してATについての有利度を変えるようにしてもよい。
また、上記した各実施形態では、AT許容役とスイカとを含む識別番号の当選に基づくAT期間が終了した場合は、当該識別番号の当選時のRT状態の種類とは無関係に、AT期間終了後に行われる転落抽選(1/8で当選)に当選するまでAT許容状態が終了しないように構成したが、第2有利RT(RT3)でAT許容役とスイカとを含む識別番号に当選して得られたAT期間が終了した場合は、AT期間終了後に行われる転落抽選の当選確率を、他のRT状態で当選したAT期間が終了した場合よりも低く設定(例えば、転落抽選の当選確率が1/50)してもよい。この場合、AT許容状態の終了に合せて点灯している報知ランプを消灯する。
また、上記した各実施形態では、AT期間の終了ゲームで有利RT間移行リプレイ1〜6に当選した場合は、第2有利RT(RT3)への移行にかかる押し順(「UUリプ」に入賞するための押し順)を液晶表示器27などで報知するようにしたが、AT期間の終了10ゲーム前を切った状態で有利RT間移行リプレイ1〜6に当選した場合に、「UUリプ」入賞の押し順を報知するなど、AT期間終了するまでの所定ゲーム前の状態から第2有利RT(RT3)に移行するための押し順を報知するようにしてもよい。
また、第2有利RTからの移行先は、通常RT(RT1)や第1有利RT(RT2)だけでなく、初期RT(RT0)があってもよい。
また、AT許容抽選に当選したか否かの判定処理と、AT許容抽選に当選した場合の初期ゲーム数の決定処理は、同じタイミングで行い、AT許容抽選に非当選の場合は同時に決定した初期ゲーム数を無効にするようにしてもよいし、まず、AT許容抽選に当選したか否かの判定処理を行い、この抽選で当選となったことを条件に初期ゲーム数の決定処理を行ってもよい。ここで、AT許容抽選に当選したか否かの判定処理と、AT許容抽選に当選した場合の初期ゲーム数の決定処理とを別のタイミングで行う場合は、抽選値判定決定手段103bがAT許容抽選に当選したか否かを決定する機能が、本発明の「許容状態決定手段」に相当し、AT許容当選後に初期ゲーム数決定手段100dが初期ゲーム数を決定するとともに、AT期間中に上乗せ抽選手段100eが上乗せゲーム数を決定し、2つの手段でAT期間の継続期間(特殊遊技継続期間)を決定する機能が、本発明の「内容決定手段」に相当する。
また、AT期間中に押し順ベルに当選した際、ストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作態様として、「押し順」を報知するように構成したが、例えば、特定リールに対応するストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングで有利な役に入賞するか否かが決定する役を設ける場合は、AT期間中に報知する有利な操作態様は、特定ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングであってもかまわない。また、ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順と操作タイミングの両方が有利な操作態様に関連しているものでもかまわない。
また、上記した各実施形態では、各RT状態(RT0〜RT3)は、再遊技役の当選確率の合算が異なるように構成したが、例えば、各RT状態(RT0〜RT3)で再遊技役の当選確率の合算が同じであるが、再遊技役を構成する役(役名称「通常リプレイ」、「特殊リプレイ」等)の当選確率の比率が異なる構成であってもよい。
また、上記した実施形態では、報知用表示器60がメイン制御基板63(メイン制御手段)で制御される場合について説明したが、サブ制御基板73と独立したもので制御されていればよい。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
そして、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に本発明を広く適用することができる。