JP6814680B2 - 鉄筋籠と柱用部材の接続構造 - Google Patents

鉄筋籠と柱用部材の接続構造 Download PDF

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Description

本発明は、場所打ち杭を構築するための鉄筋籠とその場所打ち杭の上に建てる柱の鉄筋の接続構造であって、フレキシブル鉄筋を用いた鉄筋籠と柱用部材の接続構造に関する。
従来、空頭制限を受ける箇所に場所打ち杭を構築する工法として、フレキシブル鉄筋(ストランド鉄筋)を用いた鉄筋籠を杭孔に建て込む技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、杭の上に柱を接続して建てる場合、杭の主鉄筋と柱の主鉄筋を所定の長さでラップさせたり、それら鉄筋をラップさせる部分に根巻鋼管を設置したりして、杭と柱の接続強度を向上させるようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平11−36293号公報
JSCE公益社団法人土木学会ホームページ、土木学会年次学術講演会講演概要集、65巻,IV−334,2010年、667−668頁、「鉄道高架橋場所打ち杭(リバース工法)における根巻き鋼管を活用した孔壁崩壊対策について」、[平成29年2月17日検索]、インターネット<URL:http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00035/2010/65-04/65-04-0334.pdf>
ところで、フレキシブル鉄筋(ストランド鉄筋)のような高強度の鋼材を用いる場合、設計上必要なラップ長が長くなってしまう。
しかしながら、空頭制限を受けるような箇所での施工では、空頭制限があるため設計上必要なラップ長の確保が困難であったり不可能であったりという課題が生じてしまう。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、ラップ長が短くても、フレキシブル鉄筋(ストランド鉄筋)を用いた鉄筋籠と柱用部材とを好適に接続することが可能な技術を見出した。
本発明の目的は、鉄筋籠と柱用部材を好適に接続できる鉄筋籠と柱用部材の接続構造を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、
周方向に適宜間隔をあけて配設された複数のフレキシブル鉄筋と、前記複数のフレキシブル鉄筋に巻き付けられた1又は複数の帯筋とを有する鉄筋籠が杭孔に建て込まれた状態で、その鉄筋籠の上端部に柱用部材を接続する鉄筋籠と柱用部材の接続構造であって、
前記鉄筋籠の上端側において上方に突出している前記複数のフレキシブル鉄筋が外周側に固設された2枚の接続部材が上下に所定間隔をあけて平行に配設されており、
前記2枚の接続部材の中央側には、前記柱用部材が挿通される1又は複数の開口がそれぞれ形成されており、
前記開口に挿通された前記柱用部材が、前記2枚の接続部材に対し固定されているようにした。
かかる構成の鉄筋籠と柱用部材の接続構造は、杭孔に建て込まれている鉄筋籠のフレキシブル鉄筋の上端部に2枚の接続部材を固設し、その2枚の接続部材の開口に挿通させた柱用部材を接続部材に固定するように組み上げることができ、鉄筋籠と柱用部材とを好適に接続することができる。
特に、この鉄筋籠と柱用部材の接続構造は、鉄筋籠と柱用部材を単にラップさせて継いでいるのではなく、鉄筋籠と柱用部材とがラップしている部分において、上下に所定間隔をあけて平行に配設した2枚の接続部材に鉄筋籠と柱用部材とをそれぞれ固定することによって、鉄筋籠と柱用部材の接続強度の向上を図っている。
そして、このような2枚の接続部材を介して鉄筋籠と柱用部材とを接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造であれば、鉄筋籠と柱用部材のラップ長が従来技術と同じ寸法の場合、その接続強度が向上するので、本発明に係る鉄筋籠と柱用部材の接続構造によれば、従来技術よりも鉄筋籠と柱用部材のラップ長を短くすることができる。
また、望ましくは、
前記杭孔の上部開口には口元管が設置されているようにする。
こうすることで、鉄筋籠と柱用部材の接続構造をより強固にすることができる。
また、望ましくは、
前記柱用部材の一部が前記開口に内接しているようにする。
こうすることで、接続部材の開口に挿通された柱用部材の定位置への配置が容易になり、またその開口に挿通された柱用部材と接続部材を固定し易くなる。
また、望ましくは、
前記柱用部材の下端には抜け止め部材が固定されており、
前記抜け止め部材は、前記2枚の接続部材のうち、下側の接続部材の下面に当接しているようにする。
こうすることで、接続部材の開口に挿通された柱用部材が、その開口から抜け出さないようになるので、柱用部材の定位置への配置がより容易になる。
また、望ましくは、
前記開口は、所定の向きに配された前記抜け止め部材が通過可能な形状を有しており、
前記抜け止め部材は、前記開口を通過可能な向きと通過不能な向きとに切り替え可能に構成されているようにする。
例えば、予め柱用部材の下端に固定されている抜け止め部材を上下2枚の接続部材の開口を通過させるように柱用部材を開口に挿通させた後、柱用部材をその軸心を中心に所定角度回転させ、抜止部材を下側の接続部材の下面に当接させるようにすれば、柱用部材が接続部材の開口から抜け出さないようになる。
このような柱用部材と鉄筋籠の接続手法によれば、柱用部材と鉄筋籠を作業効率よく接続することができる。
本発明によれば、鉄筋籠と柱用部材を好適に接続することができる。
実施形態1の鉄筋籠の概略図であり、側面視した鉄筋籠(a)と、上面視した鉄筋籠(b)を示している。 本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造を示す概略図(a)と、その接続構造に用いる接続プレートの一例を示す平面図(b)(c)である。 実施形態1の鉄筋籠の建込手順によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程を示す説明図(a)(b)(c)である。 実施形態1の鉄筋籠の建込手順によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程を示す説明図(d)(e)(f)である。 実施形態1の鉄筋籠の建込手順によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程の変形例を示す説明図(a)(b)である。 実施形態2の鉄筋籠の概略図であり、鉄筋籠を伸展させた状態(a)と上面視したその鉄筋籠(b)、また鉄筋籠の伸展途中あるいは収縮途中の状態(c)と、鉄筋籠を収縮させた状態(d)を示している。 実施形態2の鉄筋籠の建込手順によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程を示す説明図(a)(b)(c)である。 実施形態2の鉄筋籠の建込手順によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程を示す説明図(d)(e)(f)(g)である。 他の手法によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造を組み上げる過程を示す説明図(a)(b)(c)である。 他の手法による鉄筋籠と柱用部材の接続構造の変形例を示す説明図(a)(b)(c)である。
以下、図面を参照して、本発明に係る鉄筋籠と柱用部材の接続構造の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造は、場所打ち杭を構築するための鉄筋籠とその場所打ち杭の上に柱を建てるための柱用部材を接続するためのものである。
(実施形態1)
実施形態1の鉄筋籠30は、図1(a)(b)に示すように、周方向に適宜間隔をあけて配設された複数のフレキシブル鉄筋10と、複数のフレキシブル鉄筋10に巻き付けられたスパイラル状の帯筋20とを備えている。
フレキシブル鉄筋10は、ストランド鉄筋とも称される可撓性を有する鉄筋であり、例えば、帯筋20と同程度の曲率に曲げても強度に問題が生じない材料からなる鉄筋である。このフレキシブル鉄筋10には、例えば、PC鋼より線、ワイヤーロープの他、炭素繊維、グラスファイバー、アラミド繊維などの材料を撚り合わせたものを用いることができる。
帯筋20は、図1に示すように、複数のフレキシブル鉄筋10の周囲に鉄筋をスパイラル状に巻き付けたものである。
このような鉄筋籠30が杭孔Hに建て込まれた状態で、その鉄筋籠30の上端部に柱用部材である柱用鉄筋40を接続した構造が、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100である。
本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100は、図2(a)に示すように、鉄筋籠30の上端側において上方に突出している複数のフレキシブル鉄筋10の上端部11が外周側に固設されている2枚の接続プレート50と、その接続プレート50を介してフレキシブル鉄筋10の上端部11(鉄筋籠30の上端部)に固定された柱用鉄筋40とを備えて構成されている。
接続部材としての接続プレート50は、例えば、図2(b)(c)に示すように、略円板状を呈する金属製の円形の平板部材であり、その外周側にはフレキシブル鉄筋10の上端部11に接続プレート50を取り付けるための複数の取付孔50aが形成されている。
この接続プレート50の取付孔50aにフレキシブル鉄筋10の上端部11が挿入され、その上端部11における所定位置に図示しない固定器具などを用いて接続プレート50が固定されている。
また、接続プレート50の中央側には、柱用鉄筋40が挿通される1又は複数の開口50bが形成されている。
例えば、図2(b)に示すように、接続プレート50の中央側には、異形棒鋼などの鉄筋が挿通される複数の小孔が複数の開口50bとして形成されている。
また例えば、図2(c)に示すように、接続プレート50の中央側には、H形鋼などの鉄筋が挿通される矩形状の開口50bが形成されている。
このような接続プレート50が2枚、上下に所定間隔をあけて平行に配設されており、2枚の接続プレート50の開口50bに挿通された柱用鉄筋40が、接続プレート50に固定されている。
次に、鉄筋籠30を杭孔Hに建て込む手順と、杭孔Hに建て込んだ鉄筋籠30の上端部に柱用鉄筋40を接続して、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げる手順について説明する。
場所打ち杭の施工現場では、図3(a)に示すように、場所打ち杭を造成する箇所を掘削して杭孔Hが形成されており、その杭孔Hの上部開口には口元管60が設置されている。この口元管60は、削孔する地盤の口元が崩壊し易い場合に使用する鋼製の円筒部材であり、杭孔Hの上部開口に予め設置されている。また、口元管60は地盤の崩壊を防ぐ機能だけでなく、削孔ビットが地中に進入する際のガイドとしての機能も有している。
また、杭孔Hの直上に帯筋巻付装置4が設けられた帯筋巻付架台5が設置され、さらにその上部に吊ワイヤードラムなどの降下装置6が設けられた建込架台7が設置されている。
また、杭孔Hの周囲には、フレキシブル鉄筋10を巻き取ったドラム装置8が設置されている。このドラム装置8には予め、少なくとも杭孔Hの深さに相当する長さ(つまり、場所打ち杭の設計長さ)のフレキシブル鉄筋10が巻き取られている。
なお、その長手方向に沿って8本のフレキシブル鉄筋10が配設されている鉄筋籠100を組み立てて建て込む場合、8機のドラム装置8が設置されている。
そして、図3(a)に示すように、各ドラム装置8から繰り出されたフレキシブル鉄筋10の端部に円環状の下部フレーム13を取り付ける。下部フレーム13は、複数のフレキシブル鉄筋10を周方向に所定間隔に配列させ、鉄筋籠の形状を確保するために用いる周知の部材である。
この下部フレーム13に降下装置6のワイヤーが繋がれている。
次いで、図3(b)に示すように、各ドラム装置8からフレキシブル鉄筋10をそれぞれ繰り出し、下部フレーム13とともにフレキシブル鉄筋10を杭孔H内に送り込む。
また、フレキシブル鉄筋10を杭孔H内に送り込みつつ、その杭孔H内に送り込まれる複数のフレキシブル鉄筋10の周囲に帯筋巻付装置4によって帯筋20をスパイラル状に巻き付ける。
このとき、降下装置6によって下部フレーム13を杭孔Hの底に向けて降下させている。なお、フレキシブル鉄筋10を杭孔H内に送り込む過程で、複数のフレキシブル鉄筋10を周方向に所定間隔に配列させる周知の中間フレームを適宜取り付け、その環状の中間フレームによって鉄筋籠の内部空間を確保するようにしてもよい。
そして、図3(c)に示すように、設計した長さの鉄筋籠30を形成すれば、鉄筋籠30の建て込みは実質終了する。
本実施形態では、鉄筋籠30の下端部が杭孔Hの底面の近傍に達した際に、口元管60よりも僅かに下側となる位置まで帯筋20を巻き付けておく。また、鉄筋籠100の下端部が杭孔Hの底面近傍に達した際に、口元管60よりも僅かに下側となる位置のフレキシブル鉄筋10に環状の上部フレーム14を取り付けておく。
次いで、従来公知の手順で、フレキシブル鉄筋10の上端部11を杭孔Hの上部開口に設置したカンザシ鋼材(図示省略)に受け換えて建込架台7等を撤去することで、鉄筋籠30の建て込みを終える。
そして、図4(d)に示すように、鉄筋籠30の建て込んだ杭孔H内にコンクリートを打設することによって、場所打ち杭Pを構築することができる。
次いで、図4(e)に示すように、鉄筋籠30のフレキシブル鉄筋10の上端部11に、2枚の接続プレート50を上下に所定間隔をあけて固設する。ここでは、異形棒鋼などの鉄筋が挿通される複数の小孔が複数の開口50bとして形成された接続プレート50を固設した。
次いで、図4(f)に示すように、2枚の接続プレート50の開口50bを連通するように柱用鉄筋40(ここでは柱用鉄筋40の縦方向の主鉄筋であって、ねじ節鉄筋とした)を挿通させ、その柱用鉄筋40を接続プレート50にナットにより固定する。なお、柱用鉄筋40の主鉄筋は、接続プレート50の開口50bに内接している。
こうして、杭孔Hに建て込まれた鉄筋籠30の上端部に柱用鉄筋40を接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げることができる。
なお、このあと、柱用鉄筋40を芯鉄筋にした鉄筋コンクリート柱を場所打ち杭Pの上に接続して建てる。
このように、本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100は、杭孔Hに建て込まれている鉄筋籠30のフレキシブル鉄筋10の上端部11に2枚の接続プレート50を固設し、その2枚の接続プレート50の開口50bに挿通させた柱用鉄筋40を接続プレート50に固定するように組み上げることができ、鉄筋籠30と柱用鉄筋40とを好適に接続することができる。
特に、本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100は、鉄筋籠30と柱用鉄筋40を単にラップさせて継いでいるのではなく、鉄筋籠30と柱用鉄筋40とがラップしている部分において、上下に所定間隔をあけて平行に配設した2枚の接続プレート50に鉄筋籠30と柱用鉄筋40とをそれぞれ固定することによって、鉄筋籠30と柱用鉄筋40の接続強度の向上を図っている。
そして、このような2枚の接続プレート50を介して鉄筋籠30と柱用鉄筋40とを接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造100であれば、鉄筋籠30と柱用鉄筋40のラップ長が従来技術と同じ寸法の場合、その接続強度が向上するので、本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を実施する場合には、従来技術よりも鉄筋籠30と柱用鉄筋40のラップ長を短くすることができる。
また、本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100では、杭孔Hの上部開口に予め設置されている略円筒状の口元管60を根巻鋼管として利用している。
このように口元管60を根巻鋼管として利用することによれば、鉄筋籠30と柱用鉄筋40の接続強度をより一層向上させた、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を実現できる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、柱用鉄筋40にH形鋼を用いる場合、図5(a)に示すように、鉄筋籠30のフレキシブル鉄筋10の上端部11に、H形鋼用の矩形状の開口50bが形成されている2枚の接続プレート50を上下に所定間隔をあけて固設する。
なお、本実施形態では、柱用鉄筋40にH形鋼を用いているが、四角鋼柱や円鋼柱を柱用鉄筋40(柱用部材)に用いてもよい。
そして、図5(b)に示すように、2枚の接続プレート50の開口50bを連通するように柱用鉄筋40であるH形鋼を挿通させ、その柱用鉄筋40(H形鋼)を接続プレート50に溶接などによって固定する。なお、柱用鉄筋40(H形鋼)は、接続プレート50の開口50bに内接している。
こうすることでも、杭孔Hに建て込まれた鉄筋籠30の上端部に柱用鉄筋40を接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げることができる。
(実施形態2)
次に、本発明に係る鉄筋籠と柱用部材の接続構造の実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態2の鉄筋籠30は、図6(a)(b)に示すように、周方向に適宜間隔をあけて配設された複数のフレキシブル鉄筋10と、複数のフレキシブル鉄筋10に巻き付けられた複数の帯筋20とを備えている。
帯筋20は、例えば、鉄筋が環状に曲げられて両端部が溶接にて接合されたものである。この帯筋20は、溶接閉鎖型の帯鉄筋であることが好ましい。
また、帯筋20は、鉄筋籠30の組み立て精度を確保するため、真円であることが好ましい。
フレキシブル鉄筋10は、ストランド鉄筋とも称される可撓性を有する鉄筋であり、例えば、帯筋20と同程度の曲率に曲げても強度に問題が生じない材料からなる鉄筋である。
このフレキシブル鉄筋10には、例えば、PC鋼より線、ワイヤーロープの他、炭素繊維、グラスファイバー、アラミド繊維などの材料を撚り合わせたものを用いることができる。
フレキシブル鉄筋10と帯筋20は、例えば、特開2006−89960号公報などに開示されている回転結合治具(図示省略)によって繋がれている。
回転結合治具は、フレキシブル鉄筋10と帯筋20の交差部に取り付けられ、フレキシブル鉄筋10と帯筋20との交差角を調整可能に結合している部材である。
そして、図6(a)に示した鉄筋籠30をねじるようにフレキシブル鉄筋10を円弧状に曲げると、フレキシブル鉄筋10と帯筋20の交差角が小さくなり、図6(c)(d)に示すように、フレキシブル鉄筋10が螺旋状になるとともに帯筋20の配筋間隔が徐々に縮まり、鉄筋籠30の長さを短くすることが可能になっている。
以下に、実施形態2の鉄筋籠30を杭孔Hに建て込む手順と、杭孔Hに建て込んだ鉄筋籠30の上端部に柱用鉄筋40を接続して、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げる手順について説明する。
上述した実施形態1の鉄筋籠30は、場所打ち杭の施工現場にて組み立てつつ杭孔Hに建て込むタイプのものであったが、実施形態2の鉄筋籠30は、工場にて製造した鉄筋籠30を場所打ち杭の施工現場に搬入して杭孔Hに建て込むタイプのものである。
鉄筋籠30は、場所打ち杭の長さに対応させて工場で製造される。
工場にて製造された鉄筋籠30は、その長さが短く縮小された状態で所定のバンド部材で結束されて、場所打ち杭の施工現場に搬入される。
場所打ち杭の施工現場では、図7(a)に示すように、場所打ち杭を造成する箇所を掘削して杭孔Hが形成されており、その杭孔Hの上部開口には口元管60が設置されている。また、杭孔Hの直上には建込架台1が設置されている。
そして、クローラクレーンなどの建設機械3を用いて、縮小された状態の鉄筋籠30を建込架台1に設けられているウインチなどの昇降装置2に吊り込む。
図7(b)に示すように、縮小されている鉄筋籠30を建込架台1の昇降装置2に吊り込んだ後、鉄筋籠30を縮小した状態に結束しているバンド部材(図示省略)を取り外して、鉄筋籠30を伸展させる。
次いで、図7(c)に示すように、鉄筋籠30を伸展させつつ、その鉄筋籠30を昇降装置2によって杭孔H内に降下させていく。
そして、図8(d)に示すように、鉄筋籠30を設計した長さに伸展させて、鉄筋籠30の下端部が杭孔Hの底面の近傍に達すれば、鉄筋籠30の建て込みは実質終了する。
次いで、従来公知の手順で、フレキシブル鉄筋10の上端部11を杭孔Hの上部開口に設置したカンザシ鋼材(図示省略)に受け換えて建込架台1を撤去することで、鉄筋籠30の建て込みを終える。
そして、図8(e)に示すように、鉄筋籠30の建て込んだ杭孔H内にコンクリートを打設することによって、場所打ち杭Pを構築することができる。
次いで、図8(f)に示すように、鉄筋籠30のフレキシブル鉄筋10の上端部11に、2枚の接続プレート50を上下に所定間隔をあけて固設する。
次いで、図8(g)に示すように、2枚の接続プレート50の開口50bを連通するように柱用鉄筋40(ここでは柱用鉄筋40の縦方向の主鉄筋であって、ねじ節鉄筋とした)を挿通させ、その柱用鉄筋40を接続プレート50にナットにより固定する。
こうして、杭孔Hに建て込まれた鉄筋籠30の上端部に柱用鉄筋40を接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げることができる。なお、このあと、柱用鉄筋40を芯鉄筋にした鉄筋コンクリート柱を場所打ち杭Pの上に接続して建てる。
このような施工手順によっても、鉄筋籠30と柱用鉄筋40とを好適に接続してなる鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図9(a)(b)(c)に示すように、柱用鉄筋40(ここではH形鋼)の下端に予め抜け止め部材としての抜止プレート51を固定しておき、その抜止プレート51を上下2枚の接続プレート50のうち、下側の接続プレート50の下面に当接させるように組み上げた、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100であってもよい。
以下に、抜止プレート51が下端に固定されている柱用鉄筋40を鉄筋籠30の上端部に接続する手法について説明するとともに、その手法によって鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げる手順について説明する。
例えば、図9(a)に示すように、鉄筋籠30のフレキシブル鉄筋10の上端部11には、2枚の接続プレート50が上下に所定間隔をあけて固設されている。
この2枚の接続プレート50にはそれぞれ、平面視長方形状を呈する開口50bが形成されている。
また、柱用鉄筋40の下端には、抜止プレート51が固定されている。
この抜止プレート51は、平面視長方形状を呈する平板部材であり、接続プレート50の開口50bと略同じ形状であって、その開口50bを通過可能な形状を有している。
つまり、抜止プレート51は接続プレート50の開口50bと略同じ形状であって、その開口50bよりも僅かに小さなサイズであることが好ましい。
具体的には、接続プレート50の開口50bは、所定の向きに配された抜止プレート51が通過可能な形状を有しており、柱用鉄筋40をその軸心を中心に回転させることで、抜止プレート51が開口50bを通過可能な向きと、通過不能な向きに切り替えられるように構成されている。
そして、図9(b)に示すように、抜止プレート51を上下2枚の接続プレート50の開口50bを通過させるように、柱用鉄筋40を開口50bに挿通させる。
次いで、図9(c)に示すように、柱用鉄筋40をその軸心を中心に90°回転させ、抜止プレート51を下側の接続プレート50の下面に当接させる。
こうすることで、柱用鉄筋40が開口50bから抜け出さないようになって、柱用鉄筋40の定位置への配置が容易になる。
こうして接続プレート50の開口50bに挿入した柱用鉄筋40を、接続プレート50に溶接などによって固定することで、鉄筋籠と柱用部材の接続構造100を組み上げることができる。
このような柱用鉄筋40と鉄筋籠30の接続手法によれば、柱用鉄筋40と鉄筋籠30を作業効率よく接続することができる。
なお、柱用鉄筋40の下端に固定されている抜止プレート51と、接続プレート50の開口50bの形状は、平面視長方形状であることに限らない。
例えば、図10(a)に示すように、平面視略十字形状を呈する抜止プレート51や開口50bであってもよい。
また、図10(b)に示すように、平面視略楕円形状を呈する抜止プレート51や開口50bであってもよい。
また、抜止プレート51を接続プレート50の開口50bを通過させるように柱用鉄筋40を開口50bに挿通させた後、柱用鉄筋40をその軸心を中心に90°回転させることに限らず、例えば、図10(c)に示すように、柱用鉄筋40をその軸心を中心に例えば45°回転させて、抜止プレート51を上下2枚の接続プレート50のうち下側の接続プレート50の下面に当接させるようにしてもよい。
こうすることでも柱用鉄筋40が開口50bから抜け出さないようになる。なお、このとき、柱用鉄筋40の回転を規制するように、柱用鉄筋40が開口50bに内接していてもよい。
以上のように、本実施形態の鉄筋籠と柱用部材の接続構造100であれば、鉄筋籠30と柱用鉄筋40を好適に接続することができる。
なお、以上の実施の形態においては、8本のフレキシブル鉄筋10を備えている鉄筋籠30を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、鉄筋籠30におけるフレキシブル鉄筋10の数は任意であり、鉄筋籠30のサイズに応じてその数を適宜調整すればよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 建込架台
2 昇降装置
3 建設機械
4 帯筋巻付装置
5 帯筋巻付架台
6 降下装置
7 建込架台
8 ドラム装置
10 フレキシブル鉄筋
11 上端部
13 下部フレーム
14 上部フレーム
20 帯筋
30 鉄筋籠
40 柱用鉄筋(柱用部材)
50 接続プレート(接続部材)
50a 取付孔
50b 開口
51 抜止プレート(抜け止め部材)
60 口元管
100 鉄筋籠と柱用部材の接続構造
H 杭孔
P 場所打ち杭

Claims (5)

  1. 周方向に適宜間隔をあけて配設された複数のフレキシブル鉄筋と、前記複数のフレキシブル鉄筋に巻き付けられた1又は複数の帯筋とを有する鉄筋籠が杭孔に建て込まれた状態で、その鉄筋籠の上端部に柱用部材を接続する鉄筋籠と柱用部材の接続構造であって、
    前記鉄筋籠の上端側において上方に突出している前記複数のフレキシブル鉄筋が外周側に固設された2枚の接続部材が上下に所定間隔をあけて平行に配設されており、
    前記2枚の接続部材の中央側には、前記柱用部材が挿通される1又は複数の開口がそれぞれ形成されており、
    前記開口に挿通された前記柱用部材が、前記2枚の接続部材に対し固定されていることを特徴とする鉄筋籠と柱用部材の接続構造。
  2. 前記杭孔の上部開口には口元管が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋籠と柱用部材の接続構造。
  3. 前記柱用部材の一部が前記開口に内接していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄筋籠と柱用部材の接続構造。
  4. 前記柱用部材の下端には抜け止め部材が固定されており、
    前記抜け止め部材は、前記2枚の接続部材のうち、下側の接続部材の下面に当接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鉄筋籠と柱用部材の接続構造。
  5. 前記開口は、所定の向きに配された前記抜け止め部材が通過可能な形状を有しており、
    前記抜け止め部材は、前記開口を通過可能な向きと通過不能な向きとに切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の鉄筋籠と柱用部材の接続構造。
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