JP6811993B2 - 食品乾燥装置 - Google Patents
食品乾燥装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6811993B2 JP6811993B2 JP2017058795A JP2017058795A JP6811993B2 JP 6811993 B2 JP6811993 B2 JP 6811993B2 JP 2017058795 A JP2017058795 A JP 2017058795A JP 2017058795 A JP2017058795 A JP 2017058795A JP 6811993 B2 JP6811993 B2 JP 6811993B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- food
- water
- dew point
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 235000013305 food Nutrition 0.000 title claims description 54
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 168
- 238000001035 drying Methods 0.000 claims description 125
- 238000003303 reheating Methods 0.000 claims description 58
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 claims description 57
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 26
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 25
- 238000003860 storage Methods 0.000 claims description 21
- 230000004308 accommodation Effects 0.000 claims description 16
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 2
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 10
- 230000008859 change Effects 0.000 description 6
- 235000013372 meat Nutrition 0.000 description 6
- 230000004580 weight loss Effects 0.000 description 6
- 238000007605 air drying Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 5
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 5
- 241000233866 Fungi Species 0.000 description 4
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 4
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 239000003595 mist Substances 0.000 description 4
- 239000011295 pitch Substances 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 3
- 235000013324 preserved food Nutrition 0.000 description 3
- 241000972773 Aulopiformes Species 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 239000011362 coarse particle Substances 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 238000007602 hot air drying Methods 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 2
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 2
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 2
- 235000019515 salmon Nutrition 0.000 description 2
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 238000007664 blowing Methods 0.000 description 1
- 238000009833 condensation Methods 0.000 description 1
- 230000005494 condensation Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000018044 dehydration Effects 0.000 description 1
- 238000006297 dehydration reaction Methods 0.000 description 1
- 235000013399 edible fruits Nutrition 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 235000015224 raw ham Nutrition 0.000 description 1
- 235000014102 seafood Nutrition 0.000 description 1
- 230000001954 sterilising effect Effects 0.000 description 1
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 1
- 235000013311 vegetables Nutrition 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Drying Of Solid Materials (AREA)
- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
Description
しかし、一定時間を経過したあたりから乾燥スピードが遅くなり、ゆっくりとした乾燥が進んでいく。これは、食肉の表面が先に乾燥して食肉内部の水分を閉じ込めてしまう状況を招くことが要因である。
このような状況では、乾燥前に十分に殺菌されていない場合、乾燥処理工程途中で真菌(かび)が発生して食肉の表面を白く覆ってしまうことが多く商品価値の低下を招く虞があった。また、乾燥時間が長いことから生産コストの高騰化も招いていた。
前記露点飽和空気発生機構は、
所定水温に管理可能に構成された水槽部と、
前記水槽部と連通して備えられ、鉛直方向に立ち上げられた筒部と、
送風ダクトが前記筒部の下方に連結し、前記筒部内に向けて空気を導入する空気送出部と、
前記筒部内に備えられ、前記水槽部にて所定温度に管理された水を筒内壁方向に向けて霧状に高圧散水し、前記空気送出部から導入された空気によって所定温度の微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を形成可能に構成された高圧散水部と、を少なくとも含み、
前記乾燥庫は、
前記筒部と連絡し、前記筒部より送られてきた微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を、さらに所定温度に再加熱して庫内を所定温度・所定湿度とすることで庫内に収容した対象食品を所定の含水率になるまで乾燥処理させ、
前記乾燥庫は、空気導入部と空気排出部とを備えると共に、前記乾燥庫内は、再加熱領域と、乾燥対象食品を収容可能に構成した収容領域と、に少なくとも区画され、
前記空気導入部は、前記筒部と前記再加熱領域との間に架け渡されており、
前記再加熱領域には、前記空気導入部を介して前記筒部から送られてきた微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を所定温度に再加熱する再加熱部が備えられ、
前記空気導入部から離間した位置で前記再加熱領域と前記乾燥対象食品の収容領域との間には、前記双方の領域を連通する連通領域を備え、
前記連通領域あるいは前記連通領域の近傍には、前記再加熱領域にて所定温度・所定湿度に制御された微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を前記乾燥対象食品の収容領域へと送り込む循環ファンを備え、
前記乾燥対象食品の収容領域における前記連通領域と反対側には、前記乾燥対象食品の収容領域内の雰囲気を調整可能な庫内雰囲気調整部を備えていることを特徴とする食品乾燥装置としたことである。
前記乾燥庫内は、庫内温度が10℃乃至60℃、庫内湿度が5%乃至95%の雰囲気に設定されていることを特徴とする食品乾燥装置としたことである。
「第一実施形態」
「本実施形態の乾燥装置の構成」
給水管7は、中途部位にポンプ9を備え、他端(下流側端部)7bは、高圧散水部13の上端に連絡されている。
また、本実施形態では、図示はしないが、水槽部3内には、水面位置を一定に保つべく、水面位置維持部を備えている。水面位置維持部は、例えば、ボールタップ構造などが想定される。さらに、水槽部3には濾過・除菌機能(図示省略)を備えており、水中に含まれる真菌などの不純物を濾過・除去する。
また、筒部11の上方側面には、気水分岐部29の上方側面から突設された空気導入管29aに連結(連通)可能な空気送出管11cが突設されており、空気送出管11cは筒部11の内部空間と連通するとともに、空気導入管29aと連結される先端を開口している。本実施形態では、筒部11の一実施形態として円筒状の筒部をもって説明したが、本発明の範囲内であれば各筒状など他の形態であってもよい。
また、本実施形態では、鉛直方向に配されている各散水ノズル群は、ノズル配設位置を異にしている。例えば、本実施形態では、第一の散水ノズル群15a(図7(a))と、第二の散水ノズル群15b(図7(b))と、第三のノズル群15c(図7(c))と、が鉛直方向で繰り返し配設されており、それぞれの群毎に30度ずつずれるように構成されている(図6及び図7参照)。
また、本実施形態では、散水ノズルユニット15の下端21は、筒部11の下方に一体に配設されている水槽部3の水面から所定距離離れて位置し、側面開口部(空気導入口)11bと対向して位置している(図3参照。)。
本実施形態において、筒部11の側面開口部(空気導入口)11bは、筒部11の筒軸中心から左右いずれかの方向にずれた位置に形成されており、送風ダクトは、その空気送出口27aが、筒部11の筒軸中心から横方向にずれて連結されている。
このように構成されていることにより、本実施形態では、送風ダクトから送出されてきた空気は、円筒状の筒部11の内面に沿って送り出され、円筒状の筒部11の内面に沿って回りながら上昇していく。そして、散水ノズルユニット15によりミスト状に微細水滴が散水され、空気送出部23から筒部11内に送り出された(導入された)空気が、ミスト状の微細水滴を含んで筒部11外へと送り出されるが、大部分の水は、水槽部3内へと落下する。この落下する水には、空気が接触する際に、空気中に含まれる真菌などの不純物が取り込まれており、この不純物を取り込んだ水は下方にある水槽部3内に取り込まれる。
また、本実施形態において空気送出部23は、送風ダクトの空気送出口27aの下端が、水槽部3内に溜められている水の水面から鉛直方向で100mm−200mm程度離れた位置(距離L1で示す)に備えられている。本実施形態では130mmとしている。
空気送出口27aと水面との距離は、遠すぎても近すぎても効果が発揮されない。すなわち、空気送出口27aと水面との距離が近すぎると、空気送出口27aから送り出されてきた空気が粗い水の粒子を取り込んでいってしまうため、気水分岐部29で粗い粒子の水滴(大径の水滴)を除去しようとしても追いつかない場合がある。そうすると、気水分岐部29から乾燥庫35内へと送り出された露点飽和空気内には粗い粒子の水滴(大径の水滴)が含まれたままであるため、庫内の湿度が上がってしまい、結露を招く虞がある。また、空気送出口27aと水面との距離が遠すぎると、水の取り込みが少なく露点飽和空気の形成に支障を来たす虞もある。
この空気送出口27aと水面との距離は、筒部11の径によって最適の距離を設定する。
また、気水分岐部29は、上端に連通して設けられている送気ダクト31を有し、送気ダクト31は、乾燥庫35の再加熱領域49との間にわたって架け渡されている。
なお、図2中、符号Dは、乾燥対象食品を収容して収容領域43内に収容可能な台車を示す。台車Dは、図2に示す本実施形態のように、ロース原木Rを吊り下げ収容する形態ではなく、複数枚のトレーを多段状に有する形態の台車などであってもよく、本発明の範囲内で他の形態の台車が採用可能である。また、台車は本発明において必須の構成要素ではないため、台車を用いることなく乾燥対象食品を収容することも本発明の範囲内である。
すなわち、乾燥対象食品の収容領域43は、再加熱領域49から送られた再加熱後の所定温度・所定湿度のミスト状の露点飽和空気が送り込まれ、所定温度・所定湿度に制御されたミスト状の露点飽和空気が満たされている雰囲気となっている状態で、所定の庫内温度と庫内湿度を、所定の範囲内、例えば庫内温度を10℃−60℃、庫内湿度を5%−95%(本実施形態では庫内温度20℃で庫内湿度60%−80%)で所定時間毎(例えば6時間毎)に交互に変化させることにより、乾燥対象食品の乾燥処理がなされる。
空気排出部(排出部)39は、前記空気導入部(導入部)37が設けられている一側壁面に水平方向で並んで設けられており、空気送出部23に連通して設けられている回収ダクト41の他端(下流側端部)41aが連結されている。
本実施形態では、図1、図8、図9及び図12に示す再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51が採用されている。
再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51は、例えば、本実施形態では、大径のコイル状に構成した外方ヒーター部53と、小径のコイル状に構成され、外方ヒーター部53内に内装される内方ヒーター部55とで構成されているものが採用されている(図8及び図9参照。)。
このように外方ヒーター部53を構成するとともに、内方ヒーター部55を組み合わせることにより形成された、再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51を、本実施形態では、乾燥庫35の横方向に6個同一軸上に備えて並設している。隣り合う再加熱ヒーター51同士は、所定の間隔をもって並設されている。また、本実施形態においてこれら再加熱ヒーター51は、連通領域57の近傍に備えるものとしている(図2参照。)。
従って、再加熱領域49に送り出されてくる所定温度・所定湿度に制御された微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気は、再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51の近傍まで延出されている案内ダクト33から再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51に向けて送り出される。このとき、再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51が上記多重構成であるため、再加熱ヒーター(庫内ヒーター)51を通過していく際に、ヒーターへの接触面積が多く効率よく再加熱可能である。
なお、再加熱部51は、本実施形態に何等限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
本実施形態では、これら六基の循環ファン63を全て同一性能の循環ファンとしているが、一個乃至複数個が異なる性能の循環ファンとすることも可能で本発明の範囲内である。
また、ガイド部(斜流板)69は、下端69bが収容領域43の底面35dから所定距離離れるように構成されている(図11参照。)。本実施形態では、それぞれの循環ファン63の下位にガイド部(斜流板)69が配設されており、隣り合うそれぞれのガイド部(斜流板)69同士は離れないように連結されている(図12参照。)。
それぞれの整流部(整流板)71の並設間隔、並設本数などは本発明の範囲内で適宜最適な間隔が採用される。また、平行して設けられているものに限らず、並行して設けられていない場合も本発明の範囲内である。
本実施形態では、所定間隔をあけて並設させた所定長さの一対の棒状支持部材75,75と、一対の棒状支持部材75,75間にわたって回動可能に架け渡されているダンパ部材77と、ダンパ部材77を回動させる回動機構87とで構成されている。本実施形態では、一対の棒状支持部材75,75の間に、棒状支持部材75の長さ方向で所定間隔をあけて3個のダンパ部材77が備えられている(図10及び図11参照。)。
例えば、一番奥側(図11にて向かって右側の他側壁35b寄り)に配設されているダンパ部材77を第一のダンパ部材77aとし、その手前側に配設されるダンパ部材77を第二のダンパ部材77bとし、さらにその手前側に配設されるダンパ部材77を第三のダンパ部材77cとし、第一のダンパ部材77aを鉛直方向で棒状支持部材75,75と直交するように軸着し、第二のダンパ部材77bは、第一のダンパ部材77aの放出ガイド片(先端部)81bと第二のダンパ部材77bの放出ガイド片(先端部)81bとの間隔L2が270mmとなるようにし、第二のダンパ部材77bの放出ガイド片(先端部)81bと第三のダンパ部材77cの放出ガイド片(先端部)81bとの間隔L3が220mmとなるように取付制御している(図10(a)参照。)。
例えば、第一のダンパ部材77aは、長孔83の鉛直方向における最下位置を選択してボルト止めすることで最上位置に取り付け配置し、第二のダンパ部材77bは、長孔83の鉛直方向における最上位置を選択してボルト止めすることで最下位置に取り付け配置し、第三のダンパ部材77cは、長孔83の鉛直方向における中間位置を選択してボルト止めすることで、第一のダンパ部材77aと第二のダンパ部材77bとの中間位置に取り付け配置している(図10(b)参照。)。
また、収容領域43に収容される乾燥対象食品の乾燥状態を観察し、下方に収容されている乾燥対象食品の乾燥が悪い場合はダンパ部材77の向き(角度)を下向きにし、上方に収容されている乾燥対象食品の乾燥が悪い場合はダンパ部材77の向き(角度)を上向きにして調整することも可能である。
すなわち、本実施形態の縦方向仕切板45は、これら複数個の開閉機構によってその略全面が通風可能に構成されており、開閉機構の開閉調整次第で、収容領域43内の風量調整(雰囲気調整)が任意に行なえる。
この開閉機構は本実施形態では手動によって行なうように構成しているが、自動調整可能に構成することも当然に可能で本発明の範囲内である。また、開閉機構の配設数も一個又は複数個の範囲で自由に設定可能で限定されない。
「本実施形態の乾燥装置の作用効果」
まず、水槽部3から給水管7を介してポンプ9によって汲み上げられた所定温度に制御された水は、筒部11内に吊り下げ支持されている散水ノズルユニット15へと送り込まれる。
そして、散水ノズルユニット15に備えられた各散水ノズル19から所定温度(例えば、本実施形態では16℃)に制御されたミスト状の散水が筒部11内に向けてなされる。このとき、ミスト状に散水された水は、各散水ノズル19から同一方向、すなわち、筒部11の内周に向けて同一方向(円周方向)に散水されるとともに、筒部11の内壁面に衝突してさらに微細水滴と大径の水滴とに分裂される。すなわち、円筒状の筒部11の円周方向に渦状に噴射される。
そして、円筒状の筒部11の下方から内周面に沿って回りながら上昇してくる空気が、微細水滴を含み、所定温度に制御されたミスト状の露点飽和空気として筒部11から、隣設された気水分岐部29へと送られる。また、仮に、筒部11内に真菌などの不純物が浮遊していたとしても、筒部11内にて大径の水滴などと共に下方の水槽部3へと落下する。
そして次に、気水分岐部29によってさらに大径の水滴を分離回収して、送気ダクト31を介して不純物などが除去された所定温度に制御されたミスト状の微細水滴を含む露点飽和空気が乾燥庫35へと送られる。
そして、送気ダクト31を介して乾燥庫35に送られた所定温度に制御されたミスト状の微細水滴を含む露点飽和空気を、乾燥庫35の再加熱領域49にて所定温度(20℃)まで再加熱すると、相対湿度が80%から60%の所定湿度雰囲気となる。そして、所定時間毎(6時間毎)に、相対湿度を80%と60%と交互に繰り返し制御する。
そして、所定温度・所定湿度のミスト状の微細水滴を含む露点飽和空気を、循環ファン63によって、再加熱領域49の下位の収容領域43へと送り込み、収容領域43へと送り込まれた所定温度・所定湿度のミスト状の微細水滴を含む露点飽和空気で収容領域43を満たし、収容領域43に収容された乾燥対象食品を所定の乾燥状態(所定の含水率)となるまで乾燥させる。
「実施例」
図16は、生ハム(ロース原木)Rの乾燥中の乾燥庫内温度・湿度のチャートを示す図である。庫内温度は20℃に制御し、庫内湿度は60%−80%、水槽部3内の水の水温は12℃−16℃を6時間毎に変えるように制御している。図中符号T1は庫内温度を示し、符合H1は庫内湿度を示し、符合WH1は水槽部3内の水の水温を示す。
図17は、生ハム(ロース原木)Rの相対湿度変化による脱水重量の変化を示す図である。図中符号T2は庫内湿度を示し、符合W1はロース原木Rの重量を示す。
この図からわかるように、相対湿度60%に落とした時間帯では、80%とした時間帯と比して乾燥速度が速くなる(重量変化が大きくなる。)。このように相対湿度を所定時間ごとに80%と60%に繰り返し変化させることにより、乾燥が急速に進むことで発生する表面硬化を抑制し、内部水分の表面への移動を促進させ、その結果、乾燥速度が速くなったり遅くなったりすることで、均一に所定の含水率まで変化した乾燥食品を短時間で提供し得る。
図18では、検体となる鮭をフィレ状態で24時間乾燥し、その後スリット状態として乾燥した。
本実施形態では、水槽部3内の水の水温は10℃−20℃の範囲内で制御した。
そして、乾燥庫内の庫内温度は20℃−25℃の範囲に制御し、庫内湿度は35%−65%の範囲で3時間毎に35%と65%を交互に変化させるように制御した。図中符号R1は第一検体(乾燥前重量1.7kg)を示し、符合R2は第二検体(乾燥前重量1.8kg)を示し、符号T3は庫内温度を示し、符合H3は庫内湿度を示し、符合WH2は水槽部3内の水の水温を示す。この結果、54時間程度で目的の含水率28%,W.B.となった。
図19は、従来の乾燥装置(冷風乾燥装置)を用いた場合と、本実施形態の乾燥装置を用いた場合との重量変化と時間との関係を示す図である。図中、「ACDS」は従来技術、「LeD」は本実施形態を示す。
この結果、従来の乾燥装置の場合、乾燥開始から急激に乾燥が進み、本実施形態の乾燥装置と差が生じるが、30時間を越えたあたりから次第に速度が遅くなり、結果的には同じ程度の乾燥時間となった。
図20は、従来の乾燥装置(冷風乾燥装置)を用いた場合と、本実施形態の乾燥装置を用いた場合との時間当たりの乾燥速度(重量の減量速度)を示す図である。図中、「ACDS」は従来技術、「LeD」は本実施形態を示す。
これによれば、開始から6時間経過する以前までは従来の乾燥装置のほうが重量の減量速度が速いが、6時間経過するあたりから重量の減量速度に大差ないことがわかる。すなわち。従来の乾燥装置は、ある一定時間から減量速度が極端に遅くなることがわかる。なお、24時間経過後、一旦、従来の乾燥装置を用いた場合の重量の減量速度が速まったが、これは、24時間経過後、フィレ状態の検体を細かくスリット状にしたためである。30時間経過するあたりからその速度が逆転していることがわかる。
「第二実施形態」
なお、熱交換器107は図示形態に限定解釈されるものではなく、筒部11内を所定温度に制御可能であれば本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、本実施形態において空気送出部23は、送風ダクト27の空気送出口27a下端が、水槽部3内に溜められている水の水面から鉛直方向で100mm−200mm程度離れた位置(距離L1で示す)に備えられている。本実施形態では150mmとしている。
本実施形態では、筒部11の内周面との間に所定間隔をあけるとともに、それぞれの間も所定間隔をあけて6本の散水ノズルユニット15が鉛直方向に吊り下げ支持(固定)されている。
また、本実施形態では、それぞれの散水ノズルユニット15は、同一のピッチ円上に配設されている。そして、隣り合う各散水ノズルユニット15の上端間は、それぞれ連絡管103にて周方向に連通しており、そのうちの一つの連絡管103には、筒部11の上面寄りの側面所定位置にて、水槽部3と連絡して鉛直方向に立ち上げられた給水管7の上端側が連絡されている。すなわち、本実施形態によれば、図15に示すように、6本の散水ノズルユニット15とそれぞれの連絡管103によって、平面視で略六角形状を構成している。さらに、本実施形態では、隣り合う各散水ノズルユニット15の下端間にも、それぞれの散水ノズルユニット15を周方向に連通する各連絡管103が設けられている。
図14にて、符号105は給水管7の上端側が連絡される継手である。
散水ノズルユニット15は、多数個の散水ノズル19が設けられており、本実施形態では、鉛直方向で同一線上にそれぞれの散水ノズル19が配設されており、また、各散水ノズルユニット15に配設されている各散水ノズル19が、水平方向に散水口(噴出口)19aを向けて配設されている。また、各散水ノズルユニット15に配設されている各散水ノズル19は同一方向に散水口(噴射口)19aを向けている。
また、本実施形態では、各散水ノズルユニット15の散水ノズル19は、それぞれ同一のピッチ円上に配設されており、かつそれぞれが水平方向で同一の方向(図14で向かって右方向、図15で反時計回り方向)に散水口(噴射口)19aを向けている。
筒部11の下方から内周面に沿って回りながら上昇してくる空気が、散水ノズル19から散水(噴出)される所定温度に制御されたミスト状の微細水滴を含みつつ、さらに筒部11内で所定温度に制御されたミスト状の露点飽和空気として上部ダクトから気水分岐部29へと送られる。
3 水槽部
11 筒部
13 高圧散水部
23 空気送出部
27 送風ダクト
35 乾燥庫
43 収容領域
49 再加熱領域
51 再加熱部(再加熱ヒーター)
63 循環ファン
69 ガイド部(斜流板)
71 整流部(整流板)
73 風向制御部(風向ダンパ)
Claims (8)
- 露点飽和空気発生機構と乾燥庫とで構成され、
前記露点飽和空気発生機構は、
所定水温に管理可能に構成された水槽部と、
前記水槽部と連通して備えられ、鉛直方向に立ち上げられた筒部と、
送風ダクトが前記筒部の下方に連結し、前記筒部内に向けて空気を導入する空気送出部と、
前記筒部内に備えられ、前記水槽部にて所定温度に管理された水を筒内壁方向に向けて霧状に高圧散水し、前記空気送出部から導入された空気によって所定温度の微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を形成可能に構成された高圧散水部と、を少なくとも含み、
前記乾燥庫は、
前記筒部と連絡し、前記筒部より送られてきた微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を、さらに所定温度に再加熱して庫内を所定温度・所定湿度とすることで庫内に収容した対象食品を所定の含水率になるまで乾燥処理させ、
前記乾燥庫は、空気導入部と空気排出部とを備えると共に、前記乾燥庫内は、再加熱領域と、乾燥対象食品を収容可能に構成した収容領域と、に少なくとも区画され、
前記空気導入部は、前記筒部と前記再加熱領域との間に架け渡されており、
前記再加熱領域には、前記空気導入部を介して前記筒部から送られてきた微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を所定温度に再加熱する再加熱部が備えられ、
前記空気導入部から離間した位置で前記再加熱領域と前記乾燥対象食品の収容領域との間には、前記双方の領域を連通する連通領域を備え、
前記連通領域あるいは前記連通領域の近傍には、前記再加熱領域にて所定温度・所定湿度に制御された微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を前記乾燥対象食品の収容領域へと送り込む循環ファンを備え、
前記乾燥対象食品の収容領域における前記連通領域と反対側には、前記乾燥対象食品の収容領域内の雰囲気を調整可能な庫内雰囲気調整部を備えていることを特徴とする食品乾燥装置。 - 前記空気送出部は、前記送風ダクトの空気送出口の下端が、前記水槽部内に溜められている水の水面から鉛直方向で所定高さ離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の食品乾燥装置。
- 前記空気送出口は、前記筒部の筒軸中心から左右いずれかの方向にずれた位置にて前記筒部と連通していることを特徴とする請求項1又は2に記載の食品乾燥装置。
- 前記筒部と前記乾燥庫との間に備えられ、前記筒部内で形成されて送られてきた微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気を導入し、前記微細水滴を含むミスト状の露点飽和空気からさらに大径の水滴を除去して前記乾燥庫へと送る気水分岐部を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の食品乾燥装置。
- 前記収容領域において、前記連通領域の下位には、前記循環ファンによって前記収容領域へと送られてきた前記所定温度・所定湿度に制御されたミスト状の露点飽和空気が、前記収容領域内に入れられた乾燥対象食品へと満遍なく行き渡るように調整可能な空気流動調整部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の食品乾燥装置。
- 空気流動調整部は、連通領域の開口近くに上端を位置させて庫内中央方向に向かって下り傾斜状に配設された斜流部と、前記斜流部の長さ方向に設けられ、所定間隔をあけて複数個備えられる整流部と、鉛直方向で前記斜流部の上方に備えられる風向制御部と、で構成されていることを特徴とする請求項5に記載の食品乾燥装置。
- 前記水槽部内の水温は、7℃乃至30℃に設定されており、
前記乾燥庫内は、庫内温度が10℃乃至60℃、庫内湿度が5%乃至95%の雰囲気に設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の食品乾燥装置。 - 前記乾燥庫内の温度と相対湿度を、所定時間毎に所定の範囲内で交互に繰り返し変化させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の食品乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017058795A JP6811993B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 食品乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017058795A JP6811993B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 食品乾燥装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018162891A JP2018162891A (ja) | 2018-10-18 |
JP6811993B2 true JP6811993B2 (ja) | 2021-01-13 |
Family
ID=63861003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017058795A Active JP6811993B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 食品乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6811993B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7089669B2 (ja) | 2018-08-31 | 2022-06-23 | セイコーエプソン株式会社 | 媒体搬送装置および画像読取装置 |
NL2024207B1 (en) * | 2019-11-11 | 2021-07-28 | Marel Further Proc Bv | Food product thermal treatment method |
CN113767997B (zh) * | 2021-10-21 | 2024-02-02 | 福建鼎白茶业有限公司 | 一种牡丹白茶制作工艺 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60118171A (ja) * | 1983-11-29 | 1985-06-25 | Masahiko Izumi | 除菌温蔵方法及び装置 |
JPS60194290U (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-24 | 待鳥 正國 | 乾燥装置 |
JPS61135552A (ja) * | 1984-12-04 | 1986-06-23 | Masahiko Izumi | 食品の熟成方法 |
JP2686700B2 (ja) * | 1993-01-11 | 1997-12-08 | 雪印食品株式会社 | スモークハムの製造装置及び方法 |
JP3667618B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2005-07-06 | 株式会社タイヨー製作所 | 無菌解凍装置及び高殺菌性微細水粒子発生部 |
JP4336244B2 (ja) * | 2003-05-12 | 2009-09-30 | 有限会社梅田事務所 | 被加熱材料の加熱方法及びその装置 |
JP4997566B2 (ja) * | 2004-07-16 | 2012-08-08 | 有限会社梅田事務所 | 保存安定性向上方法とその製品の製造方法および装置 |
JP5072130B2 (ja) * | 2010-10-19 | 2012-11-14 | 有限会社丸忠設備工業 | 乾燥装置 |
JP5897350B2 (ja) * | 2012-02-24 | 2016-03-30 | カン、ヒョン、ウン | 加熱蒸気を利用した温風器 |
JP6516566B2 (ja) * | 2015-05-28 | 2019-05-22 | 俊 高桑 | 除湿乾燥装置 |
-
2017
- 2017-03-24 JP JP2017058795A patent/JP6811993B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018162891A (ja) | 2018-10-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6811993B2 (ja) | 食品乾燥装置 | |
US20070245587A1 (en) | Drying and/or Cooling Conveyor | |
US20060123655A1 (en) | Continuous flow grain dryer | |
US5136791A (en) | Method for drying products in a divided form, particularly cereals, and apparatuses for implementing this method | |
US4139952A (en) | Apparatus and method for drying seed corn by burning cobs | |
CA2876038C (en) | Method and apparatus for kiln drying of material for kiln drying | |
US9671164B2 (en) | Seed dryer and method | |
KR101446071B1 (ko) | 식품건조기 | |
CN107996699A (zh) | 除湿干燥的谷物处理装置 | |
JPS5849344B2 (ja) | シエルモ−ルドオ カンソウサセルタメノホウホウ オヨビ ソウチ | |
KR101314006B1 (ko) | 감 건조기 | |
KR200395889Y1 (ko) | 터널 수하식 농산물 건조장치 | |
US3727323A (en) | Counterflow preheating means for a concurrent countercurrent grain dryer | |
US20080220138A1 (en) | Process and Equipment to Deactivate Grains | |
CN107621158A (zh) | 一种园林种植种子干燥装置 | |
US2017586A (en) | Dehydrating glauber's salt and the like | |
RU2079077C1 (ru) | Установка для сушки влажного зернистого материала с помощью перегретого пара | |
KR20060029755A (ko) | 세척 농산물의 건조기 | |
RU2650011C1 (ru) | Конвейерная сушилка | |
CN108308557A (zh) | 一种鱼丸生产线用鱼骨分离装置 | |
CN108208632A (zh) | 一种鱼丸生产线 | |
RU2365840C1 (ru) | Зерносушилка псевдоожиженного слоя | |
US3604126A (en) | Grain treatment apparatus | |
RU110291U1 (ru) | Устройство для сушки зерна | |
WO2019139506A1 (ru) | Способ хранения и сушки зерновых и плодоовощных культур (варианты) и устройства для их осуществления |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190920 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200923 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201208 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6811993 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |