JP6811623B2 - 油圧エレベーターのオーバーヘッド寸法測定治具及び測定方法 - Google Patents

油圧エレベーターのオーバーヘッド寸法測定治具及び測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、油圧エレベーターのオーバーヘッド寸法測定治具及び測定方法に関する。
従来、油圧エレベーターとしては、特許文献1に記載されているものがある。この油圧エレベーターは、上下動自在なプランジャを有する油圧ジャッキ、油圧ジャッキを駆動する油圧パワーユニット、カゴ、及び吊りロープを備え、吊りロープは、プランジャの上端部に設けられた滑車に懸架される。また、吊りロープの一端は、ピット内のジャッキ台に接続され、他端は、カゴのツナ止め梁にバネを介して接続される。カゴは、吊りロープに吊り下げられ、昇降路内をガイドレールに沿って移動する。油圧ジャッキは、シリンダを有し、プランジャは、シリンダに進退自在に嵌合する。また、油圧パワーユニットは、ポンプと、油タンクを有し、油タンクは、配管を介してシリンダに連通する。ポンプが駆動すると、油が油タンクからシリンダに送られ、プランジャが上昇し、カゴが上昇する。他方、ポンプが停止すると、シリンダ内の油が、カゴの自重で油タンクへ還流し、プランジャが下降し、カゴが下降する。
特開平5−254759号公報
油圧エレベーターでは、カゴが昇降路の天井に衝突しないことを確認するため、プランジャが最も高くまで上昇した位置(突き上げ位置)でのカゴの最上方位置と昇降路の天井との鉛直方向距離(オーバーヘッド寸法)を測定する必要がある。
オーバーヘッド寸法は、例えば次のように測定される。先ず、プランジャを突き上げ位置よりも下方で停止させ、その位置において、カゴの最上方位置と昇降路の天井との鉛直方向距離(第1距離)と、最上階乗場の床面とカゴの底面との鉛直方向距離(第2距離)を測定する。次に、プランジャを突き上げ位置まで上昇させて、最上階乗場の床面とカゴの底面との鉛直方向距離(第3距離)を測定する。そして、オーバーヘッド寸法を、第1距離から第3距離と第2距離の差を減じることによって算出する。
このオーバーヘッド寸法の測定では、プランジャを突き上げ位置よりも下方で停止させた上で、第1距離と第2距離を測定しなければならず、測定が2人の作業員を要した大掛かりなものになる。また、オーバーヘッド寸法を算出するのに、第1〜第3距離を測定しなければならず、複数回の測定が必要になって、測定誤差が大きくなり易い。
そこで、本発明の目的は、オーバーヘッド寸法を、一人の作業員で正確かつ簡単に実測できるオーバーヘッド寸法測定治具及び方法を提供することにある。
開示に係るオーバーヘッド寸法測定治具は、シリンダ内に供給された油の圧力で前記シリンダに嵌合するプランジャを上下動させてカゴを昇降させる油圧式エレベーターにおける前記プランジャが最高位に位置したときの前記カゴの最上方位置と昇降路の天井との距離で定義されるオーバーヘッド寸法を測定するのに用いられるオーバーヘッド寸法測定治具であって、前記カゴの上方位置に設置される治具ベース部と、前記治具ベース部に対して上下方向に延在すると共に、前記上下方向に進退自在である進退部材と、前記進退部材の上端部に前記進退部材を前記治具ベース部側に移動させる方向の所定以上の力が作用しないときに、前記治具ベース部に対する前記進退部材の相対位置が変動することを阻止する一方、前記進退部材の前記上端部に前記所定以上の力が作用したときに、前記進退部材の前記治具ベース部側への移動を許容する移動阻止許容機構と、を備え、前記オーバーヘッド寸法の測定を行う際、前記治具ベース部を前記上方位置に設置した状態において前記プランジャを最高位まで上昇させることによって前記上端部が前記天井に接触させられ、前記天井からの力で前記進退部材の少なくとも一部が前記治具ベース部側に移動させられる。
なお、上記カゴには、カゴの床面に対して相対移動しない全ての部位が含まれ、例えば、カゴの本体に取り付けられるガイドシュー等も含まれる。
開示によれば、治具ベース部を、カゴの上方位置、好ましくは最上方位置に設置した上で、プランジャを最高位まで上昇させ、その後、天井からの力で進退部材の少なくとも一部が治具ベース部側に移動したオーバーヘッド寸法測定治具の高さを測定するだけで、オーバーヘッド寸法を測定できる。したがって、オーバーヘッド寸法を、一人の作業員で正確かつ簡単に実測できる。
また、本開示において、前記治具ベース部は、平面状の設置面を有する平板部を含み、前記上端部は、前記天井に接触させる平面状の接触面を有する平板部で構成され、前記進退部材は、前記上下方向の寸法を判断できる目盛を有してもよい。
上記構成によれば、治具ベース部が、平面状の設置面を有する平板部を含むので、カゴの上方位置が平面である場合に治具を安定に設置でき、治具倒れも抑制できる。また、上端部が、平板部で構成されるので、昇降路の天井に接触する際に上端部が受ける力が、均一な下側の力になり易く、進退部材を円滑に治具ベース部側に移動させ易い。また、進退部材が、上下方向の寸法を判断できる目盛を有するので、オーバーヘッド寸法測定治具の高さを容易かつ迅速に判断でき、オーバーヘッド寸法を容易かつ迅速に判断できる。
また、本開示において、前記治具ベース部において前記上方位置に接触する部分の少なくとも一部が永久磁石で構成され、前記治具ベース部は、前記進退部材の一部を進退自在に収容するケースを有し、前記移動阻止許容機構は、前記進退部材に設けられた波形状の係合部と、前記ケースの内面から前記波形状の係合部の凹部まで延在して先端部が前記凹部に係合するピン状部材とを含み、前記波形状の係合部は、前記上下方向に延在し、前記ピン状部材は、前記所定以上の力が作用したとき前記波形状の係合部の凸部を前記上下方向に乗り越え可能であってもよい。
上記構成によれば、治具ベース部において上方位置に接触する部分の少なくとも一部が永久磁石で構成されるので、上方位置が金属等の強磁性体で構成された場合、治具ベース部を上方位置に磁力で取り付けできる。したがって、治具ベース部が測定時に移動することを抑制できる。また、移動阻止許容機構が、進退部材の上下方向に延在する波形状の係合部と、ケースの内面から延びるピン状部材とを含むので、移動阻止許容機構を簡単安価に構成できる。
また、本開示のオーバーヘッド寸法測定方法は、本発明のオーバーヘッド寸法測定治具を用いてオーバーヘッド寸法を測定するオーバーヘッド寸法測定方法であって、前記治具ベース部を、油圧エレベーターのカゴの上方位置に設置する設置工程と、前記設置工程の後、前記油圧エレベーターのプランジャを最高位まで上昇させて、昇降路の天井からの力によって前記進退部材の少なくとも一部を前記治具ベース部側に移動させる進退部材移動工程と、前記進退部材移動工程の後、前記プランジャを下方側に移動させ、前記進退部材の少なくとも一部が前記治具ベース部側に移動した後の前記オーバーヘッド寸法測定治具の高さに基づいてオーバーヘッド寸法を測定するオーバーヘッド寸法測定工程と、を含む。
開示によれば、オーバーヘッド寸法測定治具をカゴの上方位置に設置した上で、プランジャを最高位まで上昇させるだけで、オーバーヘッド寸法を一人の作業員で正確かつ簡単に実測できる。
本発明に係るオーバーヘッド寸法測定治具及び方法によれば、オーバーヘッド寸法を、一人の作業員で正確かつ簡単に実測できる。
本発明のオーバーヘッド寸法測定治具を適用できる油圧エレベーターの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るオーバーヘッド寸法測定治具の斜視図である。 上記オーバーヘッド寸法測定治具を用いたオーバーヘッド寸法の測定法を説明するための模式断面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
図1は、本発明のオーバーヘッド寸法測定治具でオーバーヘッド寸法を測定できる油圧エレベーター1の概略構成図である。先ず、図1を用いて油圧エレベーターの構成及び動作を簡単に説明する。
図1に示すように、油圧エレベーター1は、油圧ジャッキ3、油圧パワーユニット6、カゴ10、及び吊りロープ7を備える。油圧ジャッキ3は、プランジャ2と、シリンダ15を有し、プランジャ2は、シリンダ15に上下動自在に嵌合する。油圧パワーユニット6は、機械室5内に設置され、ポンプ18と、油タンク16を有する。油タンク16は、配管4を介してシリンダ15に連通する。吊りロープ7は、プランジャ2の上端部に設けられた滑車8に懸架される。吊りロープ7の一端は、ピット内のジャッキ台13に接続され、他端は、カゴ10のツナ止め梁19にバネ14を介して接続される。カゴ10は、吊りロープ7に吊り下げられる。昇降路20内には、鉛直方向に延在するガイドレール9が設置され、カゴ10には、ガイドシュー11が取り付けられる。ガイドシュー11は、ガイドレール9上を摺動する。
ポンプ18が駆動すると、油が油タンク16からシリンダ15に送られ、プランジャ2が上昇し、カゴ10が、ガイドレール9に沿って昇降路20内を上昇する。他方、ポンプ18が停止すると、シリンダ15内の油が、カゴ10の自重で油タンク16へ還流し、プランジャ2が下降し、カゴ10がガイドレール9に沿って昇降路20内を下降する。
油圧エレベーター1では、カゴ10が昇降路20の天井21に衝突しないことを確認するため、プランジャ2が最も高くまで上昇した位置(突き上げ位置)でのカゴ10の最上方位置25と昇降路20の天井21との鉛直方向距離であるオーバーヘッド寸法を測定する必要がある。次に、係るオーバーヘッド寸法を測定する治具とその使用法及び作用効果について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るオーバーヘッド寸法測定治具30の斜視図であり、図3は、オーバーヘッド寸法測定治具30を使用している最中の模式断面図である。
図2に示すように、オーバーヘッド寸法測定治具(以下、治具という)30は、治具ベース部40と、進退部材60を備える。治具ベース部40は、略直方体状のケース41を含み、ケース41の底面部は、平面状の設置面52を有する平板部42で構成される。平板部42は、表側板部43と、裏側板部45とを含み、裏側板部45は、永久磁石で構成される。例えば、裏側板部45は、表側板部43に接着剤で固着される。
進退部材60は、平板部42の法線方向に延在する。平板部42の法線方向は、治具30の高さ方向に一致し、平板部42を水平面に設置したときの上下方向にも一致する。ケース41の天板部46には、進退部材60を通過させる貫通孔47が設けられる。進退部材60は、貫通孔47を通過し、進退部材60の一部は、ケース41に対して進退自在に収容される。進退部材60の上端部は、平面状の接触面48を有する平板部50で構成される。
図3(a)を参照して、治具30は、移動阻止許容機構80を更に備える。移動阻止許容機構80は、係合部81と、ピン状部材82とを有する。係合部81は、進退部材60の上下方向の下方側に設けられる。進退部材60においてケース41内に配置されるケース収容部88には、複数の環状溝85を有する円柱軸部84が含まれる。複数の環状溝85は、円柱軸部84の上下方向に互いに間隔をおいて設けられる。係合部81は、円柱軸部84の外周面に形成される。係合部81は、表側面矩形の板状の平板部42の長手方向Aと円柱軸部84の中心軸Bとを含む平面で円柱軸部84を切断したときに上下方向に延在する波形状の縁部で構成される。
ピン状部材82は、ケース41の内面55から波形状の係合部81の凹部(環状溝85の底部)89まで延在して先端部が凹部89に係合する。ピン状部材82は、進退部材60の上端部(平板部50)に上下方向の所定以上の力が作用したとき波形状の係合部81の凸部(環状溝85の側壁)95を上下方向に乗り越え可能である一方、上下方向の所定以上の力が作用しないとき係合部81の凸部95を乗り越えできないよう構成される。その結果、移動阻止許容機構80は、進退部材60の上端部(平板部50)に進退部材60を治具ベース部40に移動させる方向の所定以上の力が作用しないときに、治具ベース部40に対する進退部材60の相対位置が変動することを阻止する一方、進退部材60の上端部に上記所定以上の力が作用したときに、治具ベース部40に対する進退部材60の移動を許容する。
図3(a)の参照を続けて、進退部材60は、円柱軸部84の上側に計測部90を有する。計測部90は、円柱状の形状を有し、上下方向に延在する。計測部90の中心軸と、円柱軸部84の中心軸とは、略同一直線上に位置する。ケース41の貫通孔47は、円筒孔であり、貫通孔47の内径は、計測部90の外径よりも僅かに大きく、計測部90は、貫通孔47に隙間嵌めされる。その結果、計測部90は、貫通孔47に対して上下方向に進退自在となると共に、貫通孔47の円筒内周面によって上下方向に延在する姿勢が維持される。計測部90は、目盛98を含む。目盛98は、上下方向(計測部90の高さ方向)に所定間隔毎に付される。目盛98は、平板部50の接触面48を基準として接触面48からの上下方向の長さを表す。また、目盛98は、接触面48の値(基準の値)が図3(a)にaで示す治具ベース部40の高さになるように付されている。その結果、ユーザは、ケース41の天板部46における天面上の目盛値を読み取ることで瞬時に治具30の高さを判断できる。
次に、図1及び図3を用いて、治具30の使用法について説明する。測定を行う際には、先ずオーバーヘッド寸法として想定される範囲の長さより長くなるように進退部材60の上端部(平板部50)を引っ張って計測部90をケース41から大雑把に突出させる。
次に、設置工程を行う。本実施形態では、図3(a)に示すように、治具ベース部40を、油圧エレベーター1のカゴ10の最上方位置25に設置する。カゴ10の最上方位置25は、鉄板等の強磁性体で構成される場合が多い。最上方位置25への設置は、永久磁石で構成される裏側板部45の設置面52を、カゴ10の最上方位置25に磁力で固着することによって実行される。
続いて、進退部材移動工程を実行する。図3(b)は、プランジャ2が最高位まで上昇したときの、治具30、昇降路20の天井21、及びカゴ10の最上方位置25の位置関係を表す模式断面図である。この進退部材移動工程では、図3(a),(b)に示すように、プランジャ2を最高位まで上昇させて、昇降路20の天井21からの力によって進退部材60の少なくとも一部を治具ベース部40側に移動させる。
その後、オーバーヘッド寸法測定工程を行う。このオーバーヘッド寸法測定工程は、進退部材移動工程の後の治具30の高さb(図3(b)参照)を測定することによって行われる。治具30の高さの測定は、ケース41の天板部46における天面上の目盛値c(図3(b)参照)を読み取ることで瞬時に実行される。この実施例では、治具ベース部40が、カゴ10の最上方位置25に設置される。したがって、進退部材移動工程の後の治具30の高さbが、オーバーヘッド寸法に一致する。よって、オーバーヘッド寸法を、天板部46における天面上の目盛値cを読み取ることで瞬時に判断できる。
上記実施形態によれば、治具ベース部40を、カゴ10の最上方位置25に設置した上で、プランジャ2を最高位まで上昇させ、その後、昇降路20の天井21からの力で進退部材60の一部が治具ベース部40側に移動した治具30の高さを測定するだけで、オーバーヘッド寸法を測定できる。したがって、オーバーヘッド寸法を、一人の作業員で正確かつ簡単に実測できる。
また、治具ベース部40が、平面状の設置面52を有する平板部42を含むので、カゴ10の最上方位置25が平面である場合に治具30を安定に設置でき、治具30倒れも防止できる。また、進退部材60の上端部が、平板部50で構成されるので、昇降路20の天井21に接触する際に上端部が受ける力が、均一な下側の力になり易く、進退部材60を円滑に治具ベース部40側に移動させ易い。また、進退部材60が、上下方向の寸法を判断できる目盛98を有するから、オーバーヘッド寸法を容易かつ迅速に判断できる。
更には、治具ベース部40の下方側が永久磁石で構成されるので、上記実施例のように、最上方位置25が金属等の強磁性体で構成されると、治具ベース部40を最上方位置25に磁力で取り付けできる。したがって、治具ベース部40が測定時に移動することを抑制できる。また、移動阻止許容機構80が、進退部材60の上下方向に延在する波形状の係合部81と、ケース41の内面55から延びるピン状部材82とを含むので、移動阻止許容機構80を簡単安価に構成できる。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ケース41の外面形状が略直方体の外面形状である場合について説明したが、ケースの外面形状は、円筒形状や、直方体以外の角柱の外面形状等であってもよい。ケースは、治具ベース部が水平面に設置された状態で鉛直方向に延在し、内部に室が存在する形状であれば、如何なる形状であってもよい。また、治具ベース部40の下側に板状の永久磁石が設けられる場合について説明したが、永久磁石は、治具ベース部の設置面の一部を構成すればよく、又は治具ベース部が永久磁石を有さなくてもよい。また、進退部材60の一部が、治具ベース部40のケース41に対して進退する場合について説明したが、治具ベース部がケースを有さなくてもよい。例えば、治具ベース部を水平面に設置した状態で上下方向に延在するガイド部(ガイドレール)を治具ベース部に設け、進退部材が、当該ガイド部に対してガイド部の延在方向に相対移動可能な構造であってもよい。
また、進退部材60の上端側を平板部50で構成する場合について説明したが、進退部材の上端側に平板部が存在しなくてもよい。また、進退部材60の一部に目盛98を付した場合について説明したが、目盛98の付し方は、上記実施例と異なる付し方でもよく、例えば、進退部材の上端部の端面の基準を0(零)としてもよい。又は、進退部材に目盛が付されていなくてもよい。
また、移動阻止許容機構80が、複数の環状溝85が設けられた円柱軸部84を含む場合について説明したが、移動阻止許容機構が上下方向に互いに間隔をおいて配置される複数の直線状の溝を有するラックを含む構成でもよい。そして、ケースの内面から延在するピン状部材の先端部を、上記複数の溝のいずれかに係合させる構成でもよい。
また、移動阻止許容機構80が、上下方向に延在する波状の係合部81を含む場合について説明した。しかし、移動阻止許容機構は、例えば、治具ベース部に設けられて高さ方向に延在する円筒孔と、その円筒孔に圧入された進退部材の円柱軸部を含んでもよい。そして、移動阻止許容機構は、静止摩擦力よりも大きい力が作用したときのみ、円柱軸部が円筒孔に対して上下方向に相対移動する機構でもよい。又は、移動阻止許容機構は、ノギスに採用されている機構と同一の機構で、一定以上の力が進退部材に作用したときのみに、進退部材が治具ベース部に対して治具の高さ方向に相対移動する構成でもよい。又は、移動阻止許容機構は、カッターナイフに採用されている機構と同一の機構で、一定以上の力が進退部材に作用したときのみに、進退部材が治具ベース部に対して治具の高さ方向に相対移動する構成でもよい。要は、移動阻止許容機構は、進退部材の上端部に進退部材を治具ベース部側に移動させる方向の所定以上の力が作用しないときに、治具ベース部に対する進退部材の相対位置が変動することを阻止する一方、進退部材の上端部に上記所定以上の力が作用したときに、進退部材の治具ベース部側への移動を許容する機構であれば如何なる機構でもよい。
また、オーバーヘッド寸法の測定時に、治具30の治具ベース部40をカゴ10の最上方位置25に設定する場合について説明した。しかし、治具の治具ベース部は、カゴの最上方位置に設置されると好ましいが、カゴの上方に設置されればよく、必ずしもカゴの最上方位置に設置される必要はない。例えば、カゴの最上方位置に水平面がない場合等には、カゴにおいて最も高い水平面(上記最上方位置よりも低い位置にある)上に設置されてもよい。当該最も高い水平面と、カゴの最上方位置との高さの差異は既知である。よって、この場合でも、一人の作業員が、オーバーヘッド寸法を正確かつ簡単に実測することができる。
1 油圧式エレベーター、 2 プランジャ、 10 カゴ、 15 シリンダ、 20 昇降路、 21 天井、 25 カゴの最上方位置、 30 治具、 40 治具ベース部、 41 ケース、 42 治具ベース部の平板部、 45 永久磁石で構成される裏側平板部、 48 接触面、 50 進退部材の平板部、 52 設置面、 55 ケースの内面、 60 進退部材、 80 移動阻止許容機構、 81 係合部、 82 ピン状部材、 89 凹部、 95 凸部、 98 目盛。

Claims (4)

  1. シリンダ内に供給された油の圧力で前記シリンダに嵌合するプランジャを上下動させてカゴを昇降させる油圧式エレベーターにおける前記プランジャが最高位に位置したときの前記カゴの最上方位置と昇降路の天井との距離で定義されるオーバーヘッド寸法を測定するのに用いられるオーバーヘッド寸法測定治具であって、
    前記カゴの上方位置に設置される治具ベース部と、
    前記治具ベース部に対して上下方向に延在すると共に、前記上下方向に進退自在である進退部材と、
    前記進退部材の上端部に前記進退部材を前記治具ベース部側に移動させる方向の所定以上の力が作用しないときに、前記治具ベース部に対する前記進退部材の相対位置が変動することを阻止する一方、前記進退部材の前記上端部に前記所定以上の力が作用したときに、前記進退部材の前記治具ベース部側への移動を許容する移動阻止許容機構と、を備え、
    前記オーバーヘッド寸法の測定を行う際、前記治具ベース部を前記上方位置に設置した状態において前記プランジャを最高位まで上昇させることによって前記上端部が前記天井に接触させられ、前記天井からの力で前記進退部材の少なくとも一部が前記治具ベース部側に移動させられ
    前記治具ベース部は、前記進退部材の一部を進退自在に収容するケースを有し、
    前記移動阻止許容機構は、前記進退部材に設けられた波形状の係合部と、前記ケースの内面から前記波形状の係合部の凹部まで延在して先端部が前記凹部に係合するピン状部材とを含み、
    前記波形状の係合部は、前記上下方向に延在し、
    前記ピン状部材は、前記所定以上の力が作用したとき前記波形状の係合部の凸部を前記上下方向に乗り越え可能であり、
    前記進退部材おいて前記ケース内に配置されるケース収容部には、複数の環状溝を有する円柱軸部が含まれ、
    前記複数の環状溝は、前記円柱軸部の上下方向に互いに間隔をおいて設けられ、
    前記係合部は、前記円柱軸部の外周面に形成され、
    前記進退部材が前記円柱軸部の上側に円柱部を有すると共に、前記ケースが円筒孔を有し、
    前記円柱部が、前記円筒孔に隙間嵌めされている、オーバーヘッド寸法測定治具。
  2. 請求項1に記載のオーバーヘッド寸法測定治具において、
    前記治具ベース部は、平面状の設置面を有する下側平板部を含み、
    前記上端部は、前記天井に接触させる平面状の接触面を有する上側平板部で構成され、
    前記下側平板部の上面の面積が、前記上側平面部の上面の面積よりも大きくて、前記上側平板部の全ての部分が前記下側平板部に前記上下方向に対向する、オーバーヘッド寸法測定治具。
  3. 請求項2に記載のオーバーヘッド寸法測定治具において、
    前記下側平板部は、表側板部と裏側板部とを含み、
    前記裏側板部は永久磁石で構成される、オーバーヘッド寸法測定治具。
  4. 請求項1乃至3に記載のオーバーヘッド寸法測定治具を用いてオーバーヘッド寸法を測定するオーバーヘッド寸法測定方法であって、
    前記治具ベース部を、油圧エレベーターのカゴの上方位置に設置する設置工程と、
    前記設置工程の後、前記油圧エレベーターのプランジャを最高位まで上昇させて、昇降路の天井からの力によって前記進退部材の少なくとも一部を前記治具ベース部側に移動させる進退部材移動工程と、
    前記進退部材移動工程の後、前記プランジャを下方側に移動させ、前記進退部材の少なくとも一部が前記治具ベース部側に移動した後の前記オーバーヘッド寸法測定治具の高さに基づいてオーバーヘッド寸法を測定するオーバーヘッド寸法測定工程と、
    を含むオーバーヘッド寸法測定方法。
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