JP6810088B2 - 利得可変増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波電気信号を扱う回路技術、特に、利得を調整することが可能な利得可変増幅器に関する。
利得可変増幅器は、その名の通り、利得を外部の調整端子によって調整可能な増幅器であり、高周波無線用受信機の線形性を確保するために用いられたり、高周波無線送信機の送信電力を一定にするために用いられたりする等、さまざまな用途に応用されている(例えば、非特許文献1参照)。
図14に利得可変増幅器の基本構成を示す。この利得可変増幅器は、利得を調整するための利得調整部1を有する増幅器2と、この増幅器2の後段に設けられたパワーモニタ部3とを備えている。
パワーモニタ部3にはモニタ端子PMが、利得調整部1には利得調整端子PGが備わっており、モニタ端子PMで得られた増幅器2の出力電力情報を利得調整端子PGにフィードバックすることで、増幅器2の出力電力を所望の値に調整することが出来る。
例えば、パワーアンプに利得可変機能を付与する場合には、モニタ端子PMで得られた出力パワーを利得調整端子PGにフィードバックして増幅器(パワーアンプ)2の利得を調整することによって、増幅器(パワーアンプ)2の出力電力を一定にすることができる。
特開2015−46741号公報
Rahmatian, B., & Mirabbasi, S. (2007, April). A low-power 75dB digitally programmable CMOS variable-gain amplifier. In Electrical and Computer Engineering, 2007. CCECE 2007. Canadian Conference on (pp. 522-525). IEEE. Yongsheng Wang, et al, "A low gain error two-stage dB-linear variable gain amplifier in 0.35μm CMOS process", 2017 IEEE 12th International Conference on ASIC Shuo Li, et al, "A low power CMOS amplitude peak detector for on-chip self-calibration applications", 2017 IEEE National Aerospace and Electronics Conference H. Mizutani, et al, "A DC-60 GHz GaAs MMIC switch using novel distributed FET", Microwave Symposium Digest, 1997., IEEE MTT-S International
しかしながら、従来の利得可変増幅器においては、非特許文献1や非特許文献2に示されるように、利得調整部にも増幅回路を用いており、したがって利得調整部において一定の消費電力が発生している。また、パワーモニタ部にもアクティブな回路を用いることが多く、ここでも消費電力が発生している。この利得調整部やパワーモニタ部での消費電力が、パワーアンプに利得可変機能を持たせる場合には問題となる。以下、この問題について説明する。
無線通信で用いられるパワーアンプは、高出力特性を得るために電力消費が大きい。一般には、消費電力と出力とは比例している。これは、消費電力を大きくとるほど、パワーアンプを構成するトランジスタに大電圧/大電流を印加することができるため、トランジスタから出力される高周波電力を増加させることが出来るためである。無線通信機器全体に占めるパワーアンプの電力消費の割合は大きいため、無線機器設計者は、無線機器全体での消費電力が大きくなりすぎないように、あらかじめ、仕様としてパワーアンプでの消費電力をある一定値以下に決めることが一般的である。
ここで、前記のようにパワーアンプに電力消費を有する利得可変機能を付与する場合、パワーアンプ全体での消費電力が決まっているから、パワーアンプを構成する一個一個のトランジスタに印加する電圧/電流値を削減したり、パワーアンプ出力段のトランジスタ並列配置数を削減するなどの工夫をして、パワーアンプコア部の電力消費を低下させる必要がある。これらの工夫は、そのいずれもが、パワーアンプの出力電力を削減する方向に作用する。つまり、利得可変機能をパワーアンプに付与しようとすると、パワーアンプの出力電力を下げざるを得ないのである。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、パワーアンプの出力電力を下げることなく、パワーアンプに利得可変機能を持たせることが可能な利得可変増幅器を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、増幅回路(101)の入力部に設けられた制御端子(PC)を有するスイッチ(6)からなる利得調整部(102)と、前記増幅回路の出力部に分岐して設けられたパワーモニタ部(103)とを備え、前記パワーモニタ部は、前記増幅回路の出力ラインにその一端が接続されたカプラ(CP)と、前記カプラの他端にアノードが接続されたダイオード(D1)と、前記ダイオードのカソードに低域通過フィルタ(PLF1)を介して接続されたモニタ端子(PM)とを備え、前記ダイオードのアノードは無バイアスとされ、一端が接地電位に接続された伝送線路もしくはインダクタをショートスタブとして備え、前記ショートスタブの他端が前記ダイオードのアノードに接続されていることを特徴とする。
本発明において、利得調整部は、制御端子を有するスイッチによって構成されている。すなわち、利得調整部は、電力消費の無いスイッチによって構成されている。また、本発明において、パワーモニタ部を構成するダイオードのアノードは、無バイアス(接地電位=0ボルトに設定)とされている。これにより、利得調整部、パワーモニタ部の何れにおいても消費電力をほゞゼロとすることができるようになる。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したように、本発明によれば、増幅回路の入力部に制御端子を有するスイッチからなる利得調整部を設け、パワーモニタ部を構成するダイオードのアノードを無バイアスとしたので、利得調整部およびパワーモニタ部のいずれにおいても消費電力をほゞゼロとすることができるようになり、パワーアンプの出力電力を下げざることなく、パワーアンプに利得可変機能を持たせることが可能となる。
図1は、本発明でパワーモニタ部として提案するパワーモニタ回路の概要を示す図である。 図2は、このパワーモニタ回路におけるダイオード入力信号およびダイオード出力信号をダイオードの特性と合わせて示す図である。 図3は、このパワーモニタ回路においてモニタリングすることが可能な出力電力を説明する図である。 図4は、負荷抵抗Rloadを50Ω、100Ω、350Ωとした場合の負荷にかかる電圧Vloadの計算結果を示す図である。 図5は、分布スイッチを示す図である。 図6は、本発明に係る利得可変増幅器の第1の実施の形態の全体構成を示す図である。 図7は、この利得可変増幅器における増幅回路を構成する単位アンプの構成を示す図である。 図8は、図6の構成におけるアンプ出力電力に対するモニタ出力電圧の計算結果を示す図である。 図9は、パワーモニタ部の感度を向上するために伝送線路をショートスタブとして付加した例を示す図である。 図10は、図6の構成におけるダイオードのアノード近傍の等価回路を示す図である。 図11は、図9の構成におけるダイオードのアノード近傍の等価回路を示す図である。 図12は、図9の構成におけるアンプ出力電力に対するモニタ出力電圧の計算結果を示す図である。 図13は、分布スイッチによって増幅回路のゲインを最大ゲインから最小ゲインに変化させたときの計算結果を示す図である。 図14は、利得可変増幅器の基本構成を示す図である。 図15は、従来のパワーモニタ回路の概要を示す図である。 図16は、従来のパワーモニタ回路におけるダイオード入力信号およびダイオード出力信号をダイオードの特性と合わせて示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、実施の形態の説明に入る前に、本発明の原理について説明する。
[発明の原理]
本発明では、上記の課題に鑑み、電力消費をほゞゼロとすることができる利得調整部およびパワーモニタ部を提案し、それらとパワーアンプを組み合わせることによる、高出力の利得可変増幅器を構成する手段を提供する。
まず、パワーモニタ部での電力消費について説明する。従来より、ダイオード回路を用いたパワーモニタ回路がある。図15に従来のパワーモニタ回路4の概要を示す。
このパワーモニタ回路4では、モニタリング対象である増幅器A1の出力ラインにカプラCP(この例では、高抵抗R1)の一端を接続し、カプラCPの他端をダイオードD1のアノードに接続することにより、増幅器A1の出力の一部をカプラCPにより取り出して、ダイオードD1に入力するようにしている。
ダイオードD1は、図16に実線で示すような特性をもっているから、ダイオードD1のアノードを閾値電圧(Vth)にバイアスしておくことによって、ダイオードD1のカソードには、図16にダイオード出力信号として示したような半波整流波形が現れる。
この半波整流波形の振幅は、カプラCPにより取り出された電力に比例、すなわち、増幅器A1の出力に比例することになり、結果として増幅器A1の出力をモニタしていることになる。ダイオード出力信号の振幅に比例した直流電圧(もしくは直流電流)をモニタ情報としてモニタ端子PMから得るために、ダイオードD1のカソードには低域通過フィルタLPF1が設けられる。
この方法の場合、常にダイオードD1のアノードをVthにバイアスする必要があり、かつ、ダイオード検波時にダイオードD1に電流が流れるため、パワーモニタ回路4における電力消費が発生する。パワーアンプのような出力電力の大きい増幅回路にこのパワーモニタ回路4をパワーモニタ部として適用すると、検波電流も大きくなるため、より大きな電力消費が発生してしまう。
次に、利得調整部での電力消費について述べる。非特許文献1、2に記載の利得調整部は、そのいずれもがオペアンプのような能動素子を用いている。したがって、これらは電力消費を発生する。
本発明では、上記に述べた、パワーモニタ部と利得調整部での電力消費をほゞゼロとするような利得可変増幅器を提供する。本発明は、特に、パワーアンプのような出力電力の大きい増幅器への応用に適した手法である。
まず、本発明でパワーモニタ部として提案するパワーモニタ回路(パワーモニタ部)について説明する。このパワーモニタ回路の概要を図1に示す。
このパワーモニタ回路5においても、従来のパワーモニタ回路4(図15)と同様に、増幅器A1の出力ラインにカプラCP(この例では、高抵抗R1)の一端を接続し、カプラCPの他端をダイオードD1のアノードに接続することにより、増幅器A1の出力の一部をカプラCPにより取り出して、ダイオードD1に入力するようにしている。また、ダイオードD1のカソードに低域通過フィルタLPF1を接続し、ダイオードD1で検波した信号の直流分をモニタ端子PMへと出力する構成としている。
このパワーモニタ回路5において、従来のパワーモニタ回路4と異なる点は、ダイオードD1のアノードが閾値電圧Vthにバイアスされておらず、無バイアス(接地電位=0ボルトに設定)とされている点にある。すなわち、このパワーモニタ回路5では、ダイオード用のバイアス回路は設けられていない。
この場合、閾値電圧Vth付近の急峻な検波特性を用いることが出来ないため、微弱な信号の検波はできなくなるものの、出力電力が大きいパワーアンプのような回路の出力電力はモニタすることが出来る。すなわち、出力電力が大きい回路では、ダイオードD1のアノードに発生する電圧が大きく、図2に示すように、ダイオードD1のアノードの電圧がVthを超える。その場合においては、Vthよりも大きい振幅の部分が図2に示すようにダイオードD1に検波され、パワーをモニタリングすることが出来るのである。
具体的にいくらの出力電力から、このようなモニタリングができるかは、以下のように計算することが出来る。いま、図3に示すように、増幅器A1の出力に接続される負荷のインピーダンス(負荷抵抗)をRloadとする。また、増幅器A1の出力電力をPoutとし、負荷に印加される電圧をVloadとする。このとき、PoutはVload,Rloadを用いて次の式(1)のようにあらわされる。
式(1)から、Vloadは以下の式(2)のようにあらわされる。
式(2)のVloadが閾値電圧Vthを超えると、図1に示した構成で増幅器A1の出力電力をモニタリングできるようになる。ここで、通常、同軸系のコンポーネントを用いたパワーアンプでは負荷抵抗は50Ωとなる。また、差動出力の場合、負荷抵抗に100Ωが用いられることもある。100GHzを超えるような周波数帯では、導波管が用いられるが、その場合、負荷抵抗(導波管の特性インピーダンスに等しい)は350Ωとなる。
これらの負荷抵抗を用いた場合の、Vloadの計算結果を図4に示す。図4において、横軸はPoutとした。図4から、Si系デバイスによるダイオードを使用した場合には、Vloadの値が0.7Vを超える範囲のアンプ出力電力であれば本発明が使用でき、化合物系のダイオードを用いる場合には、(化合物半導体では閾値電圧はまちまちであるため、これは一例であるが)、Vloadが0.5Vを超えるようなアンプ出力電力があれば本発明が使用できることが判る。
たとえば、負荷抵抗Rloadが50Ωの場合、Poutが7dBmを超えるようなパワーアンプであれば、Si系ダイオードを用いて図1の構成が実現できる。また、式(2)、図4から、VloadはRloadが大きくなるとともに大きくなる性質を有するため、負荷抵抗値が大きい導波管系のコンポーネントから成るパワーアンプに、本発明は特に有効である。すなわち、導波管を用いる100GHz以上の周波数帯において、本発明は有用である。
次に、電力消費を発生しない利得調整部の実現方法について説明する。図5に示すような分布スイッチ(ソース接地FET1〜FETnよりなるスイッチ)6は、その通過特性をFETのゲート電圧によって可変とする性質を有する(例えば、非特許文献4参照)。これは、ゲート電圧によって、FETのドレイン・ソース間抵抗が変化する性質を利用しているからである。
パワーアンプの入力部、もしくは回路段間に図5の分布スイッチ6を接続することで、アンプの利得を可変とすることが出来る。図5では、ゲート端子の電圧を調整するための制御端子PCには電流が流れないため、利得可変に必要な消費電力は発生しない。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態として、180GHz帯アンプに、上記[発明の原理]で説明したパワーモニタ回路によるパワーモニタ部および分布スイッチによる利得調整部を適用した例を説明する。
図6にその概要を示す。図6は全体構成を示す。本実施の形態の利得可変増幅器は、増幅回路(180GHz帯アンプ)101と、利得調整部102と、パワーモニタ部103とを備えている。図7に、増幅回路101におけるアンプ一段あたりの単位構成(単位アンプの構成)を示す。
増幅回路101は、図6に示すように、図7に示した単位アンプが6段直列、4段並列になった構成とした。また、4段の並列配置されたアンプをアンプの入出力部で1つのポートに集約するために、2分岐回路を2段用いて構成した4分配合成回路を入出力部に配置した。
図7に示す単位アンプに用いたトランジスタは、ゲート幅40μmのInP−HEMTとした。また、図7に示した抵抗、キャパシタ、伝送線路の素子値は以下の通りとした。抵抗r1は500Ω、キャパシタC1,C2,C3はそれぞれ50fF、400fF、42fF、伝送線路T1,T2,T3は、そのいずれもが特性インピーダンス50Ωで、180GHzにおける電気長がそれぞれ10度、90度、20度とした。
図6の全体構成の中で用いたパワーモニタ部103においては、ダイオードD1として、ゲート幅5μmのInP−HEMTのゲートをアノード、ドレイン・ソース間を短絡してカソードとした等価的にダイオードとして働くFETを用いた。本ダイオードD1のVthはおよそ0.25Vである。また、R1の値は1000Ω、R2の値は500Ω、C2の値は450fF,C3の値は2000fFとした。また、[発明の原理]で説明したように、ダイオードD1のアノードは無バイアスとした。すなわち、ダイオードD1のアノードへの印加電圧は0ボルト(接地電位)とされており、ダイオードD1のアノードとカソードが同電位に設定されている。
図8に図6の構成におけるモニタ端子PMに生じる電圧(モニタ出力電圧)の計算結果を示す。計算では、入出力ともに負荷抵抗の値は50Ωとし、増幅回路101の出力電力(アンプ出力電力)を−7dBmから最大出力電力である12dBmまで変化させたときのモニタ出力電圧をプロットしている。
図8から、アンプ出力電力が0dBm付近から大きくなるにつれてモニタ出力電圧が有意に増加し、パワーモニタ部103がモニタとして機能していることがわかる。なお、[発明の原理]の図4から、50Ω負荷時においてモニタ出力電圧がこの場合のVthである0.25Vを超え始めるのはアンプ出力電力が−2dBm付近であり、図8の結果とおおよそ対応している。このことからも、[発明の原理]で述べた本発明の提案手法が有効であることが判る。
次に、さらにパワーモニタ部103の感度(アンプ出力電力に対するモニタ出力電圧の値)を向上するための構成として、図9に示す構成を説明する。図9では、図6におけるダイオードD1のアノードに、一端が接地電位に接続された伝送線路をショートスタブTsとして接続している。これによって、パワーモニタ部103の感度が向上する。その理由は、以下の通りである。なお、ショートスタブTsはインダクタとしてもよい。本明細書では、伝送線路やインダクタの総称をショートスタブと呼ぶ。
図6の構成におけるダイオードD1のアノード近傍の等価回路は図10のように書ける。ここで、ダイオードD1には必ず入力容量が存在し、これによってダイオードD1のアノードのインピーダンスが低下するため、結果としてダイオードD1のアノードに発生する電圧が低下する。このため、パワーモニタ部103の感度は、[発明の原理]図4に示すものよりも必ず低下する。
そこで、感度向上のためには、ダイオードD1の入力容量を打ち消すことが有効である。そのための手法として、図9のようにダイオードD1のアノードに並列にショートスタブTsを付加すると、図11に示すように、ショートスタブTsがインダクタンスとして働くため、ダイオードD1の入力容量とショートスタブTsのインダクタンスとが並列共振器として作用し、ダイオードD1の入力容量を打ち消すことが出来る。
図9の構成におけるモニタ出力電圧の計算結果を図12に示す。ショートスタブTsは、特性インピーダンス50Ω、180GHzにおける電気長20度とした。図8と比較して、パワーモニタ部103の感度が向上していることがわかる。また、図4から、50Ω負荷時においてモニタ出力電圧がこの場合のVthである0.25Vを超え始めるのはアンプ出力電圧が−2dBm付近であるが、図12では、実際に−2dBm付近からモニタ出力電圧が有意に上昇し始めており、理論値に近い特性が得られていることが判る。これは、ダイオードD1の入力容量がショートスタブTsによって打ち消されたためである。
ここで、図11の並列共振周波数frは、
と計算されるから、frがアンプの周波数となるようなLが一意に決まり、図9の回路を設計する際には、そのようなLを有するようにショートスタブTsのパラメータを決定すればよい。
以上説明した図6、図9の構成ともに、パワーモニタ部103のダイオードD1のアノードに印加する電圧はゼロであるから、パワーモニタ部103での消費電力はほゞゼロとなる。図8、図12からわかるように、従来のパワーモニタ回路(図15)のように低いパワーをモニタリングするのには本発明は不向きであるが、一般のパワーアンプのように出力電力が0dBmを超えるようなアンプのパワーモニタ回路としては適している。
次に、図6、図9の構成において増幅回路101の入力部に配置される分布スイッチ6による利得調整部102について説明する。
分布スイッチ6は、ゲート幅10μmのInP−HEMTと、特性インピーダンス65Ω、180GHzにおける電気長35度の伝送線路からなる基本スイッチを5段直列接続することにより構成した。
分布スイッチ6の制御端子PCへの入力を調整し、増幅回路101のゲインを最大ゲインから最小ゲインに変化させたときの計算結果を図13に示す。本スイッチによって10dBのゲイン調整が出来ていることが判る。本スイッチの制御端子PCには電流が流れないため、消費電力はほゞゼロとなる。
以上、述べたように、本構成では、利得可変増幅器に必要となるパワーモニタ部103、利得調整部102のいずれにおいても消費電力がほゞゼロとなる。つまり、システム設計者は、これらの回路に割り当てる電力消費をすべてパワーアンプに割り当てることが出来、[発明の原理]で説明したように、従来よりも出力電力の高い利得可変増幅器を実現することが出来る。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態として、パワーモニタ部103の精度を向上する手段を述べる。ここで、精度とは、アンプの出力電力がある値だった際の、モニタ出力電圧の揺らぎの量のことである。
本発明では、図2に示すように、ダイオードの閾値電圧付近の急峻なダイオード特性を用いているため、アノード・カソード間の電圧がわずかに生じると、モニタ出力電圧が変化してしまう。
そこで、第2の実施の形態では、出力段のパワーモニタ部103のダイオードD1のアノードの電位を安定した接地電位とするために、カプラCPとして接地型の導波管カプラを用いる構成について説明する。
接地型のカプラとは、例えば、特許文献1に高周波接続構造として記載されているような、導波管リッジカプラである。本カプラは、信号線が金属リッジを介して、直接、導波管の壁面と接続される。これによって、出力段に配置されるダイオードD1のアノード電位は導波管壁面の安定した接地電位とすることが出来る。これによって、安定した高精度なパワーモニタ部103を実現できる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
5…パワーモニタ回路、D1…ダイオード、CP…カプラ、LPF1…低域通過フィルタ、A1…増幅器、PM…モニタ端子、PC…制御端子、6…分布スイッチ、101…増幅回路(180GHz帯アンプ)、102…利得調整部、103…パワーモニタ部、Ts…ショートスタブ。

Claims (6)

  1. 増幅回路の入力部に設けられた制御端子を有するスイッチからなる利得調整部と、
    前記増幅回路の出力部に分岐して設けられたパワーモニタ部とを備え、
    前記パワーモニタ部は、
    前記増幅回路の出力ラインにその一端が接続されたカプラと、
    前記カプラの他端にアノードが接続されたダイオードと、
    前記ダイオードのカソードに低域通過フィルタを介して接続されたモニタ端子とを備え、
    前記ダイオードのアノードは無バイアスとされ
    一端が接地電位に接続された伝送線路もしくはインダクタをショートスタブとして備え、
    前記ショートスタブの他端が前記ダイオードのアノードに接続されている
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
  2. 請求項1に記載された利得可変増幅器において、
    前記スイッチは、分布スイッチである
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
  3. 請求項1に記載された利得可変増幅器において、
    前記カプラは、抵抗素子である
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された利得可変増幅器において、
    前記ショートスタブの持つインピーダンス値は、
    動作周波数において、前記ダイオードの入力容量と並列共振回路を構成するように設定されている
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載された利得可変増幅器において、
    前記カプラは、
    接地型の導波管カプラである
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載された利得可変増幅器において、
    前記ダイオードのアノードに発生する電圧値が0.7V、もしくは0.5V、もしくは0.25Vを超える
    ことを特徴とする利得可変増幅器。
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