JP6809572B2 - インプリントモールド用基板及びインプリントモールド - Google Patents

インプリントモールド用基板及びインプリントモールド Download PDF

Info

Publication number
JP6809572B2
JP6809572B2 JP2019126661A JP2019126661A JP6809572B2 JP 6809572 B2 JP6809572 B2 JP 6809572B2 JP 2019126661 A JP2019126661 A JP 2019126661A JP 2019126661 A JP2019126661 A JP 2019126661A JP 6809572 B2 JP6809572 B2 JP 6809572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin plate
plate portion
transmittance
imprint mold
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019126661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019176185A (ja
Inventor
祐樹 有塚
祐樹 有塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2019126661A priority Critical patent/JP6809572B2/ja
Publication of JP2019176185A publication Critical patent/JP2019176185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6809572B2 publication Critical patent/JP6809572B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、インプリントモールド用基板及びインプリントモールドに関する。
微細加工技術としてのナノインプリント技術は、基材の表面に微細凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、当該微細凹凸パターンをインプリント樹脂等の被加工物に転写することで微細凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術である(特許文献1参照)。特に、半導体デバイスにおける配線パターン等のさらなる微細化の進行等に伴い、半導体デバイスの製造プロセス等においてナノインプリント技術が益々注目されている。
このようなナノインプリント技術において、インプリントモールドと被加工物としてのインプリント樹脂とが密着している状態から、当該インプリントモールドを剥離するためには、強い力を必要とする。そのため、インプリントモールドの剥離時などに、インプリント樹脂に転写された微細凹凸パターンの破壊や、インプリントモールドの破壊等が生じるおそれがある。
このような問題を解決すべく、従来、微細凹凸パターンが形成されている面と対向する面に、基板外縁部から基板中心部に向けて窪みが深くなるように形成された凹部を有するインプリントモールドが提案されている(特許文献2参照)。
米国特許第5,772,905号 特開2009−170773号公報
特許文献2に開示されているインプリントモールドにおいては、微細凹凸パターンが形成されている面と対向する面に凹部を有することで、インプリント樹脂からインプリントモールドを剥離する際に、インプリントモールドを湾曲させることができ、より小さな力で離型が可能となる効果が奏される。
しかしながら、インプリントモールドを湾曲可能にするための上記凹部を加工・形成する技術は、非常に高度な技術である。というのも、所望とする剥離性能が得られる程度にインプリントモールドを湾曲させ得る凹部を、切削器具等を用いた機械加工により形成する場合、当該凹部の底部の厚みの制御、表面仕上げ等、加工の難易度が非常に高い。そのため、意図した凹部形状を有するインプリントモールドの製造に時間がかかり、歩留まりの問題が生じるおそれがある。また、当該凹部を有するインプリントモールドを製造するための高額な設備投資が必要となる。
上記課題に鑑みて、本発明は、所望とする精度の凹部を有するインプリントモールド用基板及びインプリントモールドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、微細凹凸パターンが形成され得る第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する薄板部と、前記薄板部の第2面を支持する支持面を有する、中空筒状の支持部とを備え、前記中空筒状の支持部の開口一端を前記薄板部の前記第2面で閉塞するようにして前記薄板部と前記支持部とが接合されてなるインプリントモールド用基板であって、前記薄板部及び前記支持部は、石英ガラスにより構成され、前記インプリントモールド用基板は、前記薄板部の厚み方向における波長250nm以上400nm以下の光の透過率が高い高透過率部と、前記光の透過率が前記高透過率部よりも低い低透過率部とを含み、前記高透過率部は、前記支持部の中空筒状の部分により露出する前記薄板部の部分により構成され、前記低透過率部は、前記薄板部と前記支持部との接合界面を含む部分により構成され、前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、実質的に同一であることを特徴とするインプリントモールド用基板を提供する。
前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、93%以上であるのが好ましい。
本発明は、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有し、当該第1面側に微細凹凸パターンが形成されている薄板部と、前記薄板部の第2面を支持する支持面を有する、中空筒状の支持部とを備え、前記中空筒状の支持部の開口一端を前記薄板部の前記第2面で閉塞するようにして前記薄板部と前記支持部とが接合されてなるインプリントモールドであって、前記薄板部及び前記支持部は、石英ガラスにより構成され、前記インプリントモールドは、前記薄板部の厚み方向における波長250nm以上400nm以下の光の透過率が高い高透過率部と、前記光の透過率が前記高透過率部よりも低い低透過率部とを含み、前記高透過率部は、前記支持部の中空筒状の部分により露出する前記薄板部の部分により構成され、前記低透過率部は、前記薄板部と前記支持部との接合界面を含む部分により構成され、前記薄板部の第1面のうち、前記低透過率部に相当する部分に補助マークが形成され、前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、実質的に同一であることを特徴とするインプリントモールドを提供する。
前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、93%以上であるのが好ましい。
本発明によれば、所望とする精度の凹部を有するインプリントモールド用基板及びインプリントモールドを提供することができる。
図1(A)は、本発明の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の概略構成を示す切断端面図であり、図1(B)は、当該インプリントモールド用基板の概略構成を示す分解斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法の各工程を切断端面図にて示す工程フロー図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面図にて示す工程フロー図である。 図4(A)及び(B)は、本発明の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の他の構成例を概略的に示す切断端面図である。 図5は、試験例1における透過率測定結果を示すグラフである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<インプリントモールド用基板>
図1(A)及び(B)は、本実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法により製造されるインプリントモールド用基板1の概略構成を示す切断端面図(図1(A))及び分解斜視図(図1(B))である。
図1(A)及び(B)に示すように、インプリントモールド用基板1は、インプリントモールドの微細凹凸パターンが形成され得る第1面2A及び第1面2Aに対向する第2面2Bを有する薄板部2と、薄板部2の第2面2Bを支持する中空筒状の支持部3とを備え、中空筒状の支持部3の開口一端31を閉塞するように薄板部2と支持部3とが接合されることで、支持部3の中空部30と、開口一端31を閉塞する薄板部2の第2面2Bとにより構成される凹部4を有する。
本実施形態におけるインプリントモールド用基板1は、波長400nm以下の光の透過率(薄板部2の厚み方向に進行する光の透過率)の高い(透過率:93%以上)高透過率部1Aと、当該高透過率部1Aよりも波長400nm以下の光の透過率の低い(透過率:93%未満)低透過率部1Bとを有する。その一方、上記インプリントモールド用基板1は、全体として波長400nm超の光の透過率(薄板部2の厚み方向に進行する光の透過率)が実質的に同一であって、93%以上の透過率を有する。
後述するように、本実施形態におけるインプリントモールド用基板1は、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3A(図1(B)参照)に表面活性化処理を施し、両者を接合することにより作製される(図2(A),(B)参照)。この表面活性化処理により、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aに不純物等が付着してしまい、薄板部2及び支持部3の光(波長400nm以下の光であって、薄板部2の厚み方向に進行する光)の透過率が低下する。本実施形態におけるインプリントモールド用基板1は、薄板部2及び支持部3の接合後にエッチング処理を施すことで作製されるため、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3の中空部30を介して露出する部分に付着する不純物等が除去され、当該部分における光(波長400nm以下の光であって、薄板部2の厚み方向に進行する光)の透過率が向上する。一方、当該不純物等の付着の有無にかかわらず、波長400nm超の光の透過率はほとんど変動しない。そのため、本実施形態におけるインプリントモールド用基板1においては、薄板部2のうち、凹部4に相当する部分(中空部30により露出する部分)が高透過率部1Aとして構成され、高透過率部1Aの外側の部分(支持部3と、薄板部2のうち支持部3と接合している部分)が低透過率部1Bとして構成される。
本実施形態におけるインプリントモールド用基板1からインプリントモールドを作製する場合、インプリントモールド用基板1の薄板部2の第1面2A上であって、凹部4に対応する領域内に微細凹凸パターン11を形成する必要がある。薄板部2のうち、凹部4に対応する領域が外力によって撓む領域であるためである。ここで、本実施形態におけるインプリントモールド用基板1は、全体として波長400nm超の光の透過率が実質的に同一であるものの、波長400nm以下の光の透過率が互いに異なる高透過率部1Aと低透過率部1Bとを有する。そのため、インプリントモールド用基板1の光(波長400nm以下の光)の透過率を測定することで、薄板部2の第1面2A側からであっても凹部4に対応する領域、すなわち微細凹凸パターン11が形成されるべき領域を確実に把握することができる。
<インプリントモールド用基板の製造方法>
上述のような構成を有するインプリントモールド用基板1の製造方法を、以下に説明する。図2は、本実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法を切断端面図にて概略的に示す工程フロー図である。
[表面活性化工程]
本実施形態においては、まず、薄板部2及び支持部3を準備し、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3A(薄板部2の第2面2Bに当接する面)に表面活性化処理を施す(図2(A)参照)。
薄板部2としては、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス基板、ホウケイ酸ガラス基板等のガラス基板;ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板、その他ポリオレフィン基板等の樹脂基板;サファイア基板等からなる単層基板や、上記基板のうちから任意に選択された2以上を積層してなる積層基板等の透明基板等を用いることができる。
なお、本実施形態において「透明」とは、インプリント樹脂としての光硬化性樹脂を硬化させることが可能な波長の光、例えば波長200〜400nmの光線を対象物(第1の実施形態においては薄板部2)の片側から照射した際、照射された側とは反対側へ光が到達することを意味する。透明であるのは光硬化性樹脂を硬化させることが目的であるのだから、好適な基準を透過率で示すならば60%以上、好ましくは90%以上、特に好ましくは96%以上である。
薄板部2の厚さT2は、薄板部2の材質、インプリントモールド用基板1から作製されるインプリントモールドの用途等に応じて適宜設定され得るが、当該薄板部2が石英ガラスにより構成される場合、0.3〜1.5mm程度に設定され得る。第1の実施形態におけるインプリントモールド用基板1から作製されるインプリントモールド10(図3(D)参照)は、支持部3の中空部30の開口一端31が薄板部2により閉塞されることで形成される凹部4を有することで、インプリント処理時、特に上記インプリントモールド10の剥離時において、薄板部2のうちの微細凹凸パターンが形成されている領域を少なくとも湾曲させることができ、上記インプリントモールド10の剥離を容易にするという効果を奏する。そのため、薄板部2の厚さT2が薄すぎたり、厚すぎたりすると、上記インプリントモールド10の剥離時に意図したとおりに湾曲させるのが困難となるおそれがある。また、薄板部2の厚さT2が薄すぎると、上記インプリントモールド10の強度が低下するおそれもある。
支持部3は、外形が平面視略方形状の中空角筒状を有しており、平面視において略中心に略円形の中空部30が形成されてなる。中空部30の形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、切削器具等を用いて機械的に加工してもよいし、中空部30に相当する開口部を有するレジストパターン等を形成してエッチングしてもよい。
支持部3を構成する材料は、特に限定されるものではなく、薄板部2を構成する材料と同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。支持部3が、薄板部2を構成する材料と異なる材料により構成される場合、当該支持部3を構成する材料としては、例えば、シリコン系材料;金属材料;石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス、ホウケイ酸ガラス等のガラス材料;ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、その他ポリオレフィン類等の樹脂材料のほか、低膨張セラミックス等のセラミックス材料等が挙げられる。
平面視における支持部3の外形の大きさは、薄板部2の大きさと略同一であってもよいし、薄板部2よりも大きくてもよい。それらの大きさが略同一である場合には、製造されるインプリントモールド用基板1において薄板部2側から見たときに段差を有しないため、例えば、薄板部2と支持部3とを接合した後に端面部分の面取り等が必要な場合には容易に実施可能である。一方で、支持部3が薄板部2よりも大きい場合、後述する工程において、薄板部2と支持部3との接合時の位置ずれも許容される。
また、平面視における中空部30(薄板部2により閉塞される開口一端31)の大きさは、少なくとも、薄板部2の主面2A上に微細凹凸パターンが形成される領域を包含し得る大きさである。平面視において、中空部30が微細凹凸パターンを内包可能な大きさであることで、本実施形態におけるインプリントモールド用基板1から作製されたインプリントモールドを用いたインプリント処理時、特にインプリントモールドの剥離時に、微細凹凸パターンが形成されている領域を少なくとも湾曲させ、インプリント樹脂からの剥離を容易にするという効果が発揮され得る。
支持部3の厚さT3は、第1の実施形態におけるインプリントモールド用基板1から作製されるインプリントモールド10の凹部4の深さの設計値に応じて適宜設定され得るが、例えば、3〜10mm程度に設定され得る。
薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aの表面を活性化する方法としては、例えば、薄板部2及び支持部3をプラズマ雰囲気に曝すことにより、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aの表面を活性化する方法;薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれに、イオンガン(例えば、アルバック社製,製品名:LX−1400,CGIB−001A等)を有するイオンビーム照射装置等を用いてAr等のイオンビームを照射することにより、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aの表面を活性化する方法等が挙げられる。なお、イオンビームの照射により生じる薄板部2の第2面2B等の表面の損傷等が問題となるならば、例えば、表面の損傷ダメージの比較的少ないガスクラスターイオンビーム(GCIB)を薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aに照射して表面を活性化するとともに、GCIBでは除去し難い表面汚染についてはGCIBの照射前に薬品洗浄により除去する等、二つ以上の表面処理を組み合わせてもよい。同様に、例えばArを用いるのであれば、イオンビームに替えて中性化した原子ビームを照射してもよい。
上記プラズマ雰囲気としては、例えば、He、H2、O2、N2等のガスを含むプラズマ雰囲気が挙げられる。
薄板部2及び支持部3をプラズマ雰囲気に曝すことにより、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aの表面を、反応活性の高い官能基(OH基等)で終端化させることができる。これにより、後述する工程にて、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとを直接接合することができる。
また、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれにイオンビームを照射すると、それらの表面に表面原子の未結合手であるダングリングボンドが露出した状態が形成される。このような状態の薄板部2の第2面及び支持部3の支持面3Aを接触させることによって、両者(薄板部2及び支持部3)の非常に強固な接合状態を実現することができる。
[接合工程]
次に、図2(B)に示すように、薄板部2と支持部3とを位置決めした上で、支持部3の開口一端31を薄板部2の第2面2Bにて閉塞するようにして、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとを接触させる。
上記表面活性化処理として、プラズマ雰囲気に薄板部2及び支持部3を曝した場合、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとを接触させた状態で加熱する。その結果、薄板部2の第2面2Bの表面の官能基(OH基等)と、支持部3の支持面3Aの表面の官能基(OH基等)との反応により、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとを酸素(−O−)を介して直接接合することができる。
上記加熱処理における加熱温度は、200〜300℃であるのが好ましい。加熱温度が300℃を超えると、薄板部2に歪み等が生じるおそれがある。一方、加熱温度が200℃未満であると、薄板部2の第2面2Bの表面の官能基(OH基等)と、支持部3の支持面3Aの表面の官能基(OH基等)との間の反応が進行し難くなり、十分な接合強度が得られなくなるおそれがある。
上記加熱処理は、好ましくは、0.1気圧以下の減圧雰囲気下、乾燥窒素のような不活性な気体の気流を制御可能な雰囲気の下で行われる。このような雰囲気中で上記加熱処理が行われることで、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとの接合界面にて生じた余剰なガスが速やかに排出され、かつ当該接合界面への余分なガスを入り込ませ難くなり、接合界面におけるガスの挟み込みにより接合強度が低下するのを抑制することができる。
一方、上記表面活性化処理として、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれにイオンビームを照射した場合、それらの表面には、表面原子の未結合手であるダングリングボンドが露出した状態が形成されているため、両者を接触させることで、直接に、又は微量(X線光電子分光(X-ray Photoelectron Spectroscopy,XPS)、グロー放電質量分析(Glow Discharge Mass Spectrometry,GDMS)により得られる構成元素比率が数ppb〜数ppm程度)の不純物(例えば、Fe、Cr、Ni、Ti、Mo、Mn、P、Al、Cu等)を介してダングリングボンド同士が接合する。これにより、薄板部2と支持部3とが原子レベルで接合されるため、非常に強固な接合状態を実現することができる。
[エッチング工程]
続いて、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3の中空部30から露出する部分にエッチング処理を施す。上記表面活性化処理により、薄板部2の第2面2Bの表面が活性化され、当該表面が反応活性の高い官能基(OH基等)で終端化されたり、ダングリングボンドが露出した状態が形成されたりする。そして、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3との接合に関与しない領域(支持部3との接合後において支持部3の中空部30から露出する部分)の表面には、Fe、Cr、Ni、Ti、Mo、Mn、P、Al、Cu等の不純物、SiO2、Al23等の酸化物が付着してしまう場合がある。特に、イオンビームの照射により薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aにダングリングボンドが露出した状態が形成されている場合、当該ダングリングボンドと不純物等とが結合してしまう。その結果、薄板部2(支持部3の中空部30から露出する部分)の光学特性(特に、波長400nm以下の光の透過率)が低下する。特に、薄板部2として、石英ガラス基板、サファイア基板、フッ化カルシウム基板等を用いる場合、上記不純物や酸化物が付着しやすく、光学特性が顕著に低下する。その一方で、インプリントモールド用基板1の全体として、波長400nm超の光の透過率にほとんど違いはない。
本実施形態において製造されるインプリントモールド用基板1は、薄板部2が透明基板により構成され、当該インプリントモールド用基板1から作製されるインプリントモールド10(図3(D)参照)が、光インプリント処理に用いられるものであるため、上記表面活性化処理の結果として薄板部2(支持部3の中空部30から露出する部分)の光学特性が低下することで、インプリントモールド10として十分な光学特性が得られなくなるおそれがある。すなわち、薄板部2を透過する光(UV等)によりインプリントレジストを硬化させ難くなるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、薄板部2と支持部3との接合後、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3の中空部30から露出する部分にエッチング処理を施す。これにより、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3の中空部30から露出する部分に付着する不純物等を除去することができ、薄板部2の光学特性(特に、波長400nm以下の光の透過率)を向上させることができる。
かかるエッチング処理としては、薄板部2の第2面2Bへの付着物の種類に応じた方法を採用することができ、例えば、酸性エッチング液、アルカリ性エッチング液等にインプリントモールド用基板1の薄板部2の第2面2Bを接触させるウェットエッチング処理;CF4、CHF3等のCF系ガスを含むプラズマ雰囲気にインプリントモールド用基板1を曝すドライエッチング処理等が挙げられる。
なお、上記表面活性化工程において、薄板部2の第2面2Bにイオンビームを照射した場合、薄板部2の第2面2Bに対するイオンビームの照射方向に応じて、薄板部2の透過率に分布が生じる。具体的には、薄板部2の第2面2Bのうち、イオンビーム照射源に近接する領域の方が、イオンビーム照射源から遠位の領域に比べて透過率が低下する。この透過率の分布は、エッチング処理後の薄板部2(支持部3の中空部30から露出する部分)の透過率にも踏襲される。したがって、薄板部2(支持部3の中空部30から露出する部分)の透過率を実質的に均一にするためには、上記表面活性化工程において、透過率の分布が薄板部の第2面2B内において実質的に均一になるようにイオンビームの照射方向を変動させればよい。
一方で、インプリントモールド用基板(及びそれから作製されるインプリントモールド)は、方位を示すノッチやパターンを有するのが一般的である。本実施形態において製造されるインプリントモールド用基板1は、イオンビームの照射方向に応じて薄板部2の透過率に分布を生じさせることができるため、当該透過率分布を光学的に検査することによって、インプリントモールド用基板の方位を把握することも可能である。
上述したエッチング処理を経て、インプリントモールド用基板1が製造される。このようにして製造されたインプリントモールド用基板1は、薄板部2と中空部30を有する支持部3とが接合されてなるため、薄板部2の第2面2Bと支持部3の中空部30とにより所望とする精度の凹部が形成されてなる。
また、上記エッチング処理により、薄板部2の第2面(支持部3の中空部30から露出する部分)がエッチングされるため、薄板部2と支持部3との接合界面の透過率(特に、波長400nm以下の光の透過率)が、薄板部2の第2面(支持部3の中空部30から露出する部分)の透過率よりも2〜10%程度低いものとなる。
本実施形態に係るインプリントモールド用基板1の製造方法によれば、薄板部2と中空部30を有する支持部3とを接合することで、薄板部2の第2面2Bと中空部30とにより凹部が形成されるため、所望とする精度の凹部を有するインプリントモールド用基板1を製造することができる。また、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとのそれぞれに表面活性化処理を施すことで、両者(薄板部2及び支持部3)を直接接合するため、両者の接合のために過度な加熱や加圧を必要とせず、薄板部2の歪み、光学特性の低下等が生じるのを防止することができる。
<インプリントモールドの製造方法>
本実施形態により製造されるインプリントモールド用基板1を用いることで、例えば、下記のようにしてインプリントモールドを製造することができる。図3は、本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。
本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法においては、まず、金属クロム膜等のハードマスク層5が薄板部2の第1面2Aに設けられているインプリントモールド用基板1を用意し、インプリントモールド10の微細凹凸パターン11に対応するレジストパターン61を当該第1面2Aのパターン形成領域PA上に形成する(図3(A)参照)。
本実施形態におけるインプリントモールド用基板1は、波長400nm以下の光の透過率が互いに異なる高透過率部1Aと低透過率部1Bとを有する。そのため、インプリントモールド用基板1の光(波長400nm以下の光)の透過率を測定することで、薄板部2の第1面2A側からであっても凹部4に対応する領域、すなわち微細凹凸パターン11が形成されるべきパターン形成領域PAを確実に把握することができる。よって、パターン形成領域PA上の正確な位置にレジストパターン61を形成することができる。
なお、ハードマスク層5の厚さは、インプリントモールド用基板1の薄板部2を構成する材料に応じたエッチング選択比、インプリントモールド10における微細凹凸パターン11のアスペクト比等を考慮して適宜設定され得る。
レジストパターン61を構成するレジスト材料としては、特に限定されるものではなく、従来公知のエネルギー線感応型レジスト材料(例えば、電子線感応型レジスト材料、紫外線感応型レジスト材料等)等を用いることができる。
レジストパターン61を形成する方法としては、特に限定されるものではない。例えば、電子線リソグラフィー法やフォトリソグラフィー法等によりレジストパターン61を形成することができる。
続いて、レジストパターン61をマスクとして用いてハードマスク層5をドライエッチング法によりエッチングし、ハードマスクパターン51を形成する(図3(B)参照)。そして、当該ハードマスクパターン51をマスクとして用いてインプリントモールド用基板1の薄板部2の第1面2Aをエッチングし、微細凹凸パターン11を形成する(図3(C)参照)。
最後に、ハードマスクパターン51を除去する(図3(D)参照)。これにより、薄板部2の第1面2Aに微細凹凸パターン11が形成されてなり、高精度の凹部4を有するインプリントモールド10を製造することができる。
なお、レジストパターン61を形成する際に電子線リソグラフィー法やフォトリソグラフィー法を用いる場合には、露光光源側から見たときに、薄板部2はたわみを持たず一様に平坦であることがより好ましい。そのため、薄板部2は、その大きさに応じた厚みを有するか、あるいは張力を有するように支持部3に接合されているのが好ましい。
本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法において用いられるインプリントモールド用基板1は、薄板部2と中空部30を有する支持部3とを接合することで、薄板部2の第2面2Bと中空部30とにより凹部が形成されるため、所望とする精度の凹部を有する。そのため、本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法によれば、所望とする精度の凹部4を有するインプリントモールド10を容易に製造することができる。
なお、上記の方法ではレジストパターン61を電子線リソグラフィー法やフォトリソグラフィー法等により形成しているが、当該レジストパターン61に対応する微細凹凸パターンを有するインプリントモールドを用いたナノインプリントリソグラフィー法により、当該レジストパターン61を形成してもよい。
<インプリントモールド>
上述のようにして製造されるインプリントモールド10は、第1面2A及び第1面2Aに対向する第2面2Bを有し、第1面2A側に微細凹凸パターン11が形成されている薄板部2と、薄板部2の第2面2Bを支持する中空筒状の支持部3とを備え、中空筒状の支持部3の開口一端31を閉塞するように薄板部2と支持部3とが接合されることで、支持部3の中空部30と、開口一端31を閉塞する薄板部2の第2面2Bとにより構成される凹部4を有する。
上述したように、本実施形態におけるインプリントモールド10は、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aに表面活性化処理を施し、両者を接合することにより作製されたインプリントモールド用基板1から製造される。この表面活性化処理により、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aに不純物等が付着し、薄板部2及び支持部3の光(波長400nm以下の光)の透過率が低下するが、薄板部2及び支持部3の接合後にエッチング処理が施されているため、薄板部2の第2面2Bのうち、支持部3を介して露出する部分に付着する不純物等が除去され、当該部分における光(波長400nm以下の光)の透過率が向上している。一方、当該不純物等の付着の有無にかかわらず、波長400nm超の光の透過率はほとんど変動しない。そのため、本実施形態におけるインプリントモールド10においては、薄板部2のうち、凹部4に相当する部分(中空部30により露出する部分)が高透過率部1Aとして構成され、高透過率部1Aの外側の部分(支持部3と、薄板部2のうち支持部3と接合している部分)が低透過率部1Bとして構成される。本実施形態においては、薄板部2の第1面2Aのうちの高透過率部1Aに微細凹凸パターン11が形成され、低透過率部1Bに識別マーク(個々のインプリントモールドを識別するための凹凸パターン)やアライメントマーク等の補助マークが形成されている。
一般に、インプリントモールドの表面(本実施形態におけるインプリントモールドで言えば、薄板部2の第1面2Aに相当する面)側であって、相対的に肉厚の部分(薄板部2と支持部3との接合界面の上方に相当する部分)に識別マークが形成されている。この識別マークは、当該識別マークの表面に光(例えば、短波長(400nm以下程度の光)を入射させ、当該識別マークの表面からの反射光を検出することにより認識される。一方、インプリントモールドの製造工程や搬送過程、インプリント処理時において、インプリントモールドの裏面(支持部3の支持面3Aの対向面に相当する面)に傷がつくことがある。インプリントモールドの表面側に存在する識別マークとの関係で、インプリントモールドの厚み方向の同軸上に上記傷が存在する場合、識別マークを認識するために当該厚み方向に光を入射させると、インプリントモールドの裏面側において反射する反射光が上記傷の影響により乱れる。その結果、識別マークの表面からの反射光の検出が困難になり、識別マークを認識するのが困難となる。このような場合に当該識別マークを確実に認識するためには、識別マークに対して光を斜めから入射させる等、検出装置の機械的調整をすることにより、識別マークの表面からの反射光のみを検出する必要がある。しかしながら、本実施形態におけるインプリントモールド10においては、識別マークが薄板部2の第1面2Aのうちの低透過率部1Bに形成されていることで、支持部3の支持面3Aの対向面からの反射光が減衰(4〜20%程度減衰)するため、検出装置の機械的調整をすることなく、識別マークの表面からの反射光の検出精度を調整するだけで確実に識別マークを検出することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれに表面活性化処理を施しているが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。単に両者を接合するだけであれば、いずれか一方にのみ表面活性化処理を施してもよい。この場合において、支持部3の支持面3Aにのみ表面活性化処理を施すことで、薄板部2及び支持部3を接合すれば、薄板部2の第2面2Bに不純物等が付着することもなく、薄板部2の光学特性(特に、波長400nm以下の光の透過率)が低下するのを防止することができる。その結果、上記エッチング工程を省略することが可能となる。なお、上記実施形態のように、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれに表面活性化処理を施した上で両者を接合した方が、非常に強固な接合状態を実現することができるため望ましい。
上記実施形態においては、平板状の薄板部2と中空筒状の支持部とを接合してなるインプリントモールド用基板1を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、薄板部2の第1面2Aの略中央に凸構造部21を有するものであってもよいし(図4(A)参照)、薄板部2の第1面2Aには、Cr、Crの窒化物等のクロム系材料;シリコン、シリコンを含む合金、シリコン酸化物、シリコン窒化物等のシリコン系材料等により構成されるハードマスク層5が形成されていてもよい(図4(B)参照)。図4(A)に示すインプリントモールド用基板1においては、凸構造部21の上面21Aが、微細凹凸パターン11の形成されるパターン領域PAを構成する。
上記実施形態においては、薄板部2と支持部3とが接合されてなるインプリントモールド用基板1を準備し、薄板部2の第1面2Aに微細凹凸パターン11を形成することによりインプリントモールド10を製造しているが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、第1面2Aに微細凹凸パターン11が形成されてなる薄板部2を準備し、当該薄板部2と支持部3とを接合することにより、インプリントモールド10を製造してもよい。
以下、実施例等を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
薄板部2としての石英ガラス基板(152mm×152mm,厚さT2=1.00mm)と、石英ガラスにより構成される支持部3(152mm×152mm,厚さT3=5.35mm,中空部30の径=60mm)とを準備した。そして、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aのそれぞれに、イオンガン(アルバック社製,LX1400)を有するイオンビーム照射装置を用いてArイオンビームを照射した。なお、薄板部2として、その平面視中心に、25mm×35mmの長方形状の凸構造部21高さ:30μm)が設けられているものを用いた。
次に、薄板部2の第2面2Bと支持部3の支持面3Aとを接触させることで、薄板部2と支持部3とを接合した。最後に、薄板部2の第2面2B(支持部3の中空部30から露出する部分)に対してエッチング処理(硫酸過水への浸漬処理)を施すことで、インプリントモールド用基板1が作製された。
〔実施例2〕
薄板部2と支持部3とを接合した後にエッチング処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
〔実施例3〕
支持部3をシリコンとした以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
〔実施例4〕
薄板部2と支持部3とを接合した後、エッチング処理を行う前に900℃の加熱処理を行った以外は、実施例3と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
〔試験例1〕
実施例1及び実施例2のインプリントモールド用基板1の薄板部2(支持部3の中空部30から露出する部分;試料1,2)及び実施例1で準備した薄板部2(試料3)の透過率(波長250〜650nmの光の透過率)を、透過率測定装置(大塚電子社製,製品名:MCPD−7700)を用いて測定した。結果を図5に示す。
図5は、試料1〜3の透過率(%)と光の波長との関係を示すグラフである。図5に示すグラフから明らかなように、薄板部2と支持部3との接合後にエッチング処理を行わなかったインプリントモールド用基板1(試料2)においては、波長400nm以下の光の透過率が2〜8%程度低下していた。一方、薄板部2と支持部3との接合後にエッチング処理を行ったインプリントモールド用基板1(試料1)においては、薄板部2(試料3)と同等の透過率を示した。
この結果から、薄板部2の第2面2B及び支持部3の支持面3Aに表面活性化処理を施し、両者を接合した後、薄板部2の第2面2B(支持部3の中空部30から露出する部分)に対してエッチング処理を施すことにより、特に短波長(波長400nm以下程度)の光の透過率を向上させ得ることが確認された。
〔試験例2〕
実施例3及び実施例4のインプリントモールド用基板1につき、平坦度測定器(コーニング社製,製品名:FLATMASTER)を用いて薄板部2の歪み量を測定した。その結果、実施例3のインプリントモールド用基板1については、歪みが生じていなかったが、実施例4のインプリントモールド用基板1については、薄板部2のうち、支持部3の中空部30により露出する部分において30μm以上のたわみ(歪み)が生じていることが確認された。
薄板部2と支持部3とを接合する際の過度の加熱による歪みは、特に薄板部2と支持部3とが異なる材料により構成される場合に顕著に生じる。薄板部2と支持部3とが異なる材料により構成される場合、薄板部2と支持部3との熱膨張係数の差があるため、接合の際に加熱することで薄板部2に歪みが生じると考えられる。上記試験例2の結果から、薄板部2と支持部3とが異なる材料により構成される実施例3及び実施例4のうち、実施例4に歪みが生じていたのは、薄板部2と支持部3との接合の際に過度に加熱したことが原因であると推察される。
本発明は、半導体基板等に微細凹凸パターンを形成するためにインプリントモールドを用いてナノインプリント工程を実施するような微細加工技術分野において有用である。
1…インプリントモールド用基板
1A…高透過率部
1B…低透過率部
2…薄板部
2A…第1面
2B…第2面
3…支持部
3A…支持面
31…開口一端
4…凹部
10…インプリントモールド
11…微細凹凸パターン

Claims (4)

  1. 微細凹凸パターンが形成され得る第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する薄板部と、前記薄板部の第2面を支持する支持面を有する、中空筒状の支持部とを備え、前記中空筒状の支持部の開口一端を前記薄板部の前記第2面で閉塞するようにして前記薄板部と前記支持部とが接合されてなるインプリントモールド用基板であって、
    前記薄板部及び前記支持部は、石英ガラスにより構成され、
    前記インプリントモールド用基板は、前記薄板部の厚み方向における波長250nm以上400nm以下の光の透過率が高い高透過率部と、前記光の透過率が前記高透過率部よりも低い低透過率部とを含み、
    前記高透過率部は、前記支持部の中空筒状の部分により露出する前記薄板部の部分により構成され、
    前記低透過率部は、前記薄板部と前記支持部との接合界面を含む部分により構成され、
    前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、実質的に同一であることを特徴とするインプリントモールド用基板。
  2. 前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、93%以上であることを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールド用基板。
  3. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有し、当該第1面側に微細凹凸パターンが形成されている薄板部と、前記薄板部の第2面を支持する支持面を有する、中空筒状の支持部とを備え、前記中空筒状の支持部の開口一端を前記薄板部の前記第2面で閉塞するようにして前記薄板部と前記支持部とが接合されてなるインプリントモールドであって、
    前記薄板部及び前記支持部は、石英ガラスにより構成され、
    前記インプリントモールドは、前記薄板部の厚み方向における波長250nm以上400nm以下の光の透過率が高い高透過率部と、前記光の透過率が前記高透過率部よりも低い低透過率部とを含み、
    前記高透過率部は、前記支持部の中空筒状の部分により露出する前記薄板部の部分により構成され、
    前記低透過率部は、前記薄板部と前記支持部との接合界面を含む部分により構成され、
    前記薄板部の第1面のうち、前記低透過率部に相当する部分に補助マークが形成され、
    前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、実質的に同一であることを特徴とするインプリントモールド。
  4. 前記高透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率と、前記低透過率部における前記薄板部の厚み方向における波長400nm超の光の透過率とが、93%以上であることを特徴とする請求項3に記載のインプリントモールド。
JP2019126661A 2019-07-08 2019-07-08 インプリントモールド用基板及びインプリントモールド Active JP6809572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126661A JP6809572B2 (ja) 2019-07-08 2019-07-08 インプリントモールド用基板及びインプリントモールド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126661A JP6809572B2 (ja) 2019-07-08 2019-07-08 インプリントモールド用基板及びインプリントモールド

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014208995A Division JP6554778B2 (ja) 2014-10-10 2014-10-10 インプリントモールド用基板及びインプリントモールドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019176185A JP2019176185A (ja) 2019-10-10
JP6809572B2 true JP6809572B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=68167395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019126661A Active JP6809572B2 (ja) 2019-07-08 2019-07-08 インプリントモールド用基板及びインプリントモールド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6809572B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4919604B2 (ja) * 2004-02-16 2012-04-18 ボンドテック株式会社 接合方法及び接合装置
JP5438734B2 (ja) * 2004-02-16 2014-03-12 ボンドテック株式会社 接合方法
JP2010103510A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 光電変換装置及びその作製方法
JP5534311B2 (ja) * 2010-01-22 2014-06-25 Hoya株式会社 マスクブランク用基板とその製造方法、インプリントモールド用マスクブランクとその製造方法、及びインプリントモールドとその製造方法
JP5865208B2 (ja) * 2012-08-07 2016-02-17 富士フイルム株式会社 モールドの製造方法
JP2014192653A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法
WO2015108002A1 (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 旭硝子株式会社 インプリント用テンプレート及び転写パターンを形成しうるテンプレート、並びにそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019176185A (ja) 2019-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6401341B2 (ja) Euvリソグラフィー用多層反射膜付き基板及びeuvリソグラフィー用反射型マスクブランク、並びにeuvリソグラフィー用反射型マスク及び半導体装置の製造方法
KR101369849B1 (ko) 리소그래피용 페리클
US8308471B2 (en) Mold, mold production process, processing apparatus, and processing method
JP2000323461A (ja) 微細パターン形成装置、その製造方法、および形成方法
US20070090574A1 (en) Mold and imprint apparatus
TWI759272B (zh) 光罩及其製造方法
TWI736101B (zh) 具有反射式光罩的光罩組件及反射式光罩的製造方法
JP6554778B2 (ja) インプリントモールド用基板及びインプリントモールドの製造方法
JP6273860B2 (ja) インプリントモールド及び半導体デバイスの製造方法
JP6809572B2 (ja) インプリントモールド用基板及びインプリントモールド
JP6106949B2 (ja) パターン形成方法
KR101563874B1 (ko) 블랭크 스탬프 및 나노 임프린트 리소그래피용 스탬프
JP2007210275A (ja) インプリント用モールド
JP2008203851A (ja) ウエハーの接着工程を用いるグレースケールマスクの製造方法
JP2021135370A (ja) マスクブランク、モールド用マスクブランクの製造方法、及びインプリントモールドの製造方法
CN114521286A (zh) 压印模具的制造方法、压印模具、模具坯料、及光学元件的制造方法
JP6323071B2 (ja) 表面状態検査方法、インプリントモールドの製造方法及びインプリント方法
JP2008015168A (ja) 近接場露光マスクの製造方法、近接場露光方法及び近接場露光装置
JP6424450B2 (ja) インプリントモールド用基板及びその製造方法、並びにインプリントモールド
JP2019145578A (ja) ブランクス基材、インプリントモールド、インプリントモールドの製造方法及びインプリント方法
JPH11307442A (ja) X線マスク及びx線マスクブランク並びにそれらの製造方法
JP6039207B2 (ja) Euvリソグラフィー用多層反射膜付き基板の製造方法及びeuvリソグラフィー用反射型マスクブランクの製造方法、euvリソグラフィー用反射型マスクの製造方法、及び半導体装置の製造方法
JP6318840B2 (ja) インプリントモールド用基板の製造方法
JP2007191326A (ja) 微細加工用基材の微細加工方法、その加工品、プレス成形品
US9519222B2 (en) Dynamic optical head layer and lithography method using the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6809572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150