JP6809561B2 - 検査装置及び検査プログラム - Google Patents
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Description
この種のバリアブル印刷では、共通画像部は上述した正解画像と読み取り画像との比較手法を採用することができる。一方、住所や氏名など個々の原稿により異なるバリアブル領域に対しては1枚毎に異なる内容で印刷されるため、事前に正解画像を印刷・読み取りして準備しておくことは不可能となる。
この種の技術としては、以下の特許文献に各種の関連提案がなされている。
以上の特許文献2では、紙種ごとに異なるγ補正を実施することが提案されている。
以上の特許文献3では、画像形成用画像データ側に色域外の色があった場合は、色域内の画素値に変換することが提案されている。
ところで、既に説明したように、印刷画像の検品には、事前に正解画像を準備し、検査対象画像と差分比較を行い異常の有無を判定する手法が通常である。一方、バリアブル印刷の場合、出力毎に画像が異なるため、事前に正解画像を準備しておくことができない。よって、この場合は画像形成用画像データと読み取り画像データの比較を行うこととなる。
本発明の課題は、異なる画像形成用画像データを用いて複数枚の異なる内容の印刷物が
画像形成される場合にも効率的かつ正確に検査することが可能な検査装置及び検査プログラムを実現することを目的とする。
〔構成(1)〕
ここで、検査装置を包含する画像形成装置100の構成例として、図1と図2に基づいて詳細に説明する。この図1と図2では、出力物読取部を内蔵した画像形成装置100について説明する。
に合わせて給紙する。搬送部110は、画像形成のタイミングに合わせて装置内で用紙を搬送する。RIP処理部120は、ページ記述言語形式のプリントデータをRIP処理することにより、ビットマップ形式のトナー色に応じたRIP画像データ(画像形成用画像データ)を生成する。画像データ記憶部130は、画像形成する際の画像形成用画像データや各種データを記憶する。画像処理部140は、画像形成用画像データに対して画像形成に必要な各種画像処理を実行する。画像形成部150は、画像形成命令と画像形成用画像データとに基づいて用紙上に画像を形成する。出力物読取部160は、用紙上に画像形成された画像を読み取って読み取り画像データを生成する。領域設定部170は、同一の画像形成用画像データを用いて複数枚の印刷物で同じ内容が画像形成される固定領域と、異なる画像形成用画像データを用いて複数枚の異なる内容の印刷物が画像形成される可変領域とを、画像形成用画像データに含まれる情報やユーザによる指定によって設定する。領域抽出部180は、上述した可変領域において、文字が形成された第1領域(以下、「文字領域」)と、文字若しくは線又は塗りのいずれもが形成されていない第2領域(以下、「下地領域」)とを抽出する。欠陥検知部190は、固定領域においては、複数枚の印刷物の読み取り画像データを画像形成用画像データと比較して欠陥を検知するか、又は、複数枚の印刷物の読み取り画像データを予め用意された基準読み取り画像データと比較して欠陥を検知し、可変領域では、複数枚の印刷物の読み取り画像データについて、読み取り画像データ中のドットの欠損又はドットの存在により欠陥を検知する。
ここで、検査装置を包含する画像形成システム1の構成例を、図3と図4に基づいて詳細に説明する。この図3と図4では、給紙装置50と画像形成装置100と読取装置200とを有する画像形成システム1について説明する。
、更に、読取装置200内の出力物読取部を使用する構成であっても良い。なお、図1−2と図3−4とにおいて同一物には同一番号を付して、重複した説明は省略する。
なお、この読取装置200を、画像形成装置100の後部ユニットとして、図示されない後処理部を有する後処理装置内に出力物読取部260を有する構成であっても良い。
以下、フローチャートと各種説明図を参照して、画像形成装置100の動作を説明することで、検査装置の動作についても説明する。なお、検査装置の動作は、検査プログラムにより実現される。なお、ここでは、出力物読取部160が画像形成装置100に内蔵されている画像形成装置100の動作を具体例にするが、画像形成システム1の動作もほぼ同様である。
領域と可変領域とを区別して設定しても良い。そして、領域設定部170は、固定領域と可変領域との領域位置情報を上述した正解画像に関連付けた状態にして画像データ記憶部130に保存する(図5中のステップS16)。
そして、検査対象画像の画像形成用画像データに基づいて領域抽出部180が可変領域中の文字領域と下地領域とを識別したら(図7中のステップS101〜S109)、制御部101は、画像形成部150で画像形成された検査対象画像の印刷物を読み取って読み取り画像データ(以下、「検査対象画像の読み取り画像データ」)を生成するように、出力物読取部160を制御する(図7中のステップS110)。
ップS112〜S127)。
ここで、欠陥検知部190は、画素値Aを取得した着目画素が可変領域であるか固定領域であるかを領域位置情報を参照して判定し(図7中のステップS113)、着目画素が固定領域であると判定されれば(図7中のステップS113でNO)、画像データ記憶部130に保存されている基準読み取り画像データと、検査対象画像の読み取り画像データとの間で、着目画素と対応する画素とで画素値を比較する(図7中のステップS114)。
また、欠陥検知部190は、着目画素が可変領域中の下地領域であり(図7中のステッ
プS113でYES、S120でNO、S121でYES)、着目画素の画素値Aと紙色値Wとの差分A−Wが閾値TH3より大きければ(図7中のステップS124でYES)、下地に何らかの濃度(汚損)が存在している汚損画像と判断し(図7中のステップS123)、着目画素の画素値Aと紙色値Wとの差分A−Wが閾値TH3以下であれば(図7中のステップS124でNO)、下地に汚れは付着していない正常画像と判断する(図7中のステップS116)。なお、閾値TH3としては、視認可能な汚損と正常な下地とを区別可能な任意の値で良く、例えば、文字濃度の最大値を100%とした場合の50%や25%程度の値とすることで、確実な判断が可能になる。なお、この閾値TH3を小さくすると厳密な汚損チェックが可能になる。
以上のような判断により可変領域中の着目画素の欠陥の有無を検知したら(図7中のステップS116,S123,S125)、欠陥検知部190は、検査対象画像の読み取り画像データの全領域について、着目画素の欠陥の有無の検知を行うように次の着目画素に移動して同様の処理を行う(図7中のステップS127)。
なお、欠陥検知結果を受けた制御部101は、検査対象画像が欠陥と判断された場合には、その検査対象画像の用紙の排出トレイを変更したり、操作表示部103に異常を報知したり、各種の制御を行う。
また、この際に、文字領域において、読み取り画像データ中の下地領域の濃度と同等である画素を欠損による欠陥として検知することにより、文字領域で文字の欠損の欠陥を正確に検知することが可能になる。
また、可変領域中の下地領域において、読み取り画像データから得た紙面平均濃度よりも高濃度を有する画素を欠陥として検知することにより、下地領域でドットの存在としての汚れを確実に検知するが可能になる。
以上の実施形態において、検査対象画像の画像形成用画像データに基づいて領域抽出部180が可変領域中の文字領域と下地領域とを識別する(図7中のステップS101〜S109)際に、検査対象画像の画像形成用画像データをN画素×N画素ごとの分割領域に分割し、分割領域中で所定の画素値を各分割領域の代表値と定め、各分割領域の代表値を集めることで、画像形成用画像データを縦横1/Nに縮小した縮小画像形成用画像データを生成し、この縮小画像形成用画像データに基づいて文字領域と下地領域とを識別することが可能である。なお、所定の画素値とは、分割領域中の最低値、最大値、平均値、中央値、多数値などのいずれかである。
以上の実施形態では、固定領域と可変領域とが存在するバリアブル印刷を具体例にしていた。ここで、固定領域が存在せずに、画像全体が可変領域相当の画像データに対しても本実施形態を適用して良好な結果を得ることが可能である。この場合には、図5に示す処理と、図7中のステップS113,ステップS114,ステップS115,ステップS116,ステップS118,ステップS119の処理を省略する。そして、このような場合も、検査対象画像の読み取り画像データの画素値を閾値と比較するだけで文字領域と下地領域の欠陥検知が可能になり、少ない演算で効率的かつ正確に検査することが可能になる。
102 通信部
103 操作表示部
104 記憶部
105 給紙部
110 搬送部
120 RIP処理部
130 画像データ記憶部
140 画像処理部
150 画像形成部
160 出力物読取部
170 領域設定部
180 領域抽出部
190 欠陥検知部
Claims (13)
- 同一の画像形成用画像データを用いて複数枚の用紙に対して同じ内容が画像形成される固定領域と、異なる画像形成用画像データを用いて複数枚の用紙に対して異なる内容が画像形成される可変領域と、を含む印刷物を読み取って得られた読み取りデータ中において、欠陥を検知する欠陥検知部を有し、印刷物を検査する検査装置であって、
前記欠陥検知部は、
前記固定領域において、前記読み取りデータを予め用意された基準読み取り画像データと比較して欠陥を検知し、
前記可変領域内の文字が形成された第1領域において、前記読み取りデータを画像形成用画像データ又は予め用意された基準読み取り画像データと比較するのではなく、前記読み取りデータの画素値が第1の閾値より小さいことに基づいて欠陥を検知し、
前記可変領域内の文字が形成されていない第2領域において、前記読み取りデータを画像形成用画像データ又は予め用意された基準読み取り画像データと比較するのではなく、前記読み取りデータの画素値が第2の閾値より大きいことに基づいて欠陥を検知する、
ことを特徴とする検査装置。 - 前記可変領域において、前記第1領域と、前記第2領域とを設定する領域抽出部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 前記領域抽出部は、
前記画像形成用画像データを構成する少なくとも1色の画素値が文字と下地と検査対象外とを識別するための閾値TH1以上である画素が存在する領域を前記第1領域として抽出する、
ことを特徴とする請求項2に記載の検査装置。 - 前記領域抽出部は、
前記可変領域において前記画像形成用画像データを構成する全ての色の画素値が0である領域を前記第2領域として抽出する、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記領域抽出部は、
前記画像形成用画像データを構成する全ての色の画素値が0である注目画素に対し、その注目画素の周辺画素においても全ての色の画素値が0である領域を前記第2領域として抽出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の検査装置。 - 前記第1の閾値は、
前記読み取りデータにおける画像形成に使用された用紙の色としての紙色値に文字の濃度と前記紙色値との間の値である閾値TH2を加えたものである、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記欠陥検知部は、
前記第1領域において、画素値が第1の閾値よりも小さい画素を欠損による欠陥の候補として検知する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記欠陥検知部は、前記欠陥の候補が、所定の個数以上の連続した画素で存在する場合を欠損による欠陥として検知する、
ことを特徴とする請求項7に記載の検査装置。 - 前記第2の閾値は、
前記読み取りデータにおける画像形成に使用された用紙の色としての紙色値に視認可能な汚損と正常な下地とを区別可能な閾値TH3を加えたものである、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記欠陥検知部は、
前記第2領域において、画素値が第2の閾値よりも大きい画素を汚損による欠陥として検知する
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記領域抽出部は、
前記画像形成用画像データをN画素×N画素ごとの分割領域に分割し、
前記分割領域中で所定の画素値を各分割領域の代表値と定め、
各分割領域の代表値を集めることで、前記画像形成用画像データを縦横1/Nに縮小した縮小画像形成用画像データを生成し、
前記縮小画像形成用画像データを参照して前記第1領域と前記第2領域とを抽出する、
ことを特徴とする請求項2〜10のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記固定領域と、前記可変領域とを設定する領域設定部を備える、
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の検査装置。 - 同一の画像形成用画像データを用いて複数枚の印刷物で同じ内容が画像形成される固定領域と、異なる画像形成用画像データを用いて複数枚の異なる内容の印刷物が画像形成される可変領域と、を含む印刷物を読み取って得られた読み取りデータ中において、欠陥を検知する欠陥検知部を有し、画像形成された印刷物を検査する検査装置を制御する検査プログラムであって、
前記欠陥検知部が、前記固定領域において、前記読み取りデータを予め用意された基準読み取り画像データと比較して欠陥を検知し、前記可変領域内の文字が形成された第1領域において、前記読み取りデータを画像形成用画像データ又は予め用意された基準読み取り画像データと比較するのではなく、前記読み取りデータの画素値を第1の閾値と比較して欠陥を検知し、前記可変領域内の文字が形成されていない第2領域において、前記読み取りデータを画像形成用画像データ又は予め用意された基準読み取り画像データと比較するのではなく、前記読み取りデータの画素値を第2の閾値と比較して欠陥を検知するよう、検査装置を機能させることを特徴とする検査プログラム。
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