JP6808089B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒等の流体を圧縮する圧縮機に関し、さらに詳しくは駆動軸の構造に関するものである。
従来より、縦型に配置される密閉容器内に、駆動軸と、駆動軸を駆動する電動機部と、駆動軸の回転により流体を圧縮する圧縮機構部とを備えた圧縮機がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1において駆動軸は、上から順に揺動軸と、主軸と、副軸とを有し、揺動軸が揺動軸受で支持され、主軸が主軸受で支持され、副軸が副軸受で支持されている。そして、密閉容器の底部に溜められた油を、駆動軸に形成された給油路を介して各軸受に供給することで、各軸受の潤滑を行い、焼き付き等の故障を防いでいる。
特開2003−56477号公報
特許文献1に記載のような、いわゆる縦型の圧縮機では、軸受の中でも主軸受にかかる軸受荷重が最も大きくなる。主軸受にかかる軸受荷重は、回転数および高負荷条件に比例して大きくなり、主軸受の損傷につながる恐れがある。このため、主軸受にかかる軸受荷重に基づく主軸受の損傷を低減する構造が求められている。しかし、特許文献1では、この点について何ら言及されておらず、主軸受の信頼性を向上する上で更なる改善の余地があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、主軸受の信頼性を向上することが可能な圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係る圧縮機は、縦型に配置され、底部に油溜め空間が形成される密閉容器と、密閉容器内に配置され、流体を圧縮する圧縮機構部と、密閉容器内に配置され、圧縮機構部を駆動する電動機と、電動機の回転力を圧縮機構部に伝達する駆動軸と、駆動軸を支持する主軸受とを備え、駆動軸に形成された油供給路を通じて油溜め空間の油を汲み上げて主軸受に供給する圧縮機であって、駆動軸のうち主軸受で支持される部分が、駆動軸の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状に構成されているものである。
本発明の圧縮機によれば、駆動軸のうち主軸受で支持される部分を、駆動軸の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状とした。これにより、主軸受の受圧面積が大きくなり、単位面積当たりの軸受荷重が減少することで、主軸受の信頼性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る圧縮機を示す縦断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る圧縮機の主軸に発生する面圧の説明図である。 比較例としての従来の圧縮機の主軸に発生する面圧の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る圧縮機の変形例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機を示す縦断面模式図である。以下、図1を参照しながら圧縮機100の構成について説明する。図1の矢印X方向を駆動軸の径方向、矢印Z方向を駆動軸の軸方向と定義する。また、図1において白抜き矢印は作動ガスの流れを示し、実線矢印は油の流れを示している。
図1の圧縮機100は、いわゆる縦型のスクロール圧縮機であって、例えば冷媒等の作動ガスである流体を圧縮して吐出するものである。圧縮機100は、圧縮機構部2と、電動機16と、駆動軸19とを備えており、これらが密閉容器1内に収納された構成を有する。密閉容器1の底部には、冷凍機油(以下、油)を貯留する油溜め空間5が形成されており、圧縮機100は、駆動軸19に形成された後述の油供給路23を通じて油溜め空間5の油を汲み上げ、駆動軸19を支持する後述の各軸受に供給するようにしている。
密閉容器1は、例えば円筒形状に形成されており、耐圧性を有し、縦型に配置して使用される。密閉容器1は、密閉容器1内が、圧縮機構部2で圧縮された後の冷媒で満たされる、いわゆる高圧シェル型であり、密閉容器1内に高圧ガス雰囲気6を有する。
密閉容器1の側面には、作動ガスを密閉容器1内に取り込むための吸入配管9が接続されている。吸入配管9の内部には、逆止弁10とバネ10aとが配置されている。逆止弁10は、バネ10aにより吸入配管9を閉じる方向に付勢されており、作動ガスの逆流を防ぐ。また、密閉容器1の他の側面には、圧縮した作動ガスを密閉容器1から外へと放出する吐出配管11が接続されている。
密閉容器1内には、上部側に圧縮機構部2が配置され、圧縮機構部2の下部側に電動機16が配置されている。密閉容器1にはさらに、電動機16を挟んで軸方向に対向するようガイドフレーム30とサブフレーム37とが配置されている。ガイドフレーム30とサブフレーム37は、焼嵌めまたは溶接等によって密閉容器1の内周面に固着されている。ガイドフレーム30は、圧縮機構部2と電動機16との間に配置され、ガイドフレーム30の内周側にはコンプライアントフレーム31が収納されている。
密閉容器1の底部には、上述したように油を貯留するための油溜め空間5を有する。油溜め空間5は、高圧ガス雰囲気6中に有り、駆動軸19の下端部を支持するサブフレーム37よりも下、サブフレーム37の中央部に設けられた副軸受27よりも下、駆動軸19の端部よりも下などにある空間である。駆動軸19はその下端面がスラスト軸受28で支持されている。また、スラスト軸受28は、サブフレーム37に固定されたホルダーに固定されている。
圧縮機構部2は、吸入配管9から密閉容器1内に吸入された、例えば冷媒等の流体である作動ガスを圧縮するものであり、揺動スクロール3および固定スクロール4を備えている。以下では、吸入配管9から吸入された作動ガスの圧力を吸入圧、圧縮後の作動ガスの圧力を吐出圧という。
揺動スクロール3は、コンプライアントフレーム31に公転運動可能に支持されている。揺動スクロール3とコンプライアントフレーム31との間には、揺動スクロール3の自転を防止しながら揺動運動を与えるために、コンプライアントフレーム31に揺動自在に支持されたオルダムリング40が配置されている。
固定スクロール4は、揺動スクロール3の上部に配置されたものであり、密閉容器1に固定支持されたガイドフレーム30にボルト(図示せず)等で固定されている。固定スクロール4の中心には圧縮機構部2で圧縮された高圧の作動ガスを吐出空間17へ吐出するための吐出口12が形成されており、吐出口12上にはこの作動ガスの逆流を防止する吐出バルブ13が配置されている。
固定スクロール4の台板4bの片側には渦巻体4aが形成されている。固定スクロール4の外周部には2個1対の固定側オルダムリング溝15aが一直線上に形成されている。固定側オルダムリング溝15aには、オルダムリング40の2個1対の固定側キー40aが往復摺動自在に設置されている。
揺動スクロール3の台板3bの片側には渦巻体3aが形成されている。固定スクロール4および揺動スクロール3は、渦巻体4aと渦巻体3aとが互いに向き合うように配置されている。そして、渦巻体4aと渦巻体3aとが逆位相で組み合わされており、固定スクロール4の渦巻部および揺動スクロール3の渦巻部との間に圧縮室7が形成される。なお、揺動スクロール3の渦巻体3aと固定スクロール4の渦巻体4aとが組み合わされた渦巻部の外側の台板外周部空間(以下、吸入側空間)8は、吸入圧の吸入ガス雰囲気であり、つまり低圧空間となっている。
揺動スクロール3の台板3bにおいて、渦巻体3aが形成されている面と反対側の面には、筒状のボス部3cが形成されている。ボス部3cの内面には、揺動軸受26が設けられている。揺動軸受26には駆動軸19の揺動軸部20が挿入されており、揺動軸部20の回転により揺動スクロール3が公転運動を行う。また、台板3bには、圧縮室7と後述のガス導入流路14とを連通する抽気孔3eが設けられている。
揺動スクロール3の台板3bにおいて、ボス部3cが形成されている面側の外周部には、コンプライアントフレーム31が収納されている。揺動スクロール3の台板3bにおいて、ボス部3cが形成されている面には、コンプライアントフレーム31のスラスト面33と摺動可能なスラスト面3dが形成されている。また、揺動スクロール3の外周部には2個1対の揺動側オルダムリング溝15bが一直線上に形成されている。この揺動側オルダムリング溝15bは、固定側オルダムリング溝15aと約90度の位相差を持ち、オルダムリング40の2個1対の揺動側キー40bが往復摺動自在に設置されている。揺動側キー40bは、コンプライアントフレーム31のスラスト面33の外周部に形成された往復摺動面41を往復摺動する。
ガイドフレーム30は、ガイドフレーム30の内周面の圧縮機構部2側に上部嵌合円筒面30aを有し、電動機16側に下部嵌合円筒面30bを有している。上部嵌合円筒面30aは、コンプライアントフレーム31の外周面に形成された上部嵌合円筒面31aと係合している。また、下部嵌合円筒面30bは、コンプライアントフレーム31の外周面に形成された下部嵌合円筒面31bと係合している。
コンプライアントフレーム31の外周面には、上下2ヶ所に、上部円環状シール部材36aおよび下部円環状シール部材36bが配置されている。そして、コンプライアントフレーム31の外面とガイドフレーム30の内面との間には、上部円環状シール部材36aおよび下部円環状シール部材36bで上下が仕切られたコンプライアントフレーム下部空間32bが形成されている。なお、上部円環状シール部材36aおよび下部円環状シール部材36bは、図1においてコンプライアントフレーム31の外周面の2ヶ所に配置されているが、この位置に限られず、ガイドフレーム30の内周面の2ヶ所に配置しても良い。
コンプライアントフレーム31には、スラスト面33とコンプライアントフレーム下部空間32bとを連通するガス導入流路14が形成されている。ガス導入流路14は、上述したように台板3bの抽気孔3eと連通するように設けられている。また、ガイドフレーム30と密閉容器1の内壁との間には隙間が形成されて、吐出空間17と高圧ガス雰囲気6の空間とを連通する流路14aが形成されている。流路14aには、台板4bに形成された吐出口12から吐出空間17に吐出された高圧の作動ガスが通過する。
揺動スクロール3のボス部3cの外部とコンプライアントフレーム31との間には、中間圧の空間である中間圧空間38が設けられている。中間圧とは、吐出圧より低く、かつ吸入圧よりも高い圧力である。また、コンプライアントフレーム31には、貫通流路39eを介して中間圧空間38と連通する中間圧調整弁空間39dが形成されている。中間圧調整弁空間39dには、中間圧調整弁39aと、中間圧調整弁おさえ39bと、中間圧調整バネ39cとが収納されており、中間圧調整弁39aによって中間圧空間38の圧力が中間圧に調整されるようになっている。中間圧調整バネ39cは自然長より縮められて中間圧調整弁空間39d内に収納されている。
また、コンプライアントフレーム31の上部とガイドフレーム30との間には、コンプライアントフレーム上部空間32aが形成されており、コンプライアントフレーム上部空間32aと中間圧調整弁空間39dとは連通している。さらに、コンプライアントフレーム上部空間32aは、オルダムリング40の内側に連通するように形成されている。したがって、中間圧空間38とオルダムリング40の往復摺動面41とは、貫通流路39e、中間圧調整弁空間39dおよびコンプライアントフレーム上部空間32aを介して連通している。
電動機16は、駆動軸19を回転駆動させるものであって、電動機回転子16aおよび電動機固定子16bを有して、回転数可変で、回転力を発生する。電動機回転子16aは焼嵌め等により駆動軸19の後述の主軸部21に固定されており、電動機固定子16bは焼嵌め等により密閉容器1に固定されている。電動機固定子16bには、ガラス端子(図示せず)が接続されており、ガラス端子は外部から電力を得るためのリード線(図示せず)に接続されている。そして、電動機固定子16bに電力が供給されたとき、駆動軸19および電動機回転子16aが回転する。なお、圧縮機100における回転系全体のバランシングを行うため、電動機回転子16aにはバランスウェイト18aが固定され、駆動軸19にはバランスウェイト18bが固定されている。
駆動軸19は、駆動軸19の上部の揺動軸部20と、主軸部21と、駆動軸19の下部の副軸部22とで構成されており、それぞれが軸受で回転可能に軸支されている。すなわち、揺動軸部20は、揺動スクロール3のボス部3cの内側に設けられた揺動軸受26で支持されている。主軸部21は、コンプライアントフレーム31の内周面に設けられた主軸受25で支持されている。副軸部22は、密閉容器1に固定支持されたサブフレーム37内に設けられた副軸受27で支持されている。揺動軸受26、主軸受25および副軸受27は、例えば銅鉛合金等の滑り軸受で構成されている。また、駆動軸19の下端面は、スラスト軸受28にその自重を支えられている。
そして、本実施の形態1の特徴的な構成として、駆動軸19の主軸部21の形状を以下のようにしたことにある。すなわち、主軸部21のうち主軸受25で支持される部分が、駆動軸19の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状に構成されている。また、主軸受25は、主軸部21のテーパ形状部分を回転自在に支持するものであり、主軸部21と同様にテーパ形状に構成されている。主軸部21をこのようなテーパ形状とすることで、主軸部21に働く面圧を用いて、駆動軸19に軸方向に作用する機械損失を低減することを可能としている。この点については、改めて詳述する。
駆動軸19は、電動機16により発生する回転力を圧縮機構部2に伝達する。駆動軸19には、油溜め空間5の油を主軸受25、副軸受27および圧縮機構部2の摺動部に供給する際の供給路となる油供給路23が形成されている。油供給路23は、駆動軸19を軸方向に貫通する軸方向油穴23aと、径方向油穴23bと、径方向油穴23cとを有している。径方向油穴23bは、副軸受27の高さ位置で軸方向油穴23aから径方向に駆動軸19を貫通する穴である。径方向油穴23cは、主軸受25の高さ位置で軸方向油穴23aから径方向に駆動軸19を貫通する穴である。油供給路23における油の流れについては後述する。
次に、図1を参照して圧縮機100の動作について説明する。まず、吸入配管9に流れ込んだ低圧の作動ガスにより、逆止弁10が、バネ10aのバネ力に打ち勝って弁止まり(図示せず)まで押し下げられる。その後、作動ガスは密閉容器1内の吸入側空間8に流入する。一方、インバータ装置から電動機16へ電力が供給されることにより駆動軸19が回転する。駆動軸19の回転により揺動軸部20が回転し、揺動スクロール3が揺動運動を行う。このとき、揺動スクロール3と固定スクロール4との間に形成された圧縮室7に作動ガスが吸い込まれる。
そして、圧縮室7に吸い込まれた作動ガスは、圧縮室7の幾何学的な容積変化によって低圧から高圧へと昇圧され、吐出口12から吐出空間17に吐出される。吐出空間17に吐出された作動ガスは、流路14aを通り、圧縮機構部2と電動機16との間の空間に導かれる。これにより、密閉容器1の内部が高圧ガス雰囲気6となる。そして、圧縮機構部2と電動機16との間の空間に導かれた作動ガスは、密閉容器1の側面に設けられた吐出配管11から外部へ吐出される。
また、圧縮機構部2で圧縮途中の中間圧の作動ガスは、台板3bの抽気孔3eからガス導入流路14を介し、コンプライアントフレーム下部空間32bへと導かれる。コンプライアントフレーム下部空間32bは、上部円環状シール部材36aと下部円環状シール部材36bとで密閉された空間となっている。そのため、コンプライアントフレーム31は、コンプライアントフレーム下部空間32bに導かれた中間圧の作動ガスによって軸方向に浮上する。以下、コンプライアントフレーム31が軸方向に浮上するにあたっての、コンプライアントフレーム31に作用する力について具体的に説明する。
コンプライアントフレーム31の内側の中間圧空間38の中間圧力Pm1は、「吸入側空間8の圧力Ps」と、「中間圧調整バネ39cの弾性力と貫通流路39eの断面積とによって決定される所定の圧力α」との和であり、Ps+αとなる。また、コンプライアントフレーム31の外側のコンプライアントフレーム下部空間32bの中間圧力Pm2は、「吸入側空間8の圧力Ps」と、「コンプライアントフレーム下部空間32bに連通する圧縮室7の位置で決定される所定の倍率β」との積であり、Ps×βとなる。コンプライアントフレーム31にはさらに、コンプライアントフレーム下端面34に作用する高圧の圧力が作用する。なお、「コンプライアントフレーム下端面34に作用する高圧の圧力」とは、高圧ガス雰囲気6の圧力である。
以上を踏まえ、コンプライアントフレーム31には、「中間圧力Pm1によりコンプライアントフレーム31と揺動スクロール3とが離れようとする力」と、「圧縮作用により固定スクロール4と揺動スクロール3とが軸方向に離れようとするスラストガス力」と、の合計が、下向きの力として作用する。一方、コンプライアントフレーム31には、「中間圧力Pm2による力」と、「コンプライアントフレーム下端面34に作用する高圧の圧力による力」と、が上向きの力として作用する。圧縮機100では、運転中に上向きの力が下向きの力を上回るように設定されており、これにより、コンプライアントフレーム31は、ガイドフレーム30の内周面に沿って軸方向に浮上する。
このようにコンプライアントフレーム31が軸方向に浮上することで、揺動スクロール3も浮上する。このため、固定スクロール4と揺動スクロール3とのそれぞれの渦巻体の先端とその先端と対向する台板との隙間が小さくなる。その結果、高圧の作動ガスは、圧縮室7から漏れにくくなり、高効率な圧縮機を得ることができる。
一方、起動時または液圧縮時において、圧縮室7内が異常に高圧になる場合、揺動スクロール3に作用する軸方向のガス負荷が過大になる。そうすると、揺動スクロール3は、スラスト面33を介してコンプライアントフレーム31を押し下げる。すなわち固定スクロール4と揺動スクロール3とのそれぞれの渦巻体の先端とその先端と対向する台板との間に、比較的大きな隙間が生じる。これにより、圧縮室7内の異常な圧力上昇を抑制でき、摺動部の損傷がない信頼性の高い圧縮機を得ることができる。
次に、図1を参照して油の流れについて説明する。電動機回転子16aの回転に伴い、駆動軸19が回転すると、圧縮室7で作動ガスの圧縮が行われる。そして、圧縮された作動ガスは、吐出口12から吐出されて密閉容器1内が圧縮された作動ガスで満たされる。すなわち、密閉容器1内が高圧ガス雰囲気6となる。高圧ガス雰囲気6に晒された油溜め空間5と圧縮機構部2の吸入側空間8とは、駆動軸19の軸方向油穴23aで連通している。このため、軸方向油穴23aの上端と下端とでは差圧が生じ、油溜め空間5の油が、差圧によって軸方向油穴23aに吸い上げられる。軸方向油穴23aに吸い上げられた油は、径方向油穴23b、径方向油穴23cおよび軸方向油穴23aの上端から流出し、副軸受27、主軸受25および揺動軸受26のそれぞれに供給されて各軸受を潤滑する。
副軸受27に給油された油は、副軸受27を潤滑した後、密閉容器1の下部の油溜め空間5に戻される。主軸受25に給油された油は、主軸受25と主軸部21との間を潤滑した後、中間圧空間38または高圧ガス雰囲気6へと導かれる。以下、主軸受25に供給された油の流れを簡単に説明する。
主軸受25に供給される前の油の圧力は、吐出圧力Pdとほぼ等しい。そして、主軸部21を潤滑中の油は、軸受のくさび効果により、吐出圧力Pdよりも大きな圧力Pd1となる。主軸受25を潤滑中の圧力Pd1の油は、中間圧空間38および高圧ガス雰囲気6のそれぞれとの間で差圧が生じる。すなわち、中間圧空間38の圧力をPαとすると、主軸受25と中間圧空間38との間では、Pd1−Pα=ΔP1の差圧が生じる。また、主軸受25と高圧ガス雰囲気6との間では、Pd1−Pd=ΔP2の差圧が生じる。それぞれの差圧を比べると、ΔP1の差圧の方が大きいため、主軸受25を潤滑した油は、積極的に中間圧空間38へと導かれる。
一方、軸方向油穴23aの上端まで導かれた油は、揺動スクロール3に設けられたボス部3cに供給される。ボス部3cに供給された油は、揺動軸受26を通って減圧され、中間圧となり、結果的に中間圧空間38に導かれる。
以上のようにして中間圧空間38に導かれた油は、貫通流路39eを通った後、中間圧調整バネ39cのバネ力に打ち勝ちって中間圧調整弁39aを径方向の外側に押し上げ、一旦、コンプライアントフレーム上部空間32aに排出される。その後、コンプライアントフレーム上部空間32aに排出された油は、オルダムリング40の内側に排出され、吸入側空間8に流入する。また、コンプライアントフレーム上部空間32aに排出された油の一部は、スラスト面3dに給油された後に、往復摺動面41に供給され、吸入側空間8に流入する。
吸入側空間8に流入した油は、吸入配管9から流入する低圧の作動ガスとともに圧縮機構部2へと吸入される。圧縮機構部2に吸入された油は、固定スクロール4と揺動スクロール3との間の隙間をシールおよび潤滑する。これにより、圧縮機100の正常な運転を可能にする。
このような主軸受25周りの圧力関係と油の流れとを鑑みて、主軸受25の全体の積極的な潤滑と、中間圧空間38から圧縮機構部2への積極的な油導入とを狙って、以下の構造を採用している。すなわち、径方向油穴23cの油流出側の開口部23caが、主軸受25で覆われる位置であって、主軸受25の軸方向の真ん中よりも軸方向の下側かつ、主軸受25の下端部よりも上側に配置されている。
このような位置に径方向油穴23cの開口部23caを配置することで、軸方向油穴23aの下端から上方へと導かれてきた油が、径方向油穴23cの開口部23caから主軸受25へと供給される。そして、径方向油穴23cの開口部23caから主軸受25へと供給された油が、差圧により上方へと流れる過程で主軸受25を潤滑することができる。仮に、径方向油穴23cの開口部23caが主軸受25の軸方向の真ん中よりも上方にあると、開口部23caよりも下方の主軸受25の潤滑が不十分になる恐れがある。しかし、本実施の形態1では、主軸受25を全体的に潤滑できる。
そして、本実施の形態1は、上述したように、主軸部21のうち主軸受25で支持される部分を、駆動軸19の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状としたことを特徴としている。以下、この構成としたことによる作用効果について説明する。
<作用効果1>
主軸部21を、駆動軸19の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状としたことで、軸方向の上方に径が同じの円柱状とした場合と比べて、主軸受25と主軸部21との間に発生する軸受荷重を支える面積である受圧面積が拡大する。受圧面積が拡大することで、主軸受25の単位面積当たりの軸受荷重が低減する。その結果、軸受荷重による主軸受25の疲労破壊を抑制でき、主軸受25の信頼性を向上できる。
<作用効果2>
図2は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機の主軸に発生する面圧の説明図である。図3は、比較例としての従来の圧縮機の主軸に発生する面圧の説明図である。
図3に示すように、従来の圧縮機では、くさび効果によって主軸部210に発生する面圧による力、つまり油膜反力による力Fは、径方向のみであった。一方、図2に示した実施の形態1に係る圧縮機100によれば、主軸部21のうち主軸受25で支持される部分がテーパ形状であることで、面圧による力Fが、軸方向のFyと径方向のFxとに成分わけが可能となる。Fyは、軸方向上向きの力であるため、主軸部21に対して浮上力として作用する。つまり、駆動軸19の自重が軽減され、駆動軸19の下端面がスラスト軸受28(図1参照)で摺動する際の機械損失が、浮上力Fx分だけ緩和される。このように、スラスト軸受28における機械損失が緩和されることで、圧縮機100の性能が向上する。
以上のように実施の形態1に係る圧縮機100によれば、主軸部21のうち主軸受25で支持される部分をテーパ形状とした。これにより、受圧面積の拡大による主軸受25の単位面積当たりの軸受荷重の低減が可能であり、主軸受25の信頼性を確保できる。
また、主軸部21のうち主軸受25で支持される部分を、駆動軸19の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状とした。これにより、主軸受25に供給される油による油膜反力の軸方向成分Fyが、駆動軸19に対して浮上力として働く。その結果、駆動軸19のスラスト軸受28での摺動による機械損失の低減が可能であり、性能向上が期待できる。
また、径方向油穴23cの油流出側の開口部23caを、主軸受25で覆われる位置であって、主軸受25の軸方向の真ん中よりも軸方向の下側かつ、主軸受25の下端部よりも上側に配置した。これにより、主軸受25を全体的に油で潤滑でき、主軸受25の信頼性を確保できる。
また、油が径方向油穴23cから圧縮機構部2に至るまでの流路の圧力関係が、主軸受25>開口部23ca>中間圧空間38>吸入側空間8となっている。このため、中間圧空間38から吸入側空間8を介して圧縮機構部2への積極的な油導入が行われ、圧縮機構部2の信頼性およびシール性を向上させる効果が期待できる。
なお、圧縮機100は、図1に示した構成にさらに、以下のような変形を加えても良い。
図4は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機の変形例を示す図である。
この変形例では、主軸部21を支持する主軸受25が、主側軸受25aと補助側軸受25bとの、上下2つの軸受で形成された構成を有する。このような構成としても、図1の構成とした場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、図4では、主側軸受25aと補助側軸受25bとの隙間50が、径方向油穴23cの開口部23caと同じ高さ位置にある。このように隙間50を径方向油穴23cの開口部23caと同じ高さ位置としたことで、径方向油穴23cの開口部23caから流出した油が、隙間50に溜まる。よって、主側軸受25aと補助側軸受25bとをさらに効果的に潤滑できる。
1 密閉容器、2 圧縮機構部、3 揺動スクロール、3a 渦巻体、3b 台板、3c ボス部、3d スラスト面、3e 抽気孔、4 固定スクロール、4a 渦巻体、4b 台板、5 油溜め空間、6 高圧ガス雰囲気、7 圧縮室、8 吸入側空間、9 吸入配管、10 逆止弁、10a バネ、11 吐出配管、12 吐出口、13 吐出バルブ、14 ガス導入流路、14a 流路、15a 固定側オルダムリング溝、15b 揺動側オルダムリング溝、16 電動機、16a 電動機回転子、16b 電動機固定子、17 吐出空間、18a バランスウェイト、18b バランスウェイト、19 駆動軸、20 揺動軸部、21 主軸部、22 副軸部、23 油供給路、23a 軸方向油穴、23b 径方向油穴、23c 径方向油穴、23ca 開口部、25 主軸受、25a 主側軸受、25b 補助側軸受、26 揺動軸受、27 副軸受、28 スラスト軸受、30 ガイドフレーム、30a 上部嵌合円筒面、30b 下部嵌合円筒面、31 コンプライアントフレーム、31a 上部嵌合円筒面、31b 下部嵌合円筒面、32a コンプライアントフレーム上部空間、32b コンプライアントフレーム下部空間、33 スラスト面、34 コンプライアントフレーム下端面、36a 上部円環状シール部材、36b 下部円環状シール部材、37 サブフレーム、38 中間圧空間、39a 中間圧調整弁、39c 中間圧調整バネ、39d 中間圧調整弁空間、39e 貫通流路、40 オルダムリング、40a 固定側キー、40b 揺動側キー、41 往復摺動面、50 隙間、100 圧縮機、210 主軸部。

Claims (5)

  1. 縦型に配置され、底部に油溜め空間が形成される密閉容器と、
    前記密閉容器内に配置され、流体を圧縮する圧縮機構部と、
    前記密閉容器内に配置され、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記電動機の回転力を前記圧縮機構部に伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸を支持する主軸受とを備え、
    前記駆動軸に形成された油供給路を通じて前記油溜め空間の油を汲み上げて前記主軸受に供給する圧縮機であって、
    前記駆動軸のうち前記主軸受で支持される部分が、前記駆動軸の軸方向の上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ形状に構成されている圧縮機。
  2. 前記油供給路は、前記駆動軸を軸方向に貫通する軸方向油穴と、前記軸方向油穴から径方向に前記駆動軸を貫通する径方向油穴とを有し、前記径方向油穴の油流出側の開口部が、前記主軸受で覆われる位置であって、前記主軸受の軸方向の真ん中よりも下側でかつ、前記主軸受の下端部よりも上側に設置されている請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記主軸受は、上下2つの軸受から構成されている請求項1または請求項2記載の圧縮機。
  4. 前記上下2つの軸受の間には隙間が形成されており、前記隙間の高さ位置が、前記径方向油穴の油流出側の開口部と同じ高さ位置である請求項2に従属する請求項3記載の圧縮機。
  5. 前記駆動軸は、前記電動機の電動機回転子に固定された主軸部と前記主軸部より下方の副軸部とを有し、
    前記主軸部が前記主軸受で支持され、前記副軸部が副軸受で支持されており、前記油溜め空間の油が前記主軸受および前記副軸受に供給される請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の圧縮機。
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