JP5361682B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば空気調和装置やヒートポンプ給湯機、冷蔵庫等の冷凍サイクル装置の一構成要素として使用される完全低圧シェルタイプの圧縮機に関し、特に高圧空間と低圧空間との間をシールするシールユニットを備えた圧縮機に関するものである。
冷凍サイクル装置の一構成要素として使用される圧縮機は、冷凍サイクルを循環する冷媒を圧縮して吐出する機能を有している。このような圧縮機は、大別すると、シェル(密閉容器)に高圧冷媒が作用する高圧シェルタイプのものと、シェルに低圧冷媒が作用する低圧シェルタイプのものと、に分けられる。低圧シェルタイプの圧縮機においても、シェルの一部を高圧マフラーとし、残りに低圧冷媒が作用するもの(以下、不完全低圧シェルタイプと称する)と、シェルに低圧冷媒しか作用しないもの(以下、完全低圧シェルタイプと称する)と、が存在する。
高圧シェルタイプの圧縮機の場合、冷凍サイクルから戻ってきた冷媒は、圧縮機に連接されている吸入管を経て圧縮機内の圧縮室へ流入し、そこで圧縮されて高温・高圧の状態となる。圧縮室で圧縮された冷媒は、シェルの内部を充満した後、圧縮機に連接されている吐出管を通って冷凍サイクルへと送り込まれる。
不完全低圧シェルタイプの圧縮機の場合、冷凍サイクルから戻ってきた冷媒は、圧縮機に連接されている吸入管を経て圧縮機の容器内を充満した後、圧縮機内の圧縮室へと流入し、そこで圧縮され高温・高圧の状態となる。そして、圧縮室で圧縮されて高圧となった冷媒は、吐出ポートを通り、シェルの一部に設けられた高圧マフラーを充満した後、圧縮機に連接されている吐出管を通って冷凍サイクルへと送り込まれる。
一方、完全低圧シェルタイプの圧縮機の場合、冷凍サイクルから戻ってきた冷媒を圧縮する過程は、不完全低圧シェルの圧縮機と同様である。しかしながら、圧縮室で圧縮されて高圧となった冷媒は、シェルに作用することなく、吐出ポートより吐出され、圧縮機に連接されている吐出管を通って冷凍サイクルへと送り込まれる。したがって、高圧冷媒がシェルに作用しないよう、吐出ポートと吐出管とを繋ぎ、高圧空間と低圧空間との間からの冷媒漏れを防止するシールユニットが必要となる。
このようなシールユニットとしては、たとえばゴム材料のO−リングや合成樹脂材料のシールリングが用いられることが多い。また、シールユニットの材質を変更して耐荷重性を向上させるようにした技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。さらに、完全低圧シェルタイプの圧縮機において、シールユニット取り付け箇所の形状を特殊なものとし、シールユニットに与圧を加えることで、耐荷重性を向上させるようにした技術も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2001−108108号公報(第4―7頁、第6図等) 特開平10−78178号公報(第3−4頁、第1図等)
一般に、冷媒ガスとシールユニットとの間には、シールユニットの表面に冷媒が溶解し、高圧側から低圧側への拡散が生じ、拡散した冷媒ガスが低圧側へと蒸発する浸透プロセスと呼ばれる現象が存在する。HFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒を用いる場合は、HFC系冷媒の物性上、シールユニット中を浸透する浸透量が少ないため、ゴム材料もしくは合成樹脂材料のどちらを使用しても問題はなかった。一方、二酸化炭素を冷媒として用いる場合、二酸化炭素がシールユニットに溶解しやすいため、二酸化炭素が浸透しにくいPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表される合成樹脂材料を使用する方が信頼性は高く、これを材質としてUシールリングが一般的に使用される。
しかしながら、二酸化炭素は、その冷媒物性上、運転サイクルがHFC系冷媒より高圧広域になるため、高圧空間と低圧空間との差圧が大きく、Uシールリングにも強大な負荷が生じ、Uシールリングが極端に変形してしまうことになりかねない。特に、冷凍サイクルの運転条件によっては急激な圧力変動が変形量を促進させることになり、Uシールリングの破断に発展してしまう可能性があった。Uシールリングが変形又は破断すると、圧縮機の性能が低下したり、異常停止したりして、システムの信頼性を損ねてしまうことになる。
ところで、圧縮機の仕様を、高圧シェルタイプもしくは不完全低圧シェルタイプとする場合、Uシールリングが不要となる。しかしながら、高圧冷媒がシェルに作用するため、シェルの肉厚を十分に確保する必要があり、材料費・加工費が大幅に増加することになる。特に、圧縮機の仕様を高圧シェルタイプもしくは不完全低圧シェルタイプとし、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、シェル肉厚の増加によるコストへの影響は更に大きくなる。
また、高圧シェルタイプの圧縮機の場合、圧縮された高圧・高温の冷媒でモーターを冷却するため液インジェクション冷却、モーター巻線強度アップ、高性能潤滑油等の対策が別途必要となる。さらに、高圧シェルタイプの圧縮機の場合、軸受部には高圧・高温の冷媒が作用するため、軸受部の温度が上昇することによって、軸と軸受部との焼き付きの原因となってしまう可能性もある。
確かに、Uシールリングの材質を変更して耐荷重性を向上させることは可能であるが、材質の変更であるために耐クリープ性、耐衝撃性、疲労特性等の評価が数多く必要となり、時間、コスト及び手間を大幅に要することになる。一方、Uシールリングを装着する箇所の形状を変更して耐荷重性を向上させることも可能であるが、この方法では、取り付け箇所の形状及び寸法の変更や、Uシールリングそのものに与圧を与える形状が必要となり、加工精度上困難であることも多く、検討項目が多くなり、それに伴いコストも増加することになる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、Uシールリングの破損を抑制し、信頼性を向上させた完全低圧シェルタイプの圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係る圧縮機は、シェルと、前記シェル内に設けられ、流体を圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部で圧縮された流体が吐出される高圧空間を形成する構成部材と、一端部を薄肉化した環状段部が形成され、前記構成部材に隙間を介してはめ込まれており、前記高圧空間と連通して高圧流体を前記シェルの外部に吐出する吐出管と、前記吐出管に設けられた前記環状段部と前記構成部材との間にはめ込まれるように設けられているシールユニットと、を有し、前記圧縮機構部で圧縮する流体は、圧縮された状態において超臨界状態となるものとし、前記シールユニットをUシールリングで構成し、前記構成部材と前記吐出管との低圧側径方向隙間δを0.2mm以上、0.5mm以下の範囲に設定し、前記Uシールリングの軸方向厚みをh2、底部厚みh1、前記UシールリングのU字部片側の径方向厚みをtとし、0.2mm≦t≦2mm、0.2mm≦h2−h1≦5mm、2mm≦h2≦7mmを満たし、更に(h2−h1)×t /(2.6×δ)≧1となるように設定していることを特徴とする。
本発明に係る圧縮機によれば、構成部材と吐出管との低圧側径方向隙間δの最適範囲を設定しているので、取り付け箇所の加工精度を極端に高めることなく、耐荷重性が向上し、信頼性の高いシール性を確保したものとなる。
本発明の実施の形態に係る圧縮機の断面構成例を示す縦断面図である。 シールユニット14の設置場所周辺を拡大して示す要部拡大断面図である。 隙間δと、HFC系冷媒を基準としたときの二酸化炭素冷媒がUシールリングに与える応力比と、の関係を示すグラフである。 隙間δと、二酸化炭素冷媒雰囲気中の発生応力がHFC系冷媒雰囲気中と同等以下となるUシールリングの各寸法と、の関係を示すグラフである。 Uシールリングの各寸法と、Uシールリングの変形割合と、の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る圧縮機100の断面構成例を示す縦断面図である。図1に基づいて、圧縮機100の構成及び動作について説明する。この圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクルの構成要素の一つとなるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1では、圧縮機100が密閉型のスクロール型圧縮機である場合を例に示している。この圧縮機100は、冷媒等の流体を吸入し、圧縮して高温・高圧の状態として吐出させる機能を有している。圧縮機100は、外郭を構成するシェル8の内部に、圧縮機構部35や駆動機構部36、その他の構成部品が収納され、構成されている。図1に示すように、シェル8内において、圧縮機構部35が上側に、駆動機構部36が下側に、それぞれ配置されている。
圧縮機構部35は、吸入管5から吸入した流体を圧縮してシェル8内の上方に形成されている高圧空間15に排出する機能を有している。この高圧流体は、吐出管13から圧縮機100の外部に吐出されるようになっている。駆動機構部36は、圧縮機構部35で流体を圧縮するために、圧縮機構部35を構成している揺動スクロール2を駆動する機能を果たすようになっている。つまり、駆動機構部36がクランクシャフト4を介して揺動スクロール2を駆動することによって、圧縮機構部35で流体を圧縮するようになっている。
圧縮機構部35は、固定スクロール1と、揺動スクロール2と、で少なくとも構成されている。図1に示すように、揺動スクロール2は下側に、固定スクロール1は上側に配置されるようになっている。固定スクロール1は、台板1cと、台板1cの一方の面に立設された渦巻状突起である渦巻体1bと、で構成されている。揺動スクロール2は、台板2cと、台板2cの一方の面に立設された渦巻状突起である渦巻体2bと、で構成されている。固定スクロール1及び揺動スクロール2は、渦巻体1bと渦巻体2bとを互いに噛み合わせ、シェル8内に装着されている。そして、渦巻体2bと渦巻体1bとの間には、相対的に容積が変化する圧縮室9が形成される。
固定スクロール1は、フレーム3を介してシェル8内に固定されている。固定スクロール1の中央部には、圧縮され、高圧となった流体を吐出する吐出ポート1aが形成されている。吐出ポート1aの出口開口部には、この出口開口部を覆い、流体の逆流を防ぐ板バネ製の弁11が配設されている。弁11の一端側には、弁11のリフト量を制限する弁押さえ10が設けられている。弁11及び弁押さえ10は、圧縮機構部35の上方に配設されている構成部材12によって形成される高圧空間15内に設けられている。つまり、圧縮室9内で流体が所定圧力まで圧縮されると、弁11がその弾性力に逆らって、持ち上げられ、圧縮された流体が吐出ポート1aから高圧空間15内に吐出され、吐出管13を通って圧縮機100の外部に吐出される。
揺動スクロール2は、固定スクロール1に対して自転することなく公転運動を行なうようになっている。また、揺動スクロール2の渦巻体2b形成面とは反対側の面(以下、スラスト面と称する)の略中心部には、駆動力を受ける中空円筒形状の凹状軸受2dが形成されている。この凹状軸受2dには、後述するクランクシャフト4の上端に設けられた偏心ピン部4aが嵌入(係合)されている。
駆動機構部36は、シェル8内部に固着保持された固定子7と、固定子7の内周面側に回転可能に配設され、クランクシャフト4に固定された回転子6と、シェル8内に垂直方向に収容され、回転軸であるクランクシャフト4と、で少なくとも構成されている。固定子7は、通電されることによって回転子6を回転駆動させる機能を有している。また、固定子7は、外周面が焼き嵌め等によりシェル8に固着支持されている。回転子6は、固定子7に通電がされることにより回転駆動し、クランクシャフト4を回転させる機能を有している。この回転子6は、高周波加熱を使用し、部分的に暖めて内径を拡げ、クランクシャフト4の外周に焼き嵌めされており、内部に永久磁石を有し、固定子7と僅かな隙間を隔てて保持されている。
クランクシャフト4は、回転子6の回転に伴って回転し、揺動スクロール2を回転駆動させるようになっている。このクランクシャフト4は、上側をフレーム3の中心部に位置する軸受部3bで、下側をシェル8の下方に固定配置されたサブフレーム16の中心部に位置する副軸受16aで、回転可能に支持されている。このクランクシャフト4の上端部には、揺動スクロール2の凹状軸受2dと回転自在に嵌合する偏心ピン部4aが形成されている。
シェル8には、流体を吸入するための吸入管5、及び、流体を吐出するための吐出管13が連接されている。吐出管13の下端部には吐出管13の肉厚を薄くするようにして環状に形成された段部(以下、環状段部13aと称する)が設けられている。そして、吐出管13は、固定スクロール1の背面(つまり、圧縮機構部35の上方)に取り付けられた構成部材12に隙間を介してはめ込まれて、シェル8に連接されている。この構成部材12は、吐出ポート1aと吐出管13とを繋ぐために、圧縮機構部35の上方に配設されている。また、構成部材12によって、吐出ポート1aと吐出管13を繋ぐ空間、つまり高圧空間15が形成され、弁11及び弁押さえ10が設置可能になっている。
また、圧縮機100には、Uシールリングで構成されているシールユニット14が設けられている。このシールユニット14は、自封性シールであり、高低圧流体の差圧に応じて径方向に緊迫力を生じさせ、高圧空間と低圧空間との流体漏れを防止する役割を果たす。シールユニット14として使用されるUシールリングは、断面U字型のPTFEリングとU字状ステンレス鋼製ばねあるいはステンレス鋼製コイルばねを組み合わせたものである。シールユニット14は、吐出管13の下端部に設けられた環状段部13aと構成部材12との間にはめ込まれるように設けられている(図2で詳細に説明する)。
シェル8の内部には、フレーム3が固着されている。フレーム3は、シェル8の内周面に固着され、中心部にクランクシャフト4を軸支するため貫通孔が形成されている。このフレーム3は、揺動スクロール2を支持するとともに、クランクシャフト4を軸受部3bで回転自在に支持している。なお、フレーム3は、その外周面を焼き嵌めや溶接等によってシェル8の内周面に固定するとよい。また、シェル8の内部には、サブフレーム16が固着されている。サブフレーム16は、シェル8の内周面に固着され、中心部にクランクシャフト4を軸支するため貫通孔が形成されている。このサブフレーム16は、クランクシャフト4を副軸受16aで回転自在に支持している。なお、フレーム3が上側に、サブフレーム16が下側に、それぞれ固着されている。
なお、シェル8内には、揺動スクロール2の偏心旋回運動中における自転運動を阻止するための図示省略のオルダムリングが配設されている。このオルダムリングは、たとえば揺動スクロール2とフレーム3との間に配設され、揺動スクロール2の自転運動を阻止するとともに、公転運動を可能とする機能を果たすようになっている。つまり、オルダムリングは、揺動スクロール2の自転防止機構として機能している。また、固定スクロール1と構成部材12とを分割している状態を例に示しているが、固定スクロール1と構成部材12との一体型であってもよい。
ここで、圧縮機100の動作について簡単に説明する。
シェル8に設けられた図示省略の電源端子に通電されると、固定子7と回転子6とにトルクが発生し、クランクシャフト4が回転する。クランクシャフト4の偏心ピン部4aには、回転自在に揺動スクロール2が装着されている。インボリュート曲線により創設された渦巻体(渦巻体1b、渦巻体2b)を有する揺動スクロール2と固定スクロール1とは、かみ合い、これによって複数の圧縮室9が形成される。圧縮室9は、揺動スクロール2の旋回運動とともに中心に向かって容積を減少させながら移動し、流体が圧縮される。
したがって、冷凍サイクルから戻ってきた流体は、吸入管5から吸入され、シェル8内を充満した後、固定スクロール1と揺動スクロール2とによって形成される圧縮室9へ吸入、圧縮された後、吐出ポート1a及び高圧空間15を通り、吐出管13を介してシェル8外へ吐出され、冷凍サイクルへと再び送り込まれる。すなわち、圧縮機100は、完全低圧シェルタイプであり、高圧空間15及び吐出管13内以外には、低圧流体しか作用しないようになっている。
シールユニット14は、圧縮室9で圧縮された高圧流体と、吸入管5から吸入されシェル8内を満たしている低圧冷媒と、の差圧を受けるため、軸方向(鉛直方向)上に向かって荷重を受ける。高低圧の差圧がある一定値を超えると、シールユニット14は差圧による荷重に耐え切れず、吐出管13と構成部材12との隙間へと軸方向に伸びながら変形してしまう。圧縮機100の運転条件に変化がなければ、シールユニット14は軸方向に変形し続け、やがてU字形状の根元部が破断し、高圧空間と低圧空間(構成部材12の上方に存在している空間)とが連通してしまう。
こうなると、圧縮機100の性能低下、または運転不能となり、密閉型の場合には交換が必要となる。また、急激な圧力変動が連続で起こった場合においても、シールユニット14は急激な圧力変化を受けて変形し、変形または破断してしまうことがある。
シールユニット14に使用されるUシールリングの寸法を単純に大きくすれば、差圧による発生応力が緩和され、変形や破断を低減することはできる。しかしながら、Uシールリングを径・軸方向に厚くしすぎれば、取り付け性が悪化し、取り付け部分の加工も余分に必要となり、コスト増に繋がり、余計な手間及び費用を要することになる。また、不必要な厚みの増加は、自封性シールであるUシールリングの機能性を損ねることにもなりかねない。以上のことから、Uシールリングの最小限の寸法変更により、信頼性を向上させることが重要であることがわかる。
図2は、シールユニット14の設置場所周辺を拡大して示す要部拡大断面図である。図3は、隙間δと、HFC系冷媒を基準としたときの二酸化炭素冷媒がUシールリングに与える応力比と、の関係を示すグラフである。図4は、隙間δと、二酸化炭素冷媒雰囲気中の発生応力がHFC系冷媒雰囲気中と同等以下となるUシールリングの各寸法と、の関係を示すグラフである。図5は、Uシールリングの各寸法と、Uシールリングの変形割合と、の関係を示すグラフである。図2〜図5に基づいて、シールユニット14について詳細に説明する。
上述したように、シールユニット14は、吐出管13の環状段部13aと構成部材12との間にはめ込まれるように設けられている。このシールユニット14には、高圧空間15に存在する高圧流体と、シェル8内に充満している低圧冷媒と、の差圧によって、軸方向上に向かっての荷重がかかっている。
図2に示すように、構成部材12と吐出管13との低圧側径方向隙間をδ、シールユニット14の軸方向の厚みをh2、シールユニット14のステンレス鋼製ばねが取り付けられる軸方向長さ(底部厚み)をh1、シールユニット14のU字部片側の径方向厚みをtとした場合に、式(1)「0.2mm≦δ≦0.5mm」、式(2)「0.2mm≦t≦2mm」、式(3)「2mm≦h2≦7mm」、式(4)「0.2mm≦(h2−h1)≦5mm」を満たし、更に式(5)「(h2−h1)×t /(2.6×δ)≧1」となるように設定している。
図3においては、隙間δが式(1)で示す最大値0.5mmのとき、HFC系冷媒雰囲気中の発生応力は最大値となり、この最大発生応力を基準として示している。式(1)は、機械加工の精度及び吐出管13に取り付けられるシールユニット14のサイズから設定した。式(1)の範囲内において、二酸化炭素冷媒雰囲気中では隙間δの増加とともにUシールリングに発生する応力は、ほぼ1次関数的に増加していることがわかる。そして、隙間δが最大値0.5mmのときHFC系冷媒雰囲気中最大発生応力の5倍近くの応力が発生しており、二酸化炭素冷媒雰囲気中ではUシールリングが破損する可能性がある。
図4においては、二酸化炭素冷媒雰囲気中のUシールリングに発生する応力がHFC系冷媒雰囲気中の最大発生応力値になるよう、Uシールリングの軸方向厚み(h2−h1)、及び、厚みtの寸法範囲を指定した計算結果を示している。図4の計算結果から、二酸化炭素冷媒雰囲気中のUシールリングの発生応力がHFC系冷媒雰囲気中と同等となる関係式「(h2−h1)×t=2.6×δ」が近似的に求められる。
したがって、式(5)の関係を満たせば、二酸化炭素冷媒雰囲気中の高低圧が作用したとしても、Uシールリングに発生する最大発生応力はHFC系冷媒雰囲気中による最大発生応力と同等以下となり、Uシールリングの過大な変形・破損を防止することができると考える。ただし、圧縮機100の実際の使用寸法を考慮して、式(2)〜式(4)を満たす設定とする。
Uシールリングの寸法を決める順番としては、最初にUシールリングを取り付ける箇所の軸方向と径方向の収納性を考慮してh2とtを定める。次に、作用する圧力に基づき(h2−h1)を定めることにより、h1も自動的に決定されることになる。(h2−h1)の寸法が作用する圧力に十分耐え切れない厚みしかとれない場合は、最初のUシールリングを取り付ける箇所に戻り、h2とtを見直し、適切な寸法となるまで検討を繰り返せばよい。
図5においては、Uシールリングの寸法(h2−h1)×t/(2.6×δ)をパラメータに、過負荷条件で圧縮機100の運転を行い、耐久試験完了後のUシールリングの軸方向の変形割合を測定した結果を示している。
図5に示すように、(h2−h1)×t/(2.6×δ)≧1の領域では、Uシールリングの変形割合は12%以下となっている。このことから、発生応力が抑えられていると考えられる。一方、(h2−h1)×t/(2.6×δ)<1の領域では、Uシールリングの変形割合が(h2−h1)×t/(2.6×δ)≧1よりも大きい。そして、変形割合が25%を超えたところでUシールリングが破断した。また、変形割合が20%を超えたものも変形量が大きく、シール性が低下している可能性があった。
これらから、解析結果を実験結果で実証することができ、Uシールリングの寸法が(h2−h1)×t/(2.6×δ)≧1の範囲であれば、Uシールリングの過大な変形・破断を抑制することができ、信頼性を十分確保できるものと考える。
以上のように、軸方向厚み(h2−h1)、径方向厚みt、径方向隙間δを適切な値に設定することで、二酸化炭素冷媒雰囲気中においてもHFC系冷媒雰囲気中と同等以下のレベルにまで発生応力を減少させることができる。したがって、軸方向厚み(h2−h1)、径方向厚みt、径方向隙間δを適切な値に設定したUシールリングをシールユニット14として使用すれば、Uシールリングの寸法、取り付け箇所の加工精度を極端に高めることなく、耐荷重性が向上し、信頼性の高いシール性を確保した圧縮機100を提供することが可能である。
また、二酸化炭素冷媒雰囲気中においても、Uシールリングを使用することができるため、圧縮機100の仕様として完全低圧シェルタイプを採用でき、高圧シェルタイプまたは不完全低圧シェルで課題であったシェル肉厚の増加を防止することができ、コスト低減に繋がる。特に大容量の圧縮機を開発する場合、シェル肉厚の関係から圧縮機の仕様は低圧シェルタイプが有利なため、効果は大きくなる。
なお、実施の形態では、圧縮機100がスクロール圧縮機である場合を例に説明したが、これに限定するものではなく、低圧シェルタイプであればその他の形式、たとえばレシプロ式、ロータリー式、スクリュー式であっても同様の効果が得られる。また、二酸化炭素冷媒を使用した場合における発生応力でUシールリングを説明したが、高低圧の差圧が大きくなる他の冷媒(たとえば、圧縮された状態において超臨界状態となるような冷媒)を用いた場合にも同様のことが言える。
また、シールユニット14の材質としては、たとえば四ふっ化エチレン樹脂(PTFE(ポリテトラフルオロエチレン))、三ふっ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、四ふっ化エチレン・六ふっ化プロピレン樹脂(FEP)、四ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)等を用いるとよい。これらの材質でシールユニット14を作製すれば、高低圧差に対してより耐久力を発揮することになる。さらに、これらの材質に、たとえばポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、カーボン、グラファイト、ガラスファイバー、及び、二硫化モリブデンのうち少なくとも1つを充填材として用いれば、更に高低圧差に対しての耐久力を得られる。
1 固定スクロール、1a 吐出ポート、1b 渦巻体、1c 台板、2 揺動スクロール、2b 渦巻体、2c 台板、2d 凹状軸受、3 フレーム、3b 軸受部、4 クランクシャフト、4a 偏心ピン部、5 吸入管、6 回転子、7 固定子、8 シェル、9 圧縮室、11 弁、12 構成部材、13 吐出管、13a 環状段部、14 シールユニット、15 高圧空間、16 サブフレーム、16a 副軸受、35 圧縮機構部、36 駆動機構部、100 圧縮機。

Claims (4)

  1. シェルと、
    前記シェル内に設けられ、流体を圧縮する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部で圧縮された流体が吐出される高圧空間を形成する構成部材と、
    一端部を薄肉化した環状段部が形成され、前記構成部材に隙間を介してはめ込まれており、前記高圧空間と連通して高圧流体を前記シェルの外部に吐出する吐出管と、
    前記吐出管に設けられた前記環状段部と前記構成部材との間にはめ込まれるように設けられているシールユニットと、を有し、
    前記圧縮機構部で圧縮する流体は、
    圧縮された状態において超臨界状態となるものとし、
    前記シールユニットをUシールリングで構成し、
    前記構成部材と前記吐出管との低圧側径方向隙間δを0.2mm以上、0.5mm以下の範囲に設定し、
    前記Uシールリングの軸方向厚みをh2、底部厚みh1、前記UシールリングのU字部片側の径方向厚みをtとし、
    0.2mm≦t≦2mm、0.2mm≦h2−h1≦5mm、2mm≦h2≦7mmを満たし、
    更に(h2−h1)×t /(2.6×δ)≧1となるように設定している
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記シェルに低圧側冷媒のみを作用させている
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記シールユニットは、
    四ふっ化エチレン樹脂、三ふっ化塩化エチレン樹脂、四ふっ化エチレン・六ふっ化プロピレン樹脂)、四ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂のいずれかを材質として形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 前記シールユニットは、
    ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、カーボン、グラファイト、ガラスファイバー、及び、二硫化モリブデンのうち少なくとも1つが充填材として添加されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機。
JP2009269873A 2009-11-27 2009-11-27 圧縮機 Expired - Fee Related JP5361682B2 (ja)

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