JP2009062858A - 横形圧縮機 - Google Patents

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Wataru Sugawara
渉 菅原
Masahiro Onoguchi
昌宏 小野口
Atsushi Shimada
敦 島田
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Abstract

【課題】
密閉容器内を仕切り部材により、高圧側と低圧側に分かれ差圧により摺動部へ給油を行う横形圧縮機では、電動機部の回転数が上がったときに、低圧部の油面上昇を抑制し密閉容器からの冷凍機油の送出低減を図る。これにより、摺動部への給油を確保して信頼性を向上させる。
【解決手段】
仕切り部材の冷媒ガス通路に、通路面積を制御するためのバルブを付設し、低圧側の油面を適正な位置に保持し、密閉容器から油の送出を抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は横形圧縮機に係り、例えば、冷機応用製品,空気調和機等に好適なものである。
従来の横形圧縮機は、図3に示すように密閉容器内に圧縮機機構部および電動機部と油溜め部を仕切るように付設された仕切り部材により差圧を生じさせ電動機部の油面を低くし、油溜め部の油面を高くする横形圧縮機では、電動機部の回転数が一定であれば油溜め部の油面も一定であり、圧縮機機構部から仕切り部材に設けられた冷媒ガス通路を通り油溜め部を経て、冷媒ガスと共に油が密閉容器の吐出パイプから吐出される量も少量で問題無かったが、電動機部の回転数が可変となった場合、差圧を生じさせるための仕切り部材の冷媒ガス通路面積を各回転数において最適にすることは難しく、油溜め部の油面が回転数により上下する。高回転数運転時には差圧が大きくなり油溜め部の油面が上昇して、密閉容器内を通過する冷媒ガスと共に吐出パイプから油が密閉容器外へ出て行き、密閉容器内の油量を減らし軸受部に十分な給油が出来ない恐れがあった。
特開平3−206388号公報
一般に圧縮機は摺動部の信頼性を確保するため、また、圧縮機密閉容器内の温度分布を均一にするため冷凍機油が封入されている。冷凍機油と冷媒ガスとは互いに混ざりあい、混ざった状態の冷凍機油は、混ざらない状態の冷凍機油より粘度が低下する。したがって、信頼性を損なわない程度の粘度を確保するため、冷媒ガスの封入量によって必要な冷凍機油の量も必然的に決まってくる。そのため、高回転数運転時には圧縮機機構部および電動機部と油溜り部の差圧が大きくなり、油溜り部の油面が上昇し仕切り部材を通ってきた冷媒ガスと一緒に油が吐出パイプから密閉容器外へ送出され、密閉容器内の冷凍機油が減少し摺動部に十分な給油が出来なくなる。
本発明は、電動機部の回転数が上がったときに、低圧部の油面上昇を防ぎ密閉容器から冷凍機油の送出低減を図り、摺動部への給油を確保できる横形圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る横形圧縮機は、密閉容器内に、圧縮機機構部とこの圧縮機機構部に回転力を伝達するクランク軸と、このクランク軸に回転力を与える電動機部とを、軸心を水平方向にして収納し、前記クランク軸を支持する主軸受を前記圧縮機機構部と前記電動機部との間に、副軸受を前記主軸受に対して前記電動機部を挟んで対向する位置に設け、前記圧縮機機構部および電動機部を収納した空間と、前記圧縮機機構部から吐出された冷媒を外部に送出する吐出パイプを有した空間の油溜め部とに仕切る仕切り部材とを備えた横形圧縮機において、前記圧縮機機構部および電動機部側と油溜め部側に差圧を生じさせ、電動機部の油面を低くし油溜め部の油面を高くするときに、前記電動機部の回転数が増加し、仕切り部材を境にして差圧が大きくなり過ぎた場合、仕切り部材に設けた冷媒ガス通路の面積を制御するバルブを備えたものである。
これにより、圧縮機機構部から吐出された高圧の冷媒ガスは、密閉空間内の圧縮機機構部と電動機部が配置された空間から、油溜め部が設けられた空間に仕切り部材の冷媒ガス通路を通って送出される際、仕切り部材に設けた冷媒ガス通路の面積がバルブの動作により大きくなり、油溜め部が設けられた空間の圧力が低くなり、この空間の冷凍機油の油面が高くなり過ぎることを抑えることができる。
その結果、密閉容器から冷凍機油の送出を少量にすることができ、圧縮機機構部などの摺動部への潤滑を十分にすることができる。
以上の構成とすることにより、電動機の回転数が上がり冷媒ガスの圧力が上昇して、油溜め部の油面を上昇させようとしても、仕切り部材に設けたバルブ等より冷媒ガス通路面積を制御し、吐出パイプから密閉容器外への油の送出を低減することが可能となる。
以下、本発明の横形圧縮機の実施形態を、図を用いて説明する。各図における同一符号は同一物または相当物を示す。
図1は本発明の横形圧縮機を示す断面図。図1に示す横形圧縮機は、密閉容器1内に圧縮機機構部および電動機部が収納されている。圧縮機機構部は、固定スクロール2,旋回スクロール3,フレーム4,クランク軸5,オルダムリング6を主構成要素としている。固定スクロール2の吸込口には外部サイクルに接続する吸込パイプが圧入されている。
電動機部は、固定子7および回転子8からなり、固定子は密閉容器1に焼嵌めなどにより固定されており、回転子8はクランク軸5に圧入などにより嵌着されている。
フレーム4の外周部は密閉容器1に固定されており、クランク軸5の回転を受ける軸受を具備している。クランク軸5の偏心部には旋回スクロール3が回転自在に取り付けられ、フレーム4に設けられた溝と旋回スクロール3に設けられた溝にはオルダムリング6が摺動自在に装備され、旋回スクロール3の自転を防止している。旋回スクロール3と噛み合って圧縮室を形成する固定スクロール2はフレーム4にボルトで締結されている。
クランク軸5の偏心部と反対側の軸端部は副軸受11で支えられており、副軸受11は密閉容器1に固定された仕切り部材に取り付けられている。一方、フレーム4と旋回スクロール3とで形成されている背面空間は吸込圧力から吐出圧力に至るいずれかの圧力に保たれており、密閉容器1の内部は吐出圧力であるので差圧により冷凍機油16は配油管を通りクランク軸5に設けられた油孔を経由して各摺動部に供給される。
回転子8は固定子7により回転力を受け、クランク軸5が回転し、旋回スクロール3はオルダムリング6の作用により自転をすることなく偏心回転する。旋回スクロール3の公転により、吸込パイプを通して固定スクロール2の吸込口から吸い込まれた冷媒ガスは圧縮室で徐々に圧縮され、吐出孔から密閉容器1内に放出される。放出された冷媒ガスは電動機部を冷却し吐出パイプから外部サイクルへ供給される。
本実施例では各種条件が変化しても適正な油面高さを保つために、仕切り部材12の冷媒ガス通路13を、例えば、最も多い使用条件に設定し電動機が高速回転運転時にバルブが動作し、冷媒ガス通路面積を大きくして油溜め部20の圧力を低くすることで、油面の上昇を押さえ吐出パイプから油の送出を抑えることを目的としたものである。
本発明の第一実施例を示す横形圧縮機断面図。 図1の第一実施例の拡大図。 従来例の横形圧縮機を示す断面図。
符号の説明
1 密閉容器
2 固定スクロール
3 旋回スクロール
4 フレーム
5 クランク軸
6 オルダムリング
7 固定子
8 回転子
9 吸込パイプ
10 吐出孔
11 副軸受
12 仕切り部材
13 仕切り部材冷媒ガス通路
14 支持板切り欠き
15 給油管
16 油
17 バルブ
18 バルブ押さえ
19 バルブ止め具
20 油溜め部

Claims (1)

  1. 密閉容器内に、冷媒を圧縮する圧縮機機構部と、この圧縮機機構部に回転力を伝達するクランク軸と、このクランク軸に回転力を与える電動機部とを、軸心を水平方向にして収納し、前記クランク軸を支持する主軸受を前記圧縮機機構部と前記電動機部との間に、副軸受を前記主軸受に対して前記電動機部を挟んで対向する位置に設け、前記圧縮機機構部および電動機部を収納した空間と、前記圧縮機機構部から吐出された冷媒を外部に送出する吐出パイプを有した空間の油溜め部とに仕切る仕切り部材とを備えた横形圧縮機において、
    前記圧縮機機構部および電動機部側と油溜め部側との間に仕切り部材を設けて、その仕切り部材に空けた冷媒ガス通路により差圧を生じさせ電動機部側の油面を低く、油溜め部の油面を高くする機構において、高回転数運転などの冷媒循環量が多い条件で、前記仕切り部材を境にした差圧が大きく油溜め部の油面が高くなり過ぎるときに、仕切り部材に設けた冷媒ガス通路の面積をバルブにより制御し、油溜め部の油面を一定に保つことを特徴とした横形圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102678570A (zh) * 2011-03-11 2012-09-19 广东美芝制冷设备有限公司 卧式旋转压缩机的油供应装置
JP2021095858A (ja) * 2019-12-16 2021-06-24 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 圧縮機、冷凍冷蔵機器および空気調和装置

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