JP6803933B2 - 実装機 - Google Patents

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Description

本明細書は、実装機およびエラー報知方法を開示する。
従来より、供給された部品を上方からカメラで撮像した画像に基づいて部品の上面の確認処理を行なって、部品を実装する実装機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この実装機では、実装ヘッドに取り付けられた吸着部材によって部品を吸着する際の吸着位置を、撮像した画像に基づいて設定する。
WO2016/035195A1
このような実装機において、カメラが実装ヘッドに取り付けられて実装ヘッドと共に移動する場合、実装ヘッドの移動範囲によっては、カメラが撮像困難な位置に部品が供給されることがある。そうなると、部品の上面の確認処理を行うことができず、適切な対応が困難である。
本開示は、上方からの確認が必要な部品に対しより適切に対応することを主目的とする。
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の第1の実装機は、部品を供給する供給装置と、前記部品を採取部材により採取して実装対象物に実装する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動させる移動装置と、前記実装ヘッドと共に移動して前記部品を上方から撮像可能な撮像装置と、前記部品を載置可能な載置台と、前記撮像装置と前記実装ヘッドと前記移動装置とを制御して、前記部品の供給位置で前記部品が上方から撮像された画像に基づく第1確認処理と、前記部品が前記供給位置から前記載置台に移載された状態で上方から撮像された画像に基づく第2確認処理とのいずれかを、前記部品の供給位置に応じて選択して行う制御装置と、を備えることを要旨とする。
本開示の第1の実装機では、部品の供給位置で部品が上方から撮像された画像に基づく第1確認処理と、部品が供給位置から載置台に移載された状態で上方から撮像された画像に基づく第2確認処理とのいずれかを部品の供給位置に応じて選択して行う。これにより、部品の供給位置に応じて、第1確認処理か第2確認処理のいずれかを行い、部品を上方から確認してから部品を実装することができる。したがって、上方からの確認が必要な部品に対しより適切に対応することができる。
実装システム10の一例を示す説明図。 実装機11の構成の概略を示す構成図。 実装機11の電気的な接続関係を示すブロック図。 HDD43に記憶される撮像可能範囲情報の一例を示す説明図。 撮像可能範囲の一例を示す説明図。 メイン処理ルーチンの一例を示すフローチャート。 実装処理の一例を示すフローチャート。 第2実施形態のメイン処理ルーチンを示すフローチャート。 ジョブ作成処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
(第1実施形態)
図1は実装システム10の一例を示す説明図であり、図2は実装機11の構成の概略を示す構成図であり、図3は実装機11の電気的な接続関係を示すブロック図である。実装システム10は、例えば、部品を基板Sに実装する実装機11と、実装システム10を管理する管理コンピュータ50とを備える。実装システム10は、複数の実装機11が上流から下流に配置されているが、図1では実装機11を1台のみ示す。実装機11は、下方から撮像した画像により部品下面の認識が必要な下面認識部品や、上方からの撮像した画像により部品上面の認識が必要な上面認識部品を実装する。なお、図1の左右方向がX方向であり、前後方向がY方向であり、上下方向がZ方向である。
実装機11は、図1〜3に示すように、基板搬送ユニット12と、実装ユニット13と、部品供給ユニット14と、パーツカメラ15と、ノズルストッカ16と、載置台18と、制御装置40とを備える。基板搬送ユニット12は、基板Sの搬送や実装位置での固定を行う。基板搬送ユニット12は、図1の前後に間隔を開けて設けられ左右方向に架け渡された一対のコンベアベルトを有し、コンベアベルトを駆動して基板Sを搬送する。また、実装機11は、各種情報を表示するモニタ19を備える。
実装ユニット13は、部品を部品供給ユニット14から採取し、基板搬送ユニット12に固定された基板Sへ配置するものである。実装ユニット13は、ヘッド移動部20と、実装ヘッド22と、吸着ノズル24とを備える。ヘッド移動部20は、ガイドレールに導かれてXY方向へ移動するスライダと、スライダを駆動するモータとを備える。実装ヘッド22は、スライダに取り外し可能に装着されており、ヘッド移動部20によりXY方向へ移動する。実装ヘッド22の下面には、1以上の吸着ノズル24が取り外し可能に装着されている。吸着ノズル24は、圧力を利用して部品を採取する採取部材である。なお、この採取部材は、部品を把持するメカニカルチャックなどとしてもよい。実装ヘッド22は、図示しない駆動モータの駆動により、Z軸に沿って吸着ノズル24を昇降させたり、吸着ノズル24を回転(自転)させて吸着ノズル24に吸着された部品の角度を調整したりする。また、実装ヘッド22は、複数(例えば8個や12個など)の吸着ノズル24を保持する円柱状の保持体が回転し、所定位置(ここでは装置の最前方)の吸着ノズル24が下方に移動可能な構造になっている。
この実装ヘッド22(又はスライダ)の下面側には、マークカメラ25が配設されている。マークカメラ25は、実装ヘッド22の移動に伴ってXY方向へ移動する。マークカメラ25は、実装ヘッド22に、部品供給ユニット14に対して吸着ノズル24よりも遠い側(Y方向の後方側)に配設されている。このマークカメラ25は、下方のカメラ視野26内で(図2参照)、基板Sに付された基準マークを撮像したり、上面認識部品の上面を撮像したりして、その画像を制御装置40へ出力する。
部品供給ユニット14は、実装機11の手前側から部品を供給するものであり、左右方向(X方向)に並ぶように整列配置されテープによる部品の供給が可能なテープフィーダ31と、トレイ33による部品の供給が可能なトレイフィーダ32と、を備える。テープフィーダ31は、部品が所定間隔で収容されたテープが巻回されたリールを備え、リールからテープを引き出すことにより部品を供給する。トレイフィーダ32は、部品が整列して並べられたトレイ33を用いて部品を供給する。このトレイフィーダ32は、複数のトレイ33を段積み状態にて収容する図示しないトレイマガジンから一のトレイ33を引き出して部品を供給するものや、一のトレイ33のみを前後に移動させて部品を供給するものなどがある。また、部品供給ユニット14は、トレイ33のサイズが異なる複数種のトレイフィーダ32を使用可能である。
パーツカメラ15は、吸着ノズル24に吸着された部品を下方から撮像し、その画像を制御装置40へ出力する。このパーツカメラ15は、取り外し可能に実装機本体に配設されている。図示は省略するが、作業者は、例えば、トレイフィーダ32の種類によって、パーツカメラ15の位置を図1,図2とは異なる位置に移動させることがある。例えば、作業者は、テープフィーダ31を取り外した状態で、図2の位置よりも右側の位置などにパーツカメラ15を移動する場合があり、その場合、トレイ33はY方向のより後方側の位置に配設可能となる。
ノズルストッカ16は、複数の吸着ノズル24をストックするものであり、取り外し可能に実装機本体に配設されている。このノズルストッカ16は、基板Sの種類の変更など必要に応じて取り外され、基板Sの種類などに適合するものに取り替えられる。
載置台18は、基板搬送ユニット12と部品供給ユニット14との間に配設されている。この載置台18は、上面が水平な台であり、例えば上面認識部品の仮置き台として用いられる。
制御装置40は、図3に示すように、CPU41を中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。また、制御装置40は、処理プログラムを記憶するROM42、各種データを記憶するHDD43、作業領域として用いられるRAM44、外部装置と電気信号をやり取りするための入出力インタフェース45などを備え、これらはバス46を介して接続されている。この制御装置40は、基板搬送ユニット12、実装ユニット13のヘッド移動部20や吸着ノズル24,マークカメラ25、部品供給ユニット14、パーツカメラ15などへ制御信号を出力する。また、制御装置40は、マークカメラ25や部品供給ユニット14、パーツカメラ15などからの信号を入力する。
制御装置40のHDD43には、実装ヘッド22の移動範囲とマークカメラ25のカメラ視野26とに基づくマークカメラ25の撮像可能範囲に関する撮像可能範囲情報が記憶されている。図4はHDD43に記憶される撮像可能範囲情報の一例を示す説明図であり、図5は撮像可能範囲の一例を示す説明図である。ここで、実装ヘッド22は、ヘッド移動部20によりXY方向へ移動するものであり、吸着ノズル24が部品の供給位置と実装位置との間を移動可能となるように移動範囲が定められる。一方、マークカメラ25は、実装ヘッド22の下面側に、部品供給ユニット14に対して吸着ノズル24よりも遠い側に配設されている。このため、マークカメラ25の移動範囲は、吸着ノズル24の移動範囲よりもY方向の後方側にずれた範囲となる。したがって、マークカメラ25は、例えばヘッド移動部20のY方向に沿ったガイドレールにおけるY方向後端位置から距離L1となる位置が撮像限界ラインLlimit(図5参照)となる。即ち、マークカメラ25は、撮像限界ラインLlimitから前方側に外れる距離L2の範囲にある部品は、撮像することができない。上述したように、作業者はトレイフィーダ32の種類によってパーツカメラ15の位置を移動させることがあるため、トレイフィーダ32の種類によってトレイ33のY方向の後端位置(部品供給時の先頭位置)が異なる場合がある。即ち、部品供給時の先頭側となるトレイ33の左後方の隅を基準位置(X0,Y0)とすると、種類の異なるトレイ33の各基準位置(X0,Y0)が異なる場合がある。例えば、図5Bのトレイ33の方が図5Aのトレイ33よりもY方向の後方側に位置している。このため、各トレイ33の各基準位置(X0,Y0)から撮像限界ラインLlimitまでの距離は、図5Aの距離Laよりも図5Bの距離Lbの方が長くなる。このように、トレイフィーダ32(トレイ33)の種類によって、基準位置(X0,Y0)から撮像限界ラインLlimitまでの撮像可能範囲が異なるものとなる。図4に示すように、HDD43には、トレイフィーダ32の種類(A,B,C,・・・)と、トレイ33上の撮像可能範囲(距離La,Lb,Lc)とを対応付けた撮像可能範囲情報が記憶されている。なお、図4にはトレイフィーダ32のみの情報を示すが、テープフィーダ31の情報を記憶してもよい。ただし、テープフィーダ31は、部品の供給位置が、テープの送り方向の先頭側(Y方向の後方側)の一の位置であるため、マークカメラ25の撮像可能範囲が問題となることは殆どない。また、載置台18は、マークカメラ25の撮像可能範囲内にある。
管理コンピュータ(PC)50は、実装システム10の各装置の情報を管理するコンピュータである。管理PC50は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成された制御装置を備える。この制御装置は、処理プログラムを記憶するROM、各種データを記憶するHDD、作業領域として用いられるRAM、外部装置と電気信号をやり取りするための入出力インタフェースなどを備える。この管理PC50は、作業者が各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置52と、各種情報を表示するディスプレイ54とを備える。管理PC50は、実装機11と通信可能に構成されており、実装機11に実装処理の開始を指示するジョブ(実装指示)を送信する。このジョブは、基板Sにどの種類の部品をどういう順番で実装するかの情報や基板Sを何枚作製するかの情報、部品の供給元の情報などの情報を含む。また、ジョブは、供給元にトレイフィーダ32を含む場合、トレイフィーダ32の種類の情報や部品種の情報、例えば基準位置(X0,Y0)の最も近くにある先頭部品の供給位置(X1,Y1)の情報(図5参照)、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dyの情報(図5参照)、XY方向の部品数などの情報を含む。
以下は、実装機11で実行される実装動作に関する説明である。図6はメイン処理ルーチの一例を示すフローチャートである。図6のメイン処理ルーチンでは、制御装置40のCPU41は、まず、管理PC50から送信されるジョブを受信したか否かを判定する(S100)。CPU41は、ジョブを受信していないと判定すると、メイン処理ルーチンを終了し、ジョブを受信したと判定すると、以下の処理を実行する。なお、説明の便宜上、S100で受信したジョブは、部品の供給元にトレイフィーダ32を含むものとする。
CPU41は、S100で受信したジョブから、今回のトレイフィーダ32の種類や部品種、先頭部品の供給位置(X1,Y1)、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dy、部品数などを取得する(S110)。また、CPU41は、今回のトレイフィーダ32の種類に対応するマークカメラ25の撮像可能範囲の情報をHDD43から取得する(S120)。続いて、CPU41は、基板搬送ユニット12により基板Sを搬入して実装位置で固定し(S130)、図7に示す実装処理を行う(S140)。CPU41は、S140の実装処理を行うと、基板搬送ユニット12により基板Sを搬出し(S150)、実装予定の全ての基板Sの処理が完了したか否かを判定する(S160)。CPU41は、全ての基板Sの処理が完了していないと判定すると、S130に戻り処理を繰り返し、全ての基板Sの処理が完了したと判定すると、メイン処理ルーチンを終了する。以下、図7の実装処理を説明する。なお、説明の便宜上、トレイフィーダ32から供給される部品であって上面認識部品を実装する場合について説明する。
図7の実装処理では、制御装置40のCPU41は、まず、今回の対象部品(一の対象部品)の供給位置を取得する(S200)。なお、CPU41は、今回の対象部品がトレイ33内の先頭部品であれば、ジョブに含まれる先頭部品の供給位置(X1,Y1)を取得する。また、先頭部品以外の部品であれば、先頭部品の供給位置(X1,Y1)と、対象部品の採取順、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dyとに基づいて算出した対象部品の供給位置を取得する。次に、CPU41は、対象部品の供給位置が、メイン処理ルーチンのS120で取得したマークカメラ25の撮像可能範囲内にあるか否かを判定する(S210)。即ち、CPU41は、対象部品の供給位置として取得したY方向の位置が、撮像可能範囲として定められた距離内に収まっているか否かを判定する。
CPU41は、S210で対象部品がマークカメラ25の撮像可能範囲内にあると判定すると、実装ヘッド22を移動させてマークカメラ25で対象部品を上方から撮像する(S220)。続いて、CPU41は、撮像した画像を画像処理して(S230)、対象部品の使用可否を確認する確認処理を行う(S240)。例えば、上面認識部品は、使用不可の場合に使用不可を示すマークが予め上面に設けられているものとする。このため、CPU41は、S240では、処理した画像の各画素値などに基づいて対象部品を示す領域を抽出し、抽出した領域のうち使用不可を示すマークが存在する可能性のある領域内の画素を抽出する。そして、CPU41は、抽出した画素の画素値がマークを示す画素値と一致するか否かなどにより使用不可を示すマークの有無を判定し、対象部品の使用可否の確認処理を行う。なお、S220〜S240の処理は、本開示の第1確認処理に該当する。
一方、CPU41は、S210で対象部品がマークカメラ25の撮像可能範囲内にないと判定すると、実装ヘッド22を移動させて吸着ノズル24により対象部品を吸着する(S250)。そして、CPU41は、吸着ノズル24が吸着した対象部品を載置台18へ移載するよう実装ヘッド22を制御する(S260)。対象部品が載置台18へ移載されると、CPU41は、マークカメラ25で載置台18上の対象部品を上方から撮像する(S270)。即ち、CPU41は、対象部品がマークカメラ25の撮像可能範囲内になければ、一旦載置台18に仮置きしてから、マークカメラ25で対象部品を撮像するのである。続いて、CPU41は、撮像した画像を画像処理して(S280)、対象部品の使用可否を確認する確認処理を行う(S290)。なお、CPU41は、S280,S290の処理を、S230,S240の処理と同様に行う。また、S250〜S290の処理は、本開示の第2確認処理に該当する。
CPU41は、S240またはS290で対象部品の使用可否の確認処理を行うと、対象部品が使用可能であるか否かを判定する(S300)。CPU41は、S300で対象部品が使用可能であると判定すると、吸着ノズル24で対象部品を吸着して基板Sの実装位置に実装する(S310)。一方、CPU41は、S300で対象部品が使用不可であると判定すると、吸着ノズル24で対象部品を吸着して図示しない廃棄ボックスなどに廃棄する(S320)。なお、CPU41は、S240で対象部品の使用可否の確認処理を行った場合、S310,S320では供給位置にある部品を吸着ノズル24で吸着することになる。また、CPU41は、S290で対象部品の使用可否の確認処理を行った場合、S310,S320では載置台18に仮置きされている部品を吸着ノズル24で吸着することになる。
こうして対象部品の実装または廃棄を行うと、CPU41は、現在の基板Sに対して実装予定の全ての部品の処理が完了したか否かを判定する(S330)。CPU41は、全ての部品の処理が完了していないと判定すると、S200に戻り処理を繰り返し、全ての部品の処理が完了したと判定すると、実装処理を終了する。
ここで、第1実施形態の構成要素と本開示の第1の実装機の構成要素との対応関係を明らかにする。第1実施形態の部品供給ユニット14が本開示の供給装置に相当し、実装ヘッド22が実装ヘッドに相当し、ヘッド移動部20が移動装置に相当し、マークカメラ25が撮像装置に相当し、載置台18が載置台に相当し、制御装置40が制御装置に相当する。また、トレイフィーダ32がトレイ型部品供給装置に相当する。
以上説明した第1実施形態の実装機11は、供給位置にある部品をマークカメラ25で撮像し、撮像した画像に基づいて部品の使用可否を確認する第1確認処理が可能である。また、実装機11は、載置台18に移載した部品をマークカメラ25で撮像し、撮像した画像に基づいて部品の使用可否を確認する第2確認処理が可能である。実装機11は、第1確認処理と第2確認処理とを部品の供給位置に応じて選択して行い、部品を上方から確認してから部品を実装することができる。したがって、実装機11は、上方からの確認が必要な上面認識部品に対し、より適切に画像を撮像し、確認処理を行った上で実装することができる。
また、実装機11の制御装置40は、トレイフィーダ32における部品の供給位置が、マークカメラ25の撮像可能範囲(所定範囲)内にある部品に第1確認処理を行い、撮像可能範囲外となる部品に第2確認処理を行う。これにより、実装機11は、マークカメラ25の撮像可能範囲内の部品については載置台18に移載することなく速やかに確認処理を行うことができ、撮像可能範囲外の部品については載置台18に移載して適切に確認処理を行うことができる。
また、実装機11の部品供給ユニット14は、基板S側のトレイ33の端部位置(Y方向の後端位置)が異なる複数種のトレイフィーダ32を使用可能であり、制御装置40は、トレイフィーダ32の種類に応じた撮像可能範囲(所定範囲)を用いる。これにより、実装機11は、トレイフィーダ32(トレイ33)の種類に応じて、第1確認処理と第2確認処理とを適切に選択して行うことができる。
(第2実施形態)
以下は、第2実施形態の説明である。第2実施形態の実装機11は、第1実施形態の実装機11から載置台18を省略した以外は同じ構成であるため、第2実施形態の実装機11の構成の図示および説明は省略する。第2実施形態の実装機11の制御装置40は、図6のメイン処理ルーチンに変えて図8のメイン処理ルーチンを実行する。なお、上述した第1実施形態と同じ構成及び処理については、同じ符号及び同じステップ番号を付す。
図8のメイン処理ルーチンでは、制御装置40のCPU41は、S100で管理PC50からジョブを受信すると、S110で今回のトレイフィーダ32の種類や部品種、先頭部品の供給位置(X1,Y1)、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dy、XY方向の部品数などを取得する。また、CPU41は、S120でトレイフィーダ32の種類に対応するマークカメラ25の撮像可能範囲を取得する。次に、CPU41は、部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品の有無を確認し(S170)、マークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品があるか否かを判定する(S180)。CPU41は、S170では、先頭部品と、先頭部品以外の残りの各部品とについて、マークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品の有無を確認する。なお、CPU41は、先頭部品の供給位置(X1,Y1)と、部品の採取順、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dyとに基づいて、先頭部品以外の残りの各部品の供給位置を算出し、算出した各供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲内か否かを確認する。即ち、第2実施形態では、制御装置40のCPU41は、ジョブを受信すると、S140の実装処理に先立って、各部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲内であるか否かを確認する。
そして、CPU41は、S180でマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品がないと判定すると、S130〜S160の処理を実行する。即ち、CPU41は、基板Sを搬入して実装処理を行って基板Sを搬出する処理を、全ての基板Sについて繰り返し行う。一方、CPU41は、S180でマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品があると判定すると、モニタ19にエラー発生の旨を表示することでエラーを報知して(S190)、メイン処理ルーチンを終了する。なお、実装機11がエラー表示灯などを備えていれば、CPU41は、モニタ19の表示に加えてあるいはモニタ19の表示に代えて、エラー表示灯を点灯させてエラーを報知してもよい。これにより、作業者は実装処理を開始する前に、マークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品がトレイ33上にあることを認識することができる。このため、作業者は、そのトレイ33を用いないようにしたり、そのトレイ33の供給部品数や供給部品位置を調整したりするなどの対応を行うことで、マークカメラ25で撮像不能となることに起因するエラーが実装処理中に発生して、実装処理が中断するのを防止することができる。
以上説明した第2実施形態の実装機11によれば、管理PC50からジョブを受信したとき、部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外(所定範囲外)となる部品がある場合には、実装処理に先立ってモニタ19でエラーを報知するから、作業者がエラーに適切に対応することができる。したがって、部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外であるために、マークカメラ25で撮像不能となることに起因するエラーが実装処理中に発生して、実装処理が中断するのを防止することができる。このため、上面認識部品に対し、より適切に対応することができる。なお、第2実施形態の図8のS100〜S120,S170〜S190の処理を実行する制御装置40とモニタ19とが、本開示の第2の実装機のエラー報知装置に相当する。また、本開示の第1のエラー報知方法も明らかにしている。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、トレイフィーダ32の部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲内にあるか否かを確認するものとしたが、トレイフィーダ32に限られず、テープフィーダ31を含めて確認してもよい。
また、上述した実施形態では、マークカメラ25が、実装ヘッド22に部品供給ユニット14に対して吸着ノズル24よりも遠い側(Y方向の後方側)に配設されるものとしたが、このような位置関係に限られるものではない。マークカメラ25と吸着ノズル24とのY方向の位置関係に拘わらず、部品供給ユニット14の部品の供給位置に基づいて第1確認処理か第2確認処理のいずれかを選択して行うものなどとしてもよい。
また、上述した実施形態では、複数種類のトレイフィーダ32を使用可能としたが、これに限られず、1種類のトレイフィーダ32のみを使用可能としてもよい。
また、上述した実施形態では、上面認識部品の確認処理として部品の使用可否を確認するものとしたが、これに限られず、部品の上面画像を用いて確認する処理であれば如何なる処理としてもよい。例えば、部品の上方の特徴部を基準にして実装する部品であれば、その特徴部の位置などを確認する処理などとしてもよい。
また、上述した第2実施形態では、実装機11でエラーを報知するものを例示したが、これに限られず、例えば管理PC50でジョブを作成した場合にエラーを報知するとしてもよい。ここで、図9はジョブ作成処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。この処理は、作業者による入力装置52などの操作によってジョブ作成が指示されたときに、管理PC50により実行される。
図9のジョブ作成処理ルーチンでは、管理PC50は、まず基板Sの種類や基板Sを何枚作製するかの基板数、実装対象の部品の種類、各種類の部品を何個実装するかの部品数(実装数)などの情報を取得する(S400)。管理PC50は、これらの情報を、ディスプレイ54に表示される図示しない入力画面を介して作業者により入力された内容から取得するものなどとしてもよい。なお、説明の便宜上、実装対象の部品の供給元にはトレイフィーダ32を含むものとする。次に、管理PC50は、基板Sへの各部品の実装順や基板数、トレイフィーダ32の種類、トレフィーダ32における先頭部品の供給位置(X1,Y1)、X方向の部品間隔DxおよびY方向の部品間隔Dy、部品数などの情報を含むジョブを作成する(S410)。そして、管理PC50は、作業者から入力装置52などを介してジョブのチェックが指示されるのを待つ(S420)。管理PC50は、S420でジョブのチェックが指示されたと判定すると、以下のようにジョブのチェックを行う。なお、管理PC50は、作業者からのチェック指示に拘わらず、S410でジョブを作成するとジョブのチェックを行うものとしてもよい。
管理PC50は、作成したジョブの出力対象となる実装機11において今回のトレイフィーダ32の種類に対応するマークカメラ25の撮像可能範囲を取得する(S430)。続いて、管理PC50は、ジョブに含まれる部品の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品の有無を確認し(S440)、マークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品があるか否かを判定する(S450)。管理PC50は、これらの処理を、上述したS170,S180と同様に行うことができる。そして、管理PC50は、S450でマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品がないと判定すると、ジョブを実装機11に出力して(S460)、ジョブ作成処理ルーチンを終了する。一方、管理PC50は、S450でマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品があると判定すると、ジョブを実装機11に出力せずに、エラーメッセージをディスプレイ54に表示することなどによりエラーを報知して(S470)、ジョブ作成処理ルーチンを終了する。
これにより、管理PC50は、供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品の情報を含むジョブを実装機11に送信するのを防止することができる。このため、実装機11は、供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品がジョブで指示されているか否かを確認することなく、マークカメラ25で撮像不能となることに起因するエラーが実装処理中に発生して実装処理が中断するのを防止することができる。なお、管理PC50は、S470で報知するエラーメッセージとして、ジョブが適切に作成されていない旨のエラーを報知することができる。また、管理PC50は、エラーを報知した後に、作業者からの指示を受けて再度ジョブを作成し直すものとしてもよい。その場合、管理PC50は、トレイ33上の供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品について、そのトレイ33の後で部品を供給することとなる別のトレイ33から供給されるようにトレイ33上の部品位置やトレイ33上の部品数などを修正すればよい。なお、管理PCは、ジョブチェックの結果、供給位置がマークカメラ25の撮像可能範囲外となる部品があると判定した場合に、エラーを報知することなくジョブを作成し直すものなどとしてもよい。
以上説明した本開示の第1の実装機において、以下のように構成してもよい。本開示の第1の実装機において、前記撮像装置は、前記実装ヘッドに前記採取部材よりも前記供給装置から離れた側に配置され、前記供給装置は、複数の前記部品が前記採取部材により採取可能に並んだトレイにより前記部品を供給するトレイ型部品供給装置であり、前記制御装置は、前記部品の供給位置が、前記実装対象物側の所定範囲内にある前記部品に前記第1確認処理を行い、前記所定範囲外となる前記部品に前記第2確認処理を行うものとしてもよい。撮像装置が採取部材よりも供給装置から離れた側に配置されている場合、実装ヘッドの移動範囲や部品の供給位置によっては、供給された部品を上方から撮像するのが困難となる。このため、所定範囲内の部品に第1確認処理を行い、所定範囲外の部品に第2確認処理を行うことで、所定範囲内の部品については載置台に移載することなく速やかに確認処理を行うことができ、所定範囲外の部品については載置台に移載して適切に確認処理を行うことができる。
本開示の第1の実装機において、前記供給装置は、前記トレイの前記実装対象物側の端部位置が異なる複数種の前記トレイ型部品供給装置を使用可能であり、前記制御装置は、使用される前記トレイ型部品供給装置の種類に応じた前記所定範囲を用いるものとしてもよい。こうすれば、トレイ型部品供給装置の種類に応じて第1確認処理と第2確認処理とを適切に選択して行うことができる。
本開示の第2の実装機は、部品を供給する供給装置と、前記部品を採取部材により採取して実装対象物に実装する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動させる移動装置と、前記実装ヘッドに前記採取部材よりも前記供給装置から離れた側に配置され、前記実装ヘッドと共に移動して前記部品を上方から撮像可能な撮像装置と、前記撮像装置と前記実装ヘッドと前記移動装置とを制御して、前記部品の供給位置で前記部品が上方から撮像された画像に基づく所定の確認処理を行ってから前記部品を実装させる実装処理を、実装指示装置からの実装指示に基づいて実行する制御装置と、前記実装指示がなされたとき、前記部品の供給位置が前記実装対象物側の所定範囲外となる前記部品がある場合、前記実装処理に先立ってエラーを報知するエラー報知装置と、を備えることを要旨とする。
本開示の第2の実装機は、実装指示がなされたとき、部品の供給位置が実装対象物側の所定範囲外となる部品がある場合、実装処理に先立ってエラーを報知する。このため、供給位置が所定範囲外であるために撮像装置により撮像不能となることに起因するエラーが実装処理中に発生して、実装処理が中断するのを防止することができる。したがって、上方からの確認が必要な部品に対しより適切に対応することができる。
本開示の第1のエラー報知方法は、供給された部品を実装対象物に実装する実装処理を、実装指示装置からの実装指示に基づいて実行する実装機のエラー報知方法であって、(a)前記実装指示がなされたとき、前記部品の供給位置が前記実装対象物側の所定範囲外となる前記部品があるか否かを判定するステップと、(b)前記ステップ(a)により前記所定範囲外となる前記部品があると判定した場合、前記実装処理に先立ってエラーを報知するステップと、を含むことを要旨とする。
本開示の第1のエラー報知方法は、実装指示がなされたとき、部品の供給位置が実装対象物側の所定範囲外となる部品があるか否かを判定し、所定範囲外となる部品があると判定した場合、実装処理に先立ってエラーを報知する。このため、供給位置が所定範囲外であるために撮像装置により撮像不能となることに起因するエラーが実装処理中に発生して、実装処理が中断するのを防止することができる。したがって、上方からの確認が必要な部品に対しより適切に対応することができる。
本開示の第2のエラー報知方法は、供給された部品を実装対象物に実装する実装機に対する実装指示作成時のエラー報知方法であって、(a)前記部品のサイズおよび数を含む情報から前記部品の供給位置に関する情報を含む前記実装指示を作成するステップと、(b)前記ステップ(a)で作成した前記実装指示において前記部品の供給位置が前記実装対象物側の所定範囲外となる前記部品があるか否かを判定するステップと、(c)前記ステップ(b)により前記所定範囲外となる前記部品があると判定した場合、前記実装機に前記実装指示を出力することなくエラーを報知するステップと、を含むことを要旨とする。
本開示の第2のエラー報知方法は、作成した実装指示において部品の供給位置が実装対象物側の所定範囲外となる部品があるか否かを判定し、所定範囲外となる部品があると判定した場合、実装機に実装指示を出力することなくエラーを報知する。このため、供給位置が所定範囲外であるために撮像装置により撮像不能となることに起因するエラーが実装機での実装処理中に発生して、実装処理が中断するのを防止することができる。したがって、上方からの確認が必要な部品に対しより適切に対応することができる。
本発明は、基板に部品を実装する実装機に利用可能である。
10 実装システム、11 実装機、12 基板搬送ユニット、13 実装ユニット、14 部品供給ユニット、15 パーツカメラ、16 ノズルストッカ、18 載置台、19 モニタ、20 ヘッド移動部、22 実装ヘッド、24 吸着ノズル、25 マークカメラ、26 カメラ視野、31 テープフィーダ、32 トレイフィーダ、33 トレイ、40 制御装置、41 CPU、42 ROM、43 HDD、44 RAM、45 入出力インタフェース、46 バス、50 管理コンピュータ、52 入力装置、54 ディスプレイ、S 基板。

Claims (3)

  1. 部品を供給する供給装置と、
    前記部品を採取部材により採取して実装対象物に実装する実装ヘッドと、
    前記実装ヘッドを移動させる移動装置と、
    前記実装ヘッドと共に移動して前記部品を上方から撮像可能な撮像装置と、
    前記部品を載置可能な載置台と、
    前記撮像装置と前記実装ヘッドと前記移動装置とを制御して、前記部品の供給位置で前記部品が上方から撮像された画像に基づく第1確認処理と、前記部品が前記供給位置から前記載置台に移載された状態で上方から撮像された画像に基づく第2確認処理とのいずれかを、前記部品の供給位置に応じて選択して行う制御装置と、
    を備える実装機。
  2. 請求項1に記載の実装機であって、
    前記撮像装置は、前記実装ヘッドに前記採取部材よりも前記供給装置から離れた側に配置され、
    前記供給装置は、複数の前記部品が前記採取部材により採取可能に並んだトレイにより前記部品を供給するトレイ型部品供給装置であり、
    前記制御装置は、前記部品の供給位置が、前記実装対象物側の所定範囲内にある前記部品に前記第1確認処理を行い、前記所定範囲外となる前記部品に前記第2確認処理を行う
    実装機。
  3. 請求項2に記載の実装機であって、
    前記供給装置は、前記トレイの前記実装対象物側の端部位置が異なる複数種の前記トレイ型部品供給装置を使用可能であり、
    前記制御装置は、使用される前記トレイ型部品供給装置の種類に応じた前記所定範囲を用いる
    実装機。
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