JP6803496B1 - 圧力測定方法及び熱陰極電離真空計 - Google Patents

圧力測定方法及び熱陰極電離真空計 Download PDF

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Abstract

【課題】大気圧の真空チャンバVc内を所定の到達圧力まで真空排気する場合に、ハウジング1内表面に吸着した気体分子の影響を受けることなく、真空チャンバ内が到達圧力になったことを速やかに判断できる圧力測定方法を提供する。【解決手段】ハウジング1内に、無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下の第1フィラメント2aと、金属製で仕事関数が4eV以上の第2フィラメント2bが配置された熱陰極電離真空計IGを用い、真空ポンプにより真空チャンバ内を真空排気することで大気圧力以下の真空チャンバ内にて第1の圧力範囲を第1フィラメントに通電し、圧力測定する第1工程と、第1の圧力範囲より低い第2の圧力範囲を第1フィラメントから第2フィラメントに切り換えて通電し、圧力測定する第2工程と、第2の圧力範囲より更に低い第3の圧力範囲を第2フィラメントから第1フィラメントに更に切り換えて通電し、圧力測定する第3工程を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、真空ポンプが接続されると共に、真空計がそのハウジングを介して装着された真空チャンバ内を予め設定される所定の到達圧力まで真空排気する際に真空チャンバ内の圧力を測定するための圧力測定方法及びその圧力測定方法の実施に好適な熱陰極電離真空計に関する。
半導体製造装置やフラットパネルディスプレイの製造工程においては、シリコンウエハなどの基板の表面に対して成膜処理、ドライエッチング処理や熱処理といった各種の真空プロセスを施す工程があり、このような真空プロセスは、通常、真空チャンバ内で実施される。そして、真空プロセスにおいては、真空チャンバの圧力(言い換えると、真空チャンバ内に残留する気体)が例えば製品歩留まりに大きな影響を与えることから、真空チャンバには、測定しようとする圧力範囲に応じて各種の真空計が装着されている。
例えば、10Pa〜1×10−7Paの比較的広い圧力範囲を測定できる真空計として熱陰極電離真空計が知られている(例えば、特許文献1参照)。このものは、センサ本体と、これに配線接続される制御コントローラとを備える。センサ本体は、真空チャンバの壁面に着脱自在に装着される金属製のハウジング内に、イリジウム製の細線の表面を無機化合物としての酸化イットリウム(Y)で被膜したフィラメントと、筒状の輪郭を有するグリッドと、イオンコレクタとを備える。圧力測定時には、制御コントローラによりフィラメントに通電してこのフィラメントを点灯させて熱電子を放出させ、フィラメントより高い電位をグリッドに付与する。このとき、このグリッド周辺で熱電子と衝突して生じた気体原子、分子の正イオンがイオンコレクタで捕集される。そして、制御コントローラは、イオンコレクタを流れるイオン電流をIi、感度をS、フィラメントとグリッドとの間のエミッション電流をIeとし、エミッション電流Ieが一定になるようにフィラメントへの通電電流を制御しながら、Ii=Ie×S×Pの関係式から真空チャンバ内の圧力Pを圧力指示値として算出する。この算出された圧力指示値は、ディスプレイなどの外部機器に出力して真空チャンバ内の圧力として表示することができる。
ところで、各種の真空プロセスを実施する真空チャンバに対しては、その内部を大気圧に戻した後、成膜材料の補充や防着板の交換といったメンテナンスが定期的に行われる。このように真空チャンバを大気に戻すと、真空チャンバの内壁面等には真空排気され難い水分子等が付着する。このとき、真空チャンバ側からフランジを介してハウジング内に大気が侵入することで、センサ本体のハウジング内面にも水分子等が付着することになる。メンテナンス終了後、真空プロセスを開始するのにあたっては、通常、真空チャンバ内に残留する気体の影響を可及的に少なくするために、真空チャンバ内を任意に設定される到達圧力(例えば、1×10−6Pa以下の所定圧力)まで真空排気される。
然しながら、上記従来例の真空計(ハウジング内にフィラメントが設けられた真空計)を用いると、特に、室温環境の真空チャンバの内壁面とハウジング内表面とに夫々付着する気体分子層の吸着及び脱離の相違に起因して、真空計の圧力指示値が即時に真空チャンバ内の圧力の真値を示すことができない。ここで、ハウジングを用いない、フィラメントやグリッドを真空チャンバ内に突設して圧力測定する所謂ヌードタイプの真空計を用いる場合、メンテナンス作業の障害となるばかりか、真空計の破損可能性が上昇するため好ましくない。このため、真空計のハウジング内の気体分子層の影響が減少するまでエージングを行う必要が生じ、これにより、真空チャンバ内が到達圧力になることを確認するのに多大な時間を要し(言い換えると、真空チャンバ内が到達圧力になったことを速やかに判断することができず)、メンテナンスから生産開始迄に伴う中断時間(アイドル時間)が長くなることが判明した。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ね、次のことを知見するのに至った。即ち、上記従来例のイリジウム製の細線の表面を酸化イットリウム(Y)で被膜したフィラメントは、仕事関数(固体表面から1個の電子を取り出すのに必要な最小のエネルギーであり、固体中のフェルミ準位と真空準位とのエネルギー差で与えられるもの)が小さい。このため、タングステンなどの仕事関数(eV)が大きいフィラメントと比較して、金属製のハウジング内面が比較的低い温度(約40℃)で平衡となる。これに対して、フィラメントとして、従来から広く利用されているタングステンなどの仕事関数(eV)が比較的大きいものを使用すれば、ハウジング内面が比較的高い温度(約60℃)で平衡となる。そして、この2種類のフィラメントについて比較を行った結果、タングステンなどの仕事関数(eV)が比較的大きいものをフィラメントとして使用している場合、真空チャンバ内の圧力が1×10−6Paより低い圧力範囲へと状態が時間遷移する際において、ハウジング内表面に吸着している気体分子層の放出が室温の真空チャンバ内壁面からの放出より優勢となるために、測定しているイオン電流が増加してしまい、結果的に圧力指示値を増加させていることを知見するに至った。
つまり、このような条件下では、真空チャンバ内の排気に伴う圧力降下の時間遷移と相関(同期)せず、単位時間当たりの圧力指示値の変化量が真値(真空チャンバ内の圧力値)より少なくなる傾向を示してしまう。言い換えれば、一定期間は真値より高い圧力値を示してしまう。なお、真空計のハウジング内表面に吸着する気体分子層の放出量が、室温の真空チャンバ内壁面からの放出とほぼ同等となるまでエージングされていれば、真空計の圧力指示値は真値を示すことになるが、これでは、真空チャンバの到達圧力を示すまでに多大な時間を要してしまう。逆に仕事関数が比較的小さいものをフィラメントとして使用している場合、特定の圧力範囲(1×10−2Paから1×10−6Paまでの圧力範囲)へと状態が時間遷移する際においては、ハウジング内表面への気体分子(主に水分子)の吸着が脱離より優勢となる結果、ハウジング内の見かけの圧力が真空チャンバ内圧力より大きくなる傾向があることを知見するに至った。
特に、大気圧側から本圧力範囲へと時間遷移する際には、ハウジング内表面に吸着された気体分子の量が多く、気体分子(主に水分子)は徐々に放出されることで、ハウジング内を測定している真空計の圧力指示値が真空チャンバの到達圧力を示すようになるまで、多大な時間を要する原因となってしまう。加えて、仕事関数が比較的大きいフィラメントを用いて、1×10−2Pa以上の範囲において使用した場合は、仕事関数に基づく発熱等と周囲環境が起因となり、フィラメントの損耗(酸化や、昇華、または熱プラズマによるスパッタリング現象等を起因とする損耗)が激しくなり、これでは、フィラメント寿命が短くなることから、真空計本体の交換周期が早まる結果を生み、この面から中断時間を長くしてしまう。特に、フィラメントが金属で構成され、酸素を含むガスで真空チャンバを大気圧にする構成である場合は、金属の酸化現象を引き起こすため、更にフィラメント寿命が短くなってしまう。
特許6227836号公報
本発明は、以上の知見を基になされたものであり、大気圧の真空チャンバ内を所定の到達圧力まで真空排気する場合に、ハウジング内表面に吸着した気体分子(水分子)の影響を受けることなく、真空チャンバ内が到達圧力になったことを速やかに判断することができる圧力測定方法及びこの圧力測定方法の実施に好適な熱陰極電離真空計を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、真空ポンプが接続されると共に、真空計がそのハウジングを介して装着された真空チャンバ内を予め設定される所定の到達圧力まで真空排気する際に真空チャンバ内の圧力を測定するための本発明の圧力測定方法は、真空計として、ハウジング内に第1フィラメントと第2フィラメントが配置された熱陰極電離真空計を用い、第1フィラメントをその表面が無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下のもの、及び、第2フィラメントをその表面が金属製で仕事関数が4eV以上のものとし、真空ポンプにより真空チャンバ内を真空排気することで大気圧力以下の真空チャンバ内にて第1の圧力範囲を第1フィラメントに通電し、圧力測定する第1工程と、第1の圧力範囲より低い第2の圧力範囲を第1フィラメントから第2フィラメントに切り換えて通電し、圧力測定する第2工程と、第2の圧力範囲より更に低い第3の圧力範囲を第2フィラメントから第1フィラメントに更に切り換えて通電し、圧力測定する第3工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の熱陰極電離真空計は、ハウジング内にフィラメントと筒状の輪郭を有するグリッドとイオンコレクタとを有するセンサ本体と、真空雰囲気中でフィラメントに通電してこのフィラメントを点灯させて熱電子を放出させ、フィラメントより高い電位をグリッドに付与して、このグリッド周辺で熱電子と衝突して生じた気体原子、分子の正イオンをイオンコレクタで捕集し、このときイオンコレクタを流れるイオン電流をIi、感度をS、フィラメントとグリッドとの間のエミッション電流をIeとして、Ii=Ie×S×Pの関係式から圧力Pを得る制御コントローラと、を備え、フィラメントは、夫々がグリッドの周囲に配置される、表面が無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下の第1フィラメントと、表面が金属製で仕事関数が4eV以上の第2フィラメントとで構成され、制御コントローラに、真空ポンプにより真空チャンバ内を真空排気することで大気圧力以下の真空チャンバ内にて第1の圧力範囲では第1フィラメントに通電し、第1の圧力範囲より低い第2の圧力範囲では第2フィラメントに通電し、第2の圧力範囲より更に低い第3の圧力範囲では第1フィラメントに通電するように第1フィラメントと第2フィラメントとの間で通電を切り換える切換手段が設けられることを特徴とする。
以上によれば、フィラメントとして仕事関数の異なる2本のフィラメント(第1フィラメント及び第2フィラメント)を用い、真空ポンプによる真空チャンバ内の排気当初(即ち、第1の圧力範囲)は、フィラメントとして仕事関数の比較的小さいもの(第1フィラメント)に通電して圧力指示値を得る。そして、ハウジング内表面に吸着した気体分子(水分子)の影響を受ける圧力範囲(即ち、第2の圧力範囲)になると、フィラメントとして仕事関数の比較的大きいもの(第2フィラメント)に切り換えて通電し、圧力指示値を得る。これにより、ハウジング内表面における気体分子(主に水分子)の吸着及び脱離のサイクルに起因する、ハウジング内の圧力維持現象を低下させることができ、真空チャンバ内の排気に伴う圧力低下の時間推移の真値に同期して真空計の圧力指示値も低下していく。最後に、第2フィラメントの通電に伴う熱による放出ガス(壁面に吸着した気体分子層から脱離していく気体分子群)の影響を受ける圧力範囲(第3の圧力範囲)になると、フィラメントとして仕事関数の比較的小さいもの(第1フィラメント)に更に切り換えて通電し、圧力指示値を得る。これにより、放出ガスの影響を受けずに真空チャンバ内の排気に伴う圧力低下の時間推移の真値に同期して圧力指示値も低下していく。結果として、真空チャンバ内が到達圧力になったことを速やかに判断することができる。しかも、第2フィラメントへの通電を第2の圧力範囲での圧力測定に限ることで、フィラメント寿命を長くでき、有利である。
なお、本発明において、第1〜第3の各圧力範囲は、ハウジング内表面に吸着した気体分子の影響や熱による放出ガスの影響を考慮して適宜設定することができ、例えば、第1の圧力範囲を10Pa以下で1×10−2Pa以上、第2圧力範囲を1×10−2Paから1×10−6Paまで、及び、第3の圧力範囲を1×10−6Pa以下とすることができる。また、真空チャンバ内の圧力範囲に応じて通電するフィラメントを切り換える際に、感度が異なることで圧力指示値が異なる場合があるので、前記制御コントローラに、前記関係式から圧力Pを得るときの感度係数が第1フィラメントと第2フィラメント毎に設定されていることが好ましい。
本実施形態の熱陰極電離真空計が取り付けられて本実施形態の圧力測定方法を実施することができる真空チャンバの部分を模式的に示す図。 図1示す熱陰極電離真空計の拡大図。 本発明の効果を示す実験結果のグラフ。
以下、図面を参照して、所定容積の真空チャンバ内を真空ポンプにより予め設定される所定の到達圧力まで真空排気する場合を例に本発明の熱陰極電離真空計及びこれを用いた圧力測定方法の実施形態を説明する。
図1を参照して、Vcは、各種の真空プロセスを実施できる真空処理装置の真空チャンバである。真空チャンバVcには、図外の排気口に配管Epを介して真空ポンプVpが接続されると共に、真空計VGが取り付けられている。真空ポンプVpは、ロータリーポンプやドライポンプ等の低真空用ポンプP1と、ターボ分子ポンプやクライオポンプ等の高真空用ポンプP2とで構成され、真空チャンバVc内を大気圧から予め設定される所定の到達圧力(例えば、5×10−7Pa)まで真空排気することができる。真空計VGは、ピラニ真空計PGと本実施形態の熱陰極電離真空計IGとで構成され、大気圧から到達圧力まで真空チャンバVc内の圧力を連続して測定することができる。なお、ピラニ真空計PGとしては公知のものが利用できるため、ここでは詳細な説明は省略する。
図2も参照して、熱陰極電離真空計IGは、センサ本体Sbと、これに配線(図示せず)を介して接続される制御コントローラCuとを備える。なお、図2に示す制御コントローラCuは熱陰極電離真空計IGの制御部のみを図示しており、その他は省略されている。センサ本体Sbは、有底筒状のハウジング1を備え、ハウジング1に設けたフランジ11にOリング12を介在させ、この状態で真空チャンバVcに設けられるポートPoに着脱自在に取り付けられる。ハウジング1は、ステンレス、ニッケル、ニッケルと鉄との合金、アルミ合金等の金属または合金製である。そして、ハウジング1内に、第1フィラメント2aと、第2フィラメント2bと、グリッド3と、イオンコレクタ4とが組み込まれている。なお、センサ本体Sbの周囲は所謂室温環境であり、真空チャンバVcも室温である。これらは各フィラメント頂部を高熱源とする熱回路として定義した際の低熱源となる。フィラメント頂部で発生した熱流束は各部を通過し低熱源へと至る。各部の温度は、例えば、平衡状態として観測することができる。また、本実施形態では、ハウジング1の容積が0.017Lであり、真空チャンバVcの容積は、ハウジング1の容積の約1000倍であり、これらは真空容器として公知な構造を取る。
グリッド3は、タングステン、モリブデン、タンタル、白金、イリジウム、白金とイリジウムの合金、表面を白金で被覆したモリブデン、ニッケル、ニッケルと鉄との合金、ステンレスまたはこれらから選択された少なくとも2種の合金製で且つφ0.1〜1mmの範囲の線径を持つ線材で構成され、円筒状の輪郭を持つようにコイル状に巻回されている。そして、図示省略の絶縁体を介してハウジング1内に突設させた支持ピン31でハウジング1内の所定位置にグリッド3が位置決め支持される。なお、グリッド3の形態はこれに限定されるものではなく、上記線材を格子状に組み付けて筒状に成形したものやパンチングメタルまたはフォトエッチングシートを筒状に成形したものを用いることができる。
イオンコレクタ4は、タングステン、モリブデン、表面を白金で被覆したモリブデン、タンタル、白金、イリジウム、白金とイリジウムの合金、ニッケル、ニッケルと鉄との合金またはこれらから選択された少なくとも2種の合金製で且つφ0.1〜0.5mmの範囲の線径を持つ線材で構成されている。そして、図示省略の絶縁体を介してハウジング1内に突設させた支持ピン41によりグリッド3の孔軸に沿ってその内方空間を貫通するようにイオンコレクタ4が位置決め支持される。なお、イオンコレクタ4の形態はこれに限定されるものではなく、円板状に形成したものや矩形の板材を円筒状に成形したものを用いることもできる。
第1フィラメント2aは、その表面が無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下のもの、具体的には、イリジウム製の細線の表面を無機化合物としての酸化イットリウム(Y)で被覆したもので且つφ0.1〜0.2mmの範囲の線径を持つ線材で構成され、V字状に成形したものである。無機化合物としては、例えば、CaB6、CeB6、Ce0、LaB6、SrB6、ZrC、ThO2、ThBといったものも利用することができる。一方、第2フィラメント2bは、その表面が金属製で仕事関数が4eV以上のもの、具体的には、モリブデン、ニオブ、白金、タングステンなどの金属またはこれらの合金製で且つφ0.1〜0.2mmの範囲の線径を持つ線材で構成され、V字状に成形したものである。そして、図示省略の絶縁体を介してハウジング1内に突設させた一対の支持ピン21a,21bと22a,22bにより、第1フィラメント2aと第2フィラメント2bとが、グリッド3の周囲にこれと同心となる仮想円周上に周方向に180度の間隔で夫々位置決め支持される。
制御コントローラCuは、筐体F(図2中、一点鎖線で示す)を備える。筐体F内には、第1フィラメント2aと第2フィラメント2bとの間で直流電流の通電を切り換える切換手段としてのスイッチング素子Swと、フィラメント点灯用の第1電源E1と、グリッド用の第2電源E2と、フィラメント2a,2bをイオンコレクタ4より高電位とする電源E3と、イオンコレクタ4を流れるイオン電流を検出する電流計A1と、エミッション電流を検出する電流計A2とが組み込まれている。なお、これらの電源E1,E2,E3や電流計A1,A2としては、公知のものが利用できるため、これ以上の詳細な説明は省略する。筐体F内にはまた、マイクロコンピューター等を備える制御部Cpが設けられている。制御部Cpは、各電源E1,E2,E3の作動、電流計A1にて測定されたイオン電流値から圧力指示値を算出する処理や、この算出した圧力指示値をディスプレイなどの外部機器に出力したりする処理を含め、各種の制御処理を統括して実行する。なお、同様の制御処理が行えるのであれば、一部の制御処理は外部に設けた制御装置(図示せず)で行い、その制御装置の信号を受け処理を実行する構成としても良い(以降の記載においても同様とする)。以下、上記熱陰極電離真空計IGを用いて、真空チャンバVc内を所定の到達圧力まで真空排気する際に、真空チャンバVc内の圧力を測定する本実施形態の圧力測定方法について具体的に説明する。
真空チャンバの大気圧下で真空ポンプVpを作動させて真空チャンバVc内の真空排気を開始する。排気開始当初は、真空チャンバVc内の圧力がピラニ真空計PGで測定され、その圧力指示値が所定値に達すると、制御部Cpは、スイッチング素子Swを切り換えて第1フィラメント2aに第1電源E1により直流電流を通電し、圧力測定を開始する。これにより、第1フィラメント2aが点灯して熱電子を放出し、第2電源E2により第1フィラメント2aより高い電位をグリッド3に付与することで、このグリッド3周辺で熱電子と衝突して生じた気体原子、分子の正イオンがイオンコレクタ4で捕集される。このとき、制御部Cpは、イオンコレクタ4を流れるイオン電流をIi、感度をS、第1フィラメント2aとグリッド3との間のエミッション電流をIeとし、電流計A2にて測定されるエミッション電流Ieが一定になるように、第1電源E1により第1フィラメント2aへの通電電流を制御しながら、Ii=Ie×S×Pの関係式から真空チャンバVc内の圧力Pを圧力指示値として算出する。そして、本実施形態では、10Pa以下で1×10−2Pa以上の圧力範囲を第1の圧力範囲とし、圧力指示値が第1の圧力範囲内にある間、第1フィラメント2aへの通電を継続して真空チャンバVc内の圧力が測定される(第1工程)。
次に、圧力指示値Pが1×10−2Paより低くなると、制御部Cpは、スイッチング素子Swを切り換えて第2フィラメント2bに第1電源E1により直流電流を通電する。このとき、1×10−2Paから1×10−6Paまでの圧力範囲を第2の圧力範囲とし、圧力指示値Pが第2の圧力範囲内にある間、第2フィラメント2bへの通電を継続し、上記と同様に真空チャンバVc内の圧力が測定される(第2工程)。ここで、感度は、予め実験的に求められたものや公知の校正方法で求められたものが用いられ、制御コントロ―ラCuの記憶部(図示せず)に事前に記憶されているが、通電するフィラメント2a,2bを切り換えると、圧力指示値Pが異なる場合がある。このため、制御部Cpに、第1フィラメント2aと第2フィラメント2bと毎に感度係数を設定し、設定された感度係数を基に圧力指示値Pを得るようにしている。
最後に、圧力指示値Pが1×10−6Paになると、制御部Cpは、スイッチング素子Swを更に切り換えて第1フィラメント2aに第1電源E1により直流電流を通電する。このとき、1×10−6Pa以下の圧力範囲を第3の圧力範囲とし、圧力指示値Pが第3の圧力範囲内にある間、上記と同様にして第1フィラメント2aへの通電を継続して真空チャンバVc内の圧力が測定される(第3工程)。
以上の本実施形態によれば、フィラメントとして仕事関数の異なる第1フィラメント2aと第2フィラメント2bとを用い、真空ポンプVpによる真空チャンバVc内の排気当初の第1の圧力範囲は、仕事関数の比較的小さい第1フィラメント2aに通電して圧力指示値Pを得る。そして、ハウジング1内表面に吸着した気体分子(主に、水分子)の影響を受ける第2の圧力範囲になると、仕事関数の比較的大きい第2フィラメント2bに切り換えて通電し、圧力指示値Pを得る。これにより、一要因としてハウジング1内面における気体分子(主に、水分子)の吸着時間が短くなることで、真空チャンバVc内の排気に伴う圧力低下の真値に同期して真空計の圧力指示値Pも低下していく。
最後に、第2フィラメント2bの通電に伴う熱による放出ガスの影響を受ける第3の圧力範囲になると、更に仕事関数の比較的小さい第1フィラメント2aに切り換えて通電し、圧力指示値Pを得る。これにより、真空チャンバVc内壁面とフィラメント2a,2bを収容しているハウジング1内表面からの放出ガス量の相違に起因する影響を受けず、真空チャンバVc内の排気に伴う圧力低下の真値に同期して真空計の圧力指示値Pも低下していく。結果として、真空チャンバVc内が到達圧力になったことを速やかに判断することができる。しかも、第2フィラメント2bへの通電を第2の圧力範囲での圧力測定に限ることで、フィラメント寿命を長くでき、有利である。また、一方のフィラメント2a(または2b)の通電時に非通電状態の他方のフィラメント2b(または2a)の周囲も、一方のフィラメント2a(または2b)の通電に伴う熱により予熱される構成とすれば、フィラメント切替時における真値への同期がより早くもたらされる効果も付随されるので、より有利となる。なお、本実施形態の構成では、フィラメント2a,2bにおける予熱温度が通電状態を100とした際に10〜15%の範囲となっているが、これに限らず、より通電状態の温度となるような構成を取ることが望ましい。
次に、本発明の効果を確認するために、上記熱陰極電離真空計IGを用いて次の実験を行った。即ち、発明実験では、熱陰極電離真空計IGのハウジング1としてステンレス製のもの、グリッド3としてφ0.25mmで表面を白金で被覆したモリブデン製の線材をコイル状に成形したもの、イオンコレクタ4としてφ0.1mmでタングステン製の線材を用いた。また、第1フィラメント2aとして、φ0.127mmのイリジウム製の線材の外表面を酸化イットリウム(Y)で被覆したもの(仕事関数が2.4eV)、第2フィラメント2bとして、φ0.1mmのタングステン製のもの(仕事関数が4.54eV)を夫々用いた。そして、10Pa以下で1×10−2Pa以上の圧力範囲を第1の圧力範囲、1×10−2Paから1×10−6Paまでの圧力範囲を第2の圧力範囲、並びに、1×10−6Pa以下の圧力範囲を第3の圧力範囲とし、各圧力範囲にて第1フィラメント2aと第2フィラメント2bとを順次切り換えながら、真空チャンバVc内を真空排気したときの圧力指示値Pの変化を確認した(発明実験)。また、発明実験に対する比較実験として、第1フィラメント2aと第2フィラメント2bとの間で通電を切り換えずに、第1フィラメント2aに終始通電して、圧力指示値の変化を確認した。
図3は、時間経過に対する圧力指示値の変化を示すグラフであり、図3中、実線が発明実験の結果を、破線が比較実験の結果を夫々示す。これによれば、比較実験では、第2の圧力範囲における圧力指示値Pは、徐々にしか低下しないのに対して、発明実験では、特に1×10−3Pa〜5×10−5Paまでの範囲にて圧力指示値Pが速やかに低下し、比較実験と比較して極めて短時間で1×10−6Paに圧力指示値Pが達することが確認された。この結果から、本発明の圧力測定方法は、従来の方法と比べて、真空チャンバVc内が到達圧力になったことを速やかに判断できることが判る。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。上記実施形態では、第1の圧力範囲を10Pa以下で1×10−2Pa以上、第2圧力範囲を1×10−2Paから1×10−6Paまで、及び、第3の圧力範囲を1×10−6Pa以下としたものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、各圧力範囲は適宜変更することができる。例えば、真空チャンバVc内に酸素ガスや水分が多く含まれるような場合には、1×10−3Paより低くなると第1フィラメント2aから第2フィラメント2bに通電を切り換えることもできる。
また、本実施形態では、制御コントローラCuが切替手段を制御したが、その制御(例えば比較・判断のみ)を外部に設けた制御装置にて行う方式とし、制御コントローラCuは外部制御手段からの指令に基づいて各フィラメント2a,2bへの通電を切り替える構成としても良い。つまり、制御コントローラCuに切替手段が設けられる構成であれば良く、各圧力範囲の判断および各フィラメント2a,2bの切替制御実施する構成を真空計本体に含む必要はない。更に、本実施形態では、ハウジング1の容積を約20mLとすることで、何れかのフィラメント2a,2bから室温環境へ熱流束が流れる事による各部位の平衡温度がハウジング1内表面に付着する気体分子層の脱離を促すことが可能な構成としたが、これに限られず、ハウジング1の容積を1/5程度の約5mL程度迄小さくしても不都合はない。容積が小さくなることで各フィラメント2a,2b同士の予熱効果やハウジング1内表面積の減少に基づく気体分子の脱離量の低減を見込むことができる。なお、容積を20mL以上とした場合は、気体分子の吸着と脱離との関係については真空チャンバVc内壁面と同様の条件に近づくことから良い面があると考えるが、熱容量の増加および熱抵抗低下の影響が非常に大きくなり同期性能の低下に繋がるため、避けるべきである。また、容積を5mL以下とした場合には、イオンコレクタ4等の表面積が低下することから汚損、及び、各フィラメント2a,2bが細線化することでの損耗、に脆弱な構成となる事から頻繁な真空計のメンテナンスが必要となってしまうために、望ましくない。
IG…熱陰極電離真空計(真空計)、Cu…制御コントローラ、Sb…センサ本体、Vp…真空ポンプ、Sw…スイッチング素子(切換手段)、Vc…真空チャンバ、VG…真空計、1…ハウジング、2a…第1フィラメント、2b…第2フィラメント、3…グリッド、4…イオンコレクタ。

Claims (3)

  1. 真空ポンプが接続されると共に、真空計がそのハウジングを介して装着された真空チャンバ内を予め設定される所定の到達圧力まで真空排気する際に真空チャンバ内の圧力を測定するための圧力測定方法において、
    真空計として、ハウジング内に第1フィラメントと第2フィラメントが配置された熱陰極電離真空計を用い、第1フィラメントをその表面が無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下のもの、及び、第2フィラメントをその表面が金属製で仕事関数が4eV以上のものとし、
    真空ポンプにより真空チャンバ内を真空排気することで大気圧力以下の真空チャンバ内にて第1の圧力範囲を第1フィラメントに通電し、圧力測定する第1工程と、
    第1の圧力範囲より低い第2の圧力範囲を第1フィラメントから第2フィラメントに切り換えて通電し、圧力測定する第2工程と、
    第2の圧力範囲より更に低い第3の圧力範囲を第2フィラメントから第1フィラメントに更に切り換えて通電し、圧力測定する第3工程と、を含むことを特徴とする圧力測定方法。
  2. ハウジング内にフィラメントと筒状の輪郭を有するグリッドとイオンコレクタとを有するセンサ本体と、
    真空雰囲気中でフィラメントに通電してこのフィラメントを点灯させて熱電子を放出させ、フィラメントより高い電位をグリッドに付与して、このグリッド周辺で熱電子と衝突して生じた気体原子、分子の正イオンをイオンコレクタで捕集し、このときイオンコレクタを流れるイオン電流をIi、感度をS、フィラメントとグリッドとの間のエミッション電流をIeとして、Ii=Ie×S×Pの関係式から圧力Pを得る制御コントローラと、を備える熱陰極電離真空計において、
    フィラメントは、夫々がグリッドの周囲に配置される、表面が無機化合物で被覆されて仕事関数が3eV以下の第1フィラメントと、表面が金属製で仕事関数が4eV以上の第2フィラメントとで構成され、
    制御コントローラに、真空ポンプにより真空チャンバ内を真空排気することで大気圧力以下の真空チャンバ内にて第1の圧力範囲では第1フィラメントに通電し、第1の圧力範囲より低い第2の圧力範囲では第2フィラメントに通電し、第2の圧力範囲より更に低い第3の圧力範囲では第1フィラメントに通電するように第1フィラメントと第2フィラメントとの間で通電を切り換える切換手段が設けられることを特徴とする熱陰極電離真空計。
  3. 前記制御コントローラに、前記関係式から圧力Pを得るときの感度係数が第1フィラメントと第2フィラメント毎に設定されていることを特徴とする請求項2記載の熱陰極電離真空計。
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