JP6801382B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本開示は、モータを駆動する駆動回路と蓄電装置との間で電圧を変換する複数の電圧変換装置を含むモータ駆動装置に関する。
従来、モータに電力を供給するための電源システムとして、複数の蓄電装置と、モータの給電ラインに対して並列に接続され、それぞれ対応する蓄電装置と給電ラインとの間で直流電圧変換を行う複数のコンバータ(電圧変換装置)と、複数のコンバータを制御する制御装置とを含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この電源システムの制御装置は、モータの要求パワーを複数の蓄電装置の充電状態によって定まる電力分配比に応じて分配して各蓄電装置の入出力電力(出力電力指令値)を設定し、複数のコンバータにおける総コンバータ電力損失が、設定した入出力電力で制御する場合以下になるように各蓄電装置の入出力電力を所定範囲内で調整する。かかる制御に際して、総コンバータ損失は、コンバータの入力電圧、システム電圧、および対応する蓄電装置の入出力電力を当該入力電圧で除して得られる電流を引数としてマップから導出された各コンバータの損失を加算することにより算出される。
特開2016−111886号公報
しかしながら、実際にコンバータに流れる電流の値は、モータの要求パワーから得られる各蓄電装置の入出力電力に基づいて計算される値と必ずしも一致するわけではない。このため、上記従来の電源システムでは、総コンバータ電力損失を精度よく算出することが困難であり、当該総コンバータ電力損失に基づいて蓄電装置の入出力電力を調整しても、モータの駆動効率を向上させるのは容易ではない。
そこで、本開示の発明は、複数の電圧変換装置を含むモータ駆動装置において、装置全体のシステム損失を精度よく推定して、モータの駆動効率をより向上させることを主目的とする。
本開示のモータ駆動装置は、モータを駆動する駆動回路と、それぞれ前記駆動回路と蓄電装置との間で電圧を変換する複数の電圧変換装置と、前記電圧変換装置の各々に供給される電流を検出する電流センサと、前記電圧変換装置の各々に印加される電圧を検出する電圧センサとを含むモータ駆動装置において、前記電流センサおよび前記電圧センサの検出値から得られる前記モータの実電力と、前記モータへの指令値から得られる該モータへの指令電力との差分と、前記電流センサおよび前記電圧センサの検出値の応答遅れを示すパラメータとに基づいて前記モータ駆動装置全体のシステム損失を推定し、前記複数の電圧変換装置における合計損失を低下させる分配比で前記指令電力と前記システム損失との合計電力を出力するように前記複数の電圧変換装置を制御する制御装置を備えることを特徴とする。
このモータ駆動装置では、電圧変換装置の各々に供給される電流を検出する電流センサおよび電圧変換装置の各々に印加される電圧を検出する電圧センサの検出値から得られるモータの実電力と、モータへの指令値から得られる当該モータへの指令電力との差分と、電流センサおよび電圧センサの検出値の応答遅れを示すパラメータとに基づいてモータ駆動装置全体のシステム損失が推定される。このように、電流センサおよび電圧センサの検出値の応答遅れを考慮することで、モータの実電力と指令電力との差分からシステム損失を精度よく推定することができる。そして、複数の電圧変換装置における合計損失を低下させる分配比で指令電力とシステム損失との合計電力を出力するように複数の電圧変換装置を制御すれば、モータの駆動効率をより向上させることが可能となる。
また、上記制御装置は、複数の電圧変換装置の少なくとも1つの制御モードが変更された場合には、すべての電圧変換装置の制御モードが変更されていない場合に比べて、上記パラメータを大きくするものであってもよい。これにより、モータ駆動装置の作動中、システム損失を常時適正に推定することが可能となる。
本開示のモータ駆動装置を含む車両を示す概略構成図である。 本開示のモータ駆動装置の制御ブロック図である。 本開示のモータ駆動装置において実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、図面を参照しながら本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示のモータ駆動装置である電力制御装置(以下、「PCU」という)5を含む車両としてのハイブリッド車両1を示す概略構成図である。同図に示すハイブリッド車両1は、エンジン2と、シングルピニオン式のプラネタリギヤ3と、PCU5により駆動されるモータMG1およびMG2と、PCU5を介してモータMG1およびMG2に接続される蓄電装置(バッテリ)4と、車両全体を制御するハイブリッド電子制御装置(以下、「HVECU」という)70とを含む。
エンジン2は、ガソリンや軽油、LPGといった炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を発生する内燃機関であり、エンジン電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)25により制御される。プラネタリギヤ3は、モータMG1のロータに接続されるサンギヤと、駆動軸DSに接続されると共に図示しない減速機または変速機を介してモータMG2のロータに接続されるリングギヤと、複数のピニオンギヤを回転自在に支持すると共に図示しないダンパを介してエンジン2のクランクシャフトに連結されるプラネタリキャリヤとを有する。駆動軸DSは、図示しないギヤ機構やデファレンシャルギヤを介して左右の車輪(駆動輪)DWに連結される。
モータMG1およびMG2は、何れも同期発電電動機である。モータMG1は、主に、負荷運転されるエンジン2により駆動されて電力を生成する発電機として動作する。また、モータMG2は、主に、蓄電装置4からの電力およびモータMG1からの電力の少なくとも何れか一方により駆動されて走行用の動力を発生する電動機として動作すると共に、ハイブリッド車両1の制動時に回生制動力を出力する。モータMG1およびMG2は、PCU5を介して蓄電装置4と電力をやり取りする。
蓄電装置4は、例えば200〜300Vの定格出力電圧を有するリチウムイオン二次電池またはニッケル水素二次電池である。蓄電装置4の正極端子には、正極側システムメインリレーSMRBを介して正極側電力ラインPLが接続され、蓄電装置4の負極端子には、負極側システムメインリレーSMRGを介して負極側電力ラインNLが接続される。また、蓄電装置4には、当該蓄電装置4の端子間電圧VBを検出する電圧センサ41や、当該蓄電装置4を流れる電流(充放電電流)IBを検出する電流センサ42が設けられている。
PCU5は、モータMG1を駆動する第1インバータ(駆動回路)51、モータMG2を駆動する(駆動回路)第2インバータ52、それぞれ蓄電装置4からの電力を昇圧すると共にモータMG1,MG2側からの電圧を降圧することができる第1昇圧コンバータ(電圧変換装置)53および第2昇圧コンバータ(電圧変換装置)54、第1および第2インバータ51,52や第1および第2昇圧コンバータ53,54を制御するモータ電子制御ユニット(以下、「MGECU」という)55を含む。
第1および第2インバータ51,52は、図示しない6つのトランジスタと、各トランジスタに逆方向に並列接続された図示しない6つのダイオードとにより構成されるものである。6つのトランジスタは、高圧電力ラインHPLと負極側電力ラインNLとに対してソース側とシンク側とになるよう2個ずつ対をなす。また、対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータMG1,MG2の三相コイル(U相、V相、W相)の各々が電気的に接続される。
第1昇圧コンバータ53は、2つのトランジスタ(例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)Tra,Trbと、各トランジスタTra,Trbに対して逆方向に並列接続された2つのダイオードDa,Dbと、リアクトルL1と、リアクトルL1を流れる電流(第1昇圧コンバータ53に供給される電流)I1を検出する電流センサA1とを含むものである。リアクトルL1の一端は、正極側電力ラインPLに電気的に接続され、リアクトルL1の他端には、一方のトランジスタ(上アーム)Traのエミッタと他方のトランジスタ(下アーム)Trbのコレクタとが電気的に接続される。また、上記一方のトランジスタTraのコレクタは、高圧電力ラインHPLに電気的に接続され、上記他方のトランジスタTrbのエミッタは、負極側電力ラインNLに電気的に接続される。
第2昇圧コンバータ54は、2つのトランジスタ(例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)Trc,Trdと、各トランジスタTrc,Trdに対して逆方向に並列接続された2つのダイオードDc,Ddと、リアクトルL2と、リアクトルL2を流れる電流(第2昇圧コンバータ54に供給される電流)I2を検出する電流センサA2とを含むものである。リアクトルL2の一端は、正極側電力ラインPLに電気的に接続され、リアクトルL2の他端には、一方のトランジスタ(上アーム)Trcのエミッタと他方のトランジスタ(下アーム)Trdのコレクタとが電気的に接続される。また、上記一方のトランジスタTrcのコレクタは、高圧電力ラインHPLに電気的に接続され、上記他方のトランジスタTrdのエミッタは、負極側電力ラインNLに電気的に接続される。
更に、PCU5は、フィルタコンデンサ56、平滑コンデンサ58、電圧センサ57および59を含む。フィルタコンデンサ56の正極端子は、上記リアクトルL1およびL2の一端(正極側電力ラインPL)に電気的に接続され、フィルタコンデンサ56の負極端子は、負極側電力NLに電気的に接続される。これにより、第1および第2昇圧コンバータ53,54の蓄電装置4側の電圧(第1および第2昇圧コンバータ53,54に印加される電圧)すなわち昇圧前電圧VLは、フィルタコンデンサ56により平滑化される。また、電圧センサ57は、フィルタコンデンサ56の端子間電圧、すなわち昇圧前電圧VLを検出する。平滑コンデンサ58の正極端子は、第1および第2昇圧コンバータ53,54の一方のトランジスタ(上アーム)Tra,Trcのコレクタ(高圧電力ラインHPL)に電気的に接続され、平滑コンデンサ58の負極端子は、負極側電力ラインNLや第1および第2昇圧コンバータ53,54の他方のトランジスタ(下アーム)Trb,Trdのエミッタに電気的に接続される。これにより、第1および第2昇圧コンバータ53,54の少なくとも何れか一方により昇圧された電圧は、平滑コンデンサ58により平滑化される。また、電圧センサ59は、平滑コンデンサ58の端子間電圧、すなわち昇圧後電圧VHを検出する。
MGECU55は、図示しないCPUやROM,RAM等を含むマイクロコンピュータである。MGECU55は、図2に示すように、HVECU70からの指令信号や、モータMG1のロータの回転位置を検出するレゾルバR1の検出値、モータMG2のロータの回転位置を検出するレゾルバR2の検出値、第1および第2昇圧コンバータ53,54の電流センサA1,A2からの電流I1,I2、電圧センサ57からの昇圧前電圧VL、電圧センサ59からの昇圧後電圧VH、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等を入力する。MGECU55は、これらの入力信号に基づいて、第1および第2インバータ51,52や第1および第2昇圧コンバータ53,54へのスイッチング制御信号を生成し、これらをスイッチング制御する。また、MGECU55は、レゾルバR1,R2の検出値に基づいてモータMG1の回転数Nm1およびモータMG2の回転数Nm2を算出する。
HVECU70は、図示しないCPUやROM,RAM等を含むマイクロコンピュータである。HVECU70は、ネットワーク(CAN)を介してエンジンECU25やMGECU55と接続されると共に、アクセルペダルポジションセンサ、シフトポジションセンサ、車速センサといった各種センサ等と接続されている。ハイブリッド車両1の走行に際して、HVECU70は、アクセルペダルポジションセンサにより検出されるアクセル開度(アクセル踏み込み量)Acc、車速センサにより検出される車速V、MGECU55からのモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2等を入力する。そして、HVECU70は、アクセル開度Accや車速Vに基づいて走行に要求される要求トルクTr*を設定すると共に、エンジン2の要求パワーPe*および目標回転数Ne*、モータMG1,MG2に対するトルク指令値Tm1*,Tm2*等を設定する。エンジンECU25は、HVECU70から要求パワーPe*および目標回転数Ne*を受信し、エンジン2から要求パワーPe*に相当するパワーが出力されるように吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火時期制御等を実行する。
MGECU55は、HVECU70からトルク指令値Tm1*,Tm2*を受信し、当該トルク指令値Tm1*,Tm2*に基づいて第1および第2インバータ51,52等をスイッチング制御する。また、MGECU55は、第1および第2昇圧コンバータ53,54から出力されるべき合計電力Ptを算出すると共に、合計電力Ptに対する例えば第2昇圧コンバータ54から出力される電力の割合である分配比Drを設定する。そして、MGECU55は、設定した分配比Drで合計電力Ptを出力するように第1および第2昇圧コンバータ53,54を制御する。
本実施形態において、第1および第2昇圧コンバータ53,54の制御モードには、シャットダウンモード、上アームオンモード、電圧制御モードおよび電力制御モードが含まれる。第1および第2昇圧コンバータ53,54の制御モードとしては、ハイブリッド車両1の状態、すなわち昇圧後電圧VH(高電圧電力ラインHPL)の目標電圧VH*および蓄電装置4のSOC等に基づく当該蓄電装置4の目標充放電電力Pb*に応じて、シャットダウンモード、上アームオンモード、電圧制御モードおよび電力制御モードの何れかが選択される。本実施形態では、モータMG1の目標動作点(トルク指令値Tm1*および回転数Nm1)に対応した電圧値と、モータMG2の目標動作点(トルク指令値Tm2*および回転数Nm2)に対応した電圧値との大きい方が目標電圧VH*に設定される。
シャットダウンモードは、第1昇圧コンバータ53のトランジスタTraおよびTrbの双方、または第2昇圧コンバータ54のトランジスタTrcおよびTrdの双方をオフするモードである。上アームオンモードは、第1昇圧コンバータ53のトランジスタ(上アーム)Traをオン固定すると共にトランジスタ(下アーム)Trbをオフ固定するか、あるいは第2昇圧コンバータ54のトランジスタ(上アーム)Trcをオン固定すると共にトランジスタ(下アーム)Trdをオフ固定するモードである。この場合、第1または第2昇圧コンバータ53,54による昇降圧動作が停止される。
電圧制御モードは、昇圧後電圧VHが目標電圧VH*となるように第1昇圧コンバータ53のトランジスタTra,Trbを制御するか、あるいは第2昇圧コンバータ54のトランジスタTrc,Trdをスイッチング制御するモードである。第1または第2昇圧コンバータ53,54の制御モードとして電圧制御モードが選択されている場合、MGECU55は、目標電圧VH*と電圧センサ59により検出される昇圧後電圧VHとの差分に基づくフィードバック制御(PI制御)によりリアクトルL1またはL2の目標電流IL*を設定する。更に、MGECU55は、目標電流IL*と電流センサA1またはA2により検出される電流I1またはI2との差分に基づくフィードバック制御(PI制御)により昇圧デューティのフィードバック項を設定すると共に、電圧センサ57により検出される昇圧前電圧VL(あるいは電圧センサ41により検出される蓄電装置4の端子間電圧VB)の目標電圧VH*に対する割合(VL/VH*)を昇圧デューティのフィードフォワード項として算出する。そして、MGECU55は、当該フィードバック項およびフィードフォワード項の和を昇圧デューティに設定し、設定した昇圧デューティによりトランジスタTra,TrbあるいはトランジスタTrc,Trdをスイッチング制御する。
電力制御モードは、上記合計電力Ptおよび分配比Drから定まる目標電力を出力するように第1昇圧コンバータ53のトランジスタTra,Trbを制御するか、あるいは第2昇圧コンバータ54のトランジスタTrc,Trdをスイッチング制御するモードである。第1または第2昇圧コンバータ53,54の制御モードとして電力制御モードが選択されている場合、MGECU55は、合計電力Ptおよび分配比Drから定まる目標電力を電圧センサ57により検出される電圧VLで除してリアクトルL1またはL2の目標電流IL*を設定する。更に、MGECU55は、目標電流IL*と電流センサA1またはA2により検出される電流I1またはI2との差分に基づくフィードバック制御(PI制御)により昇圧デューティのフィードバック項を設定すると共に、目標電流IL*等から昇圧デューティのフィードフォワード項を算出する。そして、MGECU55は、当該フィードバック項およびフィードフォワード項の和を昇圧デューティに設定し、設定した昇圧デューティによりトランジスタTra,TrbあるいはトランジスタTrc,Trdをスイッチング制御する。
次に、図3を参照しながら、第1および第2昇圧コンバータ53,54の制御手順について詳細に説明する。図3は、ハイブリッド車両1の走行中にMGECU55により所定時間おきに繰り返し実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図3の昇圧制御ルーチンの開始に際して、MGECU55は、HVECU70からのモータMG1,MG2に対するトルク指令値Tm1*,Tm2*、別途算出したモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、電流センサA1,A2からの電流I1,I2、電圧センサ57,59からの電圧VL,VHといった制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。次いで、MGECU55は、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLから得られるモータMG1およびMG2の実電力(モータMG1およびMG2によるトータルの消費電力あるいは回生電力)と、トルク指令値Tm1*,Tm2*から得られるモータMG1,MG2への指令電力との差分ΔPを次式(1)のように算出する(ステップS110)。なお、式(1)において、“k”は、予め定められる変換係数であり、本実施形態において、k=2π/60000である。また、式(1)の電圧VLは、蓄電装置4の端子間電圧VBで置き換えられてもよい。
ΔP=VL・(I1+I2)/1000- k・(Tm1*・Nm1+Tm2*・Nm2) …(1)
差分ΔPを算出した後、MGECU55は、第1および第2昇圧コンバータ53,54の少なくとも何れか一方の制御モードが切り換えられてから所定時間が経過する前(制御の安定化前)であるか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120にて第1および第2昇圧コンバータ53,54の少なくとも何れか一方の制御モードが切り換えられてから所定時間が経過している(制御が安定化している)と判定した場合(ステップS120:NO)、MGECU55は、電流センサA1,A1および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを示すパラメータである一次遅れの時定数τに実験・解析を経て予め定められた第1の値τ1を設定する(ステップS125)。これに対して、ステップS120にて第1および第2昇圧コンバータ53,54の少なくとも何れか一方の制御モードが切り換えられてから所定時間が経過する前であると判定した場合(ステップS120:YES)、MGECU55は、時定数τに実験・解析を経て予め定められた上記第1の値τ1よりも大きい第2の値τ2を設定する(ステップS130)。
続いて、MGECU55は、ステップS110にて算出した差分ΔPとステップS125またはS130にて設定した時定数τとに基づいて、PCU5全体における損失分の電力の推定値であるシステム損失Lsysを次式(2)に従って算出する(ステップS140)。ステップS140にて算出されるシステム損失Lsysは、上記差分ΔPのみならず、フィルタコンデンサ56や平滑コンデンサ58等で消費される電力等をも考慮したものとなる。
Lsys=前回Lsys+(ΔP-前回Lsys)/τ …(2)
システム損失Lsysを算出した後、MGECU55は、モータMG1,MG2への指令電力(=k・(Tm1*・Nm1+Tm2*・Nm2))とシステム損失Lsysとの和を上記合計電力Ptとして算出する(ステップS150)。更に、MGECU55は、合計電力Ptに基づいて、第1および第2昇圧コンバータ53,54における合計損失が最小になるように(合計損失を低下させるように)上述の分配比Drを設定する(ステップS160)。本実施形態では、合計電力Ptと第1および第2昇圧コンバータ53,54における合計損失を最小に(できるだけ小さく)する分配比Drとの関係を規定する図示しないマップが第1および第2昇圧コンバータ53,54の定格電流や動作特性等を考慮した実験・解析を経て予め作成され、MGECU55の図示しないROMに格納されている。ステップS160では、当該マップからステップS150にて算出された合計電力Ptに対応した分配比Drが導出される。そして、MGECU55は、目標電圧VH*を設定し、当該目標電圧VH*や蓄電装置4の目標充放電電力Pb*に応じて第1および第2昇圧コンバータ53,54の制御モードを選択すると共に、選択した制御モードで第1および第2昇圧コンバータ53,54を制御し(ステップS170)、本ルーチンを一旦終了させる。
上述のように、PCU5では、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLから得られるモータMG1およびMG2の実電力(=VL・(I1+I2)/1000)とトルク指令値Tm1*,Tm2*から得られるモータMG1,MG2への指令電力(=k・(Tm1*・Nm1+Tm2*・Nm2))との差分ΔPと、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを示す時定数τとに基づいて装置全体のシステム損失Lsysが算出(推定)される(ステップS140)。このように、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを考慮することで、モータMG1およびMG2の実電力と指令電力との差分ΔPからシステム損失Lsysを精度よく推定することができる。そして、第1および第2昇圧コンバータ53,54における合計損失を低下させる分配比Drで指令電力とシステム損失Lsysとの合計電力Ptを出力するように第1および第2昇圧コンバータ53,54を制御すれば(ステップS150−S170)、モータMG1,MG2の駆動効率をより向上させ、ハイブリッド車両1の燃費向上を図ることが可能となる。
更に、PCU5では、第1および第2昇圧コンバータ53,54の少なくとも何れか一方の制御モードが変更された場合、第1および第2昇圧コンバータ53,54の双方の制御モードが変更されていない場合に比べて、時定数τが大きく設定される(ステップS125,S130)。これにより、PCU5の作動中、システム損失Lsysの推定誤差を減らして、当該システム損失Lsysを常時適正に算出(推定)することが可能となる。
以上説明したように、モータ駆動装置としてのPCU5は、モータMG1またはMG2を駆動する第1および第2インバータ51,52と、それぞれ第1または第2インバータ51,52と蓄電装置4との間で電圧を変換する第1および第2昇圧コンバータ53,54と、第1および第2昇圧コンバータ53,54の各々に供給される電流I1またはI2を検出する電流センサA1,A2と、第1および第2昇圧コンバータ53,54の各々に印加される電圧VLを検出する電圧センサ57と、制御装置としてのMGECU55とを含む。そして、MGECU55は、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLから得られるモータMG1およびMG2の実電力と、トルク指令値Tm1*,Tm2*から得られるモータMG1,MG2への指令電力との差分ΔPと、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを示すパラメータである時定数τとに基づいて装置全体のシステム損失Lsysを算出(推定)し(ステップS140)、第1および第2昇圧コンバータ53,54における合計損失を低下させる(最小にする)分配比Drで上記指令電力とシステム損失Lsysとの合計電力Ptを出力するように第1および第2昇圧コンバータ53,54を制御する(ステップS150−S170)。これにより、システム損失Lsysを精度よく推定して、PCU5によるモータの駆動効率をより向上させることが可能となる。
なお、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを示すパラメータは、一次遅れの時定数τに限られるものではない。すなわち、システム損失Lsysは、差分ΔPと、電流センサA1,A2および電圧センサ57の検出値I1,I2,VLの応答遅れを示すパラメータとしての無駄時間や、当該検出値I1,I2,VLの緩変化のレート等とに基づいて算出されてもよい。また、蓄電装置4は、独立した複数の蓄電装置を含んでもよく、PCU5の第1および第2昇圧コンバータ53,54は、それぞれ対応する独立した蓄電装置に接続されてもよい。更に、PCU5は、3つ以上の昇圧コンバータを含むものであってもよい。また、本開示のモータ駆動装置を含む車両は、動力分配用のプラネタリギヤ3を有する2モータ式(シリーズパラレル方式)のハイブリッド車両1に限られるものではない。すなわち、本開示のモータ駆動装置を含む車両は、1モータ式のハイブリッド車両であってもよく、シリーズ式のハイブリッド車両であってもよく、パラレル式のハイブリッド車両であってもよく、プラグイン式のハイブリッド車両であってもよく、電気自動車であってもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、モータ駆動装置の製造産業等において利用可能である。
1 ハイブリッド車両、2 エンジン、3 プラネタリギヤ、4 蓄電装置、5 電力制御装置(PCU)、25 エンジン電子制御装置(エンジンECU)、41,57,59 電圧センサ、42,A1,A2 電流センサ、51 第1インバータ、52 第2インバータ、53 第1昇圧コンバータ、54 第2昇圧コンバータ、55 モータ電子制御装置(MGECU)、56 フィルタコンデンサ、58 平滑コンデンサ、70 ハイブリッド電子制御装置(HVECU)、Da,Db,Dc,Dd ダイオード、DS 駆動軸、DW 車輪、HPL 高圧電力ライン、L1,L2 リアクトル、MG1,MG2 モータ、NL 負極側電力ライン、PL 正極側電力ライン、R1,R2 レゾルバ、SMRB 正極側システムメインリレー、SMRG 負極側システムメインリレー、Tra,Trb,Trc,Trd トランジスタ。

Claims (1)

  1. モータを駆動する駆動回路と、それぞれ前記駆動回路と蓄電装置との間で電圧を変換する複数の電圧変換装置と、前記電圧変換装置の各々に供給される電流を検出する電流センサと、前記電圧変換装置の各々に印加される電圧を検出する電圧センサとを含むモータ駆動装置において、
    前記電流センサおよび前記電圧センサの検出値から得られる前記モータの実電力と、前記モータへの指令値から得られる該モータへの指令電力との差分と、前記電流センサおよび前記電圧センサの検出値の応答遅れを示すパラメータとに基づいて前記モータ駆動装置全体における損失分の電力の推定値であるシステム損失を算出すると共に前記指令電力と前記システム損失との合計電力に対する前記複数の電圧変換装置の何れかから出力される電力の割合である分配比を前記複数の電圧変換装置における電力損失の合計が低下するように設定し、設定した前記分配比で前記合計電力を出力するように前記複数の電圧変換装置を制御する制御装置を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
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