JP2010268669A - 電動機駆動制御装置および電動機駆動制御方法 - Google Patents

電動機駆動制御装置および電動機駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ当該電動機を効率よく制御可能とする。
【解決手段】モータ運転モードのもとで矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときに、電圧位相指令値ψ2*の絶対値と、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときに矩形波電圧の位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相ψa2との差がゼロになるように電圧補正値ΔVHが設定され(S130)、昇圧後電圧VHが目標昇圧後電圧VHtagと電圧補正値ΔVHとの和である昇圧後電圧指令値VH*になるように昇圧コンバータ55が制御される(S140,S150)。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動機駆動制御装置および電動機駆動制御方法に関する。
従来、モータの制御方式としてPWM(パルス幅変調)制御方式と矩形波制御方式とを切換可能なモータ駆動システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このモータ駆動システムでは、PWM制御方式によるモータ制御時に電流センサおよび回転角センサの検出値から求められるモータ電流Id,Iqに基づくモータ電流のフィードバック制御が実行される。また、矩形波制御方式によるモータ制御時には、電流センサおよび回転角センサの検出値から求められるモータ電流Id,Iqを用いてトルク推定値が算出され、当該トルク推定値のトルク指令値に対する差に応じて矩形波電圧の電圧位相を調整するトルクフィードバックが実行される。このように、このモータ駆動装置では、制御方式間でモータ制御に用いる状態量(センサ出力)を同一とすることで、制御方式の切換時における出力トルクの制御性を確保し、状態量の検出誤差に起因する段差的なトルク変動の発生を抑制している。
特開2007−159368号公報
ところで、矩形波電圧の位相である電圧位相を目標トルクに応じて変化させることで電動機の出力トルクを制御する矩形波制御方式では、電圧位相の絶対値が比較的小さいときには電動機の出力トルクが電圧位相に対して線形的に変化するものの、実際の電圧位相の絶対値がある程度大きくなると電圧位相と出力トルクとの間の線形性が失われ、電圧位相の変化に対するトルクの追従性すなわち制御の応答性が低下してしまう。従って、電圧位相の絶対値が大きくなっても電動機の出力トルクが指令値から外れてしまわないようにするためには、電源側から電動機に印加される電圧の指令値(絶対値)を高めに設定する必要が生じるが、このように電圧指令値を高めに設定すると、電動機駆動回路等における損失が大きくなり、モータ制御における効率が低下してしまうおそれがある。
そこで、本発明の電動機駆動制御装置および電動機駆動制御方法は、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ当該電動機を効率よく制御可能とすることを主目的とする。
本発明の電動機駆動制御装置および電動機駆動制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明の電動機駆動制御装置は、
直流電源からの電力を用いて電動機を駆動制御する電動機駆動制御装置であって、
矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により前記電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、
前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段と、
前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに該電動機に対するトルク指令値と該電動機により出力されているトルクとの差に基づいて前記矩形波電圧の電圧位相の指令値である電圧位相指令値を設定する電圧位相指令値設定手段と、
前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定する目標昇圧後電圧設定手段と、
前記設定された電圧位相指令値の絶対値と、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定する補正手段と、
前記設定された目標昇圧後電圧と前記設定された補正量とから前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値を設定する昇圧後電圧指令値設定手段と、
前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御する電圧変換制御手段と、
を備えるものである。
この電動機駆動制御装置では、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときに、電圧位相指令値の絶対値と、電動機駆動回路側の電圧が電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧である状態で矩形波制御方式により電動機が駆動されるときに電圧位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相との差が無くなるように目標昇圧後電圧の補正量が設定される。そして、電動機駆動回路側の電圧が目標昇圧後電圧と当該補正量とに基づく昇圧後電圧指令値になるように電圧変換手段が制御される。このように、電圧位相指令値の絶対値と許容電圧位相との差が無くなるように目標昇圧後電圧を補正して昇圧後電圧指令値を設定すれば、電圧位相の絶対値が比較的大きくなって電圧位相の変化に対するトルク制御の応答性が低下したときに電動機の出力トルクが指令値から外れてしまわないように昇圧後電圧指令値(絶対値)を高めに設定する必要がなくなる。従って、この電動機駆動制御装置では、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ、電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増を抑制して当該電動機を効率よく制御することが可能となる。
また、前記許容電圧位相は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を効率よく駆動可能とする値に定められてもよい。これにより、電圧位相指令値の絶対値が矩形波制御方式により電動機を効率よく駆動可能とする許容電圧位相よりも大きくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が増加側に補正され、電圧位相指令値の絶対値が矩形波制御方式により電動機を効率よく駆動可能とする許容電圧位相よりも小さくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、かかる構成によれば、電動機の目標動作点が変化したときに、昇圧後電圧指令値(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ矩形波電圧の電圧位相を電動機を効率よく駆動可能とする値付近に保ちながら電動機を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときの効率をより向上させることができる。
更に、前記許容電圧位相は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を応答性よく駆動可能とする値に定められてもよい。これにより、電圧位相指令値の絶対値が矩形波制御方式により電動機を応答性よく駆動可能とする許容電圧位相よりも大きくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が増加側に補正され、電圧位相指令値の絶対値が矩形波制御方式により電動機を応答性よく駆動可能とする許容電圧位相よりも小さくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、かかる構成によれば、電動機の目標動作点が変化したときに、昇圧後電圧指令値(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ矩形波電圧の電圧位相を電動機を応答性よく駆動可能とする範囲内に保ちながら電動機を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときの制御の応答性をより向上させることができる。
また、前記目標昇圧後電圧設定手段は、前記電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧の絶対値が必要最小となるように該目標動作点と該目標昇圧後電圧との関係を規定する制約を用いて該目標昇圧後電圧を設定するものであってもよい。このような制約を用いて目標昇圧後電圧を設定すると共に電圧位相指令値と許容電圧位相とに基づいて目標昇圧後電圧を補正して昇圧後電圧指令値を設定することにより、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増をより良好に抑制することが可能となる。
本発明による他の電動機駆動制御装置は、
直流電源からの電力を用いて電動機を駆動制御する電動機駆動制御装置であって、
矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により前記電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、
前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段と、
前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値と該電動機に印加される電圧との比である電圧制御率を算出する電圧制御率算出手段と、
前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定する目標昇圧後電圧設定手段と、
前記算出された電圧制御率と、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定する補正手段と、
前記設定された目標昇圧後電圧と前記設定された補正量とから前記昇圧後電圧指令値を設定する昇圧後電圧指令値設定手段と、
前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御する電圧変換制御手段と、
を備えるものである。
この電動機駆動制御装置では、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときに、昇圧後電圧指令値と電動機に印加される電圧との比である電圧制御率と、電動機駆動回路側の電圧が電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧である状態で矩形波制御方式により電動機が駆動されるときに電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率との差が無くなるように目標昇圧後電圧の補正量が設定される。そして、電動機駆動回路側の電圧が目標昇圧後電圧と当該補正量とに基づく昇圧後電圧指令値になるように電圧変換手段が制御される。すなわち、矩形波制御方式により電動機が駆動されている最中に昇圧後電圧指令値と電動機に印加される電圧との比である電圧制御率が比較的大きくなっているときには、矩形波電圧の電圧位相も比較的大きくなっている。従って、電圧制御率の算出値と許容電圧制御率との差が無くなるように目標昇圧後電圧を補正して昇圧後電圧指令値を設定すれば、電圧位相の絶対値が比較的大きく電圧位相の変化に対するトルク制御の応答性が低下したときに電動機の出力トルクが指令値から外れてしまわないように昇圧後電圧指令値(絶対値)を高めに設定する必要がなくなる。これにより、この電動機駆動制御装置では、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ、電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増を抑制して当該電動機を効率よく制御することが可能となる。
また、前記許容電圧制御率は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を効率よく駆動可能とする値に定められてもよい。これにより、電圧制御率が矩形波制御方式により電動機を効率よく駆動可能とする許容電圧制御率よりも大きくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が増加側に補正され、電圧制御率が矩形波制御方式により電動機を効率よく駆動可能とする許容電圧制御率よりも小さくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、かかる構成によれば、電動機の目標動作点が変化したときに、昇圧後電圧指令値(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ電圧制御率を電動機を効率よく駆動可能とする値付近に保ちながら電動機を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときの効率をより向上させることができる。
更に、前記許容電圧制御率は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を応答性よく駆動可能とする値に定められてもよい。これにより、電圧制御率が矩形波制御方式により電動機を応答性よく駆動可能とする許容電圧制御率よりも大きくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が増加側に補正され、電圧制御率が矩形波制御方式により電動機を応答性よく駆動可能とする許容電圧制御率よりも小さくなると昇圧後電圧指令値(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、かかる構成によれば、電動機の目標動作点が変化したときに、昇圧後電圧指令値(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ電圧制御率を電動機を応答性よく駆動可能とする範囲内に保ちながら電動機を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式により電動機が駆動されるときの制御の応答性をより向上させることができる。
また、前記目標昇圧後電圧設定手段は、前記電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧の絶対値が必要最小となるように該目標動作点と該目標昇圧後電圧との関係を規定する制約を用いて該目標昇圧後電圧を設定するものであってもよい。このような制約を用いて目標昇圧後電圧を設定すると共に電圧制御率と許容電圧制御率とに基づいて目標昇圧後電圧を補正して昇圧後電圧指令値を設定することにより、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増をより良好に抑制することが可能となる。
本発明による電動機駆動制御方法は、
直流電源と、矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段とを用いて前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御方法であって、
(a)前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに該電動機に対するトルク指令値と該電動機により出力されているトルクとの差に基づいて前記矩形波電圧の電圧位相の指令値である電圧位相指令値を設定するステップと、
(b)前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定するステップと、
(c)ステップ(a)にて設定された電圧位相指令値の絶対値と、前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定するステップと、
(d)ステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧とステップ(c)にて設定された補正量とから前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値を設定するステップと、
(e)前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(d)にて設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御するステップと、
を含むものである。
この方法によれば、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ、電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増を抑制して当該電動機を効率よく制御することが可能となる。
本発明による他の電動機駆動制御方法は、
直流電源と、矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段とを用いて前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御方法であって、
(a)前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値と該電動機に印加される電圧との比である電圧制御率を算出するステップと、
(b)前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定するステップと、
(c)ステップ(a)にて算出された電圧制御率と、前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定するステップと、
(d)ステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧とステップ(c)にて設定された補正量とから前記昇圧後電圧指令値を設定するステップと、
(e)前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(d)にて設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御するステップと、
を含むものである。
この方法によっても、電動機のトルク出力特性を良好に保ちつつ、電動機駆動回路や電圧変換手段における損失増を抑制して当該電動機を効率よく制御することが可能となる。
本発明の実施例に係る電動機駆動制御装置を備えた車両であるハイブリッド自動車20の概略構成図である。 モータMG1およびMG2を含む電気駆動系の概略構成図である。 実施例のモータECU40により実行される矩形波制御時昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 矩形波制御方式によりモータMG2を駆動するときの電圧位相とモータ損失およびインバータとの関係を例示する説明図である。 矩形波制御方式によりモータMG2を駆動するときの電圧位相とモータトルクとの関係を例示する説明図である。 矩形波制御時昇圧制御ルーチンの他の例を示すフローチャートである。 変形例に係るハイブリッド自動車120の概略構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図であり、図2は、ハイブリッド自動車20に含まれる電機駆動系の概略構成図である。これらの図面に示すように、実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22の出力軸であるクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、直流電力を交流電力に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力を電圧変換してインバータ41,42に供給可能な昇圧コンバータ55と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24による燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受ける。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31と噛合すると共にリングギヤ32と噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されている。動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪である車輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、逆突極性を有するように内部に永久磁石が埋め込まれたロータと三相コイルが巻回されたステータとを含む同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して直流電源であるバッテリ50と電力をやり取りする。インバータ41,42は、図2に示すように、6個のトランジスタT11〜T16またはT21〜T26とトランジスタT11〜T16またはT21〜T26に逆方向に並列接続された6個のダイオードD11〜D16またはD21〜D26とにより構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつ対をなすように配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相、V相、W相)の各々が接続されている。従って、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成してモータMG1,MG2を回転駆動することが可能となる。また、インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。そして、正極母線54aと負極母線54bとには電圧を平滑化する平滑コンデンサ57が接続されている。
昇圧コンバータ55は、システムメインリレー56を介してバッテリ50と接続されており、図2に示すように、2個のトランジスタT31(上アーム)およびトランジスタT32(下アーム)と、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2個のダイオードD31,D32と、リアクトルLとを含む。2個のトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、両者の接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとには、システムメインリレー56を介してバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されると共に、昇圧コンバータ55のバッテリ50側の電圧を平滑化する平滑コンデンサ59が接続されている。更に、平滑コンデンサ59の端子間には第2電圧センサ92が設置されており、この第2電圧センサ92の検出値を用いて昇圧コンバータ55の昇圧前電圧(直流電源側の電圧)VLが取得される。これにより、トランジスタT31,T32をスイッチング制御することによりバッテリ50側の電圧(昇圧前電圧VL)に対してインバータ41,42側の電圧を昇圧することができる。この場合、インバータ41,42に印加され得る昇圧コンバータ55による昇圧後電圧(電動機駆動回路側の電圧)VHは、平滑コンデンサ57の端子間に設置された第3電圧センサ93の検出値を用いて取得される。また、昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御することにより、正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電することもできる。
これらのインバータ41,42や昇圧コンバータ55は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により制御され、それによりモータMG1,MG2が駆動制御される。モータECU40には、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、第2および第3電圧センサ92,93からの電圧VLおよびVH、電流センサ95v,95w,96v,96w(図2参照)により検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流といったモータMG1,MG2の駆動制御に必要な信号が入力される。また、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号や、システムメインリレー56への駆動信号、昇圧コンバータ55へのスイッチング制御信号等が出力される。更に、モータECU40は、バッテリECU52やハイブリッドECU70と通信しており、上記センサからの信号に加えてバッテリECU52からの信号、ハイブリッドECU70からの制御信号をも用いてモータMG1,MG2を駆動制御する。加えて、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2といったモータMG1,MG2の運転状態に関するデータを計算・取得し、必要に応じてこれらのデータをハイブリッドECU70等に出力する。
バッテリ50は、実施例ではニッケル水素二次電池あるいはリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された第1電圧センサ91からの端子間電圧VB、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からのバッテリ温度Tb等が入力されている。バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70等に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(State of Charge)SOCを算出したり、当該残容量SOCに基づいてバッテリ50の充放電要求パワーPb*を算出したり、残容量SOCとバッテリ温度Tbとに基づいてバッテリ50の充電に許容される電力である充電許容電力としての入力制限Winとバッテリ50の放電に許容される電力である放電許容電力としての出力制限Woutとを算出したりする。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定すると共に、バッテリ50の残容量SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定可能である。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74、データを一時的に記憶するRAM76、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等を備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルストロークセンサ86からのブレーキペダルストロークBS、車速センサ87からの車速V等が入力ポートを介して入力される。また、ハイブリッドECU70は、上述したようにエンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と各種制御信号やデータのやり取りを行っている。
そして、ハイブリッドECU70は、ハイブリッド自動車20の走行に際して、基本的には、運転者のアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を計算すると共に、この要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1の目標トルクを示すトルク指令Tm1*、モータMG2の目標トルクを示すトルク指令Tm2*を設定する。実施例のハイブリッド自動車20におけるエンジン22とモータMG1およびMG2との運転制御方式には、トルク変換運転モードや充放電運転モード、モータ運転モード等が含まれる。トルク変換運転モードのもとで、ハイブリッドECU70は、要求トルクTr*に見合う動力(パワー)がエンジン22から出力されるように目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定すると共に、エンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1およびMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようにモータMG1およびMG2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。また、充放電運転モードのもとで、ハイブリッドECU70は、要求トルクTr*とバッテリ50の充放電に要求される充放電要求パワーPb*との和に見合う動力(パワー)がエンジン22から出力されるように目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定すると共に、バッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部または一部が動力分配統合機構30とモータMG1およびMG2とによりトルク変換されて要求トルクTr*に応じたトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびMG2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。実施例のハイブリッド自動車20では、トルク変換運転モードや充放電運転モードのもとで所定条件が成立した場合、エンジン22を自動的に停止・始動させる間欠運転が実行される。更に、モータ運転モードのもとで、ハイブリッドECU70は、エンジン22の運転を停止させると共にモータMG2にのみ要求トルクTr*に見合うトルクをリングギヤ軸32aに出力させる。この場合、ハイブリッドECU70は、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1に対するトルク指令Tm1*をそれぞれ値0に設定すると共に、モータMG2に対するトルク指令Tm2*を要求トルクTr*や動力分配統合機構30のギヤ比ρ、減速ギヤ35のギヤ比Gr等に基づいて設定する。加えて、ハイブリッド自動車20の停止中あるいはモータ運転モードのもとでの走行中にエンジン22の始動要求に応じて当該エンジン22を始動させる場合、ハイブリッドECU70は、モータMG1によりエンジン22がクランキングされると共に、当該クランキングに伴ってリングギヤ軸32aに作用する駆動トルクに対する反力としてのトルクがキャンセルされつつ要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにモータMG1およびMG2に対するトルク指令Tm1*およびトルク指令Tm2*を設定する。
上述のようにしてハイブリッドECU70によりエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1に対するトルク指令Tm1*、モータMG2に対するトルク指令Tm2*が設定されると、目標回転数Ne*および目標トルクTe*がエンジンECU24に送信されると共にトルク指令Tm1*,Tm2*がモータECU40に送信される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70からの目標回転数Ne*や目標トルクTe*が得られるようにエンジン22を制御する。また、モータECU40は、ハイブリッドECU70からのトルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にハイブリッドECU70からのトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42や昇圧コンバータ55のスイッチング制御を行なう。
ここで、実施例のモータECU40は、モータMG1およびMG2のトルク指令Tm1*,Tm2*と回転数Nm1,Nm2とに応じて、正弦波PWM電圧を用いる正弦波PWM制御方式、過変調PWM電圧を用いる過変調PWM制御方式および矩形波電圧を用いる矩形波制御方式という3つの制御方式のいずれかによりインバータ41および42をスイッチング制御する。実施例では、図示しない制御方式設定用マップや別途計算される昇圧コンバータ55(平滑コンデンサ57)からの昇圧後電圧(インバータ入力電圧)VHに対する出力電圧(基本波成分の振幅)の割合である変調率Kmdに基づいて、モータMG1の目標動作点すなわち回転数Nm1とトルク指令Tm1*に対応した制御方式が設定されると共に、モータMG2の目標動作点すなわち回転数Nm2とトルク指令Tm2*に対応した制御方式が設定される。正弦波PWM制御方式は、一般に「PWM制御」と称されるものであり、正弦波状の電圧指令値と三角波等の搬送波との電圧差に応じてトランジスタT11〜T16、トランジスタT21〜26をオン/オフ制御することにより、正弦波状の基本波成分をもった出力電圧(PWM電圧)を得る方式である。正弦波PWM制御方式を用いた場合、昇圧コンバータ55(平滑コンデンサ57)から供給される昇圧後電圧(インバータ入力電圧)VHに対する出力電圧(基本波成分の振幅)の割合である変調率Kmdをおおよそ値0〜値0.61の範囲内に設定することができる。また、過変調PWM制御方式は、搬送波の振幅を縮小するように歪ませた上で上述の正弦波PWM制御方式と同様の制御を行なうものであり、変調率をおおよそ値0.61〜0.78の範囲内に設定可能とするものである。
矩形波制御方式は、理論上、最大の振幅をもった基本波成分を発生させることができるものであって、振幅一定の矩形波電圧の位相(q軸を基準とした位相、以下、適宜「電圧位相」という)をトルク指令に応じて変化させることでモータトルクを制御可能とするものである。この矩形波制御方式を用いた場合、変調率Kmdは一定値(おおよそ値0.78)となる。なお、インバータ41,42(モータMG1,MG2)の制御精度(制御応答性)は、正弦波PWM制御方式、過変調PWM制御方式、矩形波制御方式の順に低下していくことになるが、矩形波制御方式を用いることにより、直流電源の電圧利用率を向上させると共に、銅損の発生やスイッチング損失を抑えてエネルギ効率を向上させることが可能となる。実施例のモータECU40は、ハイブリッドECU70からのトルク指令Tm1*およびTm2*とモータMG1,MG2により出力されているトルクの推定値であるトルク推定値Tm1est,Tm2estとを用いて例えば次式(1)に従いインバータ41からモータMG1に印加すべき矩形波電圧の位相である電圧位相指令値ψ1*を設定すると共に、例えば次式(2)に従いインバータ42からモータMG2に印加すべき矩形波電圧の位相である電圧位相指令値ψ2*設定する。式(1)および(2)は、トルク指令値としてのトルク指令Tm1*,Tm2*とモータMG1,MG2の出力トルクを示すトルク推定値Tm1est,Tm2estとの差(Tm1*−Tm1estまたTm2*−Tm2est)をできるだけ小さく(ゼロに)するためのフィードバック制御における関係式であり、式(1)および式(2)中、右辺第1項の「kp1」、「kp2」は比例項のゲインであり、右辺第2項の「ki1」および「ki2」は積分項のゲインである。また、トルク推定値Tm1est,Tm2estは、例えばモータMG1,MG2の三相コイルのU相、V相の相電流Iu,Ivを座標変換して得られるd軸、q軸の電流Id,Iqから推定可能なものであり、実施例では、d軸,q軸の電流Id,IqとモータMG2の出力トルクとの関係を規定するように予め作成されたトルク推定用マップから相電流Iu,Ivの実測値に基づく電流Id,Iqに対応したものがトルク推定値Tm1est,Tm2estとして導出される。こうして電圧位相指令値ψ1*,ψ2*を設定すると、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転角θ1,θ2と電圧位相指令値ψ1*,ψ2*とに基づいてU相、V相およびW相の各相に対する矩形波パルスを生成し、これらの矩形波パルス信号に基づいてインバータ41,42をスイッチング制御する。
ψ1* = kp1・(Tm1*-Tm1est)+ ki1・∫(Tm1*-Tm1est)・dt …(1)
ψ2* = kp2・(Tm2*-Tm2est)+ ki2・∫(Tm2*-Tm2est)・dt …(2)
また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2が高まる高回転域においては、基本的に制御方式として矩形波制御方式が用いられることになるが、この場合には、インバータ41,42側の電圧である昇圧後電圧VHがモータMG1,MG2で発生する誘起電圧よりも高くなるように弱め界磁電流を供給する弱め界磁制御が実行される。そして、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1,MG2の目標動作点(現在の回転数Nm1,Nm2およびトルク指令Tm1*,Tm2*)に応じてバッテリ50の定格電圧(例えばDC150V)が所定電圧(例えば最大650V)まで昇圧されるようにモータECU40により昇圧コンバータ55が制御される。
次に、実施例のハイブリッド自動車20においてインバータ42等が矩形波制御方式によりスイッチング制御されているときの昇圧コンバータ55の制御手順について説明する。ここでは、説明を簡単にするために、リングギヤ軸32aにモータMG2のみから動力を出力するモータ運転モードのもとでインバータ42(モータMG2)が矩形波制御方式によりスイッチング制御されているときの昇圧コンバータ55の制御手順について説明する。
図3は、モータ運転モードのもとでインバータ42が矩形波制御方式によりスイッチング制御されているときに実施例のモータECU40により所定時間おきに繰り返し実行される矩形波制御時昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。図3のルーチンの開始に際して、モータECU40の図示しないCPUは、ハイブリッドECU70からのモータMG2に対するトルク指令Tm2*やモータMG2の現在の回転数Nm2、昇圧前電圧VL、昇圧後電圧VH、別途設定されているその時点で最新の電圧位相指令値ψ2*といった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG2の現在の回転数Nm2は、回転位置検出センサ44からの回転角θ2に基づいて別途計算されるものである。ステップS100のデータ入力処理の後、モータMG2の回転数Nm2とトルク指令Tm2*と昇圧後電圧VHの目標値である目標昇圧後電圧VHtagとの関係を規定するように予め作成された図示しないモータMG2用の目標昇圧後電圧設定用マップから、モータMG2の目標動作点すなわち現在の回転数Nm2とトルク指令Tm2*とに対応した目標昇圧後電圧VHtagを導出・設定する(ステップS110)。実施例のモータMG2用の目標昇圧後電圧設定用マップ(モータMG1用のものも同様)は、モータMG2の動作点ごとに目標昇圧後電圧VHtagを当該モータMG2、インバータ42および昇圧コンバータ55からなる電機駆動系の損失をできるだけ小さくすると共に当該動作点での誘起電圧を打ち消すことができる電圧の絶対値の必要最小値として規定するように作成されている。
次いで、昇圧後電圧VHがステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりインバータ42がスイッチング制御されるとき(モータMG2が駆動されるとき)に矩形波電圧の位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相ψa2を設定する(ステップS120)。実施例では、目標昇圧後電圧VHtagと、昇圧後電圧VHが当該目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする許容電圧位相ψa2との関係が許容電圧位相設定用マップとして予め定められてモータECU40の図示しないROMに記憶されており、ステップS120では、当該マップからステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagに対応した許容電圧位相ψa2が導出・設定される。ここで、モータMG2(インバータ42)にある一定の電圧が印加されているときには、図4に示すように、モータMG2の損失は基本的に上述の弱め界磁制御の実行に起因して電圧位相の絶対値が大きくなるほど増加し、インバータ42の損失は、電圧位相の絶対値が大きくなるほど減少する。このような傾向を踏まえて、実施例では、目標昇圧後電圧VHtagごとに、モータ損失とインバータ損失との和を好ましくは最小に、若しくはできるだけ小さくする許容電圧位相ψa2が実験・解析により求められ、求められた許容電圧位相ψa2に基づいて許容電圧位相設定用マップが作成される。
こうして許容電圧位相ψa2を設定したならば、ステップS100にて入力した電圧位相指令値ψ2*の絶対値とステップS120にて設定した許容電圧位相ψa2とを用いて次式(3)に従い目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHを設定する(ステップS130)。式(3)は、電圧位相指令値ψ2*の絶対値と昇圧後電圧VHが目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする許容電圧位相ψa2との差(|ψ2*|−ψa2)をゼロに(できるだけ小さく)するためのフィードバック制御における関係式であり、式(3)中、右辺第1項の「kpv」は比例項のゲインであり、右辺第2項の「kiv」は積分項のゲインである。続いて、昇圧後電圧VHの指令値である昇圧後電圧指令値VH*をステップS110にて設定した目標昇圧後電圧VHtagとステップS130にて設定した電圧補正値ΔVHとの和に設定し(ステップS140)、設定した昇圧後電圧指令値VH*やステップS100にて入力した昇圧前電圧VLおよび昇圧後電圧VHに基づいて、昇圧後電圧VHが昇圧後電圧指令値VH*となるように昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を実行し(ステップS150)、本ルーチンを一旦終了させる。
ΔVH = kpv・(|ψ2*| -ψa2)+ kiv・∫(|ψ2*| -ψa2)・dt …(3)
以上説明したように、実施例のハイブリッド自動車20では、モータ運転モードのもとで矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときに、電圧位相指令値ψ2*の絶対値と、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点(回転数Nm2およびトルク指令Tm2*)に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときに矩形波電圧の位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相ψa2との差がゼロになるように電圧補正値ΔVHが設定され(ステップS130)、昇圧後電圧VHが目標昇圧後電圧VHtagと電圧補正値ΔVHとの和である昇圧後電圧指令値VH*になるように昇圧コンバータ55が制御される(ステップS140およびS150)。このように、電圧位相指令値ψ2*の絶対値と許容電圧位相ψa2との差がゼロになるように目標昇圧後電圧VHtagを補正して昇圧後電圧指令値VH*を設定すれば、矩形波電圧の位相の絶対値が比較的大きくなって電圧位相の変化に対するトルク制御の応答性が低下したときにモータMG2の出力トルクがトルク指令Tm2*から外れてしまわないように、更には昇圧後電圧VHを取得するための第3電圧センサ93等の検出誤差やモータ逆起電圧、インバータ素子特性や磁石温度等を考慮して昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を高めに設定する必要がなくなる。従って、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2のトルク出力特性を良好に保ちつつ、インバータ42や昇圧コンバータ55における損失増を抑制してモータ運転モードのもとでモータMG2を効率よく制御することが可能となる。
また、上記実施例において、許容電圧位相ψa2は、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする値に定められ(ステップS120)、目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHは、電圧位相指令値ψ2*の絶対値と許容電圧位相ψa2との差(|ψ2*|−ψa2)をゼロにするためのフィードバック制御における関係式を用いて設定される(ステップS130)。これにより、電圧位相指令値ψ2*の絶対値が許容電圧位相ψa2よりも大きくなると、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)は増加側に補正され、電圧位相指令値ψ2*の絶対値が許容電圧位相ψa2よりも小さくなると、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の目標動作点(トルク指令Tm2*)が変化したときに、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ矩形波電圧の位相をモータMG2を効率よく駆動可能とする値付近に保ちながら当該モータMG2を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの効率をより向上させることができる。
更に、上記実施例では、モータMG2の動作点ごとに目標昇圧後電圧VHtagを当該モータMG2、インバータ42および昇圧コンバータ55からなる電機駆動系の損失をできるだけ小さくすると共に当該動作点での誘起電圧を打ち消すことができる電圧の絶対値の必要最小値として規定するように作成された目標昇圧後電圧設定用マップを用いてモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagが設定される(ステップS110)。このような目標昇圧後電圧設定用マップを用いて目標昇圧後電圧VHtagを設定すると共に電圧位相指令値ψ2*と許容電圧位相ψa2とに基づいて目標昇圧後電圧VHtagを補正して昇圧後電圧指令値VH*を設定することにより、モータMG2のトルク出力特性を良好に保ちつつインバータ42や昇圧コンバータ55における損失増をより良好に抑制することが可能となる。
なお、矩形波電圧の位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相ψa2は、上述のような矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの効率を重視したものの代わりに、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする値に定められてもよい。すなわち、矩形波電圧の位相をトルク指令Tm2*等に応じて変化させることでモータMG2等の出力トルクを制御する矩形波制御方式では、図5に示すように、モータMG2等の出力トルクは電圧位相が比較的小さいときには電圧位相に対して線形的に変化するものの、実際の電圧位相がある程度大きくなると電圧位相と出力トルクとの間の線形性が失われ、電圧位相の変化に対するトルクの追従性すなわち制御の応答性が悪化してしまう。また、昇圧後電圧VHが異なれば、図示するように電圧位相と出力トルクとの関係も変化する(ただし、図5において、電圧Vy>電圧Vxである。)。このような傾向を踏まえて、目標昇圧後電圧VHtagごとに、例えば電圧位相と出力トルクとの間の線形性を概ね維持することができる最大の位相(図5におけるψaxやψay)を許容電圧位相ψa2等として実験・解析により求め、求めた許容電圧位相ψa2等に基づいて図3のステップS120にて用いられる許容電圧位相設定用マップを作成してもよい。この場合も、図3のステップS120では、当該マップからステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagに対応した許容電圧位相ψa2が導出・設定される。そして、目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHが電圧位相指令値ψ2*の絶対値と許容電圧位相ψa2との差(|ψ2*|−ψa2)をゼロにするためのフィードバック制御における関係式を用いて設定されることになる(ステップS130)。これにより、電圧位相指令値ψ2*が矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする許容電圧位相ψa2よりも大きくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が増加側に補正され、電圧位相指令値ψ2*が矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする許容電圧位相ψa2よりも小さくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が減少側に補正されることになる。この結果、モータMG2の目標動作点(トルク指令Tm2*)が変化したときに、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ矩形波電圧の位相をモータMG2を応答性よく駆動可能とする範囲内に保ちながらモータMG2を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの制御の応答性をより向上させることができる。
図6は、変形例に係る昇圧制御ルーチンを示すフローチャートである。図6の昇圧制御ルーチンも、モータ運転モードのもとでインバータ42(モータMG2)が矩形波制御方式によりスイッチング制御されているときに実施例のモータECU40により所定時間おきに繰り返し実行され得るものである。図6のルーチンの開始に際して、モータECU40の図示しないCPUは、ハイブリッドECU70からのモータMG2に対するトルク指令Tm2*やモータMG2の現在の回転数Nm2、昇圧前電圧VL、昇圧後電圧VH、別途設定されているその時点で最新のモータMG2についての電圧制御率k2といった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS105)。電圧制御率k2は、モータMG2の駆動に際して設定されるd軸電流指令値およびq軸電流指令値をそれぞれId*,Iq*とし、モータ巻線抵抗値をRとし、電気角角速度をωとし、電気子鎖交磁束をΦとし、d軸インダクタンスをLdとし、q軸インダクタンスをLqとしたときに、次式(4)および(5)から得られるd軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqと昇圧後電圧指令値VH*とから次式(6)のように求められる。かかる電圧制御率k2は、昇圧後電圧指令値VH*とモータMG2に印加される電圧(端子間電圧)との比を示すものであり、別途モータECU40により計算される。
Vd = Id*・R -ω・Lq・Iq* …(4)
Vq = Iq*・R -ω・Ld・Id* + ω・Φ …(5)
k2 = √(Vd2 + Vq2) / VH* …(6)
ステップS105のデータ入力処理の後、図3のステップS110と同様にしてモータMG2の目標動作点すなわち現在の回転数Nm2とトルク指令Tm2*とに対応した目標昇圧後電圧VHtagを導出・設定する(ステップS110)。次いで、昇圧後電圧VHがステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりインバータ42がスイッチング制御されるとき(モータMG2が駆動されるとき)に電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率ka2を設定する(ステップS125)。変形例では、目標昇圧後電圧VHtagと、昇圧後電圧VHが当該目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする許容電圧制御率ka2との関係が許容電圧制御率設定用マップとして予め定められてモータECU40の図示しないROMに記憶されており、ステップS125では、当該マップからステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagに対応した許容電圧制御率ka2が導出・設定される。許容電圧制御率設定用マップは、目標昇圧後電圧VHtagごとに、モータ損失とインバータ損失との和を好ましくは最小に、若しくはできるだけ小さくする許容電圧制御率ka2を実験・解析により求め、求めた許容電圧制御率ka2に基づいて作成される。
こうして許容電圧制御率ka2を設定したならば、ステップS105にて入力した電圧制御率k2とステップS125にて設定した許容電圧制御率ka2とを用いて次式(7)に従い目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHを設定する(ステップS135)。式(7)は、電圧制御率k2と昇圧後電圧VHが目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする許容電圧制御率ka2との差(k2−ka2)をゼロに(できるだけ小さく)するためのフィードバック制御における関係式であり、式(7)中、右辺第1項の「kpv′」は比例項のゲインであり、右辺第2項の「kiv′」は積分項のゲインである。続いて、昇圧後電圧VHの指令値である昇圧後電圧指令値VH*をステップS110にて設定した目標昇圧後電圧VHtagとステップS135にて設定した電圧補正値ΔVHとの和に設定し(ステップS140)、設定した昇圧後電圧指令値VH*やステップS105にて入力した昇圧前電圧VLおよび昇圧後電圧VHに基づいて、昇圧後電圧VHが昇圧後電圧指令値VH*となるように昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を実行し(ステップS150)、本ルーチンを一旦終了させる。
ΔV = kpv′・(k2-ka2)+ kiv′・∫(k2-ka2)・dt …(7)
上述のように、図6の昇圧制御ルーチンが実行されると、昇圧後電圧指令値VH*とモータMG2の端子間電圧との比である電圧制御率k2と、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときに電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率ka2との差がゼロになるように電圧補正値ΔVHが設定され(ステップS135)、昇圧後電圧VHが目標昇圧後電圧VHtagと電圧補正量ΔVHとに基づく昇圧後電圧指令値VH*になるように昇圧コンバータ55が制御される(ステップS140およびS150)。すなわち、矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されている最中に昇圧後電圧指令値VH*とモータMG2の端子間電圧との比である電圧制御率k2が比較的大きくなっているときには、矩形波電圧の位相も比較的大きくなっている。従って、電流指令値Id*,Iq*等に基づいて算出される電圧制御率k2と許容電圧制御率ka2との差がゼロになるように目標昇圧後電圧VHtagを補正して昇圧後電圧指令値VH*を設定すれば、電圧位相の絶対値が比較的大きく電圧位相の変化に対するトルク制御の応答性が低下したときにモータMG2の出力トルクがトルク指令Tm2*から外れてしまわないように、更には昇圧後電圧VHを取得するための第3電圧センサ93等の検出誤差やモータ逆起電圧、インバータ素子特性や磁石温度等を考慮して昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を高めに設定する必要がなくなる。これにより、図6の昇圧制御ルーチンを採用しても、モータMG2のトルク出力特性を良好に保ちつつ、インバータ42や昇圧コンバータ55における損失増を抑制してモータ運転モードのもとでモータMG2を効率よく制御することが可能となる。
また、上記変形例において、許容電圧制御率ka2は、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を効率よく駆動可能とする値に定められ(ステップS125)、目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHは、電圧制御率k2と許容電圧制御率ka2との差(k2−ka2)をゼロにするためのフィードバック制御における関係式を用いて設定される(ステップS135)。これにより、電圧制御率k2が許容電圧制御率ka2よりも大きくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が増加側に補正され、電圧制御率k2が許容電圧制御率ka2よりも小さくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が減少側に補正されることになる。従って、上記変形例によれば、モータMG2の目標動作点(トルク指令Tm2*)が変化したときに、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ電圧制御率k2をモータMG2を効率よく駆動可能とする値付近に保ちながら当該モータMG2を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの効率をより向上させることができる。
更に、上記変形例においても、モータMG2の動作点ごとに目標昇圧後電圧VHtagを当該モータMG2、インバータ42および昇圧コンバータ55からなる電機駆動系の損失をできるだけ小さくすると共に当該動作点での誘起電圧を打ち消すことができる電圧の絶対値の必要最小値として規定するように作成された目標昇圧後電圧設定用マップを用いてモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagが設定される(ステップS110)。このような目標昇圧後電圧設定用マップを用いて目標昇圧後電圧VHtagを設定すると共に電圧制御率k2と許容電圧制御率ka2とに基づいて目標昇圧後電圧VHtagを補正して昇圧後電圧指令値VH*を設定することにより、モータMG2のトルク出力特性を良好に保ちつつインバータ42や昇圧コンバータ55における損失増をより良好に抑制することが可能となる。
なお、許容電圧制御率ka2は、上述のような矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの効率を重視したものの代わりに、昇圧後電圧VHがモータMG2の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧VHtagである状態で矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする値に定められてもよい。この場合には、目標昇圧後電圧VHtagごとに、モータMG2の制御性を確保することができる最大の電圧制御率を許容電圧制御率ka2等として実験・解析により求め、求めた許容電圧制御率ka2等に基づいて図6のステップS125にて用いられる許容電圧制御率設定用マップを作成すればよい。このような許容電圧制御率設定用マップを用いた場合も、図6のステップS125では、当該マップからステップS110にて設定された目標昇圧後電圧VHtagに対応した許容電圧制御率ka2が導出・設定される。そして、目標昇圧後電圧VHtagに対する補正量である電圧補正値ΔVHが電圧制御率k2と許容電圧制御率ka2との差(k2−ka2)をゼロにするためのフィードバック制御における関係式を用いて設定されることになる(ステップS135)。これにより、電圧制御率k2が矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする許容電圧制御率ka2よりも大きくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が増加側に補正され、電圧制御率k2が矩形波制御方式によりモータMG2を応答性よく駆動可能とする許容電圧制御率ka2よりも小さくなると昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)が減少側に補正されることになる。この結果、モータMG2の目標動作点(トルク指令Tm2*)が変化したときに、昇圧後電圧指令値VH*(絶対値)を必要以上に高めることなく、かつ電圧制御率k2をモータMG2を応答性よく駆動可能とする範囲内に保ちながらモータMG2を駆動することが可能となるので、矩形波制御方式によりモータMG2が駆動されるときの制御の応答性をより向上させることができる。
また、図3および図6の昇圧制御ルーチンは、モータ運転モードのもとで矩形波制御方式によりモータMG2のみを駆動する場合を対象とするものであるが、モータMG1およびMG2の双方が駆動されるときに図3および図6と同様の制御手順を適用し得ることはいうまでもない。モータMG1およびMG2の双方が駆動されるときには、例えば、図3のステップS110〜S140の処理あるいは図6のステップS105〜S140の処理によりモータMG2の目標動作点、モータMG2についての目標昇圧後電圧設定用マップや許容電圧位相設定用マップ(許容電圧制御率設定用マップ)等を用いてモータMG2に関する昇圧後電圧指令値VH*を求めると共に、図3のステップS110〜S140の処理あるいは図6のステップS105〜S140の処理と同様にしてモータMG1の目標動作点、モータMG1についての目標昇圧後電圧設定用マップや許容電圧位相設定用マップ(許容電圧制御率設定用マップ)等を用いてモータMG1に関する昇圧後電圧指令値VH*を求め、モータMG2に関する昇圧後電圧指令値VH*とモータMG1に関する昇圧後電圧指令値VH*とのうちの絶対値が大きい方を実際に用いる昇圧後電圧指令値VH*とすればよい。
なお、上記実施例のハイブリッド自動車20では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結されているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有したモータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された駆動軸に出力するものであるが、本発明の適用対象はこれに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図7に示す変形例としてのハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された駆動軸(車輪39a,39bが接続された駆動軸)とは異なる駆動軸(図7における車輪39c,39dに接続された駆動軸)に出力するものに適用されてもよい。更に、エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関以外の水素エンジンといったような他の形式のものであってもよく、モータMG1,MG2は、同期発電電動機以外の誘導電動機といったような他の形式のものであってもよい。また、上記実施例に係るハイブリッド自動車20は、それぞれ走行用の動力を出力可能なエンジン22とモータMG2とを備えるものであるが、本発明による車両は、このようなハイブリッド自動車20に限られるものではなく、走行用の動力を出力可能なモータを備えた電気自動車であってもよいことはいうまでもない。
ここで、上記実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明しておく。すなわち、上記実施例等において、バッテリ50が「直流電源」に相当し、モータMG1,MG2が「電動機」に相当し、インバータ41,42が「電動機駆動回路」に相当し、昇圧コンバータ55が「電圧変換手段」に相当し、電圧位相指令値ψ1*,ψ2*を算出するモータECU40が「電圧位相指令値設定手段」に相当し、図3または図6の昇圧制御ルーチンを実行するモータECU40が「目標昇圧後電圧設定手段」、「補正手段」、「昇圧後電圧指令値設定手段」および「電圧変換制御手段」に相当する。ただし、これら実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、電動機駆動制御装置の製造産業等において利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a〜39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧コンバータ、56 システムメインリレー、57,59 平滑コンデンサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルストロークセンサ、87 車速センサ、91 第1電圧センサ、92 第2電圧センサ、93 第3電圧センサ、95v,95w,96v,96w 電流センサ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜26,T31,T32 トランジスタ。

Claims (10)

  1. 直流電源からの電力を用いて電動機を駆動制御する電動機駆動制御装置であって、
    矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により前記電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、
    前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段と、
    前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに該電動機に対するトルク指令値と該電動機により出力されているトルクとの差に基づいて前記矩形波電圧の電圧位相の指令値である電圧位相指令値を設定する電圧位相指令値設定手段と、
    前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定する目標昇圧後電圧設定手段と、
    前記設定された電圧位相指令値の絶対値と、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定する補正手段と、
    前記設定された目標昇圧後電圧と前記設定された補正量とから前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値を設定する昇圧後電圧指令値設定手段と、
    前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御する電圧変換制御手段と、
    を備える電動機駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記許容電圧位相は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を効率よく駆動可能とする値に定められる電動機駆動制御装置。
  3. 請求項1に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記許容電圧位相は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を応答性よく駆動可能とする値に定められる電動機駆動制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記目標昇圧後電圧設定手段は、前記電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧の絶対値が必要最小となるように該目標動作点と該目標昇圧後電圧との関係を規定する制約を用いて該目標昇圧後電圧を設定する電動機駆動制御装置。
  5. 直流電源からの電力を用いて電動機を駆動制御する電動機駆動制御装置であって、
    矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により前記電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、
    前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段と、
    前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値と該電動機に印加される電圧との比である電圧制御率を算出する電圧制御率算出手段と、
    前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定する目標昇圧後電圧設定手段と、
    前記算出された電圧制御率と、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定する補正手段と、
    前記設定された目標昇圧後電圧と前記設定された補正量とから前記昇圧後電圧指令値を設定する昇圧後電圧指令値設定手段と、
    前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御する電圧変換制御手段と、
    を備える電動機駆動制御装置。
  6. 請求項5に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記許容電圧制御率は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を効率よく駆動可能とする値に定められる電動機駆動制御装置。
  7. 請求項5に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記許容電圧制御率は、前記電動機駆動回路側の電圧が前記設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機を応答性よく駆動可能とする値に定められる電動機駆動制御装置。
  8. 請求項5から7のいずれか一項に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記目標昇圧後電圧設定手段は、前記電動機の目標動作点に対応した目標昇圧後電圧の絶対値が必要最小となるように該目標動作点と該目標昇圧後電圧との関係を規定する制約を用いて該目標昇圧後電圧を設定する電動機駆動制御装置。
  9. 直流電源と、矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段とを用いて前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御方法であって、
    (a)前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに該電動機に対するトルク指令値と該電動機により出力されているトルクとの差に基づいて前記矩形波電圧の電圧位相の指令値である電圧位相指令値を設定するステップと、
    (b)前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定するステップと、
    (c)ステップ(a)にて設定された電圧位相指令値の絶対値と、前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧位相の絶対値の最大値として許容される許容電圧位相との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定するステップと、
    (d)ステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧とステップ(c)にて設定された補正量とから前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値を設定するステップと、
    (e)前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(d)にて設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御するステップと、
    を含む電動機駆動制御方法。
  10. 直流電源と、矩形波電圧を用いる矩形波制御方式により電動機を駆動可能な電動機駆動回路と、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機駆動回路側の電圧を昇圧可能な電圧変換手段とを用いて前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御方法であって、
    (a)前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電動機駆動回路側の電圧の指令値である昇圧後電圧指令値と該電動機に印加される電圧との比である電圧制御率を算出するステップと、
    (b)前記電動機の目標動作点に対応した前記電動機駆動回路側の電圧である目標昇圧後電圧を設定するステップと、
    (c)ステップ(a)にて算出された電圧制御率と、前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧である状態で前記矩形波制御方式により前記電動機が駆動されるときに前記電圧制御率の最大値として許容される許容電圧制御率との差が無くなるように前記目標昇圧後電圧の補正量を設定するステップと、
    (d)ステップ(b)にて設定された目標昇圧後電圧とステップ(c)にて設定された補正量とから前記昇圧後電圧指令値を設定するステップと、
    (e)前記電動機駆動回路側の電圧がステップ(d)にて設定された昇圧後電圧指令値になるように前記電圧変換手段を制御するステップと、
    を含む電動機駆動制御方法。
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