JP6800538B2 - 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法 - Google Patents

無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6800538B2
JP6800538B2 JP2017206054A JP2017206054A JP6800538B2 JP 6800538 B2 JP6800538 B2 JP 6800538B2 JP 2017206054 A JP2017206054 A JP 2017206054A JP 2017206054 A JP2017206054 A JP 2017206054A JP 6800538 B2 JP6800538 B2 JP 6800538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fall
unmanned aerial
aerial vehicle
acceleration
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017206054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019077350A (ja
JP2019077350A5 (ja
Inventor
サマラトュンガ ワサンタ
サマラトュンガ ワサンタ
英臣 荒井
英臣 荒井
小笠原 伸浩
伸浩 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikuchi Seisakusho Co Ltd filed Critical Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Priority to JP2017206054A priority Critical patent/JP6800538B2/ja
Publication of JP2019077350A publication Critical patent/JP2019077350A/ja
Publication of JP2019077350A5 publication Critical patent/JP2019077350A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6800538B2 publication Critical patent/JP6800538B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、無人航空機、無人飛行機の落下を判定するための落下判定装置及びその方法に関する。
無人航空機(UAV;Unmanned Aerial Vehicle)の小型、軽量化を踏まえ、独立駆動式の簡便かつ簡素な落下判定装置が求められている。従来の落下判定装置は、加速度センサが測定する加速度が閾値以下(Low−G、本明細書では「0G」という。)となり、かつ、機体が下方に移動している場合に落下と判定する(例えば特許文献1、非特許文献1参照)。従来の落下判定に関する技術は、x、y、z軸における加速度ベクトルの総和(S−factor)に基づくものである。
特開2000−298136号公報 Michelle Clifford著, Detecting Freefall with Low-G Accelerometers, Freescale Semiconductor Application Note AN3151, 2006年11月1日, p.2-3
マルチコプタ(いわゆるドローン)などの機動性の高いUAVにおいては、加速度(S−factor)が0Gとなったことのみで、墜落につながる落下と判定することはできない。なぜならば、0Gの時点では機体の移動方向の判断ができず、更には制御された通常の飛行動作(上昇、下降、振動等)においても0Gとなる場合があるからである。そのため、S−factorに基づく0G検出を、マルチコプタの落下判定にそのまま利用することはできない。従来の落下判定では、0G検出時にマルチコプタの動作を正確に判別するために、x、y、z軸方向の加速度及び角速度の他、気圧センサ(高度換算)等の多くのパラメータが参照される。しかし、複数のセンサ又は複合センサにより測定される上昇、下降、移動、高度等に関する情報が、落下判断に必要でなくなれば、それだけ落下判定装置におけるハードウエアの簡略化が図れるはずである。
本発明は、無人航空機において、加速度等の情報に基づいて所定のデータ処理アルゴリズムに従い飛行動作判別を行うことで、従来よりも簡便かつ簡素な構成で実現できる落下判定に関する技術を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、加速度センサにより検出される加速度に基づいて落下を判定する落下判定装置を搭載する無人航空機であって、前記落下判定装置が、当該無人飛行機の加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサにより測定される当該無人飛行機の加速度を監視するプロセッサと、前記プロセッサにより前記加速度がゼロ近傍の所定範囲になったと判断されたとき、落下開始トリガーを記憶するメモリと、地表と当該無人飛行機との距離を測定する距離センサと、前記距離センサにより測定された前記距離と所定の閾値とを比較するコンパレータと、前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶され、かつ、前記距離が前記所定の閾値以下となったとき、当該無人航空機が落下の状態であると判定する判定回路とを備える、無人航空機である。
また、無人航空機は、墜落時の衝撃から当該無人航空機を保護するよう構成された安全装置であって、前記判定回路が落下の状態を判定したときに作動する安全装置を更に備えることが好ましい。
また、無人航空機において、前記プロセッサは、前記メモリが前記落下開始トリガーを記憶した後、所定時間が経過したと判断したとき、当該無人航空機が落下の状態にあると判定することが好ましい。
また、無人航空機は、墜落時の衝撃から当該無人航空機を保護するよう構成された安全装置であって、前記判定回路又は前記プロセッサの何れかが先に落下の状態を判定したときに作動する安全装置を更に備えるものでもよい。
また、本発明は、無人航空機に搭載され該無人飛行機の加速度に基づいて落下を判定する落下判定装置であって、前記無人飛行機の加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサにより測定される前記無人飛行機の加速度を監視するプロセッサと、前記プロセッサが、前記加速度がゼロ近傍の所定範囲になったと判断したとき、落下開始トリガーを記憶するメモリと、地表と前記無人飛行機との距離を測定する距離センサと、前記距離センサにより測定された前記距離と所定の閾値とを比較するコンパレータと、前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶され、かつ、前記距離が前記所定の閾値以下となったとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定する判定回路とを備える落下判定装置である。
落下判定装置において、前記プロセッサは、前記メモリが前記落下開始トリガーを記憶した後、所定時間が経過する前に前記加速度が前記所定範囲外になったと判断したとき、前記メモリをリセットすることが好ましい。
また、落下判定装置において、前記プロセッサは、前記メモリが前記落下開始トリガーを記憶した後、所定時間が経過したと判断したとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定することが好ましい。
また、落下判定装置は、システムの起動時に前記プロセッサとの連携動作を確保するための連携回路を更に備えることが好ましい。
また、本発明は、加速度センサにより測定される加速度に基づいて無人航空機の落下を判定する落下判定方法であって、前記加速度センサにより前記無人飛行機の加速度を測定するステップと、前記加速度センサにより測定される前記無人飛行機の加速度を監視するステップと、前記加速度がゼロ近傍の所定範囲になったと判断されたとき、落下開始トリガーを生成するステップと、距離センサにより地表と前記無人飛行機との距離を測定するステップと、前記距離センサにより測定された前記距離と所定の閾値とを比較するステップと、前記落下開始トリガーが生成され、かつ、前記距離が前記所定の閾値以下となったとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定するステップとを含む落下判定方法である。
落下判定方法は、前記落下開始トリガーが生成された後、所定時間が経過したとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定するステップを更に含むことが好ましい。
また、落下判定方法は、前記無人航空機の移動とともに仮想の落下原点を連続にて作り出すステップと、前記落下開始トリガーが生成された直前に前記加速度が1G(Gは重力加速度)よりも小さくなった時点を、落下原点とみなすステップと、前記落下開始トリガーが生成された後、前記落下原点から所定時間が経過したとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定するステップを更に含むことが好ましい。
また、落下判定方法は、前記無人航空機が落下の状態にあると判定されたときに、墜落時の衝撃から前記無人航空機を保護するよう構成された安全装置を作動させるステップを更に含むことが好ましい。
本発明によれば、加速度センサにより測定される加速度のみに基づいて無人航空機の落下を短時間で正確に判定することができる。この技術により、無人航空機の制御系とは独立した駆動形式の、簡便かつ簡素な構成の落下判定装置を提供することができる。
無人航空機の一例であるマルチコプタの外観斜視図である。 安全装置の一例であるエアバック装置の断面図である。 落下判定装置の機能構成を例示するブロック図である。 マルチコプタの落下における処理判断を説明するための図である。 一実施形態による、落下を判別するための処理アルゴリズムを説明するためのフローチャートである。 他の実施形態による、落下を判別するための処理アルゴリズムを説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施例による落下開始トリガーを得るための回路図である。 図7における各データ信号のタイミングチャートである。 本発明の一実施例による落下の最終判定をするための回路図である。 図9における各データ信号のタイミングチャートである。
本発明に係る落下判定装置は、無人航空機に搭載され、該無人飛行機の加速度に基づいて落下を判定するように構成された装置である。ここでは、無人航空機としてマルチコプタ10を例に説明する。また、本明細書において「落下」とは、無人航空機が制御不能状態になったときの自由落下を意味し、制御された通常の飛行である「下降」とは区別される。また、無人航空機の加速度のうち、特にz軸方向(鉛直方向)における加速度をZ(g)と表記する。以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
先ず、無人航空機の一例であるマルチコプタ10の基本的な構成を説明する。図1はマルチコプタ10の外観斜視図である。マルチコプタ10は、本体11と、上昇用の4つのロータユニット12A〜12Dとを備えている。それぞれのロータユニット12A〜12Dは、例えばサーボモータである回転モータ13と、回転モータ13の回転シャフトに固定された回転翼14とを備えている。そして、各回転モータ13が本体11から延びるアーム15の先端部に連結され、これにより、本体11の右前方、左前方、右後方及び左後方にロータユニット12A〜12Dが配置されている。
ここで、隣接するロータユニット12A、12Bの回転翼14、14は、互いに逆方向に回転して揚力得る。同じく隣接するロータユニット12C、12Dの回転翼14、14も、互いに逆方向に回転して揚力を得る。本体11の重心に対し対称の位置関係にある例えばロータユニット12A、12Dの回転翼14、14は、同じ方向に回転して揚力を得る。
本実施形態では、例えばロータユニット12A、12Dの回転翼14、14が時計回り方向(CW:clockwise)に回転し、ロータユニット12B、12Cの回転翼14、14が反時計回り方向(CCW:counterclockwise)に回転するように駆動される。なお、ここでの説明では、時計回り方向(CW)への回転を正転とし、反時計回り方向(CCW)への回転を逆転としている。また、本実施形態では、4つのロータユニット(回転翼)を備えるマルチコプタを例に説明するが、例えば回転翼が6つ以上あるマルチコプタを本発明に適用してもよい。
マルチコプタ10の本体11内には制御ユニット16が設けられている。マルチコプタ10においては、この制御ユニット16による回転翼14の回転数制御により、上昇、下降は勿論のこと、ロール軸、ピッチ軸、ヨー軸のそれぞれの軸周りでの姿勢が補正される。
上述したように、ロータユニット12A、12Dの回転翼14が正転し、ロータユニット12B、12Cの回転翼14が逆転するように駆動される。このように、隣り合う回転翼14同士が逆方向に回転することで、回転モーメントによる作用、反作用が打ち消され、マルチコプタ10の姿勢を安定させることができる。また、全ての回転翼14が同時に回転することで、ジャイロ効果により、上昇姿勢なども安定する。
マルチコプタ10が上昇制御を行う場合、ロータユニット12A〜12Dの全ての回転翼14の回転数が予め決められた値(例えばプログラムの指令値)となるように制御される。このとき、本体11には回転翼14による揚力が発生し、その揚力が機体の重力を超えると、マルチコプタ10が上昇する。揚力と機体の重力とをバランスさせることで、ホバリング制御を行うことができる。
次に、マルチコプタ10を前進させる場合には、後方側のロータユニット12C、12Dの回転数が、前方側のロータユニット12A、12Bの回転数より高くなるように制御される。これにより、機体が前方に傾き、マルチコプタ10を前進させることができる。
また、マルチコプタ10の向きを変える場合、ロータユニット12A〜12Dの回転翼14の回転数が変えられる。例えば、正転するロータユニット12A、12Dの回転数が、逆転するロータユニット12C、12Bの回転数より高くなるように制御すると、機体の向きを右に旋回させることができる。
次に、墜落時の衝撃からマルチコプタ10を保護するよう構成された安全装置を説明する。図2には、安全装置の一例であるエアバック装置20の略断面図が示される。エアバック装置20は、ケース21の中に折りたたまれて収納されたエアバッグ22と、エアバッグ22を展開させるためのインフレータ23とを備えている。インフレータ23は、燃焼室内に充填されるプロペラント(ガス発生剤)25と、プロペラント25を着火させるための点火装置26とを備えて構成される。
点火装置26に作動トリガー(展開信号)が入力されると、点火装置26が作動し、プロペラント25が着火する。燃焼室内では、プロペラント25が爆発的に燃焼し、高圧ガスが発生する。高圧ガスは、フィルタ27でスラグが取り除かれ、ガス噴出孔28から勢いよくエアバック22に放出される。これにより膨張したエアバッグ22が、ドアカバー29を押し開けて、外部に展開される。
マルチコプタ10の安全装置の他の例として、パラシュート装置(図示せず)を設けてもよいし、パラシュート装置とエアバック装置とを併用してもよい。
次に、マルチコプタ10に搭載される落下判定装置100を説明する。ここで、図3は、落下判定装置100の機能構成を示すブロック図である。落下判定装置100は、加速度センサ101と、例えばMPU(マイクロプロセッサユニット)であるプロセッサ102と、メモリ103と、距離センサ104と、ロジック回路105とを備えて構成される。
加速度センサ101は、マルチコプタ10の少なくともz軸方向(鉛直方向)の加速度Z(g)を測定できるものであれば、機械式(圧電式、静電容量式)、光学式(光干渉式)の何れの方式のセンサも採用することができる。また、マルチコプタ10の自律飛行制御に用いられるIMU(Inertial Measurement Unit)により、マルチコプタ10の加速度Z(g)を測定してもよい。
本実施形態の落下判定装置100においては、マルチコプタ10が制御された通常の飛行中にも関わらず、誤って落下と判定されないようにするために、上昇、下降、移動、一定範囲の振動等を伴う通常飛行動作を除外するフィルタリング処理が行われる。本実施形態では、プロセッサ102が、加速度センサ101の出力である加速度Z(g)のみに基づき、次に例示するデータ処理アルゴリズムに従って、フィルタリング処理を行う。
マルチコプタ10が上昇するときには、一般に加速度Z(g)は、重力加速度G(1G=9.8m/s)よりも大きくなるであろう。一方、マルチコプタ10が下降するときには、加速度Z(g)は1Gよりも小さくなるが、ゼロ又はマイナスとなるときもある。ただし、マルチコプタ10が上昇又は下降する過程において一定の速度又は静止に近づくと、測定される加速度Z(g)は1Gの値に近づく。すなわち、加速度Z(g)が一時的にゼロ(0G)となった場合でも、その状態が継続しなければ、制御された通常の飛行であると判別できる。
他方、線形的な落下の場合には、加速度Z(g)は1Gから0Gに単純に変化する。また、回転的な落下の場合には、1Gから0Gへの変化の過程で振動を伴うことが観測されている。そこで、プロセッサ102は、図5のフローチャートに示される処理アルゴリズムに従い、落下に関する判定処理を行うことができる。
本実施形態の処理アルゴリズムでは、先ず、プロセッサ102は、加速度センサ101により測定される加速度Z(g)を監視する(ステップS11)。プロセッサ102は、加速度Z(g)がゼロ近傍の所定範囲になったと判断したとき(ステップS12;YES)、落下開始トリガーをメモリ103に記憶しセットする(ステップS13)。しかし、プロセッサ102は、メモリ103が落下開始トリガーを記憶してから所定時間T1が経過する前に、加速度Z(g)が前記所定範囲外に戻ったと判断したとき(ステップS15;YES)、マルチコプタ10が落下ではなく通常の飛行の状態にあると判定する。その場合、プロセッサ102は、メモリ103をリセットし、落下開始トリガーをクリアする(ステップS16)。
プロセッサ102は、メモリ103が落下開始トリガーを記憶した後、所定時間T1が経過したと判断したとき(ステップS14;YES)、マルチコプタ10が落下の状態にあると判定し、安全装置作動トリガーを出力する(ステップS17)。安全装置(エアバック装置20及び/又はパラシュート装置)が作動することで、墜落の衝撃からマルチコプタ10を保護することができる。
なお、一般に物体の自由落下は、基本的には静止状態から始まる。つまり、落下開始トリガーが生成された直前の静止点がわかれば、それを落下原点とみなすことができる。そのため、プロセッサ102における処理アルゴリズムにより、機体の移動とともに仮想の落下原点を連続にて作り出し、落下判断に入る前提条件として、次のようにして真の原点を確立してもよい。落下原点を作るための方法、数式は多様であると思われるが、落下開始トリガーが発生した直前に加速度Z(g)が1Gよりも小さくなった時点(加速度センサ101の定常ノイズを考慮すると、そのノイズ範囲から抜け出た時点)を、落下原点とみなすことができる。この態様の処理アルゴリズムによれば、事実上の落下の判断時間を短縮することができる。
図6に、この実施形態の処理アルゴリズムのフローチャートを示す。先ず、プロセッサ102は、加速度センサ101により測定される加速度Z(g)を監視する(ステップS21)。プロセッサ102は、加速度Z(g)が1G近傍の所定範囲である場合(ステップS22;YES)、仮想の落下原点を更新する(ステップS23)。また、加速度Z(g)が、ゼロ近傍の所定範囲になったと判断したとき(ステップS24;YES)、直近に更新した原点を落下原点とみなす(ステップS25)。そして、落下開始トリガーをメモリ103に記憶しセットする(ステップS26)。しかし、プロセッサ102は、落下原点から所定時間T2が経過する前に加速度Z(g)が前記所定範囲外になったと判断したとき(ステップS28;YES)、メモリ103をリセットし、落下開始トリガーをクリアする(ステップS29)。
プロセッサ102は、落下原点から所定時間T2が経過したと判断したとき(ステップS27;YES)、マルチコプタ10が落下の状態にあると判定し、安全装置作動トリガーを出力する(ステップS30)。これにより、安全装置(エアバック装置20及び/又はパラシュート装置)が作動して、墜落の衝撃からマルチコプタ10を保護することができる。
図3に戻り、落下判定装置100に備えられる距離センサ104は、地表とマルチコプタ10との距離である対地表距離を測定するセンサである。ただし、ここでいう「対地表距離」は、ビルなどの構造物の上空をマルチコプタ10が飛行する場合、飛行高さではなく該構造物の屋上とマルチコプタ10との距離となる。距離センサ104としては、例えば、高度計(気圧センサ、GPSセンサ)、超音波距離センサ、レーザ距離センサなどを採用することができる。しかし、高度計では、上述した構造物に対する距離が測定できないため、超音波距離センサ又はレーザ距離センサなどを、高度計とともに併用することが好ましい。
ロジック回路105は、最終的にマルチコプタ10の落下を判定するための回路であり、より具体的にはコンパレータ106と、判定回路107とを備える。コンパレータ106は、距離センサ104により測定された対地表距離に対応する出力値Dmと、安全装置作動の限界高度hに対応する所定の閾値Dthとを比較する。判定回路107は、メモリ103とコンパレータ106の出力の論理和を演算するアンド回路からなる。すなわち、判定回路107は、メモリ103に落下開始トリガーが記憶され、かつ、対地表距離の出力値Dmが前記所定の閾値Dth以下となったとき、マルチコプタ10が落下の状態にあると判定する。所定の閾値Dthは、安全装置の作動が開始してから有効となるまでの間にマルチコプタ10が落下する距離が考慮される。
そして、判定回路107は、マルチコプタ10が落下の状態にあると判定すると、安全装置作動トリガーをメモリ108に記憶する。上述したように、安全装置作動トリガーが出力されると、マルチコプタ10の安全装置(エアバック装置20等)が作動する。
このように、本実施形態による落下判定装置100は、判定回路107又はプロセッサ102の何れかが先に落下の状態を判定したときに、安全装置が作動するように構成される。特に、落下開始トリガーを前提条件に落下が判断されるので、通常の離陸、着陸、又は低空飛行時に誤って「落下」と判定される不具合を防ぐことができる。
図7は、本発明の一実施例による落下開始トリガーを得るための回路図である。また、図8には、各データ信号のタイミングチャートが示される。本実施例では、落下開始トリガーを記憶するメモリ103が、フリップフロップにより構成される。また、システムの起動時に、MPU(マイクロプロセッサユニット)102とフリップフロップ103との連携動作を確保するための連携回路110が備えられている。
連携回路110は、システムの起動時に出力される最初のクロックパルスCKにより、マスターのフリップフロップ111がセットされる(データ信号D11が「H」)。フリップフロップ111の出力D11は、システムの初期化情報としてMPU102に入力される。そして2つのアンド回路112、113の遅延を経て、フリップフロップ103が動作可能となる(データ信号D13が「H」)。このようなプロセスにより、システムの初期化処理時における誤作動やMPU102との処理の競合を避けることができる。
MPU102が、上述の処理アルゴリズムにより落下開始(例えば加速度Z(g)がゼロ近傍所定範囲内)を判断すると、落下開始トリガーを出力する(データ信号D14が「H」)。これにより、フリップフロップ103に落下開始トリガーがセットされる(データ信号D16が「H」)。
また、MPU102は、落下開始を判断した後、所定時間T1又はT2が経過する前に、通常飛行(加速度Z(g)がゼロ近傍所定範囲外)を判断すると、リセット信号を出力する(データ信号D17が「H」)。これにより、フリップフロップ103のリセット入力がポジティブ(データ信号D13が「L」)となり、落下開始トリガーがクリアされる。
次に、図9は、落下の最終判定をするための回路図である。図10には、各データ信号のタイミングチャートが示される。本実施例では、安全装置作動トリガーを記憶するメモリ108が、フリップフロップにより構成される。
連携回路120は、上述と同様に、システムの起動時に出力される最初のクロックパルスCKにより、マスターのフリップフロップ121がセットされる(データ信号D21が「H」)。フリップフロップ121の出力D21は、2つのアンド回路122、123の遅延を経て、フリップフロップ108を動作可能にする(データ信号D22が「H」)。また、初期化データ信号D21は、アンド回路124にも入力され、これに同期して判定回路107(アンド回路124)が動作可能となる。これにより、システムの初期化処理時における、判定回路107等の誤作動やMPU102(図7参照)との処理の競合を避けることができる。
上述の処理アルゴリズムにより落下開始トリガーが生成されると、図7に示した回路によりフリップフロップ103のデータ信号D16が「H」となる。更に、距離センサ104の出力Dmが、上述の安全装置作動の限界高度に対応する所定の閾値Dth以下になると、コンパレータ106の出力がシュミットインバータ回路127を経て、アンド回路124に「H」のデータ信号D24が入力される。
このような構成の判定回路107(アンド回路124)により、落下開始トリガーが生成され、かつ、対地表距離が所定の閾値以下となったとき、マルチコプタ10が落下の状態にあると判定される。マルチコプタ10が落下と判定されると、データ信号D25が「L」アクティブとなり、フリップフロップ108から安全装置作動トリガーが出力される(データ信号D26が「H」)。
10 マルチコプタ
12A〜12D ロータユニット
13 回転モータ
14 回転翼
20 エアバック装置
22 エアバック
23 インフレータ
25 プロペラント(ガス発生剤)
26 点火装置
28 ガス噴出孔
100 落下判定装置
101 加速度センサ
102 プロセッサ、MPU
103 フリップフロップ(落下開始トリガー記憶用メモリ)
104 距離センサ
105 ロジック回路
106 コンパレータ
107 判定回路、アンド回路
108 フリップフロップ(安全装置作動トリガー記憶用メモリ)
110 連携回路
111 フリップフロップ
112〜115 アンド回路
120 連携回路
121 フリップフロップ
122〜124 アンド回路

Claims (4)

  1. 無人航空機の落下判定装置であって、
    前記無人航空機の加速度を測定する加速度センサと、
    前記加速度センサにより測定される前記無人航空機の加速度を監視するプロセッサと、
    前記プロセッサがアクセス可能なメモリと、
    地表までの距離を測定する距離センサと、を備え、
    前記プロセッサは、前記加速度センサが示す重力方向の加速度がゼロ近傍の所定範囲になったと判断したとき、落下開始トリガーを前記メモリに記憶させ、
    前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶されてから所定時間が経過したと判断したとき、前記無人航空機が落下の状態にあると判定するとともに、
    前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶され、かつ、前記距離センサにより測定された距離が所定の閾値以下となったときには、前記所定時間が経過する前であっても、前記無人航空機が落下の状態にあると判定する、落下判定装置。
  2. 前記プロセッサは、前記所定時間が経過する前に前記加速度が前記所定範囲外になったと判断したとき、前記メモリの前記落下開始トリガーをクリアする、請求項1に記載の落下判定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の落下判定装置と、該落下判定装置が落下の状態を判定したときに作動する安全装置とを備える無人航空機。
  4. 無人航空機の落下の状態を判定する落下判定方法であって、
    前記無人航空機に搭載されるプロセッサによる演算処理が、
    無人航空機の加速度を測定する加速度センサが示す重力方向の加速度がゼロ近傍の所定範囲になったと判断したとき、落下開始トリガーをメモリに記憶させるステップと、
    所定時間が経過する前に前記加速度が前記所定範囲外になったと判断したとき、前記メモリに記憶された前記落下開始トリガーをクリアするステップと、
    前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶されてから前記所定時間が経過したと判断したとき、当該無人航空機が落下の状態にあると判定するステップと、
    前記メモリに前記落下開始トリガーが記憶され、かつ、距離センサにより測定される地表までの距離が所定の閾値以下となったとき、前記所定時間が経過する前であっても、当該無人航空機が落下の状態にあると判定するステップと、を含む落下判定方法。
JP2017206054A 2017-10-25 2017-10-25 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法 Active JP6800538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017206054A JP6800538B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017206054A JP6800538B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019077350A JP2019077350A (ja) 2019-05-23
JP2019077350A5 JP2019077350A5 (ja) 2020-01-09
JP6800538B2 true JP6800538B2 (ja) 2020-12-16

Family

ID=66627257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017206054A Active JP6800538B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6800538B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016182750A1 (en) * 2015-04-28 2016-11-17 SkyFallX, LLC Autonomous safety and recovery system for unmanned aerial vehicles
JP6103013B2 (ja) * 2015-09-18 2017-03-29 カシオ計算機株式会社 情報収集装置、情報収集方法
JP2017065467A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 キヤノン株式会社 無人機およびその制御方法
JP6302012B2 (ja) * 2016-08-03 2018-03-28 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd 衝突保護装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019077350A (ja) 2019-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018190319A1 (ja) 飛行体および飛行体の制御方法
EP3740427B1 (en) Multi mode safety system for vtol aircraft
US10017263B2 (en) Model based contact predictor
US20180022310A1 (en) Airbag system for use with unmanned aerial vehicles
JP7089623B2 (ja) 墜落検知装置、飛行体の墜落を検知する方法、パラシュートまたはパラグライダーの展開装置、およびエアバッグ装置
US20190138005A1 (en) Unmanned Aerial Vehicle Damage Mitigation System
US11208214B2 (en) Recovery system using vehicle state information
JPWO2019181989A1 (ja) 飛行体用作動装置、飛行体用作動装置の誤動作防止方法、飛行体用推力発生装置、パラシュートまたはパラグライダーの展開装置、およびエアバッグ装置
US10000281B2 (en) Control method for controlling a buoyancy system for an aircraft, a buoyancy system, and an aircraft
US20030189129A1 (en) Aircraft with electric flight controls provided with a fuselage able to deform and vibrate
JP6800538B2 (ja) 無人航空機、無人飛行機の落下判定装置及び落下判定方法
JP7013319B2 (ja) 衝撃緩衝装置、および、衝撃緩衝装置を備えた飛行体
KR102502928B1 (ko) 무인 비행체
JP2018203188A (ja) 墜落検知装置およびこれを備える飛行体
US20220267004A1 (en) Payload Separation During Descent of Aerial Vehicle
JP2020131917A (ja) パラシュート装置、飛行装置、飛翔体射出機構
JP2017056822A (ja) 無線操縦マルチコプター
KR101843376B1 (ko) 낙하산이 구비된 무인 비행체
JP2008209076A (ja) 魚雷投下用誘導装置
CN108698694B (zh) 控制方法、飞行器控制系统和旋翼飞行器
JP6644119B1 (ja) エアバック装置及びそれを備えた無人航空機
JP2020059315A (ja) パラシュートまたはパラグライダーの展開装置を備えた飛行体
US8800923B2 (en) Method of activating protection means for protecting an occupant of an aircraft, and an aircraft implementing said method
JP7226629B2 (ja) 飛行装置、飛行方法及びプログラム
US20210147075A1 (en) Landing apparatus, landing control method, and landing control program

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191125

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6800538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150