本発明のシステム、デバイス、および方法は、航空機(例えば、無人型航空機(UAV))等の、可動物体用の改良された衝突減少機構を提供する。一部の実施形態では、衝突時に航空機への力を減少させるために膨張可能であり得る1つ以上のエアバッグが提供され得る。エアバッグは、圧縮ガスを用いて膨張され得る。好都合なことに、圧縮ガスを用いてエアバッグを膨張させることは、化学反応を用いて膨張するエアバッグを用いる場合よりコスト効率の良い方法である。エアバッグは、航空機等の、可動物体により経験され得る衝突の力を減少させ得る。
航空機は、1つ以上の圧縮ガス容器を搭載し得る。ガス弁が提供され得、圧縮ガスが容器からエアバッグ内へ流れるかどうかを制御し得る。ガス弁は、弁制御装置を用いて制御され得る。弁および/または制御装置は、航空機の残部から独立した電力源により電力供給され得る。このことは、航空機の残部が電力を喪失した場合でもエアバッグの展開を許容し得る利点がある。このことは、電力を喪失した航空機は衝突が起こり得る状況にあり得るので、特に有益であり得る。
弁制御装置は、1つ以上のセンサを含み得、または1つ以上の他のセンサまたは制御装置からデータを受信し得る。弁制御装置は、このデータを用いて、容器からエアバッグへのガス流を開くためのトリガ信号を弁に送出するべきかどうかを決定し得る。センサは、自由落下、普通でない加速度、普通でない速度、普通でない方向、表面または物体への近接、過熱状態、電力喪失、誘導/航行または通信の故障、飛行制御装置故障、遠隔端末等の外部デバイスからの命令、または他の何らかの条件等の、条件を示し得る。そのような条件は機能不全を示している可能性があり、エアバッグを展開させることが望ましいかもしれない。
一部の実施形態では、安全機構が提供され得る。安全機構は、安全機構が非活動化されない限りエアバッグが展開することを防止されるように、所定の位置に配置され得る。このことは、エアバッグが尚早に展開することを防止し得る利点がある。例えば、このことは、ユーザがUAVを担持しているとき、エアバッグが展開してユーザに負傷を負わせる可能性を防止し得る。安全機構は、ユーザにより手動で非活動化されてもよく、または航空機が飛行するとき自動的に非活動化されてもよい。一実施例では、安全機構はピンであってもよく、ピンが引き外されない限りエアバッグの展開を防止し得る。
種々の構成のエアバッグが提供され得る。例えば、航空機は、航空機の下方および/または上方に1つ以上のエアバッグを有し得る。エアバッグは、航空機本体、推進ユニット、アーム、制御システム、通信インターフェース、キャリア、ペイロード、乗客、着陸装置、または他の任意の部分等の、航空機の任意の部分に沿って分散配置され得る。
図1は、本発明の実施形態に従って、航空機用衝突保護装置100の実施例を示す。衝突保護装置は、圧縮ガスを密閉するように構成される容器110、ガス弁120、および膨張可能部材130を含み得る。ガス弁は、容器から膨張可能部材へのガスの流れを制御し得る。制御装置140は、ガス弁と通信可能で、かつガス弁の動作を制御し得る。
航空機が機能不全を経験したときには、膨張可能部材はガスで迅速に膨張される必要がある。圧縮ガス技術を使用できる。ガス容器110は、圧縮ガスを収容するように構成され得る。一部の実施形態では、圧縮ガスは二酸化炭素(CO2)でよい。使用可能な圧縮ガスの他の実施例は、窒素を含む。しかし、二酸化炭素は、低コスト、安全/可燃性でない、ガス化したとき他の任意選択物のように熱を過剰に吸収しない、ことから好ましいガスであり得る。容器は、高圧で提供されるガスを収容し得る。例えば、ガス容器は、約25psi、30psi、40psi、50psi、60psi、70psi、80psi、100psi、110psi、120psi、130psi、140psi、150psi、160psi、170psi、180psi、190psi、200psi、220psi、250psi、300psi、400psi、500psi、750psi、1000psi、2000psi、3000psi、4000psi、または5000psi以上の圧縮ガスを貯蔵し得る。一部の実施形態では、ガス容器は、70psi、80psi、100psi、110psi、120psi、130psi、140psi、150psi、160psi、170psi、180psi、190psi、200psi、220psi、250psi、300psi、350psi、400psi、500psi、750psi、1000psi、2000psi、3000psi、4000psi、5000psi、6000psi、7000psi、または7500psiを超過しない圧力を有する圧縮ガスを貯蔵し得る。ガス容器は、本明細書に述べる圧力値のうちのいずれかの間に収まる最大圧力を有する圧縮ガスを貯蔵しているかもしれない。一部の実施形態では、ガス容器圧力は0.2×106Pa〜50×106Pa以内に収まり得る。
圧縮ガス容器は、上述した圧力でガスを貯蔵し得るもの等の、当該技術分野で公知の任意の材料で形成され得る。材料の一部の実施例は、炭素鋼、ステンレス鋼またはアルミニウム合金を含み得る。一部の場合には、プラスチックまたは高分子化合物を用いてガス容器を形成し得る。例えば、容器内部の圧力が過度に高くないならば、プラスチック製飲料ビンでも充分なのかもしれない。
圧縮ガスを用いることは、他の膨張技術と比較して低コストを提供し得る利点がある。例えば、化学反応を用いる膨張技術は、高コストとなり得る。しかし、一部の実装例では、使用に際して膨張時に化学反応が発生し得る。あるいは、使用に際して膨張時に化学反応が発生しない。既存の圧縮ガス容器は、航空機での使用に利用または適合され得る。現在、小型のCO2キャニスターが販売されており、自転車ポンプを利用できないときに、自転車タイヤを充填するために一般的に使用され得る。そのようなキャニスターは、エアバッグを膨張させるための使用に適合され得る。既存の圧縮ガス用キャニスターまたは容器は、航空機エアバッグ用ガスを提供するために改造をしてもよい。
1つ以上のガス容器110が、UAV等の、航空機に提供され得る。ガス容器が比較的軽量ならば有利であるかもしれない。例えば、ガスを空にした場合のガス容器は、約3グラム、5グラム、7グラム、10グラム、15グラム、20グラム、30グラム、35グラム、40グラム、50グラム、60グラム、70グラム、100グラム、150グラム、200グラム、250グラム、300グラム、400グラム、500グラム、700グラム、1kg、1.5kg、2kg、3kg、4kg、5kg、7kg、または10kg以下の重量であってもよい。圧縮ガスで満たした場合のガス容器は、約10グラム、15グラム、20グラム、30グラム、35グラム、40グラム、50グラム、60グラム、70グラム、100グラム、150グラム、200グラム、250グラム、300グラム、400グラム、500グラム、700グラム、1kg、1.5kg、2kg、3kg、4kg、5kg、7kg、10kg、15kg、20kg、または30kg以下の重量であってもよい。
一部の実施形態では、ガス容器110が比較的小容積であることがやはり有利であるかもしれない。例えば、ガス容器は、適当なサイズに調整されてUAVに担持されるようにしてもよい。他の実施形態では、ガス容器は、任意のタイプの航空機に搭載されるように適当なサイズに調整され得る。例えば、ガス容器は、約0.001mm3、0.005mm3、0.01mm3、0.1mm3、1mm3、10mm3、100mm3、1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、2000cm3、3000cm3、5000cm3、7000cm3、10000cm3、20000cm3、50000cm3、または100000cm3以下の容積を有し得る。
ガス容器110からのガスは、エアバッグとして機能し得る膨張可能部材130を膨張させるために使用され得る。膨張可能部材は、膨張していないとき、収縮時の構成を有し得る。収縮時の構成は、折り畳まれ、巻かれ、束ねられていても構わない。膨張可能部材は、膨張されたとき、いっぱいに膨張され、かつ張力を受けて伸ばされ得る。膨張可能部材は、織物、空気袋、エラストマー材料、または他の何らかの材料等の、可撓性材料で形成され得る。一部の実施例では、膨張可能部材は、ナイロン織物(例えば、ナイロン6、6)、ポリエステル織物、または塩化ビニル(PVC)で形成され得る。材料は、圧縮ガスを放出したとき、液体状態からガス状態に変わって周囲から熱を吸収し得るため、低温に強いかもしれない。
膨張されると、膨張可能部材130は、ガス容器110の容積より大きい容積を有し得る。例えば、膨張可能部材は、1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、2000cm3、3000cm3、5000cm3、7000cm3、10000cm3、20000cm3、50000cm3、または100000cm3以上の容積を有し得る。膨張可能部材は、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、2000cm3、3000cm3、5000cm3、7000cm3、10000cm3、20000cm3、50000cm3、100000cm3、200000cm3、500000cm3、1m3、1.5m3、2m3、5m3、または10m3以下の容積を有し得る。
膨張可能部材は、任意の形状をとり得る。一部の場合には、膨張可能部材は、実質的に球形、楕円形、円筒形、角柱形、トーラス形、ティアドロップ形、平坦化した球形または楕円形または他の多角形、ボール形、または膨張時の他の何らかの形状であり得る。一部の場合には、複数の膨張可能部材を航空機に提供してもよい。膨張可能部材は、全て同一の形状および/または大きさでよく、または異なる形状および/または大きさであってもよい。
膨張可能部材は、UAV等の、航空機に結合され得る。膨張可能部材は、衝突時に航空機または航空機の搭載物によって経験される力を減少させるために、膨張され得る。一部の場合には、膨張可能部材を有さない場合と比較して、力のうちの5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%程度しか伝わらないように、力は減少され得る。
膨張可能部材130は、流路、管、通路、開口部、または他の接続部を介してガス容器110に接続され得る。ガス弁120は、膨張可能部材とガス容器との間に設けられ得る。ガス弁は、流路、管、通路、または開口部等の、接続手段に沿って設けられ得る。ガス弁は、ガス容器と膨張可能部材との間でガスの流れを制御し得る。一部の場合には、ガス弁は、ガス容器から膨張可能部材へのガスの流れに対するゲート機構として機能し得る。ガス弁は、開位置を有し得、ガスがガス容器と膨張可能部材との間を流れることを許容する。ガス弁が開位置にあるとき、流体連通がガス容器の内部と膨張可能部材の内部との間に提供され得る。ガス弁は、閉位置を有し得、ガスがガス容器と膨張可能部材との間を流れることを防止する。ガス弁が閉位置にあるとき、流体連通はガス容器の内部と膨張可能部材の内部との間に提供されない。
一部の場合には、ガス弁120は、開と閉との2位置をとり得る。あるいは、ガス弁は比例弁であってもよく、ガス容器と膨張可能部材との間を流れるガスの流量を制御し得る。例えば、比例弁は、小さい流量しか許容し得ない部分的開度の構成よりも大きい流量を許容し得る広開度の構成を有し得る。任意選択的に、調整弁、絞り弁、計量弁、またはニードル弁を用い得る。戻り弁または非戻り弁を用い得る。弁は、任意の数のポートを有し得る。例えば、2ポート弁を用い得る。あるいは、3ポート型、4ポート型またはその他の型の弁を、代替的構成に用い得る。本明細書中の弁についてのいかなる説明も、他のいかなるタイプの流れ制御機構に対しても適用され得る。流れ制御機構は、2方向流制御機構(例えば、開位置および閉位置のみを含む)または可変流制御機構(例えば、開および閉位置の程度を含み得る)のいずれのタイプであっても構わない。
膨張可能部材130の膨張前は、ガス弁120は閉鎖されていればよい。ガス容器110は、圧縮ガスを内部に収容でき、圧縮ガスは膨張可能部材に流入するのを閉鎖したガス弁により防止される。したがって、ガス容器内の圧力は、収縮時の膨張可能部材内の圧力よりも高くてもよい。ガス弁を開放させ得る信号が、ガス弁に提供され得る。一部の場合には、ガス弁を開放させる信号は、航空機の機能不全検出に応じて提供され得る。信号は、衝突が切迫しまたはその可能性を示し得る航空機状態に応じて、生成され得る。ガス弁が開いているときは、圧縮ガスはガス容器から膨張可能部材に流入でき、膨張可能部材を膨張させ得る。ガスは、ガス容器と膨張可能部材との内部圧力が比較的均等になるまで、流れ得る。膨張可能部材は、圧縮ガスを用いて迅速に膨張され得る。一部の場合には、膨張可能部材は、0.01秒、0.05秒、0.1秒、0.2秒、0.3秒、0.4秒、0.5秒、0.6秒、0.7秒、0.8秒、0.9秒、1秒、1.2秒、1.5秒、2秒、3秒、または5秒以内に完全に膨張され得る。一部の実施形態では、膨張可能部材が一旦膨張すると、完全な膨張を維持し得る。あるいは、時間の経過により収縮するかもしれない。
ガス弁120を制御し得る制御装置140が提供され得、ガス弁は、ガスが膨張可能部材130内に流入するかどうか、したがって膨張可能部材が膨張するかどうか、について制御し得る。制御装置は信号を生成でき、この信号がガス弁に提供されて、ガス弁を開放すべきかまたは閉鎖するべきかを、あるいは任意選択的にはガス弁を開放する程度を、示し得る。制御装置は、推進力、誘導、センサ、または通信等の、航空機の他の機能を制御し得る航空機制御機構と通信し得る。あるいは、ガス弁に信号を提供し得る制御装置は、航空機制御機構そのものであり得る。制御装置は、航空機上に設けられ得る。あるいは、制御装置は、航空機外部のデバイスまたはデバイスの一部であり得る。制御装置は、航空機の運転を規定し得る非一時的コンピュータ可読媒体に従って、1つ以上のステップを遂行し得るプロセッサを含み得る。プロセッサは、データに基づいて、ガス弁に信号を送出すべきかどうかを、または送出すべき信号のタイプを決定し得る。プロセッサは、データまたはデータの部分集合に対して遂行した計算に従って、この決定を行える。制御装置は、1つ以上のメモリユニットを有し得、メモリユニットは1つ以上のステップを遂行するためのコード、ロジック、または命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。プロセッサは、航空機の機能不全示す信号を生成し得、これをガス弁を開放させるために使用し得る。あるいは、制御装置は、機能不全を示す信号を受信し得る。信号は、航空機上で生成されてもよく、または航空機と通信している外部デバイスから生成されてもよい。
一実施例では、制御装置は、1つ以上のセンサからまたは別の航空機制御装置からデータを受信し得る。制御装置により受信されたデータに基づいて、制御装置は、プロセッサの援助で、信号を生成し、プロセッサは信号をガス弁に送出し得る。一部の場合には、信号は、ガス弁を閉状態から開放させ得る。信号は、ガス弁が開放される程度を決定付けてもまたは決定付けなくてもよい。一部の場合には、信号は、ガス弁を開状態から閉鎖せしめる。一部の実施形態では、デフォルト設定は、航空機の動作時にガス弁を閉鎖するためのものであり得る。ガス弁は、機能不全検出または他のタイプの特定の事象に際して、開放され得る。ガス弁が一旦開放されると、膨張可能部材はすでに膨張されているため、開放に維持され得る。
図2は、本発明の実施形態に従って、航空機用衝突保護装置200の別の実施例を示す。衝突保護装置は、加圧ガスを密閉するように構成されるガス容器210、ガス弁220、および膨張可能部材230を含み得る。ガス弁は、容器から膨張可能部材へのガスの流れを制御し得る。弁制御装置240は、ガス弁と通信可能で、かつガス弁に送出され得るトリガ信号245によりガス弁の動作を制御し得る。弁制御装置電源250は、弁制御装置に電力を提供するように設けられかつ構成される。弁制御装置は、航空機飛行制御装置260と通信し得る。
ガス容器210は加圧ガスを収容し得る。任意の数のガス容器が提供され得る。ガス容器は互いに流体的に接続される。1つ以上のガス容器が、単一の弁220により制御され得る。あるいは、複数の弁が提供されてもよい。弁を開放させることにより、1つ以上のガス容器から膨張可能部材230内へガスの流入を生じ、このことにより航空機用エアバッグとして機能し得る。一部の場合には、単一の弁が、膨張可能部材へのガスの流れを制御し得る。あるいは、複数の弁を提供して、それらにより膨張可能部材へのガスの流れを制御させてもよい。任意選択的には、複数の弁の各々を、1つ以上の別個のガス容器に接続してもよい。
弁制御装置240はガス弁220と通信してもよく、トリガ信号245によりガス弁の動作を制御してもよい。弁制御装置は、ガス弁に信号を送出して閉状態から開放させてもよく、これによりガス容器210から膨張可能部材230へガスの流れを許容する。弁制御装置は、単一の弁と通信してこれを制御し得る。あるいは、弁制御装置は、複数の弁と通信してこれらを制御し得る。複数の弁は、単一の膨張可能部材または複数の膨張可能部材へのガスの流れを制御し得る。一部の実施形態では、流れ制御機構が提供され得、これにより1つ以上の容器から1つ以上の膨張可能部材へガスの流れを制御してもよい。流れ制御機構は、1つ以上のガス弁および1つ以上の弁制御装置を含み得る。トリガ信号は、航空機の機能不全を示し得る。航空機の機能不全についての本明細書中のいかなる説明も、衝突の蓋然性が高まりまたは切迫し得る航空機のいかなる状態をも含み得またはそれに適用され得る。航空機の機能不全についての本明細書中のいかなる説明も、1つ以上のエアバッグを展開するのが望ましい状態を示し得る。
弁制御装置240はプロセッサを有してもよく、このプロセッサが1つ以上のセンサまたは1つ以上の他の制御装置からデータを受信してもよく、かつ弁220に送出され得るトリガ信号245を生成してもよい。一部の実施形態では、1つ以上のセンサが、弁制御装置と直接通信し得る。あるいは、1つ以上のセンサは、航空機飛行制御装置260と通信でき、これが弁制御装置と通信してもよい。一部の実施形態では、同一のセンサが、弁制御装置および航空機飛行制御装置の両方に直接通信してもよい。これらの同一のセンサからの情報は、航空機の飛行制御におよびエアバッグの展開に有用であり得る。一部の場合には、航空機飛行制御装置は、航空機の1つ以上の複数の機能を制御し得るマスタ制御装置であってもよい。あるいは、航空機飛行制御装置は、マスタ制御装置と通信してもよい。本明細書中の航空機飛行制御装置についてのいかなる説明も、マスタ制御装置に対してまたはその逆に適用され得る。
一実施例では、弁制御装置240は、1つ以上の機上加速度計を有する。弁制御装置は、ロケータ(例えば、GPS)または別個の1、2、または3軸に沿う方向センサ等の、他の位置検出センサを有し得る。弁制御装置は、速度検出器(例えば、1、2、または3軸に沿う線形運動用、または1、2、または3軸まわりの回転角度用)、または加速度検出器(例えば、1、2、または3軸に沿う線形運動用、または1、2、または3軸まわりの回転角度用)等の、1つ以上の他の動作検出センサを有し得る。あるいは、そのようなセンサは、航空機飛行制御装置260の一部分であるか、または弁制御装置および航空機飛行制御装置の両方と通信してもよい。一部の場合には、位置または動作検出センサは、弁制御装置および航空機飛行制御装置のために用いられ得る。
航空機は、慣性計測装置(IMU)を含み得る。IMUは、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上の磁力計、またはそれらの適当な組み合わせを備え得る。例えば、IMUは、最大3つの並進の軸に沿って可動物体の線形加速度を測定する最大3つの直交する加速度計と、最大3つの回転の軸の周りの角加速度を測定する最大3つの直交するジャイロスコープと、を備え得る。IMUは、航空機の運動がIMUの運動に対応するように、航空機に堅く結合され得る。あるいは、IMUは、最大6つの自由度に関して航空機に対して移動することができる。IMUは、航空機に直接に取り付けることができる、または航空機に取り付けられた支持構造に結合され得る。IMUは、航空機の筐体の外に、または筐体の中に設けることができる。IMUは、航空機に恒久的または分離可能に取り付けられ得る。IMUは、航空機の位置、方向、速度、および/または加速度などの航空機の運動を示す信号を提供することができる(例えば、並進の1、2、または3軸、およびまたは、回転の1、2、または3軸に関して)。例えば、IMUは、航空機の加速度を表す信号を検出でき、その信号は速度情報を提供するために1度積分され、場所および/または方向情報を提供するために2度積分することができる。IMUは、信号を弁制御装置および/または航空機飛行制御装置に提供し得る。
追加のセンサが、航空機上に提供されてもよい。例えば、1つ以上のセンサが提供されてもよく、これらは1つ以上のモーターまたは他のアクチュエータ、モータードライブ、ローターの動作を測定し得る。例えば、センサは、航空機のローターが回転している速度を検出し得る。ローターは、航空機の推進システムの一部であり得る。ローターは、1つ以上の動翼を有し得、動翼は航空機に対して揚力を生成するように回転し得る。一部の場合には、温度センサが提供され得る。温度センサは、航空機の1つ以上の構成部品についての過熱状態を検出し得る。電力レベルセンサも提供され得る。電力レベルセンサは、航空機に電力を供給し得るバッテリまたはバッテリパック等の、電源の電荷状態を検出し得る。例えば、電力レベルセンサが、航空機バッテリが電力枯渇していることを示すと、このことがモーターおよび飛行制御装置が電力枯渇していることを示しているのかもしれない。航空機バッテリが電力枯渇した場合、このことは推進システムが電力枯渇したことおよび/または航空機飛行制御装置ならびにマスタ制御装置が電力枯渇している可能性があることを示すかもしれない。
センサからの情報は、分析されて、エアバッグを展開すべき状態に航空機があるかどうかが決定される。一実施例では、この状態を、航空機に機能不全が発生したとき、であるとし得る。これには、過熱状態が検出されたとき、短絡または発火が検出されたとき、誘導または航行システムが動作を停止したとき、外部デバイスとの通信が失われたとき、電源が非常に低いとき、航空機の1つ以上の構成部品への電力が失われたとき、に航空機が機能不全(例えば、自由落下、普通でない加速度、衝突、高速進行しながら表面への近接、普通でない方向)を示す場所または動作を呈する条件を含み得る。例えば、IMUデータが異常であるとき、複数のモーター、モータードライブ、またはローターに航空機が安定化され得ないような問題が存在するとき、または航空機が建物に衝突するとき、エアバッグを膨張させるのが望ましいかもしれない場合に潜在的衝突状態が決定され得る。弁制御装置240は次に弁220にトリガをかけて開弁させてもよく、圧縮ガスは収縮時のエアバッグ230に入りそれを膨張させことになる。
1つ以上の警戒条件が提供され得、これらはエアバッグを展開すべき潜在的な衝突状態の検出に寄与し得る。一部の場合には、単一の警戒条件で充分にエアバッグの膨張にトリガをかけ得る。あるいは、エアバッグの膨張にトリガをかけるために、ある組み合わせの警戒条件が必要かもしれない。
一実施例では、警戒条件は、UAV等の、航空機の1つ以上のセンサ(例えば、加速度計)が航空機が自由落下していることを検出したときに、提供され得る。航空機の加速度は、航空機が重力の加速度に等しい加速度で落下していることを反映し得る。一部の場合には、警戒条件は、航空機の加速度が航空機が生じ得る加速度より大きいときに、提供され得る。警戒条件は、このより大きい加速度が重力方向で下方に、または他の任意の方向に、検出されたときに、トリガがけられ得る。航空機が自由落下していたりまたは所定の閾値を超える加速度で動いているときに、エアバッグの膨張にトリガをかけるのが望ましいのかもしれない。
別の実施例では、警戒条件は、航空機が所定の閾値を超える速度で進行しているときに、発生し得る。任意選択的には、警戒条件は、航空機が衝突するかもしれない表面の所定の近接以内にある間に、航空機が所定の閾値を超える速度で進行しているとき、発生し得る。例えば、航空機が(地面に近い)低い高度で、所定の閾値を超える速度で下方に進行しているとき、警戒条件が生じ得る。別の実施例では、航空機が建物の表面に近くに存在し、所定の速度を超える速度で建物の表面に向かっていれば、警戒条件を生起させ得る。このことは、衝突が切迫していてエアバッグを膨張させるのが望ましいことを示唆し得る。
別の場合には、警戒条件は、航空機の方向が所定の閾値頻度を超える頻度でまたは特定の仕方で変化するときに、発生し得る。例えば、高頻度の方向変化または揺らぎは不安定さを示し得る。不安定さは、航空機が間もなく落下しかつ/または衝突が切迫していて、それに対してエアバッグの膨張が望ましいかもしれないことを示し得る。
警戒条件は、航空機の方向が所定範囲外にあるとき、発生し得る。例えば、航空機(例えば、回転翼機等の、UAV)が上下逆の場合、落下が切迫している可能性があるので警戒条件が提供され得る。同様に、航空機が重力に対して90度以上傾く(例えば、右上がりよりむしろ上下逆)ように向けられた場合、警戒条件を提供し得る。航空機の方向は、不安定さ、航空機の制御不能、または航空機が、地面等の、表面に向けて落下する、ことを示している可能性があり、エアバッグの膨張にトリガをかけてもよい。
航空機のモーター、モータードライブ、またはローターの検出された条件も、警戒条件の生成に関連する。例えば、推進ユニットを駆動しているモーターが停止した場合、警戒条件を提供し得る。同様に、ローターの回転が停止しまたは所定の閾値を下回って回転していることを検出した場合、警戒条件が発生してもよい。一部の場合には、計算を行って他のモーターまたはローターが停止/速度低下したモーターまたはローターの補償をしているかどうかを決定してもよい。補償が充分でなければ、モーターまたはローターの停止は航空機が推進力(例えば、揚力)または制御を失い、落下しまたは衝突を受け得ることを示している可能性がある。これにより、エアバッグの膨張にトリガをかけてもよい。
加えて、警戒条件は、温度センサが航空機の1つ以上の構成部品についての過熱状態を検出したとき、提供されてもよい。検知した温度が所定の閾値温度を超えるとき、過熱状態が示され得る。過熱状態は、航空機の一部が働きを停止するかもしれず、または安全機構が航空機の一部を遮断するために起動するかもしれないことを示し得る。航空機のある部分(例えば、推進力)の遮断は、航空機を落下させまたは衝突を受けさせるかもしれない。航空機の他の部分(例えば、航行/通信)の遮断は、航空機を盲目的なまたは制御されない動作を引き起こすかもしれず、このことは航空機の衝突または損傷に至るかもしれない。そのような状況では、エアバッグの解放が望ましいのかもしれない。
更に、警戒条件は、電源の電力充電レベルが低いとき、発生してもよい。例えば、航空機は、航空機の部分に電力供給するバッテリまたはバッテリパック等の、1つ以上の電源を有し得る。例えば、1つ以上の電源は、航空機全体、または航空機のシステムの異なる部分に電力供給し得る。例えば、単一の電源は、航空機の推進力、航空機の誘導/航行、航空機の通信インターフェース、航空機のキャリア、航空機のペイロード、航空機の感知システム(例えば、IMU)、および/または航空機の他の任意のシステムに電力供給し得る。あるいは、別個の電源が、航空機の1つ以上の別個の部分またはシステムに電力供給し得る。電源の充電レベルが所定の閾値を下回ったとき、このことには、電源により電力供給を受けている当該部分またはシステムへの電力が間もなく喪失し得ることを示している可能性があり、警戒条件を生成することになる。例えば、航空機の推進システムに電力供給する電源が閾値充電値を下回って降下したとき、警戒条件が発生してもよい。このことは、推進システムが適当に動作していないかもしれないことまたは間もなく停止するであろうことを示している可能性がある。このことは、航空機の落下または衝突に至るかもしれず、エアバッグを膨張させ得る。別の実施例では、航空機の誘導/航行システムまたは通信システムに電力供給している電源が閾値充電値を下回って降下するかもしれず、これにより警戒条件を生じ得る。このことは、航空機が盲目的にまたは制御されずに動作しているかもしれないことを示しているかもしれず、このことは航空機の衝突または損傷に至るかもしれない。このことは、更に、エアバッグの展開を生じさせ得る。
同様に、電力がもはや航空機または航空機の1つ以上のシステムに供給されなくなると、警戒条件が提供され得る。例えば、推進システムが電力を喪失すると、推進ユニットは働きを停止し、航空機を落下させるかもしれない。別の実施例では、誘導/航行システムまたは通信システムが電力を喪失すると、このことは航空機の盲目的な動作または不安定さに至る可能性があり、衝突の蓋然性を高め得る。ある種のセンサが電力を喪失すると、このことが誘導/航行の適当な動作を妨げ得る。電力条件の損失は、エアバッグを展開させ得る。
弁制御装置電源250は、衝突保護装置の一部として提供され得る。弁制御装置電源は、弁制御装置240に電力を供給し得る。弁制御装置電源は、弁220にも電力を供給し得る。弁制御装置電源は、流れ制御機構に電力を供給し得、これには1つ以上の弁制御装置および1つ以上の弁を含み得る。弁制御装置電源は、航空機の他の電源から独立した電源であり得る。流れ制御機構は、たとえ航空機の他の電源が機能しなくなっても、膨張可能部材の膨張を生じさせるように機能し得る。たとえ航空機の残部での電力の損失があっても、弁制御装置はトリガ信号を弁に送出するための条件を検出できるので、弁は信号に応じて開弁でき、ガスの膨張可能部材への流入を許容し得る。例えば、弁制御装置電源は、航空機の残部とは別個の電源であり得る。弁制御装置電源は、推進用電源から独立とし得る。したがって、たとえ推進ユニットが電力を失っても、弁制御装置電源は、電力を弁制御装置および/または弁に依然供給し得る。同様に、弁制御装置電源は、航空機飛行制御装置またはマスタ制御装置電源から独立的であってもよい。したがって、たとえ電力が航空機飛行制御装置に対して失われても、弁制御装置は、トリガ信号245を弁220に提供すべきかどうかを決定し得る。弁制御装置は、電力が航空機飛行制御装置またはマスタ制御装置に対して失われたことが検出されると、トリガ信号を弁に提供し得る。弁制御装置は、電源も、誘導システムおよび/または通信システム電源から独立的であってもよい。したがって、たとえ航空機が機能上の航行または誘導の制御では動作していないか、または遠隔端末等の、外部デバイスとの通信を喪失した場合でも、弁制御装置電源は電力を弁制御装置に依然供給し得る。
航空機の他の電源から独立した弁制御装置電源250を有していることは、電力が航空機の残部に対して失われたとき、エアバッグに対するトリガを好都合に許容し得る。航空機の残部に対する電力喪失は、エアバッグの膨張が重要である場合の条件の1つであり得る。このことは、マスタ制御装置が弁制御器と同一の電源で電力供給される従来のシステムに対して、利点を提供する。これらの状況では、バッテリが電力枯渇すると、モーターおよび飛行制御装置もまた電力枯渇する。マスタ制御装置が故障した場合、エアバッグを膨張させるためのトリガ信号を送信する方法はなく、このことは最も致命的事項の1つかもしれない。したがって、本明細書に説明されるシステム、方法、およびデバイスは、好都合に、別個に電力供給される弁制御装置を提供する。
弁制御装置電源は、1つ以上のバッテリを含み得る。バッテリは、一次(例えば、単一使用)バッテリまたは二次(再充電可能)バッテリでよい。弁制御装置電源の充電状態は、モニタされまたはされなくてもよい。一部の場合には、弁制御装置電源は、周期的にまたは1つ以上の事象に応じて、再充電され得る。一部の場合には、弁制御装置電源は、推進ユニットのモーターが動作している間に自動的に再充電され得る。
一部の場合には、単一の別個の弁制御装置電源250は、弁制御装置240に対して専用に提供され得る。あるいは、複数の弁制御装置電源が提供されてもよく、互いにバックアップとして機能し得る。本明細書に説明される構成部品のいずれについての冗長性も、提供され得る。
図3は、本発明の実施形態に従って、安全機構を利用する衝突保護装置300の実施例を示す。衝突保護装置は、UAV等の、航空機用に提供され得る。衝突保護装置は、流体を密閉するように構成される容器310、流れ制御弁320、および膨張可能部材330を含み得る。ガス弁は、容器から膨張可能部材へのガスの流れを制御し得る。弁制御装置340は、ガス弁と通信でき、ガス弁へ送出され得るトリガ信号345によりガス弁の動作を制御し得る。弁制御装置電源350は、弁制御装置に電力を提供するように提供されかつ構成される。安全機構360は、非活動化されない限り、膨張可能部材の膨張を防止するように提供され得る。
容器310は、ガス等の、流体を収容し得る。好ましくは、流体は圧縮ガスでよい。あるいは、流体には、液体、またはガスと液体との混合物を含み得る。流体は、加圧または圧縮され得る。流体は、膨張可能部材330に配送されて、膨張可能部材を膨張させる。流れ制御弁320は、容器から膨張可能部材への流体の流れを制御し得る。一部の場合には、弁は、当初は閉状態であって、容器から膨張可能部材への流体の流れを防止し得る。弁は、弁制御装置340からの信号に応じて開放され得る。弁の開放により、容器からの流体を膨張可能部材に流入せしめ、膨張可能部材を膨張させ得る。
弁制御装置340は、弁制御装置電源350により電力供給され得る。弁制御装置電源は、航空機の1つ以上の他の電源から独立であり得る。例えば、弁制御装置電源は、航空機の推進機構または航空機のマスタ制御装置に電力供給する電源から独立であり得る。弁制御装置は、航空機の残部が電力枯渇、または停止したときでも、動作し得る。したがって、弁制御装置は、航空機の残部が動作可能であるか否かに拘わらず、膨張可能部材の膨張のトリガをかけるための信号を提供し得る。弁制御装置は、1つ以上の信号またはセンサ入力に応じてトリガ信号を送出し得る。弁制御装置は、トリガ信号を提供すべきかどうかについて決定するために、信号またはセンサ入力の分析を遂行する。弁制御装置は、そのような決定を、連続的に、周期的に、または散発的に行う。
別の実施例では、弁制御装置は、航空機に対して遠隔の端末からの信号に応じてトリガ信号を提供し得る。端末は、航空機と通信し得る。一部の場合には、端末は、航空機の位置、方向、または飛行を制御し得る。端末は、場所または飛行情報等の、航空機からのデータまたは、航空機のペイロードにより収集されたデータを受信し得る。一部の場合には、ユーザは、エアバッグの展開を遠隔的にトリガをかけるために、端末に入力を提供し得る。例えば、ユーザは、航空機がまさに何かに衝突しようとしていることを目撃でき、かつエアバッグ膨張を遠隔でトリガをかけ得る。端末との通信システムは、弁制御装置電源350または別の電源により電力供給され得る。一部の場合には、端末から弁制御装置340への通信は、たとえ航空機の他の部分(例えば、推進ユニット、飛行制御装置、マスタ制御装置、誘導/航行)が故障していても、発生し得る。
一部の実施形態では、安全機構360は、非活性化されない限り、膨張可能部材の膨張を防止するように、提供され得る。一部の場合には、安全機構のデフォルトは、オンにされ得、かつ膨張可能部材の膨張を防止し得る。このことは、エアバッグが尚早に展開をすることを防止し得る。例えば、このことは、航空機が人により担持されているとき、エアバッグが展開して人に負傷を負わせるのを防止し得る。このことは、航空機がオンで無く(またはオンとはみなされず誤ってオフにされる)、または個人により運行されている間に、エアバッグが展開するのを防止し得る。一実施例では、航空機の飛行制御装置がオンにされまたは有効化された後、航空機の推進ユニット(例えば、ローター)は飛行のために機能し始める。飛行制御装置がオンにされると、信号が安全機構に発信されて、これが非活動化(「オフ」に)される。安全機構を非活動化させることは、弁制御装置340からのトリガ信号に応じてエアバッグが展開するのを許容し得る。安全機構は、無人型航空機が動作中であることを示す安全信号により非活動化され得る。安全信号は、無人型航空機の飛行制御システムまたは無人型航空機の別のシステムにより提供され得る。
別の実施形態では、安全機構360は安全ピンを含み得る。安全ピンは、消火器と同様に提供され得るので、ピンが引き抜かれなければエアバッグは膨張し得ない。一部の実施形態では、安全機構はピンを備え、安全機構の非活動化はピンの取り外しを含み得る。ピンは、航空機の動作に先立ってユーザにより取り外されるように構成され得る。ピンは、航空機が動作するのを許容される前にユーザにより手動で取り外され得る。一部の場合には、航空機は、安全ピンをまず取り外さなければ動作し得なくてもよい。別の実施例では、航空機をオンにすることまたは航空機を動作させるここにより、安全ピンが自動的に取り外されるようにしてもよい。
本発明の種々の実施形態に従えば、単一の容器または複数の容器が存在し得る。形態は、複数の膨張可能部材に接続される単一で大型の容器、または単一の膨張可能部材用の単一の小型容器でよい。あるいは、複数の容器が、単一の膨張可能部材用に提供されても構わない。各膨張可能部材は、単一の弁または複数の弁により制御され得る。各弁は自身の弁制御装置を有し得、または複数の弁は弁制御装置を共有し得る。単一の弁制御装置電源が、単一の弁制御装置用にまたは複数の弁制御装置用に提供され得る。一部の場合には、複数の単一の弁制御装置電源が、単一の弁制御装置用にまたは複数の弁制御装置用に提供され得る。単一の安全機構が、単一の弁または弁制御装置用に、または複数の弁または弁制御装置用に提供され得る。一部の場合には、複数の安全機構が、複数の弁または弁制御装置用に提供される。
図4は、展開したエアバッグを有する無人型航空機(UAV)400の実施例を示す。本明細書中のUAVについてのいかなる説明も、任意のタイプの航空機等の、他の任意のタイプの可動物体、にまたはその逆に適用され得る。一部の実施形態では、UAVはUAV機体410またはハブを有し得る。1つ以上の推進ユニット420a、420bがUAVに対して提供され得る。一部の実施形態では、エアバッグがUAVの上方430に展開され、かつエアバッグがUAVの下方440に展開され得る。
UAVは、軽量の本体410を有し得る。UAVは、本明細書の更に他の箇所で説明するような重量を有し得る。UAVは小さい寸法を有し得る。UAVは、本明細書の更に他の箇所で説明するような任意の寸法を有し得る。UAVは、人により片手または両手を用いて持ち上げられ得る。
UAVは、1つ以上の推進ユニット420を有し得る。推進ユニットは、1つ以上のアクチュエータ駆動ローターを含み得る。ローターは、1つ以上の動翼を含み得る。ローターは、ローター動翼を含んでおり、回転軸まわりに回転し得る。一実施例では、UAVは複数のアームを有し得、各アームはその上に推進ユニットを有する。アームは、近位端で、軽量の本体410に接続され得る。推進ユニットは、アームの遠位端またはその近くに提供され得る。例えば、推進ユニットは、アームの遠位端からアーム長の50%、40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、3%、または1%以内にある。推進ユニットは、UAVに揚力を提供するように垂直に向けられる。一部の場合には、1つ以上の推進ユニットが、UAVに側方推力を提供するように横方向に角度付けまたは方向付けられ得る。任意の数のアームおよび/または推進ユニットが提供され得る。例えば、1つ、2つ、3、つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10またはそれ以上のアームおよび/または推進ユニットが提供され得る。
1つ以上のエアバッグが、UAVに対して提供され得る。一部の実施形態では、単一のエアバッグが、UAVの下方で展開されるように構成され得る。あるいは、単一のエアバッグが、UAVの上方で展開されるように構成され得る。一部の実施形態では、複数のエアバッグが提供され得る。複数のエアバッグは、UAVの下方で、UAVの上方で、またはUAVの下方および上方の任意の組み合わせで展開されるように構成される。例えば、1つ以上のエアバッグがUAVの下方に展開され得、かつ1つ以上のエアバッグがUAVの上方に展開され得る。一部の場合には、1つ以上のエアバッグが、UAVの一側に展開されるように構成され得る。
1つ以上のエアバッグは、UAVの任意の部分から展開され得る。例えば、エアバッグのうちの1つ以上は、UAV機体410から展開するように構成され得る。同様に、1つ以上のエアバッグは、UAVの中央部分から、または1つ以上のアームが合体し得るUAVのハブから展開するように構成され得る。収縮時のエアバッグは、筐体内に収容されればよく、またはUAVの機体または一部分の筐体により部分的に密閉されればよい。あるいは、収縮時のエアバッグは、機体筐体外部に提供されてもよく、または少なくとも部分的に露出されてもよい。エアバッグは、任意の仕方でUAVに結合されればよい。一実施例では、大型のエアバッグが、UAV機体からUAV430上方に、かつUAV機体からUAV440下方に展開され得る。一部の実施形態では、UAVの「上方」部分は、推進ユニットが動作しているときの揚力方向のUAVアーム上方の部分であればよい。一部の実施形態では、UAVの「下方」部分は、推進ユニットが動作しているときの揚力方向に対向する方向のUAVアーム下方の部分であればよい。展開時に、エアバッグはUAV機体筐体の開口部を通過するように、またはUAV機体筐体の一部分を外させるように構成され得る。あるいは、UAV機体は、エアバッグが展開するとき、影響を受けなくても構わない。
一部の実施形態では、UAVは制御下での飛行時に、UAVの「下方」部分が重力gの方向にあり、「上方」部分が重力gの方向に対向するように方向付けられ得る。UAVは制御不能(例えば、反転)時に、UAVの上方部分が地面に向き、かつUAVの下方部分が空に向くように方向を変え得る。そのような状況では、UAVの上方および下方に展開するエアバッグを有するのが有利であり得る。一部の場合には、UAVは降下時に宙返りし得るので、UAVが着地する側を予測することは困難かもしれない。そのような状況では、予測不能な角度で着地するときにUAVを保護するようにUAVの複数の側にエアバッグを有することは有利であろう。
エアバッグは、単一のエアバッグがUAVの衝突の力を充分に減少させ得るように、充分にサイズ調整され得る。エアバッグは、UAVに対するいかなる損傷またはかなりの損傷も防止するために、UAVの衝突の力を充分に減少させ得る。1つ以上の膨張時のエアバッグの容積は、UAVの容積より大きくてもよい。あるいは、1つ以上の膨張時のエアバッグの容積は、UAVの容積と等しくてもよく、またはUAVの容積より少なくてもよい。例えば、膨張時のエアバッグの容積のUAVの容積に対する比率は、約5:1、4:1、3:1、2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または1:5以下でよい。膨張時のエアバッグの容積のUAVの容積に対する比率は、約2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5、または1:6以上でもよい。膨張時のエアバッグの占有面積のUAVの占有面積に対する比率は、約3:1、2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または1:5以下でよい。膨張時のエアバッグの占有面積のUAVの占有面積に対する比率は、約2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5、または1:6以上でもよい。
図5は、展開したエアバッグを有する無人型航空機(UAV)500の別の実施例を示す。一部の実施形態では、UAVはUAV機体510またはハブを有し得る。1つ以上の推進ユニット520a、520bがUAVに対して提供され得る。一部の実施形態では、エアバッグ530a、530bは、推進ユニットに近接して展開され得る。
UAVは、軽量および/または小型の機体510を有し得る。UAVは、人により片手または両手を用いて持ち上げられ得る。
UAVは1つ以上の推進ユニット520a、520bを有し得る。UAVは、充分に速い速度で回転するとき揚力を生成し得る動翼を有する1つ以上のローターの付いた回転翼機であってもよい。推進ユニットは、UAVに揚力を提供するように、垂直に方向付けられ得る。一部の場合には、1つ以上の推進ユニットが、UAVに側方推力を提供するように横方向に角度付けまたは方向付けられ得る。任意の数のアームおよび/または推進ユニットが提供され得る。例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10またはそれ以上のアームおよび/または推進ユニットが提供され得る。アームは、UAVの中央ハブまたは機体510から半径方向に延び得る。アームは、実質的に同一面にあり得る。一部の場合には、推進ユニットは実質的に同一面にあり得る。
1つ以上のエアバッグが、UAVに対して提供され得る。エアバッグは、UAVの推進ユニット近くで展開するように構成され得る。一部の実施形態では、単一のエアバッグが、推進ユニットの下方で展開されるように構成され得る。あるいは、単一のエアバッグが、推進ユニットの上方で展開されるように構成され得る。一部の実施形態では、複数のエアバッグが提供され得る。複数のエアバッグは、推進ユニットの下方で、推進ユニットの上方で、または推進ユニットの下方および上方の任意の組み合わせで展開されるように構成され得る。例えば、1つ以上のエアバッグがUAVの下方に展開され得、1つ以上のエアバッグが推進ユニットの上方に展開され展開され得る。一部の場合には、1つ以上のエアバッグが、推進ユニットの一側に展開されるように構成され得る。推進ユニットは、1つ以上のエアバッグによりそれらが展開されたとき異なる側から囲まれ得る。
1つ以上のエアバッグが、UAVの任意の部分から展開され得る。例えば、エアバッグのうちの1つ以上は、推進ユニットまたは推進ユニットに近接する領域から展開するように構成され得る。一部の実施形態では、エアバッグは1つまたは推進ユニット近くのアームから展開され得る。エアバッグは、1つ以上のアームから、アームの遠位端からのアーム長の50%、40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、3%、または1%以内で展開され得る。エアバッグは、アーム上の推進ユニットの場所からのアーム長の30%、25%、20%、15%、10%、5%、3%、または1%以内で展開され得る。収縮時のエアバッグは、筐体内に収容されればよく、またはUAVのアームまたは推進ユニットの筐体により部分的に密閉されればよい。あるいは、収縮時のエアバッグは、機体筐体外部に提供されてもよく、または少なくとも部分的に露出されてもよい。一実施例では、エアバッグは、実質的に推進ユニットの下方530a、530bにかつ/または推進ユニットの側方に展開され得る。各推進ユニットは、近接して展開される1つ以上のエアバッグを有し得る。一部の実施形態では、複数のエアバッグが、各推進ユニットに近接して展開され得る。エアバッグは推進ユニットの周囲に房状に設けてもよい。展開時に、エアバッグはUAVアーム筐体または推進ユニット筐体の開口部を通過するように、またはUAV筐体の一部分を外させるように構成され得る。あるいは、UAV構造体は、エアバッグが展開するとき、影響を受けなくても構わない。
エアバッグは、単一のエアバッグが推進ユニットおよび/またはUAVの機体の衝突の力を充分に減少させ得るように、充分に大きさが調整され得る。エアバッグは、UAVの推進ユニットおよび/または機体に対するいかなる損傷またはかなりの損傷も防止するために推進ユニットの衝突の力を充分に減少させ得る。1つ以上の膨張時のエアバッグの容積は、推進ユニットの容積より大きくてもよい。あるいは、1つ以上の膨張時のエアバッグの容積は、推進ユニットの容積と等しくてよく、または推進ユニットの容積より少なくてもよい。例えば、膨張時のエアバッグの容積の推進ユニットの容積に対する比率は、約5:1、4:1、3:1、2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または1:5以下でよい。膨張時のエアバッグの容積の推進ユニットの容積に対する比率は、約2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5、または1:6以上でもよい。膨張時のエアバッグの占有面積の推進ユニットの占有面積に対する比率は、約3:1、2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または1:5以下でよい。膨張時のエアバッグの占有面積の推進ユニットの占有面積に対する比率は、約2:1、1.5:1、1.2:1、1:1、1:1.2、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5、または1:6以上でもよい。
エアバッグの位置および数は、航空機型式、大きさ、容積、重量、および他の要因に依存する。例えば、1人以上の乗客を担持するように設計された航空機より、UAVに対してはより小型のエアバッグを使用できまたはより少数のエアバッグを使用できる。エアバッグは、1つの角または複数の角から航空機を保護するように構成され得る。例えば、エアバッグは、衝突が航空機の下方で、航空機の上方で、航空機の一側で、および/または航空機の他の何らかの角で発生したとき、航空機により経験される力を減少させるように構成され得る。
全部のエアバッグが、同時に展開されてもよい。一部の場合には、エアバッグが展開されるべき状態の検出は、航空機の全部のエアバッグが展開される結果になり得る。一部の場合には、このことは、航空機がどの側で表面または他のデバイスと衝突するかの予測が困難であり得る状況で有利であるかもしれない。あるいは、選択された数のエアバッグを展開させてもよい。例えば、衝突が航空機の底部側で起きそうであることが検出されたら、航空機の底部側のエアバッグを展開させればよい。あるいは、衝突が航空機の上部または側部で起きそうであることが検出されたら、上部および/または側部のエアバッグを展開させればよい。
エアバッグの展開は、衝突時に航空機が受け得る損傷を減少させ得る。同様に、エアバッグの展開は、ペイロード(例えば、カメラ、照明デバイス、音声デバイス、計測または感知設備)、乗客、または航空機に担持されたまたは装着されたその他の何らかの品目等の、航空機の搭載物に対する損傷または負傷を減少させ得る。衝突は、航空機が表面(例えば、地面、壁、天井、水、絶壁)、可能性ある障害物(例えば、木、群葉、人々または他の生物、支柱、照明ユニット、電線、看板、建物)、または移動物体(例えば、他の航空機、他のタイプの航空機、生物)と衝突したときに、発生し得る。
本明細書で説明されるシステム、デバイス、および方法は、広範の様々な可動物体に適用することができる。前述のように、本明細書の航空機の一切の説明は、任意の可動物体に適用、かつ使用することができる。一部の実施形態において、本明細書の航空機の一切の説明は、UAVに適用することができる。
本発明の可動物体は、空中(例えば、固定翼型航空機、回転翼型航空機、または固定翼も回転翼も有さない航空機)、水中(例えば、船舶または潜水艦)、地上(例えば、車、トラック、バス、バン、モーターサイクルなどの電力車、棒、釣竿などの可動構造またはフレーム、または電車)、地下(例えば、地下鉄)、宇宙(例えば、スペースプレーン、衛星、またはプローブ)、またはこれらの環境の任意の組み合わせなどの任意の適当な環境内で移動するように構成され得る。可動物体は、本明細書の他の箇所で説明される輸送機体などの輸送機体であり得る。一部の実施形態では、可動物体は、人または動物等の、生物上に載せられ得る。適当な動物は、鳥、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、イルカ、げっ歯類、または昆虫を含むことができる。
可動物体は、6つの自由度(例えば、並進の3つの自由度および回転の3つの自由度)に関して環境内を自由に移動することが可能であり得る。あるいは、可動物体の運動は、所定のパス、トラック、または方向などによって、1つ以上の自由度に関して制約され得る。運動は、エンジンまたはモーターなどの任意の適当な作動機構によって作動され得る。可動物体の作動機構は、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー、またはそれらの任意の適当な組み合わせなどの任意の適当なエネルギー源によって電力供給され得る。可動物体は、本明細書の他の箇所で説明されるように、推進システムを介して自走することができる。推進システムは、任意選択的に、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー、またはそれらの任意の適当な組み合わせなどのエネルギー源で動作することができる。あるいは、可動物体は、生体によって担持されてもよい。
いくつかの場合では、可動物体は輸送機体であり得る。適当な輸送機体は、水用輸送機体、航空機、宇宙用輸送機体、または地上用輸送機体を含み得る。例えば、航空機は、固定翼型航空機(例えば、飛行機、グライダー)、回転翼型航空機(例えば、ヘリコプター、回転翼機)、固定翼と回転翼の両方を有する航空機、またはどちらも有さない航空機(例えば、飛行船、熱気球)であり得る。輸送機体は、自走することができ、例えば空中、水上また水中、宇宙、または地上もしくは地下などを自走することができる。自走式輸送機体は、1つ以上のエンジン、モーター、ホイール、車軸、磁石、ローター、プロペラ、ブレード、ノズル、またはそれらの任意の適当な組み合わせを備える推進システムなどの、推進システムを利用することができる。いくつかの場合では、推進システムは、可動物体が表面から離陸すること、表面に着陸すること、現在の位置および/または方向を維持すること(例えば、ホバリング)、方向を変更すること、および/または位置を変更すること、を可能にするために使用され得る。
可動物体は、ユーザによって遠隔で制御され得る、または可動物体内または可動物体上の乗員によって局所で制御され得る。一部の実施形態において、可動物体は、UAVなどの無人型可動物体である。UAVなどの無人型可動物体は、可動物体内に乗員を有し得ない。可動物体は、人間または自律制御システム(例えば、コンピュータ制御システム)、またはそれらの任意の適当な組み合わせによって制御され得る。可動物体は、人工知能を使用して構成されたロボットなどの自律または半自律ロボットであり得る。
可動物体は、任意の好適な大きさおよび/または寸法を有し得る。一部の実施形態において、可動物体は、輸送機体内または輸送機体上に人間の乗員を有するような大きさおよび/または寸法のものであってもよい。代替として、可動物体は、輸送機体内または輸送機体上に人間の乗員を有することが可能なものよりも小さい大きさおよび/または寸法のものであってもよい。可動物体は、人間によって持ち上げる、または運ばれるために好適な大きさおよび/または寸法のものであってもよい。代替として、可動物体は、人間によって持ち上げる、または運ばれるために好適な大きさおよび/または寸法よりも大きくてもよい。一部の場合において、可動物体は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、もしくは10m未満、または同等の最大寸法(例えば、長さ、幅、高さ、直径、対角線)を有し得る。最大寸法は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、もしくは10mを超える、または同等であってもよい。例えば、可動物体の向かい合ったローターのシャフト間の距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、もしくは10m未満、または同等であってもよい。代替として、向かい合ったローターのシャフト間の距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、もしくは10mを超える、または同等であってもよい。
一部の実施形態において、可動物体は、100cm×100cm×100cm未満、50cm×50cm×30cm未満、または5cm×5cm×3cm未満の容積を有し得る。可動物体の全容積は、約1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、5000cm3、10、000cm3、100、000cm3、1m3、もしくは10m3未満、または同等であってもよい。反対に、可動物体の全容積は、約1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、5000cm3、10、000cm3、100、000cm3、1m3、もしくは10m3を超える、または同等であってもよい。
一部の実施形態において、可動物体は、約32、000cm2、20、000cm2、10、000cm2、1、000cm2、500cm2、100cm2、50cm2、10cm2、もしくは5cm2未満、または同等の専有面積(可動物体に包囲される水平断面積としても称され得る)を有し得る。反対に、専有面積は、約32、000cm2、20、000cm2、10、000cm2、1、000cm2、500cm2、100cm2、50cm2、10cm2、または5cm2を超えるまたは同等であってもよい。
一部の場合において、可動物体は、1000kg以下の重量であり得る。可動物体の重量は、約1000kg、750kg、500kg、200kg、150kg、100kg、80kg、70kg、60kg、50kg、45kg、40kg、35kg、30kg、25kg、20kg、15kg、12kg、10kg、9kg、8kg、7kg、6kg、5kg、4kg、3kg、2kg、1kg、0.5kg、0.1kg、0.05kg、もしくは0.01kg未満、または同等であってもよい。反対に、重量は、約1000kg、750kg、500kg、200kg、150kg、100kg、80kg、70kg、60kg、50kg、45kg、40kg、35kg、30kg、25kg、20kg、15kg、12kg、10kg、9kg、8kg、7kg、6kg、5kg、4kg、3kg、2kg、1kg、0.5kg、0.1kg、0.05kg、もしくは0.01kgを超える、または同等であってもよい。
一部の実施形態において、一可動物体は、可動物体によって担持される搭載物に対して小さくてもよい。搭載物は、本明細書の以下でさらに詳細に説明されるように、ペイロードおよび/またはキャリアを含み得る。一部の実施例において、可動物体重量と搭載物重量の比率は、約1:1を超える、未満、または同等であってもよい。一部の場合において、可動物体重量と搭載物重量の比率は、約1:1を超える、未満、または同等であってもよい。任意選択的に、キャリア重量と搭載物重量の比率は、約1:1を超える、未満、または同等であってもよい。所望に応じて、可動物体重量と搭載物重量の比率は、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、もしくはより小さいものより小さい、または同等であってもよい。反対に、可動物体重量と搭載物重量の比率はまた、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1、もしくはより大きいものを超える、または同等であってもよい。
一部の実施形態において、可動物体は、低エネルギー消費を有し得る。例えば、可動物体は、約5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、またはそれ以下を使用し得る。一部の場合において、可動物体のキャリアは、低エネルギー消費を有し得る。例えば、キャリアは、約5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、またはそれ以下を使用し得る。任意選択的に、可動物体のペイロードは、約5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、またはそれ以下といった低エネルギー消費を有し得る。
図6は、本発明の実施形態に従う無人型航空機(UAV)600を示す。UAVは、本明細書で説明される可動物体の実施例であり得る。UAV600は、4つのローター602、604、606、および608を有する推進システムを備え得る。任意の数のローターを設けることができる(例えば、1、2、3、4、5、6つ以上)。ローターは、本明細書の他の箇所で説明される自己締結ローターの実施形態であり得る。無人型航空機のローター、ローター組立体、または他の推進システムは、無人型航空機がホバリング/位置を維持すること、方向を変えること、および/または場所を変えること、を可能にすることができる。対向するローターのシャフト間の距離は、任意の適当な長さ610であり得る。例えば、長さ610は、2m以下、または5m以下であり得る。一部の実施形態において、長さ610は、40cm〜7m、70cm〜2m、または5cm〜5mの範囲内であり得る。本明細書のUAVに関する任意の説明は、異なる類型の可動物体などの可動物体に適用することができ、およびその逆も可能であり得る。
一部の実施形態において、可動物体は搭載物を運ぶように構成され得る。搭載物は、乗客、貨物、機器、計器などのうちの1つ以上を含み得る。搭載物は、筐体内に設けられ得る。筐体は、可動物体の筐体から分離していてよい、または可動物体のための筐体の一部であってよい。あるいは、搭載物は筐体を備えることができるが、可動物体は筐体を有することができない。あるいは、搭載物の一部または搭載物全体は、筐体が設けられ得ない。搭載物は、可動体に対して堅く固定され得る。任意選択的に、搭載物は、可動体に対して移動可能であり得る(可動物体に対して並進可能または回転可能)。
一部の実施形態では、搭載物はペイロードを含む。ペイロードは、何らの動作または機能を遂行しないように構成され得る。あるいは、ペイロードは、機能的ペイロードとして公知でもある、動作または機能を遂行するように構成されるペイロードであり得る。例えば、ペイロードは、1つ以上の標的を監視するための1つ以上のセンサを含み得る。任意の適当なセンサは、画像取り込みデバイス(例えば、カメラ)、音声取り込みデバイス(例えば、パラボラマイクロフォン)、赤外線撮像デバイス、または紫外線撮像デバイス等の、ペイロードに組み込まれ得る。センサは、静的感知データ(例えば、写真)または動的感知データ(例えば、映像)を提供し得る。一部の実施形態では、センサは、ペイロードの標的に対する感知データを提供する。あるいは、または組み合わせで、ペイロードは、1つ以上の標的に信号を提供するための1つ以上のエミッタを含み得る。照明源または音源等の、任意の適当なエミッタが用いられ得る。一部の実施形態では、ペイロードは、可動物体から遠隔のモジュールとの通信用等の、1つ以上のトランシーバを含む。任意選択的に、ペイロードは、環境または標的と相互に作用するように構成され得る。例えば、ペイロードは、ロボットのアーム等の、物体を操作し得る工具、計器、または機構を含み得る。
任意選択的には、搭載物にはキャリアを含み得る。キャリアはペイロードのために提供され得、ペイロードはキャリアを介して可動物体に直接に(例えば、可動物体に直接接触して)または間接的に(例えば、可動物体には接触しないで)のいずれかで結合され得る。逆に、ペイロードは、キャリアを要さずに可動物体上に搭載され得る。ペイロードは、キャリアと一体に形成され得る。あるいは、ペイロードはキャリアに解放可能に結合され得る。一部の実施形態では、ペイロードには、1つ以上のペイロード構成要素を含み得、1つ以上のペイロード構成要素は、上述のように、可動物体および/またはキャリアに対して移動可能であり得る。
キャリアは可動物体と一体に形成され得る。あるいは、キャリアは可動物体に解放可能に結合され得る。キャリアは可動物体に直接または間接的に結合され得る。キャリアは、ペイロードに支持を提供し得る(例えば、ペイロードの重量の少なくとも一部を担持する)。キャリアは、ペイロードの移動を安定化および/または方向付けることが可能な適当な載置構造体(例えば、ジンバルプラットフォーム)を含み得る。一部の実施形態では、キャリアは、可動物体に対してペイロードの状態(例えば、位置および/または方向)を制御するように適合化され得る。例えば、キャリアは、可動物体の運動に拘わらず適切な基準フレームに対してペイロードがその位置および/または方向を維持するように、可動物体に対して(例えば、並進の1つ、2つ、または3つの自由度および/または回転の1つ、2つ、または3つの自由度に関して)動くように構成され得る。基準フレームは、固定基準フレーム(例えば、周辺環境)とし得る。あるいは、基準フレームは、移動基準フレーム(例えば、可動物体、ペイロード標的)とし得る。
一部の実施形態では、キャリアは、キャリアおよび/または可動物体に対してペイロードの運動を許容するように構成され得る。運動は3つまでの(例えば、1、2、または3軸に沿う)自由度に関する並進または3つまでの(例えば、1、2、または3軸に沿う)自由度に関する回転、もしくはそれらの任意の適当な組み合わせであり得る。
一部の場合には、キャリアは、キャリアフレーム組立体およびキャリア作動組立体を含み得る。キャリアフレーム組立体は、ペイロードに対して構造的支持を提供し得る。キャリアフレーム組立体は個々のキャリアフレーム構成部品を含み得、それらの一部は互いに移動可能である。キャリア作動組立体は、個々のキャリアフレーム構成部品の運動を作動する1つ以上のアクチュエータ(例えば、モーター)を含み得る。アクチュエータは、複数のキャリアフレーム構成部品の運動を同時に許容し得、または単一のキャリアフレーム構成部品の運動を一度に許容し得る。キャリアフレーム構成部品の運動は、対応するペイロードの運動を生じ得る。例えば、キャリア作動組立体は、1つ以上のキャリアフレーム構成部品の1つ以上の回転軸(例えば、ロール軸、ピッチ軸、またはヨー軸)まわりの回転を作動し得る。1つ以上のキャリアフレーム構成部品の回転は、可動物体に対してペイロードを1つ以上の回転軸まわりに回転させ得る。あるいはまたは組み合わせで、キャリア作動組立体は、1つ以上のキャリアフレーム構成部品の1つ以上の並進軸に沿う並進を作動し得、それによりペイロードの1つ以上の対応軸に沿う並進を可動物体に対して生じ得る。
1つ以上のエアバッグは、機能不全等の、状態検出の際に展開され得る。エアバッグは、衝突時に経験される力を減少させるために展開され得る。エアバッグは、可動物体および/または物体の搭載物のいかなる部分も保護するように展開され得る。エアバッグは、可動物体のペイロードまたはキャリアを保護するために展開され得る。
一部の実施形態において、固定基準フレーム(例えば、周囲の環境)に対する、および/または相互に対する可動物体、キャリア、およびペイロードの運動は、端末によって制御され得る。端末は、可動物体、キャリア、および/またはペイロードから遠い場所にある遠隔制御デバイスであり得る。端末は、支持プラットフォーム上に配置され得る、または支持プラットフォームに取り付けられ得る。あるいは、端末は手持ち型または装着型デバイスであり得る。例えば、端末は、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、眼鏡、手袋、ヘルメット、マイクロホン、またはそれらの適当な組み合わせを含み得る。端末は、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、またはディスプレーなどのユーザインターフェースを含み得る。手動で入力されるコマンド、音声制御、ジェスチャー制御、位置制御などの任意の適当なユーザ入力は、端末と対話するために使用され得る(例えば、端末の運動、場所、または傾斜を介して)。
端末は、可動物体、キャリア、および/またはペイロードの任意の適当な状態を制御するために使用され得る。例えば、端末は、固定基準に対するおよび/または相互に対する可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの位置および/または方向を制御するために使用され得る。一部の実施形態において、端末は、キャリアの作動組立体、ペイロードのセンサ、またはペイロードのエミッタなどの可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの個別の要素を制御するために使用され得る。端末は、可動物体、キャリア、またはペイロードのうちの1つ以上と通信するように適合された無線通信デバイスを含み得る。
端末は、可動物体、キャリア、および/またはペイロードの情報を見るための適当な表示ユニットを含み得る。例えば、端末は、位置、並進速度、並進加速度、方向、角速度、角加速度、またはそれらの任意の適当な組み合わせに関して、可動物体、キャリア、および/またはペイロードの情報を表示するように構成され得る。一部の実施形態において、端末は、機能的ペイロードが提供するデータなどのペイロードが提供する情報(例えば、カメラまたは他の撮像デバイスが記録した画像)を表示することができる。
任意選択的に、同じ端末が、可動物体、キャリア、および/もしくはペイロード、または可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの状態を共に制御し、かつ可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードから情報を受け取る、および/または表示することができる。例えば、端末は、環境に対するペイロードの位置決めを制御することができ、同時にペイロードが捕捉した画像データ、またはペイロードの位置に関する情報を表示することができる。あるいは、異なる端末が異なる機能に使用され得る。例えば、第1の端末は、可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの運動または状態を制御することができ、一方第2の端末は、可動物体、キャリア、および/またはペイロードから情報を受け取り、表示することができる。例えば、第1の端末は、環境に対するペイロードの位置決めを制御するために使用することができ、一方第2の端末は、ペイロードが捕捉した画像データを表示する。様々な通信モードが、可動物体と可動物体を制御するともにデータを受け取る統合端末との間で、または可動物体と可動物体を制御するとともにデータを受け取る複数の端末との間で、利用され得る。例えば、少なくとも2つの異なる通信モードが、可動物体と可動物体を制御するとともに可動物体からデータを受け取る端末との間に形成され得る。
図7は、実施形態に従って、キャリア702およびペイロード704を備える可動物体700を示す。可動物体700は航空機として描写されているが、この描写は限定することを意図せず、本明細書で前述されたように、任意の適当な類型の可動物体を使用することができる。当業者は、航空機システムの文脈において本明細書で説明される任意の実施形態が任意の適当な可動物体(例えば、UAV)に適用され得ることを理解するであろう。いくつかの場合では、ペイロード704は、キャリア702を必要とせずに可動物体700上に設けることができる。可動物体700は、推進機構706、検出システム708、および通信システム710を含み得る。
推進機構706は、前述のようにローター、プロペラ、ブレード、エンジン、モーター、ホイール、車軸、磁石、またはノズルのうちの1つ以上を含み得る。例えば、推進機構706は、ローター組立体、または他の回転推進ユニットであればよい。可動物体は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、または4つ以上の推進機構を有し得る。推進機構は、全て同じ類型であり得る。あるいは、1つ以上の推進機構は、異なる類型の推進機構であり得る。推進機構706は、本明細書の他の箇所で説明したように、支持要素(例えば、駆動シャフト)などの任意の適当な手段を使用して可動物体700上に装着され得る。推進機構706は、可動物体700の任意の適当な部分、例えば上部、底部、前部、後部、側部、またはそれらの適当な組み合わせなどに装着され得る。
一部の実施形態において、推進機構706は、可動物体700が、可動物体700の一切の水平方向の運動を必要とせずに(例えば、滑走路を移動せずに)、表面から垂直に離陸する、または表面に垂直に着陸することを可能にすることができる。任意選択的に、推進機構706は、可動物体700が指定された位置および/または方向で空中にホバリングすることを可能にするように動作することができる。1つ以上の推進機構700は、他の推進機構から独立して制御され得る。あるいは、推進機構700は、同時に制御されるように構成され得る。例えば、可動物体700は、可動物体に揚力および/または推力を与えることができる複数の水平方向に向けられたローターを有することができる。複数の水平方向に向けられたローターは、垂直離陸、垂直着陸、およびホバリング能力を可動物体700に提供するように作動され得る。一部の実施形態において、1つ以上の水平方向に向けられたローターが時計方向に回転することができ、同時に1つ以上の水平方向に向けられたローターが反時計方向に回転することができる。例えば、時計方向のローターの数は、反時計方向のローターの数に等しくあり得る。水平方向に向けられたローターのそれぞれの回転速度は、それぞれのローターが生成する揚力および/または推力を制御し、それによって可動物体700の空間的配置、速度および/または加速度を調整する(例えば、並進の最大で3度および回転の最大で3度に関して)ために、独立して変えることができる。
検出システム708は、可動物体700の空間的配置、速度、および/または加速度(例えば、並進の最大で3自由度および回転の最大で3自由度に関して)を検出することができる1つ以上のセンサを備え得る。1つ以上のセンサは、全地球測位システム(GPS)センサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、またはイメージセンサを含み得る。検出システム708が提供する検出データは、可動物体700の空間的配置、速度、および/または加速度を制御するために使用され得る(例えば、後述するように適当な処理ユニットおよび/または制御モジュールを使用して)。あるいは、検出システム708は、例えば天候状態、潜在的な障害物の接近、地理的特徴の場所、人工の構造物の場所、などの可動物体を囲む環境に関するデータを提供するために使用され得る。検出システムデータは、可動物体の1つ以上のエアバッグを展開すべき条件を決定する際に有益であり得る。
通信システム710は、無線信号716を介して通信システム714を有する端末712との通信を可能にする。通信システム710、714は、無線通信に適する任意の数の送信機、受信機、および/またはトランシーバを備え得る。通信は、データが一方向で送信され得るような一方向通信であり得る。例えば、一方向通信は、データを端末712に送信する可動物体700だけに関与することができる、またはその逆であり得る。データは、通信システム710の1つ以上の送信機から通信システム712の1つ以上の受信機に送信することができる、またはその逆であり得る。あるいは、通信は、可動物体700と端末712との間の両方向でデータが送信できるように、双方向通信であり得る。双方向通信は、通信システム710の1つ以上の送信機から通信システム714の1つ以上の受信機にデータを送信することに関与することができ、かつその逆もあり得る。
一部の実施形態において、端末712は、可動物体700、キャリア702、およびペイロード704のうちの1つ以上に制御データを提供し、可動物体700、キャリア702、およびペイロード704のうちの1つ以上から情報を受け取ることができる(例えば、可動物体、キャリア、もしくはペイロードの位置および/または運動情報、ペイロードのカメラが捕捉した画像データなどのペイロードが検出したデータ)。いくつかの場合では、端末からの制御データは、可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの相対的位置、運動、作動、または制御に関する命令を含み得る。例えば、制御データは、可動物体の場所および/または方向(例えば、推進機構706の制御を介して)、または可動物体に対するペイロードの運動(例えば、キャリア702の制御を介して)、の変更をもたらすことができる。端末からの制御データは、カメラまたは他の画像捕捉デバイスの動作の制御などのペイロードの制御をもたらすことができる(例えば、静止画または動画の撮影、ズームインまたはズームアウト、オンまたはオフ、撮影モードの切り換え、画像解像度の変更、フォーカスの変更、被写界深度の変更、露光時間の変更、視野角または視野の変更)。いくつかの場合では、可動物体、キャリア、および/またはペイロードからの通信は、1つ以上のセンサ(例えば、検出システム708の、またはペイロード704の)からの情報を含み得る。通信は、1つ以上の異なる類型のセンサからの検出された情報を含み得る(例えば、GPSセンサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、またはイメージセンサ)。このような情報は、可動物体、キャリア、および/もしくはペイロードの位置(例えば、場所、方向)、運動、または加速度に関連し得る。ペイロードからのこのような情報は、ペイロードが捕捉したデータ、またはペイロードの検出された状態を含み得る。端末712によって送信されて提供される制御データは、可動物体700、キャリア702、またはペイロード704のうちの1つ以上の状態を制御するように構成され得る。あるいはまたは組み合わせで、キャリア702およびペイロード704は、各々、端末が可動物体700、キャリア702、およびペイロード704の各々と独立に通信しかつそれを制御し得るように、端末712と通信するように構成される通信モジュールを含み得る。
一部の実施形態において、可動物体700は、端末712に加えて、または端末712の代わりに、別の遠隔のデバイスと通信するように構成され得る。端末712はまた、別の遠隔のデバイス、ならびに可動物体700と通信するように構成され得る。例えば、可動物体700および/または端末712は、別の可動物体、または別の可動物体のキャリアもしくはペイロードと通信することができる。所望であれば、遠隔のデバイスは、第2の端末または他のコンピューティングデバイス(例えば、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、または他のモバイルデバイス)であり得る。遠隔のデバイスは、可動物体700にデータを送信し、可動物体700からデータを受け取り、端末712にデータを送信し、かつ/または端末712からデータを受け取るように構成され得る。任意選択的に、遠隔のデバイスは、可動物体700および/または端末712から受け取ったデータをウェブサイトまたはサーバーにアップロードできるように、インターネットまたは他の電気通信ネットワークに接続され得る。
図8は、実施形態に従って、可動物体を制御するためのシステム800のブロック図による概略図である。システム800は、本明細書で説明されるシステム、デバイス、および方法の任意の適当な実施形態と組み合わせて使用され得る。システム800は、検出モジュール802、処理ユニット804、非一時的コンピュータ可読媒体806、制御モジュール808、および通信モジュール810を含み得る。
検出モジュール802は、異なる方法で可動物体に関連する情報を収集する異なる類型のセンサを利用することができる。異なる類型のセンサは、異なる類型の信号または異なる源からの信号を検出することができる。例えば、センサは、慣性センサ、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。検出モジュール802は、複数のプロセッサを有する処理ユニット804に連係可能に結合することができる。一部の実施形態において、検出モジュールは、検出データを適当な外部のデバイスまたはシステムに直接に送信するように構成された送信モジュール812(例えば、Wi−Fi画像送信モジュール)に連係可能に結合することができる。例えば、送信モジュール812は、検出モジュール802のカメラが捕捉した画像を遠隔の端末に送信するために使用され得る。
処理ユニット804は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。処理ユニット804は、非一時的コンピュータ可読媒体806に連係可能に結合することができる。非一時的コンピュータ可読媒体806は、1つ以上のステップを行うために処理ユニット804が実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のメモリユニットを含むことができる(例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置)。一部の実施形態において、検出モジュール802からのデータは、非一時的コンピュータ可読媒体806のメモリユニットに直接に搬送されてその中に記憶することができる。非一時的コンピュータ可読媒体806のメモリユニットは、本明細書で説明される方法の任意の適当な実施形態を行うために、処理ユニット804が実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶することができる。例えば、処理ユニット804は、処理ユニット804の1つ以上のプロセッサに検出モジュールが生成した検出データを分析させるための命令を実行するように構成され得る。メモリユニットは、処理ユニット804によって処理される検出モジュールからの検出データを記憶することができる。一部の実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体806のメモリユニットは、処理ユニット804によって生成される処理結果を記憶するために使用され得る。
一部の実施形態において、処理ユニット804は、可動物体の状態を制御するように構成された制御モジュール808に連係可能に結合することができる。例えば、制御モジュール808は、6つの自由度に関して可動物体の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために可動物体の推進機構を制御するように構成され得る。あるいは、または組み合わせて、制御モジュール808は、キャリア、ペイロード、または検出モジュールの状態のうちの1つ以上を制御することができる。
処理ユニット804は、1つ以上の外部のデバイス(例えば、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された通信モジュール810に連係可能に結合することができる。有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。例えば、通信モジュール810は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。任意選択的に、タワー、衛星、または移動局などの中継局を使用することができる。無線通信は近接依存または近接独立であり得る。一部の実施形態において、視線を通信に必要としてもしなくてもよい。通信モジュール810は、検出モジュール802からの検出データ、処理モジュール804が生成した処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
システム800の構成要素は、任意の適当な構成で配設することができる。例えば、システム800の1つ以上の構成要素は、可動物体、キャリア、ペイロード、端末、検出システム、または上記のうちの1つ以上と通信可能である追加の外部のデバイス上に配置することができる。さらに、図8は単一の処理ユニット804および単一の非一時的コンピュータ可読媒体806を描写しているが、当業者は、これが限定することを意図しないこと、およびシステム800が複数の処理ユニットおよび/または非一時的コンピュータ可読媒体を備えることができること、を理解するであろう。一部の実施形態において、複数の処理ユニットのうちの1つ以上および/または非一時的コンピュータ可読媒体は、システム800が行う処理および/またはメモリ機能の任意の適当な態様が後述の場所のうちの1つ以上で発生できるように、可動物体、キャリア、ペイロード、端末、検出モジュール、上記のうちの1つ以上と通信可能である追加の外部のデバイス、またはそれらの適当な組み合わせの上などの、異なる場所に位置することができる。
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、説明されたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは、当業者には明らかであろう。ここで、当業者が、多数の変化形、変更、および置換を、本発明から逸脱することなく想定するであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する種々の代替手段が、本発明の実施において採用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲に含まれる方法および構造、ならびにそれらの等価物が、それによって包含されることが意図される。