JP6800430B2 - 水洗大便器 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明においては、ボウル部の前方側領域に配置されるリム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径が、その上部の内側コーナーの曲率半径より大きい。
これにより、リム吐水口において、リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径が内側コーナーの曲率半径より大きくなるように構成されているため、洗浄水がリム吐水口の外側壁面から外側コーナーの上部まで広がりやすく、リム吐水口の上部の外側コーナーの洗浄性を向上させることができる。よって、洗浄時に、洗浄水がリム吐水口の上部の外側コーナーを通過しやすくすることができ、尿がリム吐水口の上部の外側コーナーに付着した状態で残留することを抑制することができる。また、本発明によれば、この上部の外側コーナーを清掃者の手指に沿わせた掃除用の布やシート等により掃除しやすくでき、この上部の外側コーナーの清掃性を高めることができる。従って、本発明によれば、ボウル部の前方側領域に配置されるリム吐水口における尿石の発生を抑制することができる。さらに、本発明によれば、尿石が外側コーナーに発生した場合には、清掃者の手指上に沿わせた掃除用の布やシート等により力を入れて掃除することができ、尿石を確実に清掃及び除去することができる。
このように構成された本発明においては、リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径が、その下部の内側コーナーの曲率半径より大きい。これにより、洗浄水により洗浄されやすいリム吐水口の下部において内側コーナーの曲率半径を小さくしてリム吐水口の下部の内側コーナーに洗浄水が広がり難く構成するとともに、リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径をその下部の内側コーナーの曲率半径よりも大きくしてリム吐水口の上部の外側コーナーに洗浄水が広がりやすく構成している。よって、本発明によれば、尿がリム吐水口の上部の外側コーナーに付着した状態で残留することをより抑制することができる。また、本発明によれば、この上部の外側コーナーを清掃者の手指に沿わせた掃除用の布やシート等により掃除しやすくでき、この上部の外側コーナーの清掃性をより高めることができる。従って、本発明によれば、ボウル部の前方側領域に配置されるリム吐水口における尿石の発生をより抑制することができる。
このように構成された本発明においては、リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径を、リム導水路の入口部分の上部の外側コーナーの曲率半径より大きい。これにより、洗浄水が入口部分からリム吐水口に向かうにつれて上部の外側コーナーに沿って流れやすく且つリム吐水口の上部の外側コーナーを洗浄しやすくすることができる。よって、本発明によれば、尿がリム吐水口の上部の外側コーナーに付着した状態で残留することをより抑制することができる。従って、本発明によれば、ボウル部の前方側領域に配置されるリム吐水口における尿石の発生をより抑制することができる。
このように構成された本発明においては、オーバーハング部の曲率半径が、リム吐水口から徐々に大きくなるので、洗浄水が表面に沿って広がりながら洗浄しやすくなり、尿がオーバーハング部に付着した状態で残留することをより抑制することができると共に、オーバーハング部を清掃者の手指に沿わせた掃除用の布やシート等により掃除しやすくすることができる。従って、本発明によれば、リム吐水口近傍のオーバーハング部の清掃性をより向上させ、尿石の発生をより抑制することができる。さらに、本発明によれば、リム吐水口から前方に向かうにつれ、オーバーハング部の清掃性をより向上させ、リム吐水口近傍の尿石の発生をより抑制することができる。
このように構成された本発明においては、リム吐水口の上部の外側コーナーを、6mm以上の曲率半径に形成することにより、清掃者の手指に沿わせた掃除用の布やシート等を外側コーナーに沿って手指とともに挿入することができ、尿を拭き取りやすくすることができる。一方で、この上部の外側コーナーが大きくなりすぎると、上部の内側コーナーを狭めることになるため、上部の外側コーナーを、上部の内側コーナーの曲率半径を減少させないような15mm以下の曲率半径に形成する。これにより、上部の内側コーナーの曲率半径が小さくなることによるリム吐水口からの吐水が阻害される影響を抑制することができる。よって、本発明によれば、リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径を6mm〜15mmの範囲に形成することで、リム吐水口の清掃性と、吐水の阻害の抑制とを両立することができる。
図1は本発明の一実施形態による水洗大便器を示す概略斜視図である。以下、本発明の一実施形態における説明において、水洗大便器1を使用する使用者側(水洗大便器1を使用するために水洗大便器1の前に立っている使用者側)から見て手前側を前方側とし、使用者から見て奥側を後方側とし、水洗大便器1を前方から見て右側を右側とし、前方から見て左側を左側として説明している。
なお、水洗大便器1については、例として、洗い落し式の水洗大便器について説明したが、サイホン作用を利用してボウル部内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗大便器であってもよい。
なお、便器本体2へ洗浄水を供給する洗浄水源としては、本実施形態で示した重力給水式の貯水タンク6のようなタンク式のものに限定されず、水道水の給水圧を直接利用した水道直圧式のものや、フラッシュバルブ式のものや、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給するものであってもよい。
図2及び図3に示すように、便器本体2の前方上部にはボウル部8が形成されている。
また、便器本体2の後方上部には、貯水タンク6から供給された洗浄水をボウル部8に吐水する導水路10が形成されている。
さらに、ボウル部8の下方には、ボウル部8内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路12が形成されている。
図4は本発明の一実施形態による水洗大便器のリム吐水口を内側から見た部分拡大斜視図であり、図5はボウル部の中心点Cとリム導水路の入口部分とを結ぶV−V線に沿って見たリム導水路の入口部分の断面図であり、図6は左右方向の中心線A2に沿って見たリム導水路の断面図であり、図7はボウル部の中心点Cとリム吐水口とを結ぶVII−VII線に沿って見たリム吐水口の断面図であり、図8はVIII−VIII線に沿って見たリム部の断面図であり、図9はIX−IX線に沿って見たリム部の断面図であり、図10は前後方向の中心線A1に沿って見たリム部の断面図であり、図11はXI−XI線に沿って見たリム部の断面図である。
図3に示すように、ボウル部8は、このボウル部8の左右方向に延びた中心線A2によりボウル部8を前後方向に二等分される前方側領域Fと後方側領域Rを備えている。また、中心線A1と中心線A2との交点をボウル部8の中心点Cとして示している。
リム吐水口26はボウル部8の前方側領域Fに設けられ、前方側領域Fにおいてはリム部16が前端に向けて緩やかに屈曲するように形成されている。このため、リム吐水口26を通過する洗浄水は、遠心力の作用によりリム吐水口26の外側壁面26eに押し付けられる。したがって、外側壁面26eに押し付けられた洗浄水は上方に広がりつつ、ボウル部8へ供給される。このとき、リム吐水口26において、リム吐水口26の上部の外側コーナー26aの曲率半径が内側コーナー26bの曲率半径より大きくなるように構成されているため、洗浄水がリム吐水口26の外側壁面26eから外側コーナー26aの上部まで広がりやすくなっている。
また、外側コーナー26aの曲率半径が、リム導水路30の入口部分30e及び中間部分30fの外側コーナー30aの曲率半径よりも大きいので、洗浄水がリム吐水口26に向かうに連れて外側コーナー26aに広がって流れやすくなる。よって、洗浄水が入口部分30eからリム吐水口26に向かうにつれて上部の外側コーナー26aに沿って流れやすく且つリム吐水口の上部の外側コーナー26aを洗浄しやすくすることができる。
また、ボウル部8のリム部16は、オーバーハング部16c以外の内周面の領域がほぼ鉛直方向に立ち上がる形状となっている立ち上がり部16dを備えている。リム部16の立ち上がり部16dはほぼ鉛直方向に立ち上がる形状に形成されているので、尿が付着したとしても、洗浄水が洗浄しやすく、且つ便器本体2を清掃しようとする清掃者の手指に沿わせた掃除用の布や掃除用シート等により拭き取りやすくなっている。
リム吐水口26の上部の外側コーナー26aの曲率半径は、6mm〜15mmの範囲、より好ましくは6mm〜10mmの範囲に形成される。人間の平均的な手指の太さを考慮して、リム吐水口26の上部の外側コーナー26aの曲率半径が、6mm未満である場合、清掃者の手指上の掃除用の布やシート等を手指とともに湾曲に沿って押し込むことができない程外側コーナー26aの曲率半径が、小さくなっていると判断される。リム吐水口26の上部の外側コーナー26aの曲率半径を、6mm以上に形成しているので、清掃者の手指上の掃除用の布やシート等を外側コーナー26aに沿って挿入することができ、外側コーナー26aを力を入れた状態で拭き取りやすくなっている。このように、外側コーナー26aを清掃者の手指に沿わせた掃除用の布やシート等により直接拭いて及び力を入れて清掃できることにより、外側コーナー26aに付着した尿や尿石を比較的綺麗に除去することができる。よって、外側コーナー26aに尿が付着した状態で残留することを抑制することができ、尿石の発生を抑制することができる。
2 便器本体
4 便蓋
6 貯水タンク
6a 排水口
8 ボウル部
10 導水路
11 共通導水路
12 排水トラップ管路
12a 入口
12b 上昇路
12c 下降路
14 汚物受け面
16 リム部
16a 前端部
16b 上縁部
16c オーバーハング部
16d 立ち上がり部
16e 外側コーナー
18 棚部
20 凹部
20a 左側壁面
22 ゼット吐水口
24 排水ソケット
26 リム吐水口
26a 上部の外側コーナー
26b 上部の内側コーナー
26c 下部の内側コーナー
26d 下部の外側コーナー
26e 外側壁面
28 ゼット導水路
30 リム導水路
30a 外側コーナー
30e 入口部分
30f 中間部分
A1 中心線
A2 中心線
C 中心点
F 前方側領域
R 後方側領域
Claims (5)
- 洗浄水源から供給される洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、 ボウル形状の汚物受け面と、上縁部に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、
上記リム部から上記ボウル部内に洗浄水を吐水するリム吐水口と、
上記リム部内を上記リム吐水口まで延びるリム導水路と、を有し、
上記リム吐水口は、上記ボウル部の前方側領域に配置され、上記リム吐水口の上部の外側コーナーの曲率半径が、その上部の内側コーナーの曲率半径より大きく、
上記リム導水路の上部の外側コーナーの曲率半径は、上記前方側領域において、上記リム吐水口まで徐々に大きく形成されることを特徴とする水洗大便器。 - 上記リム吐水口の上記上部の外側コーナーの曲率半径は、その下部の内側コーナーの曲率半径より大きい、請求項1記載の水洗大便器。
- 上記リム吐水口の上記上部の外側コーナーの曲率半径は、上記リム導水路の入口部分の上部の外側コーナーの曲率半径より大きい、請求項1又は2に記載の水洗大便器。
- 上記リム部は、上記リム吐水口から前方側に向かって、その上縁部が内方へ突出するオーバーハングした形状のオーバーハング部を備え、上記オーバーハング部の曲率半径が、上記リム吐水口の上記上部の外側コーナーの曲率半径から徐々に大きくなるように形成される、請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
- 上記リム吐水口の上記上部の外側コーナーの曲率半径は、6mm〜15mmの範囲に形成される、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
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JP2017167344A JP6800430B2 (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | 水洗大便器 |
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JP2017167344A Active JP6800430B2 (ja) | 2017-08-31 | 2017-08-31 | 水洗大便器 |
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2017
- 2017-08-31 JP JP2017167344A patent/JP6800430B2/ja active Active
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