JP6798828B2 - フォーム状毛髪化粧料原液およびフォーム状毛髪化粧料 - Google Patents

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本発明は、フォーム状毛髪化粧料原液およびフォーム状毛髪化粧料に関する。
従来、噴射時に泡状となるフォーム状毛髪化粧料は、利便性、簡便性、衛生的な観点から好まれ、数多く市販されている。フォーム状毛髪化粧料は、これまで、泡質の改良や毛髪への効果の検討がなされてきた。例えば、泡質を改良した例として、ゼラチンを用いた弾力のある泡や(特許文献1)、寒天を用いた趣のある泡(特許文献2)を有するフォーム状毛髪化粧料が知られている。毛髪への効果を検討した例としては、毛髪にハリ、コシ、ボリュームを与える効果(特許文献3)、毛髪のまとまりに優れる効果(特許文献4)、艶があってヘアスタイルを保持する効果(特許文献5)などを有する毛髪化粧料が知られている。
しかしながら、特許文献1および2に開示される毛髪化粧料は、毛髪へのなじみが悪く操作性の点では不充分であった。また特許文献3〜5に開示される毛髪化粧料は、毛髪のハリ、まとまり、艶、ヘアスタイルの保持効果等が重視されるにあたり、毛髪のべたつき、濡れ感、ごわつきなどが見られ、毛髪に自然な仕上がり感を与える点では不充分であった。
毛髪化粧料には、自然な仕上がり感に加え、ヘアスタイルを保持する効果も求められているが、自然な仕上がり感とヘアスタイルの保持効果とを両立したフォーム状毛髪化粧料はあまり知られていない。
特開2001−106611号公報 特開2003−212731号公報 特開2009−280527号公報 特開2001−48760号公報 特開2013−23484号公報
本発明は、毛髪に自然な仕上がり感と弾力とを与えつつ、ヘアスタイルを保持および維持することができるフォーム状毛髪化粧料を形成するフォーム状毛髪化粧料原液を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有するフォーム状毛髪化粧料原液より上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば、以下の[1]〜[5]である。
[1]炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とからなる高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)を含むフォーム状毛髪化粧料原液であり、前記原液100質量%中における、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計が、1〜10質量%であり、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比が、5:1〜1:2であるフォーム状毛髪化粧料原液。
[2]さらに、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、HLB値が12以上である非イオン性界面活性剤(B)を含む、[1]に記載のフォーム状毛髪化粧料原液。
[3]さらに、(C‐1)20℃において固体または半固体のワックス、(C‐2)1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体、および(C‐3)分子量500以上のポリエチレングリコールから選択される少なくとも1種の成分(C)を含む、[1]または[2]に記載のフォーム状毛髪化粧料原液。
[4]さらに、分岐脂肪酸と、直鎖アルコールとの液状エステル油(D)を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載のフォーム状毛髪化粧料原液。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載のフォーム状毛髪化粧料原液と、噴射剤とを含むフォーム状毛髪化粧料。
本発明によれば、毛髪に自然な仕上がり感と弾力とを与えつつ、ヘアスタイルを保持および維持することができるフォーム状毛髪化粧料を形成するフォーム状毛髪化粧料原液を提供することができる。
以下、本発明のフォーム状毛髪化粧料原液およびフォーム状毛髪化粧料を説明する。以下では、本発明のフォーム状毛髪化粧料原液を単に「原液」ともいう。
〔フォーム状毛髪化粧料原液〕
本発明の原液は、後述するように、噴射剤とともに用いることで、フォーム状毛髪化粧料として使用することができる。
本発明の原液は、特定の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)を含む。前記原液は、さらに、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、HLB値が12以上である非イオン性界面活性剤(B)(以下、単に「非イオン性界面活性剤(B)」ともいう。)を含むことが好ましく、後述する成分(C)を含むことも好ましく、分岐脂肪酸と、直鎖アルコールとの液状エステル油(D)(以下、単に「エステル油(D)」ともいう。)を含むことも好ましい。前記原液は、非イオン性界面活性剤(B)、成分(C)およびエステル油(D)を含むことが好ましい。また、必要に応じてその他の成分(E)を含んでもよい。
<高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)>
本発明の原液は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)を含む。高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)は、炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とからなる。前記(A‐1)は、フォーム状毛髪化粧料を噴射した際に泡を形成し易くする起泡効果を有し、弾力のある泡を形成する効果を有する。前記(A‐2)は、起泡効果を有し、さらにフォーム状毛髪化粧料の泡により弾力を与え、髪を濡れ難くする効果を有する。
前記(A‐1)は、炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)由来の構造を有する高級脂肪酸アニオン界面活性剤であり、通常は炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)の中和物である。また、前記(A‐2)は、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)由来の構造を有する高級脂肪酸アニオン界面活性剤であり、通常は炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)の中和物である。なお、直鎖状飽和脂肪酸由来の構造とは通常、該脂肪酸のカルボキシ基からプロトンが脱離した構造(RCOO-)(但し、Rは、(A‐1)においては、置換基を有していてもよい炭素数13の直鎖状アルキル基であり、(A‐2)においては、置換基を有していてもよい炭素数14〜17の直鎖状アルキル基である。)を意味する。
炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)および炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)は、直鎖状飽和脂肪酸であり、かつ、前記(a‐1)では1分子が有する炭素数が14であり、前記(a‐2)では1分子が有する炭素数が15〜18であれば、特に制限されず、置換基を有していてもよい。前記置換基としては、例えば、水酸基が挙げられる。
炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)としては、例えば、ミリスチン酸、ヒドロキシミリスチン酸が挙げられる。
炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)としては、例えば、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸が挙げられる。
前記(a‐1)および(a‐2)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
前記(a‐1)としては、ミリスチン酸が好ましく、前記(a‐2)としては、パルミチン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸が好ましい。
また、前記(a‐1)および(a‐2)は、置換基を有しない直鎖状飽和脂肪酸であることが好ましい。
本発明の原液は、原液中に、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)として、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とが含まれていればよい。このため、原液中に直接、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とを配合してもよく、また、炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)および炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)と、塩基とを配合し、混合等を行い、原液を調製する途中で中和反応を生じさせることで原液中に高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とを配合してもよい。
前記塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンが挙げられる。
塩基は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
原液を調製する途中で、前記(a‐1)および(a‐2)と、塩基とを配合する場合、塩基の配合量は、前記(a‐1)および(a‐2)が充分に反応する量であることが好ましい。塩基の配合量は、前記(a‐1)および(a‐2)の合計を1molとしたときに、好ましくは0.5〜1.3mol、より好ましくは0.8〜1.2molである。
本発明の原液は、原液100質量%中における、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計が、1〜10質量%である。前記「直鎖状飽和脂肪酸換算の質量」とは、前記(A‐1)および(A‐2)に含まれる下記式(1)で表される直鎖状飽和脂肪酸のアニオンを、下記式(2)で表される直鎖状飽和脂肪酸として換算したときの質量を表す。
RCOO- ・・・(1)
式(1)中、Rは、(A‐1)においては、置換基を有していてもよい炭素数13の直鎖状アルキル基であり、(A‐2)においては、置換基を有していてもよい炭素数14〜17の直鎖状アルキル基である。
RCOOH ・・・(2)
式(2)中、Rは式(1)と同じである。
つまり、原液を調製する途中で前記(a‐1)および(a‐2)と、塩基とを配合し、前記(a‐1)および(a‐2)が充分に塩基と反応した場合は、「高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計」とは、配合した(a‐1)および(a‐2)の質量%の合計を表す。
原液100質量%中の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計は、1〜10質量%であり、好ましくは1.5〜7質量%であり、より好ましくは2〜5質量%である。原液中の(A‐1)および(A‐2)の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計が、前記範囲内であると、泡密度が高く、弾力があって持ちのいい泡を形成することができ、毛髪化粧料を髪に塗布した際に、髪が濡れ難く、ヘアスタイルの保持および持続に優れる。
また、本発明の原液は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比が、5:1〜1:2である。「直鎖状飽和脂肪酸換算の質量」については、上述のとおりである。
つまり、原液を調製する途中で前記(a‐1)および(a‐2)と、塩基とを配合し、前記(a‐1)および(a‐2)が充分に塩基と反応した場合は、「高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比」とは、配合した(a‐1)の質量と(a‐2)の質量との比を表す。
原液中の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比は、5:1〜1:2であり、好ましくは3:1〜1:1.5である。前記(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量の割合が前記下限値以上であると、髪なじみが良好な毛髪化粧料とすることができ、前記(A‐2)の炭素数15〜18直鎖状飽和脂肪酸換算の質量の割合が前記下限値以上であると、泡密度が高く、弾力があって持ちのいい泡を形成することができる。また、直鎖状飽和脂肪酸換算の質量比が前記範囲内であると、ヘアスタイルの保持および持続が良好となる。
<非イオン性界面活性剤(B)>
本発明の原液は、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、HLB値が12以上である非イオン性界面活性剤(B)を含むことが好ましい。原液に非イオン性界面活性剤(B)を配合することにより、原液からフォーム状毛髪化粧料を製造し、噴射した際に、泡密度が高くきめ細かな泡を形成し易くなる。これにより、髪が濡れ難くなり、さらに、ヘアスタイルを保持し易くなる。
非イオン性界面活性剤(B)が有するポリオキシアルキレン鎖のアルキレンの炭素数は、2以上が好ましく、2であることがより好ましい。つまり、非イオン性界面活性剤(B)は、ポリオキシエチレン鎖を有することがより好ましい。非イオン性界面活性剤(B)は、1分子中に、ポリオキシアルキレン鎖を1つ有していてもよく、2つ以上有していてもよい。
前記HLB値とは、界面活性剤を構成している親水基および疎水基の強さのバランスを示す値でありHydrophile−Lipophile Balanceのことである。2種以上の非イオン性界面活性剤(B)を併用する場合は、HLB値は、加重平均値で判断する。前記加重平均値とは、各種の非イオン性界面活性剤(B)について、非イオン性界面活性剤(B)のHLB値とその非イオン性界面活性剤(B)の使用質量とを乗じた値を算出し、その算出した値の総和を全ての非イオン性界面活性剤(B)の合計使用質量で割った値である。
非イオン性界面活性剤(B)のHLB値は、12以上であり、好ましくは13〜17である。
非イオン性界面活性剤(B)としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン水添ヒマシ油)、ポリオキシエチレンが付加している高級脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーンが挙げられる。
非イオン性界面活性剤(B)としては、具体的には、ポリオキシエチレン(以下、単に「POE」と略す)(40)ヒマシ油、POE(50)ヒマシ油、POE(40)硬化ヒマシ油、POE(50)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油等のヒマシ油系;POE(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等のエタノールアミド系;モノステアリン酸POE(15)グリセリル、モノオレイン酸POE(15)グリセリル等のグリセリル系;モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノラウリン酸POE(6)ソルビット、テトラステアリン酸POE(60)ソルビット、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット等のソルビタン系;POE(10)フィトステロール、POE(20)フィトステロール、POE(25)フィトステロール等のステロール系;モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)等のグリコール系;POE(9)ラウリルエーテル、POE(10)セチルエーテル(「セテス−10」ともいう)、POE(15)セチルエーテル(「セテス−15」ともいう)、POE(40)セチルエーテル(「セテス−40」ともいう)、POE(10)オレイルエーテル、POE(15)オレイルエーテル、POE(20)POE(8)セチルエチルエーテル、POE(7.5)ノニルフェニルエーテル等のエーテル系;POEラノリン、POE(5)ラノリンアルコール、POE(10)ラノリンアルコール、POE(20)ラノリンアルコール、POE(10)ステアリルアミン、POE(15)オレイルアミン、POE(8)ステアリルプロピレンジアミンが挙げられる。なお、POEの後ろの括弧内の数字およびEOの前の数字は、繰り返し単位数を表す。
非イオン性界面活性剤(B)としては、中でも、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(40)セチルエーテルが好ましい。
非イオン性界面活性剤(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
原液100質量%中の非イオン性界面活性剤(B)の配合量は、好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.5〜4質量である。
<成分(C)>
本発明の原液は、さらに成分(C)を含むことが好ましい。成分(C)とは、20℃において固体または半固体のワックス(C‐1)、1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体(C‐2)および分子量500以上のポリエチレングリコール(C‐3)から選ばれる少なくとも1種である。なお、成分(C)からは、非イオン性界面活性剤(B)に該当する成分は除かれる。
原液中に成分(C)を含むことにより、毛髪化粧料を髪に塗布した際に、くし通りの良さを維持したまま、髪の弾力や、ヘアスタイルの保持力を向上させることができる。
20℃において固体または半固体のワックス(C‐1)としては、例えば、20℃において固体または半固体の、ロウ類、炭化水素類、油脂類が挙げられる。
前記ロウ類としては、例えば、カルナバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、鯨ロウ、サトウキビロウ、ミツロウが挙げられる。前記炭化水素類としては、例えば、セレシン、パラフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックスが挙げられる。前記油脂類としては、例えば、モクロウが挙げられる。中でも、(C‐1)としては、ミツロウが好ましい。
前記(C‐1)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体(C‐2)は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン誘導体であることが好ましく、ポリオキシエチレン単位数が1〜300かつポリオキシプロピレン単位数が1〜75であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレン誘導体がより好ましく、下記式(3)で表わされる化合物が特に好ましい。
RO−(CH2CH2O)x−(CH2CH2CH2O)y−H ・・・(3)
式(3)中、xおよびyは、x=4〜25かつy=4〜20を満たす整数、Rは、炭素数3〜6、好ましくは4であるアルキル基である。
1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体(C‐2)としては、例えば、PPG−2−ブテス−2(「ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(2)ブチルエーテル」を表す。以下、同様である。)、PPG−40ブチル(「ポリオキシプロピレン(40)ブチルエーテル」を表す。)、PPG−33ブテス−45、PPG−30ブテス−30、PPG−5ブテス−5、PPG−7ブテス−10、PPG−12ブテス−12、PPG−15ブテス−20、PPG−16グリセリルエーテル、PPG−24グリセリル‐24、PPG−68−PEG−10トリメチロールプロパン、PPG−14ジグリセリル、PEG−5−PPG−65ペンタエリスリチル、PPG−24グリセレス−24、PPG−75−PEG−300ヘキシレングリコールが挙げられる。中でも、(C‐2)としては、PPG−33ブテス−45が好ましい。
前記(C‐2)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
分子量500以上のポリエチレングリコール(C‐3)としては、数平均分子量が500以上のポリエチレングリコールが好ましく、分子量が600〜20000であるポリエチレングリコールがより好ましく、数平均分子量が800〜5000であるポリエチレングリコールが特に好ましい。
前記(C‐3)としては、例えば、PEG−12、PEG−20、PEG−32、PEG−40、PEG−75、PEG−150、PEG−400が挙げられる。中でも(C‐3)としては、PEG−20が好ましい。
前記(C‐3)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
原液100質量%中の成分(C)の含有量は、前記(C‐1)〜(C‐3)を合計で、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量である。
<エステル油(D)>
本発明の原液は、さらに分岐脂肪酸と、直鎖アルコールとの液状エステル油(D)を含むことが好ましい。原液中にエステル油(D)を含むことにより、毛髪化粧料は、ヘアスタイルを維持したまま、髪につやとうるおいとを与えることができる。
エステル油(D)は、分岐脂肪酸と、直鎖アルコールとのエステルであり、かつ、20℃において液状である。分岐脂肪酸の炭素数は、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜18、直鎖アルコールの炭素数は、好ましくは2〜20、より好ましくは4〜18である。
エステル油(D)としては、例えば、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ステアリル等のエチルヘキサン酸アルキル;イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸ヘキシル等のイソステアリン酸アルキルが挙げられる。エステル油(D)としては、中でも、炭素数14〜18のアルキル基を有するエチルヘキサン酸アルキルが好ましい。
エステル油(D)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
原液100質量%中のエステル油(D)の配合量は、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。
〈その他の成分(E)〉
本発明の原液は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外に、前記(C)および(D)以外の油剤、増粘剤、生薬類、前記(A)および(B)以外の乳化剤、pH調整剤、前記(C)以外の保湿剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、および色素等の添加剤を含有することができる。
保湿剤としては、例えば、アミノ酸類が挙げられる。保湿剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
油剤としては、例えば、高級アルコール、前記(C)以外の炭化水素、シリコーン油、前記(D)以外のエステル油が挙げられる。高級アルコールとしては、例えば、アラキルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールおよびイソステアリルアルコールが挙げられる。炭化水素としては、例えば、20℃において液体の、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワレン、スクワラン、パラフィンが挙げられる。シリコーン油としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンアルキレンオキシド共重合体、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、アルコール変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルコキシ変性ポリジメチルシロキサン、環状シリコーンが挙げられる。エステル油としては、例えば、セバシン酸ジエチル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、オレイン酸オイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、エチルラウレート、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシルが挙げられる。油剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
増粘剤としては、例えば、カチオン化グアーガムおよびカチオン化セルロース等のカチオン系増粘剤;カルボキシビニルポリマー、カルボキシエチルセルロースおよびキサンタンガム等のアニオン系増粘剤;ノニオン系増粘剤が挙げられる。増粘剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
生薬類としては、例えば、植物エキスが挙げられ、具体的には、ダイサンチクエキス、アルニカエキス、カモミラエキス、シコンエキス、シナノキエキス、スギナエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セージエキス、トウキエキス、ノバラエキス、ビワ葉エキス、マロニエエキス、モモ葉エキス、ヨクイニンエキスおよびローズマリーエキスなどが挙げられる。生薬類は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
乳化剤としては、例えば、前記(A)以外のアニオン性界面活性剤、前記(B)以外の非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、ラウリル硫酸Na、オレフィン(C14−16)スルホン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、セトリモニウムブロミド、ステアリルトリモニウムクロリドが挙げられる。乳化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
pH調整剤としては、例えば、酸性物質、塩基性物質が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等が挙げられる。pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
前記(C)以外の保湿剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、および色素については、当業者に公知のものを始め、特に制限なく用いることができる。
本発明の原液は、上記(A)〜(E)の他に水を含むことが好ましい。水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、精製水および天然水が挙げられる。原液100質量%中の水の配合量は、好ましくは62〜98.5質量%、より好ましくは80〜97.5質量%である。
≪原液の調製≫
本発明の原液は、上述した各成分を、例えば公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって調製することができ、調製方法は特に限定されない。
原液は、炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とからなる高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)を含む。前記原液は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)に加え、非イオン性界面活性剤(B)を含むことが好ましく、成分(C)を含むことも好ましく、エステル油(D)を含むことも好ましい。前記原液は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)、非イオン性界面活性剤(B)、成分(C)およびエステル油(D)を含むことが特に好ましい。
〔フォーム状毛髪化粧料〕
フォーム状毛髪化粧料は、前記原液と、噴射剤とを含む。噴射剤とは、前記原液と共に用いることにより、ヘアスプレーとして使用できる成分であれば特に限定されず、状態は、気体でもよく、液体であってもよい。
噴射剤としては、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、イソペンタン、窒素ガス、炭酸ガスが挙げられる。
噴射剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
噴射剤としては、噴射の際の勢いをより使用に適した勢いとする観点から、LPGを単独で使用するか、LPGとその他の噴射剤とを混合して使用することが好ましい。
フォーム状毛髪化粧料中の原液と噴射剤との割合(質量比)は、特に制限されないが、好ましくは95:5〜70:30、より好ましくは93:7〜80:20である。
≪フォーム状毛髪化粧料の製造等≫
フォーム状毛髪化粧料の製造方法は特に制限されないが、例えば、上述した原液と噴射剤とを特定の割合で、容器に充填することによって製造することができる。
フォーム状毛髪化粧料を充填する容器としては、例えば、スチール、アルミ製の缶;ガラス瓶が挙げられる。容器の変形を防ぐため、容器は、噴射剤等の圧力に耐え得る硬さを有していることが好ましく、樹脂製ではないことが好ましい。
本発明のフォーム状毛髪化粧料から形成される泡は、きめ細かいため、泡密度が高く、泡の弾力および泡持ちが良好である。このため、髪に塗布した際に、泡がへたり難く、毛髪が濡れにくい。
また、本発明のフォーム状毛髪化粧料は、毛髪に自然な仕上がり感と弾力とを与えつつ、ヘアスタイルを保持および維持することができる。前記フォーム状毛髪化粧料は自然な仕上がり感を有することから、髪のつや、潤い、くし通り等が良好であり、べたつきおよび髪の濡れを低減することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
[実施例1〜33および比較例1〜12]
表1〜3に示す処方で各成分を混合することにより、毛髪化粧料原液を調製した。前記毛髪化粧料原液と、噴射剤としてLPG(大洋液化ガス社製)とを、それぞれ質量比10:1でエアゾール缶(缶(径φ50mm×高さ100mm、アルミ製)、バルブ(孔径φ0.41mm)、スパウト(噴口径φ4.4mm))に充填し、得られた毛髪化粧料等を以下の方法で評価した。結果を表1〜3に示す。
なお、表1〜3に記載の各成分は以下の市販品を用いた。
<炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)>
ミリスチン酸(C14):ルナックMY‐98(花王社製)
<炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)>
パルミチン酸(C16):ルナックP‐95(花王社製)
ステアリン酸(C18):ルナックS‐98(花王社製)
ヒドロキシステアリン酸(C18):ヒドロキシステアリン(川研ファインケミカル社製)
<非イオン性界面活性剤(B)>
セテス−40:ブラウノンCH−340F(青木油脂工業社製)
PEG−60水添ヒマシ油:エマレックスHC‐60(日本エマルジョン社製)
<(C‐1)20℃において固体または半固体のワックス>
ミツロウ:蜜蝋(小城製薬社製)
<(C‐2)1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体>
PPG−33 ブテス−45:ニューポール50HB−5100(三洋化成社製)
<(C‐3)分子量500以上のポリエチレングリコール>
PEG−20:PEG‐1000(三洋化成社製)
<液状エステル油(D)>
エチルヘキサン酸アルキル(C14−C18):SR クロダモルMIO(クローダジャパン社製)
<その他の成分>
TEA:トリエタノールアミン(三井化学社製)
ラウリン酸(C12):ルナックL‐98(花王社製)
ベヘニン酸(C22):ルナックBA(花王社製)
オレイン酸(C18不飽和脂肪酸):ルナックO‐V(花王社製)
イソステアリン酸(C18分岐鎖状脂肪酸):イソステアリン酸EX(高級アルコール工業社製)
エタノール:特定アルコール トレーサブル99(日本アルコール販売社製)
ゼラチン:AP‐100(新田ゼラチン社製)
なお、毛髪化粧料原液では、TEAと(a‐1)とが反応し、アニオン界面活性剤(A‐1)を形成し、TEAと(a‐2)とが反応し、アニオン界面活性剤(A‐2)を形成する。
表1〜3における脂肪酸換算の質量とは、原液100質量%中の前記炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)との合計の質量であり、原液100質量%中における、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計に相当する。
表1〜3における脂肪酸換算の質量比とは、原液中の前記炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)との質量比(a‐1:a‐2)であり、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比に相当する。
〔評価〕
毛髪化粧料について、以下の(1)〜(13)の評価項目について、評価を行った。
(1)〜(4)の各項目に記載した評価基準に従って、各実施例および比較例で製造した毛髪化粧料の泡の物性の評価を行った。
室温(25℃)の条件下で、後述の方法でカール形成処理を施した毛束に、各実施例および比較例で製造した毛髪化粧料を0.3g塗布し、以下の(5)〜(6)の各項目に記載した評価基準に従って数値評価を行った。
室温(25℃)の条件下で、後述の方法でカール形成処理を施した毛束に、各実施例および比較例で製造した毛髪化粧料を0.3g塗布し、専門パネラー(美容師)10名が1人ずつ以下の(7)〜(13)の各項目に記載した評価基準に従って官能評価を行った。
各項目につき10名の評価点の平均を算出し、以下のとおり評価した。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
毛束(BS−3BA、ビューラックス社製)を、0.5質量%アンモニアと1質量%過酸化水素とを含む水溶液に20分間浸漬して、ダメージを与え、一般人の髪の傷み具合を再現した。
その後、ダメージを与えた毛束にコスメカールH(アリミノ社製)およびコスメカールアフターローション(アリミノ社製)を使用して、パーマ処理を行い、毛束にカール形成処理を施した。
また、ダメージを与えた別の毛束に、カールアイロン(イオンカールプロ SR32mm、クレイツイオン社製)を200℃で、15秒間使用して、毛先から根本まで巻いてカールがつくようにくせづけを行い、毛束にカール形成処理を施した。
以下の(5)〜(13)の毛髪化粧料の評価は、パーマ処理を行った毛束およびカールアイロンで処理した毛束の両方について行ったが、その評価結果は完全に一致していた。
<評価項目および評価基準>
(1)泡の形成
毛髪化粧料を噴射した際に泡が形成されるかを評価した。なお、泡が形成された毛髪化粧料をフォーム状毛髪化粧料とも記す。比較例8および11は、泡が形成されなかったため(2)〜(13)の評価項目については、評価を行わなかった。
○:形成可
×:形成不可
(2)泡密度
100ml容器にフォーム状毛髪化粧料を噴射し、噴射された泡の重量を測定し、泡密度g/mlを算出した。
◎:0.025g/ml以上
○:0.02g/ml以上0.025g/ml未満
△:0.015g/ml以上0.02g/ml未満
×:0.015g/ml未満
(3)泡の弾力
フォーム状毛髪化粧料を1g噴射し、噴射された泡の上に10円玉を載せ、完全に沈むまでの時間を測定して泡の弾力を評価した。
◎:25秒以上
○:15秒以上25秒未満
△:5秒以上15秒未満
×:5秒未満
(4)泡持ち
高さ10cm容量100mlの容器に、フォーム状毛髪化粧料の泡を容器がいっぱいになるまで噴射した。10分後の泡の高さを測定し、泡の持ちを評価した。
◎:7.5cm以上
○:5cm以上7.5cm未満
△:2.5cm以上5cm未満
×:2.5cm未満
(5)塗布時のスタイルの保持
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を施した毛束に万遍なく塗布して、よくなじませた。塗布直後の毛束の長さを測定し、塗布前の毛束の長さに対する伸長率を評価した。
◎:5%未満
○:5%以上10%未満
△:10%以上15%未満
×:15%以上
(6)塗布後のスタイルの持続
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を施した毛束に万遍なく塗布した後、室温20℃、湿度60%の室内で、毛束の一端を固定してつるした状態で12時間放置した。放置後の毛束の長さを測定し、放置前の(塗布直後の)毛束の長さに対する伸長率を評価した。
◎:5%未満
○:5%以上10%未満
△:10%以上15%未満
×:15%以上
(7)泡の髪なじみ
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を施した毛束に万遍なく塗布し、泡の髪へのなじみを評価した。
4点:非常に髪になじみ易い。
3点:なじみ易い。
2点:ややなじみ難い。
1点:非常になじみ難い。
(8)髪の濡れ
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を施した毛束に万遍なく塗布し、髪の濡れ性を評価した。
4点:全く濡れていない。
3点:ほとんど濡れていない。
2点:濡れている。
1点:とても濡れている。
(9)髪の弾力
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を行った毛束に万遍なく塗布した後の毛髪の弾力を触感で評価した。
4点:非常に弾力がある。
3点:弾力がある。
2点:やや弾力が無い。
1点:非常に弾力が無い。
(10)髪のつや
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を行った毛束に万遍なく塗布した後の毛髪のつやを視感で評価した。
4点:非常につやがある。
3点:つやがある。
2点:ややつやが無い。
1点:非常につやが無い。
(11)髪の潤い
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を行った毛束に万遍なく塗布した後の毛髪の潤いを触感で評価した。
4点:非常に潤いがある。
3点:潤いがある。
2点:やや潤いが無い。
1点:非常に潤いが無い。
(12)ベタつきの無さ
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を行った毛束に万遍なく塗布した後の毛髪のベタつきの無さを評価した。
4点:全くベタつきが無い。
3点:ほとんどベタつきが無い。
2点:べタつく。
1点:とてもベタつく。
(13)くし通り
フォーム状毛髪化粧料を前述のカール形成処理を行った毛束に万遍なく塗布した後に手ぐしを通し、ひっかかりの少なさを評価した。
4点:非常にくし通りが良い。
3点:くし通りが良い。
2点:ややくし通りが悪い。
1点:非常にくし通りが悪い。
Figure 0006798828
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実施例1〜33で製造したフォーム状毛髪化粧料はいずれも、(1)〜(13)の全評価項目において良好な評価となった。本発明のフォーム状毛髪化粧料は、毛髪に自然な仕上がり感と弾力とを与えつつ、ヘアスタイルを長時間保持および持続できることがわかる。
比較例1で製造したフォーム状毛髪化粧料は、原液中の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸(a‐1)および炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸(a‐2)の合計の配合量が少ないため、密度が低い大粒の泡を形成し、弾力が弱く、泡持ちが悪かった。そのため、フォーム状毛髪化粧料を塗布した時に、ヘアスタイルを保持および持続することができなかった。
比較例2で製造したフォーム状毛髪化粧料は、前記(a‐1)および(a‐2)の合計の配合量が多いため、泡が髪になじまず、ヘアスタイルを保持および持続することができなくなり、さらにベタつきも生じた。
比較例3および4で製造したフォーム状毛髪化粧料は、原液中の前記(a‐1)と(a‐2)との質量比が所定の範囲から外れるため、ヘアスタイルを保持および持続することができなかった。さらに、比較例4で製造したフォーム状毛髪化粧料は、泡の髪なじみが悪く、ベタツキが生じた。
比較例5で製造したフォーム状毛髪化粧料は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)として、炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)を単独で使用するため、密度が低い大粒の泡を形成し、弾力が弱く、持ちが悪い泡となった。さらに、フォーム状毛髪化粧料を塗布した時にヘアスタイルを保持および持続することができなかった。
比較例6で製造したフォーム状毛髪化粧料は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)として、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)を単独で使用するため、フォーム状毛髪化粧料を塗布した時に泡が髪になじまず、さらに毛髪が濡れやすくなり、ヘアスタイルを保持および持続することができなくなり、ベタつきも生じた。
比較例7および8で製造した毛髪化粧料は、前記(A‐2)に代えて、炭素数15〜18以外の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤を使用した。比較例7のフォーム状毛髪化粧料は、密度が低い大粒の泡を形成し、弾力が弱く、持ちが悪い泡となった。さらに、フォーム状毛髪化粧料を塗布した時に泡が髪になじまず、毛髪が濡れやすくなり、ヘアスタイルを保持することができなかった。比較例8の毛髪化粧料にいたっては、泡を形成することができなかった。
比較例9および10で製造したフォーム状毛髪化粧料は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)に代えて、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸以外の高級脂肪酸アニオン界面活性剤を使用した。比較例9および10のフォーム状毛髪化粧料は、弾力が弱く、持ちが悪い泡となり、フォーム状毛髪化粧料を塗布した時にヘアスタイルを保持および持続することができなかった。
比較例11で製造した毛髪化粧料は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)に代えて、従来、濡れを少なくする成分として知られているエタノールを使用したが、泡を形成することができなかった。
比較例12で製造したフォーム状毛髪化粧料は、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)に代えて、従来、泡に弾力を出す成分として知られているゼラチンを使用したが、毛髪が濡れやすく、べたつきが生じ、くし通りが悪く、さらに、ヘアスタイルを保持および持続することができなかった。

Claims (3)

  1. 炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)と、炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸の高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)とからなる高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A)と、
    ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、HLB値が12以上である非イオン性界面活性剤(B)と、
    分岐脂肪酸と、直鎖アルコールとの液状エステル油(D)とを含むフォーム状毛髪化粧料原液であり、
    前記原液100質量%中における、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%および高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量%の合計が、1〜10質量%であり、
    高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐1)の炭素数14の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量と、高級脂肪酸アニオン界面活性剤(A‐2)の炭素数15〜18の直鎖状飽和脂肪酸換算の質量との比が、5:1〜1:2であるフォーム状毛髪化粧料原液。
  2. さらに、(C‐1)20℃において固体または半固体のワックス、(C‐2)1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体、および(C‐3)分子量500以上のポリエチレングリコールから選択される少なくとも1種の成分(C)を含む、請求項1に記載のフォーム状毛髪化粧料原液。
  3. 請求項1または2に記載のフォーム状毛髪化粧料原液と、噴射剤とを含むフォーム状毛髪化粧料。
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