JP6798466B2 - ステータコアに挿通されるu字型セグメントコイルのコイルエンド捻じり装置 - Google Patents

ステータコアに挿通されるu字型セグメントコイルのコイルエンド捻じり装置 Download PDF

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Description

本発明は、ステータコアに挿通されるU字型セグメントコイルのコイルエンド捻じり装置に関し、特に、U字型セグメントコイルのコイルエンドをステータコアの周方向に捻じ曲げるコイルエンド捻じり装置に関する。
従来、電気自動車あるいはハイブリッドカーなどの電動車両には、回転電機が搭載される。回転電機は、固定子(ステータ)と回転子(ロータ)から構成される。
特許文献1には、回転電機のステータの製造方法が開示されている。以下、具体的に説明する。円筒形状のステータコアの内側面に複数のティースが設けられ、各ティースの間にスロットが形成される。スロットはステータコアの周方向に並ぶように形成される。複数のスロットに対し、複数のU字型セグメントコイルが挿通される。1つのU字型セグメントコイルが有する2つの脚部は、それぞれ異なるスロットに挿通される。U字型セグメントコイルがステータコアに挿通されることで、その脚部の一部がステータコアの底面から突出する。この突出した部分はコイルエンドと呼ばれる。
複数のU字型セグメントコイルは、ステータコアの周方向に並んで挿通されるため、ステータコアの周方向に並ぶ複数のコイルエンドからなる環状のコイルエンド列が形成される。また、複数のU字型セグメントコイルは、ステータコアの径方向にも並んで挿通される(すなわち1つのスロットに対して複数のU字型セグメントコイルの脚部がステータコアの径方向に並んで挿通される)ため、ステータコアの径方向に並ぶ複数の環状のコイルエンド列が形成される。
隣接する2つのコイルエンド列のうち、第1コイルエンド列はステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げられ、第2コイルエンド列はステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げられる。例えば、外周側から数えて奇数番目のコイルエンド列は順方向に捻じ曲げられ、偶数番目のコイルエンド列は逆方向に捻じ曲げられる。
コイルエンド列の捻じ曲げ処理は、コイルエンド捻じり装置を用いて行われる。コイルエンド捻じり装置は、隣接する2列のコイルエンド列に対応する2つの溝付き円環部材を含んで構成される。具体的には、円環形状であって、第1コイルエンド列に含まれる各第1コイルエンドに係合する複数の第1係合溝を底面に備えた第1円環部材と、円環形状であって、第1コイルエンド列の内周側に隣接する第2コイルエンド列に含まれる各第2コイルエンドに係合する複数の第2係合溝を底面に備え、第1円環部材の内周側に隣接して配置された第2円環部材とを含んで構成される。
第1円環部材及び第2円環部材は、それらの中心軸を中心として個別に回動可能となっている。第1円環部材の各第1係合溝に第1コイルエンドを係合させた上で、第1円環部材をステータコアの周方向のうち順方向に回動させることで、第1コイルエンド列が順方向に捻じ曲げられる。もちろん、このときステータコアが共に回転しないようにステータコアは固定される。同様にして、第2円環部材の各第2係合溝に第2コイルエンドを係合させた上で、第2円環部材をステータコアの周方向のうち逆方向に回動させることで、第2コイルエンド列が逆方向に捻じ曲げられる。
順方向に捻じ曲げられた第1コイルエンド列に含まれる各第1コイルエンドは、逆方向に捻じ曲げられた第2コイルエンド列に含まれる各第2コイルエンドに溶接される。このようにしてステータが製造される。
特開2014−128129公報
図7には、第1コイルエンド列が第1円環部材の各第1係合溝に係合し、第2コイルエンド列が第2円環部材の各第2係合溝に係合した状態における、ステータコアの周方向から見た図が示されている。図7に示すように、各コイルエンドは、エナメル被膜などで絶縁被膜された被膜部と、末端部であって被覆が剥離され導体部が剥き出しになった剥離部とを含んでいる。
上述のように、第1コイルエンド列は周方向のうち順方向(例えば図7の紙面手前方向)に捻じ曲げられ、一方、第2コイルエンド列は周方向のうち逆方向(例えば図7の紙面奥方向)に捻じ曲げられる。すなわち、ステータコアの径方向に隣接する第1コイルエンド列と第2コイルエンド列は互いに反対の方向に捻じ曲げられる。
ここで、各第1コイルエンドと各第2コイルエンドとがすれ違う際に、相互に干渉する場合がある。第1コイルエンド及び第2コイルエンドの被覆部と剥離部の境界である剥離段差部が互いに干渉した場合、被覆部がめくれてしまい、絶縁性能を損ねてしまうという問題が生じ得る。
特に、従来のコイルエンド捻じり装置における第1係合溝の溝底面は、図7に示す通り、水平面となっており、第1コイルエンドが第1係合溝に係合したときに、第1コイルエンドの端面が第1係合溝の溝底面によって押し込まれることで、第1コイルエンドが座屈気味となり、第1コイルエンドが変位自由度のあるステータコアの径方向に屈曲する場合がある。屈曲方向が第2コイルエンド列側である場合に、第2コイルエンドとの干渉が生じやすくなる。同様に、従来のコイルエンド捻じり装置における第2係合溝の溝底面も、水平面(溝の深さが一定)となっており、第2コイルエンドが第2係合溝に係合したときに、第2コイルエンドの端面が第2係合溝の溝底面によって押し込まれることで、第2コイルエンドが座屈し、その屈曲方向が第1コイルエンド列側である場合に、第1コイルエンドとの干渉が生じやすくなる。
本発明の目的は、環状の第1コイルエンド列をステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げ、ステータコアの径方向において第1コイルエンド列に隣接する環状の第2コイルエンド列をステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げる際に、第1コイルエンド列と第2コイルエンド列との干渉を防止することにある。
本発明は、回転電機のステータコアに挿通された複数のU字型セグメントコイルのコイルエンドのうち、前記ステータコアの周方向に並ぶ複数の第1コイルエンドからなる第1コイルエンド列を前記ステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げ、前記ステータコアの周方向に並ぶ複数の第2コイルエンドからなり前記第1コイルエンド列の内周側に隣接する第2コイルエンド列を前記ステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げるコイルエンド捻じり装置であって、円環形状であり、底面に前記第1コイルエンドに係合する複数の第1係合溝を有する第1円環部材であって、前記第1コイルエンドが前記複数の第1係合溝に係合した状態で前記順方向に回動する第1円環部材と、円環形状であり、底面に前記第2コイルエンドに係合する複数の第2係合溝を有し、前記第1円環部材の内周側に隣接配置された第2円環部材であって、前記第2コイルエンドが前記複数の第2係合溝に係合した状態で前記逆方向に回動する第2円環部材と、を備え、前記複数の第1係合溝の各溝底面であって各第1コイルエンドの端面と当接する面である各第1溝底面は、前記第1円環部材の外周側を向くように、前記第1円環部材の径方向に沿って傾斜しており、前記複数の第2係合溝の各溝底面であって各第2コイルエンドの端面と当接する面である各第2溝底面は、前記第2円環部材の内周側を向くように、前記第2円環部材の径方向に沿って傾斜している、ことを特徴とするコイルエンド捻じり装置である。
第1コイルエンドが複数の第1係合溝に係合した場合、各第1コイルエンドの端面が各第1係合溝の第1溝底面に当接する。各第1溝底面は、第1円環部材の外周側を向くように、第1円環部材の径方向に沿って傾斜しているから、各第1コイルエンドは、各第1溝底面に当接すると、各第1溝底面から外周側へ向かう方向に力を受け、それにより各第1コイルエンドは外周側へ移動する。第2コイルエンド列が第1コイルエンド列の内周側に隣接しているために、第1コイルエンド列は、第2コイルエンド列から離れる方向に移動すると言える。
同様に、第2コイルエンドが複数の第2係合溝に係合した場合、各第2コイルエンドの端面が各第2係合溝の第2溝底面に当接する。各第2溝底面は、第2円環部材の内周側を向くように、第2円環部材の径方向に沿って傾斜しているから、各第2コイルエンドは、各第2溝底面に当接すると、各第2溝底面から内周側へ向かう方向に力を受け、それにより各第2コイルエンドは内周側へ移動する。第1コイルエンド列が第2コイルエンド列の外周側に隣接しているために、第2コイルエンド列は、第1コイルエンド列から離れる方向に移動すると言える。
このように、第1コイルエンドは複数の第1係合溝に係合した場合に第2コイルエンド列から離れる方向(外周側)に移動し、第2コイルエンドは複数の第2係合溝に係合した場合に第1コイルエンド列から離れる方向(内周側)に移動する。したがって、第1コイルエンド列がステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げられ、第2コイルエンド列がステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げられ、各第1コイルエンドと各第2コイルエンドとがすれ違う際における、各第1コイルエンドと各第2コイルエンドとの干渉が防止される。
本発明によれば、環状の第1コイルエンド列をステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げ、ステータコアの径方向において第1コイルエンド列に隣接する環状の第2コイルエンド列をステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げる際に、第1コイルエンド列と第2コイルエンド列との干渉を防止することができる。
ステータコアにU字型セグメントコイルが挿通される様子を示す図である。 ステータコアに全てのU字型セグメントコイルが挿通された状態を示す図である。 本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置の第1円環部材が有する複数の第1係合溝に第1コイルエンドが係合し、本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置の第2円環部材が有する複数の第2係合溝に第2コイルエンドが係合した状態を示す図である。 第1コイルエンドが複数の第1係合溝に係合し、第2コイルエンドが複数の第2係合溝に係合した状態のステータコアの周方向から見た図である。 第1コイルエンド列及び第2コイルエンド列が捻じ曲げられた様子を示す図である。 完成したステータの外観斜視図である。 第1コイルエンドが従来のコイルエンド捻り装置の第1円環部材が有する複数の第1係合溝に係合し、第2コイルエンドが従来のコイルエンド捻り装置の第2円環部材が有する複数の第2係合溝に係合した状態のステータコアの周方向から見た図である。
以下、回転電機のステータの製造方法を説明しながら、本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置について説明する。
図1には、回転電機のステータコア10とU字型セグメントコイル12が示されている。ステータコア10は、中空円板形状の電磁鋼板を積層して構成され、全体として円筒形状を有している。ステータコア10には、内側面から内周側に突出する複数のティース14が設けられ、各ティース14の間にはスロット16が形成される。複数のスロット16は、ステータコア10の周方向に並んでおり、各スロット16は、ステータコア10の一方の底面から他方の底面まで貫通している。
U字型セグメントコイル12は、例えば、平角導体をU字状にエッジワイズ曲げ加工されて形成される。U字型セグメントコイル12は2つの脚部を有しており、この脚部がスロット16に挿通される。1つのU字型セグメントコイル12の2つの脚部は、それぞれ異なるスロット16に挿通される。U字型セグメントコイル12がスロット16に挿通されることで、U字型セグメントコイル12の脚部の一部がステータコア10の底面(図1の例では上側面)から突出する。U字型セグメントコイル12の脚部のうち、ステータコア10の底面から突出した部分をコイルエンドと呼ぶ。
図2には、複数のU字型セグメントコイル12がステータコア10に挿通された状態が示されている。複数のU字型セグメントコイル12の脚部は、ステータコア10の周方向に並ぶように各スロット16に挿通される。これにより、ステータコア10の周方向に並ぶ複数のコイルエンド20からなる環状のコイルエンド列が形成される。
さらに、図2に示される通り、複数のU字型セグメントコイル12は、ステータコア10の径方向に並ぶように挿通される。すなわち、1つのスロット16に複数のU字型セグメントコイル12の脚部がステータコア10の径方向に並んで挿通される。本実施形態では、1つのスロット16に8本の脚部がステータコア10の径方向に並んで挿通されている。これにより、ステータコア10の径方向に並ぶ複数の(本実施形態では8つの)環状のコイルエンド列が形成される。
詳しくは後述するように、隣接する2つのコイルエンド列は、互いに異なる方向に捻じ曲げられる。本実施形態では、外周側から数えて奇数番目の列(以下「第1コイルエンド列」と記載する)はステータコア10の周方向のうち順方向に捻じ曲げられ、外周側から数えて偶数番目の列(以下「第2コイルエンド列」と記載する)はステータコア10の周方向のうち逆方向に捻じ曲げられる。以下、最も外周側に位置する第1コイルエンド列22と、第1コイルエンド列22の内周側に隣接する(外周側から2番目の列である)第2コイルエンド列24に着目して本実施形態を説明する。なお、第1コイルエンド列22に含まれる各コイルエンドを第1コイルエンドと、第2コイルエンド列24に含まれる各コイルエンドを第2コイルエンドと呼ぶ。
第1コイルエンド列22及び第2コイルエンド列24は、コイルエンド捻じり装置を用いて捻じ曲げられる。図3に、本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置30が示されている。コイルエンド捻じり装置30は、第1円環部材32及び第2円環部材34を含んで構成される。なお、図3には、第1円環部材32及び第2円環部材34の一部のみが示されている。
第1円環部材32は円環形状の部材であって、その底面に複数の第1係合溝36を有する。第1係合溝36は、第1溝底面36aと第1溝側面36bとを含んで構成される。第2円環部材34も円環形状の部材であって、その底面に複数の第2係合溝38を有する。第2係合溝38は、第2溝底面38aと第2溝側面38bとを含んで構成される。第1円環部材32及び第2円環部材34の径は調整可能となっていてよいが、第2円環部材34の径は、常に第1円環部材32の径よりも少しだけ小さくなっている。これにより、第2円環部材34は、常に第1円環部材32の内周側に隣接して配置される。
第1円環部材32及び第2円環部材34は、それらの中心軸を中心として個別に回動可能となっている。
第2円環部材34が第1円環部材32の内周側に隣接していることから、第1円環部材32の複数の第1係合溝36に第1コイルエンド列22が係合すると共に、第2円環部材34の複数の第2係合溝38に、第1コイルエンド列22の内周側に隣接する第2コイルエンド列24が係合することができる。
図3には、第1円環部材32の複数の第1係合溝36に第1コイルエンド列22が係合され、第2円環部材34の複数の第2係合溝38に第2コイルエンド列24が係合された状態(以下単に「係合状態」と記載する)が示されている。なお、図3においては、便宜上、図示された第2コイルエンド列24の外周側に位置する複数の第1コイルエンドの図示が省略され、図示された第1コイルエンド列22の内周側に位置する複数の第2コイルエンドの図示が省略されている。
第1コイルエンド列22に含まれる各第1コイルエンドは、エナメル被膜などで絶縁被膜された被覆部22aと、末端部であって被覆が剥離され導体部が剥き出しになった剥離部22bから構成される。そのうち、被覆部22aの一部と剥離部22bとが第1係合溝36に係合する。第2コイルエンド列24に含まれる各第2コイルエンドも同様に、被覆部24aと剥離部24bから構成され、被覆部24aの一部と剥離部24bとが第2係合溝38に係合する。
係合状態においては、各第1コイルエンドは、その端面22cが第1溝底面36aに当接するまで第1係合溝36に挿入され、各第2コイルエンドは、その端面24cが第2溝底面38aに当接するまで第2係合溝38に挿入される。
なお、図3には、ステータコア10の底面(上側面)に配置されたガイド部材40が示されている。ガイド部材40は、ステータコア10の底面(上側面)の中心から径方向に向けて放射状に伸びるように配置される棒状の部品である。ガイド部材40は、コイルエンド捻じり装置30により第1コイルエンド列22及び第2コイルエンド列24が捻じ曲げられる際に、各コイルエンドのステータコア10側の端部である基端部を安定して折り曲げるために配置される。
図4は、係合状態の第1コイルエンド列22、第2コイルエンド列24、及びコイルエンド捻じり装置30をステータコア10の周方向から見た図である。図4においては、右側がステータコア10の外周側であり、左側がステータコア10の内周側となっている。
本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置30においては、第1円環部材32が有する複数の第1係合溝36の各第1溝底面36aは、第1円環部材32の径方向に沿って傾斜している。具体的には、各第1溝底面36aは、第1円環部材32の外周側を向くように傾斜している。換言すれば、各第1溝底面36aは、第1円環部材32の内周側から外周側へ向かって、第1係合溝36の深さがより深くなるように、第1円環部材32の径方向に沿って傾斜している。
各第1コイルエンドが各第1係合溝36に係合して、各第1コイルエンドの端面22cが各第1係合溝36の第1溝底面36aに当接したときに、第1溝底面36aは上述のように傾斜しているから、各第1コイルエンドは、外周側への力、すなわち第2コイルエンド列24から離れる方向への力を第1溝底面36aから受けることになる。これにより、各第1コイルエンドは外周側に移動する。特に各第1コイルエンドの被覆部22aと剥離部22bの境界である剥離段差部22dが外周側に移動する。
また、本実施形態に係るコイルエンド捻じり装置30においては、第2円環部材34が有する複数の第2係合溝38の各第2溝底面38aは、第2円環部材34の径方向に沿って傾斜している。具体的には、各第2溝底面38aは、第2円環部材34の内周側を向くように傾斜している。換言すれば、各第2溝底面38aは、第2円環部材34の外周側から内周側へ向かって、第2係合溝38の深さがより深くなるように、第2円環部材34の径方向に沿って傾斜している。
各第2コイルエンドが各第2係合溝38に係合して、各第2コイルエンドの端面24cが各第2係合溝38の第2溝底面38aに当接したときに、第2溝底面38aは上述のように傾斜しているから、各第2コイルエンドは、内周側への力、すなわち第1コイルエンド列22から離れる方向への力を第2溝底面38aから受けることになる。これにより、各第2コイルエンドは内周側に移動する。特に各第2コイルエンドの被覆部24aと剥離部24bの境界である剥離段差部24dが内周側に移動する。
上述のような係合状態において、第1円環部材32はステータコア10の周方向のうち順方向に回動する。このとき、ステータコア10及びガイド部材40が共に回転しないように、ステータコア10は固定される。第1円環部材32が順方向に回動すると、各第1コイルエンドの末端部は、各第1係合溝36の第1溝側面36bから順方向への力を受ける。一方において、各第1コイルエンドのステータコア10側の基端部は、ガイド部材40の側面40aに当接し、順方向への移動が規制される。これにより、第1コイルエンド列22は、順方向へ捻じ曲げられる。
一方、係合状態において、第2円環部材34はステータコア10の周方向のうち逆方向に回動する。このときも同様に、ステータコア10及びガイド部材40が共に回転しないように、ステータコア10は固定される。第2円環部材34が逆方向に回動すると、各第2コイルエンドの末端部は、各第2係合溝38の第2溝側面38bから逆方向への力を受ける。一方において、各第2コイルエンドのステータコア10側の基端部は、固定されたガイド部材40の側面40aに当接し、逆方向への移動が規制される。これにより、第2コイルエンド列24は、逆方向へ捻じ曲げられる。
なお、第1円環部材32及び第2円環部材34の回動は同時に実行されてもよいし、順次実行されるようにしてもよい。なお、ガイド部材40は、ステータコア10と共に固定されていてもよいし、第1円環部材32と第2円環部材34とが同時に回動する場合には、ガイド部材40は固定されていなくとも、順方向への力と逆方向への力を受け、両者がバランスするところで静止する。図5には、第1円環部材32の回動により第1コイルエンド列22が順方向に捻じ曲げられ、第2円環部材34の回動により第2コイルエンド列24が逆方向に捻じ曲げられた様子が示されている。
第1コイルエンド列22が順方向へ捻じ曲げられ、第2コイルエンド列24が逆方向に捻じ曲げられることで、各第1コイルエンドと各第2コイルエンドはすれ違うことになるが、本実施形態においては、複数の第1係合溝36の各第1溝底面36aが上述のように傾斜していることにより、第1コイルエンド列22は第2コイルエンド列24から離れる方向に移動している。また、複数の第2係合溝38の各第2溝底面38aが上述のように傾斜していることにより、第2コイルエンド列24は第1コイルエンド列22から離れる方向に移動している。したがって、各第1コイルエンドと各第2コイルエンドがすれ違う際に、両者の干渉が防止される。特に、各第1コイルエンドの剥離段差部22dと各第2コイルエンドの剥離段差部24dとの干渉が防止されることで、各第1コイルエンドの被覆部22aのめくれ、あるいは、各第2コイルエンドの被覆部24aのめくれが防止され、第1コイルエンド列22及び第2コイルエンド列24の絶縁性能の低下が防止される。
以上の説明においては、最も外周側に位置する第1コイルエンド列22と、外周側から2番目の列である第2コイルエンド列24に着目していたが、その他のコイルエンド列に対しても同様に捻じ曲げ処理が行われる。具体的には、外周側から奇数番目の第1コイルエンド列が第1円環部材32により順方向に捻じ曲げられ、当該第1コイルエンド列の内周側に隣接する第2コイルエンド列が第2円環部材34により逆方向に捻じ曲げられる。もちろん、その他のコイルエンド列の捻じ曲げ処理に際しても、第1溝底面36aの傾斜により奇数番目の第1コイルエンド列が外周側に移動し、第2溝底面38aの傾斜により偶数番目の第2コイルエンド列が内周側に移動するから、第1コイルエンド列と第2コイルエンド列との間の干渉が防止される。
図6に、全てのコイルエンド列の捻じ曲げ処理が干渉した状態が示されている。順方向に捻じ曲げられた各第1コイルエンドの剥離部22bと、逆方向に捻じ曲げられた各第2コイルエンドの剥離部24bとが溶接されて、ステータ50が形成される。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 ステータコア、12 U字型セグメントコイル、14 ティース、16 スロット、20 コイルエンド、22 第1コイルエンド列、22a,24a 被膜部、22b,24b 剥離部、22c,24c 端面、22d,24d 剥離段差部、30 コイルエンド捻じり装置、32 第1円環部材、34 第2円環部材、36 第1係合溝、36a 第1溝底面、36b 第1溝側面、38 第2係合溝、38a 第2溝底面、38b 第2溝側面、40 ガイド部材、40a 側面。

Claims (1)

  1. 回転電機のステータコアに挿通された複数のU字型セグメントコイルのコイルエンドのうち、前記ステータコアの周方向に並ぶ複数の第1コイルエンドからなる第1コイルエンド列を前記ステータコアの周方向のうち順方向に捻じ曲げ、前記ステータコアの周方向に並ぶ複数の第2コイルエンドからなり前記第1コイルエンド列の内周側に隣接する第2コイルエンド列を前記ステータコアの周方向のうち逆方向に捻じ曲げるコイルエンド捻じり装置であって、
    円環形状であり、底面に前記第1コイルエンドに係合する複数の第1係合溝を有する第1円環部材であって、前記第1コイルエンドが前記複数の第1係合溝に係合した状態で前記順方向に回動する第1円環部材と、
    円環形状であり、底面に前記第2コイルエンドに係合する複数の第2係合溝を有し、前記第1円環部材の内周側に隣接配置された第2円環部材であって、前記第2コイルエンドが前記複数の第2係合溝に係合した状態で前記逆方向に回動する第2円環部材と、
    を備え、
    前記複数の第1係合溝の各溝底面であって各第1コイルエンドの端面と当接する面である各第1溝底面は、前記第1円環部材の外周側を向くように、前記第1円環部材の径方向に沿って傾斜しており、
    前記複数の第2係合溝の各溝底面であって各第2コイルエンドの端面と当接する面である各第2溝底面は、前記第2円環部材の内周側を向くように、前記第2円環部材の径方向に沿って傾斜している、
    ことを特徴とするコイルエンド捻じり装置。
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