JP6797165B2 - インバータ装置およびインバータ装置の制御方法 - Google Patents

インバータ装置およびインバータ装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、インバータ装置およびインバータ装置の制御方法に関する。さらに詳細には、本発明は、入力電流の高調波成分を低減したインバータ装置およびインバータ装置の制御方法ならびに力率を改善するようにしたインバータ装置およびインバータ装置の制御方法に関する。
一般に、誘導加熱回路などのような共振負荷に接続する電源装置として、インバータ装置が知られている。
こうした従来のインバータ装置は、一般に、交流(AC)電源からの出力をダイオード整流して直流に変換するコンバータ部と、このコンバータ部からの直流出力を交流に変換するとともにパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御方式、位相制御方式あるいは周波数制御方式などにより出力制御するインバータ部とを有して構成されている。
図1には、こうした構成を備えた従来のインバータ装置の等価回路による回路構成をあらわした回路構成説明図が示されている。
インバータ装置100は、コンバータ部102とインバータ部104とより構成されており、コンバータ部102へAC三相電源106からの出力が入力される。
なお、図1に示すインバータ装置100においては、インバータ部104は等価抵抗R1で示している。
この図1に示すインバータ装置100において、AC三相電源106の入力電圧を400Vとし、コンバータ部102におけるインダクタL1のインダクタンスを0.1mHとし、コンバータ部102におけるバイパスコンデンサC1の容量を1000μFとし、インバータ部104における等価抵抗R1の抵抗値を2Ωとする。
ここで、図2には、上記したように各値を設定した場合における、AC三相電源106の入力電流波形を示す波形図があらわされている。
図2に示されているように、R相の入力電流はひずみ波となっている。このひずみ波の高調波成分は、約203Aの基本波電流に対して、5次高調波成分は約56A(27.6%)、7次高調波成分は約26A(12.5%)、11次高調波成分は約35A(17.2%)となっている。
このため、従来よりこうした入力電流の高調波成分の悪影響を排除することが求められており、入力電流の高調波成分を低減するようにした新たなインバータ装置およびインバータ装置の制御方法の提案が要望されていた。
また、従来より力率を改善することも求められており、力率を改善するようにした新たなインバータ装置およびインバータ装置の制御方法の提案が要望されていた。
なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
本発明は、上記したような従来からの要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、新たな手法により入力電流の高調波成分を低減させたインバータ装置およびインバータ装置の制御方法を提供しようとするものである。
また、本発明は、上記したような従来からの要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、新たな手法により力率を改善させたインバータ装置およびインバータ装置の制御方法を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明によるインバータ装置は、三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、上記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置であって、上記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、上記制御手段は、上記三相交流電源の電源周期の1/6の周期において、ゼロクロス点から開始して電流低減時間の間は、上記三相交流電源の直流電流値を低減レベル比に応じて低減させ、上記電流低減時間を終了すると、上記三相交流電源の直流電流値の平均が予め設定された出力設定値になるように制御するようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置は、上記した本発明によるインバータ装置において、上記電流低減時間は、低減時間設定手段により予め設定されるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置は、上記した本発明によるインバータ装置において、 上記低減レベル比は、低減レベル比設定手段により予め設定されるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置は、上記した本発明によるインバータ装置において、上記電流低減時間は、0.8msであるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置は、上記した本発明によるインバータ装置において、上記低減レベル比は、上記出力設定値の80%であるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、上記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置の制御方法であって、上記三相交流電源の電源周期の1/6の周期において、ゼロクロス点から開始して電流低減時間の間は、上記三相交流電源の直流電流値を低減レベル比に応じて低減させ、上記電流低減時間を終了すると、上記三相交流電源の直流電流値の平均が予め設定された出力設定値になるように制御するようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、上記した本発明によるインバータ装置の制御方法において、上記電流低減時間は、低減時間設定手段により予め設定されるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、上記した本発明によるインバータ装置の制御方法において、上記低減レベル比は、低減レベル比設定手段により予め設定されるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、上記した本発明によるインバータ装置の制御方法において、上記電流低減時間は、0.8msであるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、上記した本発明によるインバータ装置の制御方法において、上記低減レベル比は、上記出力設定値の80%であるようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置は、三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、上記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置であって、上記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、上記制御手段は、上記三相交流電源の電源周期Tの1/6の区間において、上記インバータ部の等価回路における等価抵抗の抵抗電流波形が逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となるように、上記三相交流電源の直流電圧を制御するようにしたものである。
また、本発明によるインバータ装置の制御方法は、三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、上記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置の制御方法であって、上記三相交流電源の電源周期Tの1/6の区間において、上記インバータ部の等価回路における等価抵抗の抵抗電流波形が逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となるように、上記三相交流電源の直流電圧を制御するようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、入力電流の高調波成分を低減することが可能になるという優れた効果を奏する。
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、力率を改善することが可能になるという優れた効果を奏する。
図1は、従来のインバータ装置の等価回路による回路構成をあらわした回路構成説明図である。 図2は、図1に示す従来のインバータ装置において、AC三相電源の入力電圧を400Vとし、コンバータ部におけるインダクタL1のインダクタンスを0.1mHとし、コンバータ部におけるバイパスコンデンサC1の容量を1000μFとし、インバータ部における等価抵抗R1の抵抗値を2Ωとした場合における、AC三相電源の入力電流波形を示す波形図である。 図3は、本発明の実施の形態の一例による第1の実施の形態のインバータ装置の回路構成をあらわした回路構成説明図である。 図4は、図3に示すインバータ装置において、AC三相電源の入力電圧を400Vとし、コンバータ部におけるインダクタL1のインダクタンスを0.1mHとし、コンバータ部におけるバイパスコンデンサC1の容量を1000μFとし、インバータ部における等価抵抗R1の抵抗値を2Ωとした場合における、AC三相電源の入力電流波形を示す波形図である。なお、図4は、図5に示す制御タイミングでインバータ部に示す等価抵抗を制御した際における波形図である。 図5は、図3に示すインバータ装置の制御部によるインバータ部の制御タイミングをあらわす説明図である。 図6は、図1に示す従来のインバータ装置と図3に示すインバータ装置とにおいて入力電流の高調波成分を比較して示し、図3に示すインバータ装置において入力電流の高調波成分が低減されて改善されている度合いを示す図表である。 図7は、本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置の等価回路による回路構成をあらわした回路構成説明図である。 図8は、本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置の回路構成をあらわした回路構成説明図である。 図9は、図8に示すインバータ装置の制御部によるインバータ部の制御タイミングをあらわす説明図である。 図10は、図9に示す制御タイミングでインバータ部を制御した際におけるAC三相電源の入力電流波形の一例を示す波形図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるインバータ装置およびインバータ装置の制御方法の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
なお、以下の「発明を実施するための形態」の項の説明においては、図1ならびに図2の各図を参照しながら説明した構成ならびに作用、あるいは、図3以下の各図を参照しながら説明する構成ならびに作用と同一あるいは相当する構成ならびに作用については、図1ならびに図2あるいは図3以下において用いた符号と同一の符号をそれぞれ付して示すことにより、その詳細な構成ならびに作用の説明は省略する。
(I)第1の実施の形態
まず、図3乃至図6を参照しながら、本発明の実施の形態の一例による第1の実施の形態のインバータ装置およびインバータ装置の制御方法について説明する。
ここで、図3には、本発明の実施の形態の一例による第1の実施の形態のインバータ装置の回路構成をあらわした回路構成説明図が示されている。
また、図4には、図3に示すインバータ装置において、AC三相電源の入力電圧を400Vとし、コンバータ部におけるインダクタL1のインダクタンスを0.1mHとし、コンバータ部におけるバイパスコンデンサC1の容量を1000μFとし、インバータ部における等価抵抗R1の抵抗値を2Ωとした場合における、AC三相電源の入力電流波形を示す波形図が示されている。
さらに、図5には、図3に示すインバータ装置の制御部によるインバータ部の制御タイミングをあらわす説明図が示されている。
また、図6には、図1に示す従来のインバータ装置と図3に示すインバータ装置とにおいて入力電流の高調波成分を比較して示し、図3に示すインバータ装置において入力電流の高調波成分が低減されて改善されている度合いを示す図表が示されている。
本発明の実施の形態の一例によるインバータ装置10は、負荷として共振負荷200が接続されるPWM制御によるインバータ装置である。
このインバータ装置10には、インバータ部104からの出力信号を検出する従来より公知の出力センサー202が設けられている。出力センサー202は、インバータ部104からの出力信号を検出し、その検出結果を出力センサー信号として出力する。
インバータ装置10は、従来のインバータ装置100と比較すると、インバータ部104を制御する制御部20を備えている点において、従来のインバータ装置100とは異なっている。
従って、以下においては、インバータ装置10における制御部20の構成についてのみ詳細に説明することとし、コンバータ部102、インバータ部104ならびにAC三相電源106については、上記した説明を援用することとして、それらの詳細な説明は省略する。
制御部20は、インバータ部104からの出力が出力設定信号が示す出力設定値となるように、PWM制御によりインバータ部104を構成するトランジスタを駆動するインバータ駆動信号たる矩形波インバータ駆動信号Q、NQのパルス幅を可変して、インバータ部104で変換される交流出力を可変する。
より詳細には、制御部20は、電圧制御発振器(VCO:Voltage−controlled oscillator)回路22と、三角波発生回路24と、比較器26と、出力回路28と、ゼロクロス点検出回路30と、低減時間設定回路32と、低減レベル比設定回路33と、検波回路36と、誤差アンプ38と、フィルタ回路40とを有して構成されている。
制御部20においては、AC三相電源106からの出力がゼロクロス点検出回路30へ入力され、ゼロクロス点検出回路30においてAC三相電源106から出力された各3相の電源電圧のゼロクロス点が検出される。
また、制御部20においては、インバータ部106の出力を設定する信号たる出力設定信号が外部から誤差アンプ38へ入力され、出力センサー202から出力された出力センサー信号が検波回路36へ入力される。
ここで、三角波発生回路24は、電圧制御発振器回路22から出力された信号に同期した三角波を発生する。
この三角波発生回路24により発生された三角波と低減レベル比設定回路33から出力された直流信号とが比較器26へ入力され、比較器26においてPWM波形(PWMパルス)が生成される。
比較器26において生成されたPWMパルスは出力回路28へ入力され、出力回路28は、当該PWMパルスによりパルス幅を可変された矩形波インバータ駆動信号Q、NQを生成してインバータ部104へ出力する。
また、AC三相電源106からの出力はゼロクロス点検出回路30に入力され、ゼロクロス点検出回路30はAC三相電源106から出力された各3相の電源電圧のゼロクロス点を検出する。
ゼロクロス点検出回路30からの出力は低減時間設定回路32へ入力され、低減時間設定回路32からの出力は低減レベル比設定回路33へ入力される。
低減レベル比設定回路33は、検出されたゼロクロス点から低減時間設定回路32により設定された時間t1だけ、出力を低減させるレベル比たる低減レベル比を設定して、時間t1と低減レベル比とを比較器26へ出力する。
ここで、低減レベル比とは、出力設定信号により設定された設定値(出力設定値)に対する割合を示すものであり、例えば、低減レベル比が100%の場合には出力設定値を低減させることはなく、低減レベル比が80%の場合には出力設定値を20%だけ低減させることを意味する。
なお、上記した時間t1と低減レベル比とについては、後において図4ならびに図5を参照しながらさらに説明する。
また、時間t1について、本明細書および本特許請求の範囲においては、「電流低減時間」と適宜に称することとする。
一方、外部からの出力設定信号と検波回路36から出力された出力センサー検波信号とが誤差回路38へ入力され、誤差回路38で取得された出力設定信号と出力センサー検波信号との誤差を示す誤差信号は、フィルタ回路40を通して低減レベル比設定回路33へ入力される。
ここで、フィルタ回路40の時定数は、AC三相電源106における三相電圧の商用周波数より十分大きい値で設定する。
低減レベル比設定回路33は、フィルタ回路40の信号が矩形波状に低減された直流信号を比較器26へ入力する。
図4には、図5に示す制御タイミングでインバータ部104を示す等価抵抗R1を制御した際における、AC三相電源の入力電流波形を示す波形図があらわされている。
なお、図4に示す波形図は、図2に示す波形図と同じく、AC三相電源の入力電圧を400Vとし、コンバータ部におけるインダクタL1のインダクタンスを0.1mHとし、コンバータ部におけるバイパスコンデンサC1の容量を1000μFとし、インバータ部における等価抵抗R1の抵抗値を2Ωとした場合におけるものである。
インバータ装置10においては、等価抵抗R1の制御は、制御部20のPWM制御によりAC三相電源106の入力周波数に同期して電流制御を行うことによって実現しており、これにより図4の波形図に示す波形が得られる。
ここで、本願発明者は、制御部20を有してない従来のインバータ装置100に関する図2に示す波形図において、RS電源電圧波形の位相を60度ずつ分割した点をそれぞれA点、B点、C点、D点、E点およびF点としたとき、R相入力電流の波形ひずみを改善するためには、B点およびC点直後の電流を低減させればよいという知見を得た。
従って、AC三相電源106を用いる場合における三相について考慮すると、A点、B点、C点、D点、E点およびF点の各点直後の電流を低減させれば波形改善が図れることになる。
インバータ装置10においては、制御部20の制御により、A点、B点、C点、D点、E点およびF点の各点直後の電流を低減させるように制御される。
図4には、電流低減時間を0.8ms(時間t1=0.8ms)とし、低減レベル比を80%(等価抵抗R1の抵抗値を2Ωから2.5Ωとする。)として、制御部20の制御により改善されたR相入力電流波形の一例が示されている。
図4に示すR相入力電流波形は、図2に示すR相入力電流波形よりも高調波成分が低減された波形となっている。
具体的には、図6の図表に示すように、約195Aの基本波電流に対して、5次高調波成分は約54A(27.7%)、7次高調波成分は約14A(7.2%)、11次高調波成分は約20A(10.3%)というように、高調波成分が改善されている。なお、その他の高調波成分は、従来のインバータ装置100と同等である。
また、上記したようにインバータ装置10においては高調波成分が改善されるため、力率の改善も図ることができる。
次に、図5に示すインバータ装置10の制御部20によるインバータ部104の制御タイミングをあらわす説明図を参照しながら、等価抵抗R1を制御するタイミングについて説明する。
図5においては、AC三相電源106の三相(R,S,T)の入力電圧を実線のサイン波形であらわし、マイナス側の整流波形を破線であらわしている。
ここで、従来より知られているように、三相全波整流では電源周波数の6倍の周波数のリップル電圧となる。
インバータ装置10の制御部20は、最初に各三相の電源電圧のゼロクロス点から電流低減時間(時間t1)の間は直流電流値を低減レベル比に応じて低減させ、電流低減時間(時間t1)を終了すると、直流電流値の平均が出力設定信号により設定された設定値(出力設定値)になるように制御する。
このとき、電流低減時間に続く電流増大時間は、電源周期をTとすると、「T/6−t1」となる。
つまり、電源周期の1/6の周期において、電流低減時間と電流増大時間とにより直流電流値の増減を繰り返し行うことになり、電流低減時間に比較して電流増大時間が極めて長いので、直流電流値の平均値はほぼ出力設定値となる。
このように、インバータ装置10においては、ゼロクロス点から電流低減時間(時間t1)を開始し、電流低減時間(時間t1)を終了すると電流増大時間(T/6−t1)を開始するというように、電流増大時間を減らしてゼロクロス点から電流低減時間(時間t1)を開始することにより、高調波波形を改善することができる。
なお、AC三相電源106の三相(R,S,T)の入力電圧が均一でない場合には、各三相についてそれぞれの低減時間(時間t1)を別々に設定するようにしてもよい。
以上において説明したように、インバータ装置10によれば、入力電流の高調波成分を低減することができ、また、力率を改善することができるようになる。
(II)第2の実施の形態
次に、図7乃至図10を参照しながら、本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置について説明する。
この本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置は、インバータ部の電源を逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形で制御するようにしたものである。
ここで、図7には、本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置の等価回路による回路構成をあらわした回路構成説明図が示されている。
また、図8には、本発明の実施の形態の一例による第2の実施の形態のインバータ装置の回路構成をあらわした回路構成説明図が示されている。
さらに、図9には、図8に示すインバータ装置の制御部によるインバータ部の制御タイミングをあらわす説明図が示されている。
また、図10には、図9に示す制御タイミングでインバータ部を制御した際におけるAC三相電源の入力電流波形の一例を示す波形図が示されている。
この第2の実施の形態のインバータ装置50は、インバータ部104の制御部60において、AC三相電源106の電源サイン波形を制御するようにしたものである。
図7には、インバータ部104の電源サイン波形制御に関する等価回路が図示されている。
図7においては、インバータ部104の等価抵抗が逆サイン波形で変動する等価回路を、固定の等価抵抗R1とサイン波電圧V3の直列回路であらわしている。
図8を参照しながらインバータ装置50の制御部60について説明すると、制御部60においては、AC三相電源106の三相電圧は三相ゼロクロス点検出回路62に入力され、三相ゼロクロス点検出回路62の出力は1/6周期逆サイン波生成回路63へ入力される。
1/6周期逆サイン波生成回路63では、電源周期Tの1/6の区間、即ち、T/6の区間(図9においては、B点からC点の区間である。)において、正負逆波形である逆サイン波電圧を生成し、逆サイン波増減回路66へ入力する。
逆サイン波増減回路66においては、掛算器64により、1/6周期逆サイン波生成回路63から出力された逆サイン波電圧と出力設定信号とに基づき、1/6周期逆サイン波生成回路63から出力された逆サイン波電圧を出力設定信号の示す出力設定値に比例した逆サイン波形に変換して、その出力を加算器65へ入力する。
加算器65は、掛算器64の出力信号とフィルタ回路40の出力信号とを加算して、比較器26へ出力する。
比較器26においては、逆サイン波増減回路66における掛算器64からの出力信号と三角波発生回路24からの出力信号とに基づき、PWM波形(PWMパルス)を生成して出力回路28へ出力する。
上記した制御部60の動作により、図7に示すインバータ部104の等価回路の等価抵抗は逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となる。
このように、制御部60において、AC三相電源106の電源周期の1/6の区間において、図7に示すインバータ部104の等価回路における等価抵抗の抵抗電流波形が逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となるように、AC三相電源106の直流電圧を制御することにより、入力電流の高調波成分を低減することができ、また、力率を改善することができるようになる。
図10には、制御部60の制御により改善されたAC三相電源106の入力電流波形の一例が示されている。
以上において説明したように、インバータ装置50によれば、入力電流の高調波成分を低減することができ、また、力率を改善することができるようになる。
(III)その他の実施の形態および変形例の説明
なお、上記した実施の形態は例示に過ぎないものであり、本発明は他の種々の形態で実施することができる。即ち、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(6)に示すように変形するようにしてもよい。
(1)上記した各実施の形態においては、インバータ部104においてパルス幅変調制御方式により出力制御する場合について説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、インバータ部104においては、パルス幅変調制御方式に代えて、位相制御方式や周波数制御方式などの各種の制御方式によって出力制御を行うようにしてもよい。
(2)上記した各実施の形態においては、電流低減時間を0.8ms(時間t1=0.8ms)とした場合を例示したが、電流低減時間はこれに限られるものではないことは勿論である。即ち、電流低減時間たる時間t1については、設計条件などに応じて好ましい値を適宜に設定すればよい。なお、本願発明者による実験によれば、電流低減時間を0.8msとした場合に最も好ましい結果が得られた。
(3)上記した各実施の形態においては、低減レベル比を80%とした場合を例示したが、低減レベル比はこれに限られるものではないことは勿論である。即ち、低減レベル比については、設計条件などに応じて好ましい値を適宜に設定すればよい。なお、本願発明者による実験によれば、低減レベル比を80%とした場合に最も好ましい結果が得られた。
(4)上記した実施の形態においては、各構成における具体的な回路構成などは説明を省略したが、各構成に対応する従来より公知の回路構成を用いてよいことは勿論である。
(5)上記した実施の形態においては、各構成における具体的な回路定数などの説明を省略したが、各構成に対応する従来より公知の回路定数を用いてよいことは勿論である。
(6)上記した各実施の形態ならびに上記した(1)乃至(5)に示す各実施の形態は、適宜に組み合わせるようにしてもよいことは勿論である。
本発明は、誘導加熱回路などのような共振負荷に接続する電源装置たるインバータ装置に利用することができる。
10 インバータ装置
20 制御部(制御手段)
22 電圧制御発振器(VCO:Voltage−controlled oscillator)回路
24 三角波発生回路
26 比較器
28 出力回路
30 ゼロクロス点検出回路
32 低減時間設定回路(低減時間設定手段)
33 低減レベル比設定回路(低減レベル比設定手段)
36 検波回路
38 誤差アンプ
40 フィルタ回路
50 インバータ装置
60 制御部(制御手段)
62 三相ゼロクロス点検出回路
63 1/6周期逆サイン波生成回路
64 掛算器
65 加算器
66 逆サイン波増減回路
100 インバータ装置
102 コンバータ部
104 インバータ部
106 AC三相電源
200 共振負荷
202 出力センサー
R1 等価抵抗
L1 インダクタ
C1 バイパスコンデンサ
V3 サイン波電圧
Q 矩形波インバータ駆動信号
NQ 矩形波インバータ駆動信号
T 電源周期
t1 電流低減時間
T/6−t1 電流増大時間

Claims (8)

  1. 三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、前記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置であって、
    前記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、
    電流低減時間を設定する低減時間設定手段と、
    ゼロクロス点から前記低減時間設定手段により設定された前記電流低減時間だけ出力を低減するレベル比たる低減レベル比を設定する低減レベル比設定手段と
    を有し、
    前記制御手段は、前記三相交流電源の電源周期の1/6の周期において、前記ゼロクロス点から開始して前記低減時間設定手段により設定された前記電流低減時間の間は、前記コンバータ部の出力の直流電流値を前記低減レベル比設定手段により設定された前記低減レベル比に応じて低減させ、前記電流低減時間を終了すると、前記コンバータ部の出力の直流電流値の平均が予め設定された出力設定値になるようにする制御を、前記インバータ部において行う
    ことを特徴とするインバータ装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ装置において、
    前記電流低減時間は、0.8msである
    ことを特徴とするインバータ装置。
  3. 請求項1またはのいずれか1項に記載のインバータ装置において、
    前記低減レベル比は、前記出力設定値の80%である
    ことを特徴とするインバータ装置。
  4. 三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、前記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置の制御方法であって、
    前記インバータ装置は、電流低減時間を設定する低減時間設定手段と、ゼロクロス点から前記低減時間設定手段により設定された前記電流低減時間だけ出力を低減するレベル比たる低減レベル比を設定する低減レベル比設定手段とを備えて、前記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段により、前記三相交流電源の電源周期の1/6の周期において、前記ゼロクロス点から開始して前記低減時間設定手段により設定された前記電流低減時間の間は、前記コンバータ部の出力の直流電流値を前記低減レベル比設定手段により設定された前記低減レベル比に応じて低減させ、前記電流低減時間を終了すると、前記コンバータ部の出力の直流電流値の平均が予め設定された出力設定値になるようにする制御を、前記インバータ部において行う
    ことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
  5. 請求項に記載のインバータ装置の制御方法において、
    前記電流低減時間は、0.8msである
    ことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
  6. 請求項またはのいずれか1項に記載のインバータ装置の制御方法において、
    前記低減レベル比は、前記出力設定値の80%である
    ことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
  7. 三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、前記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置であって、
    前記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記三相交流電源の電源周期の1/6の区間において、正負逆波形である逆サイン波電圧を生成する1/6周期逆サイン波生成回路と、
    前記1/6周期逆サイン波生成回路から出力された前記逆サイン波電圧と予め設定された出力設定信号とに基づき、前記逆サイン波電圧を前記出力設定信号の示す出力設定値に比例した逆サイン波形に変換する逆サイン波増減回路と
    を有し、
    前記制御手段は、前記三相交流電源の電源周期の1/6の区間において、前記インバータ部の等価回路における等価抵抗の抵抗電流波形が、前記逆サイン波増減回路により変換された逆サイン波形の逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となるように、前記コンバータ部の出力の直流電圧を制御することを、前記インバータ部において行う
    ことを特徴とするインバータ装置。
  8. 三相交流電源からの出力を直流に変換して出力するコンバータ部と、前記コンバータ部から出力された直流を交流に変換して出力するインバータ部とを有するインバータ装置の制御方法であって、
    前記インバータ装置は、前記三相交流電源の電源周期の1/6の区間において正負逆波形である逆サイン波電圧を生成する1/6周期逆サイン波生成回路と、前記1/6周期逆サイン波生成回路から出力された前記逆サイン波電圧と予め設定された出力設定信号とに基づき前記逆サイン波電圧を前記出力設定信号の示す出力設定値に比例した逆サイン波形に変換する逆サイン波増減回路とを備えて、前記インバータ部の動作を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段により、前記三相交流電源の電源周期の1/6の区間において、前記インバータ部の等価回路における等価抵抗の抵抗電流波形が、前記逆サイン波増減回路により変換された逆サイン波形の逆サイン波包絡線(エンベロープ)波形となるように、前記コンバータ部の出力の直流電圧を制御することを、前記インバータ部において行う
    ことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
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