JP6796612B2 - 調理用容器 - Google Patents

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Description

本発明は食材を加熱調理するための調理用容器に関する。
電子レンジや電磁調理器等の誘導加熱によって、食材を安全に、且つ、効率よく加熱できる調理用容器が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の調理用容器は、凹部を有するプラスチック製の容器本体と、凹部の底面に沿って配置される金属製の板材とを備える。凹部の側面下方には2つの突起状掛止部が凹部の内方に向けて突出するように設けられている。板材は、突起状掛止部によって凹部の底面の側に掛け止めされている。板材を誘導加熱すると、板材からの熱によって、凹部に収容された食材が加熱される。容器本体と板材とは着脱可能であり、容器本体は生ごみと同様に焼却され、板材はリサイクルすることができる。
特許第3615152号公報
ところで、特許文献1の調理用容器では、板材を容器本体から取り外すためには、容器の側部を外側に広げることによって、突起状掛止部と板材との係合を解除する必要がある。そのため、板材を取り外す際には、容器をその係合が解除できる程度に十分広げる必要があり、容器の形状、素材によっては大きな力が必要となり、取り外し難い場合がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、容器と導電性プレートとの着脱が容易な調理用容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、調理用容器(1、31、41、71、81、90、95)であって、上方に向けて開口する凹部(4)を有する容器本体(2、32、42、72、82、91、96)と、前記凹部に収容され、第1貫通孔(11)を備えた導電性プレート(3)と、を有し、前記凹部の底壁(5)には、前記第1貫通孔に挿入され、可撓性を有する凸部(13、43、73、83、93、97)が少なくとも1つ形成され、前記凸部は、前記導電性プレートの離脱を規制する係止部(17、77、87)を備えることを特徴とする。
この構成によれば、使用者は、凸部に荷重を加えて変形させることにより、係止部と導電性プレートとの係合を解除することができる。そのため、容器本体と導電性プレートとの着脱が容易になる。
また、上記の構成において、前記底壁には更に、上方に突出し、前記第1貫通孔に前記凸部が嵌合された状態で、前記導電性プレートの下面を支持する1以上の支持部(20)が形成されているとよい。
この構成によれば、支持部によって導電性プレートと底壁との間に隙間ができるため、誘導加熱された導電性プレートの底壁への焼付が防止できる。
また、上記の構成において、前記支持部は、前記凸部を取り囲むように同一の高さで複数形成されているとよい。
この構成によれば、支持部が同じ高さになるように設定されているため、導電性プレートが電磁調理器の加熱面に平行に配置され、加熱面から導電性プレートまでの距離が面内に均一になる。そのため、導電性プレートの温度が均一になり、食品を斑なく加熱することができる。
また、上記の構成において、前記導電性プレートには、前記第1貫通孔に加えて、第2貫通孔(12)を備えるとよい。
この構成によれば、食品が加熱されることによって導電性プレートの下側にある液体が沸騰したときに、その気泡を導電性プレートの上方に逃がすことができる。
また、上記の構成において、前記第2貫通孔は、前記第1貫通孔に前記凸部が嵌合された状態で、少なくとも1つの前記支持部の上方に位置しているとよい。
この構成によれば、第1貫通孔に凸部を嵌合させた状態で、第2貫通孔を介して支持部が露出されるため、導電性プレートが支持部によって適切に支持されていることを視認できる。
また、上記の構成において、前記係止部は周方向外方に向って上方に傾斜する逆テーパ状の斜面(15、76)を有し、前記支持部の上端は、前記逆テーパ状の斜面の上端の下方に位置し、且つ、前記逆テーパ状の斜面の下端よりも上方に位置しているとよい。
この構成によれば、導電性プレートは支持部と逆テーパ状の斜面との間に挟持されるため、導電性プレートの位置が安定する。そのため、食品を安定して加熱することができる。
また、上記の構成において、前記第1貫通孔は円形をなし、前記凸部は前記第1貫通孔に挿入可能な略円柱状に形成され、前記凸部は前記係止部の上縁において前記第1貫通孔の径よりも大きな径を有し、前記係止部の下縁において前記第1貫通孔よりも小さな径を有するとよい。
この構成によれば、荷重に対して凸部の変形が不均一に成り難く、容器本体からの導電性プレートの取り外しが容易になる。
また、上記の構成において、前記凸部は、前記第1貫通孔に嵌合する括れ部(18)を備えるとよい。
この構成によれば、括れ部を第1貫通孔に嵌め込むことで、導電性プレートの位置が安定させることができる。
また、上記の構成において、前記凸部の上端縁には、その縁部に沿って内方に凹む変形部(44)が設けられているとよい。
この構成によれば、容器本体と導電性プレートとを分離させ易くなる。
また、上記の構成において、前記凸部(83、92、97)は前記底壁から突出する略柱状をなし、前記係止部は前記凸部の外周面に設けられた突起(84、92、97)を含み、前記支持部の上端は、前記突起の下面の下方に位置しているとよい。
この構成によれば、導電性プレートの上方に突起が設けられ、導電性プレートの下方に支持部が設けられる。これにより、導電性プレートの上方への移動が突起によって規制され、導電性プレートの下方への移動が支持部によって規制されるため、導電性プレートの位置が安定し、食品を安定して加熱することができる。
また、上記の構成において、前記突起(98)は前記凸部の外周面に沿う環状に形成されているとよい。
この構成によれば、使用時の導電性プレートの離脱をより確実に防止することができる。
また、上記の構成において、前記凸部の上端外周縁には、テーパ面(14)が形成されているとよい。
この構成によれば、第1貫通孔に凸部が嵌め込まれるときに、テーパ面によって下方に向けてガイドされるため、容器本体と導電性プレートとの結合が容易になる。
また、上記の構成において、前記凸部は中空状であるとよい。
この構成によれば、凸部が変形し易くなるため、使用者は、より小さい荷重で凸部を変形させることが可能になる。これにより、使用者は、凸部が第1貫通孔を通過することができるように、容易に凸部を変形させることができ、導電性プレートを容器から容易に取り出すことができる。
以上の構成によれば、容器と導電性プレートとの着脱が容易な調理用容器を提供することが可能となる。
第1実施形態に係る調理用容器の斜視図 第1実施形態に係る調理用容器の容器本体の上面図 (A)図1のIII−III断面図、及び(B)その凸部近傍の拡大図 第1実施形態に係る調理用容器の凸部に下方に向けて荷重を加えたときの凸部の変形を示す説明図 第2実施形態に係る調理用容器の(A)横断面図、及び(B)その凸部近傍の斜視図 第3実施形態に係る調理用容器の凸部近傍の斜視図 (A)第4実施形態に係る調理用容器の断面図、及び(B)その凸部近傍の斜視図 第4実施形態に係る調理用容器の凸部に下側から上方に向く荷重を加えたときの凸部の変形を示す説明図 第5実施形態に係る調理用容器の容器本体の斜視図 (A)図9のX−X断面図、及び(B)第5実施形態に係る調理用容器の凸部に下方に向く荷重を加えたときの凸部の変形を示す説明図 第5実施形態に係る調理用容器の容器本体の変形例を示す斜視図
以下に本発明による調理用容器の5つの実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
<<第1実施形態>>
図1に示されるように、第1実施形態に係る調理用容器1は電磁調理器や電子レンジ等の誘導加熱によって食材を調理するための容器であって、樹脂製の容器本体2と、容器本体2に収容された導電性のプレート3とを備える。容器本体2は、上方に向けて開口し、略逆円錐台状に形成された凹部4を有している。凹部4の底部には、上方を向く略水平な底壁5が形成されている。凹部4の上縁は略円形をなし、その上縁に沿って、その径外方向に延出するフランジ部6が形成されている。フランジ部6には、その左右両端において径外方向に板状に延びる把持部7が結合されている。容器本体2は、約0.5mm程度の厚さのシート状の樹脂を金型によって成形することで形成される。容器本体2は、少なくとも150度程度までの耐熱性を有する非磁性の材料、例えば、発泡スチール、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等によって構成される。容器本体2は、フィラー入りポリプロピレン樹脂(PPF)によって構成されるとよい。容器本体2は、一旦加熱すると軟化し、冷却後も軟化した状態が維持される樹脂によって構成されることが好ましい。各把持部7の上面には、その強度を増すため、その延出方向に沿って延び、上方に突出するリブ8が2つずつ形成されている。
図1及び図2に示されるように、容器本体2の底壁5の上面は略円形をなしている。図2に示されるように、プレート3は凹部4の底壁5と略同形な円板状に形成され、容器本体2の凹部4に、その底壁5の平坦部に平行に収容されている。そのため、使用時にはプレート3は略水平に配置される。プレート3は、錆の発生を抑制または防止する機能を有
するSUS430または類似のフェライト系ステンレス鋼によって形成されている。また、プレート3の直径は、電磁調理器の加熱コイルの加熱有効径に適合する大きさ(約15cm以上)に設定するとよい。
プレート3の厚さは食材を加熱するまでの所要時間と強度とを考慮して決められる。プレート3が厚いほど、プレート3の熱容量が大きくなるため、食材を加熱するまでの所要時間は長くなる。一方、プレート3が薄いと、変形等の問題が生じ得る。プレート3の厚さは0.20mm以上、1.0mm以下であることが望ましく、本実施形態では0.25mmに設定されている。
プレート3の中央には、第1貫通孔11が形成されている。第1貫通孔11は、プレート3の中心を通り上下に延びる軸線Xと中心とする円形をなしている。プレート3には更に、第1貫通孔11の外側において、その軸線Xを中心とする環状に等間隔に配置された第2貫通孔12が複数形成されている。本実施形態では、第2貫通孔12は円形をなし、プレート3に8つ形成されている。したがって、隣り合う第2貫通孔12それぞれと軸線Xとを結ぶ2つの直線のなす角度θ(図2参照)は、45度に設定されている。ただし、これに限らず、各第2貫通孔12の形状、配置及びサイズは適宜変更することが可能である。
図1及び図2に示されるように、底壁5の上面中央には、上下方向に延びる軸線Xを中心として、略円柱状に突出した凸部13が1つ形成されている。図3(A)に示されるように、容器本体2にプレート3を組み付けたとき(以下、組付時とする)には、凸部13が第1貫通孔11に嵌合する。図2及び図3(A)に示されるように、凸部13の上端面13Sは略円形であり、且つ、概ね底壁5の底面に平行をなしている。
図3(B)に示されるように、凸部13の外周側面は上端13U、中央部13M、及び、下部13Dの3つの部分に分けられ、それぞれには軸線Xに対して底壁5の上面と異なる角度を有する斜面が形成されている。凸部13の外周側面の上端13U、すなわち、凸部13の上端外周縁には、外方に向けて下方に傾斜したテーパ状の斜面である第1テーパ面14が形成されている。本実施形態では、第1テーパ面14と軸線Xとのなす角度が約7度程度に設定されている。凸部13の外周側面の中央部13Mには、外方に向けて上方に傾斜した逆テーパ状の斜面である逆テーパ面15が形成されている。逆テーパ面15の上端における凸部13の外径は第1貫通孔11の内径よりも大きく、逆テーパ面15の下端における凸部13の外径は第1貫通孔11の内径よりも小さい。凸部13の下部13Dには、外方に向けて下方に傾斜したテーパ状の斜面である第2テーパ面16が形成されている。凸部13において、第1テーパ面14、逆テーパ面15、及び第2テーパ面16が上から下に記載の順に連続して形成されている。逆テーパ面15と第2テーパ面16との接続部分には、凸部13の外径が最も小さくなる括れ部18が形成されている。
容器本体2に対するプレート3の組付時には、凸部13は、第1貫通孔11に挿入される。このとき、凸部13は、第1貫通孔11による側方からの押圧によって、その側壁が内方に押し込まれて、第1貫通孔11に挿入可能に変形する。凸部13は、挿入が完了し、側方からの押圧が解除されると、側壁が外方に広がって元の状態(図3(B)参照)に戻る。このとき、組み付けられたプレート3は逆テーパ面15の下側に位置する。凸部13は少なくとも逆テーパ面15の上端において第1貫通孔11の径よりも大きな径を有しているため、逆テーパ面15における第1貫通孔11の径よりも大きな部分がプレート3の凸部13からの離脱を規制する係止部17として機能する。
調理用容器1の分別(リサイクル)時には、容器本体2からプレート3を取り外すことができる。このとき、凸部13は、使用者の指等による上方からの押圧によって、その上端面13Sが下方へ凹む状態(図4参照)に変形する。この変形により、凸部13における逆テーパ面15が縮径するため、使用者は、プレート3を凸部13から取り外すことが容易となる。このように、凸部13は、側方及び上方からの押圧によって変形する十分な可撓性を備えている。
図3(A)及び(B)に示されるように、容器本体2の底面には凸部13の下側において上方に向けて凹んだ陥没部19が形成されている。そのため、凸部13は横断面視において中空状をなしている。
図2及び図3(A)に示されるように、容器本体2の底壁5には、更に、上方に突出する支持部20が複数形成されている。各支持部20は、軸線Xを中心とする円弧状に延在するリブ状に形成され、それぞれ軸線Xを中心に、凸部13を環状に取り囲むように配置されている。円弧状をなす各支持部20の中心角φ(図2参照)は、隣り合う第2貫通孔12それぞれと軸線Xとを結ぶ2つの直線のなす角度θよりも大きくなるように設定されている。そのため、組付時には、第2貫通孔12を介して支持部20を上方から目視できる。本実施形態では、支持部20は底面に5つ設けられて、各支持部20の中心角φは約55度に設定されている。更に、各支持部20は最近接の支持部20とは互いに離間して配置されている。各支持部20の幅は、第2貫通孔12の直径よりも小さくなるように設定されている。各支持部20は同じ突出量を有し、上端面の高さが同一であり、上端面が揃うように形成されている。
図3(B)に示されるように、プレート3に対する当接部をなす支持部20の上端はそれぞれ、凸部13の逆テーパ面15の上端よりも上下方向下方であり、逆テーパ面15の下端よりも上下方向上方に位置している。組付時には、プレート3は第1貫通孔11を画定する上端縁において逆テーパ面15に当接し、下面において支持部20の上端面に当接する。そのため、プレート3は逆テーパ面15と支持部20との間に挟持され、プレート3の位置が安定する。組付時には、第2貫通孔12を介して支持部20を目視することができるため、プレート3がその下面が支持部20に当接する適正な位置となっていることを目視確認できる。また、凸部13と支持部20とが形成されることによって、容器本体2の底壁5の剛性が向上し、容器本体2が破損し難くなる。
次に、調理用容器1の使用方法、及び、効果について説明する。容器本体2にプレート3を収容し、第1貫通孔11に凸部13を嵌め込み、プレート3の下面が支持部20の上端面に当接するまでプレート3を押し込むことによって、調理用容器1が組み立てられる。第1貫通孔11に凸部13を嵌め込まれるときに、第1テーパ面14によってプレート3が下方に向けてガイドされるため、容器本体2とプレート3とが容易に結合する。
組み立て後、調理用容器1の凹部4に具材と水等の液体を含む食材を入れ、電磁調理器の加熱面の上に置いて加熱する。電磁調理器に設けられた加熱コイルから発生する振動磁場によって、プレート3に渦電流が発生する。その渦電流によってプレート3の内部にジュール熱が発生し、そのジュール熱によって、調理用容器1に収められた食材が加熱されて調理が行われる。
プレート3の加熱効率を向上させるため、プレート3と加熱面との距離は小さくなる方が好ましく、具体的には、電磁調理器の加熱面からプレートまで距離を約4mm以下とすることが好ましい。電磁調理器の加熱面からプレート3まで距離は、概ね容器本体2の底面から支持部20の上端面までの距離L(図3(A)参照)と一致する。本実施形態では、容器本体2の底面から支持部20の上端面までの距離Lは4mmに設定されている。
また、渦電流によって振動磁場からプレート3は加熱面から離れる方向に荷重を受ける場合がある。プレート3は逆テーパ面15及び支持部20の間に挟持されているため、プレート3は上下方向に移動することがない。また、各支持部20の高さが等しくなるように設定されているため、プレート3が電磁調理器の加熱面に対して平行に配置され、プレート3と加熱面との距離が面内に均一になる。このように、プレート3の位置が安定し、プレート3と加熱面との距離が均一に、且つ、一定に保たれることによって、食材を斑なく、且つ、安定して加熱することができる。また、支持部20が設けられることで、プレート3と容器本体2の底壁5とが密着せず、離れているため、プレート3と容器本体2の底壁5との間に隙間ができる。プレート3に発生した熱は、その隙間に流入した液体の温度上昇や気化熱として消費されるため、プレート3と容器本体2との焼付くことがない。
プレート3の加熱によってプレート3の下側に発生した気泡は、第2貫通孔12を通って、上方に移動し、プレート3の下側に溜まることがない。また、プレート3の上側の液体と、下側の液体とが、第2貫通孔12を通じて混じることで、凹部4に対流が生じ、食材をより均一に加熱することができる。
使用後には、容器本体2を焼却処理し、プレート3をリサイクルするため、プレート3は容器本体2から取り外される。その際には、使用者は、図4に示されるように、凸部13の上端面13Sに下方への荷重F(白抜き矢印)を加えればよい。加えられた荷重Fによって、その上端面13Sが下方へ凹む。このとき、図4の黒塗り矢印に示されるように、凸部13の側壁上端が内方へ引っ張られ、逆テーパ面15が水平方向に対して垂直となるように移動する。逆テーパ面15の移動によって、逆テーパ面15とプレート3との係合が解除され、プレート3が上方へ移動可能となり、プレート3が容器本体2から取り外される。
凸部13は略円柱状に形成されているため、上方からの荷重によって凸部の外周面の変形に不均一に成り難く、プレート3を容器本体2から取り外し易くなる。また、凸部13は横断面視において中空状をなしているため変形しやすく、プレート3の取り外しが容易である。また、容器本体2が、加熱すると一旦軟化し、冷却後も軟化した状態が維持される樹脂を用いて形成された場合には、加熱後に凸部13が変形しやすくなるため、使用後にプレート3の取り外しがより容易になる。
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係る調理用容器31は、図5(A)及び(B)に示されるように、第1実施形態に比べて、容器本体32に支持部20が設けられておらず、括れ部18を第1貫通孔11に通した状態で、プレート3が凸部13に保持されている点が異なる。他の部分については、第1実施形態に係る調理用容器31と同様であり、以下では説明を省略する。調理用容器31では、プレート3の上方への移動は逆テーパ面15によって規制され、下方への移動が第2テーパ面16によって規制される。そのため、プレート3の位置が概ね安定する。よって、プレート3と加熱面との距離を概ね一定に保つことができるため、安定して食材を加熱できる。
<<第3実施形態>>
第3実施形態に係る調理用容器41は、図6に示されるように、第1実施形態に比べて、凸部43の上端縁に周方向に沿って、複数の周方向内方に凹む変形部44が設けられている点が異なる。他の部分については、第1実施形態に係る調理用容器31と同様であり、以下では説明を省略する。調理用容器41では変形部44が設けられているため、凸部43の上面を下方に押圧したときに、凸部43の上部が第1実施形態に比べて変形し易い。そのため、プレート3と容器本体42とを第1実施形態に比べてより容易に分離させることができる。変形部44の形状としては凸部43を画定する壁体が周方向内方に凹むことによって形成される態様であればいかなる態様であってもよい。
<<第4実施形態>>
第4実施形態に係る調理用容器71は、第1実施形態に比べて、図7(A)及び(B)に示されるように、容器本体72に第1実施形態とは形状の異なる凸部73が形成されている点が異なる。他の部分については、第1実施形態に係る調理用容器31と同様であり、以下では説明を省略する。凸部73は略円柱状をなしている。凸部73はその突端部分に設けられた上部73Uと、上部73Uの下側に設けられ、上部73Uの下縁と底壁5とを接続する下部73Dとの2つの部分に分けられる。上部73Uの外周面には周方向外方に向かって下方に傾斜するテーパ面75が形成されている。下部73Dの外周面には周方向外方に向かって上方に傾斜する逆テーパ面76が形成されている。上部73Uの下縁は円形をなし、その外径はプレート3の第1貫通孔11の径よりも大きい。これにより、プレート3が調理用容器71に組み付けられているときには、逆テーパ面76はプレート3の第1貫通孔11の内周縁の上方に位置し、プレート3の上方への移動を規制する係止部77として機能する。図7(B)に示されるように、支持部20の上端は、逆テーパ面76の上端の下方に位置し、且つ、逆テーパ面76の斜面の下端よりも上方に位置している。支持部20はプレート3の下面に当接し、プレート3の下方への移動を規制している。逆テーパ面76及び支持部20によってプレート3の上方及び下方への移動が規制されるため、プレート3の位置が安定し、食材を安定して加熱することができる。
容器本体2の底面であって凸部73の下側には、上方に向けて凹んだ陥没部79が設けられている。これにより、凸部73は中空に形成されている。プレート3を調理用容器71から取り出すときには、図8に示されるように、陥没部79の底面(上面)を上方に向けて押し出せばよい。陥没部79の底面を上方に向けて押し出すことによって、凸部73のテーパ面75及び逆テーパ面76が底壁5の上面に対してより垂直となるように変形する。その変形によって、凸部73が第1貫通孔11を通過するようになり、プレート3を調理用容器71から取り出すことができる。
<<第5実施形態>>
第5実施形態に係る調理用容器81は、図9に示されるように、第1実施形態に係る調理用容器71に比べて、容器本体82に形成された凸部83の形状が異なる。凸部83は底壁5から突出する円柱状をなしている。他の部分については、第1実施形態に係る調理用容器31と同様であり、以下では説明を省略する。凸部83の外周面上部には周方向外方に突出する突起84が複数設けられている。突起84は周方向に等間隔に並んで配置されている。図9に示されるように、本実施形態では凸部83には3つの突起84が設けられている。図10(A)に示されるように、プレート3が容器本体82に組み付けられているときには、突起84はプレート3の第1貫通孔11の内周縁の上方に位置し、プレート3の上方への移動を規制する係止部87として機能する。これにより、プレート3の上方への移動が規制され、第1実施形態と同様に、プレート3の下方への移動が支持部20によって規制されるため、プレート3の位置が安定し、食品を安定して加熱することができる。
図10(B)に示すように、上記第1〜第4実施形態と同様に、凸部83は中空に形成されている。そのため、凸部83の上面83Sを下方に押圧して、凸部83を変形させ、突起84が周方向内方に移動させることができる。これにより、凸部83を第1貫通孔11に通過させて、プレート3を調理用容器81から取り出すことができる。
第5実施形態では、凸部73は略円柱状に形成されていたが、この態様には限定されず、例えば、図11(A)に示されるように、調理用容器90の容器本体91には略柱状をなす凸部92が設けられ、凸部92の上部外周面に突起93が形成されていてもよい。また、図11(B)に示されるように、調理用容器95の容器本体96には、円柱状の凸部97が設けられ、凸部97の外周面は、その外周面に沿って環状をなす突起98が設けられていてもよい。このように、環状に突起98が設けられることで、使用時のプレート3の離脱をより確実に防止することができる。また、図11(A)には凸部92が略四角柱状をなす場合が示されているが、凸部92の形状は四角柱状には限定されず、凸部は三角柱、五角柱等の多角柱状に形成されていてもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記実施形態では、容器本体2は略逆円錐台状に形成されていたが、この態様には限定されない。例えば、容器本体2は調理用ボール、調理用バット、グラタン皿、又は、鍋焼きうどん用容器等の形状であってもよい。また、上記実施形態では、食品を加熱調理するための調理用容器1、31、41、71、81、90、95に本発明を適用した例について記載したが、例えば、本発明を、容器本体2の下部に注入した水を加熱することによって蒸気を発生させ、食材を蒸すための蒸し器に適用してもよい。また、食材に含まれる液体は必ずしも水には限定されず、スープ、カレーのルー、チーズ等、加熱時に液体状である如何なるものであってもよい。
上記第1〜第3実施形態では、凸部13の外周側面の下部13Dに第2テーパ面16が形成されていたが、代わりに底壁5の平坦部に垂直な面が形成されていてもよい。但し、凸部13の外周側面の下部13Dに第2テーパ面16が形成されることで、プレート3を凸部13に嵌め合わせるときに、第2テーパ面16がプレート3の下方への移動を規制するため、プレート3が必要以上に下方に移動することがなく、支持部20が保護される。更に、容器本体2が金型成形されているときには、下部13Dをテーパ状とすることによって、金型が抜けやすくなり、容器本体2を形成し易くなる。また、上記実施形態では、凸部13の上端外周縁には第1テーパ面14が形成されていたが、凸部13の上端外周縁にR面取りがされた態様であってもよい。
上記第1〜第3実施形態では、凸部13は略円柱状に形成されていたが、この態様には限定されず、例えば、多角柱状に形成されていてもよい。但し、凸部が略円柱状に形成されることによって、プレート3の下側に発生した気泡からプレート3に上方に向く荷重が加わったときに、第1貫通孔11の縁部に加わる荷重が偏りにくく、プレート3が凸部から離れ難くなる。
上記実施形態では、プレート3は磁性を有するステンレスを用いて形成されていたが、これには限定されない。オールメタル対応の電磁調理器を用いる場合には、プレート3は必ずしも磁性を有する(透磁率の高い)材料によって形成されたものに限定されない。プレート3は食材を加熱調理するために要するジュール熱を渦電流によって発生させる導電性プレートであればいかなる材料を用いて形成されていてもよい。また、オールメタル対応でない電磁調理器を用いる場合には、渦電流を効率よく発生させるため、プレート3は透磁率の高い金属、例えば、ステンレス等を用いて形成されることが望ましい。
上記実施形態では、電磁調理器にて調理用容器1、31、41、71、81、90、95を加熱する例を示したが、調理用容器1、31、41、71、81、90、95を電子レンジにて加熱することもできる。電磁調理器を用いる場合と同様に、電子レンジで発生するマイクロ波によって、プレート3にジュール熱が発生し、食材を加熱調理することができる。
上記実施形態では、容器本体2は金型成形によって形成されていたが、射出成形、押出成形、中空成形等の方法によって形成されていてもよい。また、容器本体2を焼却した場合でも有害となるガスを発生させない素材(例えば、ポリエチレン等)を用いて構成することによって、より環境に優しい調理用容器1、31、41、71、81、90、95を提供することができる。
1 :調理用容器
2 :容器本体
3 :プレート(導電性プレート)
4 :凹部
5 :底壁
11 :第1貫通孔
12 :第2貫通孔
13 :凸部
14 :第1テーパ面
15 :逆テーパ面
17 :係止部
18 :括れ部
20 :支持部
31 :第2実施形態に係る調理用容器
32 :容器本体
41 :第3実施形態に係る調理用容器
42 :容器本体
43 :凸部
44 :凹部
71 :第4実施形態に係る調理用容器
72 :容器本体
73 :凸部
76 :逆テーパ面
77 :係止部
81 :第5実施形態に係る調理用容器
82 :容器本体
83 :凸部
84 :突起
87 :係止部
90 :第5実施形態の変形例に係る調理用容器
91 :容器本体
92 :凸部
93 :突起
95 :第5実施形態の変形例に係る調理用容器
96 :容器本体
97 :凸部
98 :突起

Claims (4)

  1. 上方に向けて開口し、所定の軸線を中心とする円形の底壁を有する凹部を有する容器本体と、
    前記凹部に収容された円板状の導電性プレートと、を有し、
    前記凹部の底壁には、前記軸線を中心とする円柱状をなし、可撓性を有する凸部と、前記凸部を取り囲むように配置され、上方に突出する複数の支持部とが設けられ、
    前記導電性プレートが、その中心に位置し、前記凸部に挿入された円形の第1貫通孔と、前記第1貫通孔の周りに環状に等間隔に配置された複数の第2貫通孔とを備え、
    前記凸部には、前記導電性プレートの離脱を規制する係止部が設けられ、
    前記支持部は、前記軸線を中心とする同一の円周に沿って円弧状に延在し、互いに隙間を置いて配置されたリブ状に形成され、前記第1貫通孔に前記凸部が挿入されて前記導電性プレートが係止された状態において、前記導電性プレートの下面を支持することを特徴とする調理用容器。
  2. 前記支持部はそれぞれ前記導電性プレートの外縁と前記第1貫通孔の外縁との中央位置よりも前記導電性プレートの外縁側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
  3. 前記係止部は、前記凸部の上端外周面において径方向外方に向って上方に傾斜する逆テーパ状の斜面であり、
    前記導電性プレートは、前記凹部の前記底壁と同形をなし、
    前記導電性プレートには、前記第1貫通孔と外縁との間に前記第2貫通孔のみが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の調理用容器。
  4. 前記係止部は、前記凸部の上端外周面において径方向外方に向って上方に傾斜する逆テーパ状の斜面であり、
    前記上端外周面には、内方に凹む変形部が複数設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の調理用容器。
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