JPH06215862A - 電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具 - Google Patents

電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具

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JPH06215862A
JPH06215862A JP731093A JP731093A JPH06215862A JP H06215862 A JPH06215862 A JP H06215862A JP 731093 A JP731093 A JP 731093A JP 731093 A JP731093 A JP 731093A JP H06215862 A JPH06215862 A JP H06215862A
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JP
Japan
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magnetic metal
metal plate
cooker
electromagnetic induction
bottom plate
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Application number
JP731093A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Aoki
哲郎 青木
Junichi Miyagawa
純一 宮川
Kazuichi Okada
和一 岡田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06215862A publication Critical patent/JPH06215862A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で安価な電磁誘導加熱調理器用の
被加熱調理具の提供を目的とする。 【構成】 非金属材料よりなる鍋体11の裏面に透孔1
5,16を有する磁性金属板14を設け,この透孔1
5,16に非金属金属材料が充填されて一体化した構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、底面に発熱手段を有す
る電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電磁誘導加熱調理器ではアルミ
鍋などの非磁性金属鍋を加熱することができないが、鍋
底面に各種の加工を施すことにより電磁誘導加熱調理器
用に使用できるようになっている。
【0003】従来の、この種の電磁誘導加熱調理器用の
被加熱調理具については、例えば「実公昭61−271
07」号公報に示すような構成になっていた。すなわち
図8に示すようにアルミニュームまたはアルミニューム
合金製の容器本体101の底部102にブラスト処理を
施した後、磁性材層としての鉄の溶射層103を形成し
たものが一般的であった。104は内面加工層を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電磁
誘導加熱調理器用の被加熱調理具では,第1の課題とし
て例えば1kw以上の出力を得るためには容器本体10
1の底面の溶射層103の厚さを0.5mmから1.0
mm必要とし、溶射材料コストおよびこの加工コストが
大であった。このために、溶射層103の厚さを出力と
の相関で決定し極力薄く形成することが望ましいが、こ
の種の加工では、溶射層103の厚さを均一に形成する
ことが困難であり、安定した出力を得られなかった。さ
らに第3の課題として、この種の溶射層103は硬質で
あるが、衝撃に対して脆く、例えば誤って鍋を落下した
とき溶射層103が剥離することがあり、また加熱時、
容器本体101を構成するアルミニュームの膨張率が溶
射材料よりも大であるため、鍋底に反りが発生するとも
に溶射層103にクラックが入り、加熱されなくなる恐
れがあった。これらは高出力を得るために溶射層を厚く
形成するほど顕著な課題となっていた。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので,簡単
な構成で,安価で堅牢にして使い勝手がよく安全に調理
ができる電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の課題解決手段は,底板の周縁より側壁
が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板の
裏面に配設される磁性金属板とを有し、この磁性金属板
に複数個の透孔を設け、この透孔に前記非磁性金属材料
が充填されるように一体に成型した電磁誘導加熱調理器
用の被加熱調理具の構成としたものである。
【0007】第2の課題解決手段は、磁性金属材料が充
填される透孔の、この外面側が大なる勾配を有する構成
としたものである。
【0008】第3の課題解決手段は、底板の周縁より側
壁が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板
の裏面に配設される円板状の磁性金属板とを有し、この
磁性金属板の外周部は前記非磁性金属材料で一体的に取
り付けられるとともに、同心円弧を有する透孔を少なく
とも半径軸上に複数個配設した電磁誘導加熱調理器用の
被加熱調理具の構成としたものである。
【0009】第4の課題解決手段は、底板の周縁より側
壁が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板
の裏面に配設される円板状の磁性金属板とを有し、これ
と同心円弧を有する第1の透孔を少なくとも半径軸上に
複数個配設するとともに、この第1の透孔間に複数個の
第2の透孔を設け、この第2の透孔に非磁性金属材料が
充填されるように一体に成型した電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具の構成としたものである。
【0010】第5の課題解決手段は底板の周縁より側壁
が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板の
裏面に配設される磁性金属板とを有し、この磁性金属板
に複数個の切り起こし片を形成し、この切り起こし片の
上下面に前記非磁性金属材料が充填されるように一体に
成型した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具の構成と
したものである。
【0011】第6の課題解決手段は、底板の周縁より側
壁が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板
の裏面に配設される環状の磁性金属板とを有し、この磁
性金属板の中央部に鍋体の内側に凸なる環状段部を形成
し、この環状段部の上下面に前記非磁性金属材料が充填
されるように一体に成型した電磁誘導加熱調理器用の被
加熱調理具の構成としたものである。
【0012】第7の課題解決手段は、前記第1〜4の解
決手段の鍋体をアルミニュームまたはアルミニューム合
金とし、磁性金属板の内側をアルミニューム層および外
側をステンレス層で一体化したクラッド材で形成した構
成としたものである。
【0013】
【作用】上記した第1の課題解決手段では底板の周縁よ
り側壁が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記
底板の裏面に配設される磁性金属板とを有し、この磁性
金属板に複数個の透孔を設け、この透孔に前記非磁性金
属材料が充填されるように一体に成型したため、たとえ
ばダイカスト成型時に一体に成型するだけで極めて安価
に被加熱調理具が構成される。
【0014】第2の課題解決手段は、前記磁性金属板の
外面側が大なる勾配を有する透孔を設けた構成としたた
め、熱で膨張収縮しても磁性金属板が外れることがな
い。
【0015】また第3の課題解決手段では磁性金属板の
外周部は前記非磁性金属材料で一体的に取り付けられる
とともに、同心円弧を有する透孔を少なくとも半径軸上
に複数個配設したため、この透孔により外周部の膨張収
縮応力が吸収され磁性金属板の反りが少なくなる。
【0016】また第4の解決手段は磁性金属板と同心円
弧を有する第1の透孔を少なくとも半径軸上に複数個配
設するとともに、この第1の透孔間に複数個の第2の透
孔を設け、この第2の透孔に非磁性金属材料が充填され
るように一体に成型したため、第2の透孔に充填された
非金属材料に加わる膨張収縮応力が少なく確実に一体化
される。
【0017】また第5の課題解決手段では電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の構成底板の周縁より側壁が起
立する非磁性金属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面
に配設される磁性金属板とを有し、この磁性金属板に複
数個の切り起こし片を形成し、この切り起こし片の上下
面に前記非磁性金属材料が充填されるように一体に成型
したため、衝撃が加わったり、熱により膨張収縮しても
磁性金属板がぐらつくことがなく、確実に一体化され
る。
【0018】また第6の課題解決手段では底板の周縁よ
り円筒状の側壁が起立する非磁性金属材料よりなる鍋体
と、前記底板の裏面に配設される環状の磁性金属板とを
有し、この磁性金属板の中央に鍋体の内側に凸なる環状
段部を形成したため、熱で膨張収縮しても強度が充分で
あるため、例えば鍋をずらして加熱されるような局部的
な加熱をおこなっても、磁性金属板のねじれ変形が防止
でき、鍋底の平面度が確保される。
【0019】また第7の課題解決手段では鍋体をアルミ
ニュームまたはアルミニューム合金とし、磁性金属板の
内側をアルミニューム層および外側をステンレス層で一
体化したクラッド材で形成した構成としたため、鍋体と
磁性金属板との接合面は相互の熱膨張差が極めて少ない
ため隙間のない安定した接合状態が得られる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例を図1を参照
しながら説明する。
【0021】図において、11は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板12の周縁より円筒状の側
壁13が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。14は円形状の磁性金属板であり、板厚1〜3m
mの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりなるプレス
成型品あるいは鋳鉄等の鋳造品よりなり、中央に第1の
透孔15、この周囲に第二の複数個の透孔16、外周部
に第3の長穴状の透孔17が設けてある。18は四ふっ
化エチレン樹脂等よりなるふっそ樹脂皮膜であり、外面
にはシリコン樹脂等よりなる防錆樹脂皮膜19を形成し
てある。20は把手を示す。
【0022】上記構成において本発明の被加熱調理具は
ダイカスト成型で加工されるもので、磁性金属板14は
前記鍋体のダイカスト成型時に,第3の透孔17によ
り、金型に位置決め固定された状態で,一体に成型され
るものである。従って第3の透孔17にはアルミニュー
ム合金が充填されないが、第1の透孔15および第2の
透孔16にはアルミニューム合金が充填され、また磁性
金属板14の外面にはアルミニューム合金が流れ込まな
いように成型されている。成型直後はアルミニューム合
金の線膨張係数が磁性金属板14のそれよりも大である
ため、周囲のアルミニューム合金の収縮により、磁性金
属板14には圧縮応力が加わるが、前記第3の透孔17
により吸収され、第1の透孔15および第2の透孔16
のアルミニューム充填部への応力が軽減される。以上は
成型時の収縮を想定したものであるが、使用時において
も同様である。ただし一般にダイカスト成型では700
℃以上の高温状態となるため、成型直後は極めて大きな
収縮応力が発生するが、使用時は300℃以下の温度で
あるため、これ以上の応力が発生することはない。本発
明では第1の透孔15を充填部としたが、圧縮応力をさ
らに吸収するため非充填部、すなわち穴部としてもよ
い。一般にこの種の調理器においては円環状の高磁束分
布帯となるため、第2の透孔16を充填部として磁性金
属板14から鍋内面への熱伝導を高めるのが良い。また
本発明ではアルミダイカスト成型としたがその他の成型
方法でもよく、要は非金属材料が充填される穴部と充填
されない穴部を有する磁性金属板14を一体に成型すれ
ば良い。
【0023】(実施例2)次に第2の実施例について図
2を参照しながら説明する。
【0024】図において、21は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板22の周縁より円筒状の側
壁23が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。
【0025】24は円形状の磁性金属板であり、板厚1
〜3mmの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりなる
プレス成型品あるいは鋳鉄等の鋳造品よりなり、中央に
第1の透孔25、この周囲に第二の複数個のテーパを有
する透孔26が設けてある。28は四ふっ化エチレン樹
脂等よりなるふっそ樹脂皮膜であり、外面にはシリコン
樹脂等よりなる防錆樹脂皮膜29を形成してある。30
は把手である。26aは角アールを示す。
【0026】上記構成において第2の透孔26は逆テー
パ状になっているため、この穴部に充填されたアルミニ
ューム合金が使用時熱で膨張収縮をしても、磁性金属板
24が浮き上がったり外れる恐れはない。このテーパ孔
である透孔26の外面側円周部はエッジ状にすることに
より、成型時外面への充填漏れ(バリ)を防止しやすく
なる。また内面側円周部には角アール26aを設けて、
該当部のアルミニュウム合金の充填を安定させ、かつ加
熱膨張時の応力集中を避けるようにするのが望ましい。
【0027】(実施例3)次に第3の実施例について図
3を参照しながら説明する。
【0028】図において、31は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板32の周縁より円筒状の則
壁33が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。
【0029】34は円形状の磁性金属板であり、板厚1
〜3mmの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりなる
プレス成型品あるいは鋳鉄等の鋳造品よりなり、同心円
弧を有する第1の透孔35を少なくとも半径軸上に複数
個形成されるように配設するとともに中央には第2の透
孔36を設けてある。37は四ふっ化エチレン樹脂等よ
りなるふっそ樹脂皮膜であり、外面にはシリコン樹脂等
よりなる防錆樹脂皮膜38を形成してある。39は把手
を示す。
【0030】上記構成において本発明の被加熱調理具は
ダイカスト成型で加工されるもので、磁性金属板34は
この外周部および中央の第2の透孔36にアルミニュー
ム合金が充填され、一体に成型されるようになってい
る。ここで第1の透孔35にはアルミニューム合金が充
填されず、また磁性金属板34の外面にはアルミニュー
ム合金が流れ込まないように成型されている。成型直後
はアルミニューム合金の線膨張係数が磁性金属板34の
それよりも大であるため、外周のアルミニューム合金の
収縮により、磁性金属板34外周には圧縮応力が加わる
が、前記第1の透孔35により吸収される。この第1の
透孔35は半径軸上に少なくとも2箇所配設されている
ため、全面で応力が吸収され、磁性金属板34の反りが
少なくなる。以上は成型時の収縮を想定したものである
が、使用時においても同様である。ただし一般にダイカ
スト成型では700℃以上の高温状態となるため、成型
直後は極めて大きな収縮応力が発生するが、使用時は3
00℃以下の温度であるため、これ以上の応力が発生す
ることはない。
【0031】(実施例4)次に第4の実施例について図
4を参照しながら説明する。
【0032】図において、41は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板42の周縁より円筒状の則
壁43が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。
【0033】44は円形状の磁性金属板であり、板厚1
〜3mmの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりなる
プレス成型品あるいは鋳鉄等の鋳造品よりなり、同心円
弧を有する第1の透孔45を少なくとも半径軸上に複数
個形成されるように配設するとともに、この第1の透孔
45間に複数個の第2の透孔46を設け、この第2の透
孔46に非磁性金属材料が充填されるように一体に成型
してある。47は四ふっ化エチレン樹脂等よりなるふっ
そ樹脂皮膜であり、外面にはシリコン樹脂等よりなる防
錆樹脂皮膜48を形成してある。49は把手を示す。
【0034】上記構成において本発明の被加熱調理具は
ダイカスト成型で加工されるもので、磁性金属板44が
一体に成型されるようになっている。ここで第1の透孔
45にはアルミニューム合金が充填されないが、第2の
透孔46にはアルミニューム合金が充填され、また磁性
金属板44の外面にはアルミニューム合金が流れ込まな
いように成型されている。成型直後はアルミニューム合
金の線膨張係数が磁性金属板44のそれよりも大である
ため、周囲のアルミニューム合金の収縮により、磁性金
属板44外周には圧縮応力が加わるが、前記第1の透孔
45により吸収される。この第1の透孔は半径軸上に少
なくとも2箇所配設されているため、全面で応力が吸収
され、磁性金属板44の反りが少なくなる。また第2の
透孔46は、第1の透孔45の間に配設されているた
め、この第2の透孔46のアルミニューム充填部のせん
断応力は軽減されるため、この根元が膨張収縮で破損し
て磁性金属板44が外れる恐れがない。以上は成型時の
収縮を想定したものであるが、使用時においても同様で
ある。ただし一般にダイカスト成型では700℃以上の
高温状態となるため、成型直後は極めて大きな収縮応力
が発生するが、使用時は300℃以下の温度であるた
め、これ以上の応力が発生することはない。
【0035】(実施例5)次に第5の実施例について図
5を参照しながら説明する。
【0036】図において、51は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板52の周縁より円筒状の側
壁53が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。
【0037】54は円形状の磁性金属板であり、板厚1
〜3mmの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりな
り、鍋体内面側に起立する複数個の切り起こし片55
と、この周囲にはU字状の透孔56が形成されている。
57は四ふっ化エチレン樹脂等よりなるふっそ樹脂皮膜
であり、外面にはシリコン樹脂等よりなる防錆樹脂皮膜
58を形成してある。59は把手を示す。
【0038】上記構成において本発明の被加熱調理具は
ダイカスト成型で加工されるもので、透孔56を通り、
切り起こし片55上下面に連続してアルミニューム合金
が充填され、磁性金属板外面には回り込まないように一
体に成型されるようになっている。またこの切り起こし
片55の上下のアルミニューム合金の肉厚はほぼ等しく
なるように前記切り起こし高さを設定してある。このた
め加熱で膨張収縮が繰り返されても磁性金属板41がぐ
らつくことがなく確実に一体化される。
【0039】次に第6の実施例について図6を参照しな
がら説明する。図において、61は電磁誘導加熱調理器
用の被加熱調理具であり、底板62の周縁より円筒状の
側壁63が起立する鍋体であり、アルミニューム合金よ
りなる。
【0040】64は円形状の磁性金属板であり、板厚1
〜3mmの鉄やフェライト系のステンレス鋼板よりなる
プレス成型品あるいは鋳鉄等の鋳造品よりなり、中央部
には鍋体の内側に凸なる環状段部65および複数個の透
孔66を有する。67は四ふっ化エチレン等よりなるふ
っそ樹脂皮膜であり、外面にはシリコン樹脂等よりなる
防錆樹脂皮膜68を形成してある。69は把手を示す。
【0041】上記構成において本発明では磁性金属板6
4は前記鍋体のダイカスト成型時に一体に成型され,こ
の時環状段部65の上下面および透孔66にアルミニュ
ーム合金が充填されるが外面にはアルミニューム合金が
流れ込まないように成型されている。また、環状段部6
5の上下のアルミニューム合金の肉厚はほぼ等しくなる
ように段高さを設定してある。ダイカスト成型では、成
型後の外周部のアルミニュウム合金の収縮で中央部の変
形が最も大きくなるように作用するが、前記環状段部6
5の機械的強度により、変形が阻止される。以上は成型
時の収縮を想定したものであるが、使用時においても、
例えば鍋をずらして使用する等の局部的な加熱がされ
て、膨張収縮が繰り返されても、ねじれ変形が生じにく
い。一般にこの種の調理器においては円環状の交番磁束
発生コイルを有しているが、この内周径に等しい環状段
部65を形成するのがよい。
【0042】(実施例7)次に第7の実施例について図
7を参照しながら説明する。
【0043】図において、91は電磁誘導加熱調理器用
の被加熱調理具であり、底板92の周縁より円筒状の側
壁93が起立する鍋体であり、アルミニューム合金より
なる。
【0044】94は円形状の磁性金属板であり、内側を
アルミニューム層95および外側をステンレス層96で
一体化したクラッド材で形成してあり、その他の構成は
実施例6に同じである。
【0045】上記構成において本発明では磁性金属板9
4を前記鍋体のダイカスト成型時に一体に成型されるも
のでクラッド材のアルミニューム層95と鍋体のアルミ
ニューム合金が接合面となるため、いわゆる湯ぎらいが
なく、安定した成型が可能となる。また使用時の膨張差
も近似であるため、常に一体化して膨張収縮するため加
熱層となるステンレス層96からの熱伝導が確実であり
効率的な被加熱調理具が実現できる。またステンレス層
96は0.5mm程度の厚さでよく、軽量な被加熱調理
具となる。本実施例では、前記実施例6に同じ構成とし
たが、その他の実施例でも可能であることは言うまでも
ない。
【0046】
【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように本
発明の電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具は、アルミ
等の非磁性金属でも底面に磁性金属板を一体に成型する
ことにより、極めて安価で簡単な構成にして加熱する事
ができる。また磁性金属板に逆勾配の透孔を形成するこ
とにより、容易に磁性金属板の外れが防止できる。また
磁性金属円板に同心円弧を有する長穴を設けることによ
り、熱膨張収縮応力は確実に吸収され、反りのない、堅
牢な底面が形成できる。また磁性金属円板に同心円弧を
有する長穴を設け、この間に非磁性金属材料が充填され
る透孔を配設することにより、より確実に一体化され
る。また磁性金属板に一体に切り起こし片を設け、この
上下面にアルミニュウム合金が充填されるようにするこ
とにより、熱膨張収縮による磁性金属板のぐらつきが確
実に防止される。また磁性金属板中央部に環状段部を形
成することにより、薄板であっても強固であり、局部的
な加熱に対しても、磁性金属板のねじれ変形が防止でき
る。また磁性金属板をクラッド材とすることにより、接
合面の膨張収縮差が極めて少なくなくなり、確実に一体
化を確保し、かつ高効率で良好な熱伝導がされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図1(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の平面図
【図2】(a)は本発明の第2の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図2(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の裏面図
【図3】(a)は本発明の第3の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図3(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の裏面図
【図4】(a)は本発明の第4の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図4(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の裏面図
【図5】(a)は本発明の第5の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図5(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の裏面図
【図6】(a)は本発明の第6の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図6(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図 (c)は同磁性金属板の裏面図
【図7】(a)は本発明の第7の実施例の電磁誘導加熱
調理器用の被加熱調理具の断面図 (b)は図7(a)中の矢示bに相応する部位の部分拡
大図
【図8】従来の実施例の電磁誘導加熱調理器用の被加熱
調理具の断面図
【符号の説明】
11 鍋体 12 底板 13 側壁 14 磁性金属板 16 透孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底板の周縁より側壁が起立する非磁性金
    属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面に配設される磁
    性金属板とを有し、この磁性金属板に複数個の透孔を設
    け、この透孔には前記非磁性金属材料が充填されるよう
    に一体に成型した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理
    具。
  2. 【請求項2】 磁性金属材料が充填される透孔は、この
    外面側が大なる勾配を有してなる請求項1記載の電磁誘
    導加熱調理器用の被加熱調理具。
  3. 【請求項3】 底板の周縁より側壁が起立する非磁性金
    属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面に配設される円
    板状の磁性金属板とを有し、この磁性金属板の外周部は
    前記非磁性金属材料で一体的に取り付けられるととも
    に、同心円弧を有する透孔を少なくとも半径軸上に複数
    個配設した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具。
  4. 【請求項4】 底板の周縁より側壁が起立する非磁性金
    属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面に配設される円
    板状の磁性金属板とを有し、これと同心円弧を有する第
    1の透孔を少なくとも半径軸上に複数個配設するととも
    に、この第1の透孔間に複数個の第2の透孔を設け、こ
    の第2の透孔に非磁性金属材料が充填されるように一体
    に成型した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具。
  5. 【請求項5】 底板の周縁より側壁が起立する非磁性金
    属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面に配設される磁
    性金属板とを有し、この磁性金属板に複数個の切り起こ
    し片を形成し、この切り起こし片の上下面に前記非磁性
    金属材料が充填されるように一体に成型した電磁誘導加
    熱調理器用の被加熱調理具。
  6. 【請求項6】 底板の周縁より側壁が起立する非磁性金
    属材料よりなる鍋体と、前記底板の裏面に配設される環
    状の磁性金属板とを有し、この磁性金属板の中央部に鍋
    体の内側に凸なる環状段部を形成し、この環状段部の上
    下面に前記非磁性金属材料が充填されるように一体に成
    型した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具。
  7. 【請求項7】 鍋体をアルミニュームまたはアルミニュ
    ーム合金とし、磁性金属板の内側をアルミニューム層お
    よび外側をステンレス層で一体化したクラッド材で形成
    した請求項1〜6いずれか記載の電磁誘導加熱調理器用
    の被加熱調理具。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7319211B2 (en) * 2002-09-12 2008-01-15 Ramon Castey Dominguez Cooking utensil with bottom wall adapted for induction heating
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