JP6795891B2 - 車両用ドアのグラスラン - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車等に設けられるドアのグラスランに関し、特にドアガラスを透過して車室内に入る騒音を低減する技術分野に属する。
一般に、自動車の側部に設けられるドアは、昇降可能なドアガラスと、上昇位置にあるドアガラスの縁部に沿って延びるように形成されたドアフレーム部と、ドアフレーム部及びドアガラスの間をシールするためのグラスランとを備えている(例えば、特許文献1、2参照)。グラスランは、ドアフレームに対して取り付けられ、ドアフレームへの取付状態で上昇位置にあるドアガラスの車室内面に接触する車室内側シールリップ部を有している。車室内側シールリップ部は、その基端側がグラスランの本体部分に一体成形されており、他端側は自由端とされている。従って、車室内側シールリップ部がドアガラスの車室内面に接触すると、該ドアガラスの車室内面に沿うように弾性変形して密着するようになっている。
特開2012−76504号公報 特開2009−12601号公報
ところで、車室外の騒音はドアガラスを透過して車室内に入ってくる。近年、例えばエンジンや駆動系の騒音低減及び内装材による遮音性の向上等により、ドアガラスを透過して車室内に入る騒音が問題になるケースが多くなってきた。そして、殆どの車両で乗員の頭がドアガラスの車室内面に近いところに位置しているとともに、耳がドアガラスの車室内面に向いているので、ドアガラスを透過して入ってきた騒音が乗員の耳に届きやすい状況にあり、上述した問題は顕著に現れている。
また、グラスランの車室内側シールリップ部の先端側がドアガラスの車室内面に接触した状態では、車室内側シールリップ部の基端側はドアガラスの車室内面から離れた状態となっており、車室内側シールリップ部の基端側とドアガラスの車室内面との間には、狭い空間が形成されることになる。この空間には、ドアガラスを透過した騒音が入ることになる。このとき、入ってくるのは様々な方向から向かってくる「騒音」であることから、ドアガラスへの音の入射方向は様々な方向であり、そのうち、ドアガラスを透過した騒音が車室内側シールリップ部の基端側の面に向かう方向となる場合がある。車室内側シールリップ部の基端側の面に向かう方向に進んだ音は、該基端側の面で反射してドアガラスの車室内面に向かって進み、一部はドアガラスを透過して再び車室外へ出て行き、その他はドアガラスの車室内面で反射した後、さらに車室内側シールリップ部の基端側の面で反射する。このような反射の繰り返しにより、上記空間内で騒音が増幅(反射増幅)されて乗員の耳に届きやすくなる懸念があることが、本願発明者の研究によって見出された。
この騒音の問題を解決するためには、例えばドアガラスを2重構造にしたり、遮音性の高いフィルムをドアガラスに挟み込んで騒音の透過を根本的に低減する方法があるが、このような方法では重量増やコスト増を招く結果となり、好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、重量増やコスト増を抑制しながら、ドアガラスを透過した騒音が乗員の耳に届きにくくすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ドアガラスを透過して車室内に入った騒音が車室内側シールリップ部とドアガラスの車室内面との間で反射増幅されるのを抑制するようにシールリップ部の構造を工夫することによって騒音が乗員の耳に届きにくくした。
第1の発明は、
ドアガラスの縁部に沿って延びるように形成されたドアフレーム部に取り付けられ、上記ドアガラスと上記ドアフレーム部との間をシールする弾性材からなる車両用ドアのグラスランにおいて、
上記グラスランは、上記ドアフレーム部に取り付けられるグラスラン本体部と、該グラスラン本体部の車室内側から上記ドアガラスの車室内面に向けて延び、その突出方向中間部に、他の部位に比べて薄肉部となる凹状部が形成され、該凹状部の形成部位を境界として先端側が、該凹状部で屈曲変形して該ドアガラスの車室内面に接触するように形成された車室内側シールリップ部とを備え、
上記グラスラン本体部の車室内側には、上記ドアフレーム部に当接する突出部が形成され、
上記車室内側シールリップ部の基端側は上記ドアガラスの車室内面から車室内側へ離れるように形成され、上記車室内側シールリップ部の基端側と上記ドアガラスの車室内面との間には、空間が形成され、
上記車室内側シールリップ部における上記ドアガラスの車室内面との間に上記空間を形成する部分と上記凹状部よりも基端側の部分との間の中間部分は、上記ドアガラスの車室内面に接触するように形成され、
上記車室内側シールリップ部の上記中間部分と上記突出部とは、車室内外方向から見たときに互いに重複するように存在しており、
上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、グラスランの車室内側シールリップ部の先端側がドアガラスの車室内面に接触することによってドアガラスとドアフレーム部との間がシールされる。このシール状態では、車室内側シールリップ部の基端側がドアガラスの車室内面から車室内側へ離れており、車室内側シールリップ部の基端側とドアガラスの車室内面との間に空間が形成されることになる。このとき、車室内側シールリップ部の基端側におけるドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上であることから、ドアガラスを透過して上記空間に入った騒音は、該空間内で反射増幅されにくくなる。また、ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、ドアガラスの車室内面とのなす角度が65度以下であることから、車室内側シールリップ部の基端側で反射され、ドアガラスを透過して再び車室外へ出て行く音の減少を抑えることができる。これにより、乗員の耳に届く騒音の音圧が小さくなる。
さらに、ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上であることから、ドアガラスを斜めに透過して該平坦面に入射する音成分そのものが減るため、いわゆるコインシデンス効果によってドアガラスの透過損失が高くなり、このことによっても乗員の耳に届く騒音の音圧が小さくなる。
第2の発明は、
ドアガラスの縁部に沿って延びるように形成されたドアフレーム部に取り付けられ、上記ドアガラスと上記ドアフレーム部との間をシールする弾性材からなる車両用ドアのグラスランにおいて、
上記グラスランは、上記ドアフレーム部に取り付けられるグラスラン本体部と、該グラスラン本体部の車室内側から上記ドアガラスの車室内面に向けて延び、その突出方向中間部に、他の部位に比べて薄肉部となる凹状部が形成され、該凹状部の形成部位を境界として先端側が、該凹状部で屈曲変形して該ドアガラスの車室内面に接触するように形成された車室内側シールリップ部とを備え、
上記グラスラン本体部の車室内側には、上記ドアフレーム部に当接する突出部が形成され、
上記車室内側シールリップ部の基端側は上記ドアガラスの車室内面から車室内側へ離れるように形成され、上記車室内側シールリップ部の基端側と上記ドアガラスの車室内面との間には、空間が形成され、
上記車室内側シールリップ部における上記ドアガラスの車室内面との間に上記空間を形成する部分と上記凹状部よりも基端側の部分との間の中間部分は、上記ドアガラスの車室内面に接触するように形成され、
上記車室内側シールリップ部の上記中間部分と上記突出部とは、車室内外方向から見たときに互いに重複するように存在しており、
上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、車室内側シールリップ部の基端側におけるドアガラスの車室内面と対向する対向面が湾曲面である場合に、第1の発明と同様な作用効果が得られる。
第3の発明は、第1の発明において、
上記グラスランは、車両のルーフに沿って延びる上部グラスランと、車両のピラーに沿って延びる縦方向グラスランとを有し、
上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、上部グラスランは乗員の耳に近いところに位置することになり、この上部グラスランにおける騒音低減の寄与率は大きなものになる。従って、上部グラスランにおける車室内側シールリップ部の平坦面と、ドアガラスの車室内面とのなす角度を上記のように設定することで、騒音低減の効果がより顕著になる。
第4の発明は、第2の発明において、
上記グラスランは、車両のルーフに沿って延びる上部グラスランと、車両のピラーに沿って延びる縦方向グラスランとを有し、
上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、上部グラスランは乗員の耳に近いところに位置することになるので、騒音低減の効果がより顕著になる。
第5の発明は、第3の発明において、
上記グラスランは、上記上部グラスランと上記縦方向グラスランとの境界部分において屈曲したコーナー部グラスランを有し、
上記コーナー部グラスランの少なくとも上部側における上記上部グラスランとの境界部分から上記車室内側シールリップ部の上記屈曲が開始する部分の間において、上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、コーナー部グラスランは乗員の耳に近いところに位置することになり、このコーナー部グラスランにおける騒音低減の寄与率は大きなものになる。従って、コーナー部グラスランにおける車室内側シールリップ部の平坦面と、ドアガラスの車室内面とのなす角度を上記のように設定することで、騒音低減の効果がより顕著になる。
第6の発明は、第4の発明において、
上記グラスランは、上記上部グラスランと上記縦方向グラスランとの境界部分において屈曲したコーナー部グラスランを有し、
上記コーナー部グラスランの少なくとも上部側における上記上部グラスランとの境界部分から上記車室内側シールリップ部の上記屈曲が開始する部分の間において、上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
上記コーナー部グラスランの上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、コーナー部上部側グラスランは乗員の耳に近いところに位置することになるので、騒音低減の効果がより顕著になる。
第1、2の発明によれば、ドアガラスを透過して車室内に入った騒音が、車室内側シールリップ部の基端側とドアガラスの車室内面との間の空間内で反射増幅されにくくなる。また、車室内側シールリップ部の基端側で反射され、ドアガラスを透過して再び車室外へ出て行く音の減少を抑えることができる。更には、ドアガラスを斜めに透過して平坦面に入射する音成分そのものが減る。したがって、グラスランの一部の形状を設定するという簡単な構成で、重量増やコスト増を抑制しながら、乗員の耳に届く騒音の音圧を小さくすることができる。
第3〜6の発明によれば、第1、2の発明の効果をより一層顕著なものとすることができる。
本発明の実施形態に係るグラスランを備えた自動車の左側面図である。 左フロントドア用グラスランの左側面図である。 左リヤドア用グラスランの左側面図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 変形例に係る図4相当図である。 実施例及び比較例の騒音試験結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るグラスランを備えた自動車1の左側面図である。この自動車1は、側部にフロントドア2とリヤドア3とを備えているが、本発明は、リヤドア3の無い自動車にも適用することができる。また、本発明は、自動車以外にも車室外の騒音が車室内に入ってくる可能性のある各種車両に適用することができるが、特に乗用自動車に適用するのが好ましい。尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」というものとする。
(フロントドア及びリヤドアの構成)
フロントドア2は、該フロントドア2の略下半部を構成するドア本体部20と、該フロントドア2の略上半部を構成するドアフレーム部21と、フロントドアガラス22と、フロントドア用グラスラン23(図2にも示す)とを備えている。ドア本体部20は、アウタパネル20aとインナパネル(図示せず)とによって中空状に形成されており、その前端部が図示しないヒンジを介して自動車1のAピラー(前ピラー)5に取り付けられている。
このドア本体部20には、図示しないがウインドレギュレータが配設されており、ウインドレギュレータによってフロントドアガラス22が昇降可能になっている。下降位置にあるフロントドアガラス22はドア本体部20の中空部に収容される一方、上昇位置にあるフロントドアガラス22は、その縁部がフロントドア用グラスラン23を介してドアフレーム部21に支持される。ドアフレーム部21は、ドア本体部20の上部から上方へ突出するように設けられ、フロントドアガラス22の縁部に沿って延びるように形成されており、フレーム上辺部21aと、フレーム縦辺部21bとを有している。フレーム上辺部21aは、フロントドアガラス22の上縁部に沿って後側へ行くほど上に位置するように全体として湾曲形成されている。このフレーム上辺部21aは、側面視で自動車のルーフ4の前半部に沿うように延びている。また、フレーム縦辺部21bは、フロントドアガラス22の後縁部に沿って上下方向に延びている。
リヤドア3は、基本的な構造がフロントドア2と同様であり、アウタパネル30aとインナパネル(図示せず)とによって構成されたドア本体部30と、ドアフレーム部31と、昇降可能なリヤドアガラス32と、リヤドア用グラスラン33(図3にも示す)とを備えている。ドア本体部30が図示しないヒンジを介して自動車1のBピラー(中央ピラー)6に取り付けられている。上昇位置にあるリヤドアガラス32は、その縁部がリヤドア用グラスラン33を介してドアフレーム部31に支持される。ドアフレーム部31は、リヤドアガラス32の縁部に沿って延びるように形成されており、前側フレーム縦辺部31a、フレーム上辺部31bと、後側フレーム縦辺部31cとを有している。前側フレーム縦辺部31aは、リヤドアガラス32の前縁部に沿って延びている。フレーム上辺部31bは、リヤドアガラス32の上縁部に沿って延びている。このフレーム上辺部31bは、側面視で自動車のルーフ4の後半部に沿うように延びている。また、後側フレーム縦辺部31cは、リヤドアガラス32の後縁部に沿って延びている。
(ドアフレーム部の構成)
フロントドア2のドアフレーム部21と、リヤドア3のドアフレーム部31とは、外観形状は異なっているが、基本的な構造は同じであるため、以下、フロントドア2のドアフレーム部21について詳細に説明する。
図4に示すように、ドアフレーム部21は金属製の板材を成型してなるものであり、例えば1枚の板材をロール成型することによって得ることや、複数のプレス成型された板材を組み合わせて得ることができ、いずれの方法で構成されたものであってもよい。ドアフレーム部21のフレーム上辺部21aは、全体として下方に開放する略コ字状に近い断面形状を有しており、底板部24と、底板部24の車室内側の端部から下方へ延びる車室内側板部25と、底板部24の車室外側の端部から下方へ延びる車室外側板部26とを有している。車室内側板部25における底板部24側の端部には、車室内側へ窪むように形成された窪み部25aが形成されている。また、車室内側板部25における窪み部25aよりも下側には、車室内側へ膨出する膨出部25bが形成されている。膨出部25bの方が窪み部25aよりも大きく形成されている。また、車室外側板部26の先端部には、車室内側へ突出する凸部26aが形成されている。
図示しないが、ドアフレーム部21のフレーム縦辺部21bは、前方に開放する略コ字状に近い断面形状を有しており、フレーム上辺部21aと同様に、底板部、車室内側板部及び車室外側板部を備えている。
(グラスランの構成)
図2に示すように、フロントドア用グラスラン23は、ドアフレーム部21のフレーム上辺部21aに沿うように、即ち、自動車1のルーフ4の前半部に沿って前後方向に延びる上部グラスラン23Aと、自動車のAピラー5に沿って上下方向に延びる前側縦方向グラスラン23Bと、自動車のBピラー6に沿って上下方向に延びる後側縦方向グラスラン23Cと、上部グラスラン23Aと前側縦方向グラスラン23Bとの境界部分において屈曲した前側コーナー部グラスラン23Dと、上部グラスラン23Aと後側縦方向グラスラン23Cとの境界部分において屈曲した後側コーナー部グラスラン23Eとを有している。すなわち、境界線L1よりも下側部分が前側縦方向グラスラン23Bである。境界線L1と境界線L3との間の部分が前側コーナー部グラスラン23Dである。境界線L3と境界線L4との間の部分が上部グラスラン23Aである。境界線L4と境界線L6との間の部分が後側コーナー部グラスラン23Eである。境界線L6よりも下側部分が後側縦方向グラスラン23Cである。
上部グラスラン23A、前側縦方向グラスラン23B、後側縦方向グラスラン23C、前側コーナー部グラスラン23D及び後側コーナー部グラスラン23Eは、例えばスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の熱可塑性エラストマーや、各種ゴム等のように、ドアガラス22とドアフレーム部21との間をシールすることができる弾性材からなり、弾性材を一体成形することによって得られたものである。尚、弾性材は、発泡材であってもよいし、非発泡のソリッド材あるいは微発泡ソリッド材であってもよいが、後述するように、変形を抑制したい部分のみソリッド材或いは微発泡ソリッド材とするのが好ましい。
図4に示すように、上部グラスラン23Aは、ドアフレーム部21のフレーム上辺部21aの内部に挿入された状態で取り付けられるグラスラン本体部40と、車室内側シールリップ部41と、車室外側シールリップ部45とを有している。車室外側シールリップ部45は、フロントドアガラス22の車室外面22aに接触するようになっている。
グラスラン本体部40は、底壁部42と、車室内側壁部43と、車室外側壁部44とを有しており、下方に開放する略コ字状に近い断面形状となっている。底壁部42の上面には、上方へ突出する凸部42a、42aが車幅方向に互いに間隔をあけて形成されている。凸部42a、42aは、フレーム上辺部21aの底板部24に当接するようになっている。
車室外側壁部44には、車室外側シールリップ部45が設けられている。車室外側シールリップ部45は、車室外側壁部44の端部から上方へ延びるように形成されている。また、車室外側壁部44には、ドアフレーム部21のフレーム上辺部21aの車室外側板部26を下方から覆うように形成されたカバー部47が設けられている。
車室内側壁部43の車室内側の面には、その上端部に車室内側へ突出する小片43aが形成されている。この小片43aは、車室内側板部25の窪み部25aに入り込んでおり、該窪み部25aの内面に当接して係合するようになっている。
車室内側壁部43の車室内側の面には、小片43aの形成箇所よりも下側に、車室内側へ突出する突出部43bが形成されている。この突出部43bは、車室内側板部25の膨出部25bに入り込んでおり、該膨出部25bの内面に当接して係合するようになっている。
車室内側壁部43の下端部に、車室内側シールリップ部41が一体成形されている。車室内側シールリップ部41は、車室内側壁部43の下端部からフロントドアガラス22の車室内面22bに向けて延び、先端側がフロントドアガラス22の車室内面22bに接触するように形成されている。すなわち、フロントドアガラス22が下降している状態では、図4に仮想線で一部を示すように、車室内側シールリップ部41は、車室内側壁部43の下端部から斜め上方へ向けて突出するようになっている。そして、車室内側シールリップ部41の突出方向中間部には、車室内側シールリップ部41の屈曲変形を容易にするために凹状部41aが形成されている。この凹状部41aの形成部位は他の部位に比べて薄肉部となり、凹状部41aの形成部位を境界とし、凹状部41aの形成部位よりも車室内側シールリップ部41の基端側が基端側部41bとされ、先端側が先端側部41cとされる。
フロントドアガラス22が上昇位置にある状態(全閉状態)では、車室内側シールリップ部41の先端側部41cの車室外面がフロントドアガラス22の車室内面22bに接触する一方、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの車室外面は、フロントドアガラス22の車室内面22bに対向するように位置し、平坦面41dとなっている。この車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dは、フロントドアガラス22を透過して車室内に入ってきた騒音の反射面となる面であり、フロントドアガラス22の車室内面22bから所定寸法だけ離れている。これにより、車室内側シールリップ部41の基端側部41bとフロントドアガラス22の車室内面22bとの間には空間Rが形成されている。平坦面41dは、下側へ行くほどフロントドアガラス22の車室内面22bからの離間距離が長くなるように傾斜しており、従って、空間Rの車室内外方向の寸法は下側へ行くほど長くなる。
この実施形態では、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dと、フロントドアガラス22の車室内面22bとのなす角度αは、35度以上65度以下に設定されている。角度αは、車室内側シールリップ部41の基端側部41bを押出成形する口金、或いは型成形する金型の形状設定によって容易に変更することが可能であり、角度αの設定に要するコストは僅かなものであるとともに、重量の増加も殆どない。
平坦面41dは、厳密に平坦である必要はなく、例えば極めて緩い曲率で湾曲していても平坦に近似できる形状であれば本発明の平坦面に含まれるものとする。また、平坦面41dの表面が粗くても平坦に近似できる形状であれば本発明の平坦面に含まれるものとする。
また、車室内側壁部43の車室内側シールリップ部41よりも下側には、ドアフレーム部21のフレーム上辺部21aの車室内側板部25に当接する当接部43cが形成されている。従って、車室内側壁部43は、少なくとも突出部43bと当接部43cの2箇所が車室内側板部25に当接して支持されることになるので、フレーム上辺部21aへの取り付け状態で安定する。特に、突出部43bと当接部43cの間の部分を安定させることができ、この安定した部分に車室内側シールリップ部41の基端側部41bが設けられているので、この基端側部41bも安定させることができ、ひいては、外力が作用した際に上記角度αの変動幅を小さくすることができる。また、車室内側シールリップ部41の基端側部41bには厚肉部41fが設けられており、厚肉部41fが車室内側壁部43と一体化している。これにより、車室内側シールリップ部41の先端側部41cの変形量を大きく確保しながら、基端側部41bの変形を抑制することができるので、外力が作用した際に上記角度αの変動幅を小さくすることができる。
尚、車室内側シールリップ部41の基端側部41b及び厚肉部41fは気泡の無いソリッド材、或いは微発泡ソリッド材で構成することが好ましい。また、車室内側壁部43における厚肉部41fよりも下側をソリッド材、或いは微発泡ソリッド材で構成することが好ましい。これにより、外力が作用した際に上記角度αの変動幅を小さくすることができる。他の部分は発泡材で構成するのが好ましく、これにより、軽量化を図ることができる。
車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dと、フロントドアガラス22の車室内面22bとのなす角度αを上記のように設定しているのは、上部グラスラン23Aだけとして、前側縦方向グラスラン23B、後側縦方向グラスラン23C、前側コーナー部グラスラン23D及び後側コーナー部グラスラン23Eについては角度αを上記範囲外の角度としてもよい。また、前側コーナー部グラスラン23D及び後側コーナー部グラスラン23Eの上部側において、上部グラスラン23Aとの境界部分から車室内側シールリップ部41の屈曲が開始する部分、即ち境界線L2と境界線L3との間の部分及び、境界線L4と境界線L5との間の部分をそれぞれ符号23F、符号23Gで示した時、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dと、フロントドアガラス22の車室内面22bとのなす角度αを上記のように設定しているのは、上部グラスラン23A、前側コーナー部グラスラン上部23F及び後側コーナー部グラスラン上部23Gだけとし、前側縦方向グラスラン23B及び後側縦方向グラスラン23C、更には前側コーナー部グラスラン23D及び後側コーナー部グラスラン23Eの上記符号23F及び23Gで示す部分以外の部分については角度αを上記範囲外の角度としてもよい。
また、図5に示す変形例のように、車室内側シールリップ部41の基端側部41bにおけるフロントドアガラス22の車室内面22aと対向する対向面が該車室内面22aへ向けて湾曲する湾曲面41gで構成されていてもよい。この湾曲面41gの曲率は大きく設定されており、湾曲面41gは平面に近い形状となっている。湾曲面41gは、車室内に入ってきた騒音の反射面となる。
変形例では、車室内側シールリップ部41をその先端側から基端側に亘って切断した切断面(図5の切断面)を見たとき、図5の下部に拡大して示すように、湾曲面41gを示す曲線が現れることになる。この曲線を構成している各点(A、B、C、…)における当該曲線の接線(a、b、c、…)を同図に示すように引く。図には便宜上、3本しか引いていないが、点の間隔を狭めることによって多数引くことができる。そして、接線cとフロントドアガラス22の車室内面22aとのなす角度をβ1、接線bとフロントドアガラス22の車室内面22aとのなす角度をβ2、接線aとフロントドアガラス22の車室内面22aとのなす角度をβ3とし、β1、β2、β3が含まれる範囲(角度範囲)を得る。この角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されている。
リヤドア用グラスラン33もフロントドア用グラスラン23と同様に構成されている。図3に示すように、境界線L1よりも下側部分が前側縦方向グラスラン33Bである。境界線L1と境界線L3との間の部分が前側コーナー部グラスラン33Dである。境界線L3と境界線L4との間の部分が上部グラスラン33Aである。境界線L4と境界線L6との間の部分が後側コーナー部グラスラン33Eである。境界線L6よりも下側部分が後側縦方向グラスラン33Cである。前側コーナー部グラスラン上部を符号33Fで示し、後側コーナー部グラスラン上部を符号33Gで示す。
(実施形態の作用効果)
次に、実施形態の作用効果について説明する。作用効果を実証するための試験を行った。試験は、図示しないが自動車1の車室外に全方位スピーカーを設置し、フロントドアガラス22及びリヤドアガラス32を全閉にした状態で、該スピーカーから音を発生させ、車室内に設置したマイクを使用して音圧を測定した。マイクは、乗員の頭部に相当する所に設置した。
測定結果を図6にグラフで示す。図6の横軸は測定周波数であり、縦軸は音圧レベルであり、縦軸の上側へ行くほど音圧が高いことを示す。実施例は、上部グラスラン23A、後側コーナー部グラスラン23E及び後側縦方向グラスラン23Cにおいて、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dと、フロントドアガラス22の車室内面22bとのなす角度αを45度に設定した場合であり、比較例は、角度αを25度に設定した場合である。測定結果から明らかなように、実施例では比較例に比べて2000Hz近傍及び3000Hzを超えて5000Hzに至る広範囲の音圧が2dB〜3dB程度低下しており、顕著な音圧低減効果が得られている。
本願発明者が角度αを15度から90度まで細かく変更しながら上記試験を行ったところ、角度αが35度未満の場合、及び角度αが65度よりも大きい場合には、角度αが35度以上65度以下の場合に比べて音圧が高くなることが顕著に現れた。従って、角度αを35度以上65度以下にするのが好ましい。特に好ましいのは、角度αが40度以上50度以下であった。
すなわち、角度αが35度以上となっていることで、フロントドアガラス22を透過して、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dとフロントドアガラス22の車室内面22bとの間の空間Rに入った騒音は、該空間R内で反射増幅されにくくなる。また、ドアガラス22の車室内面とのなす角度αが65度以下であることから、車室内側シールリップ部41の基端側で反射され、ドアガラス22を透過して再び車室外へ出て行く音の減少を抑えることができる。これにより、乗員の耳に届く騒音の音圧が小さくなることが試験結果からも明らかである。
さらに、角度αを35度以上に設定することで、車室外側からフロントドアガラス22を透過して平坦面41dに向けて入射する音の入射角度θ(図4に示す)が、角度αを例えば25度に設定した場合に比べて小さくなる。これにより、平坦面41dに対して斜めに入射する音成分そのものが減るため、いわゆるコインシデンス効果によってフロントドアガラス22の透過損失が高くなり、このことによっても乗員の耳に届く騒音の音圧が小さくなる。尚、音の入射角度θは、フロントドアガラス22の車室外面22aに向かう音の進入方向と、該車室外面22aとのなす角度である。
尚、車両構造上の観点からいうと、ドアガラス22が上昇する際にドア2の建付けばらつきによっては、ドアガラス22の先端が基端側部41bの平坦面41dへ衝突することがある。この際、上記角度αが45度以内であると、衝突の際のエネルギーを逃がすことができるので、ドア2の破損を回避でき好ましい。
また、図5に示す変形例の場合も空間Rの形状は上記実施例のものと略同様であることから実施例と同様な作用効果を奏することができる。また、リヤドア用グラスラン33による作用効果もフロントドア用グラスラン23による作用効果と同様である。
以上説明したように、この実施形態によれば、フロントドアガラス22を透過して車室内に入った騒音が、車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dとドアガラス22の車室内面22bとの間の空間R内で反射増幅されにくくなる。また、車室内側シールリップ部41の基端側で反射され、ドアガラス22を透過して再び車室外へ出て行く音の減少を抑えることができる。さらに、平坦面41dに対して斜めに入射する音成分そのものが減るため、いわゆるコインシデンス効果によってフロントドアガラス22の透過損失が高くなる。これらのことにより、フロントドア用グラスラン23の一部の形状を設定するという簡単な構成で、重量増やコスト増を抑制しながら、乗員の耳に届く騒音の音圧を小さくすることができる。
また、上部グラスラン23A及びコーナー部グラスランの一部23F、23Gは乗員の耳に近いところに位置することになり、これら上部グラスラン23A及びコーナー部グラスラン23D、23Eにおける騒音低減の寄与率は大きなものになる。従って、上部グラスラン23A及びコーナー部グラスランの一部23F、23Gにおける車室内側シールリップ部41の基端側部41bの平坦面41dと、フロントドアガラス22の車室内面22bとのなす角度αを上記のように設定することで、騒音低減の効果がより顕著になる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用ドアのグラスランは、例えば自動車の側部に設けられるドアに適用することができる。
1 自動車
4 ルーフ
5 Aピラー
6 Bピラー
20 フロントドア
21 ドアフレーム部
22 フロントドアガラス
23 フロントドア用グラスラン
23A 上部グラスラン
23B 前側縦方向グラスラン
23C 後側縦方向グラスラン
23D 前側コーナー部グラスラン
23E 後側コーナー部グラスラン
40 グラスラン本体部
41 車室内側シールリップ部
41b 基端側部
41c 先端側部
41d 平坦面
41g 湾曲面
R 空間

Claims (6)

  1. ドアガラスの縁部に沿って延びるように形成されたドアフレーム部に取り付けられ、上記ドアガラスと上記ドアフレーム部との間をシールする弾性材からなる車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、上記ドアフレーム部に取り付けられるグラスラン本体部と、該グラスラン本体部の車室内側から上記ドアガラスの車室内面に向けて延び、その突出方向中間部に、他の部位に比べて薄肉部となる凹状部が形成され、該凹状部の形成部位を境界として先端側が、該凹状部で屈曲変形して該ドアガラスの車室内面に接触するように形成された車室内側シールリップ部とを備え、
    上記グラスラン本体部の車室内側には、上記ドアフレーム部に当接する突出部が形成され、
    上記車室内側シールリップ部の基端側は上記ドアガラスの車室内面から車室内側へ離れるように形成され、上記車室内側シールリップ部の基端側と上記ドアガラスの車室内面との間には、空間が形成され、
    上記車室内側シールリップ部における上記ドアガラスの車室内面との間に上記空間を形成する部分と上記凹状部よりも基端側の部分との間の中間部分は、上記ドアガラスの車室内面に接触するように形成され、
    上記車室内側シールリップ部の上記中間部分と上記突出部とは、車室内外方向から見たときに互いに重複するように存在しており、
    上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
  2. ドアガラスの縁部に沿って延びるように形成されたドアフレーム部に取り付けられ、上記ドアガラスと上記ドアフレーム部との間をシールする弾性材からなる車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、上記ドアフレーム部に取り付けられるグラスラン本体部と、該グラスラン本体部の車室内側から上記ドアガラスの車室内面に向けて延び、その突出方向中間部に、他の部位に比べて薄肉部となる凹状部が形成され、該凹状部の形成部位を境界として先端側が、該凹状部で屈曲変形して該ドアガラスの車室内面に接触するように形成された車室内側シールリップ部とを備え、
    上記グラスラン本体部の車室内側には、上記ドアフレーム部に当接する突出部が形成され、
    上記車室内側シールリップ部の基端側は上記ドアガラスの車室内面から車室内側へ離れるように形成され、上記車室内側シールリップ部の基端側と上記ドアガラスの車室内面との間には、空間が形成され、
    上記車室内側シールリップ部における上記ドアガラスの車室内面との間に上記空間を形成する部分と上記凹状部よりも基端側の部分との間の中間部分は、上記ドアガラスの車室内面に接触するように形成され、
    上記車室内側シールリップ部の上記中間部分と上記突出部とは、車室内外方向から見たときに互いに重複するように存在しており、
    上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
    上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
  3. 請求項1に記載の車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、車両のルーフに沿って延びる上部グラスランと、車両のピラーに沿って延びる縦方向グラスランとを有し、
    上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
  4. 請求項2に記載の車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、車両のルーフに沿って延びる上部グラスランと、車両のピラーに沿って延びる縦方向グラスランとを有し、
    上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
    上記上部グラスランの上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
  5. 請求項3に記載の車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、上記上部グラスランと上記縦方向グラスランとの境界部分において屈曲したコーナー部グラスランを有し、
    上記コーナー部グラスランの少なくとも上部側における上記上部グラスランとの境界部分から上記車室内側シールリップ部の上記屈曲が開始する部分の間において、上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する平坦面と、上記ドアガラスの車室内面とのなす角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
  6. 請求項4に記載の車両用ドアのグラスランにおいて、
    上記グラスランは、上記上部グラスランと上記縦方向グラスランとの境界部分において屈曲したコーナー部グラスランを有し、
    上記コーナー部グラスランの上記車室内側シールリップ部の基端側における上記ドアガラスの車室内面と対向する対向面が該車室内面へ向けて湾曲する湾曲面で構成され、
    上記コーナー部グラスランの少なくとも上部側における上記上部グラスランとの境界部分から上記車室内側シールリップ部の上記屈曲が開始する部分の間において、上記車室内側シールリップ部をその先端側から基端側に亘って切断した切断面に現れる上記湾曲面を示す曲線を構成している各点における当該曲線の接線をそれぞれ引き、これら接線と上記ドアガラスの車室内面とのなす角度を求めて角度範囲を得たとき、該角度範囲の中央値となる角度が35度以上65度以下に設定されていることを特徴とする車両用ドアのグラスラン。
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