JP6794759B2 - 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法 - Google Patents

塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6794759B2
JP6794759B2 JP2016200578A JP2016200578A JP6794759B2 JP 6794759 B2 JP6794759 B2 JP 6794759B2 JP 2016200578 A JP2016200578 A JP 2016200578A JP 2016200578 A JP2016200578 A JP 2016200578A JP 6794759 B2 JP6794759 B2 JP 6794759B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lip surface
longitudinal direction
plate
lip
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016200578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018061928A (ja
Inventor
津田 陽一
陽一 津田
東田 佳久
佳久 東田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2016200578A priority Critical patent/JP6794759B2/ja
Publication of JP2018061928A publication Critical patent/JP2018061928A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6794759B2 publication Critical patent/JP6794759B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、フィルムや不織布、紙などの両面に塗液を塗布する塗布ヘッドと、この塗布ヘッドを用いた塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法に関する。
ウェブの両面に塗膜を付ける方法は、逐次塗布法と同時塗布法に大別されるが、ウェブの片面ずつ塗膜を付ける逐次塗布法はタクトタイムが長く、必要なスペースも大きく、生産効率が悪いことから、近年は同時塗布法が主流になりつつある。
同時塗布法は、ウェブを挟んで両側にロールやナイフ、ダイなどを配した塗布ヘッドを用いて塗布を行うことが知られており、いずれの塗布ヘッドを選択するのかは、塗布する塗液の性質や、所望する塗膜の厚み精度、コストなどを鑑みて選定される。
このような塗布ヘッドとして特許文献1には、ドープ浴と呼ぶ塗液を貯める貯液部をウェブが通過した後、ウェブを挟んでウェブ面と直交する方向に水平に相対して設置した計量・平滑化治具と呼ぶリップの間を通過させて塗膜を形成する塗布ヘッドが開示されている。また、特許文献1には、所定のクリアランスを有してウェブを挟んで対峙する二つのダイの間を通過させて塗膜を形成する塗布ヘッドも開示されている。
また、特許文献2には、2種の塗材を両面に同時塗布するために、特許文献1における貯液部と計量部からなる部分とダイとを組み合わせたような塗布ヘッドが開示されている。この塗布ヘッドによる塗布で、基材と接する下層への塗布は貯液部と計量部が緩やかな傾斜で繋がる部分が担い、上層(表層)への塗布はダイのような部分が担っている。
特許文献1や特許文献2における貯液部と計量部を通過させてウェブの両面に同時に塗膜を形成する塗布ヘッドでは、相対して設置したリップ面間の距離で、ウェブへの塗液の塗布量が決まるため、ウェブ両面に同じ量で、かつウェブ幅で均一に塗布するためには、リップ面間の距離を厳密に一定にする必要がある。
そのような、相対する面と面の間の間隙を一定に調整する方法として、例えば特許文献3には、ダイを構成するブロックの少なくとも一方に、スリットとスリットを挟むようにボルト−ナットをはめ込む溝を有し、このボルト−ナットの締緩によりブロックを弾性変形させてリップを押し引きすることで、ダイ流路を構成し相対する面間の間隙を調節する調整手段を備えたダイが開示されている。
特開2011−12266号公報 欧州特許第1270133号公報 特開2011−194291号公報
特許文献3に開示されたような、ダイ流路を構成し相対する面間の間隙を調整する手段としてボルトを使用する方法は、間隙の調整のための操作性を重視するために、ダイを構成するブロック部材本体を変形しやすい構造としているので、そのような変形しやすいダイ本体を高精度で加工することは困難であることから、間隙を調整することが前提となり、作業が煩雑になる。
また、ウェブへの塗布は近年特に要求精度が高く、サブミクロンオーダーでの高精度な調整が必要となる場合があるが、このような場合に、ボルトの押し引きで調整するような調整では、ボルトが持つ遊びにより正確な位置に調整を行うことが困難であり、また例えトルク管理等で管理をしたとしても調整の再現性が乏しいため、所望の間隙分布となるまで、繰り返し調整を行うことになる。
そのため、特許文献1に示すウェブの両面に同時に塗膜を形成する塗布ヘッドのような、リップ面間の間隙でウェブ両面への塗布量が決まる塗布ヘッドでは、リップ面間の間隙の高精度な調整に特許文献3に開示されたような間隙の調整手段や方法を適用するのは適当ではなく、リップ面間の間隙を高精度で再現性の高い調整が可能な新たな塗布ヘッドやその間隙の調整方法が求められている。
そのため本発明の目的は、このような、貯液部と計量部を通過させてウェブの両面に同時に塗膜を形成する塗布に用いる塗布ヘッドにおいて、高精度に加工された塗布ヘッドであっても、極めて高精度で、かつ再現性も高いリップ面間の間隙の調整ができる塗布ヘッドや、その塗布ヘッドを用いた塗布装置、およびその塗布ヘッドのリップ面間の間隙の調整方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の塗布ヘッドは、第1リップ面を有する第1部材と第2リップ面を有する第2部材とを備え、前記第1リップ面と前記第2リップ面が所定の間隙をあけて相対するように、前記第1部材と前記第2部材が配された塗布ヘッドであって、
前記第1部材の前記第1リップ面の背面側に配された第1プレートであって、その長手方向が前記第1リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第1部材に締結された第1プレートを備えている。
また、本発明の塗布ヘッドは、前記第2部材の前記第2リップ面の背面側に配された第2プレートであって、その長手方向が前記第2リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第2部材に締結された第2プレートを備えたものが好ましい。
さらに、本発明の塗布ヘッドは、前記第1プレートの前記第1リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第1部材の断面2次モーメントよりも小さい、および/または、前記第2プレートの前記第2リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第2部材の断面2次モーメントよりも小さいものが好ましい。
上記目的を達成する本発明の塗布装置は、本発明の塗布ヘッドを備え、前記第1リップ面と前記第2リップ面との間を通過するウェブの両面に塗布液を塗布する塗布装置である。
また、本発明の塗布装置は、前記第1プレートの長手方向の長さ、および/または、前記第2プレートの長手方向の長さが、前記ウェブの幅方向の長さ以上であることが好ましい。
上記目的を達成する本発明の塗布ヘッドのリップ面間の間隙の調整方法は、本発明の塗布ヘッドの相対するリップ面間の間隙の調整方法であって、
前記第1部材と前記第1プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第1部材と前記第1プレートとを前記ボルトで締結して、第1部材を変形させ、
前記第2リップ面を基準として前記第1リップ面を変形させて、第1リップ面と第2リップ面との間隙を第1リップ面および第2リップ面の長手方向に渡って一定となるように調整する方法である。
上記目的を達成する本発明の別方法の塗布ヘッドのリップ面間の間隙の調整方法は、本発明の塗布ヘッドの相対するリップ面間の間隙の調整方法であって、
前記第1部材と前記第1プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第1部材と前記第1プレートとを前記ボルトで締結して、第1部材を変形させ、
前記第2部材と前記第2プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第2部材と前記第2プレートとを前記ボルトで締結して、第2部材を変形させ、
前記第1リップ面および前記第2リップ面を互いに変形させて、第1リップ面と第2リップ面との間隙を第1リップ面および第2リップ面の長手方向に渡って一定となるように調整する方法である。
本発明によれば、相対するリップ面間にウェブを通過させることでその両面に同時に塗液を塗布する塗布ヘッドにおいて、高精度加工により製作した塗布ヘッドのリップ面間の間隙をさらに調整して長手方向に渡って一定にする必要があってもその微調整が可能であり、かつ再現性もある、ウェブ両面に同時に塗液の塗布が可能な塗布ヘッドと、そのヘッドを用いた塗布装置、さらにその塗布ヘッドの調整方法を提供することができる。
本発明に係るウェブ両面に塗液を塗布する塗布装置を示す断面概略図 リップ面間隙調整前の塗布ヘッドの上面図 塗布装置に搭載する本発明の一実施形態に係る塗布ヘッドの上面図 本発明の別実施形態に係る塗布ヘッドの上面図
図1は、本発明に係る塗布ヘッド1を含むウェブの両面に塗液60を塗布する塗布装置90を示す断面概略図であり、図3は、その塗布装置90に搭載する塗布ヘッド1の上面図を示している。これらを用いてまず、本発明に係るウェブの両面に塗液を塗布する塗布装置90について説明する。
まず、図1、図3に示す塗布ヘッド1は、第1部材2と第2部材3からなり、第1部材2は第1リップ面20、第2部材3は第2リップ面30をそれぞれ有し、また、この塗布ヘッド1は、第1部材2の第1リップ面20の背面側に第1プレート25を有している。この第1プレート25は、図1に示す通り断面形状が略矩形状であり、また図3に示す通り第1部材2の第1リップ面20の長手方向と略平行になるように伸びている。
図3は、塗布ヘッド1の第1部材2と第1プレート25との間に、第1部材2の第1リップ面20の長手方向の中央付近でシム27を挟み、この状態で、第1部材2と第1プレート25とをボルト26で締結した状態を図示している。第1部材2と第1プレート25との間にシム27を挟まない状態でボルト26を締結すると、第1リップ面20と第1プレート25とは略平行であるが、第1部材2と第1プレート25との間にシム27を挟んだ状態でボルト26を締結すると、第1リップ面20を有する第1部材2と第1プレート25が互いに変形し、第1部材2の変形に伴って第1リップ面20も変形する。
図1に示す塗布装置90は、塗布ヘッド1を用いてウェブ50の両面に塗液60を塗布する塗布装置である。その塗布装置90で、塗布ヘッド1は、第1部材2の第1リップ面20と第2部材3の第2リップ面30が所定の間隙tを空けて相対して、ウェブ50の搬送方向の面と直交するように配されている。また、塗布装置90において、塗布ヘッド1は、第1部材2の第1リップ面20と第2部材3の第2リップ面30の上方に塗液60を貯留している。
次に、塗布ヘッド1を備えた図1に示す塗布装置90を用いたウェブ50への塗液60の塗布について詳しく説明する。
まず塗布の前には予め、相対する塗布ヘッド1の第1部材2と第2部材3の間にウェブ50を通すことで、第1リップ面20と第2リップ面30の間を通過するようする。それから第1リップ面20と第2リップ面30を所定の間隙tに調整した後に、塗布ヘッド1の第1部材2と第2部材3に囲まれる領域に塗液60を貯留する。それから、ウェブ50を塗布ヘッド1の鉛直上方から下方に向けて搬送することで、ウェブ50を塗布ヘッド1の鉛直上方から第1リップ面20と第2リップ面30の間を通過させて、ウェブ50の両面に塗液60を塗布する。このとき、ウェブ50への塗液60の塗布量は、塗液60を計量する第1リップ面20と第2リップ面30の間隙tによって決まる。
ここで、第1部材2と第1プレート25の間にシム27を挿入してボルト26を締結する前の塗布ヘッド1について、その上面図である図2を用いて説明する。
図2に示すように、塗布ヘッド1は、第1部材2と第1プレート25、およびこれらを締結する長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルト26を有しており、ボルト26を緩めることで、第1部材2と第1プレート25との間に空間を形成することができる構造になっている。この構造とすることで、ボルト26を緩めて形成される第1部材2と第1プレート25との間の空間の長手方向の所望の位置に、厚みを調整したシムを挿入してからボルト26を締結することで、第1部材2と第1プレート25を互いに変形させて、第1部材2の第1リップ面20の長手方向の形状を所望の形状に変更、調節することができ、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tを長手方向に渡って一定に調整することができる。
図2に示す塗布ヘッドは、第1部材2の第1リップ面20の背面側に第1プレート25を有する構成となっているが、これに加えて、図4に示すように、第2部材3の第2リップ面30の背面側に第2プレート35を有してもよい。第2プレート35は、断面形状が略矩形状で、第2リップ面30の長手方向と略平行になるように伸びており、第2部材3と第2プレート35を長手方向に間隔を空けて複数のボルト36で締結されるものである。第2プレート35を有することで、第2リップ面30の長手方向の形状も所望の形状に変更、調節することができるようになり、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙を長手方向に渡ってより一定に調整することができる。
前述の第1部材2、第1リップ面20および第1プレート25の変形の仕方と同様に、第2部材3と第2プレート35との間にシム37を挟まない状態でボルト36を締結すると、第2リップ面30と第2プレート35とは略平行であるが、第2部材3と第2プレート35との間にシム37を挟んだ状態でボルト36を締結すると、第2リップ面30を有する第2部材3と第2プレート35が互いに変形し、第2部材3の変形に伴い第2リップ面30も変形する。
塗布ヘッド1の第1部材2と第1プレート25の間の空間に所定の厚みのシム27を挿入するためには、第1部材2と第1プレート25とは平面で接触することがよく、挿入したシム27の厚みに応じて第1リップ面20の長手方向の形状を順次変化させるためには、第1プレート25の断面形状は略矩形状が好ましい。同様の理由で、第2プレート35の長手方向に垂直な断面も略矩形状であることが好ましい。
塗布ヘッド1の第1部材2と第1プレート25を締結するための長手方向に並ぶ複数のボルト26は、それぞれどの位置にあっても構わないが、第1リップ面20の長手方向の形状を調整するための厚みを調整したシム27を、第1部材2と第1プレート25の間の空間のどの位置にも挿入できるように、長手方向における複数のボルト26の位置は、第1プレート25の長手方向の両端付近と中央付近を含む複数の位置に配することが好ましい。同様の理由で、第2部材3と第2プレート35を締結するための長手方向に並ぶ複数のボルト36は、第2プレート35の長手方向の両端付近と中央付近を含む複数の位置に配することが好ましい。
次に、図2に示す塗工ヘッド1を、図3に示すように第1部材2と第1プレート25との間の空間に所定の厚みのシム27を挿入することで、第1リップ面20の長手方向の形状を変形させて、塗布ヘッド1の第1リップ面20と第2リップ面30とのリップ面間の間隙tを長手方向に渡って一定に調整する方法について詳しく説明する。
図2に示すように、塗布ヘッド1の第1部材2の第1リップ面20は、第2部材3の第2リップ面30が長手方向の中心付近が第1リップ面20から離れるような形状で僅かに湾曲しているのに対して、長手方向で略一直線状である。そのため、第1リップ面20と第2リップ面30とのリップ面間の間隙tは、塗布ヘッド1の長手方向の両端付近で狭く、中央付近で広くなっている。このリップ面間の間隙tを長手方向に渡って一定にするには、第1リップ面20の長手方向の形状を第2リップ面30の長手方向の形状に、または第2リップ面30の長手方向の形状を第1リップ面20の長手方向の形状に、倣うように変形させる必要がある。ここでは、第1部材2の第1リップ面20の背面側に第1プレート25を有することで、長手方向の形状を変形させることができる第1リップ面20を、第2リップ面30に倣うように調整する。
第1リップ面20の長手方向の形状は略一直線状であるため、これを、長手方向の中央付近が第1リップ面20から離れるように湾曲しており相対する第2リップ面30に倣わせるためには、第1リップ面20の長手方向の中央付近を第2リップ面30に近付けるように変形させて湾曲させる必要がある。そこで、第1部材2と第1プレート25を締結する複数のボルト26を緩めて第1部材2と第1プレート25の間に空間を作り、その空間に所定の厚みのシム27を、長手方向の中央に挿入してボルト26を締結する。すると、図2では互いに接していた第1部材2と第1プレート25が、図3に示すように、長手方向の中央付近で互いに離れるように変形する。このとき、第1部材2の第1プレート25との接触面の反対面にあたる第1リップ面20は、相対する第2リップ面30に近付くように変形して、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tを長手方向に渡って一定にすることができる。このように第1部材2の第1リップ面20の背面側に第1プレート25を有することで、第1リップ面20の長手方向の形状を変形することができ、そのことにより第1リップ面20と第2リップ面30とのリップ面間の間隙tを一定にすることができる。
なお、第1部材2と第1プレート25を互いに変形させるためにそれらの間に挿入するのはシム27が好ましい。シム27であれば、その厚みが厳密に管理されており、同じ厚みのものを挿入すれば変形量も同じとなり再現性もあり、繰り返しての調整も容易となるためである。また、そのシム27の厚みは、第1部材2の第1リップ面20をどの程度変形させるかによって選定、調整すればよい。さらに、そのシム27を挿入する長手方向の位置は、第1リップ面20が相対する第2リップ面30の形状により適切に選択すればよく、どの位置であっても構わず、また、その位置が複数であっても構わない。
第1プレート25を有する塗布ヘッド1の、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tの調整方法は上記の通りであるが、図4に示すような、第1プレート25に加えて第2部材3の第2リップ面30の背面側に第2プレート35を有する塗布ヘッド1であれば、第1部材2と第1プレート25の間の空間に所定の厚みのシム27を挿入して複数のボルト26を締結することで第1リップ面20の長手方向の形状を変形させることに加えて、相対する第1リップ面20の形状に倣うように第2部材30と第2プレート35の間の空間に所定の厚みのシム37を挿入して複数のボルト36で締結することで、第2リップ面30の長手方向の形状を変形させ、それにより、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tを調整できる。この方法であれば、第1リップ面20と第2リップ面30とを所望の形状にしつつ、リップ面間の間隙tを長手方向に渡って一定とすることができる。
なお、第2部材3と第2プレート35を互いに変形させるためにそれらの間に挿入するのは、第1部材2と第1プレート25における理由と同様でシムが好ましく、また、その厚みは、第2リップ面30をどの程度変形させるかによって選定、調整すればよく、さらに、それを挿入する長手方向の位置は、第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tが一定になるように適切に選択すればよく、どの位置であっても構わず、また、その位置が複数であっても構わない。
ここで、塗布ヘッドの第1プレート25の第1リップ面20の長手方向に対する断面2次モーメントは、第1部材2の断面2次モーメントよりも小さいことが好ましい。断面2次モーメントは、その部材への外力に対する強さを表すものであり、断面2次モーメントが大きいほど変形しにくいことを意味する。変形しにくいということは、変形させたときにその変形量が僅かになり、変形量を微調整することができる。そのため、第1部材2と第1プレート25の間の空間にシム27を挿入して複数のボルト26を締結して、第1部材2の第1リップ面20の長手方向の形状を変形させるときに、第1プレート25の長手方向に対する断面2次モーメントが第1部材2の断面2次モーメントよりも小さいほうが、第1部材2の第1リップ面20の長手方向の形状も微調整することが可能となる。同様の理由で、第2プレート35の第2リップ面30の長手方向に対する断面2次モーメントは、第2部材3の断面2次モーメントよりも小さいことが好ましい。
また、塗布装置90に搭載する塗布ヘッド1の第1プレート2の長手方向の長さは、塗布するウェブ50の幅方向の長さ以上であることが好ましい。ウェブ50への塗液60の塗布は、ウェブ50の幅方向全域に渡るため、第1プレート2の長手方向の長さがウェブ50の幅方向の長さ以上であれば、ウェブ50の幅方向における塗液60の塗布量を決める第1リップ面20と第2リップ面30のリップ面間の間隙tのバラツキを、ウェブ50の幅方向の長さ全体に渡って調整でき、ウェブ50への塗液60の塗布にウェブ50の幅方向でバラツキが生じるのを抑えることできる。同様の理由で、第2プレート35の長手方向の長さは、ウェブ50の幅方向の長さ以上であることが好ましい。
上記の通り、本発明にかかる塗布ヘッド、塗布装置および塗布ヘッドのリップ面間隙の調整方法を用いれば、ウェブの両面同時に塗液を均一な膜厚で塗布することができる。
本発明は、両面に同時に塗膜を付けた紙や金属薄膜、フィルム、布などのウェブの製造に適用できるが、これに限られるものではない。
1 塗布ヘッド
2 第1部材
3 第2部材
20 第1リップ面
25 第1プレート
26 ボルト
27 シム
30 第2リップ面
35 第1プレート
36 ボルト
37 シム
50 ウェブ
60 塗液
90 塗布装置
t リップ面間の間隙

Claims (7)

  1. 第1リップ面を有する第1部材と第2リップ面を有する第2部材とを備え、前記第1リップ面と前記第2リップ面が所定の間隙をあけて相対するように、前記第1部材と前記第2部材が配された塗布ヘッドを備えた塗布装置であって、
    前記塗布ヘッドが、前記第1部材の前記第1リップ面の背面側に配された第1プレートであって、その長手方向が前記第1リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第1部材に締結された第1プレートを備え
    前記第1リップ面と前記第2リップ面との間を通過するウェブの両面に塗布液を塗布する、塗布装置
  2. 前記塗布ヘッドが、前記第2部材の前記第2リップ面の背面側に配された第2プレートであって、その長手方向が前記第2リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第2部材に締結された第2プレートを備えた、請求項1の塗布装置。
  3. 前記塗布ヘッドが、前記第1プレートの前記第1リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第1部材の断面2次モーメントよりも小さい、および/または、前記第2プレートの前記第2リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第2部材の断面2次モーメントよりも小さい、請求項1または2の塗布装置
  4. 前記第1プレートの長手方向の長さ、および/または、前記第2プレートの長手方向の長さが、前記ウェブの幅方向の長さ以上である、請求項の塗布装置。
  5. 布ヘッドの相対するリップ面間の間隙の調整方法であって、
    前記塗布ヘッドは、
    第1リップ面を有する第1部材と第2リップ面を有する第2部材とを備え、前記第1リップ面と前記第2リップ面が所定の間隙をあけて相対するように、前記第1部材と前記第2部材が配され、
    前記第1部材の前記第1リップ面の背面側に配された第1プレートであって、その長手方向が前記第1リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第1部材に締結された第1プレートを備えており、
    前記第1部材と前記第1プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第1部材と前記第1プレートとを前記ボルトで締結して、第1部材を変形させ、
    前記第2リップ面を基準として前記第1リップ面を変形させて、第1リップ面と第2リップ面との間隙を第1リップ面および第2リップ面の長手方向に渡って一定となるように調整する、塗布ヘッドのリップ面間隙の調整方法。
  6. 布ヘッドの相対するリップ面間の間隙の調整方法であって、
    前記塗布ヘッドは、
    第1リップ面を有する第1部材と第2リップ面を有する第2部材とを備え、前記第1リップ面と前記第2リップ面が所定の間隙をあけて相対するように、前記第1部材と前記第2部材が配され、
    前記第1部材の前記第1リップ面の背面側に配された第1プレートであって、その長手方向が前記第1リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第1部材に締結された第1プレートを備え、
    前記第2部材の前記第2リップ面の背面側に配された第2プレートであって、その長手方向が前記第2リップ面の長手方向に略平行となるように伸び、その長手方向に垂直な断面が略矩形状であり、その長手方向に間隔をあけて並ぶ複数のボルトにより前記第2部材に締結された第2プレートを備えており、
    前記第1部材と前記第1プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第1部材と前記第1プレートとを前記ボルトで締結して、第1部材を変形させ、
    前記第2部材と前記第2プレートとの間の1箇所以上に厚さを調整したシムを挿入し、前記シムを挿入した状態で前記第2部材と前記第2プレートとを前記ボルトで締結して、第2部材を変形させ、
    前記第1リップ面および前記第2リップ面を互いに変形させて、第1リップ面と第2リップ面との間隙を第1リップ面および第2リップ面の長手方向に渡って一定となるように調整する、塗布ヘッドのリップ面間隙の調整方法。
  7. 前記塗布ヘッドが、前記第1プレートの前記第1リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第1部材の断面2次モーメントよりも小さい、および/または、前記第2プレートの前記第2リップ面の長手方向に対する断面2次モーメントが前記第2部材の断面2次モーメントよりも小さい、請求項5または6の塗布ヘッドのリップ面間隔の調整方法。
JP2016200578A 2016-10-12 2016-10-12 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法 Active JP6794759B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016200578A JP6794759B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016200578A JP6794759B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018061928A JP2018061928A (ja) 2018-04-19
JP6794759B2 true JP6794759B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=61966307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016200578A Active JP6794759B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6794759B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108582618A (zh) * 2018-06-19 2018-09-28 常州腾拓机械设备有限公司 一种用于片状明胶的布胶装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6042588B2 (ja) * 1978-07-11 1985-09-24 三洋電機株式会社 電池用電極の製造法
JPH1015461A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Sony Corp 塗布装置
JP4358010B2 (ja) * 2004-03-25 2009-11-04 富士フイルム株式会社 塗布装置及び塗布方法
JP4436281B2 (ja) * 2005-06-20 2010-03-24 東レエンジニアリング株式会社 塗工装置
JP5479259B2 (ja) * 2010-07-29 2014-04-23 富士フイルム株式会社 塗布装置、及び光学フィルムの製造方法
JP6651920B2 (ja) * 2016-03-16 2020-02-19 東レ株式会社 塗膜付きウェブの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018061928A (ja) 2018-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60224574T2 (de) Verfahren zum Verbessern der Gleichmäßigkeit einer Beschichtung
DE69924956T2 (de) Vorrichtung und Verfahren zum streifenförmigen Auftragen von Bechichtungsmaterial
KR101185395B1 (ko) 용융 도금 시스템의 스트리핑 노즐들 사이에서 안내되고 코팅층이 구비된 스트립을 안정화하기 위한 방법 및 그 용융 도금 시스템
DE60206244T2 (de) Verfahren und vorrichtung zum beschichten mit "pick-und-place" einrichtungen mit gleichen oder im wesentlichen gleichen perioden
KR20140145102A (ko) 심 부재, 다이 코터 및 도포막의 제조 방법
US20180117619A1 (en) Slot die coating apparatus
JP2008178818A (ja) スリットダイ及びシム
JP2006239664A (ja) ダイヘッド及びスリットギャップ調整方法
JP5114037B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP6794759B2 (ja) 塗布装置、および塗布ヘッドの調整方法
US9057392B2 (en) Web-handling machine frame
WO2005028123A1 (en) Methods for forming a coating layer having substantially uniform thickness, and die coaters
JP6452212B2 (ja) ストリップを圧延エンボス加工するための方法および装置
DE102006033699A1 (de) Drahtsäge mit kontrollierbarem Drahtfeld
JP7016299B2 (ja) ダイヘッド及び塗工装置
JP2005270704A (ja) 塗工装置
JP2007021395A (ja) ダイヘッド
JP2017183010A (ja) 電池用極板の製造装置
JP6593093B2 (ja) 塗布装置、塗工装置および塗膜付ウェブの製造方法
EP1287906A2 (en) Coating apparatus
JP2017080684A (ja) 塗工装置
JP4830754B2 (ja) 塗布装置および塗膜の形成方法
CN115245889A (zh) 模头
JP2004113960A (ja) ダイヘッド、リップ面真直度調整方法及び塗布膜厚調整方法
JP6769224B2 (ja) 塗布ヘッド、塗布装置および塗布ヘッドの調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201026

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6794759

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151