JP2017080684A - 塗工装置 - Google Patents

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和夫 野村
賢司 北島
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賢司 北島
元井 昌司
Masashi Motoi
昌司 元井
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Abstract

【課題】シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることができる塗工装置を提供する。【解決手段】所定方向に搬送されるシート状の基材Wの下方に配置されて上向きに塗工液を吐出するダイ3を備え、ダイ3は塗工液の吐出口13を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材Wの搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップ14と下流側リップ15とを有し、上流側リップ14は下流側リップ15よりも基材Wの搬送方向の上流側に設けられ、少なくとも下流側リップ15は、下流側リップ15の長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、基材の両面に対して塗工を行う塗工装置に関するものである。
たとえば電池用極板の製造では、特許文献1に示すように、ロールトゥロールで搬送されるシート状の基材に、活物質、バインダー、導電助剤および溶媒を含む塗工液がダイの吐出口から塗工され、塗工膜が形成される。ダイの吐出口は基材の幅方向(短手方向)を長手方向とするスリット状の形状を有しており、この吐出口から均一に塗工液を吐出することにより、基材の幅方向に関して均一な厚みの塗工膜を形成することができる。
また、電池の高容量化のために、基材の両面に塗工膜を形成することが行われる。この場合、図8に示すように第1のダイ91によって基材Wの片面に塗工液を塗工して塗工膜M1を形成し、続いて基材Wのもう片面に第2のダイ92によって塗工液を塗工して塗工膜M2を形成する手法がしばしば用いられる。
特開平11−233102号公報
しかし、図8に示すような手法で基材Wの両面に塗工膜を形成する場合、特に後に塗工する方の塗工膜(塗工膜M2)の厚みが基材Wの幅方向に関して均一にすることが困難であるという問題があった。具体的には、第1のダイ91での塗工のようにどちらの面にも塗工が行われていない状態の基材Wに対して塗工を行う場合は第1のダイ91と対向するロール93によって第1のダイ91の反対側から基材Wを支持しながら塗工を行うことができるのに対し、第2のダイ92での塗工のように反対面に塗工膜M1が形成されている基材Wに対して塗工を行う場合は、塗工膜M1に接触することができないため第2のダイ92の反対側から基材Wを支持することができず、図9(a)に示すように基材Wが重力によりたわむおそれがあった。そのため、基材Wの幅方向に関して中央部と端部とで基材Wと第2のダイ92との距離が異なった状態で塗工が行われ、塗工された塗工膜M2は図9(b)に示すように中央部と端部とで厚みが異なり、中央部の厚みが薄いものとなるといった問題があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることができる塗工装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗工装置は、所定方向に搬送されるシート状の基材の下方に配置されて上向きに塗工液を吐出するダイを備え、前記ダイは塗工液の吐出口を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材の搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップと下流側リップとを有し、前記上流側リップは前記下流側リップよりも基材の搬送方向の上流側に設けられ、少なくとも前記下流側リップは、前記下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することを特徴としている。
上記塗工装置によれば、シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることができる。具体的には、下流側リップは下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することにより、基材がたわんでいたとしてもそのたわみに下流側リップが対応し、吐出口の中央部から端部にわたって下流側リップと基材との距離を均一にすることができるため、リップの長手方向に関して塗工膜の厚みを均一にすることができる。
また、前記下流側リップは、前記長手方向において下に凸の扇形の弧の形状を有すると良い。
こうすることにより、重力によってたわんだ基材の形状に対してより正確に下流側リップの形状を対応させることができる。
また、前記上流側リップの高さは前記下流側リップの高さより高く、前記上流側リップは基材に当接するようにしても良い。
こうすることにより、上流側リップが基材に当接することによって塗工時基材のたわみが抑制され、精度の高い塗工を行うことができる。また、下流側リップの高さが上流側リップの高さより低いことにより確実に下流側リップと基材との間に隙間を確保することができ、問題無く塗工を行うことができる。
また、前記上流側リップと前記下流側リップの高さの差は、両者の長手方向において中央部の方が端部よりも大きくても良い。
こうすることにより、上流側リップを基材に当接させた後も重力によるたわみが基材にわずかに生じる場合であっても、下流側リップの長手方向全体にわたって下流側リップと基材との距離を均一にすることができ、塗工膜の厚さを均一にすることができる。
また、上記課題を解決するために本発明の塗工装置は、所定方向に搬送されるシート状の基材の上方に配置されて下向きに塗工液を吐出するダイを備え、前記ダイは塗工液の吐出口を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材の搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップと下流側リップとを有し、前記上流側リップは前記下流側リップよりも基材の搬送方向の上流側に設けられ、少なくとも前記下流側リップは、前記下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することを特徴としている。
上記塗工装置によれば、シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることができる。具体的には、下流側リップは下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することにより、基材がたわんでいたとしてもそのたわみに下流側リップが対応し、吐出口の中央部から端部にわたって下流側リップと基材との距離を均一にすることができるため、リップの長手方向に関して塗工膜の厚みを均一にすることができる。
本発明の塗工装置によれば、シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることができる。
本発明の第1実施形態における塗工装置を備えた両面塗工システムを示す概略図である。 第1実施形態の塗工装置を示す概略図である。 リップ形状の調節手段を示す概略図である。 第2実施形態の塗工装置を示す概略図である。 第2実施形態およびその他の実施形態の塗工装置を示す概略図である。 その他の実施形態の塗工装置を示す概略図である。 その他の実施形態の塗工装置を示す概略図である。 両面塗工システムを示す概略図である。 従来の塗工装置により形成される塗工膜の形状を示す概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる塗工システムを図1に示す。塗工システム1は第1のダイ2および第2のダイ3を有し、長尺のシート状の基材Wの両面にそれぞれのダイが塗工液の吐出を行い、塗工膜M1および塗工膜M2を形成させる。
基材Wはたとえばアルミニウム箔、銅箔などであり、図示しない巻き出しロールから巻き出され、また、当該巻き出しロールからの巻き出し速度と同速度の巻き取り速度で図示しない巻き取りロールにより巻き取られることにより、所定速度で搬送される。また、基材Wはその搬送経路の途中にロール4、ロール5などの搬送ロールが配置されており、それぞれの搬送ロールに案内されて、基材Wに所定の張力がかけられた状態で搬送が行われる。
第1のダイ2および第2のダイ3は基材Wの幅方向(短手方向)を長手方向とする吐出口から帯状に塗工液を吐出するものであり、基材W上に塗工膜M1および塗工膜M2を形成させる。本実施形態では、まず第1のダイ2によって基材Wの片面に塗工膜M1が塗工され、その後に第2のダイ3によって基材Wの塗工膜M1が塗工された面の反対側の面に塗工膜M2が形成される。なお、図1では第1のダイ2、第2のダイ3は断面図で示している。
ここで、本発明の塗工装置は、第2のダイ3に適用される。第1のダイ2で塗工を行う際は基材Wにまだ塗工膜が形成されていないため、図1に示す通りロール4で基材Wの塗工膜M1を塗工する面の反対側の面を支持することにより基材Wにたわみが無い状態で塗工を行うことが可能であるのに対し、第2のダイ3で塗工を行う際は基材Wの塗工膜M2を塗工する面の反対側の面には塗工膜M1があり、塗工する面の反対側から基材Wがたわまないように支持することができないからである。以降、第2のダイ3を塗工装置3と呼び、説明を進める。
塗工装置3は、基材Wの下方に配置されて上向きに塗工液を吐出する柱状の装置であり、一方向に長い開口である吐出口13を有し、図1の矢印で示すように略水平方向に搬送される基材Wに対して吐出口13から塗工液を吐出することにより、塗工を行う。
この吐出口13の長手方向は基材Wの幅方向とほぼ同一の方向であり、本説明では吐出口13の長手方向をX軸方向と呼ぶ。また、水平面上でX軸方向と直交する方向をY軸方向と呼び、また、X軸方向とY軸方向の両方に直交する方向、すなわち鉛直方向をZ軸方向と呼ぶ。
また、塗工装置3は内部にマニホールド11およびスリット12を有している。マニホールド11は吐出口13の長手方向(X軸方向)に吐出口11の寸法と同程度に延びた略円柱状の空間であり、貯液タンク、ポンプといった図示しない塗工液の供給手段と配管を介して繋がっている。この共有手段から供給された塗工液はまずマニホールド11内に入り、マニホールド11内で塗工液がX軸方向に行き渡る。
スリット12は、吐出口13およびマニホールド11の長手方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に関して狭小な隙間であり、X軸方向の寸法は吐出口13と同寸法であり、マニホールド11と繋がっている。また、スリット12のマニホールド11とは反対側の開放端が吐出口13となっている。すなわち、マニホールド11と吐出口13とはスリット12を経由して繋がっており、マニホールド11内でX軸方向に行き渡った塗工液はスリット12を通り、吐出口13から吐出される。これにより、吐出口13から吐出される塗工液は吐出口13の長手方向に相当する幅寸法を有した帯状の形態となる。
また、塗工装置3の吐出口13側の先端部は、吐出口13を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材Wの搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップ14と下流側リップ15とが設けられており、上流側リップ14と下流側リップ15とが配置されてX軸方向から見て尖った形状を有している。ここで、基材Wの搬送方向に関して上流側にある方を上流側リップ14、下流側にある方を下流側リップ15と呼ぶ。なお、塗工装置3の配置されている位置においては、基材Wの搬送方向はY軸方向であり、上流側リップ14と下流側リップ15とはY軸方向に並んで配置される。
なお、マニホールド、スリット、リップ、および吐出口を有する形態は、一般的なダイである第1のダイでも同様である。
次に、基材搬送方向の下流側から見た塗工装置3を図2(a)に示す。
本実施形態にかかる塗工装置3は、図2(a)に示すように下流側リップ15がその長手方向(X軸方向)において中央部の方が端部よりも低い形状を有している。これは図2(a)のように基材Wがたわんだ形状をしていることに対応したものである。
塗工装置3によって基材Wの下面に塗工を行う際、基材Wの上面には第1のダイ2によって塗工された塗工膜M1が形成されている。ここで塗工膜M1が何かと接触すると塗工膜M1が破壊されてしまうため、塗工装置3によって基材Wの下面に塗工を行う際に基材Wの上面を支持することはできない。そのため、基材Wは重力の影響で幅方向(X軸方向)の中央部が端部よりも低くなるようにたわんだ形態をとる。
そこで、本実施形態では下流側リップ15の形状を塗工実施時に塗工装置3と対向する基材Wの形状に倣うようにして、下流側リップ15の長手方向全体にわたって下流側リップ15と基材Wとの距離が均一になるようにしている。
吐出口13を経て基材Wに塗工された塗工液は、塗工膜M2として下流側リップ15の上を通過して基材Wの搬送方向に搬送される。そのため、塗工膜M2の表面は下流側リップ15の形状に倣った形状となる。すなわち、本実施形態における塗工装置3による塗工直後の塗工膜M2は図2(a)に示すように中央部が下方に突き出た形状となるが、塗工後に基材Wが幅方向に関してまっすぐな状態になった際には塗工膜M2の表面も平坦となり、幅方向に膜厚が均一な塗工膜を形成することができる。
このように、塗工装置3は、特に略水平方向に搬送されることに起因して重力によるたわみを有する基材Wに対して塗工を行う場合に有効である。
また、本実施形態では下流側リップ15の形状を具体的には長手方向において下に凸の扇形の弧の形状を有するようにしている。基材Wが重力によってたわむ場合も下に凸の扇形の弧の形状を有するため、こうすることにより、重力によってたわんだ基材の形状に対してより正確に下流側リップ15の形状を対応させることができている。
ここで、上流側リップ14の形状は必ずしも下流側リップ15と同一の形状である必要は無く、少なくとも塗工膜M2の表面形状に影響を及ぼす下流側リップ15が長手方向(X軸方向)において中央部の方が端部よりも低い形状を有していると良い。
次に、リップ形状の調節手段を示す概略図を図3に示す。
基材Wはその材料、厚み、塗工膜M1の厚みなどのパラメータによってたわみ量が変化する。そのため、塗工装置3を多くの塗工条件に適用させる場合、下流側リップ15の形状も調節できることが必要である。
本実施形態では、図3(a)に示すように、塗工装置3のうちハッチング部で示す下流側リップ15を含む先端ブロック21が脱着可能となっており、それぞれ下流側リップ15の形状が異なる複数の先端ブロック21を適宜付け替えることにより複数パターンの基材Wのたわみに対応するようにしている。
また、図3(b)のように調節ボルト22を下流側リップ15の長手方向に複数設け、これら調節ボルトにより下流側リップ15の対応する部分の高さを調節することによって、下流側リップ15の形状を調節するようにしても良い。また、これら以外の方法で、下流側リップ15の形状を調節するようにしても良い。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる塗工システムを図4に示す。ここで、塗工装置3以外の構成は第1実施形態と同一であるので、塗工装置3以外の説明は省略する。
この第2実施形態において、塗工装置3は図4に鎖線で示すような軸に対して非対称な形状を有しており、図4に寸法dで示すように上流側リップ14が下流側リップ15よりも高く突き出た形状を有している。
このような形状の塗工装置3の上流側リップ14が基材Wに当接した状態で塗工を行うことにより、塗工面側から基材Wを支持することができ、基材Wのたわみを抑制することができる。これにより、塗工膜の厚みに関して精度の高い塗工を行うことができる。また、下流側リップ15の高さが上流側リップ14の高さより低いことにより、確実に下流側リップ15と基材Wとの間に隙間を確保することができ、問題無く塗工を行うことができる。
また、この第2実施形態では、上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差は、両者の長手方向において中央部の方が端部よりも大きくなるようにしている。
こうすることにより、上流側リップ14を基材Wに当接させた後も下流側リップ15と対向する位置において重力によるたわみが基材Wにわずかに生じる場合であっても、下流側リップ15の長手方向全体にわたって下流側リップ15と基材Wとの距離を均一にすることができ、塗工膜の厚さを均一にすることができる。
次に、第2実施形態およびその他の実施形態の塗工装置を基材搬送方向の下流側から見たものを図5に示す。図5が第2実施形態の塗工装置3であり、図5(b)および図5(c)はその他の実施形態の塗工装置3を示すものである。
第2実施形態の塗工装置3では、図5(a)に示すように上流側リップ14は平坦な形状を有し、下流側リップ15は中央部の方が端部よりも低い形状を有することにより、長手方向中央部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d2の方が端部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d1よりも大きくなっている。この実施形態では上流側リップ14が基材Wに当接するため基材Wのたわみを抑制することができるため、上記第1実施形と比較して態下流側リップ15の形状を第1実施形態の下流側リップ15よりも平坦に近い形状にすることができる。その結果、厚みに関して精度の高い塗工膜の形成を容易に行うことができる。
また、他の実施例として、上流側リップ14が基材Wに当接することにより下流側リップ15と対向する位置において基材Wのたわみが無くなる場合は、図5(b)に示すように上流側リップ14も下流側リップ15も平坦な形状(すなわち、長手方向中央部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d4と端部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d3が同値となる形状)であっても良い。
また、図5(a)の第2実施形態とは逆に下流側リップ15は平坦な形状を有し、上流側リップ14の方が平坦でない形状を有するようにしても良い。この場合、上流側リップ14は中央部の方が端部よりも高い形状となる。この場合でも第2実施形態と同様に、長手方向中央部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d6の方が端部における上流側リップ14と下流側リップ15の高さの差d5よりも大きくなっている。このようにすることによって、下流側リップ15と対向する位置における重力による基材Wの変形を見越して、上流側リップ14と当接する位置においてあらかじめ基材Wに変形を加え、下流側リップ15と対向する位置での基材Wの形状を平坦にすることができる。その結果、厚みに関して精度良く塗工膜を形成することができる。
次に、その他の実施形態の塗工装置を図6に示す。
上記の第2実施形態では、塗工装置3は図4に鎖線で示すような軸に対して非対称な形状を有しており、図4に寸法dで示すように上流側リップ14が下流側リップ15よりも高く突き出た形状を有していることにより上流側リップ14が下流側リップ15よりも高い位置にあるのに対し、図6の実施例では塗工装置3は図中に鎖線で示すような軸に対して対称な形状であり、塗工装置3の配置角度を傾けることによって上流側リップ14が下流側リップ15よりも高い位置となるようにしている。この場合でも、上流側リップ14を基材Wに当接させることにより基材Wのたわみを抑制し、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上の塗工装置により、シート状の基材の両面に塗工を行う場合であっても塗工膜の厚みを均一にすることが可能である。
ここで、本発明の塗工装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では第1のダイ2は基材Wがロール4に支持された位置で塗工を行っているが、図7に示すように第1のダイ2においても支持が無い位置で塗工を行っても良い。図7のように基材Wの上方に第1のダイ2が配置されて下向きに塗工液の吐出を行う場合、基材搬送方向の少なくとも下流側のリップがその長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状(すなわち、端部とくらべて中央部が突き出た形状)を有することにより、たわんだ基材Wに対して前記長手方向において下流側のリップと基材Wとの距離を均一にすることができ、膜厚が均一な塗工膜を形成することができる。
また、上記の説明では基材の片面に塗工膜を形成させたあとに基材のもう片面への塗工を行っているが、基材をはさんで上下方向にダイを並べ、基材の両面への塗工を同時に行うようにしても良い。
1 塗工システム
2 第1のダイ
3 塗工装置(第2のダイ)
4 ロール
5 ロール
11 マニホールド
12 スリット
13 吐出口
14 上流側リップ
15 下流側リップ
21 先端ブロック
22 調節ボルト
91 第1のダイ
92 第2のダイ
93 ロール
M1 塗工膜
M2 塗工膜
W 基材

Claims (5)

  1. 所定方向に搬送されるシート状の基材の下方に配置されて上向きに塗工液を吐出するダイを備え、
    前記ダイは塗工液の吐出口を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材の搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップと下流側リップとを有し、
    前記上流側リップは前記下流側リップよりも基材の搬送方向の上流側に設けられ、
    少なくとも前記下流側リップは、前記下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することを特徴とする、塗工装置。
  2. 前記下流側リップは、前記長手方向において下に凸の扇形の弧の形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の塗工装置。
  3. 前記上流側リップの高さは前記下流側リップの高さより高く、前記上流側リップは基材に当接することを特徴とする、請求項1または2に記載の塗工装置。
  4. 前記上流側リップと前記下流側リップの高さの差は、両者の長手方向において中央部の方が端部よりも大きいことを特徴とする、請求項3に記載の塗工装置。
  5. 前記ダイは塗工液の吐出口を形成するように互いに所定の隙間を設けて基材の搬送方向と略同一方向に平行に配列された上流側リップと下流側リップとを有し、
    前記上流側リップは前記下流側リップよりも基材の搬送方向の上流側に設けられ、
    少なくとも前記下流側リップは、前記下流側リップの長手方向において中央部の方が端部よりも低い形状を有することを特徴とする、塗工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2019150750A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 塗工方法および塗工装置

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