JP6794645B2 - 偏光子及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーグリッド型偏光子に関するものである。
従来、液晶表示装置では、透明電極を配置したガラス板により液晶材料を挟持して液晶セルが形成され、この液晶セルの両面に直線偏光板が配置されて液晶表示パネルが構成される。また近年、この液晶表示パネルの入射面(バックライト側面)に、反射型の直線偏光板を配置してバックライトによる照明光の利用効率を向上する工夫が図られている。
このような偏光子には、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を含浸させた後、延伸して作製する構成(いわゆるシート・ポラライザーである)、ワイヤーグリッド型偏光子等が利用されている。特許文献1、2、3には、ワイヤーグリッド型偏光子に関する工夫が提案されている。
ところで近年、液晶表示装置は薄型化が進んでおり、特に携帯型の液晶表示装置では、一段と薄膜化することが求められている。これにより液晶表示装置の構成部品においても、薄型化することが求められている。
しかしながらこのような液晶表示装置に適用されるシート・ポラライザーによる偏光子は、耐熱性が劣り、さらに厚みを薄くすることが困難な欠点がある。これによりシート・ポラライザーに代えてワイヤーグリッド型偏光子の利用が考えられる。しかしながら従来のワイヤーグリッド型偏光子は、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保できない問題があった。具体的に、例えば特許文献3に開示の構成では、透過率に関して波長分散が大きく、短波長側で透過率が低下し、これにより可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保できない問題がある。
特開2006−330521号公報 特開2012−27221号公報 米国特許第7158302号明細書
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ワイヤーグリッド型偏光子に関して、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保できるようにすることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、凹状溝の繰り返しによる周期構造を備えた透明樹脂材による透明部材を設け、この凹状溝の間の頂部及び凹状溝の底部にそれぞれ第1及び第2の金属線状部を形成して偏光子を構成する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 凹状溝の繰り返しによる周期構造を備えた透明樹脂材による透明部材と、
前記凹状溝の間の頂部に設けられた金属材料による第1の金属線状部と、
前記凹状溝の底部に設けられた金属材料による第2の金属線状部とを備え、
前記凹状溝の繰り返しに係るピッチPが、透過を制限する波長帯域の最短波長以下である偏光子。
(1)によれば、透明部材を透明樹脂材により作製するようにして量産性を確保するようにした上で、透明部材、第1及び第2の金属線状部を種々に設定して、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保する場合に、十分な信頼性を確保して量産することができる。
(2) (1)において、
前記ピッチPが、80nm以下であり、
前記ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pが、0.3以上0.5以下である偏光子。
(2)によれば、具体的構成により、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保することができる。
(3) (1)又は(2)において、
前記第1の金属線状部の繰り返し方向が偏光面である可視光域の入射光の透過率が80%以上である偏光子。
(3)によれば、より具体的に、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保することができる。
(4) (1)、(2)、(3)の何れかにおいて、
前記第1及び第2の金属線状部の厚みTが、32nm以上であり、
前記第1の金属線状部の延長方向が偏光面である可視光域の入射光の透過率が1.3%以下である偏光子。
(4)によれば、透過軸方向と直交する成分を充分に遮光することができる。
(5) (1)、(2)、(3)、(4)の何れかにおいて、
前記透明部材の前記周期構造に係る表面には、前記第1及び第2の金属線状部との密着力を強化する密着層が設けられた偏光子。
(5)によれば、透明部材と第1及び第2の金属線状部との密着を密着層により図ることができることにより、一段と信頼性を確保して量産することができる。
(6) (1)、(2)、(3)、(4)、(5)の何れかに記載の偏光子を備えた画像表示装置。
(6)によれば、液晶表示パネルによる画像表示装置、プロジェクタによる画像表示装置等に適用することができる。
本発明によれば、ワイヤーグリッド型偏光子に関して、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。 図1の画像表示装置に適用される偏光子を示す図である。 図2の偏光子のピッチの説明に供する図である。 図3の続きの説明に供する図表である。 図2の偏光子の製造工程を示すフローチャートである。 図5の説明に供する図である。 図2の偏光子の製造に使用するロール版の説明に供する図である。 他の実施形態に係る偏光子を示す図である。 ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pに関して、波長450nm、550nmにおけるP波の透過率Tpのシミュレーション結果を示す等高線図である。 ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pに関して、波長650nm、750nmにおけるP波の透過率Tpのシミュレーション結果を示す等高線図である。 ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pに関して、波長450nm、550nmS波の透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。 ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pに関して、波長650nm、750nmにおけるS波の透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。 金属線状部の厚みに関して、波長450nm、550nmにおけるP波の透過率Tpのシミュレーション結果を示す等高線図である。 金属線状部の厚みに関して、波長650nm、750nmにおけるP波の透過率Tpのシミュレーション結果を示す等高線図である。 金属線状部の厚みに関して、波長450nm、550nmS波の透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。 金属線状部の厚みに関して、波長650nm、750nmにおけるS波の透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。
〔第1実施形態〕
〔画像表示装置の全体構成〕
図1は、本発明によって製造される偏光子を用いた画像表示装置を示す断面図である。この画像表示装置1は、液晶表示装置であり、液晶表示パネル2の背面にバックライト3が配置され、この液晶表示パネル2のバックライト3側に偏光子4が配置される。ここでバックライト3は、エッジライト型、直射型等、種々の構成の面光源装置を広く適用することができる。液晶表示パネル2は、直交ニコル配置又は平行ニコル配置による直線偏光板6、7により液晶セル5を挟持して構成され、液晶セル5は、透明電極を形成したガラス基板により液晶材料を挟持して形成される。これにより画像表示装置1は、液晶セル5に設けられた透明電極への印加電圧により画素単位で透過光を光強度変調して出力し、所望の画像を表示する。なおここで直線偏光板6、7は、いわゆるシート・ポラライザー型の偏光子である。
偏光子4は、ワイヤーグリッド型偏光子であり、透過軸方向と直交する偏光面による入射光を選択的に効率良く反射するいわゆる反射型の偏光子である。偏光子4は、液晶セル5の入射面側(バックライト3側)に配置された直線偏光板7の透過軸方向と、透過軸方向が一致するようにして、液晶表示パネル2とバックライト3との間に配置され、これにより画像表示装置1は、バックライト3からの照明光の利用効率を向上する。この実施形態において、偏光子4は、事前に、直線偏光板7と一体化された後、液晶表示パネル2の製造工程に提供され、これにより画像表示装置1は、偏光子4に係る組み立て作業を簡略化することができる。なおこのように直線偏光板7との一体化に代えて、別体により配置してもよい。
なおこの一体化は、偏光子4と直線偏光板7とを紫外線硬化性樹脂等による接着剤により貼り合せて実行されるものの、偏光子としての光学的機能を担う層(後述する第1及び第2の金属線状部12、13を備えた賦型樹脂層16である)のみを転写法により転写して実行するようにしてもよい。なお転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
〔偏光子〕
図2は、偏光子4の構成を示す図である。偏光子4は、入射する電磁波である入射光の透過を、当該入射光の偏光面に応じて制限する偏光子である。偏光子4は、透過を制御する波長帯域で透明な透明部材10の表面に、一定のピッチPにより凹状溝11が繰り返し設けられ、この凹状溝11の延長方向と直交する方向への繰り返しの凹凸形状による周期構造が設けられる。
偏光子4は、この周期構造に係る凹状溝11間の凸部の頂部と、凹状溝11による凹部の底面部とにそれぞれ金属材料が配置され、この凸部(頂部)と凹部とにそれぞれ線状に金属材料を配置してなる第1及び第2の金属線状部12、13が形成される。偏光子4は、この第1及び第2の金属線状部12及び13の繰り返しピッチP(凹状溝11の繰り返しピッチである)が、この偏光子4により透過を制御する波長帯域である可視光域の最短波長λmin以下のピッチP(P≦λmin)により作製される。これにより偏光子4は、凹状溝11間の頂部に設けられた第1の金属線状部12と、凹状溝11の底面に設けられた第2の金属線状部13とによる2層構造により金属線状部12、13が形成され、偏光子として機能するように構成される。なおこの実施形態において、可視光域は、波長780nm以下380nm以上の範囲である。
ここでこの凹状溝11の繰り返しによる凹凸形状は、平坦な部位を間に挟んで、断面矩形形状による凹状溝11が作製され、これにより偏光子4は、凸部の頂部及び凹部の底面部がそれぞれ平坦面により作製されて、この頂部及び底面部に一定の厚みT1及びT2により金属材料を配置して第1及び第2の金属線状部12及び13が形成される。これにより第1及び第2の金属線状部12、13は、それぞれ凸部の頂部形状、凹部の底面部形状に対応して凸部の頂部側及び凹状溝の底面側が平坦面により形成される。しかしながら凸部の頂部及び又は凹部の底面部にあっては、例えば断面円弧形状等により形成してもよく、種々の形状を広く適用することができ、またこれにより第1及び第2の金属線状部12及び13は、凸部の頂部形状、凹部の底面部形状に応じた種々の形状を適用することができる。またこれに対応して金属線状部12及び13は、凸部の頂部側とは逆側、凹部の底面部側とは逆側にあっても、種々の形状を適用することができる。
しかしながら単純に、このように透過を制御する波長帯域の最短波長λmin以下のピッチPにより凹状溝11を繰り返して第1及び第2の金属線状部12、13の2層構造により偏光子4を形成したのでは、この偏光子4が透過制御する波長帯域である可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保できなくなる。より具体的に、透過率の波長分散が大きくなり、その結果、短波長側で透過率が低下する。
すなわち図3は、このような第1及び第2の金属線状部12、13による2層構造により偏光子において、ピッチPの変化による透過率Tp(透過軸方向)の波長分散特性を示す特性曲線図である。なおこの図3の特性曲線図及び以下に説明する各種の特性は、Rsoftsy社製の光学計算用シミュレーションソフト「DiffractMOD」を使用して計算したものである。
この図3において、符号L1は、ピッチPを100nmとした場合であり、第1の金属線状部12間の空隙幅S(図6(E)参照)を40nmとし、ピッチPに対する空隙幅Sの比率S/Pを0.4とし、凹状溝11の深さDを100nm、金属線状部12、13の厚みT1及びT2を40nmとした例である。なおここで凹状溝11の深さDは、後述する密着層等設けた場合には、この密着層等を含む溝全体の深さであり、第1及び第2の金属線状部12、13の底面間の間隔である。またこの実施形態において、金属線状部12、13の厚みT1、T2は、溝幅方向において最も厚みの厚い部位を、金属線状部の延長方向の複数個所で計測した計測結果の平均値である。またこの実施形態において、空隙幅S等あっても、同様の複数個所の計測値の平均値である。
これに対して符号L2は、ピッチPを64nmとし、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.3とし、凹状溝11の深さDを75nmとしたものであり、これら以外は、符号L1の構成と同一である。これに対して符号L3は、ピッチPを64nmとし、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.4としたものであり、これら以外は、符号L2の構成と同一である。また符号L4は、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.5としたものであり、符号L5は、比率S/Pを0.6としたものであり、これら以外は、符号L2の構成と同一である。なおこれらの構成において、透明部材10には、紫外線硬化性樹脂(屈折率n=1.51、消衰係数k=0.00:at550nm)を適用し、金属線状部12、13に係る金属材料はアルミニウム(屈折率n=0.75、消衰係数k=5.44:at550nm)を適用した。
この図3の計測結果によれば、可視光域の最短波長以下の100nmにピッチPを設定した場合、可視光域の中央波長においては良好な性能を示しているが、可視光域の短波長側で透過率の急激な低下が観察され、これにより透過率に関して波長分散特性の減少が観察される。この様な偏光性能の偏りは、可視光域においてワイヤーグリッド偏光子の持つ偏光機能としては勿論有効であるが、例えば、可視光全域において一定の透過率を得て波長依存性を解消したい場合には、L1の様な形状、性能では問題となる場合がある。しかしながらピッチPが64nmの場合、このような透過率に関する波長分散特性の減少が解消され、また図3には示されていないものの、反射率においても波長分散特性の減少が解消され、さらにはこの図3に示す偏光成分と偏光面が直交する偏光成分に係る透過率においても波長分散特性の減少が解消される。これらにより2層構造により金属線状部12、13を形成した偏光子において、単純に、透過を制御する波長帯域の最短波長λmin以下のピッチPにより凹状溝11を繰り返しただけでは、可視光域の広い波長域で十分に透過率を確保できないことが判る。またピッチPを64nmとするとこのような短波長側における特性の減少が解消されることが判る。
図4は、この図3の計測結果を考慮して、さらにピッチP等を可変した場合の計測結果を示す図表である。この図4の各偏光子においては、図3について上述したと同様の材料及び構成により透明部材及び金属線状部を作製した。ここで偏光子No.1〜5及び偏光子No.6、7は、それぞれピッチPを40nm及び60nmとした場合であり、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4とした。凹状溝11は深さDを40nm(No.1)、60nm(No.2、No.4〜No.7)、80nm(No.3)とし、金属線状部12、13の厚みT(=T1、T2)を16nm(No.1〜3、No.6)、32nm(No.4、7)、48nm(No.5)とした。
図3の計測結果を参考にこの図4の計測結果を判断すれば、ピッチPが64nm以下である場合には、透過率に関する波長分散特性の劣化を実用上十分に解消できることが判る。またこのピッチPを前提に、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.4として、波長400nm、600nm、800nmにおける透過率Tpを80%以上とすることができ、これにより透過軸方向における透過率にあっても、実用上十分な特性を確保することができ、これらにより可視光域の広い波長帯域で十分に透過率を確保できることが確認される。なおこの図4では、短波長側の計測波長を400nmとしているものの、可視光域の最短波長である380nmにおいても、この図4の波長400nmにおける計測結果とほぼ同等の透過率が計測された。
ここでこの図4では、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.4とした偏光子の計測結果を表しているものの、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pにあっては、0.3以上0.5以下により作製して、好ましは0.35以上0.45以下により作製して、同様に、可視光域の広い波長帯域で十分に透過率を確保することができる。また同様に、ピッチPは80nm以下として、好ましくは70nm以下として、より好ましくは50nm以下として、透過率に関する波長分散特性の劣化を実用上十分に解消することができる。
またこの計測結果においては、金属線状部12、13の厚みTが16nmの場合には、透過軸方向と直交する方向についての透過率Tsが10%以上であるものが、厚みTが32nm,48nmの場合(No.4、5、7)には、急激に透過率Tsが減少する。これにより金属線状部12、13は、厚み32nm以上により作製することが好ましい。なお金属線状部12、13の厚みの最大値は、凹状溝11の深さDである。このように厚みTを32nm以上により作製することにより、金属線状部12、13の延長方向が偏光面である入射光の透過率Tsを1.3%以下とすることができる。
またこの計測結果において、偏光子No.1〜3においては、ピッチP、比率S/P、金属線状部12、13の厚みTが等しい場合にあって、凹状溝11の深さDの変化により透過軸方向と直交する方向についての透過率Tsが大きく変化する。これにより凹状溝11は深さDを60nm以上120nmにより作製することが望ましいものの、金属線状部12、13の繰り返し方向に係る透過率Tを充分に確保し、さらには可視光域において充分な特性を広く確保する観点からは、深さDは、70nm以上100nm以下が望ましく、より好ましくは、75nm以上85nm以下であることが望ましい。
これらによりこの実施形態では、第1及び第2の金属線状部12、13による2層構造を前提に、ピッチPを80nm以下により偏光子4を作製する。またピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを0.3以上0.5以下により偏光子4を作製する。
偏光子4は、透明フィルム材による基材15に、透明部材10に係る賦型樹脂層16が設けられ、この賦型樹脂層16の賦型処理により凹状溝11に係る周期構造が形成される。またこの周期構造が作製されてなる面に、蒸着、スパッタリング、電界メッキ、無電解メッキ等により金属層が作製されて金属線状部12、13が作製される。偏光子4は、この基材15が紫外線硬化性樹脂等の接着剤層により直線偏光板7に貼り付けられて一体化されて保持される。なおこれとは逆向きに、金属線状部12側より直線偏光板7に貼り付けて保持するようにしてもよい。またこのように基材15側、又はこれとは逆側を直線偏光板7側として、直線偏光板7と別体に配置するようにしてもよい。
ここでこの基材15は、この種の光学フィルムに適用可能な各種の透明フィルム材を適用することができ、特に光学異方性の小さなフィルム材が好ましく、この実施形態ではCOP(シクロオレフィンポリマー)やTAC(トリアセチルセルロース)フィルムが適用される。但し、製造工程でエッチング等のWetプロセスを適用する場合は、吸水による体積変化が大きいことによりTACフィルムは好ましくない。また金属線状部12を直線偏光板7側に配置する場合には、例えばPET(ポリエステルテレフタレート)フィルム等、光学異方性の大きなフィルム材を適用してもよい。また転写法により賦型樹脂層16、第1及び第2の金属線状部12、13のみ直線偏光板7に配置してもよく、この場合、基材15には、PETフィルム、ポリオレフィンフィルム、離型層付フィルム等、製造工程で意図しない剥離が生じない範囲で各種基材を適用可能である。
賦型樹脂層16は、賦型処理可能な各種の硬化性樹脂を適用することができるものの、この実施形態では紫外線硬化性樹脂が適用される。なお基材15を加熱して軟化させた状態で賦型用金型に押圧して賦型処理してもよく、この場合、賦型樹脂層16は、基材15により構成されることになる。
なお賦型樹脂層16の表面には、金属線状部12、13との密着性を向上するために密着層を設けるようにしてもよい。この密着層は特に制限されないが、主としてSi又はその化合物を適用することができ、SiO(xは1以上2以下)、SiC、などが好ましい。なお、これらは、例えばスパッタリング等の表面処理により作製することができる。密着層の厚さは2nm以上30nm以下であることが好ましく、2nm以上10nm以下であることがより好ましい。
なおこのように基材15に賦型樹脂層16を設け、この賦型樹脂層16の賦型処理により凹状溝11の連続による周期構造を作製する代わりに、ガラス板材の表面処理により凹状溝を作製してこの種の周期構造を作製する場合等、凹状溝による周期構造には、種々の作製方法を広く適用することができる。
金属線状部12、13に係る金属材料は、例えば各種の導体に係る金属、合金、金属化合物等を広く適用することができるものの、アルミニウム、ニッケル、クロム、銀の何れかによる金属、これら何れかの金属による合金、これら金属の化合物を適用することが望ましい。なお透過を制限する電磁波を効率良く反射する観点からは、アルミニウム、ニッケル、銀等の反射率の高い金属、合金、化合物を適用することが望ましく、可視光に対しては特にアルミニウムが好ましい。またこれとは逆に、透過を制限する電磁波の反射を抑圧する観点からは、クロム等の反射率の低い金属、合金、化合物を適用することが望ましい。
金属線状部12、13は、複数の層構造により作製してもよい。このような層構造により作製することにより、例えば金属線状部12、13の上下から入射する入射光に対して特性を異ならせ、金属線状部12、13の両面の色合いを異ならせたりすることができる。
なお金属線状部12、13の作製においては、蒸着、スパッタリングにより作製することができ、さらには化学気相成長、原子層堆積法等の適用も可能である。
〔製造工程〕
図5は、偏光子4の製造工程を示すフローチャートである。この製造工程は、ロールに巻き取った長尺透明フィルム材により基材15が提供される。この製造工程は、ロールより基材15を引き出して搬送しながら、凹凸形状作製工程SP2により、基材15の表面に凹凸形状を作製する。
より具体的に、この凹凸形状作製工程では、図6(A)に示すように、始めに、基材15に紫外線硬化性樹脂16の塗工液を塗工した後、周側面に微細凹凸形状が作製されている賦型用金型であるロール版に基材15を押圧して搬送しながら、紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂16を硬化させ、その後、硬化した紫外線硬化性樹脂16を基材15と一体にロール版より剥離する。これにより図6(B)に示すように、この工程では、ロール版の周側面に形成された微細凹凸形状を転写して、基材15の表面に、凹状溝11の繰り返しによる凹凸形状を作製する。
続いて偏光子4の製造工程は、必要に応じて密着層作製工程SP3が設けられる。この製造工程は、この密着層作製工程SP3において、このようにして作製した凹凸形状による賦型樹脂層16の表面に密着層17を作製する(図6(C))。より具体的に、この実施形態では、スパッタリングによりSiO層を作製する。
続いてこの製造工程は、金属線状部作製工程SP4において、蒸着、スパッタリング等により、図6(D)に示すように、凹状溝11が作製されてなる凹凸形状面の全面に、金属材料を堆積させる。ここでこのように凹状溝11が作製されてなる凹凸形状面に金属材料を堆積させる場合、この凹凸形状に係る凹状溝11間である頂部においては、到来する金属材料が堆積して第1の金属線状部12が形成されることになる。これに対して凹状溝11に到来する金属材料においては、凹状溝11に侵入して底面に堆積し、その結果、第2の金属線状部13が形成されることになる。なお第1及び第2の金属線状部12、13の間の、凹状溝11の壁面にも金属材料が付着することになるものの、この壁面に付着する金属材料は、極めて少量であって厚みが薄く、これにより金属材料層として機能することなく、金属線状部12、13は、幅方向について、隣接する金属線状部12、13との間で絶縁性が担保され、偏光子4においては、偏光面による透過率の選択性が担保される。
しかしながら例えば蒸着により金属材料を堆積させる場合にあっては、図6(E)により示すように、第1の金属線状部12において、厚み方向だけでなく、幅方向にも金属材料が成長し、その結果、第1の金属線状部12間の空隙幅Sが極端に低下する恐れがある。このように空隙幅Sが極端に低下すると、第1の金属線状部12おける開口率(金属線状部12の繰り返し方向に係る空隙幅Sの占める割合)が低下し、その結果、透過率が低下することになる。
そこでこの実施形態では、エッチング工程SP5において、全体がエッチング液に浸漬されてエッチング処理される。ここでこのエッチング処理では、金属線状部12の厚みTも減少することになるものの、この厚みTの減少に比して空隙幅Sをいち早く広げることができる。なおこのようなウエットエッチングに代えて、いわゆるドライエッチングにより空隙幅Sを広げるようにしてもよい。なお実用上充分に空隙幅Sが確保されている場合には、エッチング工程を省略してもよい。なおこのエッチング工程により、凹状溝11の壁面に付着した金属材料も全部又は一部が除去されることになる。
このようにして金属線状部12、13を作製すると、この製造工程は、ロールに巻き取って偏光子巻取体が作製され、この偏光子巻取体が続く処理工程に搬送されて直線偏光板との一体化処理、切断処理等が実行される。なお偏光子4を所望の形状に切断した後、直線偏光板7と一体化してもよい。またこれらの工程SP2〜SP5の何れかの工程で、所望の大きさに切断して各工程を実行するようにしてもよい。
〔賦型用金型〕
図7は、ロール版の説明に供する図である。ロール版30は、周側面に微細凹凸形状が作製された賦型用金型であり、凹状溝11に対応する凸条による微細凹凸形状が周側面に形成されている。この実施形態において、この凸条は、円周方向に延長するように、凹状溝11の溝幅に対応する幅により形成され、これにより賦型処理して基材15の長手方向に延長するように凹状溝11が作製される。
ロール版30は、切削加工が容易な金属材料による円筒形状又は円柱形状により母材31が形成され、この実施形態では、銅のパイプ材が母材31に適用される。この製造工程は、平滑化工程において、バイトを使用した母材31の周側面の切削処理により母材31の周側面を平滑化した後、電解溶出作用と砥粒による擦過作用との複合による電解複合研磨法により母材31の周側面を超鏡面化する。
続いてこの製造工程は、切削工程において、母材31を切削装置に装着した後、バイト32の先端を母材31の周側面に押し当て、この状態で矢印Bにより示すように母材31を回転させながら、矢印Cにより示すようにバイト32を母材31の管軸に沿った方向に移動させ、これにより母材31の周側面をらせん状に切削加工する。これによりこの製造工程は、円周方向に延長する断面矩形形状による、凹状溝11に対応する凸条を母材31の周側面に作製する。なおバイト32は、同時並列的に複数の凸条を作製可能に、先端が櫛歯状に形成されており、これによりこの工程では、ロール版の作製に要する時間を短縮する。なおこのような微細な櫛歯形状によるバイト32は、バイト表面へのフォトリソグラフィー加工により作製することができる。
これによりこの実施形態では、長尺フィルム材による基材15の長手方向に延長するように凹溝を形成し、これによりこの賦型用金型により作製される偏光子巻取体は、幅方向が透過軸方向となるように設定されて、効率良く量産される。
〔凹状溝の他の構成〕
なお上述においては、断面矩形形状により凹状溝を作製する場合について述べたが、図8(A)に示すように、対向する壁面が先細りのテーパ面である断面楔形形状により凹状溝を作製するようにしてもよく、また図8(B)により示すように、全体が正弦波形状による凹凸面形状となる断面形状により凹状溝を作製してもよく、種々の形状を適用することができる。
〔光学特性の詳細〕
ここで図9(A)、図9(B)、図10(A)、図10(B)は、それぞれ波長450nm、550nm、650nm、750nmにおけるP波の透過率Tpのシミュレーション結果を示す等高線図である。また図11(A)、図11(B)、図12(A)、図12(B)は、それぞれ波長450nm、550nm、650nm、750nmにおけるS波の透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。これら図9〜図12において、横軸は、凹状溝11のピッチPであり、縦軸は、ピッチPに対する第1の金属線状部12の幅Lの比率L/Pであり、上述したピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pに対して、L/P=(1−S/P)の関係を有する。また等高線は、透過率及び反射率に係る比率である。なおこれら図9〜図11では、金属線状部12、13の厚みを32nmとし、凹状溝11の深さDは80nmである。
これら図9〜図11によれば、ピッチPは短ければ短い程、P波の透過率Tpが増大し、さらにS波の透過率Tsも低下するものの、このように単純にピッチPを小さくすると、その分、生産性が低下し、さらには歩留まりが低下することになる。しかしながらピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pを、0.3以上0.5以下に設定すれば、好ましは0.35以上0.45以下に設定すれば、ピッチPを80nm程度以下に設定して、実用上十分にP波透過率Tp、S波の透過率Tsを確保できることが判る。またこれによりピッチPは、80nm以下により充分な特性を確保することができるものの、好ましくは70nm以下とすることが望ましく、より好ましくは50nm以下とすることが望ましい。
また図13(A)、図13(B)、図14(A)、図14(B)、図15(A)、図15(B)、図16(A)、図16(B)は、それぞれ波長450nm、550nm、650nm、750nmにおけるP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーション結果を示す等高線図である。これら図13〜図16において、横軸は、第1の金属線状部12の厚みT(T1)であり、縦軸はピッチPである。これら図13〜図16では凹状溝11の深さDは80nmであり、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4である。
この図13〜図16によれば、金属線状部12の厚みの変化によっても、P波透過率Tp、S波透過率Tsが変化するものの、30nm程度の厚みを確保すれば、S波透過率Tsが殆んど変化しなくなり、またP波透過率Tpの変化も小さく、これにより厚みTを上述したように32nm以上により作製して、実用上十分な特性を確保することができる。またさらにP波透過率Tpを確保する観点からは、厚みTの上限値は、70nmであるものの、好ましくは、60nm以下であることが望ましく、より好ましくは50nm以下であることが望ましい。
また、それぞれ波長450nm、550nm、650nm、750nmにおけるP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションを、金属線状部12の厚みT(T1)は64nmであり、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で行った結果(図示せず)、凹状溝11の深さDによってP波透過率Tp、S波透過率Tsの波長依存性が変化することが判った。これにより凹状溝11の深さDは、60nm以上120nmにより作製することが望ましいものの、好ましくは70nm以上100nm以下が望ましく、より好ましくは75nm以上85nm以下であることが望ましい。
また、横軸は凹状溝11の深さD、縦軸はピッチPで、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で、金属線状部12の厚みT(T1)は48nmで、同様のP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションの結果(図示せず)、金属線状部の厚みTを薄くしたことにより、P波透過率Tpが向上していることが判った。これにより上述したように、厚みTは、32nm以上により作製するようにして、厚み70nm以下とすることが望ましいものの、好ましくは、60nm以下であることが望ましく、より好ましくは50nm以下であることが望ましいことが判る。また、凹状溝11の深さDは、60nm以上120nmにより作製することが望ましいものの、好ましくは70nm以上100nm以下が望ましく、より好ましくは75nm以上85nm以下であることが望ましいことが判った。
また、横軸は凹状溝11の深さDで、縦軸はピッチPで、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で、金属線状部12の厚みT(T1)は32nmで、同様のP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションの結果(図示せず)、金属線状部の厚みTを薄くしたことにより、一段とP波透過率Tpが向上していることが判った。厚みTは、32nm以上により作製するようにして、厚み70nm以下とすることが望ましいものの、好ましくは、60nm以下であることが望ましく、より好ましくは50nm以下であることが望ましいことが判った。また凹状溝11の深さDは、60nm以上120nmにより作製することが望ましいものの、好ましくは70nm以上100nm以下が望ましく、より好ましくは75nm以上85nm以下であることが望ましいことが判った。
また、横軸は凹状溝11の深さDであり、縦軸はピッチPで、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で、金属線状部12の厚みT(T1)は16nmで、同様のP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションの結果(図示せず)、金属線状部の厚みTを16nmとしたことにより、S波透過率Tsの劣化が著しくなり、これにより実用に供し得ないことが判った。
また、横軸は第2の金属線状部13の厚みT2であり、縦軸は第1の金属線状部12の厚みT1で、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で、ピッチPが60nm、凹状溝11の深さDが80nmで、同様のP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションの結果(図示せず)、短波長側では、第2の金属線状部13の厚みT2を厚くし、長波長側では第1の金属線状部12の厚みT1を厚くした方が、特性が向上するものの、可視光域全体で見た場合には、厚みT1、T2がほぼ等しくすることが望ましいことが判った。これにより第1の金属線状部12の厚みT1と第2の金属線状部13の厚みT2との差分絶対値は、15nm以下であることが望ましく、好ましくは10nm以下であることが望ましく、より好ましくは5nm以下であることが望ましい。
また、横軸は、第2の金属線状部13の厚みT2であり、縦軸は第1の金属線状部12の厚みT1で、ピッチPが120nmであり、凹状溝11の深さDが80nmであり、ピッチPに対する第1の金属線状部12間の空隙幅Sの比率S/Pは0.4で、同様のP波透過率Tp、S波透過率Tsのシミュレーションの結果(図示せず)、ピッチPが大きい場合には、厚みT1、T2を変化させても、特性を改善し得ず、特に短波長側でP波透過率Tpの劣化が著しく、これにより充分な特性を確保できないことが判った。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に組み合わせ、さらには上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
また上述の実施形態では、液晶表示装置に関して、液晶セルとバックライトとの間に本発明に係る偏光子を配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば金属線状部を多層により作製して充分に反射率を抑圧するようにして、液晶セルを構成する直線偏光板に代えて配置するようにしてもよい。
また上述の実施形態では、液晶表示装置に係る画像表示装置に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、プロジェクタによる画像表示装置に適用しても良く、種々の構成に広く適用することができる。
1 画像表示装置
2 液晶表示パネル
3 バックライト
4 偏光子
5 液晶セル
6、7 直線偏光板
10 透明部材
11 凹状溝
12、13 金属線状部
15 基材
16 賦型樹脂層(紫外線硬化性樹脂)
17 密着層
30 ロール版
31 母材
32 バイト

Claims (2)

  1. 凹状溝の繰り返しによる周期構造を備えた透明樹脂材による透明部材と、
    前記凹状溝の間の頂部に設けられた金属材料による第1の金属線状部と、
    前記凹状溝の底部に設けられた金属材料による第2の金属線状部とを備え、
    前記凹状溝の繰り返しに係るピッチPが、透過を制限する波長帯域の最短波長以下であり、
    前記ピッチPが、80nm以下であり、
    前記ピッチPに対する第1の金属線状部間の空隙幅Sの比率S/Pが、0.3以上0.5以下であり、
    前記凹状溝の断面形状は、対向する壁面が先細りのテーパ面である断面楔形形状、又は、全体が正弦波形状による凹凸面形状であり、
    前記透明部材の前記周期構造に係る表面には、前記第1及び第2の金属線状部との密着力を強化する密着層が、Si又はその化合物によって厚さが2nm以上10nm以下で設けられており、
    前記第1の金属線状部の繰り返し方向が偏光面である可視光域である波長400nmと、600nmと、800nmとのそれぞれの入射光の透過率が80%以上であり、
    前記第1及び第2の金属線状部の厚みTが、32nm以上、かつ、48nm以下であり、
    前記第1の金属線状部の延長方向が偏光面である可視光域である波長400nmと、600nmと、800nmとのそれぞれの入射光の透過率が1.3%以下である
    偏光子。
  2. 請求項1に記載の偏光子を備えた
    画像表示装置。
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