JP6791614B2 - モータ - Google Patents

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本発明は、高温における保磁力の高い希土類磁石を用いたモータに関する。
希土類元素を用いた希土類磁石は永久磁石とも称され、その用途は、ハードディスクやMRIを構成するモータのほか、ハイブリッド車や電気自動車等の駆動用モータなどに用いられている。
この希土類磁石の磁石性能の指標として残留磁化(残留磁束密度)と保磁力を挙げることができるが、モータの小型化や高電流密度化による発熱量の増大に対し、使用される希土類磁石にも耐熱性に対する要求は一層高まっており、高温使用下で磁石の保磁力を如何に保持できるかが当該技術分野での重要な研究課題の一つとなっている。車両駆動用モータに多用される希土類磁石の一つであるNd−Fe−B系磁石を取り挙げると、結晶粒の微細化を図ることやNd量の多い組成合金を用いること、保磁力性能の高いDy、Tbといった重希土類元素を添加することなどによってその保磁力を増大させる試みが行われている。
希土類元素としては、組織を構成する結晶粒のスケールが3〜5μm程度の一般的な焼結磁石のほか、結晶粒を50nm〜300nmのナノスケールに微細化したナノ結晶磁石がある。
Nd−Fe−B系の一般的な希土類磁石のミクロ構造は、Ndリッチな結晶粒と結晶粒間に介在する粒界とから構成されている。この結晶粒を構成するNdは高価な希土類元素であることから、磁石性能を保証しながら、その使用量を如何に低減できるかが当該技術分野における重要な開発課題の一つとなっている。
そこで、Ndの使用量低減に関する方策として、CeやLaといった軽希土類元素の使用や、Gd、Y、Sc、Sm、Luなどの元素の使用が考えられる。
しかしながら、Ndに代えてこれらの元素を適用する場合は勿論のこと、Ndの多くをこれらの元素で置換した場合であっても希土類磁石の磁気特性が著しく低下することが想定されることから、これらの元素の使用量が限定的にならざるを得ず、十分な材料コスト低減効果が期待できない。さらに、これら磁気特性の低い元素を使用する場合は一般にその使用形態が等方的なものに限定される傾向がきわめて強い。
そこで、上記軽希土類元素やGd、Y等の元素を使用してなる希土類磁石の異方化を図ろうとした場合には、たとえば熱間塑性加工等の加工プロセスにおいて希土類磁石の保磁力が著しく低下してしまい、磁気特性の悪化が避けられない。
ここで、特許文献1には、Ndと、R(La、Ce、Pr、Dy、Ho及びTbのうちの少なくとも1種の希土類元素)と、Feと、M(Al、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Zr、Nb、Mo、Ta及びWのうちの少なくとも1種の金属元素)と、Bとを含むNd−R−Fe−M−B系磁石において、前記R及びMの濃度が磁石を構成する結晶粒(主相)の周辺部で高く、中心部で低いことを特徴とする磁石が開示されている。
ここで開示される磁石は、RがCe又はLaでもよいとされているが、RとしてCe又はLaのみを用いた磁石については具体的に開示されておらず、このような磁石が高温において高い保磁力を示すか否かは明らかではない。
特開昭63−127505号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、Ndの量を低減しながら、高温保磁力に優れた希土類磁石を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によれば、下式
(CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)Cowzv
(上式中、MはGa、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、Mnの少なくとも1種であり、0≦x≦0.75、5≦y≦20、4≦z≦6.5、0≦w≦8、0≦v≦2)
の全体組成を有する結晶粒であって、コア部とその周囲のシェル部とから構成され、コア部よりもシェル部においてNd濃度が高い結晶粒を備えている希土類磁石が提供される。
本発明の希土類磁石は、その結晶粒がコア部とその周りのシェル部から構成されていて、コア部にはCeの軽希土類元素やGd、Y等の元素がNdの一部を置換し、したがって、Ndのみからなるコア部を備えた結晶粒からなる希土類磁石に比して材料コストを大幅に低減できるものである。そして、このように、コア部は安価で磁気特性の低い元素を含んでいながらも、その周りにNd濃度が高いシェル部が存在し、コア部よりもシェル部においてNd濃度を高くすることで、高い磁気特性の低下を抑制しながら、結晶粒間の磁気分断が図られ、磁気異方性に優れた希土類磁石となっている。
なお、結晶粒のコア部はNdの量が比較的少ないことから保磁力の比較的低いセミハード相となり、一方で、結晶粒のシェル部はNdの量が多いことから保磁力の高いハード相となり、したがって、希土類磁石を構成する結晶粒はセミハード相とハード相のコンポジット組織を呈していると言える。そして、このように結晶粒が保磁力の高いハード相をシェル部として備えていることで結晶粒間の磁気分断が図られ、磁気特性の向上に繋がっている。
以上のように、本発明の希土類磁石によれば、結晶粒の組成成分である高価なNdの元素量が低減され、その代わりに比較的安価なCeが適用されていることで、材料コストを従来の希土類磁石に比して格段に廉価にできる。しかも、結晶粒がCeを含むコア部の周りにNdがリッチなシェル部を有する構造を呈し、コア部よりもシェル部においてNd濃度を高くしていることで磁気異方性に優れ、高温保磁力に優れた結晶粒からなる希土類磁石となる。
本発明の希土類磁石のミクロ構造を説明した模式図である。 図1のII−II線上の各位置における磁気異方性を説明した図である。 実施例1と比較例1の保磁力の温度依存性を示すグラフである。 実施例2と比較例2の保磁力の温度依存性を示すグラフである。 実施例3と比較例3の保磁力の温度依存性を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の希土類磁石とその製造方法の実施の形態を説明する。
(希土類磁石)
図1は本発明の希土類磁石のミクロ構造を説明した模式図であり、図2は図1のII−II線上の各位置における磁気異方性を説明した図である。図示する希土類磁石100は、多数の結晶粒10が粒界20を介して併設したミクロ構造を呈している。なお、図示例の結晶粒10は六角形の断面形状を呈しているが、四角形(長方形、ヒシ形)や楕円形など、その断面形状は多様である。
結晶粒10は、コア部1とその周囲のシェル部2から構成された、いわゆるコア−シェル構造を呈している。
結晶粒10は、(CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)Cowzv(式中、MはGa、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、Mnの少なくとも1種であり、0≦x≦0.75、5≦y≦20、4≦z≦6.5、0≦w≦8、0≦v≦2)の全体組成を有しており、この結晶粒はコア部とその周囲のシェル部とから構成され、コア部よりもシェル部においてNd濃度が高い組成を有している。
ここで、コア部におけるxはシェル部におけるxよりも大きい組成を有している。
コア部1は、NdよりもCeといった、Ndよりも材料コストが格段に廉価である元素でNdの一部を置換した状態となっていることから、Ndのみからなるコア部を備えた磁性材料からなる希土類磁石、すなわち、一般のNd2Fe14B磁石(ネオジム磁石)に比して材料コストを大幅に低減できる。
しかしながら、結晶粒10を構成するコア部1がCeによりNdの一部を置換していることから、一般のNd2Fe14B磁石に比して磁気特性の低下が避けられない。
この磁気特性低下を抑制すべく、図示する結晶粒10では、コア部1の周囲にNdの濃度が高いシェル部2を有していることで、隣接する結晶粒10間の磁気分断を図ることができ、磁気異方性を備え、保磁力や残留磁化といった磁気特性の低下が抑制されている。
このことは、図2で示す結晶粒10の部位ごとの磁気異方性を示した図から理解が容易となる。同図で示すように、コア部1は磁気特性の低いCeでNdの一部を置換しており磁気異方性も低くなっているが、その一方で、その周囲のシェル部2はNd濃度が高い領域であることから磁気異方性は高くなる。
このように、コア部1を廉価な元素でNdの一部を置換することにより、Ndの量を低減しながら、Nd濃度が高いシェル部2を有することで全体としての磁気特性の低下が抑制された結晶粒10が構成される。すなわち、コア部の磁気異方性よりシェル部の磁気異方性が高い状態であると保磁力が向上するため、本発明の希土類磁石において、コア−シェル構造をとることで、外部磁場からの影響を受けにくくなり、結晶の周辺部の磁化が反転しにくくなり、結果として磁石相全体の磁化反転が抑制されると考えられる。したがって、このような結晶粒10からなる希土類磁石100は、希土類磁石の材料コストの削減とこのことに起因した希土類磁石の製造コストの削減を図りながら、磁気異方性を有し、磁気特性に優れたものとなる。
また、本発明のコア−シェル構造の希土類磁石では、コア部とシェル部の境界がなく、磁石相のNd2Fe14BとCe2Fe14Bが混合されている従来の磁石と比較し、160℃以下の温度において保磁力が向上する。これは、コア部のCe2Fe14Bにより温度特性が向上し、シェル部のNd2Fe14Bにより磁化が反転しにくくなることで高温での保磁力の減少率が抑制されるためであると考えられる。
また、図1で示す結晶粒10の平均粒径は1000nm以下であり、好ましくは500nm以下となっている。結晶粒の平均粒径が1000nm以下に調整されていることで一定の減磁耐力、すなわち一定の保磁力を保証することができるからである。
ここで「平均粒径」とは、たとえば図1で示す結晶粒10の長手方向の長さt(断面が円形でないが、この長さも「粒径」に含める)の平均値のことである。たとえば、希土類磁石100のSEM画像やTEM画像等で一定領域を規定し、この一定領域にある各結晶粒の粒径tの平均値を算定することで「平均粒径」が求められる。なお、結晶粒の断面形状が楕円形の場合は、その長軸を粒径とし、四角形の場合は長い方の対角線の長さを粒径とすることができる。なお、ここで例示する平均粒径の算定方法はあくまでも一例である。
本発明の希土類磁石において、結晶粒のコア部は、結晶粒の中心部分であり、シェル部は、結晶粒の表面部分である。
(希土類磁石の製造方法)
次に、図1で示す希土類磁石100の製造方法を説明する。
まず、(CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)Cowzv(式中、MはGa、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、Mnの少なくとも1種であり、0≦x≦0.75、5≦y≦20、4≦z≦6.5、0≦w≦8、0≦v≦2)の組成を有する結晶粒を備えた磁粉を製造する。
この磁粉の製造方法は、液体急冷法によってたとえばナノ結晶組織の等方性の磁性粉末を製造する方法や、HDDR法によって等方性もしくは異方性の磁粉を製造する方法などが適用できる。
液体急冷法による方法を概説すると、たとえば50kPa以下に減圧したArガス雰囲気の不図示の炉中で、単ロールによるメルトスピニング法により、合金インゴットを高周波溶解し、コア部の組成を有する溶湯を銅ロールに噴射して急冷薄帯(急冷リボン)を製作し、これを粗粉砕することによって製造できる。
たとえば10μm以下程度に粉砕した磁粉を磁場配向させ、液相焼結を経て異方性の希土類磁石前駆体を製造する。あるいは、液体急冷法によって製造されたナノ結晶組織の等方性の磁性粉末を熱間プレス加工して等方性の希土類磁石前駆体を製造する。あるいは、ナノ結晶組織の等方性の磁性粉末を熱間プレス加工し、その後に熱間塑性加工を施して異方性の希土類磁石前駆体を製造する。あるいは、HDDR法により作製した等方性もしくは異方性の磁粉を熱間プレス加工して等方性もしくは異方性の希土類磁石前駆体を製造する。
以上のような方法により、等方性もしくは異方性の希土類磁石前駆体が製造される(ここまでが製造方法の第1のステップ)。
第1のステップで製造される希土類磁石前駆体を構成する結晶粒は、Ndの量が少なく、磁気特性の低い結晶粒(既述するセミハード相のみから構成)である。この結晶粒にハード相となるシェル部を形成すべく、Nd元素もしくはNd−M合金(M:Ga、又はGaの一部をAl、Cu、Au、Ag、Zn、In、Mn、Feの少なくとも1種で置換したもの)からなる改質金属を希土類磁石前駆体に拡散浸透させる(製造方法の第2のステップ)。
たとえば、Nd元素を850℃前後で真空中で気化させて希土類磁石前駆体の粒界へ浸入させる気相法を適用する。あるいは、低融点のNd−M合金の融液を希土類磁石前駆体の粒界へ液相浸透させる液相法を適用する。あるいは、Nd元素、Nd−M合金、もしくは酸素、フッ素などとの化合物の固体を、希土類磁石前駆体に接触させ、500〜900℃程度の範囲で加熱することにより、結晶粒間の粒界に残留するR固溶体とNd元素の交換反応を生ぜしめ、粒界を介して改質金属を拡散浸透させる固相法を適用する。
ここで、Nd元素やNd−M合金として、Dy、Tb等の重希土類元素を使用してもよいが、好ましくは、重希土類元素を使用することなく、Nd−M合金のM元素としては、遷移金属元素もしくは典型金属元素である、Cu、Mn、In、Zn、Al、Ag、Ga、Feなどのうちのいずれか1種を使用するのがよい。このようなNd−M合金の具体例としては、Nd−Cu合金(共晶点520℃)、Nd−Al合金(共晶点650℃)などを挙げることができ、いずれの共晶点も650℃程度以下のきわめて低い温度である。なお、重希土類元素やその合金を改質合金として使用する場合でも、共晶点900℃程度かそれ以下の合金を使用するのがよい。
上記するように低い共晶点のNd−M合金を使用して低温でその拡散浸透を図ることにより、たとえば800℃程度以上の高温雰囲気下に置かれると結晶粒の粗大化が問題となるナノ結晶磁石(結晶粒径が50nm〜300nm程度)に対して、この製造方法は好適である。
実施例1
(CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0.25、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5)の組成の合金を、液体急冷によりナノ結晶化した(アモルファスを熱処理してもよい)。ここで、実施急冷条件としては、溶湯温度が1450℃、不活性雰囲気(Ar減圧雰囲気)で、周速20〜40m/sである。このナノ結晶組織を有するリボンをダイスに詰め、加圧・加熱を施して成形体を製造した。ここで、実施成形条件としては、成形圧が400MPa、温度が650℃、保持時間が180sである。この成形体に熱間塑性加工(強加工)を施し、配向したナノ結晶組織とした。ここで実施強加工条件としては、加工温度が750℃、歪速度が0.1〜10/s、加工法は据え込み加工である。この据え込み加工にて製造された希土類磁石前駆体(コア部)は(Ce0.25Nd0.75 ) 2 Fe14Bであり、Nd2Fe14Bより保磁力が低いセミハード状態である。そこで、Nd70Cu30の低融点合金をセミハード状態の上記希土類磁石前駆体に接触させ、融解する温度で熱処理を実施した。ここで、実施熱処理条件としては、熱処理温度が650℃、処理時間165〜360min、接触合金量10wt%(希土類磁石前駆体に対して)である。なお、Nd70Cu30合金は、Nd(高純度化学製)とCu(高純度化学製)を秤量後、アーク溶解させ、液体急冷により作製した。
以上の工程により、コア部が(Ce0.25Nd0.75 ) 2 Fe14B相であり、シェル部が(Nd,Ce)2Fe14B相であり、シェル部のNd濃度≧コア部のNd濃度である構造を有するコア−シェル型の磁石が得られた。なお、出発合金にはCo及びGaが含まれていたが、得られた磁石のコア部及びシェル部にはこのCo及びGaは含まれていないのは、実際にはコア部及びシェル部にもCo及びGaは含まれているが、微量であるため無視しているためである。以下、実施例2〜3及び比較例1〜3においても同様である。
実施例2
実施例1に示す式において、x=0.5である合金((CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0.5、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5))を出発材料として用いることを除き、それ以外は実施例1と同様にしてコア−シェル型の磁石を得た。
実施例3
実施例1に示す式において、x=0.75である合金((CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0.75、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5))を出発材料として用いることを除き、それ以外は実施例1と同様にしてコア−シェル型の磁石を得た。
比較例1
実施例1に示す式において、x=0である合金((CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5))を出発材料とし、強加工後、細かく粉砕し、磁場を印加しつつ焼結したコア部とシェル部の境界のないバルク磁石(粒径800nm程度)に、実施例1と同様にNd70Cu30を接触させて熱処理を行い、磁石を作製した。
比較例2
実施例1に示す式において、x=0である合金((CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5))を出発材料とし、強加工後、Nd70Cu30を接触させる熱処理工程を省く以外は実施例1と同様にして磁石を作製した。
比較例3
実施例1に示す式において、x=0.5である合金((CexNd(1-x))yFe(100-y-w-z-v)CowzGav(x=0、y=13.5、z=5.8、w=4、v=0.5))を出発材料とし、x=0.25である合金((Nd0.75Ce0.25)13.5Fe76.2Co45.8Ga0.5)を出発材料とし、強加工後、Nd70Cu30を接触させる熱処理工程を省く以外は実施例1と同様にして磁石を作製した。
以上の結果を以下の表1にまとめる。
Figure 0006791614
得られた磁石について、10Tのパルス着磁後、室温にてVSM(LakeShore)にて保磁力を測定した。続いて、室温〜200℃までの各温度(室温、60、80、100、140、160、180、200℃)でのヒステリシス曲線を測定し、保磁力を求めた。160℃での保磁力の測定結果を以下の表2に示す。
Figure 0006791614
また、保磁力の温度特性を図3〜5に示し、さらに、実施例3と比較例3におけるコア部のNd濃度、シェル部のNd濃度、全体のNd濃度の測定結果を以下の表3に示す。
Figure 0006791614
磁石粒子の全体のNd濃度が同程度であるにもかかわらず、コアシェル構造をとることにより、温度特性が向上している。
以上の結果より、常温での保磁力は同程度であるにもかかわらず、すべての実施例に対して比較例よりも高温での保磁力が高いことがわかる。これは、コアシェル構造の複相磁石とすることにより、コア部の磁気異方性≦シェル部の磁気異方性となり、磁石粒子周辺部の磁化反転が抑制され、その結果、高温での保磁力が単相磁石の高温での保磁力よりも高くなると推察される。
1 コア部
2 シェル部
10 結晶粒
20 粒界
100 希土類磁石

Claims (1)

  1. 希土類磁石を用いるモータの製造方法であって、
    前記希土類磁石が、前記モータにおいて、100℃以上160℃以下の温度に達し得るようにして使用されるものであり
    前記希土類磁石式(Ce Nd (1−x) Fe (100−y−w−z−v) Co (式中、MはGa、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、Mnの少なくとも1種であり、かつ、0.25≦x≦0.75、5≦y≦20、4≦z≦6.5、0≦w≦8、及び0≦v≦2である)で表される組成を有する希土類磁石前駆体に、Nd元素もしくはNd−M合金からなる改質金属を拡散浸透させることによって製造することを含み、それによって、前記希土類磁石が、コア部とその周囲のシェル部とから構成され、コア部よりもシェル部においてNd濃度が高い結晶粒を備えており、かつ、前記結晶粒の粒径が、50〜300nmである、
    モータの製造方法
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