JP2023136838A - 希土類磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れるR-Fe-B系希土類磁石を提供する。【解決手段】本開示は、R2Fe14B型(ただし、Rは希土類元素である。)の結晶構造を有する主相10、及び前記主相10の周囲に存在する粒界相20を備えている希土類磁石である。本開示の希土類磁石は、Rとして、少なくともCe及びLaが選択されており、Feの一部が、Coで置換されており、かつ、FeとCoの合計に対するCoのモル比が、0.20~0.25である。【選択図】図1

Description

本開示は、希土類磁石に関する。本開示は、特に、R-Fe-B系希土類磁石(ただし、Rは、希土類元素である。)に関する。
R-Fe-B系希土類磁石は、主相と、主相の周囲に存在する粒界相とを備える。主相は、RFe14B型の結晶構造を有する磁性相である。この主相によって、高い残留磁化を得ることができる。そのため、R-Fe-B系希土類磁石は、モータに使用されることが多い。
モータは、その動作中に発熱することから、モータに使用される永久磁石は、高温での保磁力が高いことが要求される。なお、本明細書において、特に断りのない限り、磁気特性に関し、高温とは、100~200℃、特に、140~180℃の範囲の温度を意味する。
R-Fe-B系希土類磁石のRとしては、主としてNdが選択されてきたが、電気自動車等の急速な普及により、Ndの使用量が増大し、希少性が高まる懸念される。このことから、Ndと比べて、希少性の低い軽希土類元素の使用が検討されている。例えば、特許文献1には、R-Fe-B系希土類磁石のRとして、軽希土類元素である、Ce及びLaを選択したR-Fe-B系希土類磁石が開示されている。
特開昭61-159708号公報
特許文献1に開示されたR-Fe-B系希土類磁石のように、Rとして、単純に軽希土類元素を選択すると、保磁力が低下する。保磁力が比較的小さい永久磁石の用途として、例えば、可変界磁モータがある。
温度の上昇に伴って、保磁力は低下する。そのため、高温での保磁力を確保すると、室温での保磁力は非常に高くなり、室温での脱着磁性に劣る。例えば、可変界磁モータのように、異なる温度で脱着磁する場合、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さいことが期待される。
これらのことから、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れるR-Fe-B系希土類磁石が望まれている、という課題を、本発明者らは見出した。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものである。本開示は、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れるR-Fe-B系希土類磁石を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、本開示の希土類磁石を完成させた。本開示の希土類磁石は、次の態様を含む。
〈1〉RFe14B型(ただし、Rは希土類元素である。)の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備えており、
Rとして、少なくともCe及びLaが選択されており、
Feの一部が、Coで置換されており、かつ、
FeとCoの合計に対するCoのモル比が、0.20~0.25である、
希土類磁石。
本開示によれば、Rとして、少なくともCe及びLaが選択されており、かつFeの一部が、所定割合のCoで置換されていることにより、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れるR-Fe-B系希土類磁石を提供することができる。
図1は、本開示の希土類磁石の組織の一例を模式的に示す説明図である。 図2は、液体急冷法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。 図3は、ストリップキャスト法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。 図4は、実施例1~2、比較例4、及び比較例7の試料については、温度と保磁力の関係を示すグラフである。
以下、本開示の希土類磁石の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示の希土類磁石を限定するものではない。
温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、室温での脱着磁性に優れることに関し、本発明者らが得た知見について、図面を用いて説明する。
図1は、本開示の希土類磁石の組織の一例を模式的に示す説明図である。本開示の希土類磁石100は、主相10と主相の周囲に存在する粒界相20を備える。
脱着磁性を向上させるには、保磁力を低下させることが有効である。保磁力を低下させるには、Rとして、軽希土類元素を選択することが有効である。軽希土類元素は、Ndと比較して希少性が低く、安価であることから、軽希土類元素の選択は、希土類磁石の製造原価の低減に寄与し、好都合である。しかし、R-Fe-B系希土類磁石は、温度上昇に伴って、保磁力は低下するため、室温での保磁力が小さいと、高温での保磁力は過剰に小さくなり、永久磁石、特にモータに用いる永久磁石としての機能を果たせなくなる。このことは、Rとして軽希土類元素を選択すると、顕著である。
そこで、Rとして軽希土類元素、特にCe及びLaを選択したとき、Feの一部を、所定割合のCoで置換することによって、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さくなることを、本発明者らは知見した。このようなR-Fe-B系希土類磁石は、高温で永久磁石、特にモータに用いる永久磁石として機能する保磁力を有していても、室温での保磁力が過大にならないため、室温での脱着磁性に優れる。
理論に拘束されないが、軽希土類元素としてCe及びLaを選択し、Feの一部を、所定割合のCoで置換すると、高温での磁気異方性を保持しつつ、図1の粒界相20中に、RFe型の結晶構造を有する相(図示しない)が生成し易くなる。RFe型の結晶構造を有する相は、強磁性相であることから、特に室温での保磁力を低下させる。これらのことから、本開示の希土類磁石は、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れる。
本明細書において、温度上昇に伴う保磁力の低下は、特に断りのない限り、温度係数αで評価する。温度係数αは次式で求められ、αの絶対値が小さいほど、温度の上昇に伴う保磁力の低下が小さく、室温での脱着磁性に優れる。ただし、次式において、Hc1は27℃での保磁力であり、Hc2は180℃での保磁力である。
温度係数α(%/℃)=〔{(Hc2-Hc1))/Hc1}/(180℃-27℃)〕×100
これらの知見に基づく、本開示の希土類磁石の構成要件を次に説明する。
《希土類磁石》
図1に示したように、本開示の希土類磁石100は、主相10及び粒界相20を備えている。粒界相20は、主相10の周囲に存在している。以下、主相及び粒界相それぞれについて、説明する。
〈主相〉
主相は、RFe14B型の結晶構造を有している。RFe14B「型」の結晶構造を有する相とは、Feの一部が、所定割合のCoで置換されていてもよいことを意味する。また、主相は、硬磁性を維持することができる限りにおいて、R、Fe、Co、及びB以外の元素、特に金属元素を置換型及び/又は侵入型で含み得ることを意味する。
主相の体積率に特に制限はないが、例えば、80体積%以上、85体積%以上、90体積%以上、92体積%以上、又は94体積%以上であってよく、99体積%以下、98体積%以下、97体積%以下、96体積%以下、又は95体積%以下であってよい。
主相の体積率は、希土類元素、遷移金属元素、及びホウ素の含有割合(モル比)から算出する。構成する相を、RFe14B型の結晶構造を有する相(主相)及び粒界相として、合金全体のモル比から各相率を算出した。なお、改質材の拡散浸透前後で、主相の体積率の変化は小さいため、改質材の拡散浸透前のホウ素の含有割合(モル比)から算出してよい。
主相の粒径に特に制限はないが、ナノ結晶化されていることが好ましい。ナノ結晶化されていることにより、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れることが、一層顕著になる。
本明細書で、特に断りがない限り、「主相がナノ結晶化」されているとは、主相の平均粒径が1.0μm未満であることを意味する。ナノ結晶化されている主相の平均粒径は、典型的には、0.05μm以上、0.10μm以上、0.20μm以上、0.30μm以上、0.40μm以上、又は0.50μm以上であってもよく、0.90μm以下、0.80μm以下、0.70μm以下、又は0.60μm以下であってよい。
主相がナノ結晶化されていない場合、主相の平均粒径は、典型的には、1.0μm以上、2.0μm以上、3.0μm以上、4.0μm以上、5.0μm以上、又は6.0μm以上であってよく、10.0μ以下、9.0μm以下、8.0μm以下、又は7.0μm以下であってよい。
「平均粒径」は、次のように測定される。走査型電子顕微鏡像又は透過型電子顕微鏡像で、磁化容易軸の垂直方向から観察した一定領域を規定し、この一定領域内に存在する主相に対して磁化容易軸と垂直方向に複数の線を引き、主相の粒子内で交わった点と点の距離から主相の径(長さ)を算出する(切断法)。主相の断面が円に近い場合は、投影面積円相当径で換算する。主相の断面が長方形に近い場合は、直方体近似で換算する。このようにして得られた径(長さ)の分布(粒度分布)のD50の値が、平均粒径である。
〈粒界相〉
上述したように、粒界相は、主相の周囲に存在する。これは、R-Fe-B系希土類磁石は、RFe14Bの理論組成(Rが11.8原子%、Feが82.3原子%、そして、Bが5.9原子%)よりもRを多く含有した溶湯を凝固させることによって得られるためである。これにより、RFe14B型の結晶構造を有する相、すなわち主相を安定して得ることができる。以下の説明で、RFe14Bの理論組成よりもRを多量に含有した溶湯を「Rリッチ溶湯」、そして、RFe14B型の結晶構造を有する相を「RFe14B相」ということがある。
Rリッチ溶湯を凝固させると、主相と主相の周囲に存在する粒界相を備える鋳塊(薄帯及び/又は薄片等を含む)が得られる。主相は、RFe14B相であり、RFe14B相は、Rリッチ溶湯の凝固の初期に形成される。RFe14B相が形成された後の残液から粒界相は形成されるため、粒界相中には種々の組成の相が混在し、粒界相全体としては、その組成は、RFe14B相よりもRを多く含有する。このことから、粒界相は、Rリッチ相と呼称されることもある。本開示の希土類磁石は、このようにして得られた鋳塊を粉砕して得た磁性粉末を所望の大きさに成形して得られる。
上述したように、粒界相中には種々の組成の相が混在し、主相がナノ結晶化されている場合には、粒界相中の相は、結晶構造が明瞭でないアモルファス状の相が多くを占める。結晶構造が明瞭である相である場合には、RFe型の結晶構造を有する相であることが好ましく、その割合は、1.0体積%以上、1.2体積%以上、又は1.4体積%以上が好ましく、3.0体積%以下、2.8体積%以下、又は2.6体積%以下が好ましい。これにより、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での保磁力が過剰に高くなり難い。なお、RFe「型」の結晶構造を有する相とは、R及びFe以外の元素、特に金属元素を置換型及び/又は侵入型で含み得るためである。
RFe型の結晶構造を有する相の体積比率は、本開示の希土類磁石のX線回折パターンをリートベルト解析して、RFe型の結晶構造を有する相の体積率を求める。本開示の希土類磁石中で、主相以外は粒界相であるとして、粒界相の体積率を算出する。そして、(RFe型の結晶構造を有する相の体積率)/(粒界相の体積率)から、粒界相に対する、RFe型の結晶構造を有する相の体積比率を算出したとき、これが、0.60以下あるとことが好ましく、0.40以下であることが一層好ましい。これにより、温度上昇に伴う保磁力の低下が一層小さくなり易い。
本開示の希土類磁石の全体組成は、これまでに説明した主相(RFe14B相)と粒界相の全てを合計した組成を意味する。主相及び粒界相に改質材を浸透させている場合は、本開示の希土類磁石の組成は、改質材の組成も合計される。改質材の拡散浸透については、「《製造方法》」で詳述する。本開示の希土類磁石は、その全体組成について、Rの少なくとも一部が特定されており、Feの一部が所定割合のCoで置換されている。以下、R及びCoについて説明する。
〈R〉
本開示の希土類磁石では、Rとして、少なくともLa及びCeが選択されている。これにより、上述したように、室温時の保磁力が過剰に高くなることを回避し、室温での脱着磁性が向上する。「少なくともLa及びCeが選択されている」とは、Rとして、La及びCeを必須とすることを意味し、La及びCe以外の希土類元素が選択されていてもよい。理論に拘束されないが、上述した粒界相中のRFe型の結晶構造を有する相の促進には、LaとCoの共存が有効であると考えられている。このことから、本開示の希土類磁石では、Feの一部がCoで置換されており、LaとCoを共存させている。しかし、Rの全てがLaであると、RFe14B相の維持が困難であることから、本開示の希土類磁石では、Rとして、La及びCeの両方を必須とする。
〈Co〉
本開示の希土類磁石では、Feの一部がCoで置換されている。Coが置換されている割合は、FeとCoの合計に対して、モル比で、0.20~0.25である。
FeとCoの合計に対して、モル比で、Coが0.20以上であれば、高温での磁気異方性を有利に維持することができ、その結果、温度上昇に伴う保磁力の低下を小さくすることができる。
一方、FeとCoの合計に対して、モル比で、Coが0.25以下であれば、RFe型の結晶構造を有する相が過剰に生成し難く、その結果、室温での保磁力が過剰に低下することを回避できる。この観点からは、FeとCoの合計に対して、モル比で、Coが、0.24以下、0.23以下、0.22以下、又は0.21以下であってもよい。
本開示の希土類磁石の全体組成については、上述の要件を満足する主相及び粒界相を備えており、かつ、R、Fe、及びCoが上述の要件を満足していれば、特に制限はないが、本開示の希土類磁石の全体組成は、典型的には、次のように表される。
〈全体組成〉
本開示の希土類磁石の全体組成について説明する。図1に示したように、本開示の希土類磁石100は、主相10と粒界相20を備えている。このことから、本開示の希土類磁石100の全体組成とは、主相10と粒界相20のすべてを合わせた組成を意味する。主相及び粒界相に改質材を拡散浸透させている場合は、本開示の希土類磁石の組成は、改質材の組成も合計される。改質材の拡散浸透については、「《製造方法》」で詳述する。
本開示の希土類磁石の全体組成は、モル比で、典型的には、式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-s) で表すことができる。この式で、tが0の場合、すなわち、式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) は改質材を拡散浸透しない場合の全体組成を表す。式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-s) は、改質材を拡散浸透する場合の全体組成を表す。この式において、前半部の(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) は、改質材を拡散浸透する前の焼結体(希土類磁石前駆体)に由来する組成を表し、後半部の(R (1-s) は、改質材に由来する組成を表す。
改質材を拡散浸透する場合、100モル部の焼結体を希土類磁石前駆体として、その内部に、tモル部の改質材を拡散浸透させる。これにより、(100+t)モル部の本開示の希土類磁石が得られる。
本開示の希土類磁石の全体組成を表す式で、R、La、及びCeの合計がyモル部、Fe及びCoの合計が(100-y-w-v)モル部、Bがwモル部、そして、Mがvモル部である。このため、これらの合計は、yモル部+(100-y-w-v)モル部+wモル部+vモル部=100モル部である。R及びMの合計はtモル部である。
上式において、R (1-x1-x2)Lax1Cex2は、R、La、及びCeの合計に対して、モル比で、(1-x1-x2)のRが存在し、x1のLaが存在し、そして、x2のCeが存在していることを意味する。同様に、上式において、Fe(1-z)Coは、Fe及びCoの合計に対して、モル比で、(1-z)のFeが存在し、zのCoが存在していることを意味する。また、同様に、上式において、R (1-s) は、RとMの合計に対して、モル比で、(1-s)のRが存在し、sのMが存在していることを意味する。
上式中、R及びRは、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素である。Ndはネオジム、Prはプラセオジム、Gdはガドリニウム、Tbはテルビウム、Dyはジスプロシウム、そして、Hoはホルミウムである。Feは鉄である。Coはコバルトである。Bはホウ素である。Mは、Ga、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、及びMnからなる群より選ばれる一種以上の元素並びに不可避的不純物元素である。Gaはガリウム、Alはアルミニウム、Cuは銅、Auは金、Agは銀、Znは亜鉛、Inはインジウム、そして、Mnはマンガンである。Mは、Rと合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素である。
本明細書において、特に断りがない限り、希土類元素は、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの17元素である。このうち、特に断りがない限り、Sc、Y、La、及びCeは、軽希土類元素である。また、特に断りがない限り、Pr、Nd、Pm、Sm、及びEuは、中希土類元素である。そして、特に断りがない限り、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuは、重希土類元素である。なお、一般に、重希土類元素の希少性は高く、軽希土類元素の希少性は低い。中希土類元素の希少性は、重希土類元素と軽希土類元素の間である。なお、Scはスカンジウム、Yはイットリウム、Laはランタン、Ceはセリウム、Prはプラセオジム、Ndはネオジム、Pmはプロメチウム、Smはサマリウム、Euはユウロビウム、Gdはガドリニウム、Tbはテルビウム、Dyはジスプロシウム、Hoはホルミウム、Erはエルビウム、Tmはツリウム、Ybはイッテルビウム、そして、Luはルテチウムである。
上述した式で表される、本開示の希土類磁石の構成元素について、次に説明する。
〈R
上述したように、Rは、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素である。Rは、本開示の希土類磁石のRとして必須のLa及びCeとともに、主相(RFe14B型の結晶構造を有する相(以下、「RFe14B相」ということがある。))の構成元素である。残留磁化及び保磁力と価格とのバランスの観点からは、Rは、Nd及びPrからなる群より選ばれる一種以上の元素であることが好ましい。Rとして、NdとPrを共存させる場合には、ジジミウムを用いてもよい。
〈La及びCe〉
Laは、本開示の希土類磁石で、Rとして、必須に選択される元素である。La及びCeは、Coとともに、上述の作用及び効果を奏する。
〈R、La、及びCeのモル比〉
上式において、R、La、及びCeのモル比は、R (1-x1-x2)Lax1Cex2で表すことができる。本開示の希土類磁石において、上述したように、La及びCeは必須である。La及びCeの両方が共存ため、x1及びx2は、0.01≦x1≦0.99及び0.01≦x2≦0.99を満足する。これらの下限は、上述の作用及び効果を奏するには、Rとして、La及びCeの両方が少しでも存在している必要があり、かつ、上述の作用及び効果が認められるのに最低限必要なモル比を意味する。また、上限は、La及びCeのいずれかが、Rの全部として選択されてはならず、実質的にRの全部として選択されていない最大限度のモル比を意味する。また、x1とx2の合計は、1.00を超えないことは当然であり、x1及びx2それぞれの下限が上述のとおりであるため、0.02≦x1+x2≦1を満足する。
上述の作用及び効果を一層有利に享受するためには、x1については、0.20以上、0.25以上、又は0.27以上が好ましく、かつ、0.45以下、0.40以下、又は0.35以下が好ましい。また、x2については、0.45以上、0.50以上、又は0.52以上が好ましく、かつ、0.75以下、0.70以下、又は0.65以下が好ましい。これらの好ましい範囲は、x1及びx2のいずれかについて満足していてもよい。
〈R、La、及びCeの合計含有割合〉
上式において、R、La、及びCeの合計含有割合は、yで表され、12.0≦y≦20.0を満足する。なお、yの値は、改質材を拡散浸透しない場合の本開示の希土類磁石に対する含有割合であり、モル%(原子%)に相当する。
yが12.0以上であれば、粒界相中にαFe相が多量に生成することはなく、充分な量の主相(RFe14B相)を得ることができる。この観点からは、yは、12.4以上、12.8以上、13.0以上、13.2以上、13.4以上、13.6以上、又は14.0以上であってもよい。一方、yが20.0以下であれば、粒界相が過剰になることはない。この観点からは、yは19.0以下、18.0以下、17.0以下、16.0以下、又は15.0以下であってもよい。
〈B〉
Bは、図1の主相(RFe14B相)を構成し、主相及び粒界相の存在割合に影響を与える。
Bの含有割合は、上式において、wで表される。wの値は、改質材を拡散浸透しない場合の本開示の希土類磁石に対する含有割合であり、モル%(原子%)に相当する。wが20.0以下であれば、主相10と粒界相20が適正に存在する希土類磁石を得ることができる。この観点からは、wは、18.0以下、16.0以下、14.0以下、12.0以下、10.0以下、8.0以下、6.0以下、又は5.9以下であってもよい。一方、wが5.0以上であれば、ThZn17型及び/又はThNi17型の結晶構造を有する相が多量に発生しすることは起こり難く、その結果、RFe14B相の形成が阻害されることが少ない。この観点からは、wは、5.2以上、5.4以上、5.5以上、5.7以上、又は5.8以上であってもよい。
〈M
は、本開示の希土類磁石の特性を損なわない範囲で含有することができる元素である。Mには不可避的不純物元素を含んでよい。本明細書において、不可避的不純物元素とは、希土類磁石の原材料に含まれる不純物元素、あるいは、製造工程で混入してしまう不純物元素等、その含有を回避することができない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことをいう。製造工程で混入してしまう不純物元素等には、製造上の都合により、磁気特性に影響を与えない範囲で含有させる元素を含む。また、不可避的不純物元素には、R、La、及びCeとして選択される希土類元素以外で、上述したような理由等で不可避的に混入する希土類元素を含む。
本開示の希土類磁石及びその製造方法の効果を損なわない範囲で含有することができる元素Mとしては、Ga、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、及びMnからなる群より選ばれる一種以上の元素が挙げられる。これらの元素が、Mの含有量の上限以下で存在する限りにおいて、これらの元素は、実質的に磁気特性に影響を与えない。そのため、これらの元素は、不可避的不純物元素と同等に扱ってもよい。また、これらの元素以外にも、Mとして、不可避的不純物元素を含有してもよい。Mとしては、Ga、Al、及びCuからなる群より選ばれる一種以上並びに不可避的不純物元素が好ましい。
上式において、Mの含有割合は、vで表される。vの値は、改質材を拡散浸透していない本開示の希土類磁石に対する含有割合であり、モル%(原子%)に相当する。vの値が、2.0以下であれば、本開示の希土類磁石の磁気特性を損なうことはない。この観点からは、vは、1.5以下、1.0以下、0.65以下、0.6以下、又は0.5以下であってもよい。
として、Ga、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、及びMn並びに不可避的不純物元素を皆無にすることはできないため、vの下限は、0.05、0.1、又は0.2であっても、実用上問題はない。
〈Fe及びCo〉
Feは、R、La、Ce、及びBとともに主相(RFe14B相)を構成する主成分である。本開示の希土類磁石では、Feの一部は、Coで置換されており、そして、FeとCoの合計に対して、Coのモル比が所定の範囲であることによって、所望の作用及び効果を奏することは上述したとおりである。
〈FeとCoのモル比〉
上式において、FeとCoの合計に対するCoのモル比は、Fe(1-z)Coで表されている。そのため、上述の所定の範囲については、zが、0.20以上であり、0.25以下、0.24以下、0.23以下、0.22以下、又は0.21以下であることを意味する
〈FeとCoの合計含有割合〉
FeとCoの合計含有割合は、これまでに説明したR、La、Ce、B、及びMの残部であり、(100-y-w-v)で表される。上述したように、y、w、及びvの値は、改質材を拡散浸透していない本開示の希土類磁石に対する含有割合であることから、(100-y-w-v)はモル%(原子%)に相当する。y、w、及びvを、これまでに説明した範囲にすると、図1に示したような主相10及び粒界相20が得られる。
〈R
は改質材に由来する元素である。改質材は、磁性薄帯又は磁性薄片の焼結体(改質材を拡散浸透しない場合の本開示の希土類磁石)の内部に拡散浸透する。改質材の融液は、図1の粒界相20を通じて拡散浸透する。
としては、例えば、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素が挙げられる。Rとして、NdとPrを共存させる場合には、ジジミウムを用いてもよい。改質材は、主相同士を磁気分断して保磁力を向上させる。上述のRのうち、重希土類元素を選択すると、室温での保磁力が過剰に高くなることがある。そのため、Rは、Nd及びPrからなる群より選ばれる一種以上の元素、特にNdが好ましい。
〈M
は、Rと合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素である。典型的には、Mは、R (1-s) の融点をRの融点よりも低下させる合金元素及び不可避的不純物元素である。Mとしては、例えば、Ga、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、及びMnからなる群より選ばれる一種以上の元素並びに不可避的不純物元素が挙げられる。R (1-s) の融点低下の観点からは、Mとしては、Al及びCuからなる群より選ばれる一種以上の元素が好ましく、Cuが特に好ましい。なお、不可避的不純物元素とは、原材料に含まれる不純物元素、あるいは、製造工程で混入してしまう不純物元素等、その含有を回避できない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことをいう。製造工程で混入してしまう不純物元素等には、製造上の都合により、磁気特性に影響を与えない範囲で含有させる元素を含む。また、不可避的不純物元素には、Rとして選択される希土類元素以外で、上述したような理由等で不可避的に混入する希土類元素を含む。
〈RとMのモル比〉
とMは、式R (1-s) で表されるモル比での組成を有する合金を形成し、改質材は、この合金を含有する。そして、sは0.05≦s≦0.40を満足する。
sが0.05以上であれば、主相の粗大化を回避できる温度で、改質材の融液を焼結体(改質材を拡散浸透しない場合の本開示の希土類磁石)の内部に拡散浸透することができる。この観点からは、sは、0.10以上が好ましく、0.15以上がより好ましい。一方、sが0.40以下であれば、改質材を焼結体(改質材を拡散浸透しない場合の本開示の希土類磁石)の内部に拡散浸透した後、本開示の希土類磁石の粒界相に残留するMの含有量を抑制して、残留磁化の低下の抑制に寄与する。この観点からは、sは、0.35以下、0.30以下、0.25以下、0.20以下、又は0.18以下であってもよい。
〈焼結体に由来する元素と改質材に由来する元素のモル比〉
上述したように、改質材を拡散浸透する場合、本開示の希土類磁石の全体組成は、式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-s) で表される。この式において、前半部の(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) は、改質材を拡散浸透する前の焼結体(希土類磁石前駆体)に由来する組成を表し、後半部の(R (1-s) は、改質材に由来する組成を表す。
上式において、100モル部の焼結体に対する改質材の割合は、tモル部である。すなわち、100モル部の焼結体に、tモル部の改質材を拡散浸透すると、100モル部+tモル部の本開示の希土類磁石となる。言い替えると、100モル%(100原子%)の焼結体に対して、本開示の希土類磁石は(100+t)モル%((100+t)原子%)である。
tが0であることは、本開示の希土類磁石において、改質材が拡散浸透されていないことを意味する。改質材が拡散浸透されている場合、tが0.1以上であれば、主相を磁気分断して保磁力を向上するという効果を実質的に認識できる。この観点からは、tは、0.5以上、1.0以上、2.0以上、3.0以上、4.0以上、5.0以上、又は0.6以上であってもよい。一方、tが20.0以下であれば、本開示の希土類磁石の粒界相に残留するMの含有量を抑制して、残留磁化の低下を抑制する。この観点からは、tは、18.0以下、16.0以下、14.0以下、13.0以下、12.0以下、11.0以下、10.0以下、又は9.0以下、8.0以下、又は7.0以下であってもよい。
これまでの説明をまとめると、本開示の希土類磁石のモル比での全体組成は、式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-s) で表される。ただし、R及びRは、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、Mは、Ga、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In、及びMnからなる群より選ばれる一種以上の元素並びに不可避的不純物元素であり、Mは、Rと合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素である。また、0.01≦x1≦0.99、0.01≦x2≦0.99、0.02≦x1+x2≦1、12.0≦y≦20.0、0.20≦z≦0.25、5.0≦w≦20.0、0≦v≦2.0、0.05≦s≦0.40、及び0≦t≦20.0を満足する。
《製造方法》
次に、本開示の希土類磁石の製造方法について説明する。
本開示の希土類磁石の製造方法は、溶湯準備、溶湯冷却、及び焼結の各工程を含む。得られた焼結体を、本開示の希土類磁石としてもよいし、その焼結体に改質材を拡散浸透して、それを本開示の希土類磁石としてもよい。また、任意で、異方性付与の工程を含んでもよい。以下、それぞれの工程について説明する。
〈溶湯準備〉
モル比での式(R (1-x1-x2)Lax1Cex2(Fe(1-z)Co(100-y-w-v) で表される組成を有する溶湯を準備する。この式において、R、La、Ce、Fe、Co、B、及びM、並びにx1、x2、y、z、w、及びvについては、「《希土類磁石》」で説明したとおりである。後続する過程で減耗することがある元素については、その減耗分を見込んでおいてもよい。
〈溶湯冷却〉
上述の組成を有する溶湯を超急冷又は急冷する。本明細書で、特に断りのない限り、超急冷とは、5×10℃/秒以上、1×10℃/秒以上、又は5×10℃/秒以上、かつ、5×10℃/秒以下又は1×10℃/秒以下で冷却することを意味する。上述の組成を有する溶湯を超急冷すると、ナノ結晶化された主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片が得られる。また、急冷とは、1×10℃/秒以上、5×10℃/秒以上、1×10℃/秒以上、5×10℃/秒以上、又は1×10℃/秒以上、かつ、1×10℃/秒以下、5×10℃/秒以下、1×10℃/秒以下、又は5℃×10℃/秒以下の速度で冷却することを意味する。上述の組成を有する溶湯を急冷すると、平均粒径が1~10μmの主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片が得られる。
溶湯を上述した速度で超急冷又は急冷することができれば、その方法は特に制限されないが、典型的には、超急冷の場合には液体急冷法を適用し、急冷の場合にはストリップキャスト法を適用する。ストリップキャスト法の冷却ロールを、急冷の場合よりも高速で回転することで、超急冷することができる。液体急冷法及びストリップキャスト法それぞれについて、図面を用いて簡単に説明する。
図2は、液体急冷法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。
液体急冷装置50は、噴射ノズル51、ヒータ52、及び冷却ロール53を備える。噴射ノズル51は、冷却ロール53の外周面に対向して設置されている。噴射ノズル51から、高速で回転する冷却ロール53の外周面に対して溶湯を噴射し、溶湯を冷却して、磁性薄帯54を得る。冷却ロールの回転速度及び/又は噴射条件によっては、磁性薄片55を得ることができる。後述するストリップキャスト装置に比べて、液体急冷装置50では、噴射ノズル51から、直接、冷却ロール53の外周面に溶湯を噴射するため、溶湯を超急冷することができる。
噴射ノズル51には、溶湯を供給してもよいし、噴射ノズル51に溶湯の原材料を装入し、ヒータ52で原材料を溶解してもよい。
冷却ロール53は、銅やクロムなどの熱伝導性の高い材料から形成されており、冷却ロール53の表面は、高温の溶湯との浸食を防止するため、クロムメッキ等が施される。冷却ロール53は、図示していない駆動装置により、所定の回転速度で矢印方向に回転することができる。
溶湯を上述の速度で超急冷するためには、冷却ロール53の周速は、例えば、15~30m/秒であってよい。液体急冷法を用いて溶湯を超急冷する際の雰囲気は、溶湯等の酸化等を防止するため、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
噴射ノズル51から冷却ロール53の外周面に噴射するときの溶湯の温度は、例えば、1350℃以上、1400℃以上、又は1450℃以上であってよく、1600℃以下、1550℃以下、又は1500℃以下であってよい。
図3は、ストリップキャスト法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。
ストリップキャスト装置70は、溶解炉71、タンディッシュ73、及び冷却ロール74を備える。溶解炉71において原材料が溶解され、上述の組成を有する溶湯72が準備される。溶湯72はタンディッシュ73に一定の供給量で供給される。タンディッシュ73に供給された溶湯72は、タンディッシュ73の端部から自重によって冷却ロール74に供給される。
タンディッシュ73は、セラミックス等で構成され、溶解炉71から所定の流量で連続的に供給される溶湯72を一時的に貯湯し、冷却ロール74への溶湯72の流れを整流することができる。また、タンディッシュ73は、冷却ロール74に達する直前の溶湯72の温度を調整する機能をも有する。
冷却ロール74は、銅やクロムなどの熱伝導性の高い材料から形成されており、冷却ロール74の表面は、高温の溶湯との浸食を防止するため、クロムメッキ等が施される。冷却ロール74は、図示していない駆動装置により、所定の回転速度で矢印方向に回転することができる。
冷却ロール74の周速は、溶湯を急冷する場合には、例えば、0.5~3.0m/s秒であってよく、溶湯を超急冷する場合には、例えば、20~40m/sであってよい。
タンディッシュ73の端部から冷却ロール74に供給されるときの溶湯の温度は、例えば、1350℃以上、1400℃以上、又は1450℃以上であってよく、1600℃以下、1550℃以下、又は1500℃以下であってよい。
冷却ロール74の外周上で冷却され、凝固された溶湯72は、磁性合金75となって冷却ロール74から剥離し、回収装置(図示しない)で回収される。磁性合金75の形態は、薄帯又は薄片が典型的である。ストリップキャスト法を用いて溶湯を冷却する際の雰囲気は、溶湯等の酸化等を防止するため、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈焼結〉
磁性薄帯又は磁性薄片を焼結して、焼結体を得る。焼結の方法及び条件は、周知のものを適用することができる。焼結には、大別して、加圧焼結と無加圧焼結がある。無加圧焼結と比較して、加圧焼結では、加圧力を付与することにより、比較的低温かつ短時間で、磁性薄帯又は磁性薄片を焼結することができる。このことから、加圧焼結は、典型的には、ナノ結晶化した主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片の焼結に適用する。これにより、ナノ結晶化された主相を粗大化することなく、焼結体を得ることができる。無加圧焼結では、磁性薄帯又は磁性薄片を高温で長時間にわたり焼結する必要がある。そのため、無加圧焼結は、典型的には、平均粒径が1~10μmの主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片の焼結に適用する。ナノ結晶化された主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片と比較して、平均粒径が1~10μmの主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片は、溶湯を遅い速度で冷却するため、粒界相中に、磁性に悪影響を及ぼす有害相が存在することが多い。磁性薄帯又は磁性薄片を高温で長時間にわたり焼結することにより、このような有害相を粒界相中に有利に分散させることができる。
焼結時の条件は、主相が粗大化せず、かつ、良好な焼結体密度が得られるよう、適宜決定すればよい。焼結時の条件について、加圧焼結の場合と無加圧焼結の場合に分けて、以下に説明する。
加圧焼結温度としては、例えば、470℃以上、500℃以上、550℃以上、又は600℃以上であってよく、750℃以下、700℃以下、670℃以下、又は650℃以下であってよい。加圧焼結圧力としては、例えば、50MPa以上、100MPa以上、150MPa以上、200MPa以上、又は350MPa以上であってよく、600MPa以下、500MPa以下、450MPa以下、又は400MPa以下であってよい。加圧焼結時間としては、例えば、0.5分以上、1分以上、5分以上、10分以上、15分以上、30分以上、又は60分以上であってよく、150分以下、120分以下、又は90分以下であってよい。加圧焼結の終了後は、焼結型から焼結体を取り出した後、焼結体を速やかに冷却することが好ましい。これにより、所望の相以外の相の生成を抑制することができる。冷却速度は、例えば、10℃/分以上、30℃/分以上、又は50℃/分以上であってよく、1000℃/分以下、800℃/分以下、600℃/分以下、400℃/分以下、200℃/分以下、100℃/分以下、80℃/分以下、又は70℃/分以下であってよい。加圧焼結中の磁性薄帯又は磁性薄片の酸化を抑制するため、加圧焼結雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
ナノ結晶化した主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片は、溶湯を超急冷することによって得られる。超急冷で得られた磁性薄帯又は磁性薄片は、非常に薄いため、加圧焼結型への装入及び/又は加圧焼結操作によって、磁性薄帯又は磁性薄片は粉砕されるが、加圧焼結前に、磁性薄帯又は磁性薄片を予め粉砕しておいてもよい。粉砕には、例えば、ピンミル、カッターミル、ボールミル、及びジェットミル等を用いることができる。これらを組み合わせて用いてもよい。また、加圧焼結前に、磁性薄帯又は磁性薄片、あるいは、これらを粉砕した磁性粉末を、予め圧縮成形して圧粉体を形成し、この圧粉体を加圧焼結してもよい。
無加圧焼結温度は、例えば、900℃以上、950℃以上、又は1000℃以上であってよく、1100℃以下、1050℃以下、又は、1040℃以下であってよい。無加圧焼結時間は、例えば、1時間以上、2時間以上、3時間以上、又は4時間以上であってよく、24時間以下、18時間以下、12時間以下、又は6時間以下であってよい。
平均粒径が1~10μmの主相を有する磁性薄帯又は磁性薄片は、溶湯を急冷することによって得られる。超急冷で得られる磁性薄帯又は磁性薄片と比較すると、急冷で得られる磁性薄帯又は磁性薄片は比較的厚い。そのため、磁性薄帯又は磁性薄片を予め粉砕した磁性粉末を、圧縮成形して圧粉体を形成し、この圧粉体を無加圧焼結することが典型的である。粉砕には、例えば、ピンミル、カッターミル、ボールミル、及びジェットミル等を用いることができる。これらを組み合わせて用いてもよい。無加圧焼結中の圧粉体の酸化を抑制するため、無加圧焼結雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈異方性付与〉
残留磁化向上のため、任意で、異方性付与の工程を設けることが好ましい。異方性付与には、周知の方法を適用することができる。主相がナノ結晶化されている場合には、焼結体を熱間塑性加工することが典型的である。主相の平均粒径が1~10μmである場合には、磁性薄帯又は磁性薄片を予め粉砕した磁性粉末を、磁場中で圧縮成形して圧粉体を得ること(以下、これを「磁場成形」ということがある。)が典型的である。以下、熱間塑性加工及び磁場成形それぞれについて説明する。
〈熱間塑性加工〉
加圧焼結で得た焼結体を熱間塑性加工する。これにより、本開示の希土類磁石に異方性を付与することができる。熱間塑性加工の条件は、主相の粗大化を回避しつつ、焼結体に異方性が付与されるよう、適宜決定すればよい。
熱間塑性加工温度は、例えば、750℃以上、770℃以上、又は790℃以上であってよく、850℃以下、830℃以下、又は800℃以下であってよい。また、熱間塑性加工圧力は、例えば、30MPa以上、50MPa以上、100MPa、200MPa以上、500MPa以上、700MPa以上、又は900MPa以上であってよく、3000MPa以下、2500MPa以下、2000MPa以下、1500MPa以下、又は1000MPa以下であってよい。圧下率は、10%以上、30%以上、50%以上、又は60%以上であってよく、80%以下、75%以下、70%以下、又は65%以下であってよい。熱間塑性加工時の歪速度は、0.01/s以上、0.1/s以上、1.0/s以上、又は3.0/s以上であってよく、15.0/s以下、10.0/s以下、又は5.0/s以下であってよい。
熱間塑性加工の終了後は、焼結体を速やかに冷却することが好ましい。これにより、主相の粗大化を回避し、磁性に悪影響を及ぼす有害相の生成を抑制することができる。冷却速度は、例えば、10℃/分以上、30℃/分以上、又は50℃/分以上であってよく、1000℃/分以下、800℃/分以下、600℃/分以下、400℃/分以下、300℃/分以下、200℃/分以下、100℃/分以下、又は70℃/分以下であってよい。熱間塑性加工中の焼結体の酸化を抑制するため、熱間塑性加工雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈磁場成形〉
磁性薄帯又は磁性薄片、好ましくは、これらを粉砕した磁性粉末を磁場中で圧縮成形して、圧粉体を得る。これにより、本開示の希土類磁石に異方性を付与することができるとともに、焼結体の密度向上にも寄与する。磁場成形圧力は、例えば、50MPa以上、100MPa以上、200MPa以上、又は300MPa以上であってよく、1000MPa以下、800MP以下、又は600MPa以下であってよい。焼結体に異方性を付与するため、磁性粉末に磁場を印加しながら圧粉してもよい。印加する磁場は、0.1T以上、0.5T以上、1.0T以上、1.5T以上、又は2.0T以上であってよく、10.0T以下、8.0T以下、6.0T以下、又は4.0T以下であってよい。
〈拡散浸透〉
加圧焼結又は無加圧焼結で得た焼結体に、任意で、改質材を拡散浸透してもよい。それによって、本開示の希土類磁石の保磁力、特に高温での保磁力を、有利に向上することができる。
改質材の拡散浸透は、改質材を準備し、その改質材を焼結体に拡散浸透する。本開示の希土類磁石の全体組成が上式で表される場合、モル比での式R (1-s) で表される組成を有する改質材を準備する。改質材の組成を表す式において、R及びM並びにsについては、「《希土類磁石》」で説明したとおりである。
改質材準備の方法としては、例えば、改質材の組成を有する溶湯から、液体急冷法又はストリップキャスト法等を用いて薄帯及び/又は薄片等を得る方法が挙げられる。これら方法では、溶湯が超急冷又は急冷されるため、改質材中に偏析が少なく、好ましい。これ以外の改質材準備の方法としては、例えば、ブックモールド等の鋳型に、改質材の組成を有する溶湯を鋳造することが挙げられる。この方法では、比較的簡便に多量の改質材を得られる。改質材の偏析を少なくするためには、ブックモールドは、熱伝導率の高い材料で造られていることが好ましい。また、鋳造材を均一化熱処理して、偏析を抑制することが好ましい。さらに、改質材準備の方法としては、容器に改質材の原材料を装入し、その容器中で原材料をアーク溶解して、その溶融物を冷却して鋳塊を得る方法が挙げられる。この方法では、原材料の融点が高い場合でも、比較的容易に改質材を得ることができる。改質材の偏析を少なくする観点から、鋳塊を均一化熱処理することが好ましい。
準備した改質材を、焼結体に拡散浸透する。焼結体を熱間塑性加工する場合には、典型的には、熱間塑性加工後の焼結体に改質材を拡散浸透する。すなわち、熱間塑性加工前の焼結体に改質材を拡散浸透してもよいし、熱間塑性加工後の焼結体に改質材を拡散浸透してもよい。改質材の拡散浸透についての以下の説明で、「焼結体」には、熱間塑性加工後の焼結体を含むものとする。
拡散浸透の方法としては、典型的には、焼結体に改質材を接触させて接触体を得て、その接触体を加熱して、改質材の融液を焼結体の内部に拡散浸透する。改質材の融液は、図1の粒界相20を通じて、拡散浸透する。そして、改質材の融液が粒界相20中で凝固し、主相10同士を磁気分断して、保磁力、特に、高温での保磁力が、有利に向上する。
接触体の態様は、焼結体に改質材が接触していれば、特に制限はない。接触体の態様としては、例えば、焼結体に液体急冷法及び/又はストリップキャスト法等で得た薄帯及び/又は薄片の改質材を接触させる態様が挙げられる。また、接触体の態様としては、例えば、液体急冷法及び/又はストリップキャストで得た薄帯及び/又は薄片、ブックモールド材、あるいは、アーク溶解凝固材等を粉砕した改質材粉末を、焼結体に接触させる態様等が挙げられる。
拡散浸透条件は、改質材が焼結体の内部に拡散浸透し、主相が粗大化せず、かつ、磁性に悪影響を及ぼす有害相の生成を抑制することができる条件であれば、特に制限はない。
拡散浸透温度は、例えば、550℃以上、600℃以上、又は650℃以上であってよく、750℃以下、740℃以下、730℃以下、720℃以下、710℃以下、又は700℃以下であってよい。拡散浸透時間は、30分以上、60分以上、90分以上、又は120分以上であってよく、300分以下、240分以下、210分以下、180分以下、165分以下、又は150分以下であってよい。改質材の拡散浸透後は、焼結体を速やかに冷却することが好ましい。これにより、磁性に悪影響を及ぼす有害相の生成を抑制することができる。冷却速度は、例えば、1℃/分以上、10℃/分以上、30℃/分以上、又は50℃/分以上であってよく、1000℃/分以下、800℃/分以下、600℃/分以下、400℃/分以下、300℃/分以下、200℃/分以下、100℃/分以下、又は70℃/分以下であってよい。拡散浸透中の焼結体の酸化を抑制するため、拡散浸透雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
本開示の希土類磁石の全体組成が上式で表される場合には、改質材の拡散浸透に際しては、100モル部の焼結体に対して、tモル部の改質材を焼結体に接触させる。tについては、「《希土類磁石》」で説明したとおりである。
焼結体の主相が粗大化しない条件で改質材を拡散浸透するため、改質材の拡散浸透前の主相の平均粒径と、改質材の拡散浸透後の主相の平均粒径は、実質的に同じ範囲の大きさである。主相の平均粒径及び結晶構造については、「《希土類磁石》」で説明したとおりである。
改質材の拡散浸透中は、焼結体及び改質材の酸化を抑制するため、拡散浸透雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈変形〉
これまで説明してきたこと以外でも、本開示の希土類磁石は、特許請求の範囲に記載した内容の範囲内で種々の変形を加えることができる。
以下、本開示の希土類磁石を実施例及び比較例により、さらに具体的に説明する。なお、本開示の希土類磁石は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
《試料の準備》
次の手順で、実施例1~2及び比較例1~7の試料を準備した。
〈実施例1~2及び比較例3~7の試料の準備〉
表1-1に示した組成の液体急冷材(磁性薄帯)を準備した。準備には、図2に示した液体急冷装置50を用いた。冷却ロール53の周速は、30m/秒であり、溶湯の冷却速度は、106℃/秒であった。この液体急冷材を粗粉砕した後、これを加圧焼結した。加圧焼結時の温度は600℃、圧力は400MPa、そして、加圧焼結時間は5分であった。なお、表1-1には、本開示の希土類磁石の全体組成を上式で表したときのx1、x2、及びzを併記した。また、表1-1の「bal」は残部を意味する。
加圧焼結後、400℃まで100℃/分の速度で冷却し、焼結体を得た。この焼結体を熱間塑性加工した。熱間塑性加工温度は750℃であり、熱間塑性加工圧力は最大50MPaであり、歪速度は0.1/sであり、圧下率は75%であり、熱間塑性加工後の冷却速度は300℃/分であった。
改質材として、Nd0.7Cu0.3(モル比)の組成を有する合金を使用し、700℃で165分にわたり、改質材を焼結体に拡散浸透し、実施例1~2及び比較例2~7の試料を得た。拡散浸透後の冷却速度は、500℃まで1℃/分であった。
〈比較例1〉
表1-1に示した組成のストリップキャスト材(磁性薄帯)を準備した。準備には、図3に示したストリップキャスト装置70を用いた。冷却ロール74の周速は、1m/秒であり、溶湯の冷却速度は、1000℃/秒であった。このストリップキャスト材を粉砕して磁性粉末を得た。この磁性粉末を1Tの磁場中で、400MPaの圧力で圧縮成形して、圧粉体を得た。そして、この圧粉体を無加圧焼結した。無圧焼結時の温度は1070℃、そして、無加圧焼結時間は1時間であった。このようにして得た焼結体に改質材を拡散浸透することなく、比較例1の試料を得た。
〈比較例2〉
液体急冷材(磁性薄帯)の組成が表1に示したとおりであること、及び改質材を焼結体に拡散浸透しなかったこと以外、実施例1と同様に、比較例1の試料を準備した。
《評価》
各試料について、カンタム・デザイン株式会社製物理特性測定装置PPMS(登録商標)を用いて磁気特性を測定した。PPMS(登録商標)は、Physical Property Measurement Systemの略である。測定に際し、各試料を2mm角に加工した。そして、測定は、27℃及び180℃で行った。温度上昇に伴う保磁力の低下は、特に断りのない限り、温度係数αで評価した。αの算出方法は上述したとおりである。
結果を表1-1及び表1-2に示す。表1-2において、「1-2相」とは、「RFe型の結晶構造を有する相」を意味する。また、実施例1~2、比較例4、及び比較例7の試料については、温度と保磁力の関係を図4に示した。
Figure 2023136838000002
Figure 2023136838000003
表1-1~表1-2及びに図4から、実施例1~2の試料では、少なくともCe及びLaが選択されており、かつFeの一部が、所定割合のCoで置換されているため、温度上昇に伴う保磁力の低下が小さく、かつ室温での脱着磁性に優れていることを確認できた。一方、比較例1~7の試料では、Ce及びLaが選択されていないか、あるいは、Feの一部が、所定割合のCoで置換されていないため、温度上昇に伴う保磁力の低下が大きいため、室温での保磁力が増大して、室温での脱着磁性に劣っていることを確認できた。
以上の結果から、本開示の希土類磁石の効果を確認できた。
10 主相
20 粒界相
50 液体急冷装置
51 噴射ノズル
52 ヒータ
53 冷却ロール
54 磁性薄帯
55 磁性薄片
70 ストリップキャスト装置
71 溶解炉
72 溶湯
73 タンディッシュ
74 冷却ロール
75 磁性合金
100 本開示の希土類磁石

Claims (1)

  1. Fe14B型(ただし、Rは希土類元素である。)の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備えており、
    Rとして、少なくともCe及びLaが選択されており、
    Feの一部が、Coで置換されており、かつ、
    FeとCoの合計に対するCoのモル比が、0.20~0.25である、
    希土類磁石。
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