JP2023173696A - 希土類磁石及びその製造方法 - Google Patents

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紀次 佐久間
Noritsugu Sakuma
哲也 庄司
Tetsuya Shoji
昭人 木下
Akito Kinoshita
晃 加藤
Akira Kato
真由 菊池
Mayu Kikuchi
康裕 宇根
Yasuhiro Une
和久 筒井
Kazuhisa Tsutsui
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Abstract

【課題】高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れるNd-Fe-B系希土類磁石及びその製造方法を提供する。【解決手段】本開示の希土類磁石100は、Nd2Fe14B型の結晶構造を有する主相10、及び前記主相10の周囲に存在する粒界相20を備えている。前記粒界相20は、前記粒界相20全体に対して、60体積%以上の前記高Fe相30を含有しており、かつ、前記高Fe相30は、33~66質量%のFeを含有している。また、本開示の希土類磁石100の製造方法は、磁性粉末を焼結して焼結体を得ること、及び前記焼結体を熱処理することを含み、前記焼結又は前記熱処理の少なくともいずれかで、前記粒界相20中の前記高Fe相30を、前記粒界相全体に対して、60体積%以上にする。【選択図】図1B

Description

本開示は、希土類磁石及びその製造方法に関する。本開示は、特に、Nd-Fe-B系希土類磁石及びその製造方法に関する。
Nd-Fe-B系希土類磁石は、主相と、主相の周囲に存在する粒界相とを備える。主相は、NdFe14B型の結晶構造を有する硬磁性相である。この主相によって、高い残留磁化を得ることができる。そのため、Nd-Fe-B系希土類磁石は、モータに使用されることが多い。
Nd-Fe-B系希土類磁石等の永久磁石がモータに使用される場合、永久磁石は周期的に変化する外部磁場環境下に配置される。そのため、永久磁石は外部磁場の増加により減磁され得る。永久磁石をモータに使用する場合、外部磁場の増加に対して、可能な限り減磁しないことが要求される。外部磁場の増加に対する減磁の程度を示したものが減磁曲線であり、上述の要求を満足する減磁曲線は角形を有する。このことから、上述の要求を満足することを角形性に優れるという。
また、モータは、その動作中に発熱することから、モータに使用される永久磁石は、高温での角形性に優れることが要求される。なお、特に断りのない限り、本明細書において、磁気特性に関し、高温とは、130~200℃を意味する。
このような永久磁石として、例えば、特許文献1には、Nd-Fe-B系希土類磁石の基材表面から、粒界相を通じて、Dy及び/又はTbを拡散浸透して、角形性を向上した永久磁石が開示されている。
特開2009-170541号公報
角形性と保磁力との間には、密接な関係があり、角形性に優れる永久磁石は、高い保磁力を有する。上述したように、モータに使用される永久磁石は、高温での角形性に優れることが要求される。高温での角形性に優れる永久磁石は、高温での保磁力が高い。温度の上昇に伴って、保磁力は低下する。そのため、高温での角形性に優れる永久磁石、すなわち、モータに使用される永久磁石は、室温での保磁力が非常に高い。
モータの組み立てにおいては、着磁後の永久磁石をモータの内部に組み込んでもよいし、着磁前の永久磁石をモータに組み込んだ後、その永久磁石を着磁してもよい。いずれの場合にも、着磁は室温で行われる。上述したように、モータに使用される永久磁石は、室温での保磁力が非常に高いため、その着磁には、高い磁界が必要になる。
このことから、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れる永久磁石、特に、Nd-Fe-B系希土類磁石が望まれている、という課題を、本発明者らは見出した。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものである。本開示は、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れるNd-Fe-B系希土類磁石及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、本開示の希土類磁石及びその製造方法を完成させた。本開示の希土類磁石及びその製造方法は、次の態様を含む。
〈1〉NdFe14B型の結晶構造を有する主相、及び
前記主相の周囲に存在する粒界相
を備えており、
前記粒界相が、前記粒界相全体に対して、60体積%以上の高Fe相を含有しており、かつ、
前記高Fe相が、33~66質量%のFeを含有している、
希土類磁石。
〈2〉前記主相の平均粒径が、1.0~10.0μmである、〈1〉項に記載の希土類磁石。
〈3〉前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Gaを含有している、〈1〉又は〈2〉項に記載の希土類磁石。
〈4〉前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Laを含有している、〈1〉~〈3〉項のいずれか一項に記載の希土類磁石。
〈5〉〈1〉項に記載の希土類磁石の製造方法であって、
NdFe14B型の結晶構造を有する主相と前記主相の周囲に存在する粒界相とを有する磁性粉末を準備すること、
前記磁性粉末を焼結して、焼結体を得ること、
前記焼結体を熱処理すること、
を含み、
前記焼結又は前記熱処理の少なくともいずれかで、前記粒界相中の前記高Fe相を、前記粒界相全体に対して、60体積%以上にする、
希土類磁石の製造方法。
〈6〉前記主相の平均粒径が、1.0~10.0μmである、〈5〉項に記載の希土類磁石の製造方法。
〈7〉前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Gaを含有している、〈5〉又は〈6〉項に記載の希土類磁石の製造方法。
〈8〉前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Laを含有している、〈5〉~〈7〉項のいずれか一項に記載の希土類磁石の製造方法。
本開示によれば、粒界相中の高Fe相の含有割合を、粒界相全体に対して、所定の範囲にすることによって、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れるNd-Fe-B系希土類磁石及びその製造方法を提供することができる。
図1Aは、本開示の希土類磁石の組織を模式的に示す説明図である。 図1Bは、図1Aの破線で示した部分を拡大した説明図である。 図2は、ストリップキャスト法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。 図3は、各試料について、高Fe相の含有割合と温度係数βの関係を示すグラフである。 図4は、各試料について、角形比(23℃)と温度係数βの関係を示すグラフである。 図5は、各試料について、角形比(23℃)/角形比(150℃)と温度係数βの関係を示すグラフである。 図6は、実施例1の試料のSEM像である。 図7は、図6のSEM像に関し、Feについての面分析結果を示すマッピング図である。 図8は、図7のマッピング図に関し、主相、高Fe相、及び低Fe相それぞれの面積割合を示すグラフである。 図9は、実施例3の試料についてのB-H曲線及びJ-H曲線を示すグラフである。
以下、本開示の希土類磁石及びその製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示の希土類磁石及びその製造方法を限定するものではない。
理論に拘束されないが、本開示の希土類磁石が、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れる理由に関し、本発明者らが得た知見について、図面を用いて説明する。図1Aは、本開示の希土類磁石の組織を模式的に示す説明図である。図1Bは、図1Aの破線で示した部分を拡大した説明図である。
Nd-Fe-B系希土類磁石は、NdFe14Bの理論組成(Ndが11.8原子%、Feが82.3原子%、Bが5.9原子%)よりもNdを多く含有した溶湯を凝固することによって、NdFe14B型の結晶構造を有する相を安定して得ることができる。NdFe14B型の結晶構造とは、2モルのNd、14モルFe、1モルのBで構成される硬磁性相である。NdFe14B型の結晶構造中において、硬磁性相を維持できれば、Ndの一部が、Nd以外の希土類元素で置換されていてもよく、また、Feの一部が、希土類元素及びFe以外の金属元素で置換されていてもよい。以下の説明で、NdFe14Bの理論組成よりもNdを多く含有した溶湯を「Ndリッチ溶湯」、そして、NdFe14B型の結晶構造を有する相を「NdFe14B相」ということがある。
Ndリッチ溶湯を凝固させると、主相と主相の周囲に存在する粒界相を備える鋳塊(薄帯及び/又は薄片等を含む)が得られる。主相は、NdFe14B相であり、NdFe14B相は、Ndリッチ溶湯の凝固の初期に形成される。NdFe14B相が形成された後の残液から粒界相は形成されるため、粒界相中には種々の組成の相が混在し、粒界相全体としては、その組成は、NdFe14B相よりもNdを多く含有する。本開示の希土類磁石は、このようにして得られた鋳塊を粉砕して得た磁性粉末を焼結(粒界相の一部が液相になる液相焼結を含む)し、その焼結体をさらに熱処理して得られる。
本開示の希土類磁石100は、図1A及び図1Bに示した、主相10及び粒界相20を備えている。主相10及び粒界相20は、焼結及び熱処理前の磁性粉末の主相及び粒界相に由来する。NdFe14B相の大きさは、Ndリッチ溶湯の凝固速度に依存する。Ndリッチ溶解を、Nd-Fe-B系希土類磁石(永久磁石)の大きさに冷却及び凝固させたのでは、NdFe14B相が粗大になり、Nd-Fe-B系希土類磁石(永久磁石)として機能しない。そのため、Ndリッチ溶湯を冷却及び凝固させて薄帯及び/又は薄片を得ることによって、NdFe14B相が粗大になることを回避する。そして、薄帯及び/又は薄片を粉砕した磁性粉末を、所望の大きさに焼結することによって、Nd-Fe-B系希土類磁石(永久磁石)を得ることができる。
焼結体が、Nd-Fe-B系希土類磁石(永久磁石)として機能しても、焼結体が、所望の磁気特性、特に、保磁力及び角形性等を有しているとは限らない。これは、NdFe14B相の周囲に存在する粒界相が、磁気特性、特に、保磁力及び角形性等に、大きな影響を及ぼすためである。なお、本明細書において、角形性は角形比で評価し、角形比はH/Hで表される。Hは保磁力、Hは10%減磁時の磁界である。10%減磁時の磁界とは、残留磁化(印加磁界が0kA/mのときの磁界)よりも磁化が10%低下したときの、ヒステリシス曲線の第二象限(減磁曲線)の磁界を意味する。
本開示の希土類磁石100は、図1A及び図1Bに示したように、主相10(NdFe14B相)及び粒界相20を備えている。粒界相20は、全体として、主相10よりもNdを多く含有するが、粒界相20には、種々の組成の相が混在している。そして、本開示の希土類磁石100では、粒界相20中に、粒界相20全体に対して、60体積%以上の高Fe相30を含有している。高Fe相30は、高Fe相30内で、33~66質量%以上のFeを含有する。そして、粒界相20中に、60体積%以上の高Fe相30が存在することによって、高温での角形性の低下を実質的に問題のない範囲に抑制することができると同時に、温度の上昇に伴う保磁力の低下を抑制することができる。
従来の希土類磁石は、温度の上昇に伴って保磁力が低下することから、従来の希土類磁石が角形性に優れると、室温での保磁力が非常に高くなり、着磁性に劣っていた。しかし、本開示の希土類磁石100では、粒界相20中の高Fe相30の含有割合が60体積%以上であるため、温度の上昇に伴う保磁力の低下を抑制されており、高温での角形性の低下を実質的に問題ない範囲に抑制しても、室温での保磁力が過剰に高くならない。その結果、本開示の希土類磁石100は、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れることを、本発明者らは知見した。なお、本明細書において、着磁性は、温度係数βで評価する。温度係数βは次式で求められ、温度係数βの絶対値が小さい方が、温度の上昇に伴う保磁力の低下を抑制できており、着磁性に優れる。
温度係数β(%/℃)=〔{(Hc2-Hc1))/Hc1}/(150℃-23℃)〕×100
ただし、Hc1は23℃での保磁力であり、Hc2は150℃での保磁力である。
これらの知見に基づく、本開示の希土類磁石及びその製造方法の構成要件を次に説明する。
《希土類磁石》
まず、本開示の希土類磁石の構成要件について説明する。
図1Aに示したように、本開示の希土類磁石100は、主相10及び粒界相20を備える。以下、本開示の希土類磁石100の主相10及び粒界相20について説明する。
〈主相〉
主相10は、NdFe14B型の結晶構造を有する。NdFe14B「型」としたのは、硬磁性相を維持できれば、主相10中(結晶構造中)で、Ndの一部が、Nd以外の一種以上の希土類元素で置換されていてもよく、また、Feの一部が、希土類元素及びFe以外の一種以上の金属元素で置換されていてもよいためである。また、硬磁性相を維持できれば、主相10は、Nd(上述の置換可能な元素を含む)、Fe(上述の置換可能な元素を含む)、及びB以外の元素を、侵入型で含み得るためである。
例えば、主相10中のNdの一部が、Pr及び/又はLaで置換されていてもよい。希土類元素の中で、PrはNdと性質が非常に類似しているため、主相中のNdの一部がPrで置換されていても、同様の磁気特性を得やすい。主相中のNdの一部がLaで置換されている場合の磁気特性については後述する。
また、例えば、主相10中のFeの一部が、Co、Ga、Zr、Cu、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されていてもよい。
主相10中のFeの一部が、Coで置換されていると、キュリー温度の上昇によって、高温での残留磁化が向上するが、角形性が低下する。主相10のNdの一部がLaで置換されていると、角形性が向上する。このことから、主相10中のFeの一部が、Coで置換されており、かつ、主相10中のNdの一部が、Laで置換されていると、高温での角形性を維持することに寄与し、好都合である。また、Ndと比較して、Laは安価であるため、製造原価の低減にも有利である。
理論に拘束されないが、Nd-Fe-B系希土類磁石が、Ga、Zr、Cu、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素を含有するとき、これらの元素は、主として、粒界相20中のFeの一部と置換されるが、主相10中のFeの一部とも置換され得る。これらの元素が、粒界相20中のFeの一部と置換されることによって向上する特性等については、「〈粒界相〉」で説明する。
主相10の平均粒径は、1.0~10.0μmであることが好ましい。本開示の希土類磁石100は、磁性粉末を1000~1100℃で焼結し、その焼結体を450~900℃で熱処理して得られる。主相10の平均粒径が1.0μm以上であれば、焼結及び熱処理時に主相10が粗大化して、硬磁性相として機能しなくなることを回避できる。この観点からは、主相10の平均粒径は、1.0μm超、1.1μm以上、1.2μm以上、1.3μm以上、1.4μm以上、1.5μm以上、2.0μm以上、3.0μm以上であってもよい。一方、主相10の平均粒径が10.0μm以下であれば、角形性、残留磁化、及び保磁力の低下を抑制することができる。この観点からは、主相10の平均粒径は、9.0μm以下、8.0μm以下、7.0μm以下、6.5μm以下、5.0μm以下、4.5μm以下、4.0μm以下、3.6μm以下、3.4μm以下、又は3.2μm以下であってもよい。主相10の平均粒径が1.0~10.0μmであれば、焼結及び熱処理の前後で、主相の平均粒径は、実質的に同程度であると考えてよい。
主相10の「平均粒径」は、次のようにして求められる。走査型電子顕微鏡像又は透過型電子顕微鏡像で、磁化容易軸の垂直方向から観察した一定領域を規定し、この一定領域内に存在する主相10に対して磁化容易軸と垂直方向に複数の線を引き、主相10の粒子内で交わった点と点の距離から主相10の径(長さ)を算出する(切断法)。主相10の断面が円に近い場合は、投影面積円相当径で換算する。主相10の断面が長方形に近い場合は、直方体近似で換算する。このようにして得られた径(長さ)の分布(粒度分布)のD50の値が、平均粒径である。
本開示の希土類磁石100は、Ndリッチ溶湯を用いて得られることから、主相10の含有割合は、本開示の希土類磁石100全体に対して、80体積%以上、83体積%以上、又は85体積%であってよく、95体積%以下、93体積%以下、又は90体積%以下であってよい。本開示の希土類磁石100全体に対する、主相10の含有割合(体積%)(以下、単に「主相10の含有割合(体積%)」ということがある。)は、次の算出式を用いて求めることができる。算出式中の、「主相10の面積比」、「高Fe相の面積比」、及び「低Fe相の面積比」は、本開示の希土類磁石100の面分析結果から得られ、これらの詳細については、「〈粒界相〉」で説明する。
主相10の含有割合(体積%)=〔(主相10の面積比)/{(主相10の面積比)+(高Fe相の面積比)+(低Fe相の面積比)}〕×100
〈粒界相〉
図1Aに示したように、粒界相20は、主相10の周囲に存在する。また、図1Bに示したように、粒界相20は、種々の相を含む。粒界相20全体としては、粒界相20は、主相10(NdFe14B相)よりも多くのNdを含有するため、粒界相20中で、α-Fe相の形成が、実用上問題とならない程度に低減されている。
粒界相20は、粒界相20全体に対して、60体積%以上、70体積%以上、80体積%以上の高Fe相30を含有する。高Fe相30は、33質量%以上、40質量%以上、又は45質量%以上、かつ、66質量%以下、60質量%以下、55質量%以下、又は50質量%以下のFeを含有する。これにより、本開示の希土類磁石100は、高温での角形性を維持しつつ、着磁性に優れる。理論に拘束されないが、これは、粒界相20中で、硬磁性相が、実質的に存在しなくなり、室温での保磁力が低下するためであると考えられる。「実施的に」とは、粒界相20中で、硬磁性相が存在しないか、存在したとしても、本開示の希土類磁石100の磁気特性に与える影響を無視できる程度に微量に存在しているだけであることを意味する。
粒界相20中の全てが高Fe相30(100体積%)であってもよいが、高Fe相30の存在割合が、60体積%以上、70体積%以上、又は80体積%以上を満たす限り、高Fe相30の存在割合は、95体積%以下、90体積%以下、又は85体積%以下であってもよい。
粒界相20全体に対する、高Fe相30の含有割合(体積%)(以下、単に「高Fe相30の含有割合(体積%)」ということがある。)は、次のようにして求められる。
本開示の希土類磁石100を、Feについて面分析(マッピング)する。面分析には、例えば、EPMA等を用いることができる。そして、その面分析結果から、主相10、高Fe相30、及びそれ以外の相それぞれの面積比を求める。それ以外の相は、図1Bに示したように、低Fe相40であると考えてよい。低Fe相40は、粒界相20相中に存在し、かつ、高Fe相30よりも、Feの含有割合が低い相、すなわち、0質量%超、33質量%未満のFeを含有する相である。である。上述したように、本開示の希土類磁石100は、Ndリッチ溶湯を用いて得られるため、α-Fe相は、形成されないか、形成されたとしても微量である。また、高Fe相30よりも、Feの含有割合が高い相は、形成されないか、形成されたとしても微量である。すなわち、粒界相20は、高Fe相30と低Fe相40の合計であると近似することができる。このことから、Feについての面分析結果において、主相10、高Fe相30、及び低Fe相40それぞれの面積比の合計は1であると近似することができる。また、各相の面積比は、各相の体積比と近似できる。そのため、高Fe相30の含有割合(体積%)は、次の算出式を用いて求めることができる。
高Fe相30の含有割合(体積%)=〔(高Fe相30の面積比)/{(高Fe相の面積比)+(低Fe相の面積比)}〕×100
本開示の希土類磁石100においては、主相10のNdの一部が、Nd以外の希土類元素で置換されていてもよく、また、主相10のFeの一部が、希土類元素及びFe以外の金属元素で置換されていてもよい。このような主相10を得るためには、Ndの一部が、Nd以外の希土類元素で置換されており、Feの一部が、希土類元素及びFe以外の金属元素で置換されているNdリッチ溶湯を用いる。粒界相20は、主相10が形成された後の残液から形成される。このことから、粒界相20のNdの一部が、Nd以外の希土類元素で置換されていてもよく、また、粒界相20のFeの一部が、希土類元素及びFe以外の金属元素で置換されていてもよい。
例えば、Ndの一部が、Pr及び/又はLaで置換されているNdリッチ溶湯を用いると、粒界相20中のNdの一部は、Pr及び/又はLaで置換される。
また、例えば、Feの一部が、Co、Ga、Zr、Cu、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されているNdリッチ溶解を用いると、粒界相20のFeの一部は、Co、Ga、Zr、Cu、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換される。特に、Ga、Zr、Cu、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素は、主相10のFeの一部とも置換されるが、主として、粒界相20中のFeの一部と置換される。
上述したように、本開示の希土類磁石100の粒界相20は、60体積%以上の高Fe相30を含有し、それ以外の低Fe相40を含有し得る。理論に拘束されないが、高Fe相30と低Fe相40の両方に、均一にGaが分散することによって、高Fe相30が形成され易くなると考えられる。これは、高Fe相30中にGaが過度に偏析すると、高Fe相30中のFeがGaによって置換され、高Fe相30の含有割合が低下するためと考えられる。
理論に拘束されないが、粒界相20中にZrが存在すると、ZrBが形成され、それにより、高Fe相30が形成され易くなる。
粒界相20中のFeの一部が、Cu、Al、及び/又はCoで置換されていると、磁気特性を実質的に低下させることなく耐食性及び/又は保磁力を向上させることができる。
〈全体組成〉
主相及び粒界相が上述した要件を満たしていれば、本開示の希土類磁石の全体組成に特に制限はないが、本開示の希土類磁石の全体組成は、典型的には、次のとおりである。なお、本開示の希土類磁石の全体組成とは、主相及び粒界相等のすべてを合わせた組成を意味する。
本開示の希土類磁石のモル比での全体組成は、例えば、式(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) で表すことができる。本式は、質量比では、(Nd(1-a) (Fe(1-c)Co(100-b-d-e) で表すことができる。Rは、Nd以外の一種以上の希土類元素である。Mは、希土類元素、Fe、及びCo以外の一種以上の金属元素、並びに不可避的不純物元素である。Ndはネオジム、Feは鉄、Coはコバルト、そして、Bはホウ素である。
本開示の希土類磁石の全体組成をモル比で表す式では、Nd及びRの合計含有割合がy原子%、Fe及びCoの合計含有割合が(100-y-w-v)原子%、Bの含有割合がw原子%、そして、Mの含有割合がv原子%であることを示している。本開示の希土類磁石の全体組成を質量比で表す式では、Nd及びRの合計含有割合がb質量%、Fe及びCoの合計含有割合が(100-b-d-e)質量%、Bの含有割合がd質量%、そして、Mの含有割合がe質量%であることを示している。
上式において、Nd(1-x) は、Nd及びRの合計に対して、モル比で、(1-x)のNdが存在し、xのRが存在していることを意味する。同様に、上式において、Fe(1-z)Coは、Fe及びCoの合計に対して、モル比で、(1-z)のFeが存在し、zのCoが存在していることを意味する。上式において、Nd(1-a) は、Nd及びRの合計に対して、質量比で、(1-a)のNdが存在し、aのRが存在していることを意味する。同様に、上式において、Fe(1-c)Coは、Fe及びCoの合計に対して、質量比で、(1-c)のFeが存在し、cのCoが存在していることを意味する。
本明細書において、特に断りがない限り、希土類元素は、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの17元素である。このうち、特に断りがない限り、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuは、重希土類元素である。なお、Scはスカンジウム、Yはイットリウム、Laはランタン、Ceはセリウム、Prはプラセオジム、Ndはネオジム、Pmはプロメチウム、Smはサマリウム、Euはユウロビウム、Gdはガドリニウム、Tbはテルビウム、Dyはジスプロシウム、Hoはホルミウム、Erはエルビウム、Tmはツリウム、Ybはイッテルビウム、そして、Luはルテチウムである。
は、主相及び粒界相の少なくともいずれかで、Ndの一部と置換している、Nd以外の一種以上の希土類元素である。Rのモル比xは、0以上、0.100以上、又は0.150以上であってよく、0.400以下、0.300以下、又は0.200以下であってよい。xが0であるとは、本開示の希土類磁石の希土類元素が、実質的に、全てがNdであることを意味する。「実質的に」とは、原材料の都合等で、希土類元素として、Nd以外の希土類元素を微量に含有してもよいことを意味する。xが、上述した範囲であれば、本開示の希土類磁石及びその製造方法の効果に実用的に問題となるような悪影響を及ぼさない。Rが複数の元素である場合、それらの元素それぞれのモル比の合計が、xの範囲内であってよい。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Rの質量比aは、0以上、0.100以上、又は0.150以上であってよく、0.400以下、0.300以下、又は0.200以下であってよい。
は、例えば、Pr及びLaであってよい。Ndの一部がPr及びLaで置換されたときの磁気特性等は、「〈主相〉」及び「〈粒界相〉」で述べたとおりである。
がPrである場合には、xは、0.100以上、0.150以上、又は0.190以上であってよく、0.300以下、0.250以下、0.220以下、0.210以下、又は0.200以下であってよい。xが、この範囲であると、xが0であるとき、すなわち、希土類時元素が実質的に全てNdである場合と、実用的に同一の磁気特性が得られる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、aは、0.100以上、0.150以上、又は0.190以上であってよく、0.300以下、0.250以下、0.220以下、0.210以下、又は0.200以下であってよい。
がLaである場合には、xは、0.050以上、0.070以上、又は0.090以上であってよく、0.110以下、0.100以下、又は0.099以下であってよい。xが、この範囲であり、かつ、Feの一部がCoで置換されていると、「〈主相〉」で説明したように、高温での角形性の維持に寄与して好都合である。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、aは、0.050以上、0.070以上、又は0.090以上であってよく、0.110以下、0.100以下、又は0.099以下であってよい。
NdとRの合計含有割合yは、12.0以上、13.0以上、14.0以上、又は15.0以上であってよく、17.0以下、16.0以下、又は15.5以下であってよい。yが、このような範囲であると、α-Fe相の形成を低減することができ、かつ、粒界相が過剰に形成されることを回避することができる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、NdとRの合計含有割合bは、25.7以上、27.8以上、29.9以上、又は32.1以上であってよく、36.4以下、34.2以下、又は33.2以下であってよい。
Feは、主相(NdFe14B相)を構成する主要元素である。主相を構成しないFeは、粒界相に存在する。主相及び粒界相の少なくともいずれかのFeの一部は、Coで置換されていてもよい。Coの含有割合zは、0以上、0.010以上、0.013以上、0.015以上、0.020以上、又は0.030以上であってよく、0.300以下、0.200以下、0.100以下、0.050以下、0.040以下、又は0.035以下であってよい。Coの含有割合zが、この範囲であると、高温での残留磁化を向上することができる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Coの含有割合cは、0以上、0.010以上、0.013以上、0.015以上、0.020以上、又は0.030以上であってよく、0.300以下、0.200以下、0.100以下、0.050以下、0.040以下、又は0.035以下であってよい。特に、Coの含有割合zは、0.010以上、0.013以上、0.015以上、0.020以上、又は0.030以上であってよく、0.050以下、0.040以下、又は0.035以下であってよい。この場合、Ndの一部がLaで置換されていると、「〈主相〉」で説明したように、高温での角形性の維持に寄与して好都合である。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Coの含有割合cは、0.010以上、0.013以上、0.015以上、0.020以上、又は0.030以上であってよく、0.050以下、0.040以下、又は0.035以下であってよい。
Coの含有割合zが0であるとは、Feの一部が、Coで実質的に置換されていないことを意味する。「実質的に」とは、不可避的不純物元素として、微量のCoの含有を許容することを意味する。本明細書において、特に断りのない限り、不可避的不純物元素とは、原材料に含まれる不純物元素、あるいは、製造工程で混入してしまう不純物元素等、その含有を回避することができない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことをいう。また、不可避的不純物元素には、同様の理由で、本開示の希土類磁石に含有し得る、Nd及びR以外の希土類元素を含む。
FeとCoの合計含有割合は、(100-y-w-v)で表される、すなわち、FeとCoの合計含有割合は、Nd、R、B、及びMの残部である。これにより、α-Fe相及び/又はα-(Fe、Co)相の形成が、実用的に問題のない程度に低減することができ、かつ、粒界相が過剰に形成されることを回避することができる。α-(Fe、Co)相とは、α-Fe相のFeの一部がCoで置換されている相を意味する。本明細書において、特に断りのない限り、単純に「α-Fe相」と表記した場合には、α-Fe相には、α-(Fe、Co)相を含み得るものとする。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、FeとCoの合計含有割合は、(100-b-d-e)で表される。
Bは、主相(NdFe14B相)を構成し、主相及び粒界相の存在割合に影響を与える。また、粒界相中の高Fe相の含有割合にも影響を与える。
Bの含有割合wが、4.5以上、4.6以上、4.7以上、4.8以上、4.9以上、又は5.0以上であれば、α-Fe相の形成を、実用的に問題のない程度に低減し易い。Bの含有割合wが、6.0以下、5.9以下、5.8以下、5.7以下、5.6以下、5.5以下、5.4以下、5.3以下、5.2以下、又は5.1以下であれば、粒界相中に、高Fe相を形成し易い。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Bの含有割合dは、0.71以上、0.72以上、0.74以上、0.75以上、0.77以上、又は0.78以上であってよく、0.94以下、0.93以下、0.91以下、0.89以下、0.88以下、0.86以下、0.85以下、0.83以下、0.82以下、又は0.80以下であってよい。
は、希土類元素及びFe以外の一種以上の金属元素、並びに不可避的不純物元素である。Mの含有割合vは、0以上、0超、0.01以上、0.05以上、0.1以上、0.2以上、0.5以上、0.8以上、1.0以上、1.3以上、又は1.5以上であってよく、5.0以下、4.0以下、3.0以下、2.0以下、1.9以下、1.8以下、1.7以下、又は1.6以下であってよい。Mの含有割合vが、この範囲であれば、本開示の希土類磁石及びその製造方法の効果に実用的に問題となるような悪影響を及ぼさない。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Mの含有割合eは、0以上、0超、0.01以上、0.05以上、0.1以上、0.2以上、0.5以上、0.8以上、1.0以上、1.3以上、又は1.5以上であってよく、5.0以下、4.0以下、3.0以下、2.0以下、1.9以下、1.8以下、1.7以下、又は1.6以下であってよい。Mが複数の元素である場合、その合計がvの範囲である。Mの含有割合vが0であるとは、本開示の希土類磁石が、Mを全く含有しないことを意味するが、不可避的不純物を考慮すると、vは、実用的には、0超、0.01以上、又は0.05以上である。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、Mの含有割合eは、0超、0.01以上、又は0.05以上である。
がGaである場合には、vは、0.7以上、0.8以上、又は0.9以上であってよく、1.2以下、1.1以下、又は1.0以下であってよい。vが、この範囲であると、「〈粒界相〉」で説明したように、高Fe相が形成され易くなる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、eは、0.7以上、0.8以上、又は0.9以上であってよく、1.2以下、1.1以下、又は1.0以下であってよい。
がZrである場合には、vは、0.1以上、0.2以上、又は0.3以上であってよく、0.6以下、0.5以下、又は0.4以下であってよい。vが、この範囲であると、「〈粒界相〉」で説明したように、高Fe相が形成されやすくなる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、eは、0.1以上、0.2以上、又は0.3以上であってよく、0.6以下、0.5以下、又は0.4以下であってよい。
がCuである場合には、vは、0.1以上、0.3以上、又は0.5以上であってよく、1.0以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、又は0.6以下であってよい。vが、この範囲であると、「〈粒界相〉」で説明したように、磁気特性を実質的に低下させることなく、耐食性及び/又は保磁力を向上させることができる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、eは、0.1以上、0.3以上、又は0.5以上であってよく、1.0以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、又は0.6以下であってよい。
がAlである場合には、vは、0.1以上、0.3以上、又は0.5以上であってよく、1.0以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、又は0.6以下であってよい。vが、この範囲であると、「〈粒界相〉」で説明したように、磁気特性を実質的に低下させることなく、耐食性及び/又は保磁力を向上させることができる。全体組成を質量比で表したとき、同様の理由で、eは、0.05以上、0.15以上、又は0.25以上であってよく、0.50以下、0.45以下、0.40以下、0.35以下、又は0.30以下であってよい。
なお、Mが複数元素を含む場合、例えば、MがGa及びZrを含む場合には、本開示の希土類磁石の全体組成の式の「M 」について、例えば、「M GaZr(MはGa及びZr以外のMであり、かつ、v=s+t+u、0.7≦t≦1.0、及び0.1≦u≦0.4を満たす。)」と表すことができる。また、Mは、「希土類元素、Fe、Co、Ga、Zr以外の一種以上の金属元素、並びに不可避的不純物元素」と表すことができる。これに関し、質量比で表すと、「M 」について、例えば、「M GaZr(MはGa及びZr以外のMであり、かつ、e=f+g+h、0.7≦g≦1.0、及び0.1≦h≦0.4を満たす。)」と表すことができる。
《製造方法》
次に、本開示の希土類磁石の製造方法について説明する。
本開示の希土類磁石が、「《希土類磁石》」で説明した主相及び粒界相を備えることができれば、その製造方法に特に制限はなく、周知の製造方法を適用することができる。
本開示の希土類磁石の製造方法では、例えば、磁性粉末準備、焼結、及び熱処理の各工程を含む。以下、各工程について説明する。
〈磁性粉末準備〉
磁性粉末を準備する。得られた磁性粉末が、NdFe14B型の結晶構造を有する主相、及び主相の周囲に存在する粒界相を備えていれば、特に制限はなく、周知の製造方法を適用することができる。
上述したように、主相の平均粒径は1.0~10.0μmであることが好ましいため、磁性粉末の製造方法としては、本開示の希土類磁石の全体組成と実質的に同一の溶湯を準備し、その溶湯を急冷して、薄帯及び/又は薄片を得ることが好ましい。本開示の希土類磁石の全体組成が、例えば、式(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) で表される場合には、式(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) で表される溶湯を準備する。製造工程中で減耗することがある元素については、その減耗分を見込んでおいてもよい。
平均粒径が1.0~10.0μmの主相を得るためには、溶湯の冷却速度は、1℃/秒、5℃/秒以上、1×10℃/秒以上、5×10℃/秒以上、又は1×10℃/秒以上であってよく、1×10℃/秒以下、5×10℃/秒以下、1×10℃/秒以下、5℃×10℃/秒以下であってよい。
溶湯を上述の速度で冷却する方法としては、例えば、ブックモールドを用いる方法、ストリップキャスト法等が挙げられる。上述の冷却速度を安定して得られ、かつ大量の溶湯を連続的に冷却することができる観点からは、ストリップキャスト法が好ましい。
ブックモールドは、平板状のキャビティを有する鋳造用金型である。キャビティの厚さは、上述の冷却速度が得られるように適宜決定すればよい。キャビティの厚さは、例えば、0.5mm以上、1mm以上、2mm以上、3mm以上、4mm以上、又は5mm以上であってよく、20mm以下、15mm以下、10mm以下、9mm以下、8mm以下、7mm以下、又は6mm以下であってよい。
次にストリップキャスト法について、図面を用いて説明する。図2は、ストリップキャスト法に用いる冷却装置を模式的に示す説明図である。
冷却装置70は、溶解炉71、タンディッシュ73、及び冷却ロール74を備える。溶解炉71において原材料が溶解され、上述の組成を有する溶湯72が準備される。溶湯72はタンディッシュ73に一定の供給量で供給される。タンディッシュ73に供給された溶湯72は、タンディッシュ73の端部から自重によって冷却ロール74に供給される。
タンディッシュ73は、セラミックス等で構成され、溶解炉71から所定の流量で連続的に供給される溶湯72を一時的に貯湯し、冷却ロール74への溶湯72の流れを整流することができる。また、タンディッシュ73は、冷却ロール74に達する直前の溶湯72の温度を調整する機能をも有する。
冷却ロール74は、銅やクロムなどの熱伝導性の高い材料から形成されており、冷却ロール74の表面は、高温の溶湯との浸食を防止するため、クロムメッキ等が施される。冷却ロール74は、図示していない駆動装置により、所定の回転速度で矢印方向に回転することができる。
上述の冷却速度を得るためには、冷却ロール74の周速は、0.5m/s以上、1.0m/s以上、又は1.5m/s以上であってよく、3.0m/s以下、2.5m/s以下、又は2.0m/s以下であってよい。
タンディッシュ73の端部から冷却ロール74に供給されるときの溶湯の温度は、1350℃以上、1400℃以上、又は1450℃以上であってよく、1600℃以下、1550℃以下、又は1500℃以下であってよい。
冷却ロール74の外周上で冷却され、凝固された溶湯72は、磁性合金75となって冷却ロール74から剥離し、回収装置(図示しない)で回収される。磁性合金75の形態は、薄帯又は薄片が典型的である。ストリップキャスト法を用いて溶湯を冷却する際の雰囲気は、溶湯の酸化等を防止するため、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
上述のようにして得られた薄帯又は薄片を粉砕し、磁性粉末を得る。粉砕の方法は特に限定されないが、例えば、薄帯又は薄片を粗粉砕した後、ジェットミル及び/又はカッターミル等で、さらに粉砕する方法等が挙げられる。粗粉砕の方法としては、例えば、ハンマミルを用いる方法、並びに薄帯及び/又は薄片を水素脆化粉砕する方法等が挙げられる。これらの方法を組み合わせてもよい。
粉砕後の磁性粉末の粒径は、磁性粉末を焼結することができれば特に限定されない。磁性粉末の粒径は、例えば、D50で、1μm以上、2μm以上、3μm以上、4μm以上、5μm以上、又は10μm以上であってよく、100μm以下、90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であってよい。
〈焼結〉
磁性粉末を焼結して、焼結体を得る。無加圧で焼結して、焼結体の密度を高めるため、長時間にわたり、高温で焼結する。焼結温度は、1000℃以上、1010℃以上、1030℃以上、又は1050℃以上であってよく、1100℃以下、1090℃以下、又は1070℃以下であってよい。焼結時間は、例えば、1時間以上、2時間以上、3時間以上、又は4時間以上であってよく、24時間以下、18時間以下、12時間以下、又は6時間以下であってよい。焼結中の磁性粉末の酸化を抑制するため、焼結雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
磁性粉末の焼結に際しては、焼結前に予め磁性粉末を圧粉し、その圧粉体を焼結してもよいし、圧粉体を形成せず、磁性粉末のまま、焼結してもよい。いずれの場合でも、焼結前に、磁性粉末に磁場を印加して、磁性粉末を磁気的に配向させておくことが好ましい。磁性粉末の配向により、本開示の希土類磁石の残留磁化を向上することができる。磁性粉末に磁場を印加して圧粉体を形成し、その圧粉体を焼結する場合には、例えば、磁性粉末に磁場を印加しつつ、その磁性粉末を圧粉し、その圧粉体を焼結する。磁性粉末に磁場を印加し、圧粉体を形成せず、磁性粉末のまま焼結する場合には、例えば、容器に磁性粉末を装入し、磁場を印加した後、その容器ごと、磁性粉末を焼結する。
焼結前に予め磁性粉末を圧粉しておく場合には、焼結体の密度が一層向上するため、本開示の希土類磁石の残留磁化が一層向上する。圧粉体を形成せず、磁性粉末のまま焼結する場合には、上述の高Fe相を形成し易くなり、好ましい。理論に拘束されないが、磁性粉末のまま焼結することにより、本開示の希土類磁石の製造工程内で、磁性粉末に歪が負荷されることがないため、焼結中及び後続する熱処理中の少なくともいずれかで、組成変化し易く、高Fe相を形成し易くなると考えられる。
圧粉する場合の成形圧力は、例えば、50MPa以上、100MPa以上、200MPa以上、又は300MPa以上であってよく、1000MPa以下、800MP以下、又は600MPa以下であってよい。圧粉しない場合には、印加する磁場は、0.1T以上、0.5T以上、1.0T以上、1.5T以上、又は2.0T以上であってよく、10.0T以下、8.0T以下、6.0T以下、又は4.0T以下であってよい。
〈熱処理〉
焼結体を熱処理する。焼結体を熱処理することにより、上述の高Fe相を形成し易くする。
熱処理条件は、例えば、焼結体を、低温処理温度で保持する。低温処理温度は、例えば、450以上、470以上、500℃以上、又は520℃以上であってよく、600℃以下、580℃以下、550℃以下、又は540℃以下であってよい。低温処理温度での焼結体の保持時間は、例えば、10分以上、20分以上、30分以上、40分以上、又は50分以上であってよく、300分以下、250分以下、200分以下、180分以下、160分以下、140分以下、120分以下、100分以下、80分以下、又は60分以下であってよい。低温処理を終了した焼結体は、低温処理温度から室温まで冷却してよい。冷却速度に特に制限はない。
焼結体を低温処理温度で保持する前に、焼結体を高温処理温度で保持してもよい。高温保持温度は、例えば、750℃以上、770℃以上、又は800℃以上であってよく、950℃以下、900℃以下、又は850℃以下であってよい。高温処理温度での焼結体の保持時間は、例えば、10分以上、20分以上、30分以上、40分以上、又は50分以上であってよく、300分以下、250分以下、200分以下、180分以下、160分以下、140分以下、120分以下、100分以下、80分以下、又は60分以下であってよい。高温保持温度から低温保持温度までの冷却速度に、特に制限はないが、冷却速度は、0.01℃/分以上、0.1℃/分以上、又は0.5℃/分以上であってよく、5.0℃/分以下、4.0℃/分以下、3.0℃/分以下、2.0℃/分以下、1.0℃/分以下、0.9℃/分以下、0.8℃/分以下、0.7℃/分以下、又は0.6℃/分以下であってよい。
低温処理温度で保持し、室温まで冷却した後、再度、低温処理温度で保持し、室温まで冷却することを複数回行ってもよい。
熱処理中の焼結体の酸化を抑制するため、熱処理雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈変形〉
これまで説明してきたこと以外でも、本開示の希土類磁石及びその製造方法は、特許請求の範囲に記載した内容の範囲内で種々の変形を加えることができる。例えば、本開示の希土類磁石は、その内部に、重希土類元素、特にDy及び/又はTbが拡散浸透されていてもよい。これにより、着磁性が若干低下するものの、高温での角形性を向上することができる。
重希土類元素が拡散浸透されている場合、本開示の希土類磁石の全体組成は、式(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-p) で表すことができる。(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) は、拡散浸透前の前駆体の組成を表す。R (1-p)は、重希土類元素の拡散浸透に用いる改質材の組成を表す。式(Nd(1-x) (Fe(1-z)Co(100-y-w-v) ・(R (1-p) においては、100モルの前駆体に、pモルの改質材を拡散浸透することを意味する。
は拡散浸透する重希土類元素である。Mは、Rと合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素である。上述したように、不可避的不純物元素とは、原材料に含まれる不純物元素、あるいは、製造工程で混入してしまう不純物元素等、その含有を回避することができない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことを意味し、不可避的不純物元素には、同様の理由で、改質材に含有し得る、R以外の希土類元素を含む。pは、0以上、0.10以上、又は0.20以上であってよく、0.40以下、0.35以下、又は0.30以下であってよい。pが0である場合とは、Rが合金化していないことを意味する。
の拡散浸透方法は、周知の方法を用いることができる。pが0である場合には、拡散浸透方法として、例えば、気相法を用いることができる。pが0以外、すなわち、RがMと合金化している場合には、前駆体に改質材を接触させて加熱し、改質材の融液を拡散浸透する方法等が挙げられる。
以下、本開示の希土類磁石及びその製造方法を実施例及び比較例により、さらに具体的に説明する。なお、本開示の希土類磁石及びその製造方法は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
《試料の準備》
次の手順で、実施例1~3及び比較例1の試料を準備した。
〈実施例1~3の試料の準備〉
表1に示す組成のストリップキャスト材(薄帯)を準備した。このストリップキャスト材を水素脆化で粉砕し、磁性粉末を得た。なお、表1の組成は、モル比で、次のように表すことができる。実施例1は、(Nd0.782Pr0.21815.1(Fe0.987Co0.01378.15.1Zr0.2Ga0.8Cu0.5Al0.2である。実施例2は、(Nd0.743Pr0.204La0.05315.2(Fe0.987Co0.01377.95.1Zr0.2Ga0.8Cu0.6Al0.2である。実施例3は、(Nd0.709Pr0.192La0.09915.1(Fe0.987Co0.01378.05.1Zr0.2Ga0.8Cu0.6Al0.2である。質量比では、実施例1は、(Nd0.786Pr0.21432.3(Fe0.986Co0.01465.20.8Zr0.3Ga0.8Cu0.5Al0.1である。実施例2は、(Nd0.743Pr0.204La0.05332.5(Fe0.986Co0.01464.90.8Zr0.3Ga0.8Cu0.6Al0.1である。実施例3は、(Nd0.709Pr0.192La0.09932.3(Fe0.986Co0.01465.10.8Zr0.3Ga0.8Cu0.6Al0.1である。
実施例1~3それぞれの磁性粉末に磁場を印加し、そのまま、圧粉体を形成せずに、焼結した。印加した磁場は、4Tであった。焼結温度は1000~1060℃であり、焼結時間は3時間であった。そして、焼結体を熱処理した。高温処理温度は800℃であり、高温保持時間は30分であった。また、低温処理温度は520~540であり、低温保持温度は30分であった。
〈比較例1〉
ストリップキャスト材(薄帯)の組成が表1であること、磁性粉末の焼結に際し、磁性粉末に磁場を印加しつつ、予め圧粉し、その圧粉体を1030℃で焼結したこと、そして、その焼結体を高温処理温度で熱処理せず、低温処理温度で熱処理したこと以外、実施例1~3と同様に、比較例1の試料を準備した。印加した磁場は、2Tであった。圧粉時の圧力は50MPaであった。低温処理温度は480℃であり、低温保持時間は1時間であった。なお、表1において、比較例1の組成は、モル比で、(Nd0.759Pr0.24115.3(Fe0.987Co0.01378.15.1Ga0.5Cu0.1Al0.9で表すことができる。質量比では、(Nd0.759Pr0.24132.9(Fe0.986Co0.01465.30.8Ga0.5Cu0.1Al0.4で表すことができる。
《評価》
BHトレーサを用いて、各試料の磁気特性を23℃及び150℃で測定した。また、各試料の主相の平均粒径を測定した。また、実施例1の試料に関し、SEM観察し、EPMAを用いて、Feについて面分析(マッピング)した。
結果を表1に示す。図3は、各試料について、高Fe相の含有割合と温度係数βの関係を示すグラフである。図4は、各試料について、23℃での角形比と温度係数βの関係を示すグラフである。図5は、各試料について、角形比(23℃)/角形比(150℃)と温度係数βの関係を示すグラフである。図6は、実施例1の試料のSEM像を示す。図7は、図6のSEM像に関し、Feについての面分析結果を示すマッピング図である。図8は、図7のマッピング図に関し、主相、高Fe相、及び低Fe相それぞれの面積割合を示すグラフである。図9は、実施例3の試料についてのB-H曲線及びJ-H曲線を示すグラフである。
Figure 2023173696000002
Figure 2023173696000003
Figure 2023173696000004
表1及び図3~8、特に表1及び図3から、実施例1~3の試料では、150℃での角形比が85%以上であり、実用上問題ない範囲に維持できている。そして、実施例1~3の試料では、温度係数βの絶対値が小さく、着磁性に優れることが理解できる。また、図9から、温度の上昇に伴って、角形性が回復していることが理解できる。一方、比較例1の試料については、150℃での角形比が90%以上であるが、温度係数βの絶対値が大きく、着磁性に劣ることが理解できる。
以上の結果から、本開示の希土類磁石及びその製造方法の効果を確認できた。
10 主相
20 粒界相
30 高Fe相
40 低Fe相
70 冷却装置
71 溶解炉
72 溶湯
73 タンディッシュ
74 冷却ロール
75 磁性合金
100 本開示の希土類磁石

Claims (8)

  1. NdFe14B型の結晶構造を有する主相、及び
    前記主相の周囲に存在する粒界相
    を備えており、
    前記粒界相が、前記粒界相全体に対して、60体積%以上の高Fe相を含有しており、かつ、
    前記高Fe相が、33~66質量%のFeを含有している、
    希土類磁石。
  2. 前記主相の平均粒径が、1.0~10.0μmである、請求項1に記載の希土類磁石。
  3. 前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Gaを含有している、請求項1又は2に記載の希土類磁石。
  4. 前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Laを含有している、請求項1~3のいずれか一項に記載の希土類磁石。
  5. 請求項1に記載の希土類磁石の製造方法であって、
    NdFe14B型の結晶構造を有する主相と前記主相の周囲に存在する粒界相とを有する磁性粉末を準備すること、
    前記磁性粉末を焼結して、焼結体を得ること、
    前記焼結体を熱処理すること、
    を含み、
    前記焼結又は前記熱処理の少なくともいずれかで、前記粒界相中の前記高Fe相を、前記粒界相全体に対して、60体積%以上にする、
    希土類磁石の製造方法。
  6. 前記主相の平均粒径が、1.0~10.0μmである、請求項5に記載の希土類磁石の製造方法。
  7. 前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Gaを含有している、請求項5又は6に記載の希土類磁石の製造方法。
  8. 前記主相及び前記粒界相の少なくともいずれかが、Laを含有している、請求項5~7のいずれか一項に記載の希土類磁石の製造方法。
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