JP6791215B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークゲームのゲームイベント、特に、開催期間が限定されるゲームイベントの制御技術、に関する。
通信端末としてだけでなくゲーム端末としてのスマートフォンの利用も一般化している。スマートフォンで親しまれているネットワークゲームは、ゲームサーバに構築されるプラットフォームにスマートフォンのウェブブラウザからアクセスすることで提供される。ネットワークゲームは、キャラクタの育成、他のプレイヤとの協力や競争、カードやアイテムの収集を重視した内容であることが多い。
ネットワークゲームにおいては、期間限定で「ゲームイベント」が開催されることもある。ゲームイベントにおいては、ボスキャラクタを倒すなど所定のミッションをクリアすることにより、武器やアイテムなどの特典が付与される。プレイヤが一人で楽しめるゲームイベントもあれば、複数のプレイヤが協力してミッション達成を目指すゲームイベントもある。
ゲーム運営会社は、定期的にゲームイベントを開催する。プレイヤは、ゲームイベントをクリアして特典を取得することにより、キャラクタを強化していく。
特許第5621879号公報
ネットワークゲームのリリース後、時間が経ってからプレイヤ登録した新規ユーザは、既に開催期間が終了しているゲームイベント(以下、「過去イベント」とよぶ)をプレイする機会がない。また、ゲームイベントはネットワークゲームの世界観を醸成するものであるから、過去イベントが増えてくると新規プレイヤはそのような世界観を理解しにくくなる可能性もある。新規のプレイヤ登録が少なくなるとネットワークゲームの裾野は広がらず、やがて不活性化していく。
本発明は上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、ネットワークゲームにおいて、新規プレイヤでも参加しやすいゲームイベント制御技術、を提供することにある。
本発明のある態様における情報処理装置は、コンピュータゲームに対するプレイヤの登録を受け付けるプレイヤ登録部と、コンピュータゲームの一部として実行されるゲームイベントと、ゲームイベントの開催期間を対応づけて記憶するイベント格納部と、開催期間において、登録済みのプレイヤを対象としてゲームイベントを実行するイベント実行部と、を備える。
イベント実行部は、開催期間終了後のゲームイベントである過去イベントであっても、開催期間終了後に登録したプレイヤに対しては実行権を付与する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ネットワークゲームにおいて、新規プレイヤの参加を促進しやすくなる。
ゲームシステムのハードウェア構成図である。 イベント開始画面の画面図である。 ゲームシステムの機能ブロック図である。 イベント格納部のデータ構造図である。 プレイヤデータ格納部のデータ構造図である。 イベント選択画面の画面図である。
本実施形態においては、さまざまなゲームイベントをクリアしながらキャラクタを育成するロールプレイング型のネットワークゲーム(以下、「ゲームG」とよぶ)を想定して説明する。プレイヤは、ゲームGに参加するためには、ゲームサーバにプレイヤ登録をする必要がある。ゲームサーバは、開催期間を設定した上で、さまざまなゲームイベントを実行する。ゲームイベントには、ミッションクリアの認定条件(以下、「クリア条件」とよぶ)と、クリア条件が成立したときに付与される特典が対応づけられる。特典は、武器・防具や能力強化のためのアイテム、有用なアイテムの抽選権(以下、「ガチャチケット」とよぶ)など、キャラクタの能力を強化可能なものであればよい。
以下においては、ゲームイベントの実行制御を中心として説明する。
図1は、ゲームシステム100のハードウェア構成図である。
ゲームシステム100においては、ゲームサーバ102と複数のゲーム端末104a、104b、104c・・・104n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ゲーム端末104」と総称する)がインターネット106を介して接続される。本実施形態におけるゲーム端末104は、スマートフォンを想定している。ゲーム端末104は、携帯型のゲーム専用機であってもよいし、ラップトップPCなどの汎用コンピュータであってもよい。ゲーム端末104とインターネット106は無線接続されるが、有線接続されてもよい。ゲームのプレイヤにはプレイヤIDとよばれる一意のIDがあらかじめ付与されている。ゲームサーバ102は、各ゲーム端末104にゲームを提供する。
図2は、イベント開始画面150の画面図である。
イベント開始画面150は、ゲーム端末104に表示される。イベント開始画面150は、ゲーム演出を実行するメイン領域160のほか、ステータス領域152およびイベント情報領域154を含む。
ステータス領域152は、レベルやヒットポイントなど、プレイヤが保有するキャラクタの状態を示す。イベント情報領域154は、ゲームイベントの内容を示す。図2のイベント開始画面150に示すゲームイベントは、「アウラダンジョン(015)」を冒険するという内容であり、ミッション達成時に得られる特典は「チェインメイル」という防具である。プレイヤはミッションをクリアするとチェインメイルを手に入れることができ、それによって保有キャラクタはいっそう強化される。
プレイヤは実行対象となるゲームイベントを選択した後(図6に関連して後述)、イベント開始画面150のメイン領域160に表示されるパーティボタン156により、一緒にパーティを組んで冒険するプレイヤ(以下、「仲間プレイヤ」とよぶ)を選ぶ。更新ボタン158をタップすると、パーティボタン156の顔ぶれが変化する。
仲間プレイヤは、SNS(Social Networking Service)における「フレンド」として友人登録しているプレイヤであってもよいし、GPS(Global Positioning System)により近隣のプレイヤが候補としてリストアップされてもよい。仲間プレイヤはゲームイベントにリアルタイムで参加する必要はなく、仲間プレイヤが保有するキャラクタがNPC(Non Player Character)、すなわち、AI(Artificial Intelligence)として参加してもよい。
プレイヤは、一人で、または、仲間プレイヤとともにゲームイベントを実行する。ゲームサーバ102は、随時、さまざまなゲームイベントを用意し、ゲーム端末104に開催通知する。1つ1つのゲームイベントにはストーリー性があり、複数のゲームイベントを順次開催することでゲームGの世界観が醸成されていく。ゲームGの世界観が醸成されると、それを楽しむプレイヤの間にも連帯感・共有感が生まれる。
ゲームイベントは、プレイヤがキャラクタを育成する機会であるとともに、ゲームの世界観(ストーリー)を紡ぎ上げるエピソードでもある。
図3は、ゲームシステム100の機能ブロック図である。
上述のように、ゲームシステム100は、ゲームサーバ102とゲーム端末104を含む。ゲーム端末104およびゲームサーバ102の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
ゲームサーバ102は、ウェブサーバを含む構成であってもよいし、ゲーム端末104は、携帯型の通信端末と、これにインストールされたウェブブラウザを含む構成であってもよい。
(ゲームサーバ102)
ゲームサーバ102は、通信部108、データ処理部110およびデータ格納部112を含む。
通信部108は、インターネット106を介してゲーム端末104との通信処理を担当する。データ格納部112は各種データを格納する。データ処理部110は、通信部108により取得されたデータおよびデータ格納部112に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部110は、通信部108およびデータ格納部112のインタフェースとしても機能する。データ格納部112は、ゲームプログラムのほか、各プレイヤのプレイ状態を示す情報を格納する。
データ格納部112は、イベント格納部130とプレイヤデータ格納部136を含む。
イベント格納部130は、ゲームイベントに関する各種設定を格納する。イベント格納部130の詳細は、図4に関連して後述する。プレイヤデータ格納部136は、各プレイヤのプレイ状態、特に、ゲームイベントのプレイ状態を示す情報を格納する。プレイヤデータ格納部136の詳細は、図5に関連して後述する。
データ処理部110は、プレイヤ登録部126とゲーム実行部114を含む。
プレイヤ登録部126は、ゲーム端末104から通信部108を介してプレイヤ登録を受け付ける。プレイヤ登録部126は、プレイヤ登録がリクエストされると、プレイヤにプレイヤIDを付与し、プレイヤデータ格納部136に登録する。
ゲーム実行部114は、ゲームの進行を制御する。ゲーム実行部114は、プレイヤが保有するキャラクタのキャラクタ属性に応じて、敵キャラクタと対戦するときの勝敗判定を行う。ここでいうキャラクタ属性とは、ヒットポイントや攻撃力、防御力、敏捷性、移動速度、攻撃可能範囲、技の種類など、敵キャラクタとの対戦に影響するパラメータの総称である。
ゲーム実行部114は、イベント実行部128を含む。イベント実行部128は、イベント格納部130およびプレイヤデータ格納部136の各データを参照してゲームイベントを実行する(後述)。
(ゲーム端末104)
ゲーム端末104は、ユーザインタフェース部118、通信部116、データ処理部120およびデータ格納部122を含む。
ユーザインタフェース部118は、タッチパネルを介してプレイヤからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部116は、インターネット106を介してゲームサーバ102や他のゲーム端末104との通信処理を担当する。データ格納部122は各種データを格納する。データ処理部120は、ユーザインタフェース部118や通信部116により取得されたデータ、データ格納部122に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部120は、ユーザインタフェース部118、通信部116およびデータ格納部122のインタフェースとしても機能する。
データ処理部120は、ゲーム実行部132を含む。ゲーム実行部132は、ゲームサーバ102と連携してゲームの進行を制御する。ゲーム端末104のゲーム実行部132は、ゲームサーバ102からゲーム実行部114の機能の一部としてダウンロードされるソフトウェアモジュールとして形成されてもよい。
通信部116は、ゲームサーバ102から各種ゲーム情報を取得し、データ処理部120はユーザインタフェース部118にゲーム画面を表示させる。また、ユーザインタフェース部118はユーザによる各種入力を検出し、データ処理部120は入力情報をゲームサーバ102に通信部116を介して通知する。この入力情報に応じて、ゲームサーバ102のゲーム実行部114はゲーム端末104のゲーム実行部132と連携してゲームの進行を制御する。
ユーザインタフェース部118は、プレイヤからの入力を受け付ける入力部124と、プレイヤに対して画像や音声等の各種情報を出力する出力部134を含む。入力部124は、主として、画面に対するプレイヤのタッチ操作を入力として検出する。
図4は、イベント格納部130のデータ構造図である。
ゲームイベントは、イベントIDにより識別される。ゲームサーバ102の運営者は、任意のタイミングでゲームイベントのための設定情報をイベントIDとともに登録する。ゲームイベントには、開始日と終了日、クリア条件および特典が対応づけられる。
図4に示すイベントID:001のゲームイベント(以下、「ゲームイベント(001)」のように表記する)は、2015年1月1日から2015年1月3日まで開催され、そのクリア条件は「ボスAを倒すこと」である。プレイヤは、一人または仲間プレイヤとともに、敵キャラクタであるボスAを探し、これと対決し、ボスAを倒すことでゲームイベント(001)をクリアする。ゲームイベント(001)がクリアされると、ボスAを倒したプレイヤまたはパーティ全員に特典として「ガチャチケット」が付与される。
ゲームイベント(002)は、ゲームイベント(001)よりも後に開催期間(2015年2月10日から2015年2月20日まで)が設定される。ゲームイベント(001)をクリアしたプレイヤは、ゲームイベント(002)が開催されると再び新たなミッションにチャレンジする。このように、ゲームイベントを順次クリアしていくことで、プレイヤたちはゲームGの世界観を共有しながらキャラクタを育成する。
ゲームイベント(015)は、図2に関連して説明したゲームイベント「アウラダンジョン」に対応する。ゲームイベント(015)の開催期間は、2016年5月20日から2016年6月8日であり、クリア時に得られる特典は「チェインメイル」である。
図5は、プレイヤデータ格納部136のデータ構造図である。
上述したように、プレイヤはプレイヤIDにより識別される。プレイヤには、プレイヤ登録日、プレイ済みのゲームイベントおよびフレンドのプレイヤIDが対応づけられる。たとえば、プレイヤID:001のプレイヤ(以下、「プレイヤ(001)」のように表記する)は、2014年12月7日にプレイヤ登録し、ゲームイベント(001)、ゲームイベント(002)など多数のゲームイベントのプレイ経験がある。
図5では、ゲームイベントをクリアしたかどうかではなく、プレイしたことがあるか否かを示している。ゲームイベントをクリアしたか否か、ゲームイベントのクリアにどれくらい時間がかかったかなどその他の情報が登録されてもよい。
プレイヤ(001)は、プレイヤ(002)およびプレイヤ(003)とフレンド設定されている。このため、プレイヤ(002)やプレイヤ(003)のレコードでも、プレイヤ(001)がフレンド設定されている。
プレイヤ(001)は、最も古いゲームイベント(001)の開催終了日(2015年1月3日、図4参照)よりも前の2014年12月7日にプレイヤ登録している。このため、プレイヤ(001)はゲームイベント(001)に参加可能であり、実際にプレイヤ(001)はゲームイベント(001)をプレイしたことがある。
プレイヤ(002)は、ゲームイベント(001)の開催終了日よりも後の2015年2月1日にプレイヤ登録している。プレイヤ(002)にとってゲームイベント(001)は過去イベントであるため、プレイヤ(002)にはゲームイベント(001)のプレイ経験がない。ただし、本実施形態におけるゲームシステム100では、過去イベントをプレイする機会も与えられる(詳細後述)。
過去イベントをプレイできない場合、新しいプレイヤ(012)と多くの過去イベントをクリアしてキャラクタを強化している既存のプレイヤ(以下、「古参プレイヤ」とよぶ)(001)の間には大きな格差が生じる。ここでいう格差とは、情報格差と育成格差である。新規プレイヤと古参プレイヤの育成格差が大きすぎることは、新規のプレイヤ登録の阻害要因となりかねない。
古参のプレイヤ(001)は、最初のゲームイベント(001)から参加しているため、ゲームのストーリーや世界観を熟知している。一方、新しいプレイヤ(012)は多くの過去イベントをプレイしていないためゲームの世界観を理解しにくい。プレイヤ(001)は連続ドラマを初回から見ている視聴者に似ており、プレイヤ(012)は途中からドラマを見始めた視聴者に似ているかもしれない。
しかも、古参のプレイヤ(001)は、多くのゲームイベントをクリアすることでさまざまな特典を獲得していると考えられる。このため、プレイヤ(012)は装備も含めた育成面においてもプレイヤ(001)に大きく劣る。育成格差が大きいと、新しいプレイヤ(012)は古参のプレイヤ(001)に追いつくのが難しいと感じ、ゲームGを敬遠してしまう可能性もある。更に、新しいゲームイベント(015)は、古参のプレイヤ(001)でも満足できるように難しい設定にせざるを得ない可能性もある。この場合、装備で劣るプレイヤ(012)にとって、ゲームイベント(015)をクリアするのは非常に難しくなってしまうかもしれない。
本実施形態においては、プレイヤ(012)でも過去イベントをプレイする機会を与えることでこのような問題に対処している。図5によれば、プレイヤ(012)は、本来であればプレイできないゲームイベント(001)のプレイ経験がある。これは、イベント実行部128がプレイヤ(012)に過去イベント(001)の実行機会を与えたためである。過去イベントの制御方法については、次の図6に関連して詳述する。
図6は、イベント選択画面138の画面図である。
イベント選択画面138は、ゲーム端末104に表示される。図6は、2016年5月22日に、プレイヤ(012)のゲーム端末104に表示される画面である。プレイヤ(012)は、2015年5月1日にプレイヤ登録したばかりである(図5参照)。
イベント選択画面138は、開催イベント情報領域140と過去イベント表示領域142を含む。開催イベント情報領域140は、開催中のゲームイベントを示す。ゲームイベント(015)の「アウラダンジョン」の開催期間は2016年5月20日から2016年6月8日であるから(図4参照)、プレイ日(2016年5月22日)は開催期間中であり、開催イベント情報領域140にはゲームイベント(015)の選択ボタン144aが表示される。プレイヤ(012)が選択ボタン144aをタッチすると、出力部134は図2に示したイベント開始画面150を画面表示する。イベント実行部128は、ゲームイベント(012)のゲームデータをプレイヤ(012)に提供する。
ゲームサーバ102のゲーム実行部114(イベント実行部128)とゲーム端末104のゲーム実行部132は、協働してゲームイベント(015)を実行する。
過去イベント表示領域142には、過去イベントが開催日時の古い順に並べて表示される。図6では、最も古いゲームイベント(001)からゲームイベント(003)までの選択ボタン144が表示される。プレイヤはページ切替ボタン146をタッチすることで、ゲームイベント(004)以降の選択ボタン144を表示させることができる。
新規登録のプレイヤ(012)に限り、登録前に開催期間が終了している過去イベントのプレイ機会が与えられる。
ゲームイベントの開催中においては、すべてのプレイヤに開催イベント情報領域140が表示される。一方、過去イベント表示領域142の内容はプレイヤによって異なる。イベント実行部128は、ゲームイベントの終了日とプレイヤの登録日を比較し、終了日よりも登録日が遅いときにはそのゲームイベントを過去イベントとして提供する。
プレイヤ(012)が、過去イベント表示領域142において過去イベントの選択ボタン144をタッチすると、イベント実行部128は選択されたゲームイベントのゲームデータをプレイヤ(012)に提供する。過去イベント表示領域142においては、プレイしたことのない過去イベントのうち、もっとも開催日時の古い過去イベントの選択ボタン144のみ、選択可能状態となる。図6の場合、過去イベント(001)のみが選択可能となっている。
プレイヤが、ゲームイベント(001)に対応する選択ボタン144bをタッチしたときには、イベント実行部128はゲームイベント(001)の実行プログラムをプレイヤ(012)のために起動する。プレイヤ(012)は、ゲームイベント(001)の実行プログラムにアクセスすることにより、過去イベント(001)を楽しむことができる。
プレイヤ(012)は、過去イベントを実行するときに仲間プレイヤを募集してもよい。プレイヤ(012)は、フレンド設定されている他のプレイヤに参加を呼びかけてもよい。たとえば、プレイヤ(012)は、過去イベント(001)への参加を誘う招待データをフレンドであるプレイヤ(001)に送信してもよい。プレイヤID:012とイベントID:001を含む招待データは、ゲームサーバ102に送信され、ゲームサーバ102は招待データをプレイヤ(001)のゲーム端末104に送信する。ゲーム端末104の出力部134は、招待データを受信すると画面にて招待受信を通知する。招待されたプレイヤ(001)が招待を受ける旨を返信すると、イベント実行部128はプレイヤ(012)のための過去イベント(001)へのアクセス権(参加する権利)を古参のプレイヤ(001)に付与する。この結果、プレイヤ(001)は、過去イベント(001)をプレイヤ(012)と共同で楽しむことができる。
過去イベント(001)は、新規登録のプレイヤ(012)のために実行されるが、新規登録のプレイヤ(012)に誘われれば、古参のプレイヤ(001)も過去イベント(001)に参加できる。
このように、プレイヤ(012)は、過去イベントであっても古参のプレイヤ(001)の協力を得ながらプレイできる。開催期間が終了した過去イベントであっても、開催時と同様の条件にてプレイ可能であり、ミッション達成時にも同様の特典を得ることができる。
古参のプレイヤ(001)にも、懐かしい過去イベント(001)を再び楽しめるというメリットがある。
プレイヤ(012)は過去イベント(001)をクリアすると、過去イベント(001)の特典であるガチャチケットを手に入れることができる。したがって、古参のプレイヤ(001)がゲームイベント(001)をクリアしたときに得たガチャチケットという特典を、新規登録のプレイヤ(012)も手に入れることができる。過去イベント(001)をクリアした時には、その特典であるガチャチケットをプレイヤ(012)だけでなくプレイヤ(001)に与えてもよい。
新規のプレイヤ(012)が過去イベント(001)をプレイすると、イベント実行部128はプレイヤデータ格納部136においてプレイヤ(012)のプレイ履歴を更新する。プレイヤ(012)が過去イベント(001)をクリアすると、出力部134は過去イベント(002)の選択ボタン144cを選択可能表示する。このようにして、プレイヤ(012)は、過去イベントをその開催順序にしたがって順次プレイできる。
クリアされた過去イベント(001)の選択ボタン144bは、過去イベント表示領域142から消去される。なお、過去イベント(001)をクリアできなくても、過去イベント(001)を一度でもプレイすれば、過去イベント(002)をプレイ可能に設定してもよい。
選択ボタン144bの隣りには、スキップボタン148が表示される。プレイヤ(012)がスキップボタン148を選択すると、過去イベント(001)はスキップされる。このときにも、出力部134は過去イベント(002)の選択ボタン144cを選択可能表示する。スキップされた過去イベント(001)の選択ボタン144bは、過去イベント表示領域142から消去される。
まとめると、プレイヤ(012)は、すべての過去イベントをプレイ可能であるが、その実行順序は過去イベントの開催順序にしたがう。プレイヤ(012)は過去イベントをスキップさせて、次の過去イベントを選択することは可能であるが、いったんスキップした過去イベントの実行権は与えられない。
通常、最初に開催されるゲームイベントは難易度が低く、特典も控えめである。一方、後で開催されるゲームイベントは難易度が高く、特典として強力なアイテムが与えられることが多い。比較的新しい過去イベントをクリアして強力なアイテムを手に入れてしまうと、古い過去イベントを簡単にクリアできてしまうかもしれない。したがって、過去イベントを任意の順序で実行できるとすると、ゲームバランスが崩れてしまう可能性がある。
また、複数の過去イベントをその開催順序にしたがって順次実行させれば、新規のプレイヤもゲームのストーリーや世界観を正確に認識できる。いいかえれば、過去イベントの実行順序を開催順序に合わせることにより、新規のプレイヤにも古参のプレイヤのプレイ履歴を追体験させることができる。
過去イベントには開催期間という制限がないので、新規のプレイヤでも過去イベントを集中的にクリアしていけば、ゲームGのストーリーを理解しながら、古参プレイヤとの格差を縮めることができる。いわば、新規プレイヤはキャラクタを促成栽培できるため、古参のプレイヤも不公平感を持たなくても済む。
また、任意に過去イベントをスキップできるので、全ての過去イベントをプレイする必要がない。これにより、新規プレイヤのプレイ意欲を維持しやすい。スキップされた過去イベントはプレイ不可となるので、どの過去イベントをプレイするか、スキップするか、それによって、どのアイテムの獲得を目指すべきかなど、プレイヤ自身で過去イベントの取捨選択について戦略を練る必要があり、ゲーム性が向上する。
以上、実施形態に基づいてゲームシステム100を説明した。
本実施形態によれば、ロングセラーのネットワークゲームであっても、新規プレイヤが参加しやすいゲームイベント制御が可能となる。新規参加のプレイヤは、過去イベントを順次プレイすることにより、ゲームの世界観を理解しつつキャラクタを促成栽培できる。古参のプレイヤにも、新規のプレイヤに誘われたときには懐かしい過去イベントを再び楽しむことができるメリットもある。
新規プレイヤも、難しいゲームイベントがあっても古参のプレイヤの協力が得られるならば、安心してゲームGに参加しやすい。古参のプレイヤは、お気に入りのゲームGを他のプレイヤに薦めやすくなるというだけでなく、ゲームGを薦めた相手への協力を通して交友関係を広めることができる。古参のプレイヤがゲームGを薦めるモチベーションを高めることは、ゲームGのプレイ人口拡大にも寄与する。また、新規登録したプレイヤを複数の古参プレイヤが積極的に助けることで、新規プレイヤをみんなで成長させるゲームコミュニティを作り出すことも可能である。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
複数のゲーム端末104と1つのゲームサーバ102によりゲームシステム100が構成されるとして説明したが、ゲーム端末104の機能の一部はゲームサーバ102により実現されてもよいし、ゲームサーバ102の機能の一部がゲーム端末104に割り当てられてもよい。また、ゲームサーバ102やゲーム端末104以外の第3の装置が、機能の一部を担ってもよい。
図3において説明したゲーム端末104の各機能とゲームサーバ102の各機能の集合体は大局的には1つの「情報処理装置」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム100に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
ゲームイベントによっては、仲間プレイヤの参加条件を設定してもよい。たとえば、フレンドのみが仲間プレイヤとして参加できるゲームイベントもあれば、誰でも仲間プレイヤになれるゲームイベントがあってもよい。
古参のプレイヤは、過去イベントへの参加条件を設定可能であってもよい。たとえば、過去イベント(002)について仲間プレイヤが募集されるときにはいつでも参加する旨をゲームサーバ102のイベント実行部128に通知しておき、新規登録のプレイヤが過去イベント(002)を実行するときにはイベント実行部128は仲間プレイヤが募集中である旨をアラート通知してもよい。このとき、古参のプレイヤは実際に過去イベントに参加してもよいし、保有キャラクタのステータスを反映させたNPCを送ることで代理参加してもよい。
本実施形態においては、ゲームイベントの終了日とプレイヤの登録日を比較して、終了日よりも登録日が遅いときにそのゲームイベントを過去イベントとしている。変形例として、ゲームイベントの開始日と登録日を比較してもよいし、開催期間中の任意の日(たとえば、中間日)と登録日を比較してもよい。あるいは、ゲームイベントの終了日よりも登録日が前であってもプレイしたことのないゲームイベントであれば、過去イベントとみなしてもよい。
過去イベントの中には、運営側の都合、たとえば、ゲームの仕様変更等により再現できないものが生じるかもしれない。その場合には、過去イベントの代替イベントを用意してもよい。たとえば、特典Xを得られる過去イベントDが廃止された場合には、特典Xを得られる同等のゲームイベントEを「過去イベントDの代替イベント」として提供してもよい。
新規登録のプレイヤは、同じプレイヤを仲間プレイヤにし続けられない、としてもよい。イベント実行部128は、各プレイヤがどのゲームイベントで仲間になったかを記録しておき、所定回数続けて新規のプレイヤFと古参のプレイヤGが過去イベントでパーティを組んでいるときには、プレイヤFがプレイヤGを仲間プレイヤにはできないように交流制限してもよい。このような制御方法によれば、多様なプレイヤ間交流を促すことで、プレイ人口の拡大を促すことができる。
過去イベントは、すべてスキップ可能であってもよいし、スキップできない過去イベントがあってもよい。たとえば、ストーリー展開上、重要なゲームイベントはスキップ禁止としてもよい。
過去イベントで得られる特典は、新規登録のプレイヤだけに与えられてもよいし、新規登録のプレイヤと新規登録のプレイヤを支援した既登録のプレイヤの双方に与えられてもよい。分割可能な特典であれば分割して分配してもよい。既登録のプレイヤが過去イベントを実際のイベント開催中にクリアできずに特典を獲得していなかった場合、既登録のプレイヤにとっては獲得し損ねた特典を獲得する再挑戦機会となるため、新規登録のプレイヤを支援する動機となる。
ゲームイベントの開催期間は部分的に重なってもよい。たとえば、ゲームイベントHが終了する前にゲームイベントIが開始されてもよい。
過去イベントは、開催順序通りに実行されるとして説明したが、例外的に実行順序を変更可能であってもよい。特に、ストーリーの継続性やゲームバランスに影響しない限り、ゲームイベントの実行順序を変更する余地があってもよい。
本実施形態においては、コンピュータゲームの一部として実行されるゲームイベントを対象として説明した。しかし、開催期間(実行可能期間)が限定される複数のネットワークゲームに対しても本発明の技術思想は応用可能である。
100 ゲームシステム、102 ゲームサーバ、104 ゲーム端末、106 インターネット、108 通信部、110 データ処理部、112 データ格納部、114 ゲーム実行部、116 通信部、118 ユーザインタフェース部、120 データ処理部、122 データ格納部、124 入力部、126 プレイヤ登録部、128 イベント実行部、130 イベント格納部、132 ゲーム実行部、134 出力部、136 プレイヤデータ格納部、138 イベント選択画面、140 開催イベント情報領域、142 過去イベント表示領域、144 選択ボタン、146 ページ切替ボタン、148 スキップボタン、150 イベント開始画面、152 ステータス領域、154 イベント情報領域、156 パーティボタン、158 更新ボタン、160 メイン領域。

Claims (5)

  1. コンピュータゲームの一部として実行されるゲームイベントと、前記ゲームイベントの開催期間を対応づけて記憶するイベント格納部と、
    前記開催期間において前記ゲームイベントを実行するイベント実行部と、
    前記ゲームイベントの実行情報を含むプレイヤ情報を記憶するプレイヤ情報記憶部と、を備え、
    前記イベント実行部は、前記開催期間終了後のゲームイベントである過去イベントであっても、前記過去イベントを実行していないプレイヤに対しては実行権を付与することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記イベント格納部は、更に、前記ゲームイベントのクリア条件と前記クリア条件が成立したときに付与される特典を前記ゲームイベントに対応づけて記憶し、
    前記イベント実行部は、過去イベントのクリア条件を成立させたプレイヤにも特典を付与することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記イベント実行部は、過去イベントを実行していない第1のプレイヤに前記過去イベントの実行権を付与するときには、前記過去イベントの開催期間において前記過去イベントを実行済みであった第2のプレイヤに対し、前記第1のプレイヤと共同で前記過去イベントに参加する権利を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記イベント格納部は、更に、前記ゲームイベントのクリア条件と前記クリア条件が成立したときに付与される特典を前記ゲームイベントに対応づけて記憶し、
    前記イベント実行部は、前記クリア条件が成立したときには前記第2のプレイヤに特典を付与することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記イベント実行部は、前記第1のプレイヤと前記第2のプレイヤとが所定回数続けて共同で過去イベントに参加しているとき、前記第1のプレイヤと前記第2のプレイヤによる過去イベントへの共同参加を制限することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
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