本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
複数のプレイヤで構成されるグループに属するプレイヤが当該グループにログインしてゲームをプレイした際のログ情報を取得することと、
前記取得したログ情報が、前記グループの複数の所属ステータスの各々に定められたステータス維持条件に合致するかどうかを判断することと、
前記プレイヤの前記グループにおける所属ステータスを、前記ログ情報が前記ステータス維持条件に合致すると判断された所属ステータスに基づいて更新することと、
を実行するように構成された所属ステータス管理部を有する、情報処理装置。
[項目2]
前記複数の所属ステータスは、前記ステータス維持条件の重み付けに序列が設けられている、項目1に記載の情報処理装置。
[項目3]
複数のプレイヤで構成されるグループに関連付けられた1又は2以上のパラメータの値を管理するグループ情報管理部と、
前記パラメータの値が所定の条件を満たした場合に、前記パラメータに関連付けられている前記グループ内の所定の前記プレイヤに対してゲーム内の所定の特典を付与する特典付与部と、
をさらに有し、
前記複数の所属ステータスの各々には、前記ステータス維持条件の前記重み付けに応じた特典付与率が定められており、
前記特典付与部は、前記プレイヤに対して前記所定の特典を前記プレイヤの前記所属ステータスに定められた前記特典付与率に従って付与する、項目2に記載の情報処理装置。
[項目4]
前記所属ステータス管理部は、前記プレイヤの前記グループにおける前記所属ステータスを、前記ログ情報が前記ステータス維持条件に合致すると判断された所属ステータスに応じて、前記プレイヤの現在の前記所属ステータスに対して前記序列の1つ上の序列の所属ステータスもしくは前記序列の1つ下の所属ステータスに更新する、項目1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[項目5]
前記所属ステータス管理部は、前記プレイヤの前記グループにおける前記所属ステータスを、前記ログ情報が前記ステータス維持条件に合致すると判断された所属ステータスに更新する、項目1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[項目6]
コンピュータに、
複数のプレイヤで構成されるグループに属するプレイヤが当該グループにログインしてゲームをプレイした際のログ情報を取得することと、
前記取得したログ情報が、前記グループの複数の所属ステータスの各々に定められたステータス維持条件に合致するかどうかを判断することと、
前記プレイヤの前記グループにおける所属ステータスを、前記ログ情報が前記ステータス維持条件に合致すると判断された所属ステータスに基づいて更新することと、
を実行させる、ゲームプログラム。
[項目7]
複数のプレイヤで構成されるグループに属するプレイヤが当該グループにログインしてゲームをプレイした際のログ情報を取得するステップと、
前記取得したログ情報が、前記グループの複数の所属ステータスの各々に定められたステータス維持条件に合致するかどうかを判断するステップと、
前記プレイヤの前記グループにおける所属ステータスを、前記ログ情報が前記ステータス維持条件に合致すると判断された所属ステータスに基づいて更新するステップと、
を含む、コンピュータによる情報処理方法。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<構成>
図1は、本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。図1に示されるように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤに提供するものであり、サーバ装置1(ゲームサーバ)と複数のプレイヤ端末2とで構成される。
<サーバ装置1の構成>
図2は、図1に示したサーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(コンピュータ)であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲームプログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信される。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末2上で実行されてもよい。
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施の形態の制御部11は、少なくともゲーム実行部111、操作情報受信部112、処理結果生成部113、プレイヤ・グループ情報管理部(所属ステータス管理部)114、特典付与部115を備える。
ゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲームシステムによるゲームは、任意の種類のゲームであってよく、例えば対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、カジノゲーム、シミュレーションゲーム、ストラテジーゲーム、ボードゲーム、レーシングゲームなどであってよい。
これらのゲーム内では、複数のプレイヤが「ギルド」、「チーム」、「パーティー」等と称されるグループを形成し、それらのグループ内のプレイヤが協力してゲーム内の敵を攻略したり、他のグループと戦ったり競い合うグループプレイを実行可能である。
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信した操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報として用いられる。
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。さらに、処理結果生成部113は、生成された処理結果において、後述するプレイヤ情報記憶部122に記憶されているプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報記憶部123に記憶されているゲーム媒体情報に対する変化があった場合には、それらの記憶部122,123に記憶されているプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報を更新する処理を実行する機能を有している。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、各プレイヤのIDに関連付けてプレイヤ情報記憶部122に記憶されている各プレイヤのプレイヤ情報(図3参照)を適宜更新すると共に、1又は2以上のグループの各々について、各グループに属する複数のプレイヤの各プレイヤIDにそれぞれ関連付けてプレイヤ情報記憶部122に記憶されているプレイヤ情報に更新がある場合に、グループ情報記憶部124に記憶されているグループ情報を更新する処理を行う。プレイヤ・グループ情報管理部114による処理の詳細、並びに、プレイヤ情報記憶部122に記憶されているプレイヤ情報及びグループ情報記憶部124に記憶されているグループ情報の詳細については後述する。グループは、例えば、スポーツゲーム・戦闘ゲーム・クエストゲーム等において複数のプレイヤで構成される「チーム」、「ギルド」、「パーティー」等と称される単位で構成される。
特に、本実施形態におけるプレイヤ・グループ情報管理部114は、グループに関連付けられたプレイヤのパラメータが所定の条件を満たした場合に、プレイヤ情報記憶部122に記憶された所属ステータス管理情報(図4参照)において予め定められた設定に従って、そのプレイヤの当該グループに対する所属ステータス(例えば、仮入会1、仮入会2、本入会等)を更新する処理を行う、所属ステータス管理部としての機能も有する。グループへの新規入会時に所属ステータスをプレイヤ情報に追加する際、および所属ステータスを更新する際には、所属ステータスはその追加・更新した日時情報と併せてプレイヤ情報記憶部122に記憶される。また、所属ステータスの追加・更新はその履歴が記録される。グループへの入会とグループからの退会のそれぞれについて各所属ステータスの所定の条件を所属ステータス管理情報において段階的に設定することができ、プレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤのパラメータがそれらの段階的な設定条件を満たす度に、それらの設定条件に応じた段階的な所属ステータスの更新処理を実行する。所属ステータス管理情報とそれに基づいて実行される所属ステータスの更新処理の詳細については後述する。
特典付与部115は、各グループがパラメータの所定の条件を満たした場合に、特典情報記憶部125の特典情報において予め定められた設定に従って、当該パラメータに関連付けられた特典を付与する処理を行う。特典付与部115は、特典付与の対象者として、その所定の条件を満たす要因を作った当該グループのプレイヤ1名のみ、その所定の条件を満たす要因への貢献度が高かった当該グループの上位数名のプレイヤ、あるいは、当該グループのプレイヤ全員等を設定することができる。
所定の条件は、例えば、
(1)グループに所属する各プレイヤのパラメータの合計値が所定の閾値に達すること、
(2)各グループのパラメータの値が所定の閾値に達すること、
等が挙げられる。
ここで、グループに所属する各プレイヤのパラメータとしては、例えば、各プレイヤのレベル、所有キャラクタ数、所有アイテム数、獲得アイテム数、消費アイテム数、有償又は無償のゲーム内通貨の所持額、有償又は無償のゲーム内通貨の消費額、所有ポイント数、獲得ポイント数、課金額、抽選実行回数、総プレイ時間、敵を倒した回数、同グループ内のプレイヤへのアイテム・ポイント・有償又は無償のゲーム内通貨等の譲渡数、所属ステータス情報等が含まれ得るが、これらに限定されない。また、各グループのパラメータとしては、例えば、グループとしての所有アイテム数、獲得アイテム数、他グループとの戦闘回数・勝利回数等が含まれ得るが、これらに限定されない。
特典付与部115は、さらに、特典付与対象者のプレイヤの所属ステータスに関連付けられた特典付与率に従って特典を付与するように構成されていてもよい。例えば、所属ステータスの「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」に特典付与率としてそれぞれ「0.5」、「0.8」、「1」が関連付けられている場合、プレイヤがあるグループの所属プレイヤとしてプレイした結果、特典としてゲーム内ポイント1000ポイントが本来付与されるケースにおいて、そのプレイヤの所属ステータスが仮入会1の場合には特典付与率0.5で500ポイント、仮入会2の場合には特典付与率0.8で800ポイント、本入会の場合には特典付与率1で1000ポイントが特典付与部115により付与される。
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVRAM(Video Random Access Memory)などによって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともゲーム情報記憶部121、プレイヤ情報記憶部122、ゲーム媒体情報記憶部123、グループ情報記憶部124、特典情報記憶部125等の各種記憶部を有している。本実施形態の記憶部12には、特に、サーバ装置1が行う後述する処理を制御部11に実行させるプログラムが記憶されている。
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステージIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。図3は、プレイヤ情報記憶部122に記憶されるプレイヤ情報の構成例を示す図である。プレイヤ情報には、プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、レベル、所有キャラクタ数、所有アイテム数、獲得アイテム数、消費アイテム数、有償又は無償のゲーム内通貨の所持額、有償又は無償のゲーム内通貨の消費額、所有ポイント数、獲得ポイント数、課金額、抽選実行回数、総プレイ時間、敵を倒した回数、所属グループ情報等を含むことができる。所有キャラクタ情報は、所有キャラクタのIDに対応付けて、レベル、攻撃力、防御力、体力などの各種パラメータの現在値を含むことができる。プレイステージ情報は、設定された複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。所有アイテム情報は、1つ以上の有償アイテム、無償アイテムの保有状況に関する情報を含み、各所有アイテムのIDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。所属グループ情報は、所属するグループのID毎に、所属グループへのログ情報(グループにログインしてプレイしたときの各ログイン回のログイン時刻と総プレイ時間等)、所属ステータス情報、同グループ内のプレイヤへのアイテム・ポイント・有償又は無償のゲーム内通貨等の譲渡数等を含む。ログ情報に基づいて、例えば、所定期間内に所属グループにログインした回数、所定期間内に所属グループにログインした状態での総プレイ時間等を取得することが可能である。所属ステータス情報は、プレイヤによるグループでのプレイ状況情報に基づいて決定される当該プレイヤの所属ステータスに関する情報であり、例えば、「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」等のステータスからなる。プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関するその他の情報を含んでもよい。
プレイヤ情報記憶部122は、さらに、グループに対するプレイヤの所属ステータス(例えば、仮入会1、仮入会2、本入会等)を更新するための基準を定めた所属ステータス管理情報を記憶する。図4は、プレイヤ情報記憶部122に記憶される所属ステータス管理情報の構成例を示す図である。図4に示す例では、所属ステータス管理情報は、グループへのプレイヤの所属が維持・更新される条件の1つ(維持更新条件1)として、仮入会1については「直近〇日以内のグループログイン数2回以上」、仮入会2については「直近〇日以内のグループログイン数3回以上」、本入会については「直近〇日以内のグループログイン数5回以上」と定められている。時間的制約である「直近〇日以内」の要件は「3日以内」、「12時間以内」等、適宜定めることができる。このように、グループの複数の所属ステータスには、ステータス維持条件の重み付けに序列を設けることができる。プレイヤ・グループ情報管理部(所属ステータス管理部)114は、プレイヤ情報記憶部122に記憶された所属ステータス管理情報に定められた設定に従い、同じくプレイヤ情報記憶部122に記憶されたプレイヤ情報の所属ステータスを更新する。
ゲーム媒体情報記憶部123は、プレイヤが所有するキャラクタ、アイテム等のゲーム媒体情報を記憶する。図5は、ゲーム媒体情報記憶部123のうち、所有キャラクタに関する情報の構成例を示す図である。所有キャラクタ情報は、各所有キャラクタのIDに対応付けて、取得日時、キャラクタ名、レベル、レアリティ、HP(現在値/最大値)、属性、スキル、攻撃力(現在値/最大値)、防御力(現在値/最大値)、使用頻度などの各種パラメータの値を含むことができる。取得日時は、ゲームの進行や抽選実行により当該キャラクタがプレイヤに付与された日時に関する情報である。レアリティは、当該キャラクタの例えば抽選ゲームにおける当選確率に関する情報である。HP、攻撃力、防御力は、現在の値である「現在値」と合わせて、当該キャラクタを最大レベルまで育成したときの「最大値」の値を含むことができる。属性は、バトル系のゲームであれば火属性、水属性または風属性といったキャラクタの強みを示す分類や、スポーツゲームであれば属しているチームやポジション等を示す分類等、その他キャラクタの分類に関する設定情報である。スキルは、キャラクタが使用可能な特技などの情報である。使用頻度は、プレイヤが当該キャラクタを過去に選択、または使用した頻度に関する情報である。使用頻度はプレイヤがゲームを開始して以来の全期間において計算してもよいし、直近数か月、等の任意の期間において計算してもよい。また、ゲーム媒体情報としては、所有キャラクタの他に、所有するアイテムに関する情報を含んでもよい。所有アイテム情報は、所有アイテムのIDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。
グループ情報記憶部124は、各々のグループに関する情報を記憶する。各グループに関する情報は、例えば、各グループに所属する全プレイヤのプレイヤID及び各プレイヤIDに関連付けられた当該プレイヤの所属ステータス、各グループに所属するプレイヤの各パラメータの総数、各グループの各パラメータの総数を含む。各グループに所属するプレイヤのパラメータとしては、例えば上述したように、各プレイヤのレベル、所有キャラクタ数、所有アイテム数、獲得アイテム数、消費アイテム数、有償又は無償のゲーム内通貨の所持額、有償又は無償のゲーム内通貨の消費額、所有ポイント数、獲得ポイント数、課金額、抽選実行回数、総プレイ時間、敵を倒した回数、同グループ内のプレイヤへのアイテム・ポイント・有償又は無償のゲーム内通貨等の譲渡数等がある。また、各グループのパラメータとしては、例えば上述したように、グループとしての所有アイテム数、獲得アイテム数、他グループとの戦闘回数・勝利回数等がある。
図6は、グループ情報記憶部124に記憶される情報の構成例を示す図である。
一例として図6に示すように、グループ情報記憶部124に記憶される各グループのステータスに関するグループ情報は、
(1)グループのID
(2)グループに所属する各プレイヤのID及び各プレイヤIDに関連付けられた当該プレイヤの所属ステータス(例えば、仮入会1、仮入会2、本入会等)
(3)グループに所属する各プレイヤの第1のパラメータ(例えば、各プレイヤの所有キャラクタ数)の総数およびそのログ情報
(4)グループに所属する各プレイヤの第2のパラメータ(例えば、各プレイヤの所有アイテム数)の総数およびそのログ情報
(5)グループに所属する各プレイヤの第nのパラメータ(例えば、各プレイヤのゲーム内通貨の消費額)の総数およびそのログ情報
(6)グループの第1のパラメータ(例えば、グループで所有するアイテム数)の総数およびそのログ情報
(7)グループの第2のパラメータ(例えば、グループで獲得したアイテム数)の総数およびそのログ情報
(8)グループの第nのパラメータ(例えば、グループとしての他のグループへの勝利回数)の総数およびそのログ情報
を含むことができる。
グループに所属する各プレイヤのパラメータの総数に関するログ情報は、例えば、加算されたパラメータ値及びそのプレイヤIDと、その加算時刻(タイムスタンプ)とを含むことが好ましい。これにより、パラメータの総数(合計値)が所定の付与条件に達したときに、その付与条件に達するパラメータ値を提供したプレイヤ(所定の付与条件を満たす動作をしたプレイヤ)を特定することが可能になる。あるいは、所定の付与条件を満たすことへの貢献度が高かった上位数名のプレイヤをログ情報から提供したパラメータ値が大きい順に検索して特定することが可能になる。
また、グループのパラメータの総数に関するログ情報は、例えば、加算されたパラメータ値と、その加算時刻(タイムスタンプ)とを含んでいてもよい。
さらに、図6に示すグループ情報は、図4に示した所属ステータス管理情報における各維持更新条件のうち各グループが従う維持更新条件を特定する情報を含む。例えば、図6に示すグループ情報の各グループIDに対して、そのグループが従う維持更新条件のID(例えば「維持更新条件1」)が関連付けられている。
一般にグループは、「ギルドマスター」等と称されるグループのリーダーによる承認を経てグループに加入したプレイヤによって組成される。プレイヤは、ゲーム上の制約や矛盾が特に無い限り、異なる2以上のグループに同時に所属し得る。例えば、あるプレイヤは、特定のチーム(グループ1)に所属する一方で、他のチーム(グループ2)にも所属し得る。
グループ情報記憶部124に記憶して管理する、グループに所属する各プレイヤのパラメータの総数に関するパラメータ数(1~n)や、グループのパラメータ数(1~n)は適宜設定することができる。
なお、上記の情報のうち、グループに所属する各プレイヤの第1~第nのパラメータの各々の総数(合計値)は、プレイヤ・グループ情報管理部114が、グループ情報テーブルの所属プレイヤIDに記憶されている各プレイヤのIDに基づいて、プレイヤ情報記憶部122に記憶されている各プレイヤのプレイヤ情報を参照し、さらに、各プレイヤIDに関連付けてゲーム媒体情報記憶部123に記憶されているゲーム媒体情報を参照して、それぞれのプレイヤの対象パラメータの値を合計することで取得できる。
特典情報記憶部125は、グループ情報記憶部124に記憶されているパラメータ毎に、付与条件と、付与条件が満たされた場合に付与される特典の内容と、それらの特典の付与対象者とを関連付けて記憶する。特典情報記憶部125には、グループ情報記憶部124において総数の値が記憶される複数のパラメータの各々について、付与条件、特典内容及び付与対象者が設定される。各パラメータに関連付けられる付与条件、特典内容及び付与対象者の設定は、例えば、本ゲームシステムにおいて初期的に定められ、各パラメータについて本ゲームシステムの運用管理者がサーバ装置1上で個別に設定ないし変更することが可能である。
図7は、特典情報記憶部125に記憶される特典情報の構成例を示す図である。図7に示した例を参照して説明すると、
(1)第1のパラメータについては、総数がN1に達すると、総数N1を達成したプレイヤのみに対して特典「A」が付与され、
(2)第2のパラメータについては、総数がN2に達すると、そのパラメータに関するグループ内の上位3名に対して、第1位のプレイヤには特典「B1」、第2位のプレイヤには特典「B2」、第3位のプレイヤには特典「B3」がそれぞれ付与され、
(3)第3のパラメータについては、総数がN3に達すると、グループの全員のプレイヤに対して、特典「C1」~「C5」のうちのいずれかがランダムに付与されるように設定されている。
この例において、例えば、第1のパラメータ(#1)はグループに所属する各プレイヤの第1のパラメータ(例えば、所有キャラクタ数)であり、第2のパラメータ(#2)はグループに所属する各プレイヤの第2のパラメータ(例えば、所有アイテム数)であり、第3のパラメータ(#3)はグループの第1のパラメータ(例えば、グループで所有するアイテム数)の総数であってもよい。
なお、各パラメータに関連付けられる付与条件、特典内容及び付与対象者の態様は上記の例に限定されない。上記の態様の他にも、例えば、上記の第2のパラメータの例において、付与対象者数を上位10名のように任意の人数に設定することができ、また、それら対象者の各人に対して異なる特典を付与してもよいし、一律に同じ特典を付与してもよい。さらに、付与条件の総数をある数値範囲内でのランダム数としてもよい。パラメータに関連付けられる付与条件、特典内容及び付与対象者は、パラメータ毎に個別に設定することができる。
さらに、特典情報記憶部125は、所属ステータスと特典付与率とを関連付ける情報を記憶する。一例として、特典情報記憶部125は、所属ステータス「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」と特典付与率「0.5」、「0.8」、「1」とを、図8に示すようなテーブルで関連付けて記憶する。図8は、所属ステータスと特典付与率とを関連付けて特典情報記憶部125に記憶するテーブルの構成例を示す図である。
なお、サーバ装置1は、記憶部としてこれらのゲーム情報、プレイヤ情報、ゲーム媒体情報に含まれる情報、グループ情報、特典情報等を所定の構造で保有していればよく、必ずしも上記で述べたように各記憶部121~125として情報を保有している必要はない。
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情報等)を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス等によって実現される。
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
通信部15は、プレイヤ端末2との間で通信を行うためのものであり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する送信部としての機能を有している。通信部15は、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
<プレイヤ端末2>
図9は、図1に示したプレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイヤ端末2は、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末)である。プレイヤ端末2は、サーバ装置1から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーションまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)することができる。プレイヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部23、ゲーム画面・操作画面等を出力する出力部24、サーバ装置1との間で情報通信を行う通信部25を有している。
制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、プレイヤ端末2の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。本実施形態の制御部22は、特に、図7を参照して説明するようなプレイヤ端末2が行う処理やその機能を実現するように動作するように構成されている。
記憶部22は、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SSD、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部22は、サーバ装置1の通信内容を一時的に記憶する。本実施形態の記憶部22には、特に、プレイヤ端末2が行う後述する処理を制御部22に実行させるプログラムが記憶されている。
本実施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212、および処理結果受信部213を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶部221を備える。制御部21の各機能部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納されているプログラムをCPUが実行することにより実現することができる。
プレイヤ端末2の操作情報受付部211は、プレイヤからゲームに関する操作を受け付ける。操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作を受け付ける。そして、操作情報受付部211は、受け付けた操作内容をゲーム動作部212またはサーバ装置1に出力する。
ゲーム動作部212は、ゲームを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含まれるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいてゲームを動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここでは、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末2のゲーム動作部212がサーバ装置1の機能を一部実行する構成について説明したが、ゲーム動作部212を有さずにサーバ装置1が処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよいし、ゲーム動作部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい。
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所定のパラメータはサーバ装置1にて管理されることができる。例えば、ゲームにおけるスタミナや、有償ポイントといったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
サーバ装置1に処理結果生成部113を有する場合、処理結果受信部213は、処理結果生成部113により生成及び送信された処理結果を受信し、出力部24を介してプレイヤに対して出力するように動作する。
本実施形態におけるゲームシステムは、サーバ装置1が、複数のプレイヤで構成される各グループに所属する各プレイヤについてグループでのプレイ状況を管理し、プレイ状況に応じて当該グループでの所属ステータスを更新する仕組みに関する。以下、本実施形態におけるゲームシステムの基本動作例について図10等を参照して説明する。
図10は、本実施形態におけるシステムの基本動作例を説明するフロー図である。
サーバ装置1は、プレイヤ端末2の入力部23を介したプレイヤの入力操作によるグループ入会申請を受け付け、申請対象グループへの当該プレイヤの入会登録処理を実行する(ステップS1)。
一例として、サーバ装置1の制御部11は、プレイヤ端末2の入力部23を介したプレイヤの入力操作に応じて、ゲーム内のグループ(「ギルド」、「チーム」、「パーティー」等と称されることもある)の一覧をプレイヤ端末2の出力部24に提示する。プレイヤは、プレイヤ端末2の出力部24に提示されたグループ一覧の中から、入会を希望するグループを入力部23で選択する。プレイヤ端末2は当該選択情報をサーバ装置1に送信し、サーバ装置1は、その選択情報に基づいて、プレイヤ端末2で入会申請をしたプレイヤIDを、選択されたグループIDに関連付ける処理を実行する。本例では、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114が、グループ情報記憶部124に記憶された図6に示すグループ情報における入会対象のグループIDに対して、入会するプレイヤのIDを所属プレイヤIDに追加する処理を行う。
なお、入会希望のグループが既に満員で新規のプレイヤ加入ができない場合には、プレイヤ端末2の入力部23に表示されるそのグループの選択ボタンが非アクティブ化されて選択できないようにしたり、あるいは、新規のプレイヤ加入ができないグループはプレイヤ端末2の出力部24に提示される一覧に含まれないようにしてもよい。
グループへの入会にそのグループの管理者(ギルドの場合には「ギルドマスター」と称される)による承認が必要な場合には、サーバ装置1は、グループ入会の選択結果情報(入会申請情報)を受信すると、グループの管理者であるプレイヤIDに対して入会申請したプレイヤIDの入会を承認するかどうかの判断を求める処理を実行する。グループ管理者が自身のプレイヤ端末2の入力部23でその承認を可とする回答を入力し、その入力がサーバ装置1で受信されると、サーバ装置1は、プレイヤ端末2で入会申請をしたプレイヤIDを、選択されたグループIDに関連付ける処理を実行する。
本実施形態では、一例として、図4に示した所属ステータス管理情報に定められているように所属ステータスとして「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」が設定されており、各ステータスの維持更新条件はその順に次第に厳しくなっている。プレイヤがグループに新規入会する際にどの所属ステータスとするかは、サーバ装置1において予め定めされているか、あるいは、グループ管理者が入会承認処理を行う際に定めることができる。一例として、プレイヤがグループに新規入会する際にはプレイヤは維持更新条件が一番緩いステータス(上記例では「仮入会1」)としてもよい。
続いて、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、ゲームシステムの動作中(すなわち、サーバ装置1とプレイヤ端末2との間でゲームに関する処理を実行している間)、プレイヤ情報記憶部122に記憶されている図3に例示したプレイヤ情報に記憶される各パラメータの値を更新し、本例では特に、プレイヤがグループにログインしてゲームをプレイした際のログ情報を取得して更新する(ステップS2)。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、一例として、ゲームシステムの動作中にプレイヤが所属グループにログインしてプレイする度にログイン時刻及びログアウト時刻を取得する。そして、プレイヤ・グループ情報管理部114は、それらのログイン時刻及びログアウト時刻から当該ログイン回のログイン時刻と総プレイ時間等を特定する。このように、プレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤが所属グループにログインしてプレイする度に、同様にログイン時刻と総プレイ時間等を特定する。プレイヤ・グループ情報管理部114は、このようにして取得した各ログイン回のログイン時刻及び総プレイ時間をログ情報としてプレイヤ情報記憶部122に順次記憶する。
次に、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤの所属ステータスの更新の要否と、更新する場合の所属ステータスを判断する(ステップS3)。
ステップS3において、プレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤ情報記憶部122に記憶されたプレイヤ情報と、同じくプレイヤ情報記憶部122に記憶された所属ステータス管理情報とを参照して、プレイヤ情報のログ情報が所属ステータス管理情報の維持更新条件におけるどの所属ステータスの条件に合致しているかを判断する。ここで、プレイヤ・グループ情報管理部114は、所属ステータス管理情報の各維持更新条件のうち、グループ情報において各グループに関連付けられている維持更新条件に基づいて、所属ステータスの条件に合致しているかどうかの判断を実行する。
例えば、維持更新条件で、仮入会1については「直近3日以内のグループログイン数2回以上」、仮入会2については「直近3日以内のグループログイン数3回以上」、本入会については「直近3日以内のグループログイン数5回以上」と定められている場合において、下記のような所属ステータス更新のシナリオがあり得る。
(1)「仮入会1」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数3回の場合、「仮入会2」に更新
(2)「仮入会1」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数5回の場合、「仮入会2」に更新(「本入会」の条件に合致するが、現在よりも1つ上の所属ステージへの1段階昇格に留める)
(3)「仮入会2」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数5回の場合、「本仮入会」に更新
(4)「本入会」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数5回の場合、「本入会」を維持(更新不要)
(5)「本入会」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数3回の場合、「仮入会2」に更新
(6)「本入会」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数2回の場合、「仮入会2」に更新(「仮入会1」の条件に合致するが、現在よりも1つ下上の所属ステージへの1段階降格に留める)
(7)「仮入会2」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数2回の場合、「仮入会1」に更新
(8)「仮入会1」のプレイヤが、そのグループでの直近3日以内のグループログイン数1回の場合、そのグループから除名
プレイヤ・グループ情報管理部114は、上記シナリオに示されているように、プレイヤ情報のログ情報が条件に合致している所属ステータスが現在の所属ステータスよりも1つ上又は1つ下の所属ステータスである場合にはその所属ステータスに更新し(上記シナリオの1,3,7,8)、条件に合致している所属ステータスがそれを超えた所属ステータスであっても、現在の所属ステータスよりも1つ上又は1つ下の所属ステータスへの更新に更新する(上記シナリオの2,7)。
あるいは、プレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤ情報のログ情報が条件に合致している所属ステータスに(その間の所属ステータスを超えて)直接更新するように構成されていてもよい。例えば、上記シナリオ2の場合に「仮入会1」から「本入会」に直接更新し、もしくは、上記シナリオ6の場合に「本入会」から「仮入会1」に直接更新してもよい。このような飛び級のように間の所属ステータスを超えた直接更新は、所属ステータスが昇格する場合のみ、降格する場合のみ、昇格・降格する両方の場合について選択的に設定できるように構成されていてもよい。
上記のような更新設定は、グループ管理者が自身のプレイヤ端末2を介してサーバ装置1で設定することができる。
ここで、上記のうち(8)の除名処理に関し、1つ上もしくは1つ下の所属ステータスへの段階的な更新に留めるように構成されている場合には、より高い所属ステータスにいるプレイヤほど、除名に至るプロセスが長く提供されるという利点を享受できる。上記で説明した例では、「仮入会1」のプレイヤは除名に至るまでに最長3日間の猶予を有するのに対し、「仮入会2」のプレイヤは3日間と「仮入会1」に降格した後の3日間との合計6日間の猶予を有し、「本入会」のプレイヤは同様に合計9日間の猶予を有する。一方、条件に合致している所属ステータスに直接更新するように構成されている場合には、いずれステータスからでも直ちに除名処理が行われるため、アクティブにグループプレイに参加しないプレイヤの淘汰を促すことができる。
ステップS3において、所属ステータスの更新が「要(Y)」と判断された場合には、処理は次のステップS4に進む。所属ステータスの更新が「否(N)」と判断された場合には、処理はステップS2に戻る。
最後に、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、ステップS3における所属ステータスの更新判断結果に基づいて、プレイヤの所属ステータスを更新する(ステップS4)。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、ステップS3における所属ステータスの更新判断結果に従い、プレイヤ情報記憶部122に記憶されたプレイヤ情報(図3参照)のうち、所属ステータス更新対象のプレイヤのプレイヤIDに関連付けられたプレイヤ情報の、所属ステータス更新対象のグループIDに関連付けられた所属ステータスを更新する。プレイヤ・グループ情報管理部114はさらに、プレイヤ情報記憶部122に記憶されたグループ情報(図6参照)のうち、所属ステータス更新対象のグループIDに関連付けられた更新対象のプレイヤIDの所属ステータスを更新する。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、所属ステータスの更新が「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」のうちの1つのステータスから他のステータスへの変更である場合には、プレイヤ情報管理部122及びグループ情報記憶部124にそれぞれ記憶されているプレイヤ情報及びグループ情報における更新対象の「所属ステータス」を、新たなステータスに更新する。一方、上述したシナリオ(6)のようにグループから除名する場合には、プレイヤ・グループ情報管理部114は、例えば、プレイヤ情報記憶部122に記憶されたプレイヤ情報(図3参照)のうち、所属ステータス更新対象のプレイヤのプレイヤIDに関連付けられたプレイヤ情報の、所属ステータス更新対象のグループIDを削除し、さらに、プレイヤ情報記憶部122に記憶されたグループ情報(図6参照)のうち、所属ステータス更新対象のグループIDに関連付けられた更新対象のプレイヤIDを削除する。
このように、本実施形態におけるゲームシステムによれば、グループへの所属ステータスとして、「未入会(除名)」及び「本入会」に加えて「仮入会1」、「仮入会2」等のその間のステータスが提供される。
そのため、プレイヤがグループに新規に入会する場合には、例えば所属維持条件が一番緩いステータス「仮入会1」で最初に入会し、そのグループに参加してのゲームプレイを通じて、そのグループが自身のゲームプレイスタイル(プレイ時間帯やプレイ頻度等)に合うかどうかを検討する機会を得ることができる。自身のゲームプレイスタイルに合致している場合には、グループへのログイン回数及びグループでの総プレイ時間が多くなり得るので、その結果としてより高い所属ステータスの維持更新条件を満たし、やがては本入会ステータスに移行することができる。一方、「仮入会1」で最初に入会した後、そのグループが自身のゲームプレイスタイルに合致しておらず、グループへのログイン回数及びグループでの総プレイ時間が「仮入会1」ステータスの維持更新条件を満たさない場合には、そのプレイヤはグループから除名される。
プレイヤにとっては、ゲームプレイを通じて、「本入会」の所属ステータスへの到達を果たして正式にグループに入会するかどうかを決めることができる。また、プレイヤ・グループ情報管理部114が、より高いもしくはより低い所属ステータスの条件に合致する場合であっても、その1つ上もしくは下のステータスへの更新に留めるように構成されている場合には、本入会や仮入会2のステータスのプレイヤが、入院や出張等の都合によりそのグループでのアクティブな活動を継続できない状況が一時的に生じたような場合に直ちに除名させられてしまうことを回避することができる。一方、グループが自身のゲームプレイスタイルに合わない等の理由でプレイヤ自身がグループからの退会を望む場合に、プレイ頻度を低くすることで、ゲームシステム内での退会手続きを経ることなく自動的にグループから退会できるという利点もある。なお、プレイヤがこのようにして自動的にグループから退会するのを待つのではなく、グループから自主的に退会したい場合には、プレイヤ端末2でサーバ装置1にアクセスし、プレイヤ端末2の入力部23を介した入力操作によりゲームシステム内での退会手続きを実行して速やかにグループから退会することも可能である。
一方、グループ管理者としては、グループにアクティブに参加するプレイヤを選別して本入会として正式にグループに入会させることができるので、グループでのゲームプレイを活性化してグループ全体のレベル向上を図ることができる利点がある。また、プレイ頻度が低いプレイヤはゲームシステムで定められた基準に従って自動的にグループから除名されるので、そのようなプレイヤを除名するためのシステム内の手続きを行う必要がなく、ひいては、除名されたプレイヤとゲーム内コミュニケーションツール等を通じてトラブルになる可能性を低くすることができる。
なお、本ゲームシステムにおいては、グループ管理者にグループ所属プレイヤの所属ステータスを変更する種々の権限が与えられていてもよい。例えば、グループに所属するプレイヤが不適切な行為を行ったときに、グループ管理者がそのプレイヤをグループから強制的に除名したり、あるいは一番低いランクの所属ステータス(上記例では「仮入会1」)に強制的に降格させたりすることできるように構成されていてもよい。また、グループ管理者の権限で、特定のプレイヤの所属ステータスが降格されることがないように設定したり、特定のプレイヤの所属ステータスを昇格させたりできるように構成されていてもよい。これらの設定は、そのプレイヤがグループに対して所定量のゲーム内ポイントやアイテムを提供することや、グループプレイでグループに一定以上の貢献をしたことを条件として可能とするように構成してもよい。グループ管理者は、自身のプレイヤ端末2でサーバ装置1にアクセスして、プレイヤ端末2の入力部23を介した入力操作により上述したような権限に基づいた設定をサーバ装置1で実行する。
なお、上記の実施形態では、図4を参照して示した所属ステータス管理情報の維持更新条件1として所定期間内のグループログイン回数を基準として所属ステータスの更新を行う例を示したが、所属ステータスの更新基準はこれに限られない。例えば、図4を参照して示した所属ステータス管理情報の維持更新条件2のように、上述した所定期間内のグループログイン回数に加えて、所定期間内のグループログイン状態での所定の総プレイ時間を条件としてもよい。あるいは、所属ステータス管理情報の維持更新条件3のように、上述した所定期間内のグループログイン回数に加えて、各ログイン回における所定の操作回数を条件としてもよい。操作回数は、例えば、プレイヤがプレイヤ端末2でグループにログインしてゲームを開始した後に入力部23で入力操作(キャラクタの選択、移動・攻撃操作等)を行った回数である。維持更新条件2,3のように、所定期間内のグループログイン回数に加えて所定の総プレイ時間や所定の操作回数の条件を設けることで、グループへログインして直ぐにログアウトしたり、ログイン後にゲームをプレイせずに放置したり等により、実質的にグループでのゲームプレイに参加しない場合にも維持更新条件が満たされてしまうことを一定程度防ぐことができる。
また、所属ステータス管理情報の維持更新条件4のように、維持更新条件1の場合とは逆に、所属ステータスが上がるに連れて条件が緩くなるように重み付けを持たせてもよい。この場合には、プレイヤがひとたび本入会に昇格した後は、本入会に留まり易くなる。本入会になったプレイヤは、グループプレイにアクティブに参加して各所属ステータスの条件を達成して昇格してきたプレイヤなので、グループに継続的に所属して欲しいプレイヤであると言える。その一方で、維持更新条件1~3のような条件の下では本入会の所属ステータスの維持には継続して高い頻度水準での参加が求められるため、せっかく本入会となった後に一度でもその条件を満たさないと仮入会2以下に降格されてしまうので、プレイヤ本人、さらにはグループの他のプレイヤにとっても不本意な事態が生じうる。維持更新条件4によれば、仮入会1から昇格していく際の最初の段階での昇格条件が厳しい一方で、本入会に昇格した後はその所属ステータスの維持は比較的容易になるので、本入会の所属プレイヤのグループへの所属を維持させやすくなる。
あるいは、所属ステータス管理情報の維持更新条件5のように、各所属ステータスからの昇格・降格の更新の条件に重み付けを設けず、いずれの所属ステータスについても同じ条件としてもよい。
さらに、所属ステータスの昇格時と維持降格時とで異なる条件としてもよい。例えば、所属ステータスの昇格時には維持更新条件1に基づいて更新を行い、所属ステータスの降格時には維持更新条件4に基づいて更新を行うようにしたり、あるいは、所属ステータスの昇格時と降格時のどちらかは維持更新条件5のように重み付けを設けないようにしたりすることも可能である。さらには、所属ステータスの昇格時には維持更新条件1に基づいて更新を行い、所属ステータスの降格時には維持更新条件1とは異なる重み付け条件(例えば、仮入会1のログイン数1回以上、仮入会2のログイン数2回以上、本入会のログイン数4回以上等)に基づいて更新を行うようにしてもよい。また、上述した各維持更新条件ではいずれの所属ステータスの条件においても所定期間が一定である例を示したが、各所属ステータスの条件において所定期間を異なるように設定してもよい。
さらに、本実施形態におけるゲームシステムは、サーバ装置1が、複数のプレイヤで構成される各グループの1又は2以上のパラメータの値を管理し、当該パラメータの値が所定の閾値に達した場合に当該グループ内の所定のプレイヤに、そのプレイヤの所属ステータスに応じて所定の特典を付与するように構成されている。以下、本実施形態におけるゲームシステムによる特典付与の動作例について図11等を参照して説明する。
図11は、本実施形態におけるゲームシステムによる特典付与の動作例を説明するフロー図である。
サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、ゲームシステムの動作中(すなわち、サーバ装置1とプレイヤ端末2との間でゲームに関する処理を実行している間)、グループ情報記憶部124に記憶されている図6に例示したグループ情報テーブルに記憶される、各グループに関連付けられた各々のパラメータの値を更新する(ステップS11)。
プレイヤ・グループ情報管理部114が更新する各グループに関連付けられたパラメータの値には、グループに所属する各プレイヤのパラメータの総数(合計値)と、グループとして管理されるパラメータの値とがある。
まず、プレイヤ・グループ情報管理部114が、グループに所属する各プレイヤのパラメータの総数(合計値)を更新する場合を説明する。
図6を参照して説明したように、グループ情報記憶部124には、各グループIDに関連付けて、そのグループに所属しているプレイヤのプレイヤIDが記憶されている。プレイヤ・グループ情報管理部114は、あるグループIDに関連付けられている各々のプレイヤIDに基づき、各プレイヤIDに関連付けてプレイヤ情報記憶部122に記憶されているプレイヤ情報を参照し、さらに、各プレイヤIDに関連付けてゲーム媒体情報記憶部123に記憶されているゲーム媒体情報を参照する。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、このように参照した各プレイヤのゲーム媒体情報及びプレイヤ情報から、グループ情報記憶部124において値を管理しているパラメータ(例えば、所有アイテム数等)の値を取得し、各プレイヤについて取得したそれらの値を合計して得られた総数の値を、グループ情報記憶部124に記憶されている図4に示すグループ情報テーブルの該当欄に記憶させる。そのパラメータが図4に示すグループ情報テーブルの「プレイヤパラメータ#1」である場合は、総数の値がそのパラメータに関連付けられた欄に記憶される。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、各グループの各プレイヤの第1~第nの各々のパラメータについて上述した更新処理を実行する。プレイヤ・グループ情報管理部114の図4に示すグループ情報テーブルには、上述したように、グループに所属する各プレイヤのパラメータの総数に関するログ情報として、例えば、加算されたパラメータ値及びそのプレイヤIDと、その加算時刻(タイムスタンプ)とが含まれている。これにより、後述する処理において、特定付与の対象者となるプレイヤを特定することが可能となる。
なお、各プレイヤのそれぞれのパラメータの値はゲーム進行に伴って刻々と変化しうる。例えば、あるプレイヤのゲーム進行に伴ってそのプレイヤのレベルが上がると、そのパラメータの値が増加し、あるいは、アイテムを取得すると、所有アイテム数のパラメータ値及び獲得アイテム数のパラメータ値が増加する。上述したように、処理結果生成部113が生成した処理結果において、プレイヤ情報記憶部122に記憶されているプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報記憶部123に記憶されているゲーム媒体情報に関して変化があった場合には、処理結果生成部113はそれらの記憶部122,123に記憶されているプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報を更新するので、プレイヤのパラメータの値に変化が生じた場合には、そのプレイヤのプレイヤIDに関連付けられたプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報における当該パラメータの値が更新される。
このようにして、プレイヤのプレイヤIDに関連付けられたプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報における当該パラメータの値は処理結果生成部113によって随時更新される。そのため、プレイヤ・グループ情報管理部114によるグループ内の各プレイヤのパラメータ値の合計値の更新処理を、処理結果生成部113が記憶部122,123に記憶されている何等かのプレイヤ情報ないしゲーム媒体情報を更新したタイミングでそのグループについて適時実行する場合には、各プレイヤの各々のパラメータ値の変化を実質的にリアルタイムに反映させた状態で各プレイヤのパラメータ値の合計値の更新処理を実行することが可能となる。あるいは、プレイヤ・グループ情報管理部114の処理負担を低減する等の観点から、プレイヤ・グループ情報管理部114によるグループ内の各プレイヤのパラメータ値の合計値の更新処理を一定の時間間隔(例えば、数秒間隔、数分間隔、数時間間隔等)で実行してもよい。
次に、プレイヤ・グループ情報管理部114が、グループとして管理されるパラメータの値を更新する場合について説明する。
図6を参照して説明したように、グループ情報記憶部124には、各グループIDに関連付けて、そのグループとして管理される1又は2以上のパラメータの値が記憶される。グループとして管理される1又は2以上のパラメータは、例えば上述したように、グループとしての所有アイテム数、獲得アイテム数、他グループとの戦闘回数・勝利回数等である。
処理結果生成部113が生成した処理結果において、例えば、あるグループがグループとして新たにアイテムを獲得したことが含まれている場合には、プレイヤ・グループ情報管理部114は、グループ情報記憶部124に記憶された図6に示すグループ情報テーブルにおける、当該グループの獲得アイテム数に関するグループパラメータの値を増加させるように更新する。
プレイヤ・グループ情報管理部114は、各グループの第1~第nのグループパラメータの各々について上述した更新処理を実行する。
続いて、サーバ装置1の特典付与部115は、グループ情報記憶部124に記憶された図6に示すグループ情報テーブルに基づいて、各グループの各々のパラメータに設定されている所定の条件についてそれぞれ条件を満たしたか(所定の閾値に達したか)どうかを判定する(ステップS12)。
図7を参照して上述したように、特典情報記憶部125には、グループ情報記憶部124に記憶されているパラメータ毎に、付与条件と、付与条件が満たされた場合に付与される特典の内容と、それらの特典の付与対象者とを関連付けた特典情報が記憶されている。特典付与部115は、グループ情報記憶部124のグループ情報テーブルに記憶されている判定対象のパラメータの合計値と、特典情報記憶部125に記憶されている特典情報における当該判定対象のパラメータに関する付与条件とを参照して比較し、判定対象のパラメータの合計値が付与条件を満たしているかどうかを判定する。
例えば、判定対象のパラメータが図4に示す第1のプレイヤパラメータ(所有アイテム数)で、かつ判定時点においてその合計値が10であり、図7に示す第1のプレイヤパラメータ(所有アイテム数)において付与条件が「総数10以上」と設定されているとすると、特典付与部115は、第1のプレイヤパラメータの合計値「10」と、そのパラメータに関連付けられた付与条件の閾値「10」とを比較し、パラメータの合計値が付与条件を満たしていると判定する。
特典付与部115は、グループ情報記憶部124に記憶されている各パラメータについてステップS12の判定処理を実行する。この判定処理は、上述したステップS11において値が更新されたパラメータについて、その更新処理が行われたタイミングで実行してもよいし、各パラメータについて一定の時間間隔(例えば、数秒間隔、数分間隔、数時間間隔等)で実行してもよい。
特典付与部115が、特典付与対象者が限定されているパラメータの合計値が付与条件を満たしている(Y)と判定したとき、プレイヤ・グループ情報管理部114は、当該パラメータについて特典を付与すべき対象者のプレイヤIDを特定する。
例えば、図7に示す特典情報の第1のパラメータについて合計値が付与条件を満たした場合、特典付与の対象者は総数を達成したプレイヤのみであるので、プレイヤ・グループ情報管理部114はグループ情報記憶部124に記憶されている当該パラメータに関する合計値のログ情報を参照して、特典付与の対象者としてその総数を達成したプレイヤのプレイヤIDを特定する。
また、図7に示す特典情報の第2のパラメータについて合計値が付与条件を満たした場合、特典付与の対象者は上位3名のプレイヤのみであるので、プレイヤ・グループ情報管理部114は、グループ情報記憶部124に記憶されている当該パラメータに関する合計値のログ情報を参照して、そのパラメータの値が高い順に3名のプレイヤのプレイヤIDを特定する。
このステップS12においてパラメータの合計値が付与条件を満たしている(Y)と判定された場合は、処理はステップS13に進む。一方、パラメータの合計値が付与条件を満たしていない(N)と判定された場合は、処理はステップS11に戻る。
ステップS12においてパラメータの合計値が付与条件を満たしている(Y)と判定された場合は、特典付与部115は、特典情報記憶部125に記憶された特典情報を参照して所定の対象者に所定の特典を付与する処理を実行する(ステップS13)。
一例として、上述した例において判定対象のパラメータが図6に示す第1のプレイヤパラメータ(所有キャラクタ数)の合計値が付与条件を満たしていると判定された場合は、第1のプレイヤパラメータに関して図7に示す特典情報において設定された付与対象者であるグループの上位1名のプレイヤに対して所定の特典「A」が付与され、第2のプレイヤパラメータ(所有アイテム数)の合計値が付与条件を満たしていると判定された場合は、第1のプレイヤパラメータに関して図7に示す特典情報において設定された付与対象者であるグループの上位3名のプレイヤに対して所定の特典「B1~B3」がそれぞれ付与され、第3のプレイヤパラメータ(グループで所有するアイテム数)の合計値が付与条件を満たしていると判定された場合は、第3のプレイヤパラメータに関して図7に示す特典情報において設定された付与対象者であるグループのプレイヤ全員に対して所定の特典「C1~C5」がランダムにそれぞれ付与される。
このとき、特典付与部115は、図6に示すグループ情報の所属プレイヤIDに関連付けられた所属ステータスに基づき、図8を参照して説明した特典付与率で特典付与を実行する。例えば、所属ステータスの「仮入会1」、「仮入会2」、「本入会」に特典付与率としてそれぞれ「0.5」、「0.8」、「1」が関連付けられている場合、プレイヤがあるグループの所属プレイヤとしてプレイした結果、特典としてゲーム内ポイント1000ポイントが本来付与されるケースにおいて、そのプレイヤの所属ステータスが仮入会1の場合には特典付与率0.5で500ポイント、仮入会2の場合には特典付与率0.8で800ポイント、本入会の場合には特典付与率1で1000ポイントが特典付与部115により付与される。特典付与されるゲーム内ポイントは、例えば、プレイヤの経験値、付与アイテム数、グレードレベル、ゲーム内通貨、グループのレベルがアップしたときにグループ内のプレイヤ全員に付与されるバフ(プレイヤのキャラクタの能力強化ポイント。例えば「攻撃力+10ポイント」等)であってもよく、これらに限定されない。
最後に、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、ステップS13において特典付与部115により特典付与が実行されたパラメータの一部について、グループ情報記憶部124に記憶されている図4に例示したグループ情報テーブルにおける当該パラメータの値を初期化する(ステップS14)。
これにより、特典が一度付与されたパラメータの値がリセットされ、その後に上述したステップS11~S13の処理により付与条件を再度満たした場合に、同パラメータに関連付けられた特典が再度付与されることとなる。例えば、獲得アイテム数、消費アイテム数、有償又は無償のゲーム内通貨の消費額、獲得ポイント数、抽選実行回数等の、一旦リセットした後に繰り返しカウント可能なパラメータについては値の初期化を行うことが可能である。
以上の処理により、グループ内の所定のプレイヤに対して所定の条件の下で特典が付与される。
このように、本実施形態によれば、あるグループ内の各プレイヤの活動の集約結果としてある条件が達成された場合に、所定のプレイヤに対して、そのプレイヤの所属ステータスに応じてゲーム内の特典が付与される仕組みがゲームシステムに提供される。
プレイヤは、そのような特典を取得するためには、ゲーム内の何らかのグループに属し、その一員としてゲームをプレイして当該グループの1又は2以上のパラメータ(所有アイテム数等)の増加に貢献することが求められる。また、複数のグループに属してゲームをプレイすることにより特典取得の機会が増すため、プレイヤに対して複数のグループに属してそれぞれのグループの一員としてゲームを継続的にプレイする動機付けを持たせることができる。
さらに、付与される特典の付与率を高めるためには、グループ内でのゲームプレイに積極的に参加してより高い所属ステータスへの昇格とその維持をする必要があることから、入会したグループでのゲームプレイの参加回数及び総プレイ時間を多くする動機付けをプレイヤに持たせることができる。
さらに、本実施形態により提供される特典付与の仕組みにおいては、特典付与の条件を満たすかどうかは、プレイヤ自身のパラメータ値のみでなく、グループ内の他のプレイヤのパラメータ値にも依存して決まる。そのため、いつどのプレイヤが特典付与の条件を満たして特典が付与されるのか予測性がないことから、各プレイヤに「自分に特典が付与されるかもしれない」という期待を持たせることができる。このような観点においても、プレイヤに対してゲームを継続的にプレイする動機付けを持たせることができる。
次に、本実施形態の種々の実施例について説明する。
<実施例1>
上述した実施形態では所属ステータスに応じた特典付与率で特典付与がなされる例を示したが、本実施例ではこれに加えて、グループ内でのプレイヤの所属ステータスの昇格に伴って特典が当該プレイヤに付与される仕組みが提供される。
本実施例において、プレイヤ情報記録部122のプレイヤ情報における所属ステータスが仮入会1から仮入会2へ、あるいは仮入会2から本入会へ昇格更新されると、特典付与部115は、それぞれの昇格段階に応じた特典をそのプレイヤに付与する。特典は、例えば、上記に例示したようなゲーム内ポイントであってもよく、それらに限定されない。昇格段階に応じた特典は、例えば、仮入会1から仮入会2への昇格更新の場合は300ポイント、仮入会2から本入会への昇格更新の場合は1000ポイントのように、予め定めて特典情報記憶部125に記憶される。
これにより、より高い所属ステータスへの昇格を目指してグループでのゲームプレイの参加回数及び総プレイ時間を多くする動機付けをプレイヤに持たせることができる。
<実施例2>
上述した実施形態では、プレイヤ・グループ情報管理部114が判断したプレイヤの所属ステータスの更新の要否及び更新する場合の所属ステータスに応じて、プレイヤ・グループ情報管理部114がプレイヤの所属ステータスを更新する例を示した。本実施例は、所属ステータスを降格する判断がなされた場合に、所定の条件の下でプレイヤの所属ステータスを維持する手段を提供する。
一例として、本実施例におけるサーバ装置1の制御部11は、所属ステータスの降格がなされる旨の通知を当該プレイヤのプレイヤIDが操作するプレイヤ端末2に通知する。通知を受けたプレイヤがプレイヤ端末2の入力部23を操作して、自身が保有するゲーム内通貨(ポイント)やアイテム等を所属グループ等に提供する処理をサーバ装置1に指示する。その指示を受けたサーバ装置1の制御部11は提供されたゲーム内通貨やアイテム等を所属グループの所有に含める処理を実行し、プレイヤ・グループ情報管理部114はプレイヤに通知したステータス更新を変更する処理を行う。
あるいは、本実施例におけるサーバ装置1の制御部11は、所属ステータスの降格がなされる旨の通知を当該プレイヤのプレイヤIDが操作するプレイヤ端末2と、グループ管理者が操作するプレイヤ端末2に通知する。グループ管理者は、プレイヤ端末2の入力部23を操作して、当該プレイヤに対するステータス更新処理を変更する指示を入力し、サーバ装置1にその指示を送信して、サーバ装置1の制御部11にステータス更新処理を変更する処理を実行させることができる。
上記の各例において、ステータス更新処理の変更は、例えば、ステータス更新処理のキャンセル(現ステータスの維持)、降格ステータスの変更等である。降格ステータスの変更は、例えば、維持更新条件によれば「本入会」から「仮入会1」への降格になるところを「仮入会2」への降格へ留めるように変更すること等がこれに該当する。このようなステータス更新処理をどのように実行するかは、当該プレイヤから提供されるゲーム内通貨(ポイント)やアイテムの数量、アイテムのグレード等に応じて適宜定めることができ、あるいは、グループ管理者の裁量で定めることができる。
<実施例3>
上述した実施形態では、プレイヤが仮入会のステータスでグループに入会した後に本入会に至らない場合や、本入会から仮入会のステータスに降格した後に再び本入会に至らない場合であっても、そのプレイヤは仮入会のステータスのままそのグループに所属し続けることが可能である。しかし、グループに活性化をもたらしてグループのレベルを向上させるためには、よりアクティブにグループでのゲームプレイに参加するプレイヤが加入することが好ましい。本実施例は、グループに所属するプレイヤをよりアクティブに参加するプレイヤに置き換えることを促すことを可能にする仕組みを提供する。
本実施例では、サーバ装置1のプレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤがあるグループに「仮入会」ステータスで最初に入会した時から所定の期間内に「本入会」ステータスに移行できなかった場合、もしくは、「本入会」ステータスから「仮入会」ステータスに降格した時から所定の期間内に「本入会」ステータスに再び移行できなかった場合に、そのプレイヤをグループから除名するように構成されている。本実施例では、プレイヤ・グループ情報管理部114は、プレイヤ情報記憶部122に記憶された所属ステータス及びその追加更新日時情報の履歴に基づいて、最初に入会した時から所定の期間内に「本入会」ステータスに移行したかどうか、及び、「本入会」ステータスから「仮入会」ステータスに降格した時から所定の期間内に「本入会」ステータスに移行したかどうかを判定し、移行できなかったと判定した場合にそのプレイヤをグループから除名する処理を実行する。
上記の「所定の期間」は適宜設定することが可能である。一例として、入会から「本入会」ステータスへの移行までの所定の期間は1か月とし、「仮入会」ステータスに降格した時から「本入会」ステータスへの復帰までの所定の期間は2週間とすることができる。
これにより、プレイヤが仮入会ステータスで長期にわたってグループに加入し続けるのを防止し、他のよりアクティブに参加可能なプレイヤの加入を促すことができる。
<実施例4>
図12は、本実施例におけるプレイヤ端末の画面の構成例を示す図である。
本実施例では、図11に示したステップS13に従って特典付与部115により特典が付与されたプレイヤが操作しているプレイヤ端末2の出力部(表示画面)24上に、特典付与がなされた旨のメッセージを表示するメッセージ画面24aが表示される。
特典付与部115により特典付与処理が実行されると(図11のステップS13)、処理結果生成部113は、その特典付与処理の結果として、特典が付与されたプレイヤのプレイヤIDに対し、どのパラメータの目標総数を満たす動作を行い、その結果として何の特典が付与されたのかを知らせるメッセージを生成する。特典付与部115による特典付与処理が実行されたときに、どのプレイヤIDに対し、どのパラメータの目標総数を満たす動作を行い、その結果として何の特典が付与されたのかが特定されているため、処理結果生成部113はその特定された情報に基づいてメッセージを生成し、通知対象でありプレイヤのプレイヤIDによって操作されているプレイヤ端末2に対して当該メッセージ情報を送信する。
当該メッセージ情報を受信したプレイヤ端末2は、当該メッセージを表示するメッセージ画面24aを出力部24上に表示する。図8に示したメッセージは一例であり、付与対象者や付与条件に応じて異なる内容とすることが可能である。例えば、上位数名のプレイヤに特典を付与した場合は、「目標ポイント達成への貢献度順位が第2位のあなたに特典B2が付与されました」や、「目標ポイント達成への貢献度順位が上位3位のXさん、Yさん、Zさんにそれぞれ特典B1、特典B2、特典B3が付与されました」といった内容とすることができる。
特典付与対象者の所属ステータスが「本入会」以外の「仮入会1」や「仮入会2」の場合には、本入会ステータスの場合に付与される特典に対して、それらのステータスに応じて減少された特典付与率(図8参照)で特典が付与される。そのため、所属ステータスが「仮入会1」や「仮入会2」のプレイヤのプレイヤ端末2に送信されるメッセージ情報には、上記のような内容に加えて、一例として「(プレイヤID)さんの(グループID)の所属ステータスは「仮入会1」なので、本来の数量の50%の(特典#1)が付与されました」のような内容を含めてもよい。
なお、上記では特典付与がされた対象者にのみメッセージが通知される例を示したが、特典付与処理がなされた後にグループ内の全員のプレイヤに対してメッセージが通知されるようにしてもよい。
このように、特典が付与されたプレイヤあるいはグループ全員のプレイヤに対して特典付与がなされた旨のメッセージが通知されることにより、それらのプレイヤはその特典に関連付けられているパラメータ(例えば、所有アイテム数)に関する特典付与が終了したことを知ることができる。
<実施例5>
本実施例は、グループのあるパラメータの合計値が付与条件に近づいた場合に、例えば「獲得アイテム数の特典付与まであと〇〇ポイントです」という予告メッセージをグループ内の各プレイヤに通知する手段を提供する。
図11のステップS12に関して説明したように、特典付与部115が各グループの各々のパラメータに設定されている所定の条件についてそれぞれ条件を満たしたか(所定の閾値に達したか)どうかを判定する際、特典付与部115は、グループ情報記憶部124のグループ情報テーブルに記憶されている判定対象のパラメータの合計値と、特典情報記憶部125に記憶されている特典情報における当該判定対象のパラメータに関する付与条件とを参照して比較する。このとき、特典付与部115が判定対象のパラメータの合計値が付与条件を満たしていないと判定した場合には、特典付与部115が判定対象のパラメータの合計値と付与条件の値との差を算出することで、あとどれだけ合計値が増加すれば付与条件を満たすのかを示す情報を生成することができる。
したがって、例えば図5に示す特典情報において、合計値と付与条件との差がどの値になったら予告メッセージを通知するかをパラメータ毎に予め設定しておくことにより、特典付与部115が上記のように算出した差分値が上記設定値に達した場合に、処理結果生成部113が当該グループの例えばプレイヤ全員のプレイヤ端末2に対して予告メッセージを送信することが可能である。
このような通知を受けたプレイヤは、一例として、獲得アイテム数に関する自身のパラメータ値を増加させることで、グループのそのパラメータの合計値を増加させ、その結果として自身に特典が付与される可能性が高まっていることを知ることができるので、アイテムを獲得するために自身のパラメータ値を増加させる行動を継続し得る。このようにして、プレイヤにゲームのプレイを継続する動機付けがもたらされ得る。
<実施例6>
上述した実施形態では、図5の特典情報に設定されているようにパラメータの総数(合計値)がある閾値以上になった場合を特典付与の条件として開示しているが、特典付与の条件はこれに限られない。
特典付与の条件として、上記のように「パラメータの総数(合計値)がある値以上になった場合」に加えて、「グループ内のプレイヤ全員がそれぞれ当該パラメータについて少なくとも所定の値以上の値を有していること」を定めてもよい。
これにより、そのパラメータに関する付与条件の達成に寄与するプレイヤがグループ内の一部のプレイヤに偏ることを防ぎ、グループ内の全てのプレイヤに対して一定以上の貢献を果たすことが求められる。そのため、グループ内の各プレイヤのゲーム内での活動が活発化し、結果として各プレイヤのゲームのプレイ時間をより長くすることが可能となる。
以上説明した実施形態及び変形例において、サーバ装置1及びプレイヤ端末2が備えるソフトウェア機能部の処理について、本発明の趣旨を実現できる範囲で、サーバ装置1の一部若しくはすべての機能をプレイヤ端末2が備えてもよい。
また、図10ないし図11を参照して説明した処理は、本実施形態の情報処理システムによる処理の一例を示したものであり、本願発明を限定する意図ではない。図10ないし図11の処理に含まれる各工程は、図中に示される順序と異なる順序で実行するようにしてもよいし、一部の処理を並列に実行するよういしてもよいし、一部の工程を省略するようにしてもよいし、他の工程を追加してもよい。
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。