JP6790612B2 - インク塗布方法、壁紙の製造方法、画像形成セット、及び画像形成システム - Google Patents
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Description
前記樹脂層は、主としてエステル油からなる可塑剤を含有するポリ塩化ビニル系樹脂からなり、さらに発泡剤を含有することにより発泡させて柔軟性を付与したり、エンボス加工を施すことによって立体的な装飾を付与させることが広く知られている。
例えば、支持体上にガラス転移温度を所望の範囲に規定した塩化ビニル−アクリル樹脂共重合体を主体とする油性インク受容層を有するセミグロス油性インクジェット記録シートが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明のインク塗布方法は、対象物にインクジェット方式により複数種のインクをそれぞれ塗布するインク塗布方法であって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であり、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明のインク塗布方法は、従来のエンボス加工壁紙の作製方法では、油性インクを用いた場合に、前記油性インクの大半は不揮発性であり、前記インク受容層に対する浸透吸収性が著しく低いという問題があるという知見に基づくものである。また、本発明のインク塗布方法は、従来のセミグロス油性インクジェット記録シートでは、インク受容層を形成する工程が増え、工程が煩雑になるという問題があるという知見に基づくものである。
前記対象物は、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
前記ハード成分の比率、及び前記ソフト成分のスピン−スピン緩和時間が、前記範囲内であると、前記対象物にインク液滴を着弾させたときに、良好な液滴の濡れ広がりと吸収性を両立でき、インクにじみが少なく画像濃度の良好な画像を形成することができる。ここで、画像濃度が良好であることは、ビーディングを抑制できていることも示唆するものである。
本発明において、前記対象物のパルスNMR法による計測は、例えば、以下の方法で行うことができる。
即ち、Bruker社製のパルスNMR;Minispec mqシリーズを用いて、NMR管に入れた対象物に高周波磁場をパルスとして印加し、磁化ベクトルを倒して、そのx,y成分が消滅するまでの時間(=緩和時間)から対象物を構成する分子の運動性を評価する手法である。
対象物0.2gを直径10mmのNMR管に量り取り、印刷時と同じ加熱温度に調整した予熱器で15分間温めて測定に用いる。なお、同じ加熱温度であっても、一度設定温度より高温にし、冷却を経て所定温度としたサンプルは、ゲル状態が大きく変化し、全く異なる性質となってしまうため、必ず予熱器を所定温度に調整した後にサンプルの温めを開始するものとする。
ハーンエコー法
First90°Pulse Separation;0.01msec
Final Pulse Separation;20msec
Number of Data Point for Fitting;40points
Cumulated number;32times
Temperature;印刷時の加熱温度に同じ
パルスNMR測定のハーンエコー法により得た減衰曲線から、ORIGIN8.5(OriginLab社製)のexponential近似を用いて、スピン−スピン緩和時間(t2)を算出する。スピン−スピン緩和時間は、分子運動性が低いほど短く、高いほど長いことが知られている。
パルスNMR測定のハーンエコー法により得た減衰曲線は、分子運動性の低いハード成分と、分子運動性の高いソフト成分の二成分に由来する緩和曲線が重畳したものである。
ORIGIN8.5(OriginLab社製)のBi−exponential近似を用いることにより、得られたエコー信号を二成分に由来する二つの緩和曲線に分離し、それぞれの成分のスピン−スピン緩和時間(tH、tS)を算出することができる。
分子運動性が低いハード成分は、硬い材料に由来する成分であることが一般的であり、一方で分子運動性が高いソフト成分は柔らかい材料に由来する。
前記スピン−スピン緩和時間は、分子運動性が低いほど短く、分子運動性が高いほど長いことが知られている。
したがって、2つに分離された緩和曲線のうち、短いスピン−スピン緩和時間を持つ緩和曲線がハード成分であり、長いスピン−スピン緩和時間を持つ緩和曲線がソフト成分であると言える。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチックフィルム、合成繊維からなる合成紙、不織布等のシートなどが挙げられる。これらの中でも、耐水性を有する基材が好ましい。
前記対象物が壁紙である場合、前記基材としては、壁紙の基材として適当な機械強度、耐熱性を有することが好ましい。
前記壁紙に用いる基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然紙、合成紙等の紙、プラスチックフィルム、不織布、布、木材、金属薄膜などが挙げられる。
前記プラスチックフィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、強度の点から、一軸若しくは二軸延伸されていることが好ましい。
前記ゲル層は、塩化ビニル樹脂、及び可塑剤を含み、更に必要に応じて、発泡剤、充填剤、分散剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、増粘剤、その他の成分を含む。
前記塩化ビニル樹脂は、物理的乃至化学的特性が優れた汎用樹脂であり、他の樹脂に比べて安価である。
前記塩化ビニル樹脂としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、半硬質塩化ビニル樹脂、硬質塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジノニルフタレート(DNP)、フタル酸ジオクチル(DOP、HSPのδP:24.8MPa1/2)、ジデシルフタレート(DDP)、ジイソデシルフタレート(DIDP、HSPのδP:14.7MPa1/2)、ジイソノニルフタレート(フタル酸ジイソノニル、DINP)、ジトリデシルフタレート(DTDP)、n−ヘキシル−n−デシルフタレート(NHDP)等のフタル酸エステル系可塑剤;トリ−2−エチルヘキシルホスフェート(TOP)等のリン酸エステル系可塑剤;ジデシルアジペート(DDA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)等のアジピン酸エステル系可塑剤;トリオクチルトリメリテート(TOTM)、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート(ノニルDTM)等のトリメリット酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤;エポキシ系可塑剤;セバシン酸エステル系可塑剤;アゼライン酸エステル系可塑剤;クエン酸エステル系可塑剤;グリコール酸系可塑剤;リシノール酸系可塑剤;マレイン酸エステル系可塑剤;フマル酸エステル系可塑剤;ピロメリット酸エステル系可塑剤;イタコン酸エステル系可塑剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記ハンセン溶解パラメータの極性項(δP)は、商品名:HSPiP等のソフトウエアにより算出することができる。
前記発泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、壁紙において一般的に使用されているものが好ましい。
前記発泡剤としては、例えば、無機系発泡剤、有機系発泡剤、マイクロカプセル発泡剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化第一鉄、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ類、二酸化チタン、珪酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
前記複数種のインクは、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、更に必要に応じてその他のインクを有する。
前記油性インクは、油性成分(溶剤)、及び着色剤を含むことが好ましく、必要に応じて、分散剤、結着樹脂、その他の成分を含むことがより好ましい。
前記油性成分(溶剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エステル油を主成分とすることが好ましい。前記エステル油を主成分とすると、可塑剤を含有するゲル層に加熱状態にて記録する場合、従来の技術では不可能であった、インクジェットインクのための特別なインク受容層を設けなくても、良好な画像品質を有する画像を形成可能となる。
なお、前記ハンセン溶解パラメータの極性項(δP)は、商品名:HSPiP等のソフトウエアにより算出することができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、建染染料系顔料、媒染染料系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、天然染料系顔料等の顔料、ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、顔料が好ましい。
前記着色剤の含有量としては、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。前記含有量が、1質量%以上30質量%以下であると、画像品質を向上できる。
前記複数種のインクは、インクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyは、7.0%以上13.0%以下であり、7.5%以上12.0%以下が好ましく、9.1%以上10.2%以下がより好ましい。前記Pxyが、7.0%以上であると、インクxとインクyとの重なりが少なくなるため、両インクにより形成した画像の発色に適切な吸収波長の強度を得ることができ、画像品質を向上できる。また、前記Pxyが、13.0%以下であると、インクyがインクxの定着画像上への広がりが大きくなりすぎることを防止し、実使用時の記録の際に、重なるべきインクの定着画像以外の定着画像表面への広がりも防止でき、結果的に他の色が混じり合うことによる彩度が低下を抑制し、画像品質を向上できる。また、前記相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であると、インクの液滴の広がりを良好にし、かつ二次色の発色性を良好とすることができ、また、画像品質の良好な画像を形成可能となる。また、対象物が壁紙である場合であっても、前記相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であると、壁紙に画像を記録後に、加熱、エンボス加工しても、画像品位に優れる。
図2は、シアンインクとマゼンタインクを用いて青色の画像を形成する場合の模式図である。前記インクxとしてシアンインク11の液滴を対象物上に付与する。前記シアンインク11が、対象物10への吸収及び定着が生じ、表面が平滑になった時点において、続いてインクyとしてマゼンタインク12の液滴を前記シアンインク11の付着端に付与する。このとき、マゼンタインク12の液滴は、対象物10上のシアンインク11の定着画像上へ広がろうとするため、次第にシアンインクの定着画像上にマゼンタインクの液滴が重なり、青色の画像が形成される(図3)。
前記インクの組合せとしては、例えば、シアンインクの画像をマゼンタインク又はイエローインクの定着画像上に記録する場合;イエローインクの画像をマゼンタインク又はシアンインクの定着画像上に記録する場合;マゼンタインクの画像をイエローインク又はシアンインクの定着画像上に記録する場合などが挙げられる。
(1)対象物を3cm×3cmの正方形に切り取る。対角線が交わる点の位置を測り、前記対角線が交わる点に鉛筆を用いて印を付ける。
(2)対象物を150℃に加熱したホットプレート(装置名:ND−1、アズワン社製)上に耐熱両面シール(商品名:カプトンNo7602、株式会社寺岡製作所製)を使用して貼り付け、1分間放置する。
(3)次に、画像の下地となるインクxをマイクロピペット(商品名:NichipetPremium100、株式会社ニチリョー製)を用いて、30μLはかりとり、前記(1)において印をつけた点に滴下し、10秒間放置後、定着しきれていないインクxを不織布ワイパー(商品名:Bemcot、旭化成株式会社製)でふき取り、鉛筆で液滴部分の付着端に印を付ける。
(4)次に、インクyを前記インクxの付着端として印をつけた円の線上の任意の場所に、マイクロピペット(商品名:NichipetPremium100、株式会社ニチリョー製)を用いて、5μL滴下し、10秒間放置後、前記(3)と同様にして、定着しきれていないインクをふき取り、インクx及びインクyにより得られた定着画像を得る。
(5)共焦点顕微鏡(装置名:FV3000、オリンパス株式会社製)を用いて、付随の画像解析ソフトを用いて鉛筆で印をつけたインクxの面積Axと、インクxとインクyが重複した部分の面積Ayを測定し、前記面積Ayを前記面積Axで割り、得られた値を百分率で表し、Pxyを求める。
前記分散剤は、前記インクの表面張力を調節することができる。これにより、前記インクの前記対象物への浸透性を向上することができる。
前記対象物における前記ゲル層中の可塑剤のハンセン溶解パラメータ(HSP)の極性項(δP)と、少なくとも1種の前記インク中の溶剤のハンセン溶解パラメータ(HSP)の極性項(δP)との差としては、15MPa1/2以下であることが好ましく、5MPa1/2以下であることがより好ましい。前記差が、15MPa1/2以下であると、対象物に対して、インクの濡れ広がり性を向上することができる。
前記可塑剤で構成されたインクで構成されたインクを、2種類以上使用して画像を形成する際、画質の低下防ぐためには、基材とインクの濡れ広がりを良くするだけではなく、一方の液滴が定着した表面にもう一方のインクの液滴が濡れ広がることも必要になる。基材とインクの濡れ広がりは、前述の通り、基材と同様の可塑剤で構成された油性インクを使用することにより良好な画質を得ることができるが、一方の液滴が定着した表面にもう一方のインクの液滴が濡れ広がるには、顔料種、分散剤、可塑剤の含有率を対象のインク同士の親和性が高まるように配合することが必要になる。例えば、他方の顔料が相対的に疎水性が低く、親水性が高いものであれば、分散剤の含有量を増加させ、濡れ広がり性を制御する手段がとられる。これは、顔料種、分散剤および可塑剤の組合せと他方のインクとの関係によって決まるものである。
前記対象物は、基材上に、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層を形成することによって得られる。
前記基材上に、前記ゲル層をコーティングする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法等の塗工方法などが挙げられる。
また、前記対象物の製造工程をインク塗布工程の前工程として付加してもよい。
前記ゲル化の温度としては、150℃以上190℃以下が好ましい。前記温度が、190℃以下であると、ゲル化の進行と共に表面に複数の溝が生じることを抑制し、インクのゲル層への吸収性を促進し、画像品質を向上できる。また、前記温度が、150℃以上であると、ゲル化を促進でき、記録後の画像がにじむことを抑制し、所望の画像濃度を得ることができる。
前記壁紙の製造方法としては、本発明のインク塗布方法における対象物が壁紙であり、加熱工程、及びエンボス工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記壁紙の製造方法においては、発泡剤をゲル層に含有させておいて加熱により発泡剤を発泡させる加熱工程を含む場合と、ゲル層が発泡剤を含まず発泡させないため加熱工程を含まない場合とがある。
前記インク塗布方法としては、本発明のインク塗布方法と同様のものを用いることができる。
前記加熱工程は、発泡剤をゲル層に含有させておいて加熱により発泡剤を発泡させる工程である。
前記加熱の温度としては、100℃以上250℃以下が好ましい。
前記エンボス工程は、対象物の発泡したゲル層に凹凸模様を形成する工程である。
前記凹凸模様としては、通常、壁紙、化粧材等に凹凸を付与する目的で使用されるエンボス加工、ケミカルエンボス加工、ロータリースクリーン加工、又は盛り上げ印刷等のよく知られた方法を選択使用することができる。
前記エンボス工程としては、例えば、エンボス版を用いる加工、ケミカルエンボス加工、ロータリースクリーン、又は盛り上げ印刷により凹凸を付与する方法などが挙げられる。
前記エンボス加工によるエンボスの深さとしては、0.08mm以上0.50mm以下が好ましい。前記エンボスの深さが、0.08mm以上であると、立体感を出すことができ、0.50mm以下であると、表面の摩耗強さを向上できる。
本発明ではさらに、必要に応じてその他壁紙の製造工程で通常取りうる工程を適宜選択することができる。
前記その他の工程としては、例えば、耐擦性を付与するためのコーティング処理等を施してもよい。
特に、本発明においては、コーティング処理による透明保護層を設けることによりベタツキ防止、及び意匠性を向上できる。
前記透明保護層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン系樹脂、ポリメチルメタアクリレート等アクリル系樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化エチレン樹脂等のフッ素系樹脂などが挙げられる。
前記その他の工程としては、必要に応じて各インク塗布工程の前後いずれにも用いることができる。
本発明の画像形成セットは、対象物と、前記対象物にインクジェット方式によりそれぞれ塗布される複数種のインクと、を有する画像形成セットであって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を有するゲル層と、を有し、前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である。
前記複数種のインクとしては、本発明のインク塗布方法における複数種のインクと同様のものを用いることができる。
本発明の画像形成システムは、対象物と、複数種のインクと、前記対象物にインクジェット方式により前記複数種のインクをそれぞれ塗布する画像形成装置と、を有する画像形成システムであって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である。
前記複数種のインクとしては、本発明のインク塗布方法における複数種のインクと同様のものを用いることができる。
本発明のインクは、対象物にインクジェット方式により塗布され、インクyとともに用いられるインクであって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、前記インクy及び前記インクが、油性インクであり、前記インクに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である。
また、本発明のインクは、対象物にインクジェット方式により塗布され、インクxとともに用いられるインクであって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、前記インクx及び前記インクが、油性インクであり、前記インクxに対する前記インクの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である。
前記インクとしては、本発明のインク塗布方法における複数種のインクと同様のものを用いることができる。
本発明のインクセットは、対象物にインクジェット方式により塗布されるインクx及びインクyを有するインクセットであって、前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、前記インクx及び前記インクyが、油性インクであり、前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である。
前記前記インクx及び前記インクyとしては、本発明のインク塗布方法における複数種のインクと同様のものを用いることができる。
<対象物1の製造>
可塑剤としてフタル酸ジオクチル(東京化成工業株式会社製)50質量部、及び安定剤としてBa/Zn系塩ビ用安定化剤(東京化成工業株式会社製)3質量部を添加して、よく撹拌して混合した。これに、乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(商品名:PSL−31、株式会社カネカ製)100質量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(東京化成工業株式会社製)5質量部、炭酸カルシウム90質量部、及び二酸化チタン15質量部を添加し、混合液を得た。質量80g/m2の用紙(商品名:エココートIJ80、桜井株式会社製)に、得られた混合液をコーターを用いて、塗布量130g/m2にて塗布し、加熱温度120℃、加熱時間90秒間の条件にてオーブンに放置し、ポリ塩化ビニルゾルをプレゲル状態にし、対象物(壁紙)1を得た。
<対象物2の製造>
対象物の製造例1において、下記表1に示す組成に変更した以外は、対象物の製造例1と同様にして、対象物(壁紙)2を得た。
・乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂:株式会社カネカ製、商品名:PSL−31
・フタル酸ジオクチル:東京化成工業株式会社製
・フタル酸ジイソノニル:東京化成工業株式会社製
・炭酸カルシウム:東京化成工業株式会社製
・二酸化チタン:東京化成工業株式会社製
・アゾジカルボンアミド:東京化成工業株式会社製
・Ba/Zn系塩ビ用安定化剤:東京化成工業株式会社製
対象物1〜2について、下記の測定方法により、加熱温度別のパルスNMRを測定した。
対象物1〜2を、Bruker社製のパルスNMR;Minispec mqシリーズを用い、下記(1)〜(4)に基づいて、ハード成分の比率、及びソフト成分のハーンエコー法によって求められるスピン−スピン緩和時間を求めた。下記表2に、ハード成分の比率、ソフト成分の各加熱温度におけるスピン−スピン緩和時間を示す。
対象物0.2gを直径10mmのNMR管に量り取り、印刷時と同じ加熱温度に調整した予熱器で15分間温めて測定に用いた。なお、同じ加熱温度であっても、一度設定温度より高温にし、冷却を経て所定温度としたサンプルは、ゲル状態が大きく変化し、全く異なる性質となってしまうため、必ず予熱器を所定温度に調整した後にサンプルの温めを開始した。
ハーンエコー法
First90°Pulse Separation;0.01msec
Final Pulse Separation;20msec
Number of Data Point for Fitting;40points
Cumulated number;32times
Temperature;印刷時の加熱温度に同じ
パルスNMR測定のハーンエコー法により得た減衰曲線から、ORIGIN8.5(OriginLab社製)のexponential近似を用いて、スピン−スピン緩和時間(t2)を算出した。
パルスNMR測定のハーンエコー法により得た減衰曲線は、分子運動性の低いハード成分と、分子運動性の高いソフト成分の二成分に由来する緩和曲線が重畳したものである。
ORIGIN8.5(OriginLab社製)のBi−exponential近似を用いることにより、得られたエコー信号を二成分に由来する二つの緩和曲線に分離し、それぞれの成分のスピン−スピン緩和時間(tH、tS)を算出した。
<インク1Cの調製>
顔料としてPigment Blue15:4(PB15:4、トーヨーカラー株式会社製)10質量部、溶剤(油性成分)としてアジピン酸ジイソノニル(東京化成工業株式会社製)85質量部、及び分散剤としてSolsperse 11200(日本ルーブリゾール株式会社製)5質量部を配合して得られた混合物を、ビーズミル分散機にて混合分散し、インク1Cを得た。
<インク2C〜インク10C、インク1M〜インク10M、及びインク1Y〜10Yの調製>
インクの調製例1において、下記表3に示す組成に変更した以外は、インクの調製例1と同様にして、インク2C〜インク10C、インク1M〜インク10M、及びインク1Y〜10Yを得た。
・PB15:4(C.I.Pigment Blue15:4):トーヨーカラー株式会社製
・PR122(C.I.Pigment Red122):クラリアントジャパン株式会社製
・PY185(C.I.pigment Yellow185):BASF社製
・アジピン酸ジイソノニル:東京化成工業株式会社製
・アジピン酸ジオクチル:東京化成工業株式会社製
・オクタン酸ジオクチル:東京化成工業株式会社製
・Solsperse 11200:日本ルーブリゾール株式会社製
・Solsperse 13940:日本ルーブリゾール株式会社製
得られた各対象物及び各インクを下記表4〜6に示すように組合せ、以下のようにして、「相互進入比率Pxy」、及び「画像濃度」を評価した。また、対象物1及び2を200℃にて塗布工程後に加熱し、絹目調の模様が施されたエンボスロールにて連続的に加工を施した場合についても、同様の方法にて評価した。結果を下記表7〜9に示す。
各インクを下記表4〜6に示すように二次色にて組み合わせた。前記インクの組合せにおいて、前記の計測方法にて各対象物上に各インクの液滴を垂らし、以下のようにして、相互進入比率Pxyを求めた。
(1)対象物を3cm×3cmの正方形に切り取った。対角線が交わる点の位置を測り、前記対角線が交わる点に鉛筆を用いて印を付けた。
(2)対象物を150℃に加熱したホットプレート(装置名:ND−1、アズワン社製)上に耐熱両面シール(商品名:カプトンNo7602、株式会社寺岡製作所製)を使用して貼り付け、1分間放置した。
(3)次に、画像の下地となるインクxをマイクロピペット(商品名:NichipetPremium100、株式会社ニチリョー製)を用いて、30μLはかりとり、前記(1)において印をつけた点に滴下し、10秒間放置後、定着しきれていないインクxを不織布ワイパー(商品名:Bemcot、旭化成株式会社製)でふき取り、鉛筆で液滴部分の付着端に印を付けた。
(4)次に、インクyを前記インクxの付着端として印をつけた円の線上の任意の場所に、マイクロピペット(商品名:NichipetPremium100、株式会社ニチリョー製)を用いて、5μL滴下し、10秒間放置後、前記(3)と同様にして、定着しきれていないインクをふき取り、インクx及びインクyにより得られた定着画像を得た。
(5)共焦点顕微鏡(装置名:FV3000、オリンパス株式会社製)を用いて、付随の画像解析ソフトを用いて鉛筆で印をつけたインクxの面積Axと、インクxとインクyが重複した部分の面積Ayを測定し、前記面積Ayを前記面積Axで割り、得られた値を百分率で表し、Pxyを求めた。
対象物1及び2を、ホットプレート上に耐熱両面テープ(商品名:カプトンNo7602、株式会社寺岡製作所製)にて固定し、各対象物の表面温度が130℃になるように、ホットプレートを150℃にセットして加熱した。次いで、各インクが充填されたインクジェットプリンタ(装置名:IPSIO GX5500、株式会社リコー製)のインク記録部に前記ホットプレートが導入されるように改造した作像装置を用いて、下記表4〜6に示すような画像の記録順(先にインクxを付与、その後インクyを付与)となるように二次色の青色、緑色、又は赤色の1cm×1cmのカラーパッチを600dpiにて記録し、ベタ画像を得た。得られたベタ画像を、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製、938)を用いて、二次色を構成する各単色の数値(青色=C及びM、緑色=C及びY、赤色=M及びY)を測定し、シアン(C)、マゼンタ(M)、又はイエロー(Y)の画像濃度を、下記評価基準に基づいて、「画像濃度」を評価した。なお、前記評価には、各インクの組合せにおける画像の画像濃度のうち、もっとも低い数値を用いた。また、「○」以上が合格レベルである。ここで、画像濃度が高いことは、ビーディングを抑制できていることも示唆するものである。
[評価基準]
◎:画像濃度が、1.2以上
○:画像濃度が、0.8以上1.2未満
×:画像濃度が、0.8未満
<1> 対象物にインクジェット方式により複数種のインクをそれぞれ塗布するインク塗布方法であって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とするインク塗布方法である。
<2> 前記複数種のインクから選択可能な前記インクxと前記インクyとの全ての組合せにおいて、前記相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である前記<1>に記載のインク塗布方法である。
<3> 前記油性インクが、顔料インクである前記<1>から<2>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<4> 前記対象物のパルスNMR法によって測定して得られる自由誘導減衰曲線について、ハード成分、及びソフト成分に由来する2つの曲線に分離した場合における前記ハード成分の比率が、35%以上40%以下であり、
前記ソフト成分のハーンエコー法によって求められるスピン−スピン緩和時間が、30.0ms以上45.0ms以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<5> 前記複数種のインクが、溶剤をさらに含む前記<1>から<4>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<6> 前記インクx、及び前記インクyが、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクから選択される少なくとも1種であり、かつ
前記インクxと、前記インクyとが異なる色である前記<1>から<5>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<7> 前記相互進入比率Pxyが、7.5%以上12.0%以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<8> 前記相互進入比率Pxyが、9.1%以上10.2%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<9> 前記複数種のインクが、分散剤をさらに含む前記<1>から<8>のいずれかに記載のインク塗布方法である。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のインク塗布方法における対象物が、壁紙であることを特徴とする壁紙の製造方法である。
<11> 前記壁紙におけるゲル層が、発泡剤を含む前記<10>に記載の壁紙の製造方法である。
<12> 前記壁紙を加熱して、前記発泡剤により前記ゲル層を発泡させる加熱工程をさらに含む前記<11>に記載の壁紙の製造方法である。
<13> 前記加熱工程後に、前記壁紙に、凹凸模様を形成するエンボス工程をさらに含む前記<12>に記載の壁紙の製造方法である。
<14> 前記発泡剤が、アゾジカルボン酸アミドである前記<11>から<13>のいずれかに記載の壁紙の製造方法である。
<15> 前記エンボス工程が、エンボス加工を行う前記<13>から<14>のいずれかに記載の壁紙の製造方法である。
<16> 前記エンボス加工によるエンボスの深さが、0.08mm以上0.50mm以下である前記<15>に記載の壁紙の製造方法である。
<17> 対象物と、前記対象物にインクジェット方式によりそれぞれ塗布される複数種のインクと、を有する画像形成セットであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とする画像形成セットである。
<18> 前記対象物が、壁紙である前記<17>に記載の画像形成セットである。
<19> 対象物と、複数種のインクと、前記対象物にインクジェット方式により前記複数種のインクをそれぞれ塗布する画像形成装置と、を有する画像形成システムであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とする画像形成システムである。
<20> 前記対象物が、壁紙である前記<19>に記載の画像形成システムである。
<21> 対象物にインクジェット方式により塗布され、インクyとともに用いられるインクであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記インクy及び前記インクが、油性インクであり、
前記インクに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とするインクである。
<22> 対象物にインクジェット方式により塗布され、インクxとともに用いられるインクであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記インクx及び前記インクが、油性インクであり、
前記インクxに対する前記インクの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とするインクである。
<23> 対象物にインクジェット方式により塗布されるインクx及びインクyを有するインクセットであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記インクx及び前記インクyが、油性インクであり、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とするインクセットである。
11 インクx
12 インクy
Claims (12)
- 対象物にインクジェット方式により複数種のインクをそれぞれ塗布するインク塗布方法であって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とするインク塗布方法。 - 前記複数種のインクから選択可能な前記インクxと前記インクyとの全ての組合せにおいて、前記相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下である請求項1に記載のインク塗布方法。
- 前記油性インクが、顔料インクである請求項1から2のいずれかに記載のインク塗布方法。
- 前記対象物のパルスNMR法によって測定して得られる自由誘導減衰曲線について、ハード成分、及びソフト成分に由来する2つの曲線に分離した場合における前記ハード成分の比率が、35%以上40%以下であり、
インク塗布時の加熱温度における前記ソフト成分のハーンエコー法によって求められるスピン−スピン緩和時間が、30.0ms以上45.0ms以下である請求項1から3のいずれかに記載のインク塗布方法。 - 前記複数種のインクが、溶剤をさらに含む請求項1から4のいずれかに記載のインク塗布方法。
- 前記インクx、及び前記インクyが、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクから選択される少なくとも1種であり、かつ
前記インクxと、前記インクyとが異なる色である請求項1から5のいずれかに記載のインク塗布方法。 - 請求項1から6のいずれかに記載のインク塗布方法における対象物が、壁紙であることを特徴とする壁紙の製造方法。
- 前記壁紙におけるゲル層が、発泡剤を含む請求項7に記載の壁紙の製造方法。
- 前記壁紙を加熱して、前記発泡剤により前記ゲル層を発泡させる加熱工程をさらに含む請求項8に記載の壁紙の製造方法。
- 前記加熱工程後に、前記壁紙に、凹凸模様を形成するエンボス工程をさらに含む請求項9に記載の壁紙の製造方法。
- 対象物と、前記対象物にインクジェット方式によりそれぞれ塗布される複数種のインクと、を有する画像形成セットであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とする画像形成セット。 - 対象物と、複数種のインクと、前記対象物にインクジェット方式により前記複数種のインクをそれぞれ塗布する画像形成装置と、を有する画像形成システムであって、
前記対象物が、基材と、前記基材上に塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有するゲル層と、を有し、
前記複数種のインクが、油性インクであり、かつインクxと、前記インクxが吐出された後に吐出されるインクyと、を有し、
前記インクxに対する前記インクyの相互進入比率Pxyが、7.0%以上13.0%以下であることを特徴とする画像形成システム。
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