JP6789637B2 - 構造物の力学的状態を監視するためのシステム及び方法、並びに同システムのための分析システム - Google Patents

構造物の力学的状態を監視するためのシステム及び方法、並びに同システムのための分析システム Download PDF

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Description

本発明は、一般には、構造物の力学的状態を監視するためのシステム及び方法、並びに同システムのための分析システムに関する。
各種の機械、建造物、道路、トンネル、橋梁、岸壁、岩盤、地盤及び岩壁などの人工的又は自然的な構造物では、締結ボルト、鉄骨、鉄筋、コンクリート成形物、吊ワイヤなどの、さまざまな力学部材が、その構造物の構築、補強又は利用などの目的で使われる。その構造物の形状、構造、強度、機能又は用途の維持のために、構造物内のそれぞれの力学部材が、適正な大きさの応力を発生している必要がある。例えば、締結ボルトは、適正な大きさの応力を発生して、構造物を締め付けている必要がある。締結ボルトの緩みは防止又は矯正されなくてはならない。
特許文献1には、複数の構造用ファスナーの緩みを監視するために、各々応力センサを備えた複数の構造用ファスナーからの応力データを遠隔のデバイスが無線通信で受信することが開示されている。
特許文献2には、鉄道レールを枕木に固定する締結装置の緩み及び緩みに起因するレールの振動を、磁気平衡型加速度センサを用いて検出して、そのセンサの出力信号をレール近く又は車両に設けたリーダで無線受信して処理することが開示されている。
特許文献3には、締結体の緩み又は軸力の低下を検出するために、締結体の内部に組み込んだロードセルで締結体の軸力を検出し、検出結果を遠隔の管理センターへ通信回線を通じて送ることが開示されている。
特許文献4には、橋に取り付けられたセンサネジで検出された歪み信号を、使用者が橋を歩きならば無線トランシーバーで受信することが開示されている。
特許文献5には、構造物に貼りつけられた圧電素子から高周波弾性波を発生させ、その圧電素子に発生する電気インピーダンスの変化を連続的に観察することで、構造物の損傷を評価することが開示されている。
特許文献6には、橋梁を点検するために、巡視ロボットがレール上を走行しながら橋梁をカメラで撮影して外部へ送信することが開示されている。
特表2013-518320号公報 特開2007-147412号公報 特開2010-117310号公報 実用新案登録第3197435号公報 特開2004-28907号公報 特開2006-37557号公報
特許文献1乃至4に記載された発明によると、構造物で使用される各締結具の緩みを検出することができる。特許文献5に開示された発明によると、構造物の各圧電素子の近傍の損傷の有無を推測することができる。特許文献6に記載された発明によると、構造物の外表面に現れた異変を視覚的に認識することができる。
社会に存在する様々な有用な構造物の老朽化や災害被害に対して、タイムリーで適切なメンテナンスを実施可能にすることは、安全かつ快適な社会の持続のために重要な課題である。この課題の達成のために、構造物における力学的状態(歪み、変形、劣化、損傷又は強度低下などの力学的な異常の有無や度合)の空間的な分布を、より容易に把握できることが望まれている。
本発明の目的は、構造物における力学的状態の空間的な分布をより容易に把握できるシステムを提供することにある。
本発明の一側面に従えば、次のような構造物の力学的状態を監視するシステムが提供される。
この構造物監視システムは、構造物の複数の測定点にそれぞれ設けられ、それぞれの測定点の力学的状態を測定して力学的状態データを出力する、複数のセンシング力学部材と、複数のセンシング力学部材から出力された力学的状態データを入力して分析する分析システムとを備える。
分析システムが、複数の測定点のそれぞれの位置を示す位置データを有する。分析システムが、複数の測定点の力学的状態データと位置データとを用いて、構造物の占める3次元又は2次元の空間領域における力学的状態の分布を示す分析結果データを作成する。さらに、分析システムが、分析結果データを可視的に表示する機能をもつモニタに、分析結果データを提供する。
この構造物監視システムによると、構造物における力学的状態の空間的分布が容易に把握又は予測できるようになる。
分析システムは、構造物の占める3次元又は2次元の空間領域を表した構造物形状モデルデータを有してよい。
分析システムが、構造物形状モデルデータ、並びに、複数の測定点の力学的状態データ及び位置データを用いて、構造物形状モデルデータと複数の測定点の力学的状態データとが位置合わされ重ねられた第一のモデルデータを、上述の分析結果データの一種として、作成するように構成されてよい。
第一のモデルデータをモニタで表示することで、構造物における複数の測定点の力学的状態の空間的分布が把握できる。
また、分析システムが、複数の測定点の力学的状態データを評価して力学的状態評価データを作成するように構成されてよい。そして、分析システムが、構造物形状モデルデータ、並びに、複数の測定点の力学的状態評価データ及び位置データを用いて、構造物形状モデルデータと複数の測定点の前記力学的状態評価データとが位置合わされ重ねられた第二のモデルデータを、分析結果データの一種として、作成するように構成されてよい。
第二のモデルデータをモニタで表示することで、構造物における複数の測定点の力学的状態の評価(例えば、異常の有無又は度合いなど)の空間的分布が把握できる。
測定点の一以上が、それ自身の位置を測定して測定位置データを出力できるように構成されてよい。そして、分析システムが、一以上の測定点から測定位置データを入力するように構成されてよい。さらに、分析システムが、構造物形状モデルデータ、並びに、一以上の測定点の測定位置データを用いて、構造物形状モデルデータと一以上の測定点の測定位置データとが位置合わされ重ねられた第三のモデルデータを、分析結果データの一種として、作成するように構成されてよい。
第三のモデルデータをモニタで表示することで、構造物における複数の測定点の実際の位置(災害などで規定位置からずれることがある)の空間的分布が把握できる。
前記分析システムが、一以上の測定点の測定位置データを評価して位置評価データを作成するように構成されてよい。分析システムが、構造物形状モデルデータ、並びに、一以上の測定点の位置評価データ及び位置データを用いて、構造物形状モデルデータと一以上の測定点の位置評価データとが位置合わされ重ねられた第四のモデルデータを、分析結果データの一種として、作成するように構成されてよい。
第四のモデルデータをモニタで表示することで、構造物における複数の測定点の実際の位置の評価結果(例えば、異常な位置ずれの有無又は度合い)の空間的分布が把握できる。
本発明の別の側面に従えば、上述した構造物監視システムによって行うことができる、構造物の力学的状態を監視する方法が提供される。
本発明のまた別の側面に従えば、上述した構造物監視システムのための分析システムが提供される。
本発明によれば、構造物の力学的状態の空間的な分布の把握が容易になる。
本発明の一つの実施形態に係る構造物監視システムの構成を示すブロック図である。 同システムが適用される構造物の一例としての橋梁の構造例を簡単に示す正面図である。 同システムで用いられるセンシング力学部材の一例としての締結ボルトの構造例を示す断面図である。 同締結ボルトに搭載される電子装置の構成例を示す断面図である。 同電子装置の変形構成例を示す断面図である。 同システムの分析システムが管理する基準点に関するデータの構成例を示すデータ構成図である。 同分析システムが管理するセンシング力学部材に関するデータの構成例を示すデータ構成図である。 同分析システムが管理する分析結果データの構成例を示すデータ構成図である。 同分析システムが実行する構造物形状モデリング処理のステップ例を示すフローチャートである。 同分析システムが実行する力学的状態評価処理のステップ例を示すフローチャートである。 同分析システムが実行する領域力学的状態データ作成処理のステップ例を示すフローチャートである。 同領域力学的状態データ作成処理で作成された位置評価モデルデータの表示イメージ例を示す図である。 同領域力学的状態データ作成処理で作成された作用力評価モデルデータの表示イメージ例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る構造物監視システムの構成を示す。
図1に示すように、構造物監視システム1は、監視される構造物1の異なる複数の箇所にそれぞれ取り付けられた複数のセンシング力学部材3を有することができる。センシング力学部材3の各々は、その内部の応力で、構造物2の他の部分から加わる外力を受け止めている部材であり、例えば、締結ボルト、鉄骨、鉄筋、コンクリート成形物、吊ワイヤなどであってよい。
センシング力学部材3の各々は、構造物2の本来の機能を得るために構造物2で使われる力学部材(例えば、構造物の骨組み鉄骨同士を締結する締結ボルト、構造物の基礎に埋め込まれた鉄筋、など)であってよい。あるいは、センシング力学部材3の各々は、構造物2の本来の機能を得るためには不要であって、構造物2の力学的状態の監視のためにわざわざ構造物2に設けられた力学部材(例えば、構造物の基礎を構成するコンクリ―トブロックに埋め込まれた、そのコンクリートブロックの力学的状態の監視のための埋め込みボルト)であってもよい。
各センシング力学部材3は、そのセンシング力学部材3の力学的状態(例えば、それが受けている外力の大きさ、そこで発生している応力の大きさ、あるいは、その応力によって生じた歪みや変形の大きさ)をセンスする装置を有する。各センシング力学部材3によりセンスされた力学的状態は、各センシング力学部材3が設けられた構造物2の“一箇所”つまり“一地点”における力学的状態である。その意味で、この明細書では、各センシング力学部材3により測定された力学的状態のことを「点力学的状態」と呼び、それを表すデータのことを「点力学的状態データ」と呼ぶ。また、各センシング力学部材3が設けられた構造物の箇所を「測定点」と呼ぶ。各センシング力学部材3からの点力学的状態データは、有線又は無線の通信方法で、各センシング力学部材3の外部へ送信することができる。
各センシング力学部材3は、それ自身の固有の識別コード、及び/又は、それ自身の位置を計測する測位装置を有してよい。測位装置として、例えば、GPS (Global Positioning System)受信機やQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)受信機のような衛星測位システムの受信機、地上の複数の無線基地局を利用したローカルな測位システムの受信機、それらの組み合わせ、あるいは、その他の種類の測位システムが採用できる。各力学部材3の識別コード及び/又は測定位置データは、有線又は無線の通信方法で、各力学部材3の外部へ送信することができる。
構造物監視システム1は、分析システム5を備えることができる。分析システム5は、例えば、以下に説明する処理つまりプロセスを実行するコンピュータプログラム又は電子回路を備えたコンピュータシステムであってよい。分析システム5は、構造物2の複数のセンシング力学部材3から、上述した点力学的状態データ、並びに、識別コード及び/又は測定位置データを収集する。このデータ収集の動作は、継続的つまり繰り返して(例えば、定期的に、又は必要がある都度に)実行される。分析システム5は、分析システム5は、データベース50を有し、収集したセンシング力学部材3の点力学的状態データ、識別コード及び測定位置データをデータベース50に保存し管理する。
分析システム5は、データベース50に保存された複数の力学部材3の点力学的状態データを分析して、構造物2の力学的状態を示すデータを作成する。ここで、構造物2の力学的状態とは、構造物2が占める3次元又は2次元の“空間的領域”における力学的状態の分布である。その意味で、この明細書では、分析システム5により判明される構造物2の力学的状態のことを「領域力学的状態」と呼び、それを示したデータのことを「領域力学的状態データ」と呼ぶ。分析システム5は、作成した構造物2の領域力学的状態データを、データベース50に保存し管理する。
各センシング力学部材3からプロセッサ装置5へのデータの伝送は、有線又は無線の通信方法で行うことができる。一例として、図1に示されるように、データ読み取り装置4が、各センシング力学部材3から、有線又は無線の通信方法で、点力学的状態データ、識別コード及び/又は測定位置データを読み取り、そして、それらのデータを、有線又は無線の通信ネットワーク12を通じて、分析システム5に送ることができる。あるいは、別の通信方法、例えば、データ読み取り装置4を介することなしに、各センシング力学部材3が通信ネットワーク12を通じて分析システム5に、上述したデータを送信するようにしてもよい。あるいは、例えば、通信ネットワーク12を介することなしに、データ読み取り装置4から分析システム5に収集データを伝送してもよい。
構造物監視システム1は、一以上のモニタ6を有することができる。各モニタ6は、表示スクリーンを有し、分析システム5から提供される各種のデータをイメージ化してその表示スクリーン上に表示する機能をもつコンピュータシステムであってよい。各モニタ6は、分析システム5から、データベース50で管理されている、複数のセンシング力学部材3の点力学的状態データ、識別コード及び測定位置データ、並びに、構造物2の領域力学的状態データを受信して、それらのデータのイメージを上記表示スクリーンに表示することができる。各モニタ6と分析システム5との間の通信は、例えば、有線又は無線の通信ネットワーク15を通じて、あるいは他の通信手段を通じて、行うことができる。
図2は、構造物監視システム1が適用される構造物1の構造例を簡単に示す。
図2に例示された構造物1は橋梁であり、主桁21、両端の橋台22A、22B、橋脚23、橋台の基礎24、及び、橋脚の基礎25などを有する。なお、参照番号27は地表を示す。構造物1上の異なる位置に存在するさまざまな測定点にそれぞれセンシング力学部材3(図2では、円形ドットのマークで示されている)が取り付けられている。例えば、主桁21の複数の測定点、それぞれの橋台22A、22Bの複数の測定点、及び、橋脚基礎24の複数の測定点などに、それぞれ、センシング力学部材3が設けられている。センシング力学部材3が設けられる測定点は、構造物2の地上の部分だけでなく、地中又は水中の部分に存在してもよい。
各センシング力学部材3は、それ自身の識別コードを有することができる。また、少なくとも一部のセンシング力学部材3は、それ自身の位置で利用可能な測位方法を用いた測位装置を有することができる。例えば、構造物1の地上の部分に配置されたセンシング力学部材3は、例えばGPSのような衛星測位法に測位装置を有することができる。あるいは、すべての又は一部のセンシング力学部材3が測位装置を具備しなくてもよい。例えば、地中に配置されたセンシング力学部材3は測位装置を具備しなくてもよい。
図2において、Xマークは、構造物2が占める3次元又は2次元の空間的領域を定義するための基準点26を示している。本明細書では、構造物2が占める3次元又は2次元の空間的領域のことを、単に、構造物2の「形状」と呼ぶ。構造物2には複数の基準点26が予め定義されている。構造物2と力学的関係を有する環境物(例えば地表27)にも基準点26が定義されてよい。それぞれの基準点26には固有の識別コードが定義される。複数の基準点26の識別コードが、分析システム5のデータベース50に登録されている。さらに、複数の基準点2の位置(例えば、緯度、経度、高度)を示す位置データが、それぞれの基準点の識別コードに関連付けられて、分析システム5のデータベース50に登録されている(図7参照)。
図3は、構造物監視システム1で用いられるセンシング力学部材3の一例としての締結ボルトの構造例を示す。
図3に締結ボルトとして例示されたセンシング力学部材3は、例えば鋼製であり、6角柱状のヘッド31と、ヘッド31から延びる円柱状のシャンク33を備える。図1の例では、センシング力学部材3が、構造物2の複数の部材201と202を締結しているが、これは説明のための例示にすぎない。
ヘッド31の上面には凹部34が形成されている。凹部34の内側に電子装置32が搭載されている。電子装置32は、センシング力学部材3内に生じた応力による凹部34の内表面の歪みの大きさを電子的にセンスして、その歪みの大きさからシャンク33の作用力(例えば、軸力又は締め付け力)の値を示す作用力データを生成する機能をもつ。電子装置32は、また、センシング力学部材3に固有の識別コードを記憶している。電子装置32は、さらに、電子装置32の位置(例えば、緯度、経度、高度)を測定して測定位置データを生成する測位装置を有してもよい。電子装置32の駆動電力は、図1に示されたデータ読み取り装置4から、又は、図示しない別の電源装置から、有線又は無線の給電方法で、電子装置32に供給することができる。電子装置32は、上述した作用力データ、識別コード及び(測位装置を有する場合には)測定位置データを、外部へ出力する機能をもつ。電子装置32の出力データは、図1を参照して説明したように、分析システム5に入力される。
図4は、図3に示された締結ボルトとしてのセンシング力学部材3に搭載される電子装置32の構成例を示す断面図である。
図4に示すように、電子装置32は、例えば2つの抵抗歪みゲージ321、322を有し、それらはヘッド31の凹部34の内面に貼りつけられている。センシング力学部材3の作用力による凹部34の内面の歪みに応じて、抵抗歪みゲージ321、322の電気抵抗値が変化する。
電子装置32は、歪みセンサ回路325、情報処理回路326及び電源回路327を有する。さらに、電子装置32は測位装置328を有してもよい。これらの回路は防水性のケーシング329内に収容される。
電源回路327は、図1に示されたデータ読み取り装置4又は図示しない他の外部装置から、有線又は無線の方法で電力供給を受けて、動作する。電源回路327は、歪みセンサ回路325及び情報処理回路326、並びに(それが有る場合には)測位装置328に、駆動電力を供給する。
歪みセンサ回路325は、電線323,324を介して、抵抗歪みゲージ321、322に接続される。歪みセンサ回路325は、ホイートストンブリッジ法により抵抗歪みゲージ321、322の抵抗値に応じた電圧信号を生成し、その電圧信号を歪みデータに変換し、そして、歪みデータを情報処理回路326に送る。歪みデータは、
ヘッド31の凹部34の内面の歪みの大きさに応じた値を有する。
情報処理回路326は、歪みセンサ回路325から歪みデータを受け、その歪みデータの値から、センシング力学部材3の作用力の値を計算して、その作用力値を示す作用力データを生成する。情報処理回路326は、また、センシング力学部材3に固有の識別コードを記憶している。電子装置32内に測位装置328が存在する場合には、情報処理回路326は、測位装置328から出力される測定位置データを受ける。情報処理回路326は、識別コード及び作用力データ、並びに(測位装置328が有る場合には)測定位置データを、外部へ出力することができる。
測位装置328は、それ自身の位置(例えば、緯度、経度、高度)を測定して、測定された位置を示す測定位置データを情報処理回路326に出力する。
以上の構成をもつ電子装置32は、継続的つまり繰り返し(例えば定期的に、又は必要がある時の都度に)動作して、その時に測定された作用力データ、及び(測位装置328が有る場合には)測定位置データを、識別コードとともに、外部へ出力する。それらの出力データは、図1を参照して説明したように、分析システム5へ伝送される。
図5は、電子装置32の変形構成例を示す。
電子装置32は、2以上のサブ装置に分離されていてもよい。図5に示された例では、電子装置32は、第1装置32Aと第2装置32Bに分離されていて、それらはケーブル32C又は無線の接続手段で、給電可能かつ通信可能に接続される。第1装置32Aは、例えば、図4に示した抵抗歪みゲージ321、322、歪みセンサ回路325、情報処理回路326及び電源回路327に相当する回路を有する。他方、第2装置32Bは、例えば、図4に示した測位装置328に相当する回路を有する。
第2装置32Bは、構造物2上のセンシング力学部材3とは別の場所103に取り付けることができる。例えば、センシング力学部材3が測位に適さない場所に配置されているならば、第2装置32Bは測位に適した場所に配置することができる。センシング力学部材3と第2装置32Bの距離がある程度近ければ、第2装置32Bが測定した位置をセンシング力学部材3の位置を示すとみなしても実用的な問題は生じないであろう。あるいは、センシング力学部材3と第2装置32Bとの位置の違い分だけ、第2装置32Bの測定した位置を修正することもできる。
図6は、図1に示された分析システム5がデータベース50上で管理する、構造物2の基準点26(図2参照)に関するデータの構成例を示す。
分析システム5は、図6に示すような基準点データテーブル51を、データベース50に有することができる。基準点データテーブル51には、構造物2の基準点26に関するデータが記録される。そのようなデータには、例えば、各基準点26の識別データ(基準点ID)、各基準点26が位置する構造物2の部位、及び、各基準点26の位置(例えば、緯度、経度、高度)などのデータがある。分析システム5は、基準点データテーブル51上のデータを用いて、構造物2の3次元又は2次元の形状(構造物2が占める空間的領域)を表現した形状モデルデータを作成することができる。
図7は、分析システム5がデータベース50上で管理する、センシング力学部材3に関するデータの構成例を示す。
分析システム5は、図7に示すような測定点データテーブル52を、データベース50に有することができる。測定点データテーブル52は、規定データ部52Aと、測定データ部52Bと、評価データ部52Cを有する。
規定データ部52Aには、構造物2の複数のセンシング力学部材3(つまり測定点)に関する、予め規定された値をもつデータが記録される。そのようなデータとして、例えば、各センシング力学部材3(測定点)の識別データ(測定点ID)、各センシング力学部材3の種別、各センシング力学部材3が取り付けられた構造物2の部位(適用部位)、各センシング力学部材3の設計で規定された位置(規定位置)(例えば、緯度、経度、高度)、及び、各センシング力学部材3の設計で規定された作用力の適正範囲(規定作用力範囲)(締結ボルトの場合には、例えば、適正な軸力又は締め付け力の範囲)などを用いることができる。
測定データ部52Bには、構造物2の複数のセンシング力学部材3(測定点)により測定されたデータが記録される。そのようなデータとして、例えば、各センシング力学部材3が測定を実行した日時(測定日時)、各測定日時に各センシング力学部材3により測定された作用力(測定作用力)及び(そのセンシング力学部材3が測位装置を有するならば)位置(例えば、緯度、経度、高度)などのデータを用いることができる。構造物2の複数のセンシング力学部材3は作用力や位置の測定を継続的つまり繰り返し(例えば、定期的又は必要がある時に)を行って、それらの測定データを生成する。分析システム5は、その測定が行われる機会の都度、複数のセンシング力学部材3からそれらの測定データを収集して、測定データ部52Bに記録する。
評価データ部52Cには、構造物2の複数のセンシング力学部材3(測定点)の力学的状態の評価結果(例えば、異常の有無や度合)に関するデータが記録される。そのようなデータとして、例えば、各センシング力学部材3(測定点)の位置評価データ及び/又は作用力評価データなどを用いることができる。各センシング力学部材3の位置評価データとして、例えば、各センシング力学部材3の所望日時(例えば最新)の測定位置の評価結果を示すデータを用いることができる。測定位置の評価結果としては、例えば、測定位置と規定位置との対比結果(例えば相違ベクトル)を用いることができる。
また、測定作用力評価データとして、例えば、所望日時の測定作用力の評価結果示すデータを用いることができる。測定作用力の評価結果としては、例えば、測定作用力の規定作用力範囲との対比結果(例えば、逸脱量、及び/又はその逸脱量のレベル)を示すデータを用いることができる。
分析システム5は、測定点データテーブル52の規定データ部52Aと測定データ部52Bに記録された各センシング力学部材3のデータから、各センシング力学部材3の位置評価データ及び作用力評価データを計算することができる。計算された各センシング力学部材3の位置評価データ及び作用力評価データは、測定点データテーブル52の評価データ部52Cに記録される。
図8は、分析システム5がデータベース50上で管理する、分析結果データの構成例を示す。
分析システム5は、図8に示すような分析結果データテーブル53を、データベース50に有することができる。分析結果データテーブル53には、構造物2の領域力学的状態(つまり、構造物2の占める3次元又は2次元の空間領域における力学的状態の分布)を示す領域力学的状態データが記録される。領域力学的状態データは、一種類又は複数種類のサブデータを含むことができる。図8に示した例では、形状モデルデータ、所望日時の位置モデルデータ、所望日時の作用力モデルデータ、所望日時の位置評価モデルデータ、及び所望日時の作用力評価モデルデータという5種類のサブデータが、分析結果データテーブル53に記録される。
形状モデルデータは、構造物2の3次元又は2次元の形状(空間的領域)を表わす。形状モデルデータは、構造物2の複数の基準点の位置データから作成することができる。
所望日時の位置モデルデータは、構造物2の3次元又は2次元の空間領域における所望日時の測定位置データの分布を表わす。所望日時の位置モデルデータは、例えば、形状モデルデータに、複数の測定点の所望日時の測定位置データを、位置合わせして重ねることで作成できる。
所望日時の作用力モデルデータは、構造物2の3次元又は2次元の空間領域における所望日時の作用力データの分布を表わす。所望日時の作用力モデルデータは、例えば、形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の作用力データを、位置合わせして重ねることで作成できる。
所望日時の位置評価モデルデータは、構造物2の3次元又は2次元の空間領域における所望日時の位置評価データの分布を表わす。所望日時の位置評価モデルデータは、例えば、形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の位置評価データを、位置合わせして重ねることで作成できる。
所望日時の作用力モデルデータは、構造物2の3次元又は2次元の空間領域における所望日時の作用力データの分布を表わす。所望日時の作用力モデルデータは、例えば、形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の作用力データを、位置合わせして重ねることで作成できる。
分析システム5は、図6に示した基準点データテーブル51のデータを用いて、図8に示した形状モデルデータを作成することができる。分析システム5は、また、図8に示した形状モデルデータと図7に示した測定位置データを用いて、図8に示した位置モデルデータを作成することができる。分析システム5は、また、図8に示した形状モデルデータと図7に示した作用力評価データを用いて、図8に示した作用力評価モデルデータを作成することができる。
分析システム5は、また、図8に示した形状モデルデータと図7に示した位置評価データを用いて、図8に示した位置評価モデルデータを作成することができる。分析システム5は、また、図8に示した形状モデルデータと図7に示した作用力評価データを用いて、図8に示した作用力評価モデルデータを作成することができる。
図9は、分析システム5が実行する構造物形状モデリング処理のステップ例を示す。
図9に示すように、分析システム5は、基準点データテーブル51(図6参照)から、構造物2の複数の基準点26の位置と部位のデータを読む(S1)。分析システム5は、読んだ複数の基準点26の位置と部位に基づいて、構造物2の3次元又は2次元の形状モデルを表した形状モデルデータを作成する(S2)。分析システム5は、その形状モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)に記録する(S3)。
分析システム5は、構造物2の形状モデルデータを、図1に示されたモニタ6に提供することができる。モニタ6は、その形状モデルデータを用いて、構造物2の形状のイメージを、表示スクリーンに表示することができる。表示される構造物2の形状のイメージは、例えば、図2において実線で描かれた構造物2のイメージのようなものである。
図10は、分析システム5が実行する力学的状態評価処理のステップ例を示す。
図10に示すように、分析システム5は、一つの測定点IDを選ぶ(S11)。分析システム5は、選んだ測定点IDに該当する測定点(センシング力学部材3)の規定位置、規定作用力範囲、所望日時(例えば最近の測定日時)の測定位置(その測定点が測位装置をもつ場合)、及び、所望日時の測定作用力を、測定点データテーブル52(図7参照)から読む(S12)。
分析システム5は、(その測定点が測位装置をもつ場合)読んだ規定位置と所望日時の測定位置とに基づいて、その測定点の位置評価データを作成する(S13)。分析システム5は、また、読んだ規定作用力範囲と所望日時の測定作用力とに基づいて、その測定点の作用力評価データを作成する(S14)。分析システム5は、作成したその測定点の位置評価データと作用力評価データを、測定点データテーブル52(図7参照)に記録する(S14)。
分析システム5は、上記ステップS11〜S13を、構造物2の複数の測定点(センシング力学部材3)について繰り返す(S14)。
図11は、分析システム5が実行する領域力学的状態データ作成処理のステップ例を示す。
図11に示すように、分析システム5は、構造物2の形状モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)から読む(S20)。分析システム5は、構造物2の複数の測定点(センシング力学部材3)の規定位置、並びに、それら測定点の所望日時の測定位置データ、作用力データ、位置評価データ及び作用力評価データを、測定点データテーブル52(図7参照)から読む(S21)。
分析システム5は、構造物2の形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の測定位置データを、位置合わせて重ねることで、所望日時の構造物2における位置評価の空間的分布を示した位置評価モデルデータを作成する(S22)。この時、形状モデルデータ上での各測定点の位置合わせは、各測定点の規定位置又は測定位置を用いて行うことができる。分析システム5は、作成した所望日時の位置モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)に記録する(S23)。
分析システム5は、構造物2の形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の作用力データを、位置合わせて重ねることで、所望日時の構造物2における作用力の空間的分布を示した作用力モデルデータを作成する(S24)。この時、形状モデルデータ上での各測定点の位置合わせは、各測定点の規定位置又は測定位置を用いて行うことができる。分析システム5は、作成した所望日時の作用力モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)に記録する(S25)。
分析システム5は、構造物2の形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の位置評価データを、位置合わせて重ねることで、所望日時の構造物2における位置評価結果の空間的分布を示した位置評価モデルデータを作成する(S26)。この時、形状モデルデータ上での各測定点の位置合わせは、各測定点の規定位置又は測定位置を用いて行うことができる。分析システム5は、作成した所望日時の位置評価モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)に記録する(S27)。
分析システム5は、構造物2の形状モデルデータ上に、複数の測定点の所望日時の作用力評価データを、位置合わせて重ねることで、所望日時の構造物2における作用力評価結果の空間的分布を示した作用力評価モデルデータを作成する(S28)。分析システム5は、作成した所望日時の位置評価モデルデータを、分析結果データテーブル53(図8参照)に記録する(S29)。
図12は、図11に示された領域力学的状態データ作成処理で作成された位置評価モデルデータをモニタ6で表示したときの表示イメージ例を示す。
図12に示されたイメージ例では、実線で描かれたイメージが、構造物2の形状モデルを表す。円形のドットマークが測定点(センシング力学部材3)を示し、幾つかの測定点に付された矢印が、その測定点で観測された有意な位置評価データ(例えば、規定位置から無視できない程度に測定位置がずれていること)を表している。
図12のイメージ例では、例えば、橋脚23の上部と、橋脚23に支えられた主桁21の中央部の測定位置が、規定位置より下方にずれていることが、見て取れる。したがって、橋脚23の上部に何らかの力学的異常(例えば、変形、破損、崩壊、沈下など)が生じている可能性を知ることができる。
図13は、図11に示された領域力学的状態データ作成処理で作成された作用力評価モデルデータの表示イメージ例を示す。
図13に示されたイメージ例では、実線で描かれたイメージが、構造物2の形状モデルを表す。円形、三角形及び正方形のドットマークが測定点(センシング力学部材3)を示す。三角形のドットマークは、マイナスの作用力評価データ(例えば、測定作用力が規定作用力範囲より過小であること)を示す。三角形のドットマークに付されたマイナスの数字は、測定作用力の過小の度合いを示す。四角形のドットマークは、プラスの作用力評価データ(例えば、測定作用力が規定作用力範囲より過大であること)を示す。四角形のドットマークに付されたプラスの数字は、測定作用力の過大の度合いを示す。
図13のイメージ例では、橋脚23の最上部(例えば、支承)と、片方の橋台22Bの上部に、マイナスの作用力異常が発生しており、橋脚23の主要部に、プラスの作用力異常が発生していることが、見て取れる。マイナスの作用力異常が発生している測定点については、例えば、その測定点に力学的に関連する部分で構造物2が変形、縮小、破損、又は崩壊している可能性が推測できる。プラスの作用力異常が発生している測定点については、例えば、その測定点に力学的に関連する部分で構造物2が変形、膨張、負荷増大、又は異物食い込みなどが発生している可能性が推測できる。
図12及び図13に例示したように、構造物2における力学的状態の評価結果の空間分布をイメージ化して表示することで、構造物2のどの部分にどのような種類の力学的異常が存在するか否かを、容易に把握又は推測することができる。また、継続的に繰り返される測定の結果を利用することで、上記の空間分布イメージをタイムリーに更新できるので、構造物2の領域力学的状態のタイムリーな把握又は推測が可能である。
なお、図示は省略するが、位置モデルデータ又は作用力モデルデータをイメージ化したモニタ6に表示することも可能である。位置モデリングデータのイメージは、例えば、図12に示したイメージにおいて、各測定点(円ドット)に、矢印(位置評価結果)に代えて、各測定点の測定位置及び/又は規定位置の座標値を示したようなイメージにすることができる。また、作用力モデリングデータのイメージは、例えば、図12に示したイメージにおいて、各測定点(円ドット)に、矢印(位置評価結果)に代えて、各測定点の測定作用力及び/又は規定作用力範囲の値を示したようなイメージにすることができる。これらのイメージから、構造物2における力学的状態の空間分布を把握又は推測することができる。
さらに、上述した位置モデルデータ、作用力モデルデータ、位置評価モデルデータ及び作用力評価モデルデータから2種以上のデータを選択して重ねて、表示するようにしてもよい。それにより、一つのイメージから、より詳細な力学的状態の分布の様子を知ることができるであろう。
以上説明した本発明の実施形態は、説明のための単なる例示であり、本発明の範囲をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、上記の実施形態とは違うさまざまな形態で、実施することができる。
例えば、分析システム5は、構造物の領域力学的状態データとして、上に例示した形状モデルデータ、位置評価モデルデータ及び作用力評価モデルデータのセットとは異なるデータを作成してもよい。
例えば、複数の測定点(センシング力学部材3)から得られた点力学的状態データと測定点の測定位置データとを用いて、補間計算を行うことで、構造物2の測定点以外の多くの測定点での力学的状態データを推定することができる。そして、測定点での点力学的状態データと、推定された他の測定点での力学的状態データとを統合することで、よりきめの細かい構造物2の領域力学的状態データを作成することができる。
また、例えば、異なる測定日時の各々毎に構造物2の領域力学的状態データを作成し、そして、それら異なる測定日時の領域力学的状態データを対比することで、構造物2の領域力学的状態の経時変化を明らかにすることができる。それにより、例えば、災害や環境変化や工事などの過去のイベント、あるいは、構造物2の使用年数が、構造物2の力学的状態にどのような影響を与えたかを知ることができる。
また、測定点の位置データとして、緯度、経度、及び高度のような地球座標系のそれとは異なる座標系のもの、例えば、特定の地域や特定の施設におけるローカルな座標系の位置データを使用してもよい。
また、例えば、自動車や航空機のような移動する構造物に関して、測定された位置と測定された力学的状態の相関関係を分析することもできる。それにより、例えば、航空機が高高度を飛行すると航空機のある部分に大きい負荷がかかる、というように、構造物の存在する場所や環境が構造物2の力学的状態にどのような影響を与えるかを知ることができる。
センシング力学部材3として、上に例示した締結ボルト以外のさまざまな金属製又は非金属製の力学部材を採用することができる。例えば、構造物の躯体構造又は基礎を構成する柱材、梁材、線材、棒材、板材、ブロック材、吊材、固定材、補強材など、外力を支える機能をはたす多種多様な部材が、センシング力学部材3として利用できる。
1 構造物監視システム
2 構造物
3 センシング力学部材(測定点)
6 ヘッド3の凹部
5 分析システム
6 モニタ
26 基準点
32 電子装置
50 データベース
51 基準点データテーブル
52 測定点データテーブル
52A 規定データ部
52B 測定データ部
52B 評価データ部
53 分析結果データテーブル
328 測位装置
S1〜S3 構造物形状モデリング処理
S11〜S15 力学的状態評価処理
S20〜S29 領域力学的状態データ作成処理

Claims (10)

  1. 構造物の力学的状態を監視するためのシステムにおいて、
    前記構造物の複数の測定点にそれぞれ設けられ、それぞれの測定点の力学的状態を測定して力学的状態データを出力すると共に前記構造物において外力を受け止める、複数のセンシング力学部材と、
    前記複数のセンシング力学部材から出力された前記力学的状態データを入力して分析する分析システムと
    を備え、
    前記分析システムが、前記複数の測定点のそれぞれの位置を示す位置データと、前記構造物の占める3次元又は2次元の空間領域を表した構造物形状モデルデータとを有し、
    前記分析システムが、前記複数の測定点の前記力学的状態データと前記位置データとを用いて、前記構造物の占める3次元又は2次元の前記空間領域における力学的状態の分布を示す分析結果データを作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記複数の測定点の前記力学的状態データ及び前記位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記複数の測定点の前記力学的状態データとが位置合わされ重ねられた第一のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成され、
    前記センシング力学部材の一以上が、それ自身の位置を測定して測定位置データを出力できるように構成され、
    前記分析システムが、前記一以上のセンシング力学部材から前記測定位置データを入力するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記一以上のセンシング力学部材の前記測定位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記一以上のセンシング力学部材の前記測定位置データとが位置合わされ重ねられた第三のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記分析結果データを可視的に表示する機能をもつモニタに、前記分析結果データを提供するように構成された
    構造物監視システム。
  2. 前記分析システムが、前記一以上のセンシング力学部材の前記測定位置データを評価して位置評価データを作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記一以上のセンシング力学部材の前記位置評価データ及び前記位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記一以上のセンシング力学部材の前記位置評価データとが位置合わされ重ねられた第四のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成された
    請求項1記載の構造物監視システム。
  3. 構造物の力学的状態を監視するためのシステムにおいて、
    前記構造物の本来の機能を得るために前記構造物の複数の測定点にそれぞれ設けられて前記構造物を締結すると共に、それぞれの軸力の値を示す作用力データを生成する、複数のセンシング締結ボルトと、
    前記複数のセンシング締結ボルトから出力された前記作用力データを入力して分析する分析システムと
    を備え、
    前記分析システムが、前記複数の測定点のそれぞれの位置を示す位置データを有し、
    前記分析システムが、前記複数の測定点の前記作用力データと前記位置データとを用いて、前記構造物の占める3次元又は2次元の空間領域における力学的状態の分布を示す分析結果データを作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記分析結果データを可視的に表示する機能をもつモニタに、前記分析結果データを提供するように構成され、
    前記センシング締結ボルトは、ヘッドと、当該ヘッドから延びるシャンクとを備え、
    前記ヘッドの上面には、内側面を有する凹部が形成されており、
    前記シャンクに加わる軸力により、前記凹部の前記内側面に生じる歪みの大きさをセンスする電子装置を有する
    構造物監視システム。
  4. 前記電子装置は、前記凹部の前記内側面に貼り付けられた抵抗歪みゲージを有する
    請求項3記載の構造物監視システム。
  5. 前記電子装置は、2つの前記抵抗歪みゲージを有する
    請求項4記載の構造物監視システム。
  6. 前記内側面は、前記シャンクの延びる方向に対して傾斜している
    請求項3〜5のいずれか一項に記載の構造物監視システム。
  7. 前記分析システムが、前記構造物の占める3次元又は2次元の前記空間領域を表した構造物形状モデルデータを有し、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記複数の測定点の前記作用力データ及び前記位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記複数の測定点の前記作用力データとが位置合わされ重ねられた第一のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成された、
    請求項3〜のいずれか一項に記載の構造物監視システム。
  8. 前記分析システムが、前記複数の測定点の前記作用力データを評価して作用力評価データを作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記複数の測定点の前記作用力評価データ及び前記位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記複数の測定点の前記作用力評価データとが位置合わされ重ねられた第二のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成された
    請求項記載の構造物監視システム。
  9. 前記センシング締結ボルトの一以上が、それ自身の位置を測定して測定位置データを出力できるように構成され、
    前記分析システムが、前記一以上のセンシング締結ボルトから前記測定位置データを入力するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記一以上のセンシング締結ボルトの前記測定位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記一以上のセンシング締結ボルトの前記測定位置データとが位置合わされ重ねられた第三のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成された
    請求項又は記載の構造物監視システム。
  10. 前記分析システムが、前記一以上のセンシング締結ボルトの前記測定位置データを評価して位置評価データを作成するように構成され、
    前記分析システムが、前記構造物形状モデルデータ、並びに、前記一以上のセンシング締結ボルトの前記位置評価データ及び前記位置データを用いて、前記構造物形状モデルデータと前記一以上のセンシング締結ボルトの前記位置評価データとが位置合わされ重ねられた第四のモデルデータを、前記分析結果データの一種として、作成するように構成された
    請求項記載の構造物監視システム。
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