JP6788536B2 - ガラス及びガラス容器 - Google Patents

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Description

本発明は、黒色系のガラス及びガラス容器に関する。
従来、濃緑色のガラス容器を得るために、ソーダ石灰ガラスに着色剤として、Feを0.09〜0.13wt%、Crを0.15〜0.17wt%、MnOを0.01〜0.04wt%、CuOを0.02〜0.04wt%、SOを0.15〜0.24wt%含有させ、酸化性としたガラス組成が公知である(例えば、特許文献1)。このガラス組成は、酸化性にすることによってクロムをCr6+の状態で存在させ、Cr6+の光吸収を利用している。このガラス組成をベースとしてMnO等の添加物の含有量を増加させることによって、酸化性の黒色系ガラス組成を得ることができる。
特開2006−56727号公報
しかしながら、上記の濃緑色のガラス組成をベースにした黒色系ガラスは、酸化性であるため、還元性であるアンバー系ガラスと共通の溶融窯で製造すると効率が低下するという問題がある。具体的には、共通の溶融窯においてガラスの組成を黒色系及びアンバー系の間で連続的に変更する押し出し式の色替(素地替)を行う場合に、ガラス組成のレドックス(酸化還元状態)を酸化側と還元側との間で変化させるため、比較的長い時間が必要になり、色替に必要なエネルギーが増大すると共に、色が安定するまでに大量の廃棄ガラスが発生する。色替には大量の透明ガラス屑(フリントカレット)が必要になるが、近年のリサイクル傾向のもとでは透明ガラス屑の十分な調達が容易ではない。また、ガラス組成のレドックスが酸化側と還元側との間で変化するため、レドックスを迅速に安定させることが難しく、色替後の製造が不安定になり易い。また、酸化性のガラスと還元性のガラスとが接触することによって泡が発生するため、色替後の製造効率が低下する。そのため、還元性のアンバー系ガラスとの色替に適した還元性の黒色系ガラスが望まれている。
本発明は、以上の背景を鑑み、還元性である黒色系のガラス及びガラス容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、容器のためのソーダ石灰系のガラスであって、Cr換算で0.15〜0.30wt%のクロムと、NiO換算で0.02〜0.06wt%のニッケルと、Fe換算で0.2〜0.6wt%の鉄とを含み、還元性であることを特徴とする。
この態様によれば、黒色系のガラスが得られる。ガラスは、還元性であるため、同じく還元性であるアンバー系のガラスと共通の溶融窯を使用した製造に適している。
また、上記の態様において、前記ニッケルは、NiO換算で0.03〜0.05wt%であることが好ましい。また、上記の態様において、前記鉄は、Fe換算で0.2〜0.4wt%であることが好ましい。また、上記の態様において、前記クロムは、Cr換算で0.15〜0.25wt%であることが好ましい。
また、上記の態様において、3mm厚換算のCIE表示における明度Yが10〜30%であり、主波長λが565〜585nmであり、刺激純度Peが60%以上であるとよい。
この態様によれば、ガラスの色調が黒色系において安定する。
また、上記の態様において、レドックスナンバーが−10〜−20であるとよい。また、上記の態様において、硫黄の含有量が、SO換算で0.03〜0.10wt%であるとよい。
これらの態様によれば、ガラスが確実に還元性になり、ガラスの色調が黒色系において安定する。
また、本発明の他の態様は、上記の態様におけるガラスを成形したガラス容器を提供する。
この態様によれば、黒色系のガラス容器を得ることができる。
本発明によれば、還元性である黒色系のガラス及びガラス容器を提供することができる。
実施例1〜7及び比較例の原料比、レドックス、色調、及び組成を示す表 実施例1〜3及び比較例の透過率を示すグラフ
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るガラスは、ソーダ石灰系のガラスであり、珪素、ナトリウム、及びカルシウムを主要な成分として含む。また、ガラスはアルミニウム、カリウム、マグネシウム、及び硫黄を含む。
本実施形態のガラスでは、ガラスの全重量に対して珪素はSiO換算で65〜75wt%であり、ナトリウムはNaO換算で12〜14wt%であり、カルシウムはCaO換算で11〜12wt%であり、アルミニウムはAl換算で3.0〜3.5wt%であり、カリウムはKO換算で0.3〜0.7wt%であり、マグネシウムはMgO換算で0.05〜0.15wt%であり、硫黄はSO換算で0.03〜0.15wt%である。
また、ガラスは、着色剤として、クロム、ニッケル、及び鉄を含む。
ガラスの全重量に対してクロムはCr換算で0.15〜0.30wt%であり、0.15〜0.25wt%であると好ましい。また、クロムはCr換算で0.20〜0.25wt%であってもよい。クロムはCr換算で0.15wt%より小さくなると濃茶〜薄茶色の色調になり、0.30wt%より大きくなると緑色を帯びた色調になる。
ガラスの全重量に対してニッケルはNiO換算で0.02〜0.06wt%であり、0.03〜0.05wt%であると好ましい。ニッケルはNiO換算で0.02wt%より小さくなると、主波長が短波長側に移動すると共に、色が薄くなり、緑色を帯びた色調になる。一方、ニッケルはNiO換算で0.06wt%より大きくなると、主波長が長波長側に移動すると共に、色が濃くなり、黒茶系の色調になる。
ガラスの全重量に対して鉄はFe換算で0.2〜0.6wt%であり、0.2〜0.4wt%であると好ましい。鉄はFe換算で0.2wt%より小さくなると十分なアンバー発色が得られずに明度Yが高くなり、0.6wt%より大きくなるとアンバー発色が強くなりすぎて明度Yが低くなる。
ガラスのレドックス(酸化還元状態)は、還元性に調整されている。ここで、還元性とは、レドックスナンバー、SO含有量(溶解度)の少なくとも1つによって特定される。
レドックスナンバーとは、W.SimpsonとD.D.Meyerが1978年にGlass Technol.誌、1979年にGlasstechn. Ber.誌に「ガラス技術者によるレドックスナンバーの概念とその効用」の表題で提案した考え方で、このレドックスナンバーと総鉄量に対する2価鉄の割合(=ガラスの酸化還元を表す指標)とが良く合致することを、1980年にHarold P WilliamがGlasstechn. Ber.誌の「イオウを含む清澄剤によるガラスの清澄に及ぼすバッチの酸化状態の影響」の論文で報告している。具体的には、硝酸ソーダは+0.32,無水ぼう硝酸+0.67、コークスは−5.70というように、酸化力或いは還元力の強さに応じた係数を酸化性原料ではプラス値で、還元性原料ではマイナス値で定め、これを珪砂2000に対する各原料の割合にかけたものの総和で示す。無色透明のソーダ石灰ガラスでは+5〜+17,アンバーガラスでは−9〜−17程度の値となる。本実施形態のガラスのレドックスナンバーは負の値であり、好ましくは−10〜−20である。
ガラスにおける硫黄の含有量は、ガラスのレドックスに応じて変化する。ガラスのレドックスが還元性になると硫黄の含有量が低下し、酸化性になると硫黄の含有量が増加する。本実施形態のガラスでは、上述したようにガラスの全重量に対して硫黄はSOの換算で0.03〜0.15wt%であり、0.05〜0.10wt%であることが好ましい。硫黄がこの範囲にあるとき、ガラスは還元性となり、ガラスは所定の色調に調整される。
ガラスのレドックスは、原料に含まれるコークスの量や、溶融窯の雰囲気を変更することによって調整することができる。
また、本実施形態のガラスは、マンガン、銅、及びコバルトを意図的に添加するものではないが、マンガン、銅、及びコバルトが微少量含まれていてもよい。例えば、リサイクルカレット(ガラス屑)を由来とするマンガン、銅、及びコバルトがガラスに混入してもよい。例えば、ガラスの全重量に対してマンガンはMnO換算で0.01wt%未満であるとよい。また、ガラスの全重量に対して銅はCuO換算で0.01wt%未満であるとよい。また、ガラスの全重量に対してコバルトはCo換算で0.01wt%未満であるとよい。
本実施形態のガラスは、3mm厚換算のCIE表示における明度Yが10〜30%であり、主波長λが565〜585nmであり、刺激純度Peが60%以上となるように調整されている。本実施形態のガラスは、人の肉眼で白色光下において黒色や黒茶色、黒緑色に認識される黒色系の色調を呈する。
本実施形態のガラスは、例えば、珪砂、石灰、ソーダ灰、ぼう硝、コークス、酸化鉄、クロマイト、二酸化マンガン、及び酸化ニッケルを原料とし、これらを溶融窯で溶融することによって生成することができる。また、原料は、カレット(ガラス屑)を含んでもよい。また、他の実施形態では、クロム原として重クロム酸カリウムを原料に使用してもよい。
本実施形態に係るガラスは、びん(壜)、カップ、グラス、ポット、トレー等の形態のガラス容器に適している。ガラス容器は、溶融窯で溶融された溶融ガラスを成形することによって得られる。
以上のように構成したガラス及びガラス容器の効果について説明する。本実施形態によれば、短波長域の光を通し難い、還元性黒色系ガラスを得ることができる。本実施形態に係るガラスは、組成及び還元性の性質からアンバー系ガラスをベースとしたガラスといえる。本実施形態のガラスは還元性であるため、同じく還元性であるアンバー系ガラスと共通の溶融窯での生産に適している。具体的には、本実施形態のガラスとアンバー系ガラスとの間で押し出し式の色替を行う場合に、組成におけるレドックスの変化が小さいため、色替期間を短縮できると共に、泡の発生を抑制することができる。
以下、上記実施形態の実施例1〜7と比較例とについて説明する。実施例1〜7及び比較例の原料比、レドックス、色調、組成は、図1に示す表のとおりである。原料比は、珪砂を100とした場合の各原料の重量比で表している。実施例1〜7及び比較例に係るガラスは、いずれも黒色系の色調を有する。比較例は、実施例1〜7と比べて組成及びレドックスが異なる。比較例は、公知の酸化性の濃緑色ガラスをベースとした黒色系ガラスである。
図2は、実施例1〜3及び比較例に係るガラスの3mm厚換算の透過率を示すグラフである。実施例1〜3の還元性の黒色系ガラスは、比較例の酸化性の黒色系ガラスと類似した短波長域の光を通し難い透過性を示す。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。

Claims (8)

  1. 容器のためのソーダ石灰系のガラスであって、
    Cr換算で0.15〜0.30wt%のクロムと、
    NiO換算で0.02〜0.06wt%のニッケルと、
    Fe換算で0.2〜0.6wt%の鉄とを含み、
    還元性であることを特徴とするガラス。
  2. 前記ニッケルは、NiO換算で0.03〜0.05wt%であることを特徴とする請求項1に記載のガラス。
  3. 前記鉄は、Fe換算で0.2〜0.4wt%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  4. 前記クロムは、Cr換算で0.15〜0.25wt%であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載のガラス。
  5. 3mm厚換算のCIE表示における明度Yが10〜30%であり、主波長λが565〜585nmであり、刺激純度Peが60%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載のガラス。
  6. レドックスナンバーが−10〜−20であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つの項に記載のガラス。
  7. 硫黄の含有量が、SO換算で0.03〜0.10wt%であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つの項に記載のガラス。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つの項に記載されたガラスを成形したガラス容器。
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