JP6787216B2 - 車両用ワイパ装置 - Google Patents

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本発明は、車両用ワイパ装置に関する。
従来、先端にワイパアームが固定されるピボット軸を回転自在に支持する一対のピボットホルダと、ピボットホルダを互いに連結する中空のパイプフレームと、パイプフレームに固定されるとともにピボット軸に駆動力を伝達する駆動源と、を備えた車両用ワイパ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような車両用ワイパ装置では、ピボット軸を支持するピボットホルダの連結部をパイプフレームに挿通した状態でパイプフレームをかしめることでパイプフレームとピボットホルダとが連結されるようになっている。
特開2001−294126号公報
上記のような車両用ワイパ装置では、ピボットホルダの連結部をパイプフレームに挿通した状態で、パイプフレームの外側からかしめることによりパイプフレームを塑性変形させて連結部に設けられた凹部と係合させるようになっている。
しかしながら、前記連結部とパイプフレームとの間にクリアランスがあると、パイプフレームを連結部の凹部に対して塑性変形させたときにパイプフレームの長手方向にも塑性変形が影響する。これにより、パイプフレームの端部側(連結部側)での真円度が低下してしまうため、駆動源等をピボットホルダから十分に離間させた位置でパイプフレームに固定する必要があり、車両搭載性の面で改善の余地が残されていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両搭載性を向上できる車両用ワイパ装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用ワイパ装置は、先端にワイパアームが固定されるピボット軸を回転自在に支持する一対のピボットホルダと、前記ピボットホルダを互いに連結する中空のパイプフレームと、前記パイプフレームに固定されるとともに前記ピボット軸に駆動力を伝達する駆動源と、を備えた車両用ワイパ装置であって、前記ピボットホルダは、前記ピボット軸を回転自在に支持する筒状の支持部と、前記支持部から側方に延びて前記パイプフレームに挿通して連結される連結部とを有し、前記連結部は、前記パイプフレームがかしめ固定される複数の凹部が周方向に設けられる連結本体部と、該連結本体部の先端部に前記連結本体部の外径よりも大きい外径を有する規制壁部とを有する。
この構成によれば、連結本体部の外径よりも外径の大きな規制壁部を連結部の先端に設けることで、パイプフレームに連結部を挿通した際、パイプフレームの内周面と規制壁部の外周面との間のクリアランスをパイプフレームの内周面と連結本体部の外周面との間のクリアランスよりも小さくできる。これにより、連結本体部に対してパイプフレームを塑性変形させてかしめ固定する際、パイプフレームの長手方向であって反連結部側への影響を抑えることができ、規制壁部よりも反連結部側に位置するパイプフレームの真円度の低下を抑えることができる。これにより、パイプフレームの連結部に近い位置であっても駆動源を固定させることができ、駆動源の固定位置の制約が抑えられて車両搭載性を向上できる。
上記車両用ワイパ装置において、前記規制壁部は、前記連結部の先端側ほど外径が小さくなるテーパ部を有することが好ましい。
この構成によれば、連結部の先端側ほど外径が小さくなるテーパ部を規制壁部に設けることで、パイプフレームに連結部(連結本体部)を容易に挿通することが可能となる。
上記車両用ワイパ装置において、前記パイプフレームの端部に対応する位置に前記連結本体部から径方向外側に延出する第1延出部が設けられることが好ましい。
この構成によれば、連結本体部から径方向外側に延出する第1延出部を設けることでパイプフレームを連結部に外挿した際(及び連結本体部に対してパイプフレームを塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記連結本体部の前記凹部は、前記連結部の延出方向において複数設けられ、前記連結部の延出方向に複数設けられる前記凹部間に、前記連結本体部から径方向外側に延出する第2延出部が設けられることが好ましい。
この構成によれば、連結部の延出方向に複数設けられる凹部間に、第2延出部を設けることでパイプフレームを連結部に外挿した際(及び連結本体部に対してパイプフレームを塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記連結本体部の周方向の一部から径方向に延出するとともに前記連結部の延出方向に延設される支持突部が設けられることが好ましい。
この構成によれば、連結部の延出方向に延設される支持突部によってパイプフレームを連結部に外挿した際(及び連結本体部に対してパイプフレームを塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
本発明の車両用ワイパ装置によれば、車両搭載性を向上できる。
一実施形態における車両用ワイパ装置の概略構成図。 同形態におけるピボットホルダの斜視図。 同形態におけるピボットホルダの連結本体部の側面図。 同形態におけるピボットホルダとパイプフレームの連結構造を説明する断面図。 同形態におけるピボットホルダとパイプフレームの連結構造を説明する断面図。 同形態におけるピボットホルダとパイプフレームの連結構造を説明する断面図。 変形例におけるピボットホルダの連結本体部の側面図。 変形例におけるピボットホルダの連結本体部の側面図。 変形例におけるピボットホルダの連結本体部の側面図。 変形例におけるピボットホルダの連結本体部の側面図。
以下、車両用ワイパ装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用ワイパ装置10は、一対のピボットホルダ(即ち第1ピボットホルダ20及び第2ピボットホルダ30)を備えている。第1及び第2ピボットホルダ20,30は、金属製であり、例えばアルミダイキャストにより形成されている。第1及び第2ピボットホルダ20,30は、筒状のピボット支持部21,31と、ピボット支持部21,31の略軸直交方向に延びる車体固定部22,32と、車体固定部22,32とは異なる位置においてピボット支持部21,31の軸直交方向に延びる連結部23,33とをそれぞれ備えている。
ピボット支持部21,31には、それぞれ水受キャップ24,34が装着されている。また、ピボット支持部21,31の内側には、車両用ワイパ装置10を構成する第1及び第2ピボット軸S1,S2が挿通されており、ピボット支持部21,31は第1及び第2ピボット軸S1,S2を回動可能に支持している。
また、車体固定部22,32の先端には防振ゴム25,35が取り付けられ、車体固定部22,32は防振ゴム25,35を介して図示しないボルトにて図示しない車体(その取付ブラケット)に締結固定されることになる。
また、車両用ワイパ装置10は、第1ピボットホルダ20と第2ピボットホルダ30とを連結するパイプフレーム41を備えている。パイプフレーム41は、円筒状をなす金属製の中空材(パイプ)から形成されている。パイプフレーム41は、前記連結部23,33が固定される第1及び第2ホルダ固定部41a,41bと、モータ50を取付固定する連結固定部41cとを備えている。
第1及び第2ピボットホルダ20,30の各々において、連結部23,33の外周面には、複数のかしめ用凹部23a,33aが凹設されている。そして、第1ピボットホルダ20は、第1ホルダ固定部41aに連結部23が挿入され、第1ホルダ固定部41aにおけるかしめ用凹部23aに対応した複数箇所が外側からかしめられることにより、パイプフレーム41に対して固定されている。同様にして、第2ピボットホルダ30は、第2ホルダ固定部41bに連結部33が挿入され、第2ホルダ固定部41bにおけるかしめ用凹部33aに対応した複数箇所が外側からかしめられることにより、パイプフレーム41に対して固定されている。
第1及び第2ピボットホルダ20,30にて軸支された第1及び第2ピボット軸S1,S2の先端部には、それぞれ第1及び第2ワイパアームW1,W2が固定される。また、第1及び第2ピボット軸S1,S2の基端部には、軸直交方向に延びて各ピボット軸S1,S2と一体回動する第1及び第2レバー42,43の一端部が固定されている。第1レバー42の他端部は、連結ロッド44の一端部にボールジョイント45を介して相対回動可能に連結されている。また、第2レバー43の他端部は、連結ロッド44の他端部にボールジョイント46を介して相対回動可能に連結されている。即ち、第1レバー42の他端部と第2レバー43の他端部とは、連結ロッド44によって連結されている。
また、パイプフレーム41において、連結固定部41cは、第1及び第2ホルダ固定部41a,41bに対して屈曲されることで第1及び第2ピボット軸S1,S2に対して当該ピボット軸S1,S2の基端方向(図1中、紙面奥方向)側に配置されている。そして、連結固定部41cの外周面には、平面状をなす取付座面41dが形成されている。
取付座面41dには、車両用ワイパ装置10の駆動源であるモータ50が固定されている。モータ50は、回転力を発生させるモータ部51と、モータ部51の回転を減速して出力する出力部52とを有する。
出力部52のハウジング53には取付足53aが形成されている。この取付足53aが取付座面41d上に載置されて図示しないボルトにて連結固定部41cに締結固定されることにより、モータ50は連結固定部41cに固定されている。また、ハウジング53において取付足53aの反対側にはハウジング53の外側に突出した図示しない支持ピンがハウジング53に一体に形成されており、当該支持ピンには支持ゴム部材54が装着されている。車両用ワイパ装置10は、前述の支持ピン及び車体固定部22、32にて車体に固定され、搭載されている。詳しくは、支持ゴム部材54を介して前述の支持ピンが車体に固定され、防振ゴム25、35を介して図示しないボルトにて車体固定部22、32が車体に締結固定されることで車両用ワイパ装置10が車体に固定される。
また、モータ50においてハウジング53から突出した出力軸55は、第1及び第2ピボット軸S1,S2と略同方向(図1中、紙面手前方向)に突出するように設定されている。出力軸55の先端部には、クランクアーム47の一端部が一体回転可能に固定されている。クランクアーム47の他端部には、駆動ロッド48の一端部がボールジョイント49を介して相対回転可能に連結されている。また、駆動ロッド48の他端部は、前記ボールジョイント45を介して第1レバー42の先端部(他端部)に相対回動可能に連結されている。即ち、クランクアーム47の他端部と第1レバー42の先端部(他端部)とは、駆動ロッド48によって連結されている。
次に、上記の車両用ワイパ装置10のピボットホルダ20におけるパイプフレーム41との連結部位である連結部23の詳細について説明する。なお、本例ではピボットホルダ20について説明するが、ピボットホルダ30についても同様の構成とすることが好ましい。
図2及び図3に示すように、ピボットホルダ20の連結部23は、第1接続部61と、第2接続部62と、連結本体部63と、規制壁部64とを有する。
第1接続部61は、略四角柱状をなし、ピボット支持部21の基端部から側方(略軸直交方向)に延びるように形成される。
第2接続部62は、略四角柱状をなし、第1接続部61の先端部から連続して第1接続部61の延出方向と略直交する方向であって前記ピボット支持部21の軸方向と略平行な方向に延びるように形成される。
連結本体部63は、第2接続部62の先端側から連続して第2接続部62の延出方向と略直交する方向に延びるように構成される。なお、連結本体部63は、第1接続部61に対して前記第2接続部62によって段違いとなるように構成される。
連結本体部63は、略円柱状をなすように構成される。連結本体部63は、第1柱部63aと、第1固定部63bと、第2柱部63cと、第2固定部63dとを有する。
図2、図3及び図5に示すように、第1柱部63aと第2柱部63cは、その延出方向長さは異なるものの延出方向と直交する径方向の断面形状は略同等であり、略同一外径を有する。第1柱部63aと第2柱部63cとは、径方向における最も長い部位の径方向長さL1が、パイプフレーム41の内径L2よりも僅かに短く設定されている。
第1柱部63aと第2柱部63cとの間に、第1固定部63bが設けられる。また、第2柱部63cの第1固定部63bとは反対側に第2固定部63dが設けられる。即ち、第2柱部63cは、第1固定部63bと第2固定部63dとの間に設けられ、第1固定部63bと第2固定部63dとは、連結部23(連結本体部63)の延出方向において離間するように設けられる。このため、連結本体部63(連結部23)には、前記延出方向に離間する位置にかしめ用凹部23aが設けられるようになっている。
図4及び図5に示すように、第1及び第2固定部63b,63dは、その径方向における最も長い部位の径方向長さL3が第1及び第2柱部63a,63cの径方向における最も長い部位の径方向長さL1と略同一の長さに設定されている。
図2〜図5に示すように、連結本体部63には、その外周面に2つの平面部63eを有する。平面部63eは、連結本体部63の周方向180度略異なる位置に形成され、各平面部63eの面する方向が逆方向となるようになっている。平面部63eは、連結本体部63の延出方向略全体に亘って形成される。
図2及び図3に示すように、規制壁部64は、連結本体部63の先端部に設けられる。詳説すると、規制壁部64は、連結本体部63の第2固定部63d(第2固定部63dに設けられる凹部23a)より先端側(反ピボット支持部21側)に設けられる。即ち、連結本体部63の先端部とは、第2固定部63dよりも先端側の領域を指し示している。なお、図2及び図3では、規制壁部64は、連結本体部63の先端に設けられている。
図6に示すように、規制壁部64は、連結本体部63の第1及び第2柱部63a,63cの外径よりも大きな外径を有するように構成される。換言すると、規制壁部64は、その径方向における最も長い部位の径方向長さL4が第1及び第2柱部63a,63cの径方向長さL1(図5参照)及び第1及び第2固定部63b,63dの径方向長さL3(図4参照)よりも長くなっている。なお、図6において、第1及び第2柱部63a,63cの外径形状を破線で示している。そして規制壁部64とパイプフレーム41の内周面とのクリアランスが、連結本体部63とパイプフレーム41の内周面とのクリアランスよりも小さくなっている。その結果、規制壁部64とパイプフレーム41とが径方向に当接するようになっている。本例では、規制壁部64は、外周面に2つの平面部64aを有し、この平面部64aを除く広い範囲においてパイプフレーム41と径方向に当接するようになっている。
図2及び図3に示すように、規制壁部64の先端側には、先端側ほど小径となるテーパ部64bを有する。テーパ部64bにおける先端部の外径は、例えば第1及び第2柱部63a,63cの径方向長さL1以下であることが好ましい。これによって、パイプフレーム41に対して連結部23(連結本体部63並びに規制壁部64)を挿通する場合に、テーパ部64bがパイプフレーム41の内周を案内するため、容易に挿通することが可能となる。
また、規制壁部64は、連結本体部63に対して延出方向における長さが短い構成となっている。ここで、例えば連結本体部63の第1及び第2柱部63a,63cの径方向長さL1や第1及び第2固定部63b,63dの径方向長さL3をパイプフレーム41の内径L2と同一となるように連結本体部63全体の外径を大きくした場合、パイプフレーム41に対して連結本体部63を挿通すると大きな摩擦抵抗が発生する。その点、前述したように規制壁部64は連結本体部63よりも延出方向における長さが短いことから規制壁部64を連結本体部63の外径よりも大きい外径とした場合であってもパイプフレーム41に対して連結本体部63並びに規制壁部64を挿通する際の摩擦抵抗となることが抑えられている。
次に、本実施形態の車両用ワイパ装置の作用を説明する。
本実施形態の車両用ワイパ装置10のピボットホルダ20は、パイプフレーム41の端部内に挿通される連結本体部63よりも外径が大きい規制壁部64を有する。これにより、パイプフレーム41の端部の前記かしめ用凹部23aに対応する位置でパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する場合に、パイプフレーム41の内周面と規制壁部64の外周面との間のクリアランスがパイプフレーム41の内周面と連結本体部63の外周面との間のクリアランスよりも小さくなっている。その結果、パイプフレーム41を径方向に塑性変形させる場合において規制壁部64がパイプフレーム41と径方向において当接して、それ以上の変形が抑えられるようになっている。これにより、規制壁部64よりも反連結部23側に位置するパイプフレーム41の真円度の低下が抑えられている。
次に、本実施形態の効果を記載する。
(1)連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際、パイプフレーム41の長手方向であって反連結部23側への影響を規制壁部64によって抑えることができ、規制壁部64よりも反連結部23側に位置するパイプフレーム41の真円度の低下を抑えることができる。これにより、パイプフレーム41の連結部23に近い位置であっても駆動源としてのモータ50を固定させることができ、モータ50の固定位置の制約が抑えられて車両搭載性を向上できる。
(2)連結部23の先端側ほど外径が小さくなるテーパ部64bを規制壁部64に設けることで、パイプフレーム41に連結部23(連結本体部63)を容易に挿通することが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・図7に示すように、規制壁部64に加え、パイプフレーム41の端部に対応する位置である連結本体部63の第1柱部63aから径方向外側(連結本体部63の延出方向と略直交する方向における外側)に延出する第1延出部71を設ける構成を採用してもよい。図7に示す第1延出部71は、例えば連結本体部63の周方向全体に亘って形成しているが、第1延出部71を周方向に等角度間隔で複数設ける構成を採用してもよい。また、連結本体部63の延出方向に複数の第1延出部71を設ける構成を採用してもよい。なお、第1延出部71を設ける場合、連結本体部63と第1延出部71とを合わせた径方向長さが規制壁部64の外径(径方向長さL4)以下であることが好ましい。
上述したように、パイプフレーム41の端部に対応する位置に第1延出部71を設けることで、パイプフレーム41を連結部23(連結本体部63)に外挿した際(及び連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
・図8に示すように、連結本体部63(連結部23)の延出方向に複数設けられるかしめ用凹部23a(第1及び第2固定部63b,63d)間である第2柱部63cに、連結本体部63の第2柱部63cから径方向外側(連結本体部63の延出方向と略直交する方向における外側)に延出する第2延出部72を設ける構成を採用してもよい。図8に示す第2延出部72は、例えば連結本体部63の周方向全体に亘って形成しているが、第2延出部72を周方向に等角度間隔で複数設ける構成を採用してもよい。また、連結本体部63の延出方向に複数の第2延出部72を設ける構成を採用してもよい。なお、第2延出部72を設ける場合、連結本体部63と第2延出部72とを合わせた径方向長さが規制壁部64の外径(径方向長さL4)以下であることが好ましい。
上述したように、かしめ用凹部23a間である第2柱部63cに第2延出部72を設けることで、パイプフレーム41を連結部23(連結本体部63)に外挿した際(及び連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
・図9に示すように、連結本体部63の周方向の一部から径方向に延出するとともに連結部23(連結本体部63)の延出方向に延設される支持突部73を設ける構成を採用してもよい。図9に示す支持突部73は、周方向180度間隔で2つ設ける構成としているが、その数は適宜変更可能である。また、複数の支持突部73を設ける場合に、各支持突部73の延設方向における長さ(延出方向における長さ)はそれぞれ異なってもよい。また、支持突部73は連結部23(連結本体部63)の延出方向において、断続的に延設されていてもよい。なお、支持突部73を設ける場合、連結本体部63と支持突部73との径方向長さが規制壁部64の外径(径方向長さL4)以下であることが好ましい。
上述したように、支持突部73を設けることでパイプフレーム41を連結部23(連結本体部63)に外挿した際(及び連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際)のガタツキを抑えることができる。
・図10に示すように、連結本体部63の先端に対してピボット支持部(図1及び図2におけるピボット支持部21)寄りに規制壁部64を設ける構成を採用してもよい。図10に示す連結本体部63は、該連結本体部63の規制壁部64より先端側に第1及び第2柱部63a,63cと略同一外径になる第3柱部63fを有している。換言すると、規制壁部64は、連結本体部63において第2固定部63dと前記第3柱部63fとの間に設けられている。なお、図10の連結本体部63の先端には、先端側ほど外径が小さくなるテーパ部63gが設けられている。
上述した構成にすることで、連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際、パイプフレーム41の長手方向であって反連結部23側への影響を規制壁部64によって抑えることができ、規制壁部64よりも反連結部23側に位置するパイプフレーム41の真円度の低下を抑えることができる。これにより、パイプフレーム41の連結部23に近い位置であっても駆動源としてのモータ50を固定させることができ、モータ50の固定位置の制約が抑えられて車両搭載性を向上できる。
・上記実施形態では、連結本体部63と規制壁部64とを一体構成としたが、これに限らず、例えば連結本体部と規制壁部とを別体とした構成を採用してもよい。例えば、先端部に雄ねじが設けられる(外周面にねじ切り加工が施される)連結本体部と、円環形状を成し、内部(内周面)に雌ねじが設けられる(ねじ切り加工が施される)規制壁部とを有し、当該連結本体部の先端部(雄ねじに対応する位置)に当該規制壁部が締結固定される構成としてもよい。なお、規制壁部は上記構成と同様に、外周面に2つの平面部と、先端側ほど小径となるテーパ部とを有していてもよい。
上述した構成にすることで、連結本体部63に対してパイプフレーム41を塑性変形させてかしめ固定する際、パイプフレーム41の長手方向であって反連結部23側への影響を規制壁部によって抑えることができ、規制壁部よりも反連結部23側に位置するパイプフレーム41の真円度の低下を抑えることができる。これにより、パイプフレーム41の連結部23に近い位置であっても駆動源としてのモータ50を固定させることができ、モータ50の固定位置の制約が抑えられて車両搭載性を向上できる。また、連結本体部63と規制壁部とを別体とすることで連結本体部63側の形状を簡素化することができる。
・上記実施形態では、かしめ用凹部23aを第1及び第2固定部63b,63dのそれぞれにおいて4つ(計8つ)設ける構成としたが、これに限らず、かしめ用凹部23aの数は適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2固定部63b,63dを連結本体部63(連結部23)の延出方向において離間する位置に2つ設ける構成としたが、1つ又は3つ以上としてもよい。例えば、第2固定部63dを省略する場合、第1固定部63bよりも先端側(反ピボット支持部21側)が連結本体部63の先端部に相当する。また、3つ以上の固定部を設ける場合には、各固定部の内で反ピボット支持部21側(ピボット支持部21から最も遠い)位置に設けられる固定部よりも先端側(反ピボット支持部21側)が連結本体部63の先端部に相当する。
・上記実施形態では、規制壁部64にテーパ部64bを設ける構成としたが、角を丸みをおびた形状(R形状)としてもよい。また、テーパ部64bを省略してピン角形状としてもよい。
・上記実施形態では、連結本体部63並びに規制壁部64のそれぞれに2つの平面部63e,64aを有する構成としたが、省略する構成を採用してもよい。すなわち、連結本体部63並びに規制壁部64の断面形状を円形状とする構成としてもよい。
・上記実施形態では、ピボットホルダ20の連結部23に第1接続部61と、第2接続部62とを有して連結本体部63が第1接続部61に対して段違い、すなわち段差を有する構成としたが、これに限らない。つまり、連結部23の第1接続部61及び第2接続部62を省略し、連結本体部63と規制壁部64とで連結部23を構成してもよい。
・上記実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
10…車両用ワイパ装置、20,30…ピボットホルダ、21,31…ピボット支持部(支持部)、23,33…連結部、41…パイプフレーム、50…モータ(駆動源)、63…連結本体部、64…規制壁部、64b…テーパ部、71…第1延出部、72…第2延出部、73…支持突部、S1,S2…ピボット軸。

Claims (5)

  1. ワイパアームが固定されるピボット軸を回転自在に支持する一対のピボットホルダと、
    前記ピボットホルダを互いに連結する中空のパイプフレームと、
    前記パイプフレームに固定されるとともに前記ピボット軸に駆動力を伝達する駆動源と、
    を備えた車両用ワイパ装置であって、
    前記ピボットホルダは、前記ピボット軸を回転自在に支持する筒状の支持部と、前記支持部から側方に延びて前記パイプフレームに挿通して連結される連結部とを有し、
    前記連結部は、前記パイプフレームがかしめ固定される複数の凹部が周方向に設けられる連結本体部と、該連結本体部の先端部に前記連結本体部の外径よりも大きい外径を有する規制壁部とを有することを特徴とする車両用ワイパ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記規制壁部は、前記連結部の先端側ほど外径が小さくなるテーパ部を有することを特徴とする車両用ワイパ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記パイプフレームの端部に対応する位置に前記連結本体部から径方向外側に延出する第1延出部が設けられることを特徴とする車両用ワイパ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記連結本体部の前記凹部は、前記連結部の延出方向において複数設けられ、
    前記連結部の延出方向に複数設けられる前記凹部間に、前記連結本体部から径方向外側に延出する第2延出部が設けられることを特徴とする車両用ワイパ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記連結本体部の周方向の一部から径方向に延出するとともに前記連結部の延出方向に延設される支持突部が設けられることを特徴とする車両用ワイパ装置。
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