JP6786801B2 - ゴルフクラブ用シャフトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブ用シャフトの製造方法に関する。
近年、ゴルフクラブ用シャフトとして、炭素繊維を主たる繊維強化材としたFRP製シャフトが多用されている。このFRP製シャフトは、通常、略平行に引き揃えた炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させて得たシート状のプリプレグをマンドレルに巻き付け、このプリプレグを加熱硬化させた後、マンドレルを取り外すことにより製造されている。
ゴルフクラブ用シャフトでは、バランスポイントの調整等のために、シャフトの一部に比重の大きい鉛、タングステン等からなるバランス調整材を配することが行われている。前述したFRP製のゴルフクラブ用シャフトにおいて、シャフトの一部にバランス調整材を配する手段としては、図5に示すように、マンドレル52に巻き付けるプリプレグ54の層間の所用の部分にバランス調整材56を巻き込み、この状態でプリプレグ54を加熱硬化させることにより、シャフト本体を構成する繊維強化材の層間にバランス調整材56を埋め込む手段が一般的であった。
しかし、図5に示されるようなバランス調整材の配設手段は、プリプレグの層間にバランス調整材を埋め込むものであるため、バランス調整材の近傍の繊維強化材が蛇行し、シャフトの品質低下の原因になることがあったり、バランス調整材の体積分の繊維強化材がシャフト表面に出っ張り、後工程の表面研磨の際に必要な繊維強化材が切削されてしまい、製品不良となったりすることがあった。
一方、打球の飛距離の増大を得るためには、シャフトの性能やフィーリングを損なうことなく、適正且つ安定したボールの打ち出し角度とスピン量を備え、さらにボールの初速を増加させることが必要であり、そのためにはいわゆるハイバランスシャフトと呼ばれる、重心を手元側に寄せたシャフトが提案されている。
これは、シャフトの重心を手元側に近づけることにより、ヘッド重量を増加させた場合でも、スイング時に感じる重さを軽減させるものである。特許文献1には、シャフト全長をLs、シャフトのチップ端からシャフト重心Gまでの距離をLgとした時の比(Lg/Ls)が0.52以上0.65以下である、ハイバランス化されたシャフトが提案されている。
しかし、特許文献1におけるハイバランス化は、シャフトのグリップ側の肉厚化によるものと推定され、この場合、シャフトのグリップ側の曲げ剛性の増加も伴うため、シャフト設計に制約が生じ、スイングのフィーリングの最適化が難しいことがあった。また、この肉厚化はシャフトの重量増も伴うため、シャフト全体の重量増を避けるためには、ヘッド側の薄肉化が必要であるが、これがシャフトの強度低下の原因となることがあった。
特開2012−239574
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、炭素繊維強化樹脂層の蛇行や突出による品質低下や製品不良をもたらすことなく、シャフトにバランス調整材を配設することができ、シャフト性能やフィーリングを損なうことなく、シャフトのハイバランス化を実現することができる、ゴルフクラブ用シャフトの製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、以下の発明により上記課題が解決出来ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
〔1〕複数の炭素繊維強化樹脂層で構成されるゴルフクラブ用シャフトの製造方法であっ
て、
マンドレルとして、前記ゴルフクラブ用シャフトに対応する外周面の所定の箇所に切欠部が形成されているテーパー状のマンドレルを使用し、
該切欠部は先端側底面及び後端側底面を有し、
該先端側底面の先端がマンドレルの外周面と連続し、かつ該先端側底面がマンドレルの中心軸線と平行であるか、先端側に向かうにしたがってマンドレルの中心軸線に近づくように傾斜し、かつ、該後端側底面がマンドレルの外周面と連続し、かつ該後端側底面がマンドレルの中心軸線の後端に向かうにしたがって中心軸線から離れていくように傾斜した該切欠部周方向に沿って形成されており、該切欠部内にバランス調整材を充填して該充填後の該マンドレルがスムースなテーパー状をなすようにし、
さらに、該マンドレルにシャフト本体を形成するプリプレグを複数回巻き付けた後、該プリプレグを加熱硬化させることにより、ゴルフクラブ用シャフト内壁に該バランス調整材を一体化させる、
ゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
〔2〕前記バランス調整材としてシート状の樹脂を切欠部内に積層するようにした、前記〔1〕記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
〔3〕前記バランス調整材の配置位置がゴルフクラブ用シャフトの太径端から200mm
〜500mmの範囲である、前記〔1〕又は〔2〕記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
〔4〕ゴルフクラブ用シャフトの全長をLs、ヘッド側端から前記ゴルフクラブ用シャフトの重心までの距離をLgとした際に、Lg/Lsが0.50〜0.58の範囲である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
〔5〕前記バランス調整材の目付けが500g/m2以上である、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
〔6〕前記バランス調整材がタングステンを含む、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
本発明によって製造されるゴルフクラブ用シャフトは、中空であるシャフト本体の内壁にバランス調整材が一体化されており、シャフト本体を構成する炭素繊維強化樹脂層中にバランス調整材を巻き込むことなくシャフト本体にバランス調整材が配設されているので、これに起因する炭素繊維強化樹脂層の蛇行による品質低下がない。
また、シャフト本体の内壁にバランス調整材を一体化させるので、シャフトの強度低下を防ぐことができるとともに、シャフトの長手方向に部分的な剛性(EI)の不規則変動部位の発生を防ぐことができ、スイング時のフィーリングに影響を与えることなく、シャフトのハイバランス化が実現できる。
本発明に用いるマンドレルの一例を示す正面図である。 (A)及び(B)はそれぞれマンドレルの切欠部を示す拡大説明図である。 マンドレルの切欠部内にバランス調整材を充填し、さらにマンドレルにプリプレグを巻き付けた状態を示す拡大断面図である。 本発明により製造したゴルフクラブ用シャフトの一例を示す断面図である。 従来のバランス調整材の配設手段を示す概念的断面図である。 実施例でゴルフクラブ用シャフトの製作に用いたプリプレグの裁断形状と、マンドレルへの巻き付け順序とを示す説明図である。 比較例1でゴルフクラブ用シャフトの製作に用いたプリプレグの裁断形状と、マンドレルへの巻き付け順序とを示す説明図である。 比較例2でゴルフクラブ用シャフトの製作に用いたプリプレグの裁断形状と、マンドレルへの巻き付け順序とを示す説明図である。 実施例で使用したマンドレルの概略説明図である。 比較例1および2で使用したマンドレルの概略説明図である。 実施例および比較例2の剛性(EI)分布図である。
「ゴルフクラブ用シャフト」
本発明に係るゴルフクラブ用シャフトは、例えば、軸方向に垂直な面の外径が長さ方向の一端から他端に向かって大きくなり、途中の径切換部から他端まで外径が同一となるように形成されたものである。本発明において、外径が小さい側のシャフト端部を細径端部といい、外径が大きい側のシャフト端部を太径端部という。また、シャフトの長さ方向の細径端部側を細径部、太径端部側を太径部という。
「プリプレグ」
本発明においては、炭素繊維等の繊維がマトリックス樹脂中に配置された繊維強化樹脂をプリプレグと呼ぶことがある。
本発明のゴルフクラブ用シャフトの製造方法は、シャフトの成形時に使用するテーパー状のマンドレルが、外周面の所定の箇所に、図2に示されるような、底面の先端及び底面の後端がマンドレルの外周面と連続し、かつ先端側底面がマンドレルの中心軸線と平行であるか、先端側に向かうにしたがってマンドレルの中心軸線に近づくように傾斜しかつ、後端側底面がマンドレルの中心軸線の後端に向かうにしたがって中心軸線から離れていくように傾斜した切欠部を周方向に沿って形成されていることを特徴とする。
このマンドレルの切欠部にバランス調整材を充填し、さらにこのマンドレルにプリプレグを巻き付け、これを加熱硬化することによって、中空の炭素繊維強化樹脂層の内壁部にバランス調整材が一体化された、ゴルフクラブ用シャフトを製造することができる。
これにより、炭素繊維強化樹脂層中にバランス調整材を巻き込むことなくシャフト本体にバランス調整材を配設することができるため、炭素繊維強化樹脂層の蛇行や突出による品質低下、製品不良を防止することができる。
また切欠部が、図2に示されるような形状を有することによって、上記の加熱硬化後にシャフトからマンドレルを抜き取る工程をバランス調整材にダメージを与えることなくスムースに行うことができる。
さらに、シャフト本体の内壁部分との接触面積を充分に確保することができるため、バランス調整材が剥離しにくくなり、シャフト本体との接着性に優れるとともに、バランス調整材を広範囲に設置する場合でも、バランス調整材の薄層化が可能であるため、スイング時のフィーリングが損なわれにくくすることができる。
本発明においては、マンドレルへのバランス調整材の充填は、バランス調整材のシャフト本体との接着性とマンドレルからの離形性を両立できることから、シート状の樹脂を切欠部内に積層することで実施するのが好ましい。
このバランス調整材として用いるシート状の樹脂としては、プリプレグを使用することも可能であるが、バランス調整材の設置部分でシャフト剛性(EI)の不規則変動の原因となることから、強化繊維を含まない樹脂が好ましい。
このバランス調整材として用いるシート状の樹脂に使用される樹脂は、プリプレグの加熱硬化後にシャフト内壁部に充分に接着でき、マンドレルからの離形性に優れるものであれば特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができるが、プリプレグのマトリックス樹脂と同じ樹脂を使用するのが好ましい。
また、本発明においては、上述のシート状の樹脂に比重7以上の物質である重物質を含有させたものをバランス調整材として使用するのが好ましい。この重物質の含有によって、シャフトの総重量を過度に増加させることなく、シャフトの重心位置を容易にコントロールすることができる。一方、比重が7未満の物質を用いた場合でも、これを大量に使用すれば、重心位置をコントロールすることは可能であるが、バランス調整材中の樹脂比率が低下することで、バランス調整材の強度やシャフト内壁部への接着性が低下する傾向にある。重物質の好ましい比重は10以上であり、さらに好ましくは15以上である。
なお、ここで定義される比重は、対象物質の4℃における密度と4℃における水の密度との比である。
本実施形態のゴルフクラブ用シャフトに使用することのできる比重7以上の重物質としては、特に限定されるものではなく、例えば、クロム(比重7)、亜鉛(比重7.1)、マンガン(比重7.2)、鉄(比重7.9)、コバルト(比重8.9)、ニッケル(比重8.9)、銅(比重8.9)、ビスマス(比重9.8)、モリブデン(比重10.2)、銀(比重10.5)、鉛(比重11.3)、水銀(比重13.6)、タングステン(比重19.3)、金(比重19.3)、若しくは白金(比重21.4)等の金属やこれらを含有する合金類、ゴム、又は樹脂等を挙げることができる。
これらは、単独又は二種類以上を適宜選択して使用することができるが、価格や人体への影響や法規制などの観点から鉄、タングステンが好ましく、特に好ましくはタングステンである。
これら重物質の形状は、特に限定されるものではなく、粒子状、粉末状、針状、繊維状、織物状、板状、又は液状等から適宜選択することができるが、シャフトを構成する樹脂への分散性を均一にでき、シャフトへの優れた強度や耐久性の付与も期待できることから、平均外径が0.4μm〜10μmの粒子状であるのが好ましく、平均外径が2μm〜4μmの粉末状であるのがより好ましい。
また、本発明で使用するバランス調整材の目付は、500g/m以上であることが好ましい。これは、この目付を500g/m以上とすることによって、少量のバランス調整材の使用でゴルフクラブ用シャフトの重心を容易にコントロールできる傾向にあるためである。より好ましくは、550g/m以上であり、さらに好ましくは600g/m以上である。
さらに、バランス調整材の目付は、900g/m以下とするのが好ましい。これは、この目付を900g/m以下とすることによって、シャフトの高重量化を回避できる傾向にあるためである。より好ましくは800g/m以下であり、さらに好ましくは750g/m以下である。
本発明で使用するバランス調整材の長さは、20〜200mmの範囲であるのが好ましい。これは、バランス調整材の長さを20mm以上とすることによって、ゴルフクラブ用シャフトの重心を容易にコントロールできる傾向にあるためである。より好ましくは50mm以上、特に好ましくは60mm以上である。また、バランス調整材の長さを200mm以下とすることによって、シャフトの質量が重くなり過ぎないようにできる傾向にあるためである。より好ましくは150mm以下であり、さらに好ましくは120mm以下であり、特に好ましくは100mm以下である。なお、バランス調整材の長さとは、マンドレルの切欠部のマンドレル軸方向の最大長をいう。
本発明で使用するバランス調整材の最大厚みは、0.2〜0.8mmの範囲であるのが好ましい。これは、バランス調整材の最大厚みを0.2mm以上とすることによって、ゴルフクラブ用シャフトの重心を容易にコントロールできる傾向にあるためである。より好ましくは0.3mm以上、特に好ましくは0.4mm以上である。また、バランス調整材の最大厚みを0.8mm以下とすることによって、シャフトの質量が重くなり過ぎないようにでき、バランス調整材の強度やマンドレルからの離形性に優れる傾向にあるためである。より好ましくは0.7mm以下であり、さらに好ましくは0.6mm以下であり、特に好ましくは0.5mm以下である。なお、バランス調整材の厚みとは、マンドレルの切欠部のマンドレル軸方向に対する垂直方向における最大深さをいう。
本発明で使用するバランス調整材は、ゴルフクラブ用シャフトの重心位置をコントロールするために、その設置位置は適宜選択することができるが、ゴルフクラブ用シャフトの太径端から200mm〜500mmの部分に配置することによって、シャフトをハイバランス化させることができる。
バランス調整材の位置をシャフトの太径端から200mm以上とすることによって、ゴルファーがスイングする際に安定したスイングが得られ良好なフィーリングが得られる傾向にある。より好ましくは、250mm以上である。また、バランス調整材の位置をシャフトの太径端から500mm以下とすることによって、ゴルフシャフトの重心を十分にハイバランス化できる傾向にあるためである。より好ましくは、450mm以下である。
本発明で使用するバランス調整材を上記のように配置することによって、ゴルフクラブ用シャフトの全長をLs、ヘッド側端から前記ゴルフクラブ用シャフトの重心までの距離をLgとした際に、Lg/Lsが0.50〜0.58の範囲である、いわゆるハイバランスシャフトを得ることができる。Lg/Lsを0.50以上とすることによって、ヘッドを高重量化した場合であっても、これをより軽く感じることができるために、クラブを振りやすくなる傾向にある。より好ましくは、0.52以上である。また、Lg/Lsを0.58以下とすることによって、クラブ総重量の増加を抑えながら、スイングバランスの維持ができる傾向にある。より好ましくは、0.56以下である。
本発明で使用するバランス調整材は、マンドレルの切欠部内に隙間なく充填し、充填した後のマンドレルがスムースなテーパー状をなすようにすることによって、さらにマンドレルに巻き付けるプリプレグとの一体化が達成され、加熱成形後における、バランス調整材とシャフト内壁部との優れた接着性を達成することができる。また、これによって、バランス調整材の体積分の炭素繊維強化樹脂層が管本体の表面に出っ張ることがないため、後工程の表面研磨の際に必要な炭素繊維強化樹脂層が切断されることがなく、これに起因する製品不良の発生を防ぐことができる。
本発明によって製造されるゴルフクラブ用シャフトは、管状体の形状を有し、その長手方向に対する炭素繊維の巻角度が20〜75°の範囲内で、正逆両方向であるバイアス層や、管状体長手方向に対する炭素繊維の巻角度が−5°〜+5°の範囲内であるストレート層等から構成される、複数の炭素繊維強化樹脂層から形成されるものである。本発明のゴルフクラブ用シャフトの製造方法としては、上記のプリプレグを上記のバランス調整材を充填したマンドレル(芯金)に複数回巻きつけて、これを加熱、成形するシートラッピング法を挙げることができる。
本発明におけるプリプレグには、炭素繊維以外にもガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維又はスチール繊維などを強化繊維として使用し得るが、特に炭素繊維は、機械的特性において優れた特性を有する繊維強化プラスチック層になることから、最も好適である。なお強化繊維は、単一種類のものを使用しても、或いは2種類以上のものを併用してもよい。
また、このプリプレグに使用されるマトリックス樹脂としては、特に限定されないが、通常エポキシ樹脂が用いられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イソシアネート変性エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂などを使用し得る。これらのエポキシ樹脂は、液状のものから固体状のものまで使用できる。更に、単一種類のエポキシ樹脂又は2種類以上のエポキシ樹脂を混合して使用することもできる。
本発明で用いるマンドレルは、図1において符号2で示すように、成形すべきシャフトに対応するテーパー状をなし、かつ外周面10の所定箇所に周方向に沿って切欠部4が形成されたものである。マンドレルは、テーパー状をなした円柱状、楕円柱状、角柱状等の任意の形状に形成することができるが、ここで製造されるゴルフクラブ用シャフトである管材20は、ややテーパー状をなした円柱状とする。また、切欠部4の形成位置、形成数及び大きさに限定はないが、シャフトバランスの調整のためにシャフトの先端部及びグリップ部の一方又は両方にこれを設け、この切欠部4にバランス調整材14を配設することもある。なお、切欠部4はマンドレル2外周の周方向において1周連続するように設けてもよく、一部のみに設けてもよい。
切欠部4は、図2に示すように、底面6の先端8及び底面11の後端13がマンドレル2の外周面10と連続し、かつ底面6がマンドレル2の中心軸線12と平行であるか(図2A)、底面6が先端側に向かうにしたがってマンドレル2の中心軸線12に近づくように傾斜し、且つ底面11がマンドレル2の中心軸線12の後端に向かうにしたがって中心軸線12から離れていくように傾斜したものである(図2B)。切欠部4の底面先端がマンドレル外周面と連続せず、底面先端とマンドレル外周面との間に段部が介在する場合や、切欠部の底面が先端側に向かうにしたがってマンドレルの中心軸線から離れるように傾斜する場合は、成形品からマンドレルを引き抜くことができなくなる。
本発明では、図3に示すように、マンドレル2の切欠部4内にバランス調整材14を充填して充填後のマンドレル2がスムースなテーパー状をなすようにし、さらにマンドレル2に管本体18を形成するプリプレグ16を巻き付ける。この場合、上述の通り、バランス調整材14の材質に限定はなく、プリプレグの硬化後に管本体18の内壁に一体化し得るものであればどのようなものであってもよいが、上述のように、シート状のプリプレグを切欠部4内に巻き付けて充填することが特に好適であり、これにより管本体18とバランス調整材14とが一体化したゴルフクラブ用シャフトを得ることができる。
本発明によって、前記のようにマンドレルに管本体18を形成するプリプレグ16を巻き付け、プリプレグを加熱硬化させた後、成形品からマンドレルを引き抜くことにより、図4に示すように、管本体18の内壁にバランス調整材14が一体化し、最内層にバランス調整材14が配設された、ゴルフクラブ用シャフトである管材20を得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例および比較例で作製したゴルフクラブ用シャフトの材料を表1に示す。
(実施例1)
<マンドレル>
図9に示す形状のマンドレル2を用意した。このマンドレル2は、鉄製の円筒体からなり、外径、長さ、テーパー度は以下のとおりである。P1の外径=4.75mm、P2の外径=6.45mm、P3の外径=8.05mm、P4およびP5の外径=12.85mm、P6およびP7の外径=14.05mm、P1〜P2の距離(L1)=200mm、P2〜P3の距離(L2)=100mm、P1〜P4の距離(L3)=900mm、P1〜P5の距離(L4)=950mm、P1〜P6の距離(L5)=1000mm、P1〜P7の距離(L6)=1500mm、P1〜P2のテーパー度=8.50/1000、P2〜P3のテーパー度=16.00/1000、P3〜P4のテーパー度=8.00/1000、P4〜P5のテーパー度=0.00/1000、P5〜P6のテーパー度=24.00/1000である。
<プリプレグの裁断および巻き付け>
図6のパターン1〜10に示す形状に各種プリプレグ(プリプレグA〜J)を裁断した。
パターン1では、プリプレグAのサイズをシャフト軸方向に炭素繊維が配向し、全長200mmであり、巻き回数が3回となるよう調整した。
パターン2では、プリプレグBをマンドレルの切欠部内に積層し、かつマンドレルがスムースなテーパー状をなすサイズ(巻き回数が3回、シャフト軸方向全長100mm)となるよう調整した。
パターン3では、シャフト長手軸方向に対し炭素繊維が+45°に配向したプリプレグCと−45°に配向したプリプレグCを裁断し実質的に半周ずれるようにずらして貼り合せた。そして、この2枚を貼り合せたプリプレグ全体のサイズを全長が1190mmで、細径端の巻き回数が1.7回、太径側の巻き回数が1.5回となるように調整した。
パターン4では、シャフト長手軸方向に対し炭素繊維が0°に配向したプリプレグDと90°に配向したプリプレグEを裁断し貼り合せた。そして、この2枚を貼り合せたプリプレグ全体のサイズを全長が1190mmで巻き回数が1回となるように調整した。
パターン5では、プリプレグFのサイズをシャフト軸方向に炭素繊維が配向し、全長400mmであり、巻き回数が1回となるよう調整した。
パターン6では、シャフト長手軸方向に対し炭素繊維が+45°に配向したプリプレグGと−45°に配向したプリプレグGを裁断し貼り合せた。そして、この2枚を貼り合せたプリプレグ全体のサイズを全長が1190mmで、細径端、太径側ともに巻き回数が1回となるように調整した。
パターン7〜8では、プリプレグH〜Iのサイズをシャフト軸方向に炭素繊維が配向し、全長が1190mmで巻き回数が1回となるように調整した。
パターン9では、プリプレグJのサイズをシャフト軸方向に炭素繊維が配向し、全長320mmであり、巻き回数が1回となるよう調整した。
パターン10では、プリプレグAのサイズをシャフト軸方向に炭素繊維が配向し、細径端の外径が8.80mm程度になるよう調整した。
次に、それぞれ裁断したプリプレグをパターン1〜10の順番にマンドレル2に巻き付けた。マンドレル2におけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って100mmから1260mmまでの部分とした。
続いて、その上に厚さ30μm、幅20mmの熱収縮性を有するポリプロピレン製テープを2mmピッチで巻き付けて固定し、マンドレル2に形成したシャフト素管を得た。
<樹脂の硬化、およびゴルフクラブ用シャフト素管表面研磨>
シャフト素管を硬化炉に入れ、145℃で2時間加熱してプリプレグの樹脂の硬化処理を行った後、ポリプロピレン製テープとマンドレル2とを取り除いた。
得られたゴルフクラブ用シャフト素管の両端を各10mmカットして、全長を1170mmとした。
研磨前のシャフトの片持ちフレックス(細径端から920mmの位置を固定して、シャフト細径端から10mmの位置に3kgの錘を掛けたときのシャフト細径端のたわみ量)は150mmであった。また研磨前のゴルフクラブ用シャフト素管の細径端の外径は8.79mm、太径端の外径は15.45mmであった。
このゴルフクラブ用シャフト素管を、細径端の外径が8.50mm、片持ちフレックスが170mmとなるよう、円筒研磨機で表面の研磨仕上げを行い、実施例1のゴルフクラブ用シャフトを得た。
実施例1のゴルフクラブ用シャフトの質量は47.5g、シャフトのねじれ角(シャフト細径端から1035mmの位置を固定し、シャフト細径端〜シャフト細径端から50mmの位置に138.5kgf・mmのトルクを掛けたとき、シャフトがねじれた角度。)は6.9度であった。
また、得られたゴルフクラブ用シャフトの全長をLs、細径端からゴルフクラブ用シャフトの重心までの距離をLgとしたときのLg/Lsの値は0.55であった。
(比較例1)
実施例1に使用したマンドレルに対し、切欠部をもたない図10に示すマンドレル3を用意した。切欠部が無い以外は全て実施例1と同様の形状の図10に示すマンドレルを使用し、プリプレグの裁断および巻き付けにおいては図7に示すとおり、図6のパターン2を無くした以外は全て実施例1と同様の工程を実施し、実施例1と同様の片持ちフレックスを有するゴルフクラブ用シャフトを得た。
(比較例2)
比較例1と同様の図10に示すマンドレル3を使用し、プリプレグの裁断および巻き付けは図8に示すとおり、図6のパターン2をパターン5とパターン6の間に巻き付け順を変えた以外は全て実施例1と同様の工程を実施し、実施例1と同様の片持ちフレックスを有するゴルフクラブ用シャフトを得た。
<ゴルフクラブヘッド、およびグリップの取り付け>
実施例1、および比較例1〜2で製造したゴルフクラブ用シャフトに、市販のチタン製ドライバー用ゴルフクラブヘッド(195.7g、460ml、ロフト角9.5°)をエポキシ樹脂接着剤で細径端部に取り付けた。さらに、ゴルフクラブ長が45.5インチ(1156mm)になるよう太径端部をカットし、このシャフトに市販のゴム製グリップを両面テープにて取り付け、試験用のドライバーゴルフクラブを製作した。
<素管評価およびフィーリング評価>
実施例1で得られたゴルフクラブ用シャフトのLg/Lsの値0.55に対し、比較例1で得られたゴルフクラブ用シャフトのLg/Lsの値は0.51であった。この差におけるフィーリング評価を被験者3名で実施したところ、実施例1は、比較例1に比べて、スイング時に感じる重さが軽減されるとともに、ハイバランス化に伴うスイング時のフィーリングの変化がないことが被験者3名のコメントで立証できた。
また、実施例1で得られたゴルフクラブ用シャフトのLg/Lsの値0.55に対し、比較例2で得られたゴルフクラブ用シャフトのLg/Lsの値は実施例1と同様に0.55であった。しかしながら、比較例2のシャフト素管表面を観察すると、図8のパターン5を使用した部分でバランス調整材の体積部分の炭素繊維強化樹脂材がシャフト表面に出っ張り、後工程の表面研磨の際に必要な炭素繊維強化樹脂材が切削されてしまい、さらには図11に示すとおり、図8のパターン5を使用した箇所において炭素繊維強化樹脂層中にバランス調整材を巻き込むことによる炭素繊維強化樹脂層の蛇行に起因した部分的な剛性(EI)の不規則変動部位が発生し、ハイバランスは達成できたものの品質低下が生じた。
本発明のゴルフクラブ用シャフトの製造方法は、シャフト本体の内壁にバランス調整材を一体化させるので、シャフトの強度低下を防ぐことができるとともに、シャフトの長手方向に部分的な剛性(EI)の不規則変動部位の発生を防ぐことができ、スイング時のフィーリングに影響を与えることなく、シャフトのハイバランス化を実現させることができ、特にウッド用のゴルフクラブ用シャフトの製造方法として好適なものである。
2 当発明および実施例に使用したマンドレル
3 比較例1および2に使用したマンドレル
4 切欠部
6 底面
8 底面の先端
10 マンドレルの外周面
11 底面
12 マンドレルの中心軸線
13 底面の後端
14 バランス調整材
16 プリプレグ
18 シャフト本体
20 シャフト材

Claims (6)

  1. 複数の炭素繊維強化樹脂層で構成されるゴルフクラブ用シャフトの製造方法であって、マンドレルとして、前記ゴルフクラブ用シャフトに対応する外周面の所定の箇所に切欠部が形成されているテーパー状のマンドレルを使用し、
    該切欠部は先端側底面及び後端側底面を有し、
    該先端側底面の先端がマンドレルの外周面と連続し、かつ該先端側底面がマンドレルの中心軸線と平行であるか、先端側に向かうにしたがってマンドレルの中心軸線に近づくように傾斜し、かつ、該後端側底面がマンドレルの外周面と連続し、かつ該後端側底面がマンドレルの中心軸線の後端に向かうにしたがって中心軸線から離れていくように傾斜した該切欠部周方向に沿って形成されており、該切欠部内にバランス調整材を充填して該充填後の該マンドレルがスムースなテーパー状をなすようにし、
    さらに、該マンドレルにシャフト本体を形成するプリプレグを複数回巻き付けた後、該プリプレグを加熱硬化させることにより、ゴルフクラブ用シャフト内壁に該バランス調整材を一体化させる、
    ゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
  2. 前記バランス調整材としてシート状の樹脂を切欠部内に積層するようにした、請求項1記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
  3. 前記バランス調整材の配置位置がゴルフクラブ用シャフトの太径端から200mm〜500mmの範囲である、請求項1又は2記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
  4. ゴルフクラブ用シャフトの全長をLs、ヘッド側端から前記ゴルフクラブ用シャフトの重心までの距離をLgとした際に、Lg/Lsが0.50〜0.58の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
  5. 前記バランス調整材の目付けが500g/m以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
  6. 前記バランス調整材がタングステンを含む、請求項1〜5のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
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