JP5244255B2 - ゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブ - Google Patents

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Description

本発明は、飛距離の増大に役立つゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブに関する。
近年、打球の飛距離の著しい増大を抑制し公平な競技を確保すべく、ゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」という場合がある。)のフェースの反発性能、クラブ長さ及びヘッドの慣性モーメントなどがルールで規制されている。このような状況において、打球の飛距離を向上させる手法として、例えば、クラブ長さをルール上限まで大きくし、ヘッドスピードを高めることが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2004−201911号公報
しかしながら、クラブ長さを大きくすると、ヘッドのコントロール性が低下し、ヘッドのスイートスポットでボールを打撃する割合である「ミート率」が悪化する。このため、従来のゴルフクラブでは、飛距離の増大を十分に期待することができなかった。
このような問題を解決するために、クラブ長さを抑えてミート率を向上させ、かつ、ヘッド重量を大きくして打球の初速を大きくすることが考えられる。しかしながら、単にヘッド重量を大きくすると、クラブの慣性モーメントが大きくなり、ゴルフクラブの振り易さが低下する。
クラブ重量を増加させることなく、クラブの慣性モーメントの増大を防ぐために、シャフトの重心をシャフトの後端側(シャフトのグリップが装着される側であり、「バット側」とも呼ばれる。)に移動させることが考えられる。シャフトの重心をシャフトの後端側へ移動させるために、通常、シャフトの後端側の部分の肉厚を大きくすることが行われるが、この方法では、シャフトの後端側の曲げ剛性が大きくなり、スイング時に手元側が硬く感じられ、打球時のフィーリングが悪化する。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、打球時のフィーリングを悪化させることなく、打球の飛距離を増大させ得るゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、補強繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトであって、シャフト重量が30g以上かつ55g以下であり、ゴルフクラブヘッドが装着される側であるシャフトの前端からシャフト重心までの距離LGとシャフトの全長LSとの比LG/LSが0.54以上かつ0.65以下であり、シャフトの後端からシャフトの前端側へ300mmの領域である後端領域に含まれる前記補強繊維は、引張弾性率が5t/mm2以上かつ20t/mm2以下の低弾性繊維と、引張弾性率が20t/mm2よりも大かつ50t/mm2以下の高弾性繊維とからなり、前記後端領域の補強繊維は、重量比で、前記低弾性繊維が20〜30%、かつ、前記高弾性繊維が80〜70%含まれ、シャフトの後端から前端側へ150mmの位置でのねじり剛性値GIが1.8〜3.5kgfm2であることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記後端領域の補強繊維は、シャフト軸線に対して傾けられたバイアス繊維を含み、該バイアス繊維は、重量比で、後端領域の補強繊維の15〜25%である請求項1記載のゴルフクラブシャフトである。
また請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載されたゴルフクラブシャフトと、その前端側に装着されたゴルフクラブヘッドとを含むことを特徴とするゴルフクラブである。
本発明のゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブは、シャフトの重量を30〜55gに規定しつつ、シャフト重心をシャフトの後端側に位置させている。このため、クラブ長さを小さくし、かつ、ヘッド重量を増加させたときでも、クラブの慣性モーメントが増大するのを抑制できる。従って、クラブの振り易さの悪化が防止される。また、シャフト長さを小さくすることで、ミート率を向上させ、打球の飛距離を増大させることができる。
また、本発明のゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブは、シャフトの後端からシャフトの前端側へ300mmの領域である後端領域に含まれる補強繊維が、引張弾性率が5t/mm2以上かつ20t/mm2以下の低弾性繊維と、引張弾性率が20t/mm2よりも大かつ50t/mm2以下の高弾性繊維とからなり、しかも後端領域の補強繊維は、重量比で、低弾性繊維が20〜30%、かつ、高弾性繊維が80〜70%とされる。このように、シャフトの後端領域に、重量比で20〜30%の低弾性繊維を含ませることより、該後端領域の曲げ剛性の過度の上昇を抑え、スイング時に手元側を十分にしならせ、打球時のフィーリングを維持しうる。また、スイング中に該後端領域を十分にしならせることができるため、ヘッドスピードを向上させ、打球の飛距離を増大させることができる。
さらに、本発明のゴルフクラブシャフト及びゴルフクラブは、シャフトの後端から前端側へ150mmの位置でのねじり剛性値GIが1.8〜3.5kgfm2とされることにより、テークバックからダウンスイングにかけてのヘッドの返りが良く、打球の方向性やフィーリングが向上する。また、スイング中のヘッドの挙動が安定し、打点のバラツキが小さくなり、打球の方向性が向上する。このように、本発明のゴルフクラブシャフト及びこれを用いたゴルフクラブでは、打球時のフィーリングなどを悪化させることなく、打球の飛距離を増大させ得る。
本実施形態のゴルフクラブの正面図である。 シャフトのねじり剛性値の測定方法を説明する線図である。 本実施形態のゴルフクラブシャフトを構成するプリプレグシートの展開図である。 第1の合体シートを説明する平面図である。 第2の合体シートを説明する平面図である。 T点強度の測定方法を説明する線図である。 実施例のシャフト内径及び外形の分布を示すグラフである。 実施例のねじり剛性値GIの分布を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のゴルフクラブ1の正面図である。該ゴルフクラブ1は、例えば、ゴルフクラブヘッド2と、ゴルフクラブシャフト(以下、単に「シャフト」と言う場合がある。)3と、グリップ4とを含んで構成される。
ゴルフクラブ1の重量は、特に限定されるものではないが、大きすぎると、振りにくくなり、ヘッドスピードを高めることが難しくなる。従って、ゴルフクラブ1の重量は、好ましくは290g以下、より好ましくは287g以下、さらに好ましくは284g以下に設定される。他方、ゴルフクラブ1の重量を過度に小さくすると、軽量化によってヘッド2やシャフト3の強度が低下しやすく、耐久性が悪化する傾向がある。このような観点より、ゴルフクラブ1の重量は、好ましくは270g以上、より好ましくは273g以上が望ましい。
また、ゴルフクラブ1の長さも、特に限定されるものではないが、小さすぎると、振り易くはなるものの、スイングの回転半径が小さくなり、十分なヘッドスピードを得ることが難しくなるので、好ましくは44.0インチ以上、より好ましくは44.5インチ以上、さらに好ましくは45.0インチ以上が望ましい。他方、ゴルフクラブ1の長さが大きくなると、クラブを振りにくくなるためヘッドスピードが低下するおそれがあるので、好ましくは47.0インチ以下、より好ましくは46.5インチ以下、さらに好ましくは46.0インチ以下が望ましい。
なお、本明細書において「クラブ長さ」とは、R&A(Royal and Ancient Golf Club of Saint Andrews:全英ゴルフ協会)が定めるゴルフ規則「付属規則II クラブのデザイン」の「1 クラブ」における「1c 長さ」の記載に基づいて測定される。
本実施形態のヘッド2は、例えば、ウッド型であって、ボールを打撃するフェース2aを有する中空のヘッド本体2Aと、該ヘッド本体2Aのヒール側に設けられかつシャフト3の前端3a側が差し込まれて固着される筒状のホーゼル部2Bとを具える。なお、ヘッド2には、ウッド型のみならず、ユーティリティ型や、アイアン型などが用いられても良い。
前記ヘッド2を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えばチタン、チタン合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、ステンレス鋼、マルエージング鋼、軟鉄などを用いることができる。また、単一の材料のみならず、複数種類の材料を組み合わせてヘッド2が作製されてもよい。ヘッド2の重心を下げるために、例えば、ヘッド上面の少なくとも一部がCFRPからなり、ヘッド底面の少なくとも一部がチタン合金製であるヘッドが好適に採用される。
ヘッド2単体の重量は特に限定されないが、小さすぎると、ヘッド2の運動エネルギーをボールに十分に伝えることができず、ボールスピードを増大させることが難しくなるので、好ましくは185g以上、より好ましくは192g以上が望ましい。他方、ヘッド2の重量が過度に大きくなると、ゴルフクラブ1が重くなって、振りにくくなるため、好ましくは210g以下、より好ましくは206g以下、さらに好ましくは203g以下が望ましい。
好適な実施形態では、ヘッド重量とクラブ重量との比(ヘッド重量/クラブ重量)は、好ましくは0.670以上、より好ましくは0.675以上、さらに好ましくは0.680以上とされる。上記比が小さくなると、ヘッド2の運動エネルギーが小さくなり、十分な打球スピードを得ることが難しくなる。他方、上記比が過度に大きくなると、ヘッド2が重くなりすぎてクラブが振りにくくなるので、前記比は、好ましくは0.720以下、さらに好ましくは0.715以下が望ましい。
前記グリップ4は特に限定されるものでなく、通常用いられているものを適宜採用することができる。例えば、天然ゴムに、オイル、カーボンブラック、硫黄及び酸化亜鉛を配合して混練した材料を所定形状に成形しかつ加硫することにより得られるものを用いることができる。
また、グリップ4の重量も、特に限定されるものではないが、当該グリップ4の強度や耐久性を維持しつつクラブ1の振りやすさを維持するために、好ましくは27g以上45g以下で設定されるのが望ましい。
前記シャフト3の前端3aは、前記ヘッド2のホーゼル部2Bに固着される一方、シャフトの後端3b側には、前記グリップ4が外挿されている。即ち、シャフト3の前端3aはヘッド2の内部に、シャフト3の後端3bはグリップ4の内部にそれぞれ位置している。なお、図1において、符号Gで示されるのは、シャフト重心である。このシャフト重心Gは、シャフト3の軸中心線上に位置している。さらに、本実施形態のシャフト3は、後端3bから前端3aに向かって外径が徐々に減じられたテーパ状、かつ、断面円形の管状体のものが示されている。
本実施形態のシャフト3は、補強繊維と、該補強繊維を固めるマトリックスの樹脂とを含む繊維強化樹脂からなる。このような繊維強化樹脂製のシャフト3は、スチールシャフトに比べて軽量であり、かつ、曲げ剛性の調節などを容易に行い得る。このような繊維強化樹脂製のシャフト3は、補強繊維を未硬化の樹脂に含浸させたプリプレグシートを材料とし、公知のシートワインディング製法等により製造される。これにより、シャフト3は、補強繊維の複数の層からなる管状体として形成される。なお、図1において、シャフト3の全長は符号LSで、また、シャフト3の前端3aからシャフト重心Gまでの距離は符号LGでそれぞれ表されている。
前記シャフト3の重量Wsは、30g以上55g以下に設定される必要がある。該シャフト3の重量Wsが小さくなると、必要な長さを確保した場合に薄肉化する傾向があり、曲げ強度などが低下する傾向があるので、少なくとも30g、より好ましくは32g以上、さらに好ましくは34g以上とされる。他方、シャフト3の重量Wsが55gを超えると、ゴルフクラブ1全体が重くなり、スイングスピードが低下するおそれがあるので、55g以下に抑えることが重要であり、好ましくは54g以下、さらに好ましくは53g以下に設定される。
また、本発明では、シャフトの前端3aからシャフト重心Gまでの距離LGと、シャフトの全長LSとの比LG/LSが0.54以上かつ0.65以下に設定される。このようなシャフト3及びそれを用いたゴルフクラブ1は、シャフト3の重量を30〜55gに限定しつつ、シャフト重心Gをシャフトの後端3b側に位置させため、クラブ長さを小さくし、かつ、ヘッド重量を増加させたときでも、クラブの慣性モーメントが増大するのを抑制できる。従って、ゴルフクラブ1の振り易さの悪化が防止される。また、シャフトの長さLSを小さくすることで、ミート率を向上させ、ボールの飛距離を増大させることが可能になる。
ここで、前記比LG/LSが0.54未満では、シャフト重心Gを十分にシャフト3の後端3b側に位置させることができない。従って、従来と同程度のスイングバランスを確保するためには、ヘッド2の重量を小さくしなければならず、ヘッドの慣性モーメントを小さくする他、ミート率の低下を招きやすい。このような観点より、前記比LG/LSは、より好ましくは0.55以上、さらに好ましくは0.56以上が望ましい。
他方、前記比LG/LSが0.65を超える場合、シャフト重心Gが過度にシャフト3の後端3bに接近し過ぎるため、従来と同程度のスイングバランスを確保するためには、クラブ重量を増加させる必要がある他、同一シャフト重量とした場合、シャフト3の前端3a側が度に軽量化され強度が低下するおそれがある。このような観点より、前記比LG/LSは、より好ましくは0.64以下、さらに好ましくは0.63以下であることが好ましい。
前記シャフト3の長さLS自体は特に限定されるものではないが、該長さLSが小さくなると、スイングの回転半径が小さくなり、十分なヘッドスピードを得ることが難しくなる。逆に、前記長さLSが、過度に大きくなると、クラブ1の慣性モーメントが大きくなり、十分に振り切れないおそれがある。このような観点より、シャフト3の長さLSは、好ましくは105cm以上、より好ましくは107cm以上、さらに好ましくは110cm以上が望ましく、また、好ましくは120cm以下、より好ましくは118cm以下、さらに好ましくは116cm以下が望ましい。
なお、シャフト重心Gの位置を調整する手段としては、例えば、シャフトの肉厚やテーパーなどを軸方向で変化させることが挙げられる。また、これらの調整は、シャフトの当該部位へのプリプレグシート(後述)の巻回数を変えることで行いうる。
また、シャフトの後端3bからシャフトの前端3a側へ300mmの領域である後端領域Bに含まれる補強繊維は、引張弾性率が5t/mm2以上かつ20t/mm2以下の低弾性繊維と、引張弾性率が20t/mm2よりも大かつ50t/mm2以下の高弾性繊維とからなる。また、後端領域Bの補強繊維は、重量比で、前記低弾性繊維が20〜30%、かつ、前記高弾性繊維が80〜70%含まれる。
上述のように、シャフト3の後端領域Bに、重量比で20〜30%の低弾性繊維を含ませることより、該後端領域Bの曲げ剛性の過度の上昇を抑えることができる。これは、スイング時にシャフトの後端3b側(手元側)に柔軟さを与え、打球時のフィーリングの悪化を防止する。また、スイング中において、後端領域Bを十分にしならせることができるため、ヘッドスピードを向上させ、ひいては打球の飛距離を増大させることができる。このように、本発明のシャフト3及びこれを用いたゴルフクラブ1では、打球時のフィーリングなどを悪化させることなく、打球の飛距離を増大させることができる。
シャフト3の後端領域Bは、主にスイング時にゴルファの手によって把持される部分を含んだ領域である。発明者らは、この把持される部分に、低弾性繊維を所定の重量比で含ませることにより、該後端領域Bの曲げ剛性を適度に緩和し、打球時のフィーリングを向上させる他、スイング中に後端領域Bを好適にしならせてスイングスピードを向上させ得ることを見出した。
ここで、後端領域Bを構成する補強繊維のうち、前記低弾性繊維の重量比は20〜30%に設定される必要がある。前記低弾性繊維の重量比が20%未満の場合、シャフト3の後端領域Bの曲げ剛性等を十分に低下させることができないため打球フィーリングが悪化し、逆に、低弾性繊維の前記重量比が30%を超えると、後端領域Bの曲げ強度が著しく低下して耐久性の悪化を招く。とりわけ、後端領域Bにおいて、低弾性繊維の前記重量比は、より好ましくは21%以上、さらに好ましくは22%以上が望ましく、また、より好ましくは29%以下、さらに好ましくは28%以下が望ましい。
なお、低弾性繊維の引張弾性率の下限値は5t/mm2以上必要である。該引張弾性率が5t/mm2未満の場合、繊維としての強度が低下しシャフト強度が著しく低下するからである。
シャフト3の後端領域bを構成する補強繊維のうち、高弾性繊維の重量比は80〜70%に設定される必要がある。前記高弾性繊維の重量比が70%未満の場合、後端領域Bの曲げ強度が低下して耐久性が悪化するおそれがあり、逆に、80%を超えると、後端領域Bの曲げ剛性が上昇して打球フィーリングが悪化する。このような観点より、後端領域Bにおいて、前記高弾性繊維の重量比は、より好ましくは71%以上、さらに好ましくは72%以上が望ましく、また、より好ましくは79%以下、さらに好ましくは78%以下が望ましい。
また、高弾性繊維の引張弾性率の上限値は50t/mm2以下とされる必要がある。引張弾性率が50t/mm2を超える補強繊維が含まれると、シャフトの曲げ剛性やねじり剛性が著しく高められてしまい、低弾性繊維による剛性緩和作用が得られないためである。
さらに好ましい態様として、シャフト3の後端領域Bを構成する補強繊維は、シャフト軸線に対して傾けられたバイアス繊維を含むことが望ましい。このようなバイアス繊維は、シャフトの捩れ剛性及び捩れ強度との相関が高く、これらを含ませることにより、シャフト3の後端領域Bのねじり剛性及びねじり強度を向上させる点で好ましい。
バイアス繊維は、繊維の配向が互いに逆方向に傾斜した2種類を含むことが好ましい。そして、バイアス繊維のシャフト軸線に対する角度は、捩れ剛性の観点から、好ましくは15°以上、より好ましくは25°以上、さらに好ましくは40°以上である。一方、捩れ剛性及び捩れ強度の観点より、バイアス繊維の前記角度は、好ましくは60°以下、より好ましくは50°以下が望ましく、好適には45度である。
さらに好ましい態様として、バイアス繊維は、重量比で、後端領域Bの補強繊維の15〜25%であるのが望ましい。前記バイアス繊維の重量比が15%未満の場合、ねじり剛性及びねじり強度の向上が十分に期待できない傾向がある。とりわけ、バイアス繊維の前記重量比は、より好ましくは16%以上、さらに好ましくは17%以上が望ましい。逆に、バイアス繊維の前記重量比が25%を超えると、ねじり剛性及びねじり強度が過度に上昇し、スイング及び打球フィーリングが悪くなる傾向がある。このような観点より、バイアス繊維の前記重量比は、より好ましくは24%以下、さらに好ましくは23%以下であるのが望ましい。
また、バイアス繊維には、前記高弾性繊維が用いられるのが望ましく、なかでも引張弾性率が30t/mm2以上、より好ましくは35t/mm2以上の補強繊維が好適である。このようなバイアス繊維は、打球の方向性に影響を与えるねじり剛性を確保するとともに、ねじり強度を高めて耐久性を向上させることができる。
他方、低弾性繊維は、シャフト軸線に対して実質的に平行(例えば0±5度)とされるのが望ましい。
本実施形態のシャフト3は、シャフトの後端3bから前端3a側へ150mmの位置P1でのねじり剛性値GIが1.8〜3.5kgfm2である。
前記ねじり剛性値GIの測定方法が図2示される。先ず、シャフト3が第1治具M1と第2治具M2とで把持される。この際、ねじり剛性測定位置P1が、第1治具M1と第2治具M2との中間位置となるようにセットされる。次に、第2治具M2に、13.9kgf ・cmのトルクTrを作用させてシャフト3が捻られ、このときのシャフト3の捻れ角θが測定される。そして、GI=Tr/(θ/L)にてねじり剛性値が測定される。ここで、θは捻れ角(rad)、Lは第1、第2治具M1、M2の間隔である。なお、第1治具M1と第2治具M2との間隔は、本実施形態の場合、200mmとし、第1及び第2治具M1、M2はエアチャックであって、それらの把持圧力はそれぞれ2.0kgf/cm2及び1.5kgf/cm2である。
前記位置P1でのシャフト3のねじり剛性値GIが3.5kgfm2を超える場合、テークバックからダウンスイングにかけてのヘッド2の返りが不十分になりやすく、打球の方向性やフィーリングが悪化しやすい。他方、前記ねじり剛性値GIが小さすぎると、スイング中にヘッド2の挙動が安定せず、打点のバラツキが大きくなるためやはり打球の方向性が悪化しやすくなる。このような観点より、前記ねじり剛性値GIは、1.8kgfm2以上とされる。
以上のようなシャフト3は、プリプレグシートを用いて前記シートワインディング製法により製造することができる。本実施形態では、プリプレグシートとして、補強繊維が実質的に一方向に配向されたUD(ユニディレクション)プリプレグが使用されるが、UDプリプレグ以外のプリプレグ(例えば、補強繊維が編成されたクロスプリプレグシート等)が用いられても良い。
プリプレグシートは、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等からなるマトリクス樹脂と、炭素繊維などの前記補強繊維とから構成される。前記マトリクス樹脂は、半硬化状態を含む未硬化の状態である。シャフト3は、プリプレグシートを、シャフト3の内径に等しい外径を有する巻回対象物(以下、単に「マンドレル」という。)に巻回し、前記マトリクス樹脂を硬化させることにより形成される。樹脂の硬化は、例えば加熱により行なわれる。
前記プリプレグシートとしては、市販されているものを適宜用いることができる。本実施形態のゴルフクラブのシャフトに用いることができるプリプレグの一例が表1に示されている。
Figure 0005244255
図3は、本実施形態のシャフト3を構成するプリプレグシートの展開図(シート構成図)が示される。シャフト3は、複数枚のプリプレグシートaで構成される。図3おいて、プリプレグシートaは、上側に位置しているものから順にマンドレルに巻回される。また、図3おいて、左右方向はシャフトの軸方向であり、右側はシャフトの前端3a側を、左側はシャフトの後端3b側をそれぞれ示している。さらに、図4では、各プリプレグシートaのシャフト軸方向における配設位置も示す。なお、各繊維の引張弾性率が、図3に示されている。
本実施形態のプリプレグシートaは、ストレートシート、バイアスシート、フープシートを含む。
前記ストレートシートは、補強繊維がシャフト軸線に対して実質的に0度に配向されて用いられるプリプレグシートである。「実質的」としているのは、巻回時の誤差などに起因して、繊維の配向角度がシャフト軸線に対して完全に0°とはならない場合があるためであり、通常、前記角度が0゜±10°の範囲、より好ましくは0゜±5゜の範囲にある。このストレートシートは、シャフト3として成形された後も、繊維の角度が実質的に上記範囲に維持される。本実施形態において、シートa1、a4、a5、a6、a7、a9、a10及びa11がストレートシートに相当する。このストレートシートは、シャフト3の曲げ剛性及び曲げ強度との相関が高いため、シャフト3の主要な構成材料となる。
前記バイアスシートは、補強繊維がシャフト軸線に対して傾斜させて用いられるプリプレグシートであり、その補強繊維は、前記バイアス繊維を構成する。本実施形態では、シートa2及びa3がバイアスシートに相当する。この実施形態では、シートa2の補強繊維の角度が−45°、シートa3のそれは+45°であり、同一角度ではあるが、互いに逆方向に傾斜している。このように、バイアスシートは、繊維が互いに逆方向に傾斜した2枚のシートペアで構成されるのが異方性を無くす意味で好ましい。なお、バイアス繊維の好ましい角度については、上で述べた通りである。
フープシートは、補強繊維がシャフト軸線に対して実質的に90°に傾けて用いられるプリプレグシートであって、シートa8が該当する。「実質的」としているのは、巻回時の誤差などに起因して、補強繊維の方向はシャフト軸方向に対して完全に90°とはならない場合があるためであり、通常、80°以上90°以下の範囲にある。
フープシートは、シャフト3のつぶし剛性及びつぶし強度を高めるのに寄与する。「つぶし剛性」及び「つぶし強度」とは、シャフト3をその半径方向内側に向かって押し潰す力に対する剛性及び強度である。また、曲げ変形に連動してつぶし変形が生じるため、つぶし強度は、曲げ強度とも関連し、肉厚の小さい軽量シャフトにおいては、特にこの連動性が大きい。従って、つぶし強度を向上させることにより、曲げ強度を向上させることができる。
前記プリプレグシートaの両面は、使用前の状態において、カバーシートにより挟まれている。前記カバーシートは、プリプレグシートの一方の面に貼り付けられた離型紙、及び他方の面に貼り付けられた樹脂フィルムからなる。離型紙は、樹脂フィルムに比べて曲げ剛性が高い材料で構成される。本明細書において、以下、プリプレグシートの離型紙が貼着されている面を「離型紙側の面」、樹脂フィルムが貼着されている面を「フィルム側の面」と言うことがある。そして、図3の展開図の各プリプレグシートaは、フィルム側の面が表側として描かれ、図面の裏側が離型紙側の面であることを示している。
本実施形態では、図3において、シートa2の補強繊維の傾斜方向と、シートa3の補強繊維の傾斜方向が同一で描かれているが、後述する両シートの貼り合わせの際には、シートa3が裏返される。その結果、シートa2の繊維方向とシートa3の繊維方向とは互いに逆方向でマンドレルに巻回される。この点を考慮して、図3では、シートa2の繊維方向は「−45°」と表記され、シートa3の繊維方向は「+45°」と記載されている。
プリプレグシートaをマンドレルに巻回するには、まず、プリプレグシートaから樹脂フィルムが剥がされる。樹脂フィルムが剥がされることにより、プリプレグシートのフィルム側の面が露出する。この露出面は、半硬化状態のマトリクス樹脂によってタック性(粘着性)を有する。そして、この露出したフィルム側の面の縁部(巻き始め縁部)を、マンドレルに貼り付ける。次に、プリプレグシートaの離型紙が剥がされ、例えば、マンドレルを回転させることで、プリプレグシートがマンドレルに巻き付けられる。
このように、プリプレグシートaから先ず樹脂フィルムのみが剥がされ、フィルム側の面の巻き始め縁部をマンドレルに貼り付けた後、離型紙が剥がされる。離型紙が貼り付けられた状態のプリプレグシートは、曲げ剛性が高く維持されるため、巻回中でも皺になり難い。従って、このような方法でプリプレグシートを巻回することにより、プリプレグシートaの巻始めの皺や巻き付け不良を抑制しうる。
また、2枚以上のプリプレグシートを予め貼り合わせることにより形成された合体シートを用いることが望ましい。本実施形態では、例えば図4及び図5に示されるような、二つの合体シートが採用される。図4は、バイアスシートa2及びa3を貼り合わせることにより形成された第1の合体シートa23が、また図5は、フープシートa8及びストレートシートa9を貼り合わせることにより形成された第2の合体シートa89がそれぞれ示されている。
図4の第1の合体シートa23は、バイアスシートa3を裏返し、この裏返したバイアスシートa3をバイアスシートa2に貼り合わすことで形成される。また、本実施形態では、図4に示されるように、バイアスシートa3のシャフトの後端3b側及びシャフトの前端3a側を、それぞれバイアスシートa2の長辺から24mm及び10mmずらした状態で重ねて貼り合わされる。
第1の合体シートa23において、バイアスシートa2及びa3は、約半周分ズレている。このため、巻回後のシャフトにおいて、シートa2の周方向位置とシートa3の周方向位置とは相違している。この相違角度は、好ましくは、90°(±15°)である。このような第1の合体シートa23は、バイアスシートa2とバイアスシートa3とが周方向において互いに位置ズレしているため、このズレにより、バイアス繊維の端部の位置が周方向に分散される。これにより、シャフトの両端部において、周方向における均一性を向上させることができる。
図5に示されるように、第2の合体シートa89は、フープシートa8の上縁とストレートシートa9の上縁とが一致している。また、第2の合体シートa89において、フープシートa8は、そのシャフトの後端3b側の端縁をストレートシートa9のシャフトの後端3b側の端縁からシャフト軸線方向に15mmずれた状態で、その全体がストレートシートa9に貼着されて一体化されている。つまり、フープシートa8は、その前面がストレートシートa9で支持されている。このような第2の合体シートa89をマンドレルに巻回することにより、単独では本来巻き付けにくいフープシートa8の巻回不良が抑制される。
次に、図3に示したプリプレグシートaを用いたシャフト3の製造工程の概要について述べる。本実施形態のシャフトの製造工程(製造方法)は、(1)裁断工程、(2)貼り合わせ工程、(3)巻回工程、(4)テープラッピング工程、(5)硬化工程、(6)マンドレルの引抜工程及びラッピングテープの除去工程、(7)両端カット工程、(8)研磨工程及び(9)塗装工程を含む。
(1)裁断工程
裁断工程では、プリプレグシートaが所定の形状に裁断される。本実施形態では、図3に示される前記各シートa1乃至a11が切り出される。
(2)貼り合わせ工程
貼り合わせ工程では、複数枚のプリプレグシートaが貼り合わされて、前述した第1の合体シートa23及び第2の合体シートa89が製造される。貼り合わせには、加熱及び/又はプレスを用いることができる。加熱温度及びプレス圧の条件は、シート同士の接着力を高めるよう適宜選定される。
(3)巻回工程
巻回工程では、マンドレルが用いられる。典型的なマンドレルは金属製であり、このマンドレルの周面には、離型剤が塗布され、さらに離型剤の外側に粘着性を有する樹脂(タッキングレジン)が塗布される。このようなマンドレルに、前記プリプレグシートaが巻回される。タッキングレジンは、プリプレグシートaの端部をマンドレルに容易に貼り付けるのに役立つ。また、複数枚のシートが貼り合わされた前記第1乃至第2の合体シートa23、a89については、その貼り合わされた状態で巻回される。巻回工程により、マンドレルの外側に複数枚のプリプレグシートが巻回された巻回体が得られる。
(4)テープラッピング工程
テープラッピング工程では、前記巻回体の外周面にラッピングテープと称されるテープが巻き付けられる。ラッピングテープは、張力を付与されつつ巻回体の外周面に巻き付けられる。このようなラッピングテープは、巻回体に圧力を加え、当該巻回体におけるボイドを低減させるのに役立つ。
(5)硬化工程
硬化工程では、テープラッピングがなされた後の巻回体が、所定の温度に加熱される。この加熱により、プリプレグシートのマトリクス樹脂が硬化し、硬化積層体が得られる。硬化の過程において、マトリクス樹脂は一時的に流動化し、シート間又はシート内の空気が排出される。ラッピングテープにより付与される圧力により、この空気の排出が促進される。
(6)マンドレルの引抜工程及びラッピングテープの除去工程
硬化工程の後、マンドレルの引抜工程とラッピングテープの除去工程が行なわれる。両工程の順序は、特に限定されるものではないが、ラッピングテープ除去の能率を向上させる観点からは、マンドレルの引抜工程の後にラッピングテープの除去工程を行うことが好ましい。
(7)両端カット工程
この両端カット工程では、前述した(1)〜(6)の各工程を経た硬化積層体の両端部が切断される。この工程により、シャフトの前端3a及び後端3bの各端面が平坦にされる。
(8)研磨工程
研磨工程では、両端が切断された硬化積層体の表面が研磨される。硬化積層体の表面には、前記工程(4)において用いたラッピングテープの跡として螺旋状の凹凸が残っている場合がある。研磨により、このようなラッピングテープの跡としての螺旋状の凹凸が消滅し、硬化積層体の表面を平滑にすることができる。
(9)塗装工程
研磨工程後の硬化積層体に所定の塗装が施される。
以上の工程によりシャフト3が製造される。そして、製造されたシャフトの前端3aは、ゴルフクラブヘッド2の前記ホーゼル部2Bのシャフト差込穴に挿入されかつ固着される。また、シャフトの後端3b側にはグリップ4が固着されることで、ゴルフクラブ1を得ることができる。
表2乃至5の仕様に基づいてゴルフクラブが試作され、これらの性能がテストされた。全てのゴルフクラブは、同一形状のチタン合金製のゴルフクラブヘッド(体積:460cm3)を具えている。
実施例及び比較例のシャフトは、いずれもLS=115cmであり、図3に示される展開図及び繊維の弾性率をベースとして、表1に示される材料を用いて作製された。なお、低弾性繊維には、引張弾性率が10t/mm2の炭素繊維が使用された。また、高弾性繊維には、引張弾性率が24t/mm2、30t/mm2及び45t/mm2の炭素繊維がそれぞれ使用され、これらの重量割合は、実施例1ベースでそれぞれ25%とした。
また、シャフトの製造方法は、前記(1)〜(9)の工程の通りである。各シートa1〜a11において、巻回数、プリプレグの厚さ、プリプレグの繊維含有率、炭素繊維の引張弾性率などが適宜選択された。シャフトの重心位置の調整には、シャフト肉厚の調整で行われた。図7には、実施例2のシャフト径を、図8には、実施例2のねじり剛性値GIの分布が一例として示される。
テスト方法は、次の通りである。
[トータル飛距離]
ヘッドスピードの平均が42m/sのゴルファーがボールを5球打ったときの平均トータル飛距離が採用された。数値が大きいほど良好である。
[トータル飛距離の左右バラツキ]
上記トータル飛距離テストにおいて、目標飛球線方向に対する左右のズレ量(いずれもプラス値である。)が測定された。数値が小さいほど良好である。
[シャフトの前端側強度]
シャフトの前端側強度(T点強度)は、SGマーク試験法に準じて測定した。SG式三点曲げ強度は、製品安全協会が定めるSG式の破壊強度である。図6には、このようなSG式三点曲げ強度の測定方法の説明図が示される。該測定方法では、2つの支持点t1、t2においてシャフト3を下方から支持し、荷重点t3において上方から下方に向かって荷重Fが加えられる。荷重点t3の位置は、支持点t1と支持点t2とを二等分する位置である。この荷重点t3を、測定される点(T点)と一致させて測定が行なわれる。また、T点は、シャフトの前端から90mmの位置であり、このT点で測定が行われる場合、図7における測定スパンは150mmとされる。従って、支持点t1は、チップ端から15mmの点に位置することになる。そして、シャフト3が破損したときの荷重Fの値(ピーク値)が、SG式三点曲げ強度であり、数値が大きいほど良好である。
[シャフトの後端側強度]
上記「シャフトの前端側強度」と同様の要領で、シャフトの後端から175mmの位置(C点)で測定が行われる。なお支持点t1、t2間の距離は300mmとする。数値が大きいほど良好である。
[フィーリングテスト]
ヘッドスピードの平均が42m/sのゴルファーがボールを5球打ったときに感じたフィーリングを以下の4段階で評価した。
4:非常に良い
3:良い
2:悪い
1:非常に悪い
テストの結果が表2乃至4に示される。
Figure 0005244255
Figure 0005244255
Figure 0005244255
Figure 0005244255
テストの結果、実施例のゴルフクラブでは、ボールの飛距離を増大しつつ、フィーリング、シャフトの前端側強度及びシャフトの後端側強度を向上させていることが確認できた。
一方、比較例1では、比LG/LSが小さいため、飛距離が低下しており、また、比較例2では、比LG/LSが大きいため、シャフトの前端側の強度低下していることが分かる。
また、比較例3では、シャフト後端側の曲げ剛性が大きいためフィーリングが悪く、比較例4では、シャフトの後端側の曲げ強度が低下していることが分かる。
また、比較例5では、シャフト重量が小さいため、シャフトの前端及び後端とも曲げ強度が低下している。また、比較例6では、シャフト重量が大きいため、スイングスピードの低下が生じ、ひいては飛距離が低下している。
1 ウッド型のゴルフクラブ
2 ヘッド
3 シャフト
3a シャフトの前端
3b シャフトの後端
G シャフトの重心
LG シャフトの前端からシャフト重心までの距離
LS シャフト全長

Claims (3)

  1. 補強繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトであって、
    シャフト重量が30g以上かつ55g以下であり、
    ゴルフクラブヘッドが装着される側であるシャフトの前端からシャフト重心までの距離LGとシャフトの全長LSとの比LG/LSが0.54以上かつ0.65以下であり、
    シャフトの後端からシャフトの前端側へ300mmの領域である後端領域に含まれる前記補強繊維は、引張弾性率が5t/mm2以上かつ20t/mm2以下の低弾性繊維と、引張弾性率が20t/mm2よりも大かつ50t/mm2以下の高弾性繊維とからなり、
    前記後端領域の補強繊維は、重量比で、前記低弾性繊維が20〜30%、かつ、前記高弾性繊維が80〜70%含まれ、
    シャフトの後端から前端側へ150mmの位置でのねじり剛性値GIが1.8〜3.5kgfm2であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
  2. 前記後端領域の補強繊維は、シャフト軸線に対して傾けられたバイアス繊維を含み、
    該バイアス繊維は、重量比で、後端領域の補強繊維の15〜25%である請求項1記載のゴルフクラブシャフト。
  3. 請求項1又は2に記載されたゴルフクラブシャフトと、その前端側に装着されたゴルフクラブヘッドとを含むことを特徴とするゴルフクラブ。
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