JP6785680B2 - 増幅器 - Google Patents

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Description

この発明は、GaAsデバイスあるいはGaNデバイスといった増幅素子を用いたマイクロ波帯の増幅器に関する。
レーダ装置と通信装置と観測装置とでは広帯域に渡って信号を増幅する増幅器が必要である。
増幅器の広帯域化を実現するための1つの手法として、増幅素子の入力インピーダンスを周波数に関係無く、一定のインピーダンスに変換するプリマッチ回路を用いる方法がある。
特許文献1には、プリマッチ回路が示されている。特許文献1に示されたプリマッチ回路は、一端が増幅素子の一種であるFET(Field Effect Transistor)の入力端子に接続され、他端が接地された第1直列回路であって、第1インダクタと第1抵抗と第1キャパシタとの第1直列回路と、第1直列回路に並列に接続され、第2抵抗と第2インダクタとの第2直列回路とから成る。
特開2002−325021号公報
プリマッチ回路をFETの入力端子に接続し、FETの入力側の等価回路に対応してプリマッチ回路の定数を選ぶ。これにより、プリマッチ回路を介してFET側を見たインピーダンスを周波数によらず一定の抵抗成分のみの値とすることができる。そのため、比較的簡単な構成の入力整合回路を用いた場合であっても広帯域に渡って電源インピーダンスとFETの入力インピーダンスとを整合させることができ、増幅器の広帯域化が実現できる。
従来のプリマッチ回路では、FETの入力側の等価回路が抵抗とキャパシタとの直列回路で表される場合には有効である。しかし、パッケージタイプのFETではパッケージに起因するリードインダクタが存在する。そのため、等価回路が抵抗とキャパシタとインダクタとの直列回路になる。
そのため、従来のプリマッチ回路を用いた増幅器では、リードインダクタの影響により、FETの入力インピーダンスを一定の抵抗成分のみのインピーダンスに変換することができない。その結果、帯域が狭くなってしまう。
この発明は、リードインダクタが存在する場合に、増幅器の広帯域化を実現可能とすることを目的とする。
この発明に係る増幅器は、
増幅素子と、
前記増幅素子と入力端子との間に設けられた入力整合回路と、
前記増幅素子と前記入力整合回路との間に設けられた変換回路と
を備え、
前記変換回路は、
一端が前記増幅素子の入力端子に接続され、他端が接地された第1直列回路であって、抵抗とインダクタとの第1直列回路と、
前記第1直列回路と並列に接続された第2直列回路であって、抵抗とキャパシタとの第2直列回路と
を備える。
この発明では、リードインダクタが存在する場合に、増幅素子の入力インピーダンスをほぼ実数部のみを有する一定のインピーダンスに変換することが可能である。そのため、簡単な入力整合回路を用いた場合であっても、広帯域に渡って電源インピーダンスと増幅素子の入力インピーダンスとを整合させることができ、増幅器を広帯域化することが可能である。
実施の形態1に係る増幅器30の構成図。 実施の形態1に係る増幅器30の等価回路を示す図。 ω=0とω=ωcとω=∞との場合における等価回路を示す図。 実施の形態1に係る増幅器30において、入力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンス軌跡を示す図。 実施の形態1に係る増幅器30において、入力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンスZ1及びインピーダンスZ2のシミューレーション結果を示す図。 実施の形態1に係る増幅器30の入力リターンロスの計算結果を示す図。 変換回路6が無い場合の増幅器1の入力リターンロスの計算結果を示す図。 変形例1に係る増幅器30の構成図。 変形例2に係る増幅器30の構成図。 変形例3に係る増幅器30の構成図。 実施の形態2に係る増幅器30の構成図。 実施の形態2に係る増幅器30の別の構成図。 実施の形態2に係る増幅器30のインピーダンス軌跡を示す図。 実施の形態3に係る増幅器30の構成図。 実施の形態3に係る増幅器30の等価回路を示す図。 図15に示す増幅素子1の出力側の各点における簡略化した等価回路を示す図。 実施の形態3に係る増幅器30において、出力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンス軌跡を示す図。 実施の形態3に係る増幅器30において、出力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンスZ1からインピーダンスZ4のシミューレーション結果を示す図。 実施の形態4に係る増幅器30の構成図。 実施の形態4に係る増幅器30の別の構成図。 実施の形態4に係る増幅器30のインピーダンス軌跡を示す図。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る増幅器30の構成を説明する。
増幅器30は、GaAsデバイス又はGaNデバイスといった増幅素子1と、増幅素子1と入力端子3との間に設けられた入力整合回路2と、増幅素子1と出力端子5との間に設けられた出力整合回路4と、増幅素子1と入力整合回路2との間に設けられた変換回路6とを備える。変換回路6及び入力整合回路2は、マイクロ波集積回路技術を用いて誘電体基板14上に形成されている。
変換回路6は、一端が増幅素子1の入力端子に接続され、他端が接地用キャパシタ9と金属島11とスルーホール10とを介して高周波的に接地された第1直列回路であって、抵抗7とインダクタ8との第1直列回路を有する。また、変換回路6は、一端が増幅素子1の入力端子に接続され、他端が金属島11とスルーホール10とを介して高周波的に接地された第2直列回路であって、抵抗12と整合用キャパシタ13との第2直列回路を有する。
増幅素子1は、パッケージに収納され,マイクロ波帯で十分な利得を有するGaAsデバイス又はGaNデバイスが用いられている。増幅素子1の接地端子は金属ブロック15を介して接地されている。
また、接地用キャパシタ9は、低周波からマイクロ波に至る周波数帯でインピーダンスが十分低くなるような値が選ばれている。金属島11の長さは、マイクロ波帯で波長に比べ十分短く選ばれている。
入力整合回路2は、入力端子3に接続される電源インピーダンスと、変換回路6を含む増幅素子1の入力インピーダンスとを整合させる回路である。出力整合回路4は、出力端子5に接続される負荷インピーダンスと、増幅素子1の出力インピーダンスとを整合させる回路である。
電源インピーダンス及び負荷インピーダンスは、50Ωが選ばれる。
図2を参照して、実施の形態1に係る増幅器30の等価回路を説明する。
増幅素子の入力側は、値Riの抵抗と値Ciのキャパシタとの直列回路として表されることが多い。しかし、増幅素子1はパッケージタイプであるため、さらに値Liのリードインダクタ16が直列接続されたものとして表される。つまり、増幅素子1は、値Liのリードインダクタ16と値Riの抵抗と値Ciのキャパシタとの直列回路として表される。
接地用キャパシタ9の素子値は低周波帯でも十分低インピーダンスとなるような値が選ばれ、かつ、金属島11の長さはマイクロ波帯で無視できる長さが選ばれる。これにより、抵抗7とインダクタ8との第1直列回路は、等価回路的には抵抗7とインダクタ8との直列回路なる。したがって、変換回路6は、抵抗7とインダクタ8との第1直列回路と、抵抗12と整合用キャパシタ13との第2直列回路とが並列接続されたものとして表される。
抵抗7と、インダクタ8と、抵抗12と、整合用キャパシタ13との値を、それぞれR1と、L1と、R2と、C1とする。また、増幅素子1の入力側を見たインピーダンスをZ1とし、変換回路6側を見たインピーダンスをZmとし、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスをZ2とする。
インピーダンスZ1は数1で与えられ、インピーダンスZmは数2で与えられる。ここでω(=2πf)は角周波数である。
Figure 0006785680
Figure 0006785680
図3を参照して、ω=0とω=ωcとω=∞との場合における等価回路を説明する。ωcは、インピーダンスZ1が直列共振し、インピーダンスZmが並列共振する周波数である。
インピーダンスZ1は、数1によりω=0及びω=∞では∞になり、ω=ωcでは抵抗Riが装荷されたものとして表される。
インピーダンスZmは、数2によりω=0では値R1の抵抗が装荷されたものとして表され、ω=ωcでは値R’の抵抗が装荷されたものとして表され、ω=∞では値R2の抵抗が装荷されたものとして表される。値R’は数3で与えられる。
Figure 0006785680
したがって、インピーダンスZ2は、ω=0では値R1の抵抗が装荷されたものとして表され、ω=ωcでは値R’の抵抗と値Riの抵抗との並列回路が装荷されたものとして表され、ω=∞では値R2の抵抗が装荷されたものとして表される。
インピーダンスZ2がω=0とω=ωcとω=∞とで一定の値Rとなる条件を求めるにはR=R1=R2とし、値Rは数4で求まる。
Figure 0006785680
このように変換回路6の並列共振周波数と、リードインダクタ16を含む増幅素子1の入力側を見たインピーダンスZ1の直列共振周波数とをほぼ同じに選び、かつ、値R1及び値R2を数4に示された条件を満たすように選ぶ。これにより、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2は、ω=0とω=ωcとω=∞とにおいて一定の抵抗値Rになる。
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る増幅器30は、インピーダンスZ2は、ω=0とω=ωcとω=∞とにおいて一定の抵抗値Rになる。ω=0とω=ωcとω=∞とにおいて一定の抵抗値Rになる場合、それ以外の周波数帯でもほぼ同等の値となる。したがって、広帯域に渡って周波数特性の小さなインピーダンスが得られる。
図4を参照して、実施の形態1に係る増幅器30において、入力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンス軌跡を説明する。
図4では、実線はリードインダクタ16を含む増幅素子1側を見たインピーダンスZ1を示し、点線は変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2を示す。
インピーダンスZ1は、周波数f1〜f2に渡って、実数部が値Riで一定となり、虚数部のみ大きく時計回りに変化するような軌跡になる。これに対して、インピーダンスZ2は、ほぼ実軸上の値Rに収束する。
図5を参照して、実施の形態1に係る増幅器30において、入力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンスZ1及びインピーダンスZ2のシミューレーション結果を説明する。
図5では、図5の(c)に示すように、ここでは増幅素子1についての値Riと値Ciと値Liとをそれぞれ30Ωと1pFと0.5nHとし、変換回路6についての値R1と値L1と値R2と値C1とをそれぞれ13.7Ωと、0.5nHと、13.7Ωと、1pFとしている。
図5の(a)に示すように、インピーダンスZ1は、周波数1GHz〜21GHzに渡って実数部が30Ω一定となり、虚数部が−155Ω〜60Ωの値を示す。これに対して、インピーダンスZ2は、図5(b)に示すように、実数部が13.7Ω近傍に収束する。
このように変換回路6を用いることにより、増幅素子1の入力インピーダンをほぼ一点に収束させることができる。ここでは周波数範囲を1GHz〜21GHzで計算した場合について示しているが、さらに広帯域に渡って計算した場合であっても同様の結果が得られる。
図6を参照して、実施の形態1に係る増幅器30の入力リターンロスの計算結果を説明する。
図6では、入力整合回路2の一例として、増幅素子1の直列共振周波数7.1GHzで1/4波長を有する3個の伝送線路を用いた場合が示されている。この場合、帯域4.5GHzに渡ってリターンロス20dB以上の特性が得られる。このように変換回路6を用いることで、比較的簡単な構成の入力整合回路2を用いても増幅器の入力リターンロスの広帯域化を図ることができる。
図6では、入力整合回路2を3個の伝送線路で構成した場合について説明したが、さらに伝送線路の数を増やすことにより、さらなる広帯域化を図ることができる。
図7を参照して、変換回路6が無い場合の増幅器1の入力リターンロスの計算結果を説明する。
図7では、図6と同様に、入力整合回路2の一例として、増幅素子1の直列共振周波数7.1GHzで1/4波長を有する3個の伝送線路で構成した場合が示されている。この場合、帯域1.6Hzに渡ってリターンロス20dB以上の特性である。
図6と図7との比較から変換回路6を装荷することにより、装荷しない場合に比べ約3倍と著しく広帯域化を図ることができる。
***他の構成***
<変形例1>
図8を参照して、変形例1に係る増幅器30の構成を説明する。
図8に示す増幅器30は、変換回路6が有する第1の直列回路の素子順が抵抗7、インダクタ8、接地用キャパシタ9から接地用キャパシタ9、インダクタ8、抵抗7に入れ替えられ、第2直列回路の素子順を抵抗12、整合用キャパシタ13から整合用キャパシタ13、抵抗12に入れ替えられている点が図1に示された増幅器30と異なる。
このように素子順を入れ替えた場合であっても変換回路6の機能は同じであり、増幅素子1の入力インピーダンスを1点に収束させることができる。
<変形例2>
図9を参照して、変形例2に係る増幅器30の構成を説明する。
図9に示す増幅器30は、変換回路6を構成する接地用キャパシタ9及び整合用キャパシタ13が、金ワイヤ17で接続するタイプのキャパシタに置き換えられている点が図1に示された増幅器30と異なる。
金ワイヤ17の長さを波長に比べ、十分短く選ぶことにより、機能は図1に示された増幅器30と同じになる。金ワイヤ17を用いるタイプのキャパシタは、高周波特性が良好であるため、特に、高周波帯で変換回路6を実現する場合に有効である。
<変形例3>
図10を参照して、変形例3に係る増幅器30の構成を説明する。
図10に示す増幅器30は、変換回路6を構成するインダクタ8の先端が接地用キャパシタ9を介さずに直接接地された点が図1に示された増幅器30と異なる。
このような構成にすることにより、直流では増幅素子1の入力端子と接地との間に抵抗7が装荷されたものと見なすことができる。そして、増幅素子1の接地端子(例えばソース端子)に抵抗とキャパシタとからなる接地回路18を接続すれば増幅素子1を単一電源で動作させることができる。
このように接地用キャパシタ9を介さずにインダクタ8の先端を直接接地する場合であっても変換回路6は同じである。
実施の形態2.
実施の形態2は、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2を可変にする点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
***構成の説明***
図11を参照して、実施の形態2に係る増幅器30の構成を説明する。
図11に示す増幅器30は、入力整合回路2と変換回路6との間に抵抗19が接続されている点が図1に示された増幅器30と異なる。
図12を参照して、実施の形態2に係る増幅器30の別の構成を説明する。
図12に示す増幅器30は、入力整合回路2と変換回路6との接続点と、接地との間に抵抗20が装荷されている点が図1に示された増幅器30と異なる。
***実施の形態2の効果***
図13に示すように、図11に示された増幅器30において、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2’は、図1に示された増幅器30において、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2よりも高いインピーダンスになる。また、図12に示された増幅器30において、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2’’は、図1に示された増幅器30において、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2よりも低いインピーダンスになる。
このように、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2を可変にできる。そのため、入力端子3に接続する電源インピーダンスと増幅素子1の入力インピーダンスとを整合させるための入力整合回路2の設計の自由度が増える。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2では、増幅素子1の入力インピーダンスをほぼ一定のインピーダンスに収束させるために、変換回路6を増幅素子1と入力整合回路2との間に設けた場合について説明した。
実施の形態3は、増幅素子1の出力インピーダンスをほぼ一定のインピーダンスに収束させるために、変換回路21を増幅素子1と出力整合回路4との間に設ける点が実施の形態1,2と異なる。実施の形態3では、この異なる点を説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
***構成の説明***
図14を参照して、実施の形態3に係る増幅器30の構成を説明する。
増幅器30は、GaAsデバイス又はGaNデバイスといった増幅素子1と、増幅素子1と入力端子3との間に設けられた入力整合回路2と、増幅素子1と出力端子5との間に設けられた出力整合回路4と、増幅素子1と出力整合回路4との間に設けられた変換回路21とを備える。変換回路21及び出力整合回路4は、マイクロ波集積回路技術を用いて誘電体基板14上に形成されている。
変換回路21は、増幅素子1の出力端子と出力整合回路4との間に設けられた第1並列回路であって、抵抗22とインダクタ23との第1並列回路を有する。また、変換回路21は、第1並列回路と出力整合回路4との接続点と、接地との間に設けられた直列回路であって、抵抗24とキャパシタ25との直列回路を有する。
出力整合回路4は、出力端子5に接続される負荷インピーダンスと、変換回路21を含む増幅素子1の出力インピーダンスとを整合させる回路である。
負荷インピーダンスは50Ωが選ばれる。
図15を参照して、実施の形態3に係る増幅器30の等価回路を説明する。
増幅素子1の出力側は、値Roの抵抗と値Coのキャパシタとの並列回路と、この並列回路に直列に接続される値Loのリードインダクタ26とで表される。
変換回路21は、抵抗22とインダクタ23との第1並列回路の一端が増幅素子1の出力端子に接続され、第1並列回路の他端と接地と間には、抵抗24とキャパシタ25との直列回路が接続されたものとして表される。
抵抗22と、インダクタ23と、抵抗24と、キャパシタ25との値を、それぞれR3と、L2と、R4と、C3とする。また、増幅素子1の出力側を見たインピーダンスをZ4とし、リードインダクタ26を介して増幅素子1側を見たインピーダンスをZ5とする。また、変換回路21の一部である抵抗22とインダクタ23との第1並列回路を介して増幅素子1側を見たインピーダンスをZ6とし、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスをZ7とする。
図16を参照して、図15に示す増幅素子1の出力側の各点における簡略化した等価回路を説明する。
図16において、インピーダンスZ4は数5で与えられ、インピーダンスZ5は数6で与えられる。
Figure 0006785680
Figure 0006785680
インピーダンスZ6は数7で与えられる。
Figure 0006785680
数7に示すインピーダンスZ6のうち、数8に示す1項目の虚数部が零となる値R3と値L2との条件を求めるとR3=Ro、L2=Ro×Coになる。
Figure 0006785680
この条件を数7に代入すると、インピーダンスZ6は数9になる。
Figure 0006785680
つまり、図16に示すように、インピーダンスZ6は、値Roの抵抗と値Loのインダクタとの直列回路になる。
インダクタとの直列回路Z7は数10で与えられる。
Figure 0006785680
数10の虚数部が零になる条件を求めるとR4=Ro、C3=Lo/Ro2になる。この条件を数10に代入すると数11になる。
Figure 0006785680
このように、変換回路21の値R3と、値L2と、値R4と、値C3とを決めることにより、変換回路21を介して増幅素子1側を見た等価回路は抵抗Roのみになる。
***実施の形態3の効果***
以上のように、実施の形態3に係る増幅器30は、変換回路21を介して増幅素子1側を見た等価回路は抵抗Roのみになる。したがって、広帯域に渡って周波数特性の小さなインピーダンスが得られる。
図17を参照して、実施の形態3に係る増幅器30において、出力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンス軌跡を説明する。
値Roの抵抗と値Coのキャパシタとの第2並列回路のインピーダンスZ4は、実線で示すように周波数f1から周波数f2へと周波数が高くなるに従い、サセプタンス一定の円を時計方向に回転する。インピーダンスZ4にリードインダクタ26が付加されたインピーダンスZ5は、1点鎖線で示すようにインピーダンスZ4の実数部を維持しつつ、虚数部のみ変化するように時計方向に回転する。インピーダンスZ5に抵抗22とインダクタ23との並列回路が付加されたインピーダンスZ6は、点線で示すように実数部がRoで、虚数部のみ変化するような軌跡になる。そして、インピーダンスZ6に抵抗24とキャパシタ25との直列回路が付加されたインピーダンスZ7は、Roの位置に収束する。
図18を参照して、実施の形態3に係る増幅器30において、出力側の各点から増幅素子1側を見たインピーダンスZ1からインピーダンスZ4のシミューレーション結果を説明する。
図18では、図18の(e)に示すように、増幅素子1の値Roと値Coと値Loとをそれぞれ20Ωと1pFと0.5nHとし、変換回路21の値R3と値L2と値R4と値C3とをそれぞれ20Ωと0.4nHと20Ωと1.25pFとしている。
図18の(a)と図18の(b)と図18の(c)と図18の(d)とは、それぞれインピーダンスZ4とインピーダンスZ5とインピーダンスZ6とインピーダンスZ7と軌跡を示しており、周波数1GHz〜21GHzに渡って計算された軌跡を示す。いずれの軌跡も図17を参照して説明した軌跡と同じであり、インピーダンスZ7は20Ωの1点に収束する。
このように変換回路21を用いることにより、増幅素子1の出力インピーダンスを1点に収束させることができる。実施の形態1において図6を参照して説明したのと同様に、比較的簡単な構成の出力整合回路4を用いても増幅素子1の出力インピーダンスと出力端子5に接続する負荷インピーダンスとを広帯域に整合させることができる。したがって、増幅器30の広帯域化を図ることができる。
抵抗とキャパシタとの並列回路に、直列にリードインダクタが接続される等価回路として表されるFETの出力側には従来のプリマッチ回路を適用できない。そのため、従来は、FETの出力インピーダンスと負荷インピーダンスとを広帯域に渡って整合させることができなかった。しかし、実施の形態3に係る増幅器30によれば、増幅素子1の出力インピーダンスと出力端子5に接続する負荷インピーダンスとを広帯域に整合させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、変換回路6を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ2を可変にする点が実施の形態3と異なる。実施の形態4では、この異なる点を説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
***構成の説明***
図19を参照して、実施の形態4に係る増幅器30の構成を説明する。
図19に示す増幅器30は、出力整合回路4と変換回路21との間に抵抗27が接続されている点が図14に示す増幅器30と異なる。
図20を参照して、実施の形態4に係る増幅器30の別の構成を説明する。
図20に示す増幅器30は、出力整合回路4と変換回路21との接続点と、接地との間に抵抗28が接続されている点が図14に示す増幅器30と異なる。
***実施の形態4の効果***
図21に示すように、図19に示された増幅器30において、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ7’は、図14に示された増幅器30において、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ7よりも高いインピーダンスになる。また、図20に示された増幅器30において、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ7’’は、図14に示された増幅器30において、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ7よりも低いインピーダンスになる。
このように、変換回路21を介して増幅素子1側を見たインピーダンスZ7を可変にできる。そのため、出力端子5に接続する負荷インピーダンスと増幅素子1の出力インピーダンスとを整合させるための出力整合回路4の設計の自由度が増える。
***他の構成***
<変形例4>
実施の形態1,2では、変換回路6を増幅素子1の入力側に接続した場合について説明した。また、実施の形態3,4では、変換回路21を増幅素子1の出力側に接続した場合について説明した。同時に、変換回路6を増幅素子1の入力側に接続し、変換回路21を増幅素子1の出力側に接続してもよい。この場合にも、実施の形態1〜4と同様の効果を得ることができる。
<変形例5>
なお、実施の形態1〜4では、増幅器1について説明した。しかし、変換回路6を検波器、可変減衰器又はリニアライザに、また、変換回路21を高耐電力終端器といったマイクロ波コンポーネントに適用してもよい。
1 増幅素子、2 入力整合回路、3 入力端子、4 出力整合回路、5 出力端子、6 変換回路、7 抵抗、8 インダクタ、9 接地用キャパシタ、10 スルーホール、11 金属島、12 抵抗、13 整合用キャパシタ、14 誘電体基板、15 金属ブロック、16 リードインダクタ、17 金ワイヤ、18 接地回路、19、20 抵抗、21 変換回路、22 抵抗、23 インダクタ、24 抵抗、25 キャパシタ、26 リードインダクタ、27、28 抵抗。

Claims (3)

  1. 増幅素子と、
    前記増幅素子と入力端子との間に設けられた入力整合回路と、
    前記増幅素子と前記入力整合回路との間に設けられた変換回路と
    を備え、
    前記変換回路は、
    一端が前記増幅素子の入力端子に接続され、他端が接地された第1直列回路であって、抵抗とインダクタとの第1直列回路と、
    前記第1直列回路と並列に接続された第2直列回路であって、抵抗とキャパシタとの第2直列回路と
    を備え
    前記増幅素子は、値Liのリードインダクタと値Riの抵抗と値Ciのキャパシタとの直列回路として表され、
    前記変換回路の並列共振周波数と、前記増幅素子の入力側を見た場合のインピーダンスの直列共振周波数との差が基準値よりも小さく、かつ、前記第1直列回路の抵抗の値R1と前記第2直列回路の抵抗の値R2とは同一の値Rであり、前記インダクタの値をL1とし、前記キャパシタの値をC1とすると、前記値RはR +Ri×R +(R−Ri)×L1/C1=0を満たす増幅器。
  2. 前記増幅器は、さらに、
    前記入力整合回路と前記変換回路との間に直列に接続された抵抗
    を備える請求項に記載の増幅器。
  3. 前記増幅器は、さらに、
    前記入力整合回路と前記変換回路との接続点と、接地との間に接続された抵抗
    を備える請求項に記載の増幅器。
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