JP6785228B2 - 多目的な熱処理可能アルミニウム合金、ならびに関連方法及び用途 - Google Patents

多目的な熱処理可能アルミニウム合金、ならびに関連方法及び用途 Download PDF

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Description

本発明は材料科学分野、材料化学分野、冶金学分野、アルミニウム合金分野、アルミニウム作製分野、及び関連分野に関するものである。
関連出願の相互参照
本出願は、2014年11月11日に出願した米国仮特許出願第62/078,027号に基づく利益を主張するものである。当該出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
様々な用途で用いられるアルミニウム合金は、特定の性質を達成する必要がある。例えばアルミニウム合金は、運搬機械のインナーパネル及びアウターパネルの作製に用いられる。アルミニウム合金は、燃費効率の向上をもたらす軽量性、強度、及び他の特性の組み合わせに起因して、この用途に有用である。中でも、運搬機械のインナーパネル及びアウターパネルの作製に用いられるアルミニウム合金は、良好な成形性、塗装または他の仕上げの品質、くぼみ抵抗性、及び自然時効耐性を有する必要がある。運搬機械の作製で使用する合金が再利用可能であることも望ましい。運搬機械のパネルの作製に好適な望ましい性質を有する新規かつ改良された金属合金は、これらの用途に利用できる合金の範囲を広げ、材料のコストを低下させ、アルミニウムの再利用率を向上させ、このような合金の製作における容量限界を減らし、アルミニウムの製作及び使用の環境影響を減らすことができる。
本明細書において使用する「発明(invention)」、「発明(the invention)」、「この発明」、及び「本発明」という用語は、本特許出願及び以下の特許請求の範囲の主題の全てを広く指すよう意図するものである。これらの用語を含む記述は、本明細書に記載の主題を限定しないものとして、または以下の特許請求の意味もしくは範囲を限定しないものとして理解するべきである。包含される本発明の実施形態は、この概要ではなく、特許請求の範囲によって規定される。この概要は、発明の様々な態様を高所から概観したものであり、以下の、発明を実施するための形態の節においてより詳細に説明する概念の一部を紹介するものである。この概要は、特許請求する主題の重要な特徴または不可欠な特徴を特定するよう意図するものではなく、また特許請求する主題の範囲を決定するために分離して用いることを意図するものではない。主題は明細書全体、任意の図面または全ての図面、及び各特許請求項の適切な部分を参照することによって理解するべきである。
本発明は、従来熱処理に好適であると考えられているよりも多い量のMgを含有し、連続溶体化熱処理ラインにて固溶させた場合に時効硬化を示すことができる、改良された熱処理可能アルミニウム合金を提供する。本明細書において提供する改良アルミニウム合金は合金板として製作することができ、従来の合金よりも再利用プロセスに好適とすることができる。本発明の一部の実施形態は、自動車及び他の運搬機械のパネルの作製に好適な改良アルミニウム合金である。本発明の他の一部の実施形態は、アルミニウム合金の斬新な新規の使用及び用途と、アルミニウム合金を作るか、作製するか、または製造する改良された斬新な方法と、プレス加工した板状形態物、運搬機械用パネルなどのアルミニウム合金形態物、物体、及び部品を作製する方法と、である。改良アルミニウム合金から作製する、及び/または本明細書において提供する斬新な方法に従って作製する、アルミニウム合金物体、部品、及び形態物も、本発明の実施形態の中で提供する。
本明細書において提供する本発明の一実施形態は、熱処理を含む方法によって作製する、1.5重量%以上のMgを含むアルミニウム合金である。熱処理方法はT4調質を含むことができる。アルミニウム合金は0.2〜0.4重量%のSiをさらに含むことができる。アルミニウム合金は時効硬化を経ることができる。アルミニウム合金はアルミニウム合金板とすることができる。本明細書において提供する本発明の別の実施形態は、上記のアルミニウム合金板から作製された、プレス加工した板状形態物である。プレス加工した板状形態物は、自動車のパネルとすることができる。本明細書において提供する本発明の一実施形態は、1.5重量%以上のMg及び0.2〜0.4重量%のSiを含むアルミニウム合金板を作製する方法であって、熱処理を含む方法である。この方法はT4調質を含むことができる。得られるアルミニウム合金板は時効硬化を示すことができる。本明細書において説明する本発明のもう1つの実施形態は、上記のアルミニウム合金板をプレス加工することを含む、プレス加工した板状形態物を作製する方法である。プレス加工した板状形態物は、自動車のパネルとすることができる。
アルミニウム合金板の製作に使用する方法の工程を示す模式図である。 自動車の製作において使用する様々なプレス加工板の模式図である。 O質別の合金及び塗装焼付けの合金のDIN引張り特性を示す棒グラフである。 T4質別の合金、2%伸張した合金、及び2%伸張後、185℃で20分間処理した合金の引張り特性を示す棒グラフである。 T4質別の合金、及び塗装焼付け模擬実験(180℃で60分)後の合金の引張り特性を示す棒グラフである。 AA5251−T4合金の時効硬化を示す折れ線グラフである。
この説明においては、AA番号、及び「シリーズ」などの他の関連呼称によって特定される合金に対して参照を行う。アルミニウム及びアルミニウム合金の命名及び特定において最もよく用いられる番号呼称システムを理解するには、The Aluminum Associationから出版されている「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」を参照のこと。AA6111、AA6016、及びAA6022などの6xxxシリーズのアルミニウム合金は、典型的に自動車のアウタースキンパネルの製作に用いられる。
一般論として、6xxxシリーズの合金は比較的高い濃度のSiと、低い濃度のMgとを含有し、熱処理可能であり、時効硬化を示す。時効硬化はこれらの合金に、自動車などの運搬機械用のアウターパネルの作製に好適な強度パラメータを与える。例えばAA5182−OまたはAA5754−OなどのO質別の5xxxシリーズのアルミニウム合金は、多くの場合、その成形性特性に起因して、自動車産業及び関連産業におけるインナーパネルの作製に好ましいものである。5xxxシリーズのアルミニウム合金は、固溶体中にSiを保持する許容性をほとんど有しない。5xxxシリーズのアルミニウム合金にSiを添加する場合は、Mgと組み合わせて鋳造中に粗大なMgSi粒子を形成させる傾向がある。これらの粒子は連続焼なましラインにおいて固溶させて急冷する間に、固溶させてMgとSiの過飽和固溶体を生成させることが困難である。この理由から、5xxxシリーズのアルミニウム合金は比較的低い濃度のSiと、比較的高い濃度のMgとを含有し、高いMg含有量に起因して熱処理不可能であると考えられている。粗大なMgSiの存在は、成形性に対して好ましくない可能性がある。
現在、6xxx及び5xxxのアルミニウム合金は、自動車のパネル及び関連パネルの作製用に容易に組み合わせて再利用することができない。これは、得られる再利用アルミニウム合金が、望ましくない高い濃度のSi(5xxxシリーズのアルミニウム合金と比較して)とMg(6xxxシリーズの合金と比較して)の両方を含有することがあり、よって高いMg濃度に起因して熱処理に適さず、比較的高いSi濃度とMg濃度の組合せに起因して5xxxシリーズ合金の成形性を有しないからである。さらに、5xxxと6xxx合金の組合せから再利用した合金に存在するCu、Mn、Fe、もしくはZn、またはそれらの組合せなどの他の金属が存在することにより、再利用アルミニウム合金の望ましくない特性がもたらされ得る。例えば望ましくない特性の組合せにより、再利用アルミニウム合金は、運搬機械用のインナーパネルまたはアウターパネルのいずれの作製にも不適当となり得る。
発明者は、適切な量のSi及び/またはCuが合金中に存在する場合に、1.5%以上のMgなどの比較的高い濃度のMgを含有する合金が熱処理可能であり、時効硬化を示すことを発見した。この特性により、伝統的な6xxx合金と比較して、比較的大きいマグネシウム含有量を有するアルミニウム合金は、時効硬化が望ましい用途に対し意外かつ有利に好適となる。例えば従来熱処理に好適であると考えられているよりも多い量のMgを含有するが、AA5754またはAA5182などの自動車インナーパネルの作製に伝統的に使用されている5xxxシリーズのアルミニウム合金と比較して少ない量のMgと多い量のSiとを含有する一部のアルミニウム合金は、連続溶体化熱処理ラインにおいて固溶させた場合に時効硬化を示すことができることを発明者は発見した。
発明者の発見は、本明細書に記載する改良アルミニウム合金において実施形態化する。本明細書に記載する改良アルミニウム合金は板として製作することができ、この場合にはそれらを単数形または複数形の「アルミニウム合金板」、「アルミニウム板」、「合金板」、または他の関連用語によって呼ぶことができる。本明細書において使用する「アルミニウム合金」という用語、及び同様の用語は、「アルミニウム合金板」及び同様の用語よりも範囲が広い。言い換えると、アルミニウム合金板はアルミニウム合金の部分集合である。アルミニウム合金板は、板状形態ではない同じ合金と同じ組成または同様の組成を有することができるが、一部の例においては異なる特性を有することができる。これらの特性のうちの一部は、アルミニウム合金板の製作において使用する製造方法及び作製方法によって与えられてもよい。
出願者の発見を実施形態化する改良アルミニウム合金は、6xxxシリーズと同様の時効硬化を示す。この改良アルミニウム合金は、5xxxシリーズのアルミニウム合金の成形性特性と同様の成形性特性も示すことができる。改良アルミニウム合金は熱処理可能である。改良アルミニウム合金は、自動車のパネル及び他の運搬機械のパネルの作製に好適とすることができ、より広く述べると、高Mgの5xxxシリーズの合金が伝統的に使用されている用途に好適とすることができる。本発明の一部の実施形態による改良アルミニウム合金においてSi及び/またはCuの含有量が増加していることは、時効硬化が望ましい用途において有益である。これは、Si及び/またはCuが、自然時効または人工時効中にMgSi粒子及びAlCuMg粒子が析出することに起因して、固溶した合金に硬化を与えることができるからである。Si及び/またはCuに加えていくつかの他の元素が、自動車のパネルの作製に従来使用されている一部の5xxxシリーズの合金よりも多い量で、本明細書に記載の改良アルミニウム合金に存在することができる。このような元素が存在することにより、本明細書に記載の改良アルミニウム合金に有利な特性が与えられ得る。例えばMnの濃度が増加すると分散質の形成が促進されることがあり、これはすべりの分散に役立つことができ、よって成形性が改良される。本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、従来の合金よりも再利用プロセスに好適であることも発明者は発見した。これは、改良アルミニウム合金が、AA5754及びAA5182合金などの従来自動車のパネルの製造に使用されている5xxxシリーズのアルミニウム合金と比較して、比較的多い量のSi、Cu、Fe、またはMnに対して許容性があるからである。したがって改良された再利用プロセスは、発明者の発見のうちの一部を実施形態化するものである。
改良アルミニウム合金に加えて、アルミニウム合金の斬新な新規の使用及び用途と、アルミニウム合金を作るか、作製するか、または製造する改良された斬新な方法と、プレス加工した板状形態物、運搬機械用パネルなどのアルミニウム合金形態物、物体、及び部品を作製する方法と、において発明者の発見は実施形態化する。改良アルミニウム合金から作製する、及び/または本明細書に記載の斬新な方法に従って作製する、アルミニウム合金物体、部品、及び形態物も発明者の発見を実施形態化するものである。
合金
本発明の実施形態による改良アルミニウム合金は、5xxxシリーズの合金のうち少なくとも一部よりも高い濃度のSi、Cu、Fe、Mn、もしくはZnのうちの1つまたは複数と、低い濃度のMgとを含有し、かつ/または少なくとも一部の6xxxシリーズの合金よりも高い濃度のMgを含有するという点で、自動車用途で使用されている従来の合金とは異なる。改良アルミニウム合金の組成を以下の表1に示す。列挙した元素の含有量は、表1に示す範囲下限と範囲上限とによって定められる範囲内とすることができる。範囲下限は、「〜以上」(記号≧)、もしくは「〜超」(記号>)という表現、または「〜から」、「〜よりもおおきい」などの他の関連記号及び表現によって定めることができる。範囲上限は、「〜以下」(記号≦)、「〜未満」(記号<)という表現、または「〜まで」、「〜未満」などの他の関連記号及び表現によって定めることができる。「〜の間」、「〜の範囲の」などの他の種類の表現を使用して範囲を定めることもできる。範囲上限のみによって範囲が定められている場合、一部の例においては、当該元素は存在しなくてもよく、検出可能な量で存在しなくてもよく、またはアルミニウム合金分野で意味のあるものとして従来認識されていないような少ない量で存在してもよいことを理解するべきである。他のいくつかの添加剤及び/または元素が本明細書に記載のアルミニウム合金に存在することができ、それらは必ずしも以下の表に列挙されているわけではないことも理解するべきである。
Figure 0006785228
Figure 0006785228
特性及び利点
アルミニウム合金板を含めた、本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、1つまたは複数の特性を有し、その特性により改良アルミニウム合金は例えば自動車のパネルの作製、またはより広く述べると様々な種類の運搬機械用パネル、さらに広く述べるとプレス加工した板状形態物などの、自動車用途での使用に好適なものとなる。これらの特性のうちの一部は成形性、降伏強度、及び時効硬化である。改良アルミニウム合金は、AA6111、AA6022、またはAA6016などの6xxxシリーズのアルミニウム合金との有利な再利用適合性も有する。「再利用適合性」という表現及び関連用語は、本明細書において、本発明の一部の実施形態による改良アルミニウム合金を、冶金プロセス中に6xxxシリーズの合金(及び、任意選択的に他の合金または元素)と組み合わせて、商業上及び技術上有用なアルミニウム合金を作製することができるという考えを説明するよう使用する。これは、「再利用される」として特徴づけることができる。
成形性及び塗装焼付け反応性
本明細書に記載のアルミニウム合金の成形性特性には、いくつかの変数によって影響を及ぼすことができる。成形性特性としては、深絞り性及び張出し性が挙げられるがこれらに限定されない。成形性特性に影響を及ぼす1変数は、アルミニウム合金の組成である。例えば可鋳性を含めた成形性は、アルミニウム合金中のMg、Cu、及びSiの量によって影響される。Mg、Si、及び/またはCuを合わせた量が多いことにより、概してアルミニウム合金を鋳造すること、及び熱間圧延することがより困難となる。したがってこれらの元素のうちの1つまたは複数の含有量は、所望の成形性特性になるよう変えることができる。成形性に影響を及ぼすことができる他の変数は、作製方法の変形及び条件であり、例えばアルミニウム板の加工工程及び条件、表面シボ加工の方法の工程及び条件、ならびに潤沢剤塗布の方法の工程及び条件などであるが、これらに限定されない。上記の変数のうち1つまたは複数は、所望の成形性特性が得られるよう調節することができる。上記で考察した変数のうち1つまたは複数によって変えることができる別の重要な特性は、アルミニウム合金の塗装焼付け反応性であり、これは塗装硬化プロセス中の強度変化を指す。塗装焼付け反応性は通常、高温にてT4質別の変形材料または無変形材料を時効することによって実験室で試験する。塗装焼付け反応性を決定する正確な模擬試験条件は、自動車会社によって異なる。例えば塗装焼付け反応性は、180℃でアルミニウム合金を時効することによる強度変化として規定することができる。
強度
本発明の実施形態による改良アルミニウム合金は、80〜160MPaの降伏強度(YS)を示すことができ、これは、自動車用途で必要とされる典型的な仕上げ及び塗装部分において、AA5754またはAA5182の降伏強度と同様または同等であり得る。一部の実施形態においては、改良アルミニウム合金の強度は、自動車及び他の運搬機械用のパネルの作製に従来使用されている合金のCu含有量と比較して、アルミニウム合金中のCuの量が増加することによって影響される。
硬度
本明細書に記載の改良アルミニウム合金の特定の実施形態は熱処理可能であり、かつ時効に関連した硬化を示すが、自動車用途で従来使用されている典型的な5xxxアルミニウム合金に匹敵する成形性を示す。5xxxアルミニウム合金は、熱処理可能であること、または熱処理すると時効に関連した硬化を示すことが以前は公知でなかった。本発明の一部の実施形態による改良アルミニウム合金は、従来熱処理可能であるとして認識されているアルミニウム合金よりも高い濃度のMgを含有する。本発明の改良アルミニウム合金の一部の例は、1.5%以上のMgを含有し、熱処理可能である。適切な量のSi及び/またはCuが存在することにより、1.5%以上のMgを含有する改良アルミニウム合金に熱処理可能性及び時効硬化特性が与えられる。これにより、本発明の実施形態による一部の改良アルミニウム合金は、成形性(熱処理可能合金に従来存在しているよりも高いMg濃度によって与えられる)と、T4調質などの熱処理をした際の時効硬化(5xxxシリーズの合金に従来存在しているよりも高いSi濃度によって与えられる)との、意外かつ有利な組合せを得ることが可能になる。
自動車のインナーパネルの製造に従来用いられているものなどの5xxxアルミニウム合金の一部と比較して、一部の実施形態においては、本発明の改良アルミニウム合金は少ない量のMgを含有する。Mgの濃度が低いことにより、製作に必要なMgが少なくなるので、本明細書に記載の改良アルミニウム合金のコスト減少と、このような合金から製造される形態物及び物体のコスト減少とがもたらされ得る。また本明細書に記載の改良アルミニウム合金においてMgの濃度が低いことにより、固溶の間、アルミニウムでのSiの可溶性の改良がもたらされ得る。これは合金の特性に有利に影響を与える。SiとCuは両方とも、時効中のMgSi及びAlCuMgまたはQ(AlMgSiCu)含有粒子の析出に起因して、固溶させた本明細書に記載の改良アルミニウム合金の硬化を改良することができる。
再利用可能性
本発明の改良アルミニウム合金は、自動車のパネルの製造に使用される従来の5xxxシリーズの合金よりも多い量のSiに対して許容性がある。このSiに対する高い許容性、及び/または塗装焼付け反応性を示す本明細書に記載の改良アルミニウム合金の能力により、この改良アルミニウム合金は再利用に好適となり、また再利用に対して6xxx合金と適合性となる。
要するに、本発明の改良アルミニウム合金は、これらの改良合金が様々な用途において従来の高Mgアルミニウム合金に代わって使用されることを可能にする、有利な特性の組合せを有する。本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、様々な用途で利用できる合金の範囲を広げることができる。その用途のうちの1つは、自動車及び他の運搬機械用パネルなどのプレス加工した板状形態物の製造である。また本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、アルミニウム再利用率を増加させ、アルミニウム合金製造のコストを下げ、アルミニウム合金製作の環境影響を減少させることができる。
作製方法
改良アルミニウム合金を作る方法、または作製する方法も、本発明の範囲に含まれる。本明細書に記載の改良アルミニウムは、以下で説明する技術的な工程のうちの少なくとも一部を含む方法によって作製することができる。これらの技術的な工程のうちの少なくとも一部は、改良アルミニウム合金に有利な特性を与えることができる。したがって一部の場合においては、改良アルミニウム合金を説明する際に、方法の工程を含むことが重要である。例えば本明細書に記載の改良アルミニウム合金の例示的な一実施形態はAA5251合金である。発明者による発見の前に、1.5%超のMgを含有するAA5251合金がT4質別の場合に熱処理に好適であり、かつ時効硬化を示すことは公知ではなかった。したがって本明細書に記載の改良アルミニウム合金の例示的な実施形態はT4質別のAA5251合金であり、これをAA5251−T4と呼ぶことができる。
改良アルミニウム合金を作る方法、または作製する方法は、改良アルミニウム合金の物理特性及び/または化学特性を変化させるために熱処理することを含むことができる。熱処理は、アルミニウム合金の加熱及び/または冷却を用いて、硬化などの所望の結果を得ることを含む。本明細書に記載の方法の実施形態はT4調質またはT4P調質を用い、T4調質またはT4P調質は、アルミニウム合金の溶体化熱処理と、実質的に安定的な状態までの自然時効とを含む。T4P調質は、固溶後に含まれる特別な温度的熱処理を指す。この処理は、固溶温度からの制御冷却、または固溶させて1時間以内に50〜110℃の範囲の温度に再加熱することによって行うことができる。他の一部の実施形態においては、T6及びT8調質も使用することができる。
本明細書に記載の方法の説明及び例証は非限定的であることを理解するべきである。本明細書に記載の方法の工程は、様々な様式で組み合わせ、変形させることができ、改良アルミニウム合金またはこのような合金からの形態物及び物体の作製に好適に用いることができる。本明細書において明示的に記載されていないが、冶金分野、ならびにアルミニウムの加工及び作製分野で一般に用いられる方法の工程及び条件も、本明細書に記載の方法に組み入れることができる。
例示的な1方法を図1において模式的に示す。図1に示す方法の工程のうち1つまたは複数を、改良アルミニウム合金を作製する方法に組み入れることができることを理解するべきである。
この段落では、様々な様式で組み合わせることができ、また改良アルミニウム合金の作製で好適に使用することができる1つまたは複数の工程が組み入れられる方法の別例を説明する。改良アルミニウム合金板は、半連続鋳造(Direct chilled;DC)鋳塊から作製する。しかしながら熱間圧延材料を連続鋳造スラブから作製してもよい。DC鋳造鋳塊の表面を削って、鋳塊の両側面の表面近くの偏析層を除去し、500〜575℃の温度で1〜48時間均質化し、その後、熱間圧延及び冷間圧延に付して最終的な厚さとする。改良アルミニウム合金板は、最終的な板の成形性を改良するため、特別な表面シボ加工に付すこともできる。シボ加工は放電ダル加工などであるがこれに限定されない。連続焼なましラインにて、500〜575℃の温度まで3℃/s超で加熱することによって冷間圧延したストリップを固溶させ、その後急冷し、自然時効し、T4質別の板を作製する。溶体化熱処理では合金の組成に応じて、MgSiまたは他の粒子などの可溶粒子を再び溶かしてマトリックス中に戻すことができる。急速の焼入れを行って、溶質及び過剰空格子点の両方に関して過飽和な固溶体を作製する。溶体化温度からの急冷は、強制空冷、水ミスト、または水ミストと強制空冷両方の組合せで行うことができる。50〜110℃の温度でコイリングを行い、その後、10℃/時間以下の速度でコイルを冷却する。コイルは、コイリング温度が確実に50〜110℃となるよう、ストリップの形態で再加熱することができる。固溶させた合金板を酸洗浄またはアルカリ洗浄のいずれかに付し、次に特別な化学物質及び潤滑剤、油、またはワックスで前処理し、その後50〜110℃の温度でコイリングすることが可能である。コイルは、打ち抜きして、図2に示すものなどのインナーパネルのプレス加工に使用することができる。
この段落では、様々な様式で組み合わせることができ、また改良アルミニウム合金の作製で好適に使用することができる1つまたは複数の工程が組み入れられる方法のさらなる別例を説明する。半連続鋳造した合金鋳塊を500℃超で2時間以上均質化し、コイリング温度280〜400℃にて中間的な厚さに熱間圧延し、冷間圧延に1回または複数回通して最終的な厚さにし、圧延のままの表面仕上げとするか、または最適化したシボ加工仕上げを施し、連続焼なましラインにおいてストリップ形態で480℃超の温度にて固溶させ、急冷し、50℃〜120℃でコイリングする。高温コイリング工程は任意選択であり、これを使用して合金の塗装焼付け反応性を改良する。一部の場合においては、固溶させたコイルをプレス加工前に洗浄し、前処理して、潤滑剤を塗布してもよい。
以下の考察は、本明細書に記載の改良アルミニウム合金に対して作製方法の工程が与えることができる有利な特性を説明するために含まれるものである。従来、AA5754またはAA5182合金は、柔軟なO質別で自動車のパネルの製造用に供給されるので、これらの合金から部品を形成させ、その後部品を塗装硬化操作に付すことができる。O質別のAA5754またはAA5182は、塗装焼付け中の回復による軟化を示す。本発明の一部の実施形態による改良アルミニウム合金は、このような軟化を受けず、またはO質別のAA5754もしくはAA5182と同じ程度までの軟化を受けない。本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、成形及び塗装硬化後にAA5754またはAA5182と類似の強度を維持することができる。例えば本発明の改良アルミニウム合金から製造した最終部品での強度特性は、AA5754合金と同様または同等とすることができる。
使用及び用途
本明細書に記載の改良アルミニウム合金の使用及び用途は本発明の範囲に含まれ、本明細書に記載の改良合金から作製した、またはその改良合金を含む物体、形態物、装置及び同様物も含まれる。このような物体、形態物、装置及び同様物を作製、製作または製造する方法も、本発明の範囲に含まれる。例えば本明細書に記載の改良アルミニウム合金の一部の実施形態は、自動車のパネルの製造に好適である。したがって自動車インナーパネル及びアウターパネルを含めた様々な自動車のパネルが本発明の範囲に含まれる。それらは例えば米国特許出願公開第2010/0279143号において記載されており、図2においても示している。
しかしながら改良アルミニウム合金及びこのような合金から製造される物体の使用及び用途は、自動車のパネルに限定されないことを理解するべきである。本明細書に記載の改良アルミニウム合金から他の物体を好適に製造することができる。一例は、概して様々な運搬車両及び他の移動機械に組み込まれるパネルであり、それらは「運搬パネル」または「機械パネル」と呼ぶことができる。例えば運搬トラックに使用されるパネルは、本明細書に記載の改良アルミニウム合金から有利に製造することができる。アルミニウムの運転室を有する運搬トラックは、伝統的にAA5052合金から製作されている。この合金は成形中にストレッチバンド(stretch bands)または降伏点伸びを示す傾向があり、好ましくない表面外観を生じさせる。本発明の一部の実施形態による改良アルミニウム合金は降伏点伸びを示さず、運搬トラックに用いられるパネルの製造用に使用して、有利にAA5052合金と代わることができる。
より広く述べると、本明細書に記載の改良アルミニウム合金の一部の実施形態は、従来の5xxx合金と比較して、リューダース帯(「すべり線」または「引張しわマーク」としても知られる)を示す傾向が少ない。リューダース帯は、引張り応力を受けた金属における塑性変形の局所的な帯である。したがって本明細書に記載の改良アルミニウム合金は、自動車用及び他の運搬車両用、ならびに移動機械用のアウターパネルなどの、リューダース帯が好ましくない部品または物体の製造において有利に用いることができる。
本明細書に記載の合金の一部の実施形態は、複合電子用途に好適である。このような用途の一例は、アルミニウムTVフレームである。より広く述べると、様々なプレス加工板、プレス加工した板状形態物、プレス加工したパネル、または本明細書に記載の改良アルミニウム合金から作製される関連物体は、本発明の実施形態の範囲に含まれる。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するのに役立つであろう。しかしながらその一方で、本発明のどんな限定をも設定するものではない。それとは反対に、その様々な実施形態、変更形態及び等価物の採用を本発明の趣旨から逸脱せずに行ってもよいことをはっきりと理解するべきである。その実施形態、変更形態及び等価物は、本明細書の説明を読了後、当業者が思いついてもよい。以下の実施例において説明する研究中は、別段の定めがない限り、従来の手順に従った。手順の一部を例示目的で、以下で説明する。
実施例1
O質別のAA5251合金の引張り特性試験
Mg1.85%、Fe0.3%、Mn0.28%、及びSi0.29%を含有するアルミニウム鋳塊を540℃で5時間よりも長い時間均質化し、厚さ3.2mmに熱間圧延し、最終的な厚さ1.3mmまで冷間圧延して、340℃で1時間バッチ焼なましを行ってO質別を得た。焼なましをした板の横引張り特性を、DIN試料を用いて測定した。図3には、O質別ならびに塗装焼付け(5%伸張、及び185℃で20分)の両方の合金のDIN引張り特性を示している。合金はO質別では降伏強度(YS)70MPa、最大引張強度(UTS)164MPa、及び全伸び23%を示し、185℃で20分間の時効後に硬化を示さなかった。塗装焼付け質別(5%伸張、及び185℃で20分)においてYSがより大きいのは、伸張による加工硬化と時効による回復の最終結果である。
実施例2
AA5251アルミニウム合金の引張り特性に及ぼす固溶の効果
この実施例では、アルミニウム合金の引張り特性に及ぼす固溶の効果を示す。Mg1.85%、Fe0.3%、Mn0.28%、及びSi0.29%を含有するアルミニウム鋳塊を540℃で5時間よりも長い時間均質化し、厚さ3.2mmに熱間圧延し、最終的な厚さ1.3mmまで冷間圧延した。冷間圧延した厚さ1.3mmの板を560℃で2分間固溶させ、冷却して、直ちに85℃で8時間、予備時効を行った。固溶させた合金の横ASTM特性を、24時間の自然時効後に測定した。図4には、T4質別、2%伸張、ならびに2%伸張及び185℃で20分処理した合金の比較の引張り特性を示している。図3と図4の比較で示されるように、T4質別のアルミニウム合金は、O質別の同等物と比較してより強度が大きかった。T4質別のアルミニウム合金は、2%の伸張に起因して、また伸張試料を185℃で20分間の時効に付した後に、YSの有意な増加を示した。T4質別のアルミニウム合金の引張り特性は、従来のAA5754合金と類似であった。アルミニウム合金の降伏強度は、同様の塗装焼付け処理に付した後、AA5182合金またはAA5754合金の予想強度と類似であった。
実施例3
合金へのCu添加の役割
Mg1.75%、Cu0.78%、Fe0.23%、Mn0.11%、及びSi0.38%を含有するアルミニウム鋳塊を560℃で18時間よりも長い時間均質化し、次に最終的な厚さ1.6mmまで熱間圧延及び冷間圧延し、連続焼なましラインにて540℃で固溶させ、冷却して予備時効した。厚さ1.6mmの板の横引張り特性を、ASTM試料を用いて測定した。
図5には、T4と塗装焼付け(180℃で60分)の両方の合金の引張り特性を示している。実施例1及び2で考察したAA5251合金よりも高い濃度の銅を含有するこの合金は、AA5251合金と比較して有意に強度が大きかった。この実施例で試験した合金は、T4質別では143MPaのYS、284MPaのUTS、及び28%の全伸びを示し、180℃で60分間の時効後は、CuMgAl及びMgSi粒子の析出に起因して有意な硬化を示した。
実施例4
O質別のAA5754と、O及びT質別のAA5251の比較試験
別個の実験において、表3に示す組成を有するAA5754及びAA5251合金のアルミニウム鋳塊を540℃で5時間超の時間均質化し、熱間圧延及び冷間圧延を行ってそれぞれ1mm及び1.3mmの最終厚さにした。AA5754及びAA5251のコイルを連続焼なましラインにて、それぞれ500及び560℃で固溶させた。
実験コイルの引張り試験結果を表4に示す。O質別の従来のAA5754板の、圧延方向に対して0°、45°、及び90°での降伏強度及び最大引張強度は、それぞれ100MPaに近い値と、219〜231MPaの範囲内であることがわかる。O質別のAA5251合金は、AA5754と比較して、歪み硬化指数(n)値以外では低い値を示している。T質別のAA5251合金は、O質別のAA5251合金と比較して、降伏強度及び最大引張強度などの強度特性において有意な改良を示している。強度に関しては、T質別のAA5251合金は、AA5754とAA5251−O質別の間にある。T質別のAA5251合金は、典型的にはAA5251及びAA5754−O質別合金では観測されない塗装焼付け反応性を示している。T質別のAA5251合金において見られた改良は、AA5754の代わりとして、また場合によってはAA5182合金の代わりとして使用できる可能性を提供する。伸び、UTS、及びn値が小さいことによって示される、T質別のAA5251合金のわずかに劣る成形性質は、合金及び方法の組成を最適化すること、好ましい板表面のシボ加工を用いること、または成形中の潤滑剤を選択することを含めた様々な技術によって補うことができる。
Figure 0006785228
Figure 0006785228
実施例5
T4質別のAA5251合金の185℃における時効硬化
T4質別のAA5251合金の時効硬化研究は、180℃に設定した炉に合金の引張試料を置いて行った。異なる時効時間後に試料を炉から取り出した。図6には、合金の180℃での時効硬化挙動を示している。合金は約8時間の時効後に、YS及びUTSにおいてそれぞれ70%及び20%の増加を示した。図6に示した結果は、合金が時効硬化を経たという結論を支持する。
上記で引用した全ての特許、公開物、及び抄録は、参照によりその全体が本明細書に援用される。本明細書において記載する構成要素及び特徴の、異なる配置及び組合せが可能である。同様に、一部の特徴及び下位組合せが有用であり、他の特徴及び下位組合せとの関連なしで使用してもよい。本発明の様々な目的の実行の中で、本発明の様々な実施形態を説明してきた。これらの実施形態は、単に本発明の原理を説明するものであることを認識するべきである。多くの変更形態、及びそれらの適合は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、当業者に容易に明らかとなるであろう。

Claims (3)

  1. 1.5重量%以上1.8重量%未満のMg、0.2〜0.4重量%のSi、0.3重量%までのCu、0.35重量%までのFe0.25重量%までのZn、0.15重量%までのCr、必要に応じて0.4重量%までのMn、を含み、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金板を作製する方法であって、冷間圧延し、500〜575℃の温度で溶体化し、次いで自然時効硬化してT4質別にすることを含む方法。
  2. 更に、アルミニウム合金板をプレス加工することを含む、プレス加工された板状形態物を作製する請求項1記載の方法。
  3. 前記プレス加工された板状形態物が自動車のパネルである、請求項2記載の方法。
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