JP6784528B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
1つの実施形態においては、前記塗工工程が、前記ダイの温度と前記塗工液の温度との差が0.3℃以下の状態で、前記ダイへの前記塗工液の供給を開始することを含む。
1つの実施形態においては、前記塗工工程が、前記基材との間に所定の間隔を空けて設けられたステージに取り付けられた前記ダイであって、前記ダイの吐出口の長手方向における寸法変化に応じて端部の位置が前記ステージに対して相対的に移動可能となるように取り付けられた前記ダイを用いて塗工することを含む。
1つの実施形態においては、前記塗工工程が、2500mm以上の塗工幅で前記塗工液を塗工することを含む。
1つの実施形態においては、前記光学フィルムの厚みが10μm以下である。
1つの実施形態においては、前記基材に塗工した前記塗工液を乾燥させることによって、前記吐出口の長手方向に対応する幅を有する長尺状の樹脂層を得る乾燥工程と、所定の処理を施すことによって前記樹脂層を前記光学フィルムとする処理工程と、を含み、前記塗工工程で、幅方向における厚みの平均値に対する、端部の厚みと中央部の厚みとの差の割合が6%以下となるように塗工液を塗工することを含む。
1つの実施形態においては、前記光学フィルムが偏光膜である。
図2(a)〜図2(c)は、本実施形態の偏光膜の製造方法を工程順に説明するための断面図である。図2(a)〜図2(c)に示すように、偏光膜の製造工程は、長尺状の基材1の一方の面にPVA系樹脂を含有する塗工液を塗工する塗工工程と、塗工後の塗工液を乾燥することによってPVA系樹脂層2’を形成する乾燥工程と、PVA系樹脂層2’に所定の処理を施すことによってPVA系樹脂層2’を偏光膜2とする処理工程と、を含んでいる。上記の工程により、偏光膜2は、偏光膜2と基材1とからなる光学フィルム積層体10の一部として製造される。その後、偏光膜2から基材1を剥離してもよいし、基材1を剥離することなく、基材1を保護膜として残してもよい。なお、このような偏光膜の製造方法の詳細は、例えば、特開2012−73580号公報に記載されている。当該公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
塗工工程では、塗工装置を用いて、後述する塗工条件下で塗工液を塗工することによって、均一な膜厚のPVA系樹脂層を形成することができる。
図3は、本実施形態において用いられ得る塗工装置の構成を示す概略図である。ダイ12は、吐出口14を有する側とは反対側で、ボルト固定部15を介してステージ11に取り付けられている。ボルト固定部15は、ダイ12が不動となるようにダイ12をステージ11に固定する。ステージ11は、コーティングロールとの間に所定の間隔を空けて設けられている。これにより、コーティングギャップをX方向に沿って均一に保つことができ、X方向に沿って均一な厚みで塗工液を塗工することができる。なお、図3に示す例においては、ダイ12は、X方向に沿って一列に並ぶ5つのボルト固定部15を介してステージ11に取り付けられている。
図4は、ダイの温度が上昇したときのダイの形状変化を示す図である。図4は、4000mm幅のダイを、ボルト固定部のみを用いてステージに取り付けた場合と、ボルト固定部およびスライド固定部を用いてステージに取り付けた場合とにおいて、ダイの表面温度が1℃上昇したときの形状変化を、有限要素法(FEM)を用いて求めた結果を示し、横軸はX方向におけるダイの端部からの距離(mm)であり、縦軸は温度上昇に伴うY方向における吐出口の変位量(mm)である。
(1)基材の作製
非晶質ポリエチレンテレフタレート樹脂(A−PET)を厚み200μmの長尺状に製膜し、A−PET基材を得た。
図1および図3に示すような塗工装置を用いて、ポリビニルアルコール(重合度:4200、ケン化度:99.2モル%)を水に溶解した23.1℃の塗工液(濃度7%)を、23℃のダイに供給し、基材を長手方向に搬送しながら基材の他方の面に3500mmの塗工幅で塗工した。塗工後、塗工液を60℃で乾燥させることにより、基材と、帯電防止層と、厚み約10μmのPVA系樹脂層とからなる積層体を得た。
次に、空中延伸処理として、積層体を130℃で2.4倍に空中延伸した(空中延伸工程)。
ダイに供給する塗工液の温度を23.3℃としたこと以外は実施例1と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
基材の幅を約3000mmとし、塗工幅を3000mmとしたこと以外は実施例2と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
ボルト固定部およびスライド固定部によってダイがステージに固定された塗工装置を用いたこと以外は実施例2と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
ダイに供給する塗工液の温度を24℃としたこと以外は実施例3と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
基材の幅を約3500mmとし、塗工幅を3500mmとしたこと以外は比較例1と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
基材の幅を約1500mmとし、塗工幅を1500mmとしたこと以外は比較例1と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
基材の幅を約2000mmとし、塗工幅を2000mmとしたこと以外は比較例1と同様にして光学フィルム積層体を製造した。
なお、ダイおよび塗工液の温度、ならびにPVA系樹脂層の厚みは、以下の通り測定した。また、各実施例、各比較例、各参考例により製造された光学フィルム積層体の偏光膜の光学特性を、以下の通り測定した。
ダイの温度として、塗工工程の開始前、塗工液が供給される前のダイの表面の温度を、熱電対を用いて測定した。また、液温として、ダイに供給される前の塗工液の温度を、熱電対を用いて測定した。さらに、液温−ダイ温度差を、液温からダイの温度を差し引くことにより算出した。
塗工工程の開始後、ダイの温度が上昇し、塗工液の温度と等しくなった状態で塗工された塗工液を乾燥して得られたPVA系樹脂層の厚みを、光干渉式膜厚計で可視光を用いて測定した。PVA系樹脂層の厚みとして、端部および中央部の膜厚を測定した。PVA系樹脂層の中央部の厚みとして、積層体の幅方向における中央部の厚みを測定し、PVA系樹脂層の端部の厚みとして、積層体の長辺から塗工幅×3%の長さだけ内側の位置における厚みを測定した。また、幅方向におけるPVA系樹脂層の膜厚の変動幅として、幅方向における膜厚の平均値に対する、端部の膜厚と中央部の膜厚との差の割合(百分率)を算出した。
得られた光学フィルム積層体に、接着剤を用いて偏光膜の表面にトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フイルム株式会社製、商品名「TD80UL」)を貼合した後、基材および帯電防止層を剥離して、偏光板を作成した。日本分光株式会社製の紫外可視分光光度計「V7100」を用いて、偏光板の透過率を測定した。偏光板の透過率のバラつきが、液晶表示パネルに用いることができる程度に小さい場合には、透過率のバラつき判定結果を良好(○)とし、偏光板の透過率のバラつきが大きい場合には、透過率のバラつき判定結果を不良(×)とした。
2 偏光膜
3 帯電防止層
10 光学フィルム積層体
11 ステージ
12 ダイ
13 塗工液供給管
14 吐出口
15 ボルト固定部
20 塗工装置
Claims (6)
- 光学フィルムを形成する樹脂を含有する塗工液を連続的にダイに供給し、前記ダイを介して前記塗工液を基材に塗工する塗工工程を含む、光学フィルムの製造方法であって、
前記塗工工程が、前記ダイの温度と前記塗工液の温度との差が1℃未満の状態で、前記ダイへの前記塗工液の供給を開始することを含み、
前記光学フィルムが偏光膜である、光学フィルムの製造方法。 - 前記塗工工程が、前記ダイの温度と前記塗工液の温度との差が0.3℃以下の状態で、前記ダイへの前記塗工液の供給を開始することを含む、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記塗工工程が、前記基材との間に所定の間隔を空けて設けられたステージに取り付けられた前記ダイであって、前記ダイの吐出口の長手方向における寸法変化に応じて端部の位置が前記ステージに対して相対的に移動可能となるように取り付けられた前記ダイを用いて塗工することを含む、請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記塗工工程が、2500mm以上の塗工幅で前記塗工液を塗工することを含む、請求項1〜3の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記光学フィルムの厚みが10μm以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記基材に塗工した前記塗工液を乾燥させることによって、前記ダイの吐出口の長手方向に対応する幅を有する長尺状の樹脂層を得る乾燥工程と、
所定の処理を施すことによって前記樹脂層を前記光学フィルムとする処理工程と、を含み、
前記塗工工程で、幅方向における厚みの平均値に対する、端部の厚みと中央部の厚みとの差の割合が6%以下となるように塗工液を塗工することを含む、請求項5に記載の光学フィルムの製造方法。
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