JP6784384B2 - 固定装置、回転体支持機構及び椅子 - Google Patents
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Description
本開示は、組み付けを容易なものとすることができる技術を提供する。
上記固定装置において、前記保持部は、前記1つ以上の外嵌部と前記回転体との間に位置し、前記回転体と接触する接触面を有していてもよい。
上記固定装置において、前記回転軸及び前記少なくとも1つの外嵌部は、該少なくとも1つの外嵌部が前記回転軸の外側に嵌められた状態において、前記回転軸の中心軸を中心とした相対的な回転変位が抑制されるように構成されていてもよい。
上記固定装置において、前記少なくとも1つの外嵌部は、前記取付部が前記被取付部に締結された状態において、前記回転体を前記支持体の方向に押圧するバネ部材を含む構成であってもよい。
本開示の第2の態様は、支持体と、一端が前記支持体に支持される回転軸と、前記回転軸の外周面を摺動して回転する回転体と、前記回転体が前記回転軸から脱落することを抑制する固定装置と、を備える回転体支持機構であって、前記固定装置は、雄ねじ、及び、雌ねじ、のいずれか一方を有する取付部であって、前記支持体に備えられ、雌ねじ、及び、雄ねじのいずれか一方を有する被取付部に対して締結された状態において、前記回転体の脱落を抑制する取付部と、前記回転軸の外側に嵌められる少なくとも1つの外嵌部と、前記取付部と、前記少なくとも1つの外嵌部と、を所定の位置関係に保つ保持部と、を備え、前記所定の位置関係とは、前記取付部の有する前記雄ねじ及び前記雌ねじのいずれか一方の軸と、前記被取付部の有する前記雌ねじ及び前記雄ねじのいずれか一方の軸と、が同一直線上に位置する場合において、前記直線と直交する平面に前記回転軸及び前記少なくとも1つの外嵌部を投影したときに、(i)前記少なくとも1つの外嵌部における前記回転軸が挿入される開口に前記回転軸が収まる位置関係、及び、(ii)前記直線を中心に前記少なくとも1つの外嵌部を回転させたときに、前記開口に前記回転軸が収まる状態となり得る位置関係、のうちの少なくともいずれか一方である、回転体支持機構である。
本開示の第3の態様は、少なくとも座体を支持する支持体と、一端が前記支持体に支持される回転軸と、前記回転軸の外周面を摺動して回転する前記座体と、前記座体が前記回転軸から脱落することを抑制する固定装置と、を備える椅子であって、前記固定装置は、雄ねじ、及び、雌ねじ、のいずれか一方を有する取付部であって、前記支持体に備えられ、雌ねじ、及び、雄ねじのいずれか一方を有する被取付部に対して締結された状態において、前記回転体の脱落を抑制する取付部と、前記回転軸の外側に嵌められる少なくとも1つの外嵌部と、前記取付部と、前記少なくとも1つの外嵌部と、を所定の位置関係に保つ保持部と、を備え、前記所定の位置関係とは、前記取付部の有する前記雄ねじ及び前記雌ねじのいずれか一方の軸と、前記被取付部の有する前記雌ねじ及び前記雄ねじのいずれか一方の軸と、が同一直線上に位置する場合において、前記直線と直交する平面に前記回転軸及び前記少なくとも1つの外嵌部を投影したときに、(i)前記少なくとも1つの外嵌部における前記回転軸が挿入される開口に前記回転軸が収まる位置関係、及び、(ii)前記直線を中心に前記少なくとも1つの外嵌部を回転させたときに、前記開口に前記回転軸が収まる状態となり得る位置関係、のうちの少なくともいずれか一方である、椅子である。
[1.実施形態]
[1−1.全体構成]
椅子1は、図1に示すように、背もたれ2と、座体3と、左右一対の脚部4と、脚部4を左右方向に連結する支持フレーム5と、を備え、同一の椅子1を前後方向に重ねる収納、いわゆるネスティングが可能なネスティングチェアーである。脚部4は左右対称形である。座体3が、回転体に相当する。
一対の背側連結片11、及び、一対の支持側連結片13は、座体3の後端側を左右から挟む位置関係で配置され、この座体3を、左右方向に延びる後述する軸部材40を回転軸として回動可能に固定している。これにより、座体3は、図1A、図1Cに示される、着座面が地面に沿った面となるように倒す使用状態と、図1Bに示される、着座面を地面と交差する面となるように座体3を跳ね上げる収納状態と、の間で回動可能となる。以下の説明では、背側連結片11と支持側連結片13とを合わせて座支持部15と記載する。
図2A及び図2Bに示されるように、座支持部15は、支持側連結片13が背側連結片11の内部に挿入される形で連結してなるものである。
[1−3.軸部材の構成]
図5A〜図5Dに示されるように、軸部材40は、筒状の部材であって、軸貫通孔41が形成されている。なお、ここでいう筒状とは、中空状であって、両端に開口が形成されている形状をいう。
[1−4.固定装置の構成]
図6A、図6Bに示されるように、固定装置50は、座金60、カメ座金70、軸ボルト80、ケース90を有する。ケース90は、軸カバー91と、軸キャップ92と、を有する。なお、座金60及びカメ座金70が外嵌部に相当し、軸ボルト80が取付部に相当し、ケース90が保持部に相当する。またカメ座金70がバネ部材に相当する。
カメ座金70は、図7D〜図7Fに示されるように、環状の板状の部材である。カメ座金70の中央には開口71が形成されている。このカメ座金70は、例えば金属で形成することができる。このカメ座金70が、外嵌部の一例である。
カメ座金70は、図7E、図7Fから明らかなように、平面状ではなく、1つの側面から見て円弧状に折り曲げられた曲面状である。
ネジ頭81は、円板状の部材である。軸体82は、ネジ頭81から延び出す円柱状の部材である。雄ねじ83は、軸体82の延び出した先端側の側面に形成されている。六角溝84は、ネジ頭81における軸体82が延び出す面とは反対側の面に形成されている。
軸カバー91は、図9A〜図9Dに示されるように、環状の部材であって、中心に第1開口部93が形成される円形の板状の円板部94と、円板部94の外縁部から、円板部94と直交するように延び出し、筒体を形成する外周部95と、を有する。外周部95の内側には、円周方向に長さを有し、間隔を空けて配置される複数の突起96が形成されている。第1開口部93が、第1の開口に相当する。
図10Aは、雄ねじ83の中心軸、つまり軸体82の中心軸と、雌ねじ34の中心軸と、がいずれも直線A上に位置する場合において、上記直線Aと直交する平面に軸部材40及び座金60を投影した図である。この場合とは、例えば、雄ねじ83と雌ねじ34とを締結させて固定装置50を座支持部15に取り付けようとして、雄ねじ83と雌ねじ34の中心軸を同一直線上に位置させた状態や、締結の過程の状態、締結が完了した状態などが該当する。
また図10Bは、図10Aと同様の場合において、軸部材40とカメ座金70とを上記平面に投影した図である。カメ座金70の開口71には40が収まる。このような位置関係が、上述した所定の位置関係の一例である。
第1開口部93は、六角溝84に対して挿入される六角レンチ等の工具を挿入可能に構成されており、そのような工具を使用することにより、軸ボルト80の操作が可能となる。また第2開口部97は、雄ねじ83及び軸部材40が通過可能に構成されている。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)本実施形態の椅子1は、固定装置50を座支持部15に取り付けることによって、座体3が座支持部15から脱落することを抑制できる。ケース90には座金60及びカメ座金70が、軸ボルト80に対して所定の位置関係で配置されているため、それらを同時にかつ容易に取り付けることができる。
(1c)ケース90には、軸ボルト80の軸体82が通過するための第2開口部97が形成されているため、座支持部15への固定装置50の取り付けを容易に実現することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、図12Aに示されるように、回転軸131が支持側連結片13と一体に構成されており、回転軸131の先端に雌ねじ132が形成される構成であってもよい。なお、この場合は、背側連結片11と支持側連結片13は上記実施形態よりも上方にて接続している。この場合では支持側連結片13が支持体に相当する。
(2d)上記実施形態では、座金60及びカメ座金70の両方が用いられる固定装置50を例示したが、いずれか一方のみが用いられる構成であってもよいし、他の部品、特に軸部材40の外側に嵌められる部品が用いられる構成であってもよい。例えば、波バネ、皿バネなどを用いることにより、カメ座金70と同様に、座体3の回転の摩擦力を調整することができる。また、巻きばねを用いて座体3が収納状態となるように付勢することにより、座体3の跳ね上げを行いやすくしたり、自動的に収納状態となるようにしたりすることができる。
Claims (8)
- 一端が支持体に支持される回転軸の外周面を摺動して回転する回転体が前記回転軸から脱落することを抑制する固定装置であって、
雄ねじ、及び、雌ねじ、のいずれか一方を有する取付部であって、前記支持体に備えられ、雌ねじ、及び、雄ねじのいずれか一方を有する被取付部に対して締結された状態において、前記回転体の脱落を抑制する取付部と、
前記回転軸の外側に嵌められる外嵌部であって、前記回転軸が挿入可能な開口が形成された少なくとも1つの外嵌部と、
前記取付部と、前記少なくとも1つの外嵌部と、を所定の位置関係に保つ保持部と、を備え、
前記所定の位置関係とは、前記取付部を前記被取付部に締結させるときに、前記少なくとも1つの外嵌部における前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係であって、(i)前記回転軸を基準とした前記外嵌部の回転位置に関わらず、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、及び、(ii)前記外嵌部が前記回転軸に対して所定の回転位置であるときに、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、のうちの少なくともいずれか一方である、固定装置。 - 請求項1に記載の固定装置であって、
前記保持部は、前記取付部及び前記少なくとも1つの外嵌部の周囲を囲う形状であって、少なくとも、前記取付部を操作するための第1の開口と、前記取付部と前記被取付部とを締結するための雄ねじが通過するための第2の開口と、が形成されている、固定装置。 - 請求項2に記載の固定装置であって、
前記保持部は、前記1つ以上の外嵌部と前記回転体との間に位置し、前記回転体と接触する接触面を有している、固定装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固定装置であって、
前記回転軸は、貫通孔が形成された筒状の部材であって、
前記被取付部は前記支持体に形成される雌ねじであって、
前記取付部は、前記雌ねじに対して締結可能に構成された雄ねじを有しており、該雄ねじが前記回転軸の前記貫通孔を通過して前記雌ねじに締結される、固定装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固定装置であって、
前記回転軸及び前記少なくとも1つの外嵌部は、該少なくとも1つの外嵌部が前記回転軸の外側に嵌められた状態において、前記回転軸の中心軸を中心とした相対的な回転変位が抑制されるように構成されている、固定装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固定装置であって、
前記少なくとも1つの外嵌部は、前記取付部が前記被取付部に締結された状態において、前記回転体を前記支持体の方向に押圧するバネ部材を含む、固定装置。 - 支持体と、
一端が前記支持体に支持される回転軸と、
前記回転軸の外周面を摺動して回転する回転体と、
前記回転体が前記回転軸から脱落することを抑制する固定装置と、を備える回転体支持機構であって、
前記固定装置は、
雄ねじ、及び、雌ねじ、のいずれか一方を有する取付部であって、前記支持体に備えられ、雌ねじ、及び、雄ねじのいずれか一方を有する被取付部に対して締結された状態において、前記回転体の脱落を抑制する取付部と、
前記回転軸の外側に嵌められる外嵌部であって、前記回転軸が挿入可能な開口が形成された少なくとも1つの外嵌部と、
前記取付部と、前記少なくとも1つの外嵌部と、を所定の位置関係に保つ保持部と、を備え、
前記所定の位置関係とは、前記取付部を前記被取付部に締結させるときに、前記少なくとも1つの外嵌部における前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係であって、(i)前記回転軸を基準とした前記外嵌部の回転位置に関わらず、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、及び、(ii)前記外嵌部が前記回転軸に対して所定の回転位置であるときに、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、のうちの少なくともいずれか一方である、回転体支持機構。 - 少なくとも座体を支持する支持体と、
一端が前記支持体に支持される回転軸と、
前記回転軸の外周面を摺動して回転する前記座体と、
前記座体が前記回転軸から脱落することを抑制する固定装置と、を備える椅子であって、
前記固定装置は、
雄ねじ、及び、雌ねじ、のいずれか一方を有する取付部であって、前記支持体に備えられ、雌ねじ、及び、雄ねじのいずれか一方を有する被取付部に対して締結された状態において、前記座体の脱落を抑制する取付部と、
前記回転軸の外側に嵌められる外嵌部であって、前記回転軸が挿入可能な開口が形成された少なくとも1つの外嵌部と、
前記取付部と、前記少なくとも1つの外嵌部と、を所定の位置関係に保つ保持部と、を備え、
前記所定の位置関係とは、前記取付部を前記被取付部に締結させるときに、前記少なくとも1つの外嵌部における前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係であって、(i)前記回転軸を基準とした前記外嵌部の回転位置に関わらず、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、及び、(ii)前記外嵌部が前記回転軸に対して所定の回転位置であるときに、前記開口に前記回転軸が挿入可能な位置関係、のうちの少なくともいずれか一方である、椅子。
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