JP6784210B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

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本発明は、車両において表示光像を投影部材へ投影することで、表示光像を車室内の乗員により視認可能に虚像表示する車両用表示装置に、関する。
従来、表示光像を虚像表示する車両用表示装置において投影部材の下方に配置される反射鏡ユニットは、投射ユニットから投射された表示光像を反射して投影部材に投影させる。
こうした車両用表示装置の一種として特許文献1の開示装置では、照度データが閾値を超えた場合の対策として、投射ユニットである表示素子に反射鏡ユニットを介して外光が照射されないような位置にまで、反射鏡ユニットを電気駆動させている。またあるいは特許文献1の開示装置では、外光に関する照度データが閾値を超えた場合の対策として、表示素子の光源を消灯又は減光させている。これらの各対策によれば、外光による表示素子の熱破損を抑制することが可能となっている。
特開2013−224068号公報
しかし、特許文献1の開示装置では、反射鏡ユニットによる外光の反射光を表示素子に照射させない、即ち到達させないためには、反射鏡ユニットの駆動範囲を表示光像の虚像表示に必要な範囲よりも増大させなければならず、大型化を招くおそれがあった。そこで、反射鏡ユニットの駆動範囲を虚像表示の必要範囲に制限して小型化を図ろうとすると、照度データが閾値を超える間は反射鏡ユニットを電気駆動し続けなければならなくなる。そのため、特に車両のパワースイッチがオフされている状態では、車両の電源における電力を浪費するおそれがあった。
一方、車両のパワースイッチがオンされている状態にて特許文献1の開示装置が作動すると、照度データが閾値を超えるだけで、反射鏡ユニットが電気駆動されて表示光像の虚像表示が阻害されてしまうことから、車両の乗員に違和感を与えるおそれがあった。また特許文献1の開示装置では、パワースイッチがオンされている状態にて照度データが閾値を超えるだけで、光源が消灯又は減光して虚像表示が阻害されてしまうことから、乗員に違和感を与えるおそれがあった。
以上より本発明の目的は、外光による熱破損と共に、大型化及び電力浪費を抑制する車両用表示装置を、提供することにある。
また本発明の他の目的は、外光による熱破損を抑制すると共に、乗員に与える違和感を軽減する車両用表示装置を、提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
まず、開示された第一発明は、
上方へ向かうほど鉛直軸(Av)よりも前方に感度軸(Al)が傾斜している光量センサ(28,1028)を搭載した車両(2)において表示光像(10)を投影部材(5)へ投影することにより、表示光像を車室(2a)内の乗員により視認可能に虚像表示する車両用表示装置(1)であって、
表示光像を投射する投射ユニット(24)と、
投影部材の下方に配置され、投射ユニットから投射された表示光像を反射して投影部材に投影する反射鏡ユニット(260)と、
車両において反射鏡ユニットの光軸(Ar)が上方へ向かうほど鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲(ΔD)にて、反射鏡ユニットを電気駆動する駆動ユニット(262)と、
駆動ユニットを制御して反射鏡ユニットを電気駆動させる駆動条件(Cd)が成立する条件成立範囲(ΔL)から、光量センサにより感知される光量が外れているか否かを判定する判定ユニット(S104,S2109,S3111,S7104,S7109,S7111)と、
車両のパワースイッチがオフされている状態を含む特定車両状態にて、光量センサにより感知される光量が条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定を、判定ユニットが下した場合に、駆動ユニットを制御して反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する禁止制御ユニット(S101,S108,S4101,S7108)とを、備える。
このような第一発明によると、車両において光量センサの感度軸が上方へ向かうほど鉛直軸よりも前方に傾斜しているのに対し、同車両において光軸が上方へ向かうほど鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲にて反射鏡ユニットが駆動される。故に、車両前方に位置する高度の高い太陽から車室内に入射した外光は、感度軸の前方傾斜している光量センサによって光量を大きく感知され易くなると共に、光軸の後方傾斜する駆動範囲の反射鏡ユニットには入射し難くなる。この場合、反射鏡ユニットによる外光の入射光は、投射ユニットへの到達、ひいては熱破損を抑制され得る。
そこで第一発明によると、車両のパワースイッチがオフされている状態を含んだ特定車両状態にて、光量センサによる感知光量が条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定が下された場合には、反射鏡ユニットの電気駆動が禁止される。故に、光量センサによって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニットに外光が入射し難くなる熱破損抑制下では、反射鏡ユニットの電気駆動が停止することになるので、当該電気駆動は、光量センサによる感知光量が条件成立範囲内となる外光状況に制限され得る。これによれば、反射鏡ユニットの駆動範囲を可及的に制限して小型化を図ったとしても、パワースイッチのオフ状態にて車両電源での電力浪費を抑制することができる。
したがって、以上の如き第一発明では、外光による熱破損と共に、大型化及び電力浪費を抑制することが可能である。
次に、開示された第二発明は、
上方へ向かうほど鉛直軸(Av)よりも前方に感度軸(Al)が傾斜している光量センサ(28,1028)を搭載した車両(2)において表示光像(10)を投影部材(5)へ投影することにより、表示光像を車室(2a)内の乗員により視認可能に虚像表示する車両用表示装置(1)であって、
表示光像を投射する投射ユニット(24)と、
投影部材の下方に配置され、投射ユニットから投射された表示光像を反射して投影部材に投影する反射鏡ユニット(260)と、
車両において反射鏡ユニットの光軸(Ar)が上方へ向かうほど鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲(ΔD)にて、反射鏡ユニットを電気駆動する駆動ユニット(262)と、
駆動ユニットを制御して反射鏡ユニットを電気駆動させる駆動条件(Cd)が成立する条件成立範囲(ΔL)から、光量センサにより感知される光量が外れているか否かを判定する判定ユニット(S104,S2109,S3111,S7104,S7109,S7111)と、
車両のパワースイッチがオンされている状態を含んだ特定車両状態にて、光量センサにより感知される光量が条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定を、判定ユニットが下した場合に、駆動ユニットを制御して反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する禁止制御ユニット(S108,S4101,S7108)とを、備える。
このような第二発明によると、車両において光量センサの感度軸が上方へ向かうほど鉛直軸よりも前方に傾斜しているのに対し、同車両において光軸が上方へ向かうほど鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲にて反射鏡ユニットが駆動される。故に、車両前方に位置する高度の高い太陽から車室内に入射した外光は、感度軸の前方傾斜している光量センサによって光量を大きく感知され易くなると共に、光軸の後方傾斜する駆動範囲の反射鏡ユニットには入射し難くなる。この場合、反射鏡ユニットによる外光の入射光は、投射ユニットへの到達、ひいては熱破損を抑制され得る。
そこで第二発明によると、車両のパワースイッチがオンされている状態を含んだ特定車両状態にて、光量センサによる感知光量が条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定が下された場合には、反射鏡ユニットの電気駆動が禁止される。故に、光量センサによって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニットに外光が入射し難くなる熱破損抑制下では、反射鏡ユニットの電気駆動が停止することになるので、当該電気駆動は、光量センサによる感知光量が条件成立範囲内となる外光状況に制限され得る。これによれば、パワースイッチのオン状態にて反射鏡ユニットの電気駆動により表示光像の虚像表示が阻害される機会を、可及的に制限することができる。
したがって、以上の如き第二発明では、外光による熱破損を抑制すると共に、乗員に与える違和感を軽減することが可能である。
第一実施形態による車両用表示装置を搭載した自車両の車室内を示す内観図である。 第一実施形態による車両用表示装置を示すブロック図である。 第一実施形態による反射鏡ユニットの作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による車両用表示装置に想定される外光状況を説明するための模式図である。 第一実施形態による車両用表示装置に想定される外光状況を説明するための模式図である。 第一実施形態による車両用表示装置に想定される外光状況を説明するための模式図である。 第一実施形態による条件成立範囲について説明するためのグラフである。 第二実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第三実施形態による車両用表示装置を示すブロック図である。 第三実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第四実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第五実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第六実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 第七実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 図11の変形例を示すフローチャートである。 図14の変形例を示すフローチャートである。 図15の変形例を示すフローチャートである。 図15の変形例を示すフローチャートである。 図15の変形例を示すフローチャートである。 図10の変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による車両用表示装置1は、図1,2に示すように車両2に搭載される。この車両用表示装置1の図3に示す鉛直軸Avは、水平面上の車両2において鉛直方向に延伸する軸として、定義される。そこで以下の説明では、鉛直軸Avに沿う方向を車両用表示装置1の上下方向といい、鉛直軸Avに実質垂直な方向を同装置1の横方向という。
図1,2に示すように車両用表示装置1は、車両2の車室2a内にて表示光像10を虚像表示するために、ヘッドアップディスプレイ(HUD(Head Up Display))20、及びHCU(HMI(Human Machine Interface) Control Unit)30を組み合わせて、構成されている。HUD20は、車室2a内のうち運転席3の前方に設置されている。HUD20は、ハウジング22、投射ユニット24、及び光学系26を備えている。
中空状のハウジング22は、車室2a内にてインストルメントパネル4に取り付けられている。ハウジング22は、HUD20の他の要素24,26等を収容している。ハウジング22において車両2のフロントウインドシールド5と上下に対向する箇所には、図2に示す透光性の出射窓22aが設けられている。
投射ユニット24は、例えば液晶式又はレーザ走査式等のプロジェクタである。投射ユニット24は、例えば液晶画面又は走査スクリーン等の光像形成面24aにて形成したカラー画像を、表示光像10として投射する。こうして形成される表示光像10は、例えば図1に示す車速情報及びエンジン回転数情報といった運転状態情報の他に、経路案内情報及び渋滞情報といったナビゲーション情報、速度標識情報といった交通標識情報、並びに天候情報及び路面情報といった走行環境情報等を表す。尚、これらの情報以外にも表示光像10は、例えば車室2a内に提供される音楽情報、映像情報及びモバイル通信情報等を表してもよい。
図2に示すように光学系26は、反射鏡ユニット260及び駆動ユニット262を含んでいる。光学系26は、それらユニット260,262以外の他の光学要素(例えば偏光ユニットや、反射鏡ユニット260よりも前段側の鏡ユニット又はレンズユニット等)を、図2の如く含んでいなくてもよいし、図示はしないが含んでいてもよい。
反射鏡ユニット260は、本実施形態では可動式の凹面鏡であるが、例えば可動式の平面鏡等であってもよい。反射鏡ユニット260は、ハウジング22に収容されることで、車室2a内にてフロントウインドシールド5の下方に配置されている。反射鏡ユニット260は、回転軸部260a及び反射面部260bを有している。回転軸部260aは、横方向に延伸する状態で、ハウジング22により直接的に又は図示しない軸受部材を介して間接的に、軸受けされている。これにより反射鏡ユニット260は、回転軸部260aの中心線まわりに回転駆動可能となっている。
ここで反射鏡ユニット260の駆動範囲ΔDは、後に詳述する駆動ユニット262により、図3にて模式的に示す所定範囲に制限されている。この駆動範囲ΔDにて、図3に実線で示す基準駆動位置D0は、同図にそれぞれ破線で示す駆動範囲ΔDの上限駆動位置Duと下限駆動位置Dlとの間の中央位置に、設定されている。
図2,3の如く滑らかな曲面状に凹む反射面部260bは、光を反射可能に形成されている。反射面部260bの光軸Arは、車両2において上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも後方に傾斜する状態を、駆動範囲ΔD内の任意の駆動位置にて実現する。これにより駆動範囲ΔD内の反射面部260bは、出射窓22aを通してフロントウインドシールド5と上下に対向可能となっている。
図2に示すように反射面部260bには、投射ユニット24の光像形成面24aから直接的又は光学系26の他の光学要素を介して間接的に、表示光像10が入射される。入射された表示光像10は、反射面部260bにより拡大されて出射窓22a側へと反射される。反射された表示光像10は、出射窓22aを透過することで、運転席3よりも前方のフロントウインドシールド5に投影される。その結果、「投影部材」としてのフロントウインドシールド5により反射される表示光像10は、車室2a内にて運転席上の乗員により知覚される。これにより、フロントウインドシールド5よりも前方にて結像される表示光像10の虚像は、図1に示すように、車室2a内にて運転席3上の乗員により視認可能に表示される。
図2に示す駆動ユニット262は、例えば電動モータ及び減速歯車機構等を主体に、構成されている。駆動ユニット262の出力軸262aは、反射鏡ユニット260の回転軸部260aに連結されている。駆動ユニット262の入力端子262bは、HCU30と直接的に又は車内ネットワークを介して間接的に、電気接続されている。駆動ユニット262は、入力端子262bへの通電をHCU30により制御されることで、出力軸262aを回転軸部260aと共に回転駆動する。このとき回転軸部260aの回転駆動を駆動範囲ΔDに制限するように、図示しない駆動ストッパが駆動ユニット262に設けられている。
以上の構成により駆動ユニット262は、図3の如く上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも後方に光軸Arの傾斜する範囲となる駆動範囲ΔDにて、反射鏡ユニット260の回転軸部260aを電気駆動する。その結果、駆動範囲ΔDのうち反射鏡ユニット260の駆動位置に応じて、表示光像10の虚像表示位置が調整されることとなる。
さて、図2,3に示すように本実施形態のHUD20は、ハウジング22に収容される光量センサ28をさらに備えた状態にて、車両2に搭載されている。光量センサ28は、例えばフォトトランジスタ又はフォトダイオード等を主体に、構成されている。光量センサ28は、光を感知する感知面28aを有している。図3に示すように感知面28aの感度軸Alは、車両2において上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも前方に、傾斜させられている。これにより光量センサ28は、図1,2のフロントウインドシールド5を含む車両2の透光部分を通して外界から車室2a内へと入射した外光の光量を、上斜め前方を向いた感知面28aにより感知可能となっている。
図2に示すようにHCU30は、プロセッサ30a及びメモリ30bを有したマイクロコンピュータを主体に構成された、電子回路である。本実施形態のHCU30は、車両2のパワースイッチがオフされている状態にあっても、同車両2のバッテリ電源から電力が供給されるようになっている。HCU30は、投射ユニット24と駆動ユニット262と光量センサ28には直接的に又は車内ネットワークを介して間接的に、電気接続されている。
HCU30は、投射ユニット24による表示光像10の形成と共に、駆動ユニット262による反射鏡ユニット260の電気駆動を制御することで、同光像10の虚像表示状態を調整する。このとき表示光像10として形成されるカラー画像のデータは、制御プログラムと共にメモリ30bに記憶されている。そこでHCU30は、メモリ30bの制御プログラムを、プロセッサ30aにより実行する。その結果としてHCU30は、投射ユニット24を制御してメモリ30bのデータに基づく表示光像10の形成及びその停止を切り替えつつ、駆動ユニット262を制御して反射鏡ユニット260の電気駆動及びその停止を切り替える。
具体的にHCU30は、制御プログラムの実行により、図4に示す制御フローの各ステップを機能的に実現する。尚、制御フロー中の「S」とは、各ステップを意味する。
まず、制御フローのS101では、車両2のパワースイッチが「特定車両状態」としてのオフ状態にあるか否かを、判定する。その結果、否定判定の下される間はS101を繰り返して実行し、肯定判定が下されることでS102へと移行する。S102では、投射ユニット24を制御して表示光像10の形成を停止させる。即ち、表示光像10の虚像表示を停止させる。
続くS103では、光量センサ28により感知される光量を、現在光量Lpとして取得する。さらに続くS104では、S103により取得された現在光量Lpは、特定の条件成立範囲ΔLから外れているか否かを、判定する。
このS104において条件成立範囲ΔLとは、図8に示すように、駆動ユニット262を制御して反射鏡ユニット260を電気駆動させる駆動条件Cdが成立するときに、現在光量Lpが採り得る範囲を意味する。また駆動条件Cdとは、図5にて模式的に示すように、車両2の後方に位置する高度の高い太陽Sから車室2a内に外光が入射する条件を、意味する。故に駆動条件Cdの成立するときには、感度軸Alの前方傾斜している光量センサ28によって外光の光量は小さく感知され易くなると共に、光軸Arの後方傾斜する駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260には外光が入射し易くなる。またこのとき、反射鏡ユニット260により反射されて投射ユニット24へと到達する外光は、増大する。
一方、図6にて模式的に示すように、車両2の前方に位置する高度の高い太陽Sから車室2a内に外光が入射するときには、上述の駆動条件Cdは成立しない。このときには、感度軸Alの前方傾斜している光量センサ28によって外光の光量は大きく感知され易くなると共に、光軸Arの後方傾斜する駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260には外光が入射し難くなる。またこのとき、反射鏡ユニット260により反射されて投射ユニット24へと到達する外光は、減少する。
さらに、図7にて模式的に示すように、高度の低い太陽Sから車室2a内に外光が入射するときにも、上述の駆動条件Cdは成立しない。このときには、光量センサ28によって外光の光量は小さく感知され易くなると共に、駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260には外光が入射し難くなる。またこのときにも、反射鏡ユニット260により反射されて投射ユニット24へと到達する外光は、減少する。
以上より、駆動条件Cdが成立する図5等の外光状況下にて光量センサ28が感知すると想定される現在光量Lpの範囲は、図8に示す条件成立範囲ΔLとして、第一閾値L1以上且つ第二閾値L2以下の範囲に設定されている。換言すれば、駆動条件Cdが不成立となる図6等の外光状況下にて光量センサ28が感知すると想定される現在光量Lpの範囲は、図8に示す条件成立範囲ΔLから光量増大側へ外れた範囲として、第二閾値L2超過の範囲に設定されている。それと共に、駆動条件Cdが不成立となる図7等の外光状況下にて光量センサ28が感知すると想定される現在光量Lpの範囲は、図8に示す条件成立範囲ΔLから光量減少側へ外れた範囲として、零(0)以上且つ第一閾値L1未満の範囲に設定されている。
こうしたS104により否定判定が下された場合、即ち現在光量Lpが条件成立範囲ΔLに収まっている場合には、図4に示すようにS105へと移行する。S105では、反射鏡ユニット260の現在の駆動位置は、基準駆動位置D0を挟んで上限駆動位置Du側及び下限駆動位置Dl側のいずれにあるかを、駆動ユニット262の制御状態に基づき判定する。このとき現在駆動位置が基準駆動位置D0と一致する場合には、上限駆動位置Du側及び下限駆動位置Dl側のうち予め決められたいずれか一方を、現在駆動位置の存在する側として擬制する。
S105により現在駆動位置は上限駆動位置Du側との判定が下されると、S106へ移行する。S106では、駆動ユニット262の制御により反射鏡ユニット260を下限駆動位置Dl側へ向かって電気駆動する。一方、S105により現在駆動位置は下限駆動位置Dl側との判定が下されると、S107へ移行する。S107では、駆動ユニット262の制御により反射鏡ユニット260を上限駆動位置Du側へ向かって電気駆動する。
これらS106,S107の実行時間は、基準駆動位置D0から下限駆動位置Dl及び上限駆動位置Duの各々へ反射鏡ユニット260を電気駆動するのに十分となる時間に、設定される。そこでS106,S107では、反射鏡ユニット260が下限駆動位置Dl又は上限駆動位置Duへと到達した状態にて電気駆動を停止させた後、S101へと戻る。したがって、図8の如く駆動条件Cdが成立する、即ち現在光量Lpが条件成立範囲ΔLに収まっている間は、反射鏡ユニット260が上限駆動位置Duと下限駆動位置Dlとの間にてほぼ連続的にスイング駆動される。
ここまでは、S104により否定判定が下された場合を説明したが、S104により肯定判定が下された場合、即ち現在光量Lpが条件成立範囲ΔLから増大側及び減少側の一方へ外れている場合には、図4に示すようにS108へと移行する。S108では、駆動ユニット262を制御して反射鏡ユニット260の電気駆動を禁止した後、S101へと戻る。したがって、図8の如く駆動条件Cdが不成立となる、即ち現在光量Lpが条件成立範囲ΔLから増大側及び減少側のいずれかに外れている間は、反射鏡ユニット260の電気駆動がその禁止制御によって停止した状態に維持される。
以上より第一実施形態では、HCU30のうちS104を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当し、HCU30のうちS101,S108を実行する機能部分が「禁止制御ユニット」に相当する。
(作用効果)
ここまで説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態の車両2では、光量センサ28の感度軸Alが上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも前方に傾斜しているのに対し、光軸Arが上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも後方に傾斜する駆動範囲ΔDにて反射鏡ユニット260が駆動される。故に、図6の如く車両2の前方に位置する高度の高い太陽Sから車室2a内に入射した外光は、感度軸Alの前方傾斜している光量センサ28によって光量を大きく感知され易くなると共に、光軸Arの後方傾斜する駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260には入射し難くなる。この場合、反射鏡ユニット260による外光の入射光は、投射ユニット24への到達、ひいては熱破損を抑制され得る。
そこで第一実施形態によると、車両2のパワースイッチがオフされている「特定車両状態」にて、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔLから増大側へ外れているとの判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、光量センサ28によって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる図6等の熱破損抑制下では、反射鏡ユニット260の電気駆動が停止することになるので、当該電気駆動は、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔL内となる外光状況に制限され得る。これによれば、反射鏡ユニット260の駆動範囲ΔDを可及的に制限して小型化を図ったとしても、パワースイッチのオフ状態にて車両2のバッテリ電源での電力浪費を抑制することができる。
したがって、以上の如き第一実施形態では、外光による熱破損と共に、大型化及び電力浪費を抑制することが可能である。
さらに第一実施形態によると、図7の如く高度の低い太陽Sから車室2a内に入射する外光は、光量センサ28によって光量を小さく感知され易くなると共に、駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260には入射し難くなる。そこで第一実施形態によると、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔLから減少側へ外れているとの判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、光量センサ28によって外光光量が小さく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる図7等の熱破損抑制下でも、反射鏡ユニット260の電気駆動が停止することになるので、バッテリ電源での電力浪費を抑制する効果を高めることができる。
またさらに第一実施形態では、光軸Arが上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも後方に傾斜する駆動範囲ΔDの反射鏡ユニット260も、感度軸Alが上方へ向かうほど鉛直軸Avよりも前方に傾斜した光量センサ28も、車両用表示装置1が共に備える。これによれば、光量センサ28によって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる図6等の熱破損抑制状況は、車両用表示装置1の構成自体から実現され得る。故に、反射鏡ユニット260を停止させる電気駆動禁止制御の現出する確実性を高めて、バッテリ電源での電力浪費を抑制する効果の信頼度を確保することができる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図9に示すように第二実施形態の制御フローでは、S104により否定判定が下された場合、即ち現在光量Lpが条件成立範囲ΔLに収まっている場合に、S2109へと移行する。S2109では、現在光量Lpが条件成立範囲ΔLに収まっている状態は、設定時間TS以上継続しているか否かを、判定する。
このS2109において判定される状態継続時間は、下記(tA),(tB),(tC)のタイミングのうち、今回のS2109に最も近いタイミングから経過した時間として、設定時間TSと比較される。故に状態継続時間のカウントは、下記(tA),(tB),(tC)のいずれかのタイミングが生じる毎にリセットされ、当該リセットタイミングを起点として再開される。さらに、そうした状態継続時間と比較される判定基準としての設定時間TSは、電力浪費抑制効果と熱破損抑制効果との発揮に適した時間に、設定されている。
(tA) 否定判定から肯定判定へ切り替わったS101直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
(tB) 条件成立範囲ΔLから外れていた現在光量Lpが同範囲ΔLへ入った直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
(tC) 先回の電気駆動となるS106,S107のうち一方からS101へ戻った直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
S2109により肯定判定が下された場合には、S105へと移行することで、S106,S107のいずれかを実行した後、S101へと戻る。したがって、駆動条件Cdが設定時間TS以上成立する、即ち現在光量Lpが(tA),(tB),(tC)のいずれかのタイミングから設定時間TS以上継続して条件成立範囲ΔLに収まっている場合には、上限駆動位置Duと下限駆動位置Dlとの間における反射鏡ユニット260のスイング駆動が時間間隔をあけて実現される。
一方、S2109により否定判定が下された場合には、S108を実行した後、S101へと戻る。したがって、駆動条件Cdが成立していても、現在光量Lpが設定時間TS以上継続しては条件成立範囲ΔLに収まっていない場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動がその禁止制御によって停止した状態に維持される。以上より第二実施形態では、HCU30のうちS104,S2109を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当する。
ここまで説明した第二実施形態によると、第一実施形態で説明した作用効果を同様に発揮することができる。さらに第二実施形態では、光量センサ28による感知光量が設定時間TS以上継続して条件成立範囲ΔL内に収まっていないとの判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、上記(tA),(tB)のタイミングを起点として状態継続時間が判定されるケースでは、外乱によって偶発的且つ一時的に感知光量が条件成立範囲ΔL内となったとしても、反射鏡ユニット260の電気駆動は停止したままとなる。また、上記(tC)のタイミングを起点として状態継続時間が判定されるケースでは、感知光量が条件成立範囲ΔL内にあっても、反射鏡ユニット260の電気駆動時間が可及的に低減される。したがって、いずれのケースにあっても、バッテリ電源での電力浪費を抑制する効果を高めることができるのである。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第二実施形態の変形例である。
図10に示すように第三実施形態のHUD3020は、ハウジング22に収容される温度センサ3029をさらに備えた状態にて、車両2に搭載されている。温度センサ3029は、例えばサーミスタ等を主体に、構成されている。温度センサ3029は、直接的に又は車内ネットワークを介して間接的にHCU3030と電気接続されている。温度センサ3029は、投射ユニット24における光像形成面24a等の外面に対して周囲若しくは近傍となる箇所、又は投射ユニット24の内部に配置されている。こうした配置により温度センサ3029は、投射ユニット24の温度を直接的又は間接的に感知する。
そこで、図11に示すように第三実施形態の制御フローでは、S2109により肯定判定が下された場合に、S3110,S3111を順次実行する。まずS3110では、温度センサ3029により感知される温度を、投射ユニット24の温度に関連する温度情報Itとして、取得する。次にS3111では、S3110により取得された温度情報Itに基づき把握される投射ユニット24の温度は、閾値TM未満であるか否かを判定する。ここで閾値TMは、例えば投射ユニット24の熱破損が予測される温度の下限値等に、設定されている。
S3111により否定判定が下された場合には、S105へと移行することで、S106,S107のいずれかを実行した後、S101へと戻る。したがって、現在光量Lpが設定時間TS以上継続して条件成立範囲ΔLに収まっていると共に、投射ユニット24の温度が閾値TM以上となっている場合には、上限駆動位置Duと下限駆動位置Dlとの間における反射鏡ユニット260のスイング駆動が時間間隔をあけて実現される。
一方、S3111により肯定判定が下された場合には、S108を実行した後、S101へと戻る。したがって、現在光量Lpが設定時間TS以上継続して条件成立範囲ΔLに収まっているものの、投射ユニット24の温度が閾値TM未満となっている場合には反射鏡ユニット260の電気駆動がその禁止制御によって停止した状態に維持される。以上より第三実施形態では、HCU30のうちS3110を実行する機能部分が「温度取得ユニット」に相当し、HCU30のうちS104,S2109,S3111を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当する。
ここまで説明した第三実施形態によると、第一及び第二実施形態で説明した作用効果を同様に発揮することができる。さらに第三実施形態では、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔL内に収まっていても、温度情報Itに基づく投射ユニット24の温度が閾値TM未満との判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。これにより、投射ユニット24の熱破損を抑制可能な温度下では、感知光量に拘わらず反射鏡ユニット260の電気駆動は停止したままとなるので、バッテリ電源での電力浪費を抑制する効果を高めることができる。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図12に示すように第四実施形態の制御フローでは、S101,S102に代わるS4101として、車両2のパワースイッチが「特定車両状態」としてのオン状態にあるか否かを、判定する。その結果、否定判定の下される間はS4101を繰り返して実行し、肯定判定が下されることでS103へと移行する。また第四実施形態の制御フローでは、S104により否定判定が下された場合に、S4112により投射ユニット24を制御して表示光像10の形成を停止させた後、S105へ移行する。これによりS106,S107では、表示光像10の虚像表示が停止した状態にて反射鏡ユニット260を電気駆動することとなるので、乗員に与える違和感の軽減に繋がっている。さらに第四実施形態の制御フローでは、S104により肯定判定が下された場合に、S4113により投射ユニット24を制御して表示光像10の形成を開始又は継続させた後、S108へ移行する。以上より第四実施形態では、HCU30のうちS108,S4101を実行する機能部分が「禁止制御ユニット」に相当する。
ここまで説明した第四実施形態によると、車両2のパワースイッチがオンされている「特定車両状態」にて、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔLから増大側へ外れているとの判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、光量センサ28によって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる熱破損抑制下では、反射鏡ユニット260の電気駆動が停止することになるので、当該電気駆動は、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔL内となる外光状況に制限され得る。これによれば、パワースイッチのオン状態にて反射鏡ユニット260の電気駆動により表示光像10の虚像表示が阻害される機会を、可及的に制限することができる。
したがって、以上の如き第四実施形態では、外光による熱破損を抑制すると共に、乗員に与える違和感を軽減することが可能である。
さらに第四実施形態では、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔLから減少側へ外れているとの判定が下された場合に、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、光量センサ28によって外光光量が小さく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる熱破損抑制下でも、反射鏡ユニット260の電気駆動が停止することになるので、虚像表示が阻害される機会の制限効果を高めることができる。
またさらに第四実施形態では、光量センサ28によって外光光量が大きく感知され易く且つ反射鏡ユニット260に外光が入射し難くなる熱破損抑制状況は、反射鏡ユニット260及び光量センサ28を共に備える車両用表示装置1の構成自体から実現され得る。故に、反射鏡ユニット260を停止させる電気駆動禁止制御の現出する確実性を高めて、虚像表示の阻害機会を制限する効果の信頼度を確保することができる。
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態は、第四実施形態に第二実施形態の一部を組み込んだ変形例である。
図13に示すように第五実施形態の制御フローでは、S4101,S4112,S4113を実行する第四実施形態にて第二実施形態のS2109を、S104により否定判定が下された場合に実行する。但し、第五実施形態のS2109において判定される状態継続時間は、下記(ta),(tb),(tc)のタイミングのうち、今回のS2109に最も近いタイミングから経過した時間として、設定時間TSと比較される。故に状態継続時間のカウントは、下記(ta),(tb),(tc)のいずれかのタイミングが生じる毎にリセットされ、当該リセットタイミングを起点として再開される。さらに、そうした状態継続時間と比較される判定基準としての設定時間TSは、電力浪費抑制効果と熱破損抑制効果との発揮に適した時間に、設定されている。
(ta) 否定判定から肯定判定へ切り替わったS4101直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
(tb) 条件成立範囲ΔLから外れていた現在光量Lpが同範囲ΔLへ入った直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
(tc) 先回の電気駆動となるS106,S107のうち一方からS4101へ戻った直後のS104にて、否定判定の下されたタイミング。
こうした第五実施形態では、S2109により肯定判定が下された場合にS4112,S105を順次実行する。一方、S2109により否定判定が下された場合にはS4113,S108を順次実行する。以上より第五実施形態では、HCU30のうちS104,S2109を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当する。
ここまで説明した第五実施形態によると、第四実施形態で説明した作用効果を同様に発揮することができる。さらに第五実施形態では、光量センサ28による感知光量が設定時間TS以上継続して条件成立範囲ΔL内に収まっていないとの判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。故に、上記(ta),(tb)のタイミングを起点として状態継続時間が判定されるケースでは、外乱によって偶発的且つ一時的に感知光量が条件成立範囲ΔL内となったとしても、反射鏡ユニット260の電気駆動は停止したままとなる。また、上記(tc)のタイミングを起点として状態継続時間が判定されるケースでは、感知光量が条件成立範囲ΔL内にあっても、反射鏡ユニット260の電気駆動回数や電気駆動時間が可及的に低減される。したがって、いずれのケースにあっても、虚像表示の阻害機会を制限する効果の信頼度を確保することができる。
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態は、第五実施形態に第三実施形態の一部を組み込んだ変形例である。
図14に示すように第六実施形態の制御フローでは、S2109,S4101,S4112,S4113を実行する第五実施形態にて第三実施形態のS3110,S3111を、S2109により肯定判定が下された場合に実行する。そのために、図示はしないが第六実施形態でも、温度センサ3029を備えたHUD3020が採用される。
こうした第六実施形態では、S3111により否定判定が下された場合にS4112,S105を順次実行する。一方、S3111により肯定判定が下された場合にはS4113,S108を順次実行する。以上より第六実施形態では、HCU30のうちS3110を実行する機能部分が「温度取得ユニット」に相当し、HCU30のうちS104,S2109,S3111を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当する。
ここまで説明した第六実施形態によると、第四及び第五実施形態で説明した作用効果を同様に発揮することができる。さらに第六実施形態では、光量センサ28による感知光量が条件成立範囲ΔL内に収まっていても、温度情報Itに基づく投射ユニット24の温度が閾値TM未満との判定が下された場合には、反射鏡ユニット260の電気駆動が禁止される。これにより、投射ユニット24の熱破損を抑制可能な温度下では、感知光量に拘わらず反射鏡ユニット260の電気駆動は停止したままとなるので、虚像表示が阻害される機会の制限効果を高めることができる。
(第七実施形態)
本発明の第七実施形態は、第六実施形態に第三実施形態の一部を組み込んだ変形例である。
図15に示すように第七実施形態の制御フローでは、車両2のパワースイッチがオン状態にあるか否かを判定するS4101にて否定判定が下された場合には、第三実施形態のS101以外のステップと実質同一処理を実行する。即ち、S4101にて車両2のパワースイッチがオフ状態にあるとの判定が下されると、第三実施形態のS102〜S108,S2109,S3110,S3111と実質同一のS7102〜S7111が実行されることとなる。但し、第二実施形態で説明した(tA),(tB),(tC)のタイミングについては、その説明中におけるS101,S104,S106,S107をそれぞれ、S4101,S7104,S7106,S7107と読み替えたタイミングとなる。
以上より第七実施形態では、HCU30のうちS3110,S7110を実行する機能部分が「温度取得ユニット」に相当し、HCU30のうちS104,S2109,S3111,S7104,S7109,S7111を実行する機能部分が「判定ユニット」に相当し、HCU30のうちS108,S4101,S7108を実行する機能部分が「禁止制御ユニット」に相当する。また第七実施形態では、車両2のパワースイッチがオン状態にあること及びオフ状態にあることの双方が、「特定車両状態」に相当する。
ここまで説明した第七実施形態によると、第一〜第六実施形態で説明した作用効果を同様に発揮することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
第三、第六及び第七実施形態に関する変形例1では、図16〜18に示すように、S2109を実行しないで、S104により否定判定が下された場合にS3110へと移行させてもよい。第七実施形態に関する変形例2では、図18に示すように、S7109を実行しないで、S7104により否定判定が下された場合にS7110へと移行させてもよい。尚、図18は、変形例1,2の双方を採用した場合を示しているが、それら変形例1,2の一方のみを採用してもよい。
第七実施形態に関する変形例3では、図19に示すように、S3110,S3111を実行しないで、S2109により肯定判定が下された場合にS105へと移行させてもよい。第七実施形態に関する変形例4では、図19に示すように、S7110,S7111を実行しないで、S7109により肯定判定が下された場合にS7105へと移行させてもよい。尚、図19は、変形例3,4の双方を採用した場合を示しているが、それら変形例3,4の一方のみを採用してもよい。
第七実施形態に関する変形例5では、図20に示すように、S2109,S3110,S3111を実行しないで、S104により否定判定が下された場合にS105へと移行させてもよい。第七実施形態に関する変形例6では、図20に示すように、S7109,S7110,S7111を実行しないで、S7104により否定判定が下された場合にS7105へと移行させてもよい。尚、図20は、変形例5,6の双方を採用した場合を示しているが、それら変形例5,6の一方のみを採用してもよい。
第二、第三及び第七実施形態に関する変形例7では、(tB)及び(tC)のうちいずれか一方のタイミングを、起点としなくてもよい。第五〜第七実施形態に関する変形例8では、(tb)及び(tc)のうちいずれか一方のタイミングを、起点としなくてもよい。尚、第七実施形態に関する変形例7と、第七実施形態に関する変形例8とは、それらの双方を採用してもよいし、一方のみを採用してもよい。
第一〜第七実施形態に関する変形例9では、第一閾値L1以上且つ第二閾値L2未満の範囲に、条件成立範囲ΔLを設定してもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例10では、第一閾値L1超過且つ第二閾値L2未満の範囲に、条件成立範囲ΔLを設定してもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例11では、第一閾値L1超過且つ第二閾値L2以下の範囲に、条件成立範囲ΔLを設定してもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例12では、零(0)以上且つ第二閾値L2以下の範囲に、条件成立範囲ΔLを設定してもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例13では、零(0)以上且つ第二閾値L2未満の範囲に、条件成立範囲ΔLを設定してもよい。
第一〜第七実施形態に関する変形例14では、制御フローの少なくとも一部のステップが、HCU30により機能的に実現される代わりに、一つ又は複数のIC等によりハードウェア的に実現されてもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例15では、HCU30に加えて又は代えて、車両2における他の要素を制御する少なくとも一種類の制御ユニットにより、制御フローの少なくとも一部のステップが機能的に実現されてもよい。
第一〜第七実施形態に関する変形例16では、車両2において車室2a内に設置されるコンバイナを、「投影部材」として採用してもよい。第一〜第七実施形態に関する変形例17では、図21に示すようにHUD20には専用の光量センサ28を設けないで、車両2において汎用的に利用される照度センサ又は輝度センサを光量センサ1028として、採用してもよい。尚、図21は、第三実施形態に関する変形例を代表的に示している。
1 車両用表示装置、2 車両、2a 車室、5 フロントウインドシールド、10 表示光像、20 HUD、24 投射ユニット、26 光学系、28,1028 光量センサ、30 HCU、260 反射鏡ユニット、262 駆動ユニット、3029 温度センサ、Al 感度軸、Ar 光軸、Av 鉛直軸、Cd 駆動条件、It 温度情報、Lp 現在光量、S 太陽、TM 閾値、TS 設定時間、ΔD 駆動範囲、ΔL 条件成立範囲

Claims (7)

  1. 上方へ向かうほど鉛直軸(Av)よりも前方に感度軸(Al)が傾斜している光量センサ(28,1028)を搭載した車両(2)において表示光像(10)を投影部材(5)へ投影することにより、前記表示光像を車室(2a)内の乗員により視認可能に虚像表示する車両用表示装置(1)であって、
    前記表示光像を投射する投射ユニット(24)と、
    前記投影部材の下方に配置され、前記投射ユニットから投射された前記表示光像を反射して前記投影部材に投影する反射鏡ユニット(260)と、
    前記車両において前記反射鏡ユニットの光軸(Ar)が上方へ向かうほど前記鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲(ΔD)にて、前記反射鏡ユニットを電気駆動する駆動ユニット(262)と、
    前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットを電気駆動させる駆動条件(Cd)が成立する条件成立範囲(ΔL)から、前記光量センサにより感知される光量が外れているか否かを判定する判定ユニット(S104,S2109,S3111,S7104,S7109,S7111)と、
    前記車両のパワースイッチがオフされている状態を含む特定車両状態にて、前記光量センサにより感知される光量が前記条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定を、前記判定ユニットが下した場合に、前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する禁止制御ユニット(S101,S108,S4101,S7108)とを、備える車両用表示装置。
  2. 前記特定車両状態は、
    前記車両のパワースイッチがオンされている状態を含む請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 上方へ向かうほど鉛直軸(Av)よりも前方に感度軸(Al)が傾斜している光量センサ(28,1028)を搭載した車両(2)において表示光像(10)を投影部材(5)へ投影することにより、前記表示光像を車室(2a)内の乗員により視認可能に虚像表示する車両用表示装置(1)であって、
    前記表示光像を投射する投射ユニット(24)と、
    前記投影部材の下方に配置され、前記投射ユニットから投射された前記表示光像を反射して前記投影部材に投影する反射鏡ユニット(260)と、
    前記車両において前記反射鏡ユニットの光軸(Ar)が上方へ向かうほど前記鉛直軸よりも後方に傾斜する駆動範囲(ΔD)にて、前記反射鏡ユニットを電気駆動する駆動ユニット(262)と、
    前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットを電気駆動させる駆動条件(Cd)が成立する条件成立範囲(ΔL)から、前記光量センサにより感知される光量が外れているか否かを判定する判定ユニット(S104,S2109,S3111,S7104,S7109,S7111)と、
    前記車両のパワースイッチがオンされている状態を含んだ特定車両状態にて、前記光量センサにより感知される光量が前記条件成立範囲から増大側へ外れているとの判定を、前記判定ユニットが下した場合に、前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する禁止制御ユニット(S108,S4101,S7108)とを、備える車両用表示装置。
  4. 前記禁止制御ユニットは、
    前記光量センサにより感知される光量が設定時間(TS)以上継続して前記条件成立範囲内に収まっていないとの判定を、前記判定ユニットが前記特定車両状態にて下した場合に、前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
  5. 前記禁止制御ユニットは、
    前記光量センサにより感知される光量が前記条件成立範囲から減少側へ外れているとの判定を、前記判定ユニットが前記特定車両状態にて下した場合に、前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
  6. 前記光量センサ(28)を、さらに備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
  7. 前記投射ユニットの温度に関連する温度情報(It)を取得する情報取得ユニット(S3110,S7110)を、さらに備え、
    前記禁止制御ユニットは、
    前記光量センサにより感知される光量が前記条件成立範囲内に収まっており且つ前記情報取得ユニットにより取得される前記温度情報に基づいた前記投射ユニットの温度が閾値(TM)未満であるとの判定を、前記判定ユニットが前記特定車両状態にて下した場合に、前記駆動ユニットを制御して前記反射鏡ユニットの電気駆動を禁止する請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
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