JP6784138B2 - 駐車支援方法及び駐車支援装置 - Google Patents
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Description
駐車枠からの自車の出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。
出庫可能空間情報を取得すると、出庫可能空間内に自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定する。
自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定すると、出庫可能空間内に現在の自車位置及び自車姿勢から目標出庫位置及び目標姿勢に至るまでの自車の出庫経路を生成する。
目標出庫位置を設定するとき、現在の自車位置から目標出庫位置までの駐車枠奥行方向距離を、出庫可能空間の境界線と自車との干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車が到達する距離に設定する。
実施例1における駐車支援方法及び駐車支援装置は、駐車している自車の出庫を支援する出庫時駐車支援システムを搭載した自動運転車両に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「出庫時駐車支援制御構成」、「出庫時駐車支援にて用いられる主要語句とその定義」、「出庫時駐車支援制御処理構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の駐車支援方法及び駐車支援装置が適用された出庫時駐車支援システムを示す全体システム構成図である。以下、図1に基づいて全体システム構成を説明する。
図2は、図1の出庫時駐車支援システムのうち駐車支援演算用ECU27を中心とする制御ブロック構成を示す。以下、図2に基づいて出庫時駐車支援制御構成を説明する。
図3は、出庫時駐車支援にて用いられる主要語句とその定義を示す。以下、図3に基づいて主要語句とその定義を説明する。
一方、「現在の自車姿勢Dn」は、「駐車枠Sb」に向かって自車Aが後退走行により入庫を完了したとき、自車Aの重心を通る前後方向中心軸が、y軸(車路奥行方向の軸)に対してなす角度θで定義する。例えば、自車Aが「駐車枠Sb」の駐車枠奥行方向に対して平行に駐車している場合、「現在の自車姿勢Dn」をあらわす角度θはθ=90°になり、x軸(駐車枠奥行方向の軸)に対して平行になる。
一方、「目標姿勢Dt」は、生成された出庫経路Routに沿って自車Aが出庫移動を完了したとき、自車Aの重心を通る前後方向中心軸が、y軸(車路奥行方向の軸)に対してなす角度θで定義する。例えば、出庫完了位置で自車Aが「車路Sa」の車路奥行方向に対して平行に停車した場合、「目標姿勢Dt」をあらわす角度θはθ=0°になり、y軸(車路奥行方向の軸)に対して平行になる。
図4は、実施例1の駐車支援演算用ECU27及び車両制御用ECU28にて実行される出庫時駐車支援制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、出庫時駐車支援制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ここで、空間認識用センサ21によって取得された空間情報データは、センサ情報処理部26に入力される。
ここで、「走路境界の推定」は、センサ情報処理部26の走路境界推定部262にて行われる。
ここで、「駐車可能空間の推定」は、センサ情報処理部26の駐車可能空間推定部261にて行われる。
ここで、「車路情報の抽出」は、駐車支援演算用ECU27の車路情報抽出部272により行われ、「駐車枠情報の抽出」は、駐車支援演算用ECU27の駐車枠情報抽出部271により行われる。
ここで、「入庫時周囲環境情報の記憶」は、駐車支援演算用ECU27の入庫時周囲環境情報記憶部273により行われる。
ここで、「出庫開始フラグ」は、出庫開始操作スイッチ25に対し出庫開始指示操作を行うと、出庫開始フラグ=0から出庫開始フラグ=1へと書き替えられる。
ここで、「出庫可能空間Sの情報」は、入庫時周囲環境情報に含まれる車路情報から出庫可能空間としての車路Saを確定し、入庫時周囲環境情報に含まれる駐車枠情報から出庫可能空間としての駐車枠Sbを確定し、車路Saと駐車枠Sbを合わせることで取得する。
なお、ステップS6〜ステップS9までの処理は、駐車支援演算用ECU27の出庫可能空間情報取得部274により行われる。
ここで、「目標出庫位置Ptと目標姿勢Dtの設定」は、駐車支援演算用ECU27の目標出庫位置・姿勢設定部276により行われる。
ここで、「現在の自車位置Pnおよび現在の自車姿勢Dnの情報取得」は、駐車支援演算用ECU27の現在の自車位置・姿勢情報取得部275により行われる。
ここで、「出庫経路Routの生成」は、駐車支援演算用ECU27の出庫経路生成部277により行われる。つまり、出庫経路Rout現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtまでを結び、自車Aの車幅や車両全長を考慮して出庫可能空間Sの境界線と自車Aが干渉しないように経路を探索することで生成される。
(a) 十分に広い車路幅・駐車枠幅を有する駐車環境の場合、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを単純な円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(b) 車路幅が狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向の手前側位置へ移動補正し、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(c) 駐車枠幅が狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向の奥側位置へ移動補正し、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(d) 車路幅と駐車枠幅が共に狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向と駐車枠幅方向へ移動補正し、自車Aが出庫する旋回方向とは逆方向への回頭予備動作を生成する。そして、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを組み合わせ円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。なお、車路幅と駐車枠幅が共に狭い駐車環境の場合には、前進旋回経路と後退旋回経路による切返し動作を含めて出庫経路Routを生成するようにしても良い。
ここで、「車両誘導制御」は、駐車支援演算用ECU27からの出庫経路情報を入力する車両制御用ECU28にて行われる。
実施例1の作用を、「出庫時駐車支援制御処理作用」、「出庫時駐車支援制御作用」、「駐車支援制御の特徴作用」に分けて説明する。
以下、図4のフローチャートに基づいて出庫時駐車支援制御処理作用を説明する。
先ず、自車Aが駐車枠Sbに向かって車路Saを移動して駐車枠Sbに駐車させる入庫時には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む。即ち、ステップS1では、自車Aが入庫するとき、自車Aに搭載した空間認識用センサ21によって自車周辺の空間情報データが取得される。ステップS2では、取得された空間情報データに基づいて自車Aが走行することが可能な走路の境界線である走路境界が推定される。ステップS3では、取得された空間情報データに基づいて自車Aが駐車することが可能な空間である駐車可能空間が推定される。ステップS4では、走路境界の推定情報から車路情報が抽出され、駐車可能空間の推定情報から駐車枠情報が抽出される。ステップS5では、駐車枠情報と車路情報を合わせたものが入庫時周囲環境情報とされ、この入庫時周囲環境情報がメモリに記憶される。
以下、図5〜図7に基づいて出庫時駐車支援制御作用を説明する。
実施例1では、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する。駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する。
即ち、出庫可能空間Sの情報として、車路情報と駐車枠情報までを合わせて記憶可能となる。従って、出庫時においてスムーズかつ精度の良い出庫経路Poutの生成に必要な情報を獲得できるようになる。
即ち、車路情報として、入庫時にセンシングされた車路幅や車路奥行、車路向きの情報を取得し、これを記憶できるようになる。従って、出庫経路Poutを生成するとき、精度の良い周囲環境の情報を獲得できるようになる。
即ち、駐車枠情報として、入庫時にセンシングされた駐車枠幅や駐車枠奥行の情報を取得し、これを記憶できるようになる。従って、出庫時において車路Saに対する現在の自車位置Pnや自車姿勢Dnの特定を精度良くできるようになる。
即ち、入庫時にセンシングされ記憶された周囲環境の情報を制御目標値の演算に使用できるようになる。従って、スムーズかつ精度の良い出庫経路Poutが生成できる目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定できるようになる。
即ち、目標出庫位置Ptを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路幅情報を使用できる。従って、自車Aと車路境界線との干渉可能性が最も低い車路幅中央部に向かう目標出庫位置Ptを設定できる。
即ち、目標出庫位置Ptを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路向き情報を使用できる。従って、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aが平行姿勢になるまでの連続的な出庫経路Routの生成が可能となる。
即ち、目標姿勢Dtを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路向き情報を使用できる。従って、自車Aが目標出庫位置Ptに到達したとき、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aを平行姿勢にすることが可能となる。
実施例1における駐車支援方法及び駐車支援装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
この駐車支援方法において、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する(図4のS1〜S5)。
駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する(図4のS6〜S9)。
出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する(図4のS10〜S12)。
このため、自車Aが出庫を開始する際、実環境と事前環境情報の誤差や周囲環境の変化にかかわらず、精度の良い出庫経路Routを生成する駐車支援方法を提供することができる。
このため、(1)の効果に加え、出庫時においてスムーズかつ精度の良い出庫経路Poutの生成に必要な情報を獲得することができる。
このため、(2)の効果に加え、出庫経路Poutを生成するとき、精度の良い周囲環境の情報を獲得することができる。
このため、(2)又は(3)の効果に加え、出庫時において車路Saに対する現在の自車位置Pnや自車姿勢Dnを精度良く特定することができる。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、スムーズかつ精度の良い出庫経路Poutが生成できる目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定することができる。
このため、(5)の効果に加え、自車Aと車路境界線との干渉可能性が最も低い車路幅中央部に向かう目標出庫位置Ptを設定することができる。
このため、(5)又は(6)の効果に加え、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aが平行姿勢になるまでの連続的な出庫経路Routを生成することができる。
このため、(5)〜(7)の効果に加え、自車Aが目標出庫位置Ptに到達したとき、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aを平行姿勢にすることができる。
この駐車支援装置において、駐車支援コントローラ(駐車支援演算用ECU27)は、入庫時周囲環境情報記憶部273と、出庫可能空間情報取得部274と、出庫経路生成部277と、を有する。
入庫時周囲環境情報記憶部273は、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する。
出庫可能空間情報取得部274は、駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。
出庫経路生成部277は、出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する(図2)。
このため、自車Aが出庫を開始する際、実環境と事前環境情報の誤差や周囲環境の変化にかかわらず、精度の良い出庫経路Routを生成する駐車支援装置を提供することができる。
22 操舵角センサ
23 車輪速センサ
24 車両状態量センサ
25 出庫開始操作スイッチ
26 センサ情報処理部
261 駐車可能空間推定部
262 走路境界推定部
27 駐車支援演算用ECU
271 駐車枠情報抽出部
272 車路情報抽出部
273 入庫時周囲環境情報記憶部
274 出庫可能空間情報取得部
275 現在の自車位置・姿勢情報取得部
276 目標出庫位置・姿勢設定部
277 出庫経路生成部
28 車両制御用ECU
29 アクチュエータ
30 画像処理部
31 表示モニタ
A 自車
S 出庫可能空間
Sa 車路
Sb 駐車枠
Rout 出庫経路
Pn 現在の自車位置
Dn 現在の自車姿勢
Pt 目標出庫位置
Dt 目標姿勢
Claims (7)
- 駐車枠から自車が出庫する際に出庫を支援する駐車支援方法において、
前記駐車枠に向かって自車が入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶し、
前記駐車枠からの自車の出庫開始が指示されると、記憶されている前記入庫時周囲環境情報を読み出し、前記入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得し、
前記出庫可能空間情報を取得すると、出庫可能空間内に自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定し、
前記自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定すると、出庫可能空間内に現在の自車位置及び自車姿勢から前記目標出庫位置及び目標姿勢に至るまでの自車の出庫経路を生成し、
前記目標出庫位置を設定するとき、前記現在の自車位置から前記目標出庫位置までの駐車枠奥行方向距離を、前記出庫可能空間の境界線と自車との干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車が到達する距離に設定する
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 請求項1に記載された駐車支援方法において、
前記入庫時周囲環境情報は、前記空間情報データにより推定された走路境界から抽出される車路情報と、前記空間情報データにより推定された駐車可能空間から抽出される駐車枠情報とを有する
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 請求項2に記載された駐車支援方法において、
前記車路情報は、車路幅・車路奥行・車路向きで構成される
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 請求項2又は請求項3に記載された駐車支援方法において、
前記駐車枠情報は、駐車枠幅・駐車枠奥行で構成される
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された駐車支援方法において、
前記目標出庫位置を設定するとき、前記現在の自車位置から前記目標出庫位置までの車路奥行方向距離を、前記目標出庫位置に到達したとき、前記目標姿勢が前記車路に対して平行となるまでに要する距離で設定する
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された駐車支援方法において、
前記目標姿勢を設定するとき、前記目標出庫位置での自車の向きが車路奥行方向と平行になるように設定する
ことを特徴とする駐車支援方法。 - 駐車枠から自車が出庫する際に出庫を支援する駐車支援コントローラを備える駐車支援装置において、
前記駐車支援コントローラは、
前記駐車枠に向かって自車が入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する入庫時周囲環境情報記憶部と、
前記駐車枠からの自車の出庫開始が指示されると、記憶されている前記入庫時周囲環境情報を読み出し、前記入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する出庫可能空間情報取得部と、
前記出庫可能空間情報を取得すると、出庫可能空間内に自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定する目標出庫位置・姿勢設定部と、
前記自車の目標出庫位置及び目標姿勢を設定すると、出庫可能空間内に現在の自車位置及び自車姿勢から前記目標出庫位置及び目標姿勢に至るまでの自車の出庫経路を生成する出庫経路生成部と、を有し、
前記目標出庫位置・姿勢設定部は、前記目標出庫位置を設定するとき、前記現在の自車位置から前記目標出庫位置までの駐車枠奥行方向距離を、前記出庫可能空間の境界線と自車との干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車が到達する距離に設定する
ことを特徴とする駐車支援装置。
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