JP4104796B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、駐車支援装置に係り、とくに理想経路および理想操舵角を演算し、これを用いて予め定められた駐車エリアに車両を移動させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の駐車支援に関する技術およびその周辺技術としては、例えば以下のものが知られている。
【0003】
(1)特開平10−264839号公報では、自動駐車・理想経路を演算する方式が記載されている。この方式は、4WS方式の車両を対象とし、白線認識やレーザーによる障害物検知などの方法を用いて自車両の駐車位置に対する位置を相対的に求め、これにより駐車経路を演算するものである。この駐車経路の演算は車両の最小回転半径を考慮としたものである。ここで演算された目標駐車経路との位置誤差を検出することで、前輪と後輪の操舵制御が行われるようになっている。
【0004】
(2)特開平4−30300号公報では、距離センサを用いて車両の駐車できるスペースを認識し、そこに到達するまでの経路を演算する方式が記載されている。
【0005】
(3)特開平7−225899号公報では、誘導経路を車両に与える技術として大型のパーキングでの誘導方式が記載されている。この方式は、車両ごとにガイド情報を備えた案内表示用の機械を貸し出し、車両位置に応じたガイダンスを行うものである。
【0006】
(4)特開平3−126200号公報では、車両と駐車管理の通信に関する技術として、車両固有の識別信号を送信する送信機により車両の管理を行う方式が記載されている。
【0007】
(5)特開平7−254100号公報では、車両の存在有無を駐車管理システムが把握する技術として、駐車場のスペースに車両を検知する検出装置を設け、この検出装置により車両の有無情報を得る方式が記載されている。
【0008】
(6)特開平9−204597号公報では、絶対位置を把握する技術として、GPS(Global Positioning System)およびジャイロスコープを用いた方式が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例(1)〜(6)では以下の問題がある。
【0010】
従来例(1)の場合は、位置検出にCCDカメラなどを使用するため、暗闇や荒天時あるいは積雪等では相対位置を認識することができない。また、最小回転半径のみを考慮しているため、運転者へ指示することを考えると、運転者の負担が大きくなると考えられる。さらに、操舵制御は、4WS方式の車両を対象としているため、通常の2WS方式の車両には適用できない。
【0011】
従来例(2)の場合は、方式の具体性に欠け、実用化が困難である。
【0012】
従来例(3)の場合は、駐車案内装置の受け渡しといった物理的な動作が必要である。
【0013】
従来例(4)の場合は、車両側からの一方的な情報の送信のみを行っている。
【0014】
従来例(5)の場合は、車両の存在有無を他の検出器に頼らざるを得ないときがある。
【0015】
従来例(6)の場合は、GPSの信号とジャイロスコープとにより絶対位置のみが演算されているが、駐車を行うような精度の高い位置同定を行うことができない。また、駐車を行うにあたり車両の姿勢角を求める手段を講じていない。
【0016】
この発明は、このような従来の問題を考慮になされたもので、周囲の環境に左右されず自車両の絶対位置および姿勢角を把握し、これにより駐車エリアに入庫させる車両運転者の負担を極力少なくすることを第1の目的とする。
【0017】
この発明は、周囲の環境に左右されず車両の絶対位置および姿勢角を把握し、これにより自動駐車を行うことを第2の目的とする。
【0018】
この発明は、駐車管理側と車両側との双方向通信を可能にし、それぞれの情報のやり取りを可能にすることを第3の目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、この発明に係る駐車支援装置は、第1の側面として、車両の仕様・諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、車両の停止する位置・姿勢および周囲の状況に関するデータを把握するデータ把握手段と、車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置姿勢同定手段と、これで同定された車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータ等を用いて車両が停止すべき場所への理想経路および理想操舵角を演算するデータ演算手段と、少なくともここで演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段とを備えている。
【0020】
この構成によれば、目標停止位置、すなわち駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物などの情報と車両の位置姿勢の情報に基づいて目標停止位置までの理想経路および理想操舵角を演算し、これを駐車支援で利用することが可能である。
【0021】
データ利用手段は、データ演算手段により演算された理想経路および理想操舵角に関するデータおよび位置同定手段により同定された車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータに基づいて車両に搭載された操舵・駆動系を制御する手段を備えることが可能である。この構成によれば、目標停止位置、すなわち駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物などの情報と車両の位置姿勢の情報に基づいて目標停止位置までの理想経路および理想操舵角を演算し、この理想経路および理想操舵角に基づいて車両の位置制御、速度制御等を行うため、自動車の自動駐車が実現できる。
【0022】
この場合、データ把握手段は、予め車両の停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを利用可能に入力する手段を備えることも可能であり、これにより車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況を把握可能となる。例えば、自宅の駐車場や、あるいは固定の駐車エリアなどの停止位置が固定で周囲の壁や柱などが既知の場合には、このデータを予め入力しておけば、目標停止位置すなわち駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物などの情報を既知データとして利用できる。
【0023】
データ利用手段は、データ演算手段により演算された理想経路および理想操舵角に関するデータおよび位置同定手段により同定された車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを運転者に指示する手段、例えば音声および画像の少なくとも一方で提示する手段を備えることが可能である。この構成によれば、目標停止位置すなわち駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物等の情報と、車両の位置姿勢とに基づいて目標停止位置までの理想経路および理想操舵角を演算し、この理想経路及び理想操舵角を含む情報を音声や画像などで運転者に指示することで運転に不慣れな者でも最小の動作で駐車エリアへ入庫できるように自動車の駐車支援が可能となる。
【0024】
データ把握手段は、データ入力手段のほか、ここで入力されたデータを音声および画像の少なくとも一方で運転者に提示する手段を備えることも可能である。例えば、自宅の駐車場や、固定の駐車エリアなど停止位置が固定でその周囲の壁や柱等が既知である場合にそのデータを予め入力しておけば、目標停止位置すなわち駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物などを既知とし、その情報を運転者に画像や音声で提示を行う。
【0025】
データ把握手段は、駐車場を管理する手段と、駐車場を管理する手段が、駐車場における車両の停止する位置・姿勢および周囲の状況のデータを送信する手段と、車両が停止する位置・姿勢および周囲の状況のデータを受信する手段とを備えることも可能である。この構成により、大規模な駐車場などで停止位置を駐車管理側から指定された場合、車両の目標停止位置や駐車すべきエリアのスペースの大きさや障害物などを車両側で認識可能となる。
【0026】
データ把握手段は、駐車場を管理する手段と、駐車場を管理する手段が駐車場における車両の停止する位置・姿勢および周囲の状況のデータを送信する手段と、車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況のデータを受信する手段と、車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況のデータを運転者に指示するための音声、画像を提示する手段とを備えることも可能である。この構成により、大規模な駐車場や物流システムなどで停止位置を駐車管理側から指定された場合、車両の目標停止位置、駐車すべきエリアのスペースの大きさや、障害物などを車両側が非接触で知ることができ、運転者に情報を画像や音声で提示可能となる。
【0027】
この発明に係る駐車支援装置は、第2の側面として、駐車場を管理するシステムと、この駐車場管理システムと車両とが双方向に通信を行えるデータ通信手段と、車両の仕様・諸元を保持する手段と、車両の停止する位置、姿勢および周囲の状況を把握する手段と、車両の絶対位置および絶対姿勢角を同定するデータ同定手段と、データ同定手段により同定された車両の絶対位置および絶対姿勢角を用いてデータ把握手段により把握された車両が停止すべき場所への理想経路および理想操舵角を演算するデータ演算手段と、このデータ演算手段により演算されたデータを駐車支援データとして利用するデータ手段手段とを備えている。
【0028】
データ利用手段は、理想経路および理想操舵角および車両の絶対位置および絶対姿勢角に基づいて車両の操舵・駆動装置を制御し、これにより車両を自動走行させる手段を備えることも可能である。
【0029】
データ利用手段は、車両の絶対位置および絶対姿勢角を運転者に提示するための音声・画像を提示する手段を備えることも可能である。
【0030】
データ通信手段は、駐車管理システムが駐車場における車両の停止する位置、姿勢、車両の停止する位置までの誘導経路および周囲の状況に関するデータを送信する手段と、車両が停止する位置・姿勢および周囲の状況に関するデータを受信する手段と、車両が現在位置及び姿勢角、あるいは停止などの車両の挙動を駐車管理システムに送信する手段と、駐車管理システムが現在位置および姿勢角、あるいは車両の挙動を受信する手段とを備えることも可能である。このデータ通信手段によれば、駐車場管理システムから車両側に駐車エリアの場所、駐車エリアの大きさやその周囲に車が停車しているかどうか、または大規模な駐車場の場合にはその駐車エリアまでの誘導経路などの情報を送信する一方、車両側から駐車場管理システムに現在位置や姿勢角、駐車完了情報や出庫情報などの挙動に関する情報を送信する。
【0031】
位置同定手段は、例えばD−GPSによる絶対位置信号を得る手段と、加速度センサ、ジャイロスコープから相対情報を得る手段と、絶対位置を記憶した非接触のICネイルから情報を得る手段と、ホイールセンサから車速を得る手段と、ステアリング角情報を得る手段とを備えることも可能である。この位置同定手段によれば、D−GPSの位置信号を加速度センサ、ジャイロスコープで補正し、また姿勢角をジャイロスコープを用いて演算する一方、低速時はジャイロスコープだけではなく、車速センサ、ステアリング角情報を用いて位置および姿勢角を同定可能となる。また、GPSの信号が届かないような屋内の駐車場の場合は、絶対位置情報をもつICネイルからの情報を用いて同定を行う。
【0032】
データ演算手段は、入庫する駐車エリア近傍で自車両を停止させる手段と、停止可能領域を演算する手段と、停止可能領域に到達するまでの経路を演算する手段と、停止可能領域から駐車エリアへ到達するまでの経路を演算する手段と、停止可能領域まで到達できない場合の経路を演算する手段と、駐車エリア近傍で詳細かつ微小距離の経路を演算する手段とを備えることも可能である。
【0033】
このデータ演算手段によれば、入庫すべき駐車エリア近傍で車両を停止させたのち、この車両の姿勢角がどのような角度であったとしても、角度に対応する停止可能領域を選択し、それに基づいて駐車エリアに入庫させるための経路を円弧経路および直線経路の複合で求めることができる。円弧経路の演算により、理想操舵角は一義的に求めることができる。
【0034】
この発明では、上記構成のいずれかに車両の走行する経路における障害物を検知する手段をさらに備えることが可能である。
【0035】
この発明の第1の側面では、車両の絶対位置および姿勢角を得ることで駐車エリアへの経路を演算し、これを駐車支援データとして利用するため、例えば自動駐車の場合はこれらのデータを用いて目標位置制御およびステアリング指令等の操舵・駆動制御を行う一方、手動駐車の場合はこれらのデータ運転者に認知可能に提示でき、これにより自動駐車あるいは初心者や運転に不慣れなものでも駐車を容易に行うことが可能となる。
【0036】
この発明の第2の側面では、車両および駐車管理システムとの双方向通信を行うことで、駐車管理側が車両の個別データを取得できるだけでなく、車両側が駐車場の空きスペース又はその大きさや、そこへ到達するまでの誘導経路などの駐車場の情報を得ることができる。ここでの誘導経路には、交差点の位置および進行方向が含まれる。これにより、車両の速度および位置に応じたガイダンスを運転者に対して行うことができる。また、自動走行による駐車も可能となる。さらに、車両および駐車管理システムとの双方向通信を行うことで自車両の位置姿勢を駐車管理側に一定のサンプル時間で送信でき、これにより他の検出装置を用いることなく、車両が最終的に停止した場所の情報を取得でき、駐車場を効率よく管理できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る駐車支援装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0039】
(第1の実施の形態)
図1〜図22は、この発明の第1の実施の形態に係る駐車支援装置を説明するものである。
【0040】
図1に示す駐車支援装置は、車両100を予め定められた駐車エリアに移動および駐車させる際にその駐車支援を行うもので、車両の仕様・諸元を保持する記憶装置10、目標停止位置指示装置20、および絶対位置・姿勢角演算装置30と、これらの各装置10、20、30に接続される理想経路演算装置40と、この理想経路演算装置40に接続される操舵・駆動制御装置50と、この制御装置50に接続される複数の障害物検知センサー60…60とを備えている。各装置10〜50の少なくとも一部は、例えば1台又は数台のラップトップ型、ノート型等のPC(パーソナル・コンピュータ)あるいはCPU,DSP等の演算チップを搭載した演算ボードに搭載され、或いは既存のナビゲーション・システム内に一体に組み込まれている。特に、数台のPCを用いる場合は、例えば車両内ネットワークを介して相互にデータ通信可能に構成することも可能である。
【0041】
車両の仕様・諸元を保持する記憶装置10は、本発明のデータ保持手段を成すもので、ROM等のメモリ、磁気ディスク等の記憶媒体で構成され、車両の全長、全幅などのサイズや最小回転半径などの仕様・諸元に関するデータを保持し、このデータを理想経路演算装置40に供給する。この記憶装置10に保持されるデータの設定例を図2に示す。この図2において、車両の仕様・諸元に関するデータとして、車幅、軸間距離、前後のトレッドからのオーバーハング、回転半径とステアリング角の相関等の情報が設定されている。
【0042】
目標停止位置指示装置20は、本発明のデータ把握手段を成すもので、車両100が停止すべき目標停止位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを把握して保持し、このデータを理想経路演算装置40に供給する。このうち、周囲の状況に関するデータとしては、図3および図4に示すように停止すべき駐車エリア200の大きさやその駐車エリア200周辺で駐車のために使用できるスペース201がどれくらいか、駐車場の柱202を含む既知の障害物が存在するか否か、他車両の有無等のデータが含まれる。このデータの設定例を図5に示す。この図5において、駐車場に関するデータとして、駐車すべきエリアの幅とその奥行きのサイズ、駐車場手前の道幅、駐車すべきエリアの四角の座標A1〜A4等が設定されている。
【0043】
絶対位置・姿勢角演算装置30は、本発明の位置同定手段を構成するもので、車両100の「絶対位置]および「絶対姿勢角」に関するデータを同定し、このデータを理想経路演算装置40に供給する。
【0044】
この場合、「絶対位置」とは、例えば駐車エリアに対する相対位置ではなく、予め設定された原点を持つ座標値、例えば図5に示すように駐車場のある点を原点とする座標系やGPSなどで用いられる地球座標系のものを意味する。また、「絶対姿勢角」とは、例えば上述で定義された絶対位置座標系の座標軸(XY軸)に対する角度(車体姿勢角)であり、例えばX軸を基準に左右(プラス・マイナス)180度(πラジアン)の角度で表わすことができる。この絶対位置座標系において、車両100の基準位置は、この実施の形態では便宜上、後輪車軸の車幅方向の中心位置に設定されるが、この発明ではこれに限定されるものではなく、いずれの位置にあっても構わない。
【0045】
理想経路演算装置40は、本発明のデータ演算手段を構成するもので、記憶装置10による保持データ(図2参照)、目標停止位置指示装置20による目標停止位置等の保持データ(図3〜図5参照)、および絶対位置・姿勢角演算装置30による車両の絶対位置・姿勢角の演算データに基づいて車両100をその現在位置から駐車エリアに停止させるための理想経路および理想操舵角に関するデータを演算し、このデータを操舵・駆動制御装置50に供給する。理想経路に関するデータは、例えば図6に示すように切り返し位置の座標、そこへ至るまでの指示操舵角、および回転半径等の情報を含む。
【0046】
操舵・駆動制御装置50は、本発明のデータ利用手段の内の制御手段を構成するもので、絶対位置・姿勢角演算装置30によるデータ、理想経路演算装置40による切り返し座標、指示操舵角等のデータに基づいて車両100が理想経路に沿って理想操舵角で自動走行するように車両100に搭載された操舵装置101および駆動装置102に対して位置、速度、および操舵角を制御し、これにより車両100の自動操舵・駆動を行う。
【0047】
障害物検知センサ60は、例えば超音波センサ等で構成され、図1に示すように車両100の車体前後の適宜位置に複数個設置され、これにより車両100の車体近辺に駐車場の壁等を含む物体(障害物)が存在するか否かを検出し、その検出信号を操舵・駆動制御装置50に送る。これにより、例えば障害物検知センサ60で障害物が検出された場合、操舵・駆動制御装置50にて即座に車両100を停止させるようになっている。
【0048】
ここで、絶対位置・姿勢角演算装置30の構成及び動作例を図7〜図10に基づいて説明する。
【0049】
図7は、絶対位置・姿勢角演算装置30の全体構成を説明するものである。この図7において、この絶対位置・姿勢角演算装置30は、車両100に搭載されるセンサ31と、このセンサ31からの計測信号に基づいて絶対位置および絶対姿勢角を演算する絶対位置・姿勢角演算部32とを備えている。
【0050】
センサ31は、例えば図7に示すようにGPSシステム33、車体の加速度や角速度を得る加速度センサ/ジャイロスコープ34、ICネイル(RFID(Radio Frequency Identification:無線電波識別)の機能を有する無線タグ等)システム35、車体のタイヤ四輪に取り付けられた車速センサ(エンコーダ等)36、ハンドルの回転角度を検出するステアリングセンサ37、及びギヤからのドライブ信号やリバース信号を検出するギヤセンサ38等で構成されている。
【0051】
この内、GPSシステム33は、GPS衛星からの位置信号を受信する受信機33aと、D(Differential)−GPS基地局からのディファレンシャル信号、すなわちD−GPS基地局の絶対位置座標とこの位置で受信された衛星からのGPS位置信号との間における位置誤差信号を受信する受信機33bと、この両受信機33a、33bからの各信号を入力し、これによりGPS位置信号をディファレンシャル信号で補正して所定精度の絶対位置信号を得るD−GPS受信機33cとを備えている。
【0052】
また、ICネイルシステム35は、地上の路面等に予め埋め込まれ、その埋め込み位置の絶対位置座標のデータを記憶するICネイル35aと、このICネイル35aのデータを車両100側で無線アンテナを介して受信するICネイル受信機35bとを備え、車両100がICネイル35aの埋め込み位置を通過する際にICネイル35aのデータをICネイル受信機35bで受信することで絶対位置座標のデータを得るようになっている。なお、このICネイルシステム35は、GPSによる位置情報がある程度得られる場合には省略可能である。
【0053】
図8は、絶対位置・姿勢角演算部32の構成例を説明するものである。この図8において、絶対位置・姿勢角演算部32は、例えばPC等に一体に搭載されるもので、センサ31を成す各装置33〜38にて計測された位置(緯度、経度)、速度(緯度方向、経度方向)、姿勢角(車体角度)に関する複数の計測信号を例えばタイムシェアリング処理にて一定のサンプリングタイムで取り込むRS232C等のインターフェースを有する複数のデータ入力部70…70と、この出力側にオフセット演算部71、速度モード判断部72、カルマンフィルタ73、およびデータ出力部74とを備えている。
【0054】
この構成により、絶対位置・姿勢角演算部32では、絶対位置情報に関してはGPSシステム33および/又はICネイルシステム35からの位置データ(緯度:Latitude、経度:Longitude、高さ:Height)を用いてカルマンフィルタ73で推定演算する一方、姿勢角情報に関しては「初期状態」ではGPSシステム33からの位置データを用いて進行方向から車両の絶対姿勢角を演算し、その後の「通常状態」ではジャイロスコープ34からの角速度データ(ヨー方向の角速度ω)を用いて車体角度を演算し、ここで得られた絶対位置(緯度、経度)および姿勢角(絶対姿勢角、車体角度)の情報をデータ出力部74を介して理想経路演算装置40に出力する。
【0055】
なお、絶対位置情報は、ここではGPS信号に対応する位置座標又はその他変換可能な座標情報を意味し、通常、D−GPS受信機33cを用いたGPSシステム33から得るが、GPS信号の補正が必要な場合や屋内等のGPS信号の届かない場所の場合にはICネイルシステム35を使用することも可能である。
【0056】
上述した絶対位置・姿勢角演算部32のうち、速度モード判断部72は、車速センサ36からの車速(Speed)、ステアリングセンサ37からのハンドル回転角度(HandleAngle)、ギヤセンサ38からのギヤ・ドライブ信号およびリバース信号に基づいて車両の速度モード及びその遷移状態を判断し、その結果をカルマンフィルタ73に指示する。例えば、低速時にはすべりなどの誤差がないと見なし、車速センサ36からの車速値を用いて速度モードの切り替えを実行する一方、ステアリングセンサ37からのハンドル回転角度によりハンドル角固定の状態が保持されているか否かの判断を行う。
【0057】
この速度モード判断部72の処理例を図9に基づいて説明する。ここで、判断すべき速度モードとしては、「停止モード(STOP)」、「前進モード(FORWARD_INIT)」、「後退モード(BACKWARD_INIT)」、「移動モード(MOVE)」、「車体姿勢角更新モード(UPDATE_ANGLE)」が予め設定されている。
【0058】
まず、システム起動に際し、速度モード判断部72は、ステップST1にて「停止モードおよび車体動作?」の条件が成立しているか否かを判断し、YES(条件成立)の場合にステップST2に移行し、NO(条件不成立)の場合にステップST3に移行し、それぞれで各処理を実行する。すなわち、ステップS2にて「前進?」か否かを判断し、YES(前進である)の場合はステップST4にて「前進モード」、NO(前進でない)の場合は「後退モード」、また上述のステップST3にて「停止モード」と判定し、その結果をカルマンフィルタ73に指示する。
【0059】
これにより、「停止モード」と判断された場合、車両100が動いていない状態であるため、オフセット演算部71にてジャイロスコープ34における角速度のオフセット演算が行われる一方、D−GPS信号の誤差がカルマンフィルタ73に除去される。
【0060】
また、「前進モード」又は「後退モード」と判断された場合、車両100の走り始めの状態(初期状態)では、車両100の姿勢角(どちらの方向に走っているか)は、GPSの位置信号を用いてカルマンフィルタ73にて演算される。
【0061】
この初期状態での姿勢角θは、図10に示すように車両100がP0(X0、Y0)からP1(X1、Y1)に移動したとすると、絶対位置座標軸(X軸)に対して、次の演算式で求められる。
【0062】
【数1】
Figure 0004104796
【0063】
次いで、上述のステップST3〜ST5の処理後にステップST6に移行し、ここで「前進モードおよび前進?」の条件が成立しているか否かを判断し、YES(条件成立)の場合はステップST7にて「前進モード」と判定してステップST8に移行し、NO(条件不成立)の場合はそのままステップST8に移行する。そして、ステップST8にて「前進モードおよびその状態保持の一定時間経過?」の条件が成立しているか否かを判断し、YES(条件成立)の場合はステップST9にて「移動モード」と判定してステップST10に移行し、NO(条件不成立)の場合はそのままステップST10に移行する。
【0064】
このように「前進モード」あるいは「後退モード」の状態がある一定時間継続した場合、方向が確定したと判断し、すなわち「移動モード」と判定し、その後の車両の姿勢角θiは、ジャイロスコープ34からのヨー方向の角速度ωおよびその検出刻み時間dtを用いて、次の演算式で求められる。
【0065】
【数2】
Figure 0004104796
【0066】
そして、ステップST10にて「移動モード、その状態保持の一定時間経過?、およびハンドル固定?」の条件が成立しているか否かを判断し、YES(条件成立)の場合はステップST11にて「車体姿勢角更新モード」と判定してステップST12に移行し、NO(条件不成立)の場合はそのままステップST12に移行する。
【0067】
このように「移動モード」の状態から、ある程度の速度でハンドル角固定の状態が継続された場合、「姿勢角更新モード」と判定され、車体姿勢角が更新される。この場合の更新式は、上述の[数1]式と同様である。
【0068】
そして、ステップST12にて「移動モードおよびその状態保持の一定時間経過?、又はハンドル固定?」の条件が成立しているか否かを判断し、YESおよびNOのいずれの場合、例えば速度が低くなったり、ハンドル角が変化した場合、ステップST13にて「移動モード」と判定される。
【0069】
ここで、上述のように速度モードの判断結果を受けたときのカルマンフィルタ73の動作例を説明する。
【0070】
まず、カルマンフィルタ73の推定状態量として、「緯度(dPosNorth)」、「緯度方向の速度(dVelNorth)」、「経度(dPosEast)」、「経度方向の(dVelEast)」、「車速(dVelocity)」、「車体角度(dVehicleAngle)」、「角速度(dOmegaZ)」を用い、以下の状態方程式を構築する。
【0071】
【数3】
Figure 0004104796
【0072】
また、次式により状態量が推定される。
【0073】
【数4】
Figure 0004104796
【0074】
カルマンゲインK[k]は、通常、次式により更新される。
【0075】
【数5】
Figure 0004104796
【0076】
ただし、この動作例では、センサ31および速度モードの各入力値により、センサ31からの計測値の使用不使用を決定するマトリクスS[k]を使用し、次式のようにカルマンゲインK[k]を更新する。
【0077】
【数6】
Figure 0004104796
P[k]は推定誤差共分散行列であり、次式で更新される。
【0078】
【数7】
Figure 0004104796
【0079】
これらの状態量は、上述の速度モード、すなわち「停止モード」、「前進モード」、「後退モード」、「移動モード」、および「車体姿勢角更新モード」によって、例えば以下のように用いる。
【0080】
(1)「停止モード」の場合は、システム起動時に速度のないとき、角度を演算できないため、次式のZ[k]で示すように角度の入力を0とする。
【0081】
【数8】
Figure 0004104796
【0082】
(2)「前進モード」の場合は、進んだ方向が車体の姿勢角となるため、以下の演算により角度をカルマンフィルタ73の入力とする。
【0083】
【数9】
Figure 0004104796
ただし、演算周期のタイミングによりGPSの信号が取得できない時は、角度の入力をカルマンフィルタ73で使用しないようにするため、センサ31からの計測値の使用不使用を決定するマトリクスS[k]を次式のようにS[k](4,4)=0とする。
【0084】
【数10】
Figure 0004104796
(3)「後退モード」の場合は、後ろ向きに車両が移動するため、車体の姿勢角は以下の演算により求める。
【0085】
【数11】
Figure 0004104796
ただし、演算周期のタイミングによりGPSの信号が取得できない時は、角度の入力をカルマンフィルタ73で使用しないようにするため、センサ31からの計測値の使用不使用を決定するマトリクスS[k]を次式のようにS[k](4,4)=0とする。
【0086】
【数12】
Figure 0004104796
【0087】
(4)「移動モード」の場合は、様々な方向に車体が向いている可能性のあるモードであるため、カルマンフィルタ73の入力として姿勢角を0とし、このモードの間は主に角速度(dOmegaZ)で角度の補正を行う。
【0088】
【数13】
Figure 0004104796
【0089】
(5)「車体姿勢角更新モード」の場合は、進んだ方向が車体の姿勢角となるため、以下の演算により角度をフィルタの入力とする。
【0090】
【数14】
Figure 0004104796
ただし、演算周期のタイミングによりGPSの信号が取得できない時は、角度の入力をカルマンフィルタ73で使用しないようにするため、センサ31からの計測値の使用不使用を決定するマトリクスS[k]を次式のようにS[k](4,4)=0とする。
【0091】
【数15】
Figure 0004104796
【0092】
次に、理想経路演算装置40の処理例を図11〜図20に基づいて説明する。
【0093】
図11は、理想経路演算装置40の処理例を示すフォローチャートであり、図12〜図20はその径路演算の具体例を説明する概要図である。なお、以下の説明では、円弧動作の演算が便利等の理由により、便宜上、車両100の後輪車軸中心を車体座標と仮定するものとする。
【0094】
まず、理想経路演算装置40による演算処理の開始に際し、図11に示すステップST21にて絶対位置・姿勢角演算装置30からの入庫すべき駐車エリア近傍で停止した時の車体座標および車体姿勢角のデータを用いて現在の停止位置から駐車エリアで規定される入庫完了中心位置に到達できるか否かを判断する。
【0095】
この判断でYES(駐車エリアに到達できる)の場合、ステップST22に移行し、これにより現在位置から駐車エリアまでの経路及び操舵角を演算し、これにより理想径路・操舵角演算処理を終了する。このように駐車エリアに到達できる場合の一例を図12〜図14に示す。
【0096】
例えば、図12に示すように駐車エリア200の手前側道路201内で後退動作で微調整により駐車エリア200に到達可能な位置に車両100がある場合、前述のステップST21でYESと判断され、ステップST22にて理想径路および操舵角が演算される。
【0097】
この場合、例えば図13に示すように円弧と直線を組み合わせて径路および操舵角が演算可能となる。このように円弧と直線を組み合わせて経路を演算する方法は、例えば図14に示すように車両100が入庫完了中心線から外れている場合でも適用できる。いずれの場合でも、微調整により車両100を駐車エリア200に対して垂直、平行、適切な左右の隙間の条件で入庫可能である。
【0098】
一方、上述のステップST21の判断でNO(駐車エリアに到達できない)の場合、ステップST23に移行し、この処理で目標停止位置・指示装置20からの入庫すべき駐車エリアの大きさ・形等のデータや、記憶装置10からの自車両の大きさおよび車両の通行する通路の大きさ等のデータを用いて「停止可能領域」を演算する。この「停止可能領域」は、ステアリングを固定したまま、駐車エリアの中心付近かつ車体姿勢角を駐車エリアに平行に移動可能な領域を意味し、駐車エリア前の道幅や駐車エリアの大きさで異なる。このように駐車エリアに到達できず、停止可能領域を演算する場合の一例を図15〜図17に示す。
【0099】
例えば、図15に示す駐車エリア200の入庫中心線(Y軸)に直交する手前側道路201内に車両100が停止した場合、一回の動作では入庫できないため、ステップST21にてNOと判断され、ステップST23にて停止可能領域が演算される。
【0100】
この場合、例えば図16に示すように車両100の通行する通路201に対して駐車エリア200が垂直に位置する場合、停止可能領域は、通路201の反対側の壁に衝突せずに又は駐車エリア200の入り口コーナー部分に衝突せずに車両100をハンドル固定で入庫完了中心線に移動可能な範囲の条件を満たすように演算される。この場合の駐車エリア200に対する車両100の車体角度、即ち目標車体姿勢角は、例えば1度ごとに演算可能である。この停止可能領域の演算は、例えば図17に示すように車両100の通路201に対して駐車エリア200が平行に位置する場合も適用できる。
【0101】
そして、ステップST24にて現在停止位置での車体座標および車体姿勢角から到達可能な「停止可能領域」があるか否かを判断し、この判断でYES(停止可能領域あり)の場合は、ステップST25にて適切な停止可能領域を選択し、ステップST27にてその選択された適切な停止可能領域までの経路及び操舵角を演算する。この演算例を図18、図19に基づいて説明する。
【0102】
図18は、車両100が現在停止している位置から停止可能領域の1つに到達するまでの経路を説明するものである。この場合、前述の図14と同様に円弧+直線の組み合わせ、或いは円弧のみで経路演算が可能となる。ここで、円弧動作はハンドル固定時の車両の動作であるため、円弧の回転半径は、ハンドル角指令や自動駐車の場合はステアリング角指令などに変換される。この一例を図19および図20に示す。
【0103】
例えば、図19に示すように後輪車軸中心を通る側で回転半径Rを規定すると、車両100のホイールベースWheelbaseとステアリング角αの関係は、次式で表すことができる。
【0104】
【数16】
Figure 0004104796
【0105】
また、図20に示すように前輪車軸中心を通る側で回転半径Rを定義すれば、次式となる。
【0106】
【数17】
Figure 0004104796
【0107】
また、ステアリング角αとハンドル角τの関係は車両固有の定数Kを用いて次式のように変換可能である。
【0108】
【数18】
Figure 0004104796
【0109】
このようにして、車両100がどの位置で停止しても駐車エリア200の理想の位置へ到達するための経路を演算することができる。なお、回転半径の設定は、演算の容易性等を考慮して定義する。
【0110】
上述のステップST27の処理で停止可能領域までの径路演算が終了すると、ステップST28にてその停止可能領域から駐車エリアまでの経路および操舵角を演算し、これにより理想経路・操舵角演算処理を終了する。
【0111】
一方、上述のステップST24の判断でNO(停止可能領域なし)の場合は、ステップST26にて最小回転半径で駐車エリア内の入庫できるような目標座標を演算し、ステップST27にて目標座標に到達できる場合にその経路および操舵角を演算し、ステップST28にてその目標座標から駐車エリアまでの経路および操舵角を演算し、これにより理想経路・操舵角演算処理を終了する。
【0112】
ここで、上述の理想経路演算における停止可能領域の演算例を図21および図22に基づいて説明する。
【0113】
ここでの理想経路演算では、記憶装置10からの駐車場に関するデータとして、前述の図2に示すように駐車するべきエリアの幅および奥行きのサイズ、駐車場のまえの道幅、駐車するべきエリアの4角の座標等を、また目標停止位置指示装置20からの車両に関するデータとして、前述の図5に示すように車幅、軸間距離、前後のトレッドからのオーバーハング、回転半径とステアリング角の相関データ等を使用する。
【0114】
図21(a)〜(c)および図22は、停止可能領域の演算で使用するデータ(変数)例を示す。以下の演算では、ここで定義される変数を用いることにする。
【0115】
まず、駐車エリア200の中心線に対する車体角度TempAlpha(1〜89度)から「停止可能領域」を演算する。この「停止可能領域」は、前述したようにステアリングを固定したまま、駐車エリアの中心付近かつ車体姿勢角を駐車エリアに平行に移動させることのできる領域を意味し、この領域は駐車エリア前の道幅や駐車エリアの大きさで異なる。
【0116】
次いで、車両100の車体角をTemVehicleAngle(図21、図22参照)としたとき、車体位置(後輪軸中心座標)のY軸方向の最大値UpperYlimを次式で求める。
【0117】
【数19】
Figure 0004104796
【0118】
次いで、[数19]式で求めた車体角TemVehicleAngleにおいて、転回後退した時に駐車エリア200の中心軸に移動可能な場合、移動可能な車体位置(X,Y)から車体中心線とY軸との交点までの距離BackSpaceの最小値を次式で求める。この最小値BackSpacelimは、最小回転半径R1で転回したときに得られる。
【0119】
【数20】
Figure 0004104796
【0120】
次いで、[数20]式による最小回転半径R1で後退し、なおかつ車両100の左後輪が駐車エリア200の入口の左側角部に衝突しないような駐車エリア中心までの距離(後退余裕)UnderSpaceの最大値UnderSpacelimを次式で求める(式中のR1は、[数20]式で求められる最小回転半径を示す)。
【0121】
【数21】
Figure 0004104796
【0122】
次いで、後退余裕UnderSpaceの最小値OverSpacelimを次式で求める。
【0123】
【数22】
Figure 0004104796
【0124】
次いで、図22に示すように停止可能領域を成す三角形の各頂点座標StopAreaを求め、停止可能領域の中心座標StopAreaCenter(X,Y)を求める。
【0125】
以下、この停止可能領域の座標値を求める演算例を説明する。
【0126】
まず、停止可能領域の頂点座標StopAreaのうち、座標値(X1,Y1)、(X2,Y2)は、次式を満たす。
【0127】
【数23】
Figure 0004104796
ここで、車両100の車体角がTmpAlphaの場合、車体のX位置によって、Y位置がとれる値は一義的に決まる。その関係式は最終的に以下のように表すことができる。
【0128】
そして、図21(3)に示すように、以下の関係式が成立する。
【0129】
【数24】
Figure 0004104796
このとき、回転半径をRとすると、このRは次式で求まる。
【0130】
【数25】
Figure 0004104796
よって、上記[数24]式は次式で表すことができる。
【0131】
【数26】
Figure 0004104796
【0132】
2次方程式とy=UpperYlimとの交点を(StopAreaX3,StopAreaY3)とし、上記[数26]式にy=UpperYlimを代入して整理すると、次式で表すことができる(次式のRは、上記[数25]式による)。
【0133】
【数27】
Figure 0004104796
【0134】
この[数27]式を解くことで、停止可能領域を成す三角形の頂点座標StopAreaのうち、座標値X3が求められる。また、座標値Y3は次式で表される。
【0135】
【数28】
Figure 0004104796
【0136】
従って、上記[数23]〜[数28]式により、停止可能領域の座標値が演算可能となる。
【0137】
以上により、理想経路演算装置40では、例えば停止すべき駐車エリアおよび駐車エリア周辺で駐車のために使用できるスペースが既知である場合、自車両の大きさなどが既知である場合、自車両の絶対位置および姿勢角が絶対位置・姿勢角演算装置1により演算されている場合など、車両が駐車エリア周辺で停止した座標および姿勢角に基づいて駐車エリアへ障害物あるいは他車両に衝突することなく入庫するための経路を演算できる。
【0138】
そして、この理想経路演算装置40で演算された切り返し座標や指示操舵角により、操舵・駆動制御装置50では位置制御、速度制御、操舵角制御を行い、車両100の自動操舵および駆動が可能となる。また障害物検知センサ60により障害物が検出された場合には即座に車両を停止させることも可能となる。
【0139】
従って、この実施の形態によれば、停止すべき駐車エリアが既知である場合、自車両の絶対位置・姿勢角を演算し、入庫のための経路を演算することにより、自動車における自動駐車を実現できる。
【0140】
(第2の実施の形態)
図23および図24は、この発明の第1の実施の形態に係る駐車支援装置を説明するものである。なお、上記と実質的に同様の構成は、同一符号を付してその説明を省略又は簡略する。
【0141】
図23に示す駐車支援装置は、上記構成のうち、操舵・駆動制御装置50を省略し、その代わりに本発明のデータ利用手段の内のデータ提示手段を成す音声・画像提示装置80を備えている。その他、上記と実質的に同様の記憶装置10、目標停止位置指示装置20、絶対位置・姿勢角演算装置30、理想経路演算装置50、および障害物検知センサ60を含む。理想経路演算装置50および障害物検知センサ60の出力側に音声・画像提示装置80が接続されている。障害物検知センサ60は、例えば超音波センサーなどで構成され、車体近辺に物体(駐車場の壁を含む障害物等)が存在するか否かを検出し、その検出信号を音声・画像提示装置80に送る。
【0142】
画像・音声提示装置80は、例えばPC等に搭載されるもので、運転者に画像、音声を通じて指示を行う。このうち、画像で指示する場合の表示例を図24に示す。この画面には、例えば上記の切り返しの位置までの距離や指示操舵角等が表示可能となっている。
【0143】
このように運転者に指示すべき画像表示に必要なデータの一例として、例えば自車両の舵角(ハンドル角)、理想経路演算により求められる指示舵角、自車両の位置および姿勢角、理想経路演算により求められる指示位置および指示姿勢角、理想経路演算により求められる経路(直線または円弧線で描画できる線を意味する)、理想経路演算により求められる進行方向などがある。
【0144】
また、音声指示の場合の例としては、例えば目標停止位置付近に近づいたときに電子音の間隔を短くしたり、目標停止位置までの距離を「あと1メートルで停止地点です。」と音声で指示したりする。また、画面と連動して「ハンドルを右に切って下さい」などの指示も可能である。
【0145】
この構成により、上記と同様に理想経路演算装置40にて停止するべき駐車エリアおよび駐車エリアの周辺で駐車のために使用できるスペースが既知である場合、自車両の絶対位置および姿勢角が絶対位置・姿勢角演算装置30にて演算されている場合、自車両が駐車エリア周辺で停止した座標および姿勢角から駐車エリアへ障害物あるいは他車両に衝突することなく入庫するための経路および操舵角が演算されると、ここで演算された切り返し座標や指示操舵角の情報が画像・音声提示装置80にて画像、音声を通じて運転者に指示可能となる。また、障害物検知センサ60で障害物が検出された場合は、その旨が即座に画像又は音声で警告される。
【0146】
従って、この実施の形態によれば、停止すべき駐車エリアが既知である場合、自車両の絶対位置・姿勢角を演算し、入庫のための経路を演算し、経路に対して自動車を動作させるように運転者へ画像・音声で指示することで、自動車における駐車運転支援を実現できる。
【0147】
なお、この実施の形態では、人間が車両を運転するため、指示を与えたとしても、ヒューマンエラー等により、必ずしもその指示通りに動作するとは限らないが、上記の径路演算方法によれば、先に演算した経路から外れても再演算を行い駐車エリアの理想の位置へ到達させることが可能となる。
【0148】
(第3の実施の形態)
図25は、この発明の第3の実施の形態に係る駐車支援装置を説明するものである。なお、上記と実質的に同様の構成は、同一符号を付してその説明を省略又は簡略する。
【0149】
図25に示す駐車支援装置は、上記第1の実施の形態と同様の構成の加え、車両100の外部に配置される駐車場管理部90内に無線、携帯電話、PHS、狭域通信(DSRC)等の通信手段を用いた送信装置91を設け、車両10側の目標停止位置指示装置20に送信側と同じ通信手段を用いた受信装置92を設けた構成となっている。
【0150】
この構成により、送信装置91から受信装置92に、料金などの駐車場規約、駐車場のどのエリアに入庫するべきかの駐車エリア指示やそこへ至るまでの誘導経路、停止すべき駐車エリアの大きさ、駐車エリア周辺で駐車のために使用できるスペースがどれくらいか、障害物の有無、他車両の有無の情報が通信可能となる。
【0151】
これにより、駐車エリアへの誘導経路情報や、駐車エリアの位置を車両側が得ることで、駐車場での誘導を車両側で行うことができ、駐車場における人員の低減を図ることができる。また、駐車場管理側から車両側に情報を非接触で送受信できるため、駐車場入り口での車両停滞の緩和が期待される。
【0152】
なお、上記の通信手段は、上記第2の実施の形態と同様の構成に加えて設けることも可能である。この場合の構成例を図26に示す。
【0153】
また、図27および図28に示すように目標停止位置指示装置20および音声・画像指示装置80を既存のナビゲーションシステムやモバイルパソコンなどの情報提示媒体1に一体に搭載し、この媒体1を通して駐車場側の情報を車内の運転者が容易に且つ迅速に利用することもできる。
【0154】
さらに、上記の通信手段は駐車場管理側から車両側への一方向に通信するものであったが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば駐車場管理側と車両側との間で双方向に情報通信させることも可能である。この一例を図29および図30に示す。
【0155】
図29および図30に示す駐車支援装置においては、駐車場管理部90に無線、携帯電話、PHSのいずれかの通信手段で構成される送受信装置93を設け、車両100側の目標停止位置94に同様の通信手段で構成される送受信装置94を設けた構成で、駐車場管理側から車両側に料金などの駐車場規約、駐車場のどのエリアに入庫するべきかの指示やそこへ至るまでの経路、停止するべき駐車エリアの大きさ、駐車エリア周辺で駐車のために使用できるスペースがどれくらいか、障害物の有無、他車両の有無等の情報に送信する一方、これとは逆に車両側から駐車場管理側に絶対位置・姿勢角演算装置30が演算した自車両の位置、姿勢角、または入庫完了信号、出庫開始信号等の情報を送信する。
【0156】
この構成により、駐車エリアへの誘導経路情報や、駐車エリアの位置を車両側が得ることにより駐車場での誘導を車両側で行うことができ、これにより駐車場での人員を削減することができる。これらの情報を非接触で送受信できることで、駐車場入り口での車両の停滞が緩和される。
【0157】
また、車両がどこの場所に入庫したのかなどの位置や挙動を駐車管理側が知ることで、駐車場側に車両を検知するセンサを設けなくとも車両の存在有無を知ることができ、駐車場の管理を自動で行うことができる。
【0158】
なお、この第3の実施の形態およびその変形、応用例については、例えば図31に示すように車両100側に搭載される上述の各装置を互いに車内ネットワークで通信可能に接続された2台のPC、すなわちナビゲーション用PC2と、位置姿勢同定および理想径路演算用PC3に一体に搭載して構成することも可能である。この場合、ナビゲーション用PC2には例えば目標停止位置指示装置20や音声・停止位置指示装置80等が、また位置姿勢同定および理想径路演算用PC3には例えば記憶装置10、絶対位置姿勢角演算装置30、理想径路演算装置40等がそれぞれ搭載可能であるが、この発明はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、車両の絶対位置および絶対姿勢角を得て駐車エリアへの理想経路および理想操舵角を演算し、これを駐車支援データとして利用する構成としたため、例えば理想経路および理想操舵角に基づいて目標位置およびステアリング指令等の情報を出力させることができ、これにより自動駐車あるいは初心者や運転に不慣れなものでも容易に駐車を行うことができる。
【0160】
また、車両および駐車管理システムとの双方向通信を行う構成によれば、駐車管理側が車両毎に個別のデータを取得できるだけでなく、車両側が駐車場の空きスペース又はその大きさやそこへ到達するまでの誘導経路などの駐車場の情報を得ることができる。これにより、例えば誘導経路に交差点の位置や進行方向等の情報を含めることもでき、車両の速度および位置に応じたガイダンスを運転者に対して行うことができる。また、自動走行による駐車も可能となる。さらに、自車両の位置姿勢を駐車管理側に一定のサンプル時間で送信することもでき、この場合には他の検出装置を用いることなく車両が最終的に停止した場所の情報を取得することができ、駐車場の管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る駐車支援装置の全体構成を示す概略ブロック図。
【図2】車両の仕様・諸元を保持する記憶装置のデータ例を示す概要図。
【図3】駐車エリアとその周辺スペースを示す概念図。
【図4】駐車エリアとその周辺スペースを示す概念図。
【図5】目標停止位置指示装置で把握すべきデータ例を示す概念図。
【図6】駐車エリアへの経路を示す概念図。
【図7】絶対位置・姿勢角演算装置の全体構成例を示す車内概念図。
【図8】絶対位置・姿勢角演算装置の全体構成例を示す概略ブロック図。
【図9】速度モード判断部の処理例を示す概略フローチャート。
【図10】初期状態の姿勢角の演算例を説明する概要図。
【図11】理想径路演算装置の処理例を示す概略フローチャート。
【図12】駐車エリアに到達できる場合を説明する概要図。
【図13】円弧と直線を組み合わせて径路を演算する場合を説明する概要図。
【図14】入庫中心線から外れている場合の微調整による径路を演算する場合を説明する概要図。
【図15】駐車エリアにそのままでは入庫できない場合を説明する概要図。
【図16】道路に対して駐車エリアが垂直な場合の停止可能領域を示す概要図。
【図17】道路に対して駐車エリアが平行な場合の停止可能領域を示す概要図。
【図18】停止可能領域までの経路の演算例を説明する概要図。
【図19】ステアリング角と回転半径の定義例を示す概要図。
【図20】ステアリング角と回転半径の他の定義例を示す概要図。
【図21】理想径路演算で用いるデータ例を示す概要図。
【図22】停止可能領域の演算で用いるデータ例を示す概要図。
【図23】第2の実施の形態に係る駐車支援装置の全体構成を示す概略ブロック図。
【図24】画像・音声提示装置の画面表示例を示す概要図。
【図25】第2の実施の形態に係る駐車支援装置の全体構成を示す概略ブロック図。
【図26】画像・音声提示装置を備えた構成に送受信装置を設けた場合の構成例を示す概略ブロック図。
【図27】目標停止位置指示装置および音声・画像指示装置を備えたその他の構成例を示す概略ブロック図。
【図28】目標停止位置指示装置および音声・画像指示装置を一体に搭載したPC等の情報提示媒体の構成例を示す概略ブロック図。
【図29】双方向の通信手段を設けた構成例を示す概略ブロック図。
【図30】双方向の通信手段を設けたその他の構成例を示す概略ブロック図。
【図31】2台のPCを搭載した車内の構成例を示す概要図。
【符号の説明】
10 自車両の仕様・諸元を保持する記録装置
20 目標停止位置指示装置
30 絶対位置・姿勢角演算装置
31 センサ
32 絶対位置・姿勢角演算部
33 GPSシステム
33a GPS信号受信機
33b
33c D−GPS受信機
34 加速度センサ/ジャイロスコープ
35 ICネイルシステム
35a ICネイル
35b ICネイル受信機
36 車速センサ
37 ステアリングセンサ
38 ギヤセンサ
40 理想経路演算装置
50 操舵・駆動制御装置
60 障害物検知センサ
70 データ入力部
71 オフセット演算部
72 速度モード判断部
73 カルマンフィルタ
74 データ出力部
80 音声・画像指示装置
90 駐車場管理部
91 送信装置(駐車場管理)
92 受信装置(車両)
93 送受信装置(駐車場管理)
94 送受信装置(車両)
100 車両(自動車)
101 操舵装置
102 駆動装置
200 駐車エリア
201 駐車動作に使用できるスペース
202 駐車エリアの柱

Claims (8)

  1. 駐車対象の車両を予め定められた駐車エリアに移動させる駐車支援装置であって、前記車両の仕様および諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、前記車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを把握するデータ把握手段と、前記車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置同定手段と、前記データ保持手段により保持されたデータ、前記データ把握手段により把握されたデータ、および前記位置同定手段により同定されたデータに基づいて前記車両の前記駐車エリアに至る理想経路および理想操舵角に関するデータを演算するデータ演算手段と、前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段とを備え、
    前記データ利用手段は、前記位置同定手段により同定されたデータおよび前記データ演算手段により演算されたデータに基づいて前記車両を前記理想経路および理想操舵角の条件で自動走行させるように前記車両に搭載された操舵系および駆動系を制御する制御手段を備え、
    前記データ把握手段は、前記駐車エリアを有する駐車場に関するデータを管理するデータ管理手段と、このデータ管理手段により管理されたデータの内の少なくとも前記車両の停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを前記車両に送信するデータ送信手段とを備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  2. 駐車対象の車両を予め定められた駐車エリアに移動させる駐車支援装置であって、前記車両の仕様および諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、前記車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを把握するデータ把握手段と、前記車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置同定手段と、前記データ保持手段により保持されたデータ、前記データ把握手段により把握されたデータ、および前記位置同定手段により同定されたデータに基づいて前記車両の前記駐車エリアに至る理想経路および理想操舵角に関するデータを演算するデータ演算手段と、前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段とを備え、
    前記データ利用手段は、前記位置同定手段により同定されたデータおよび前記データ演算手段により演算されたデータの内の少なくとも理想経路および理想操舵角に関する情報を前記車両の運転者に認知可能に提示するデータ提示手段とを備え、
    前記データ把握手段は、前記駐車エリアを有する駐車場に関するデータを管理するデータ管理手段と、このデータ管理手段により管理されたデータの内の少なくとも前記車両の停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを前記車両に送信するデータ送信手段と、このデータ送信手段により送信されたデータを前記車両で把握可能に受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段により受信されたデータを前記車両の運転者に認知可能に提示する手段と、を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  3. 駐車対象の車両を予め定められた駐車場の駐車エリアに移動させる駐車支援装置であって、前記駐車場に関するデータを管理する駐車場管理システムと、前記駐車場管理システムと前記車両との間で双方向にデータ通信するデータ通信手段と、前記車両の仕様および諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、前記車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置同定手段と、前記データ通信手段によりデータ通信されるデータの内の前記車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータ、前記データ保持手段により保持されたデータ、および前記位置同定手段により同定されたデータに基づいて前記車両の前記駐車エリアに至る理想経路および理想操舵角に関するデータを演算するデータ演算手段と、前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段と、を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  4. 請求項記載の発明において、前記データ利用手段は、前記位置同定手段により同定されたデータおよび前記データ演算手段により演算されたデータに基づいて前記車両を前記理想経路および理想操舵角の条件で自動走行させるように前記車両に搭載された操舵系および駆動系を制御する制御手段を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  5. 請求項記載の発明において、前記データ利用手段は、前記位置同定手段により同定されたデータおよび前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の運転者に認知可能な理想経路および理想操舵角に関する情報として提示するデータ提示手段を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  6. 請求項記載の発明において、前記データ通信手段は、前記駐車場内の車両の停止する位置、姿勢、前記車両の停止する位置までの誘導経路および周囲の状況に関するデータを前記駐車場管理システムから前記車両に通信する手段と、前記車両の現在位置および姿勢角に関するデータを前記車両から前記駐車管理システムに通信する手段と、を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  7. 駐車対象の車両を予め定められた駐車エリアに移動させる駐車支援装置であって、前記車両の仕様および諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、前記車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを把握するデータ把握手段と、前記車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置同定手段と、前記データ保持手段により保持されたデータ、前記データ把握手段により把握されたデータ、および前記位置同定手段により同定されたデータに基づいて前記車両の前記駐車エリアに至る理想経路および理想操舵角に関するデータを演算するデータ演算手段と、前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段とを備え、
    前記位置同定手段は、ディファレンシャル−GPS受信機、ジャイロスコープ、車速センサ、およびステアリングセンサを有するセンサ手段と、このセンサ手段により計測された信号に基づいて、オフセット演算とフィルタ演算とにより車両の絶対位置および絶対姿勢角を推定演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  8. 駐車対象の車両を予め定められた駐車エリアに移動させる駐車支援装置であって、前記車両の仕様および諸元に関するデータを保持するデータ保持手段と、前記車両が停止する位置、姿勢および周囲の状況に関するデータを把握するデータ把握手段と、前記車両の絶対位置および絶対姿勢角に関するデータを同定する位置同定手段と、前記データ保持手段により保持されたデータ、前記データ把握手段により把握されたデータ、および前記位置同定手段により同定されたデータに基づいて前記車両の前記駐車エリアに至る理想経路および理想操舵角に関するデータを演算するデータ演算手段と、前記データ演算手段により演算されたデータを前記車両の駐車支援データとして利用するデータ利用手段とを備え、
    前記データ演算手段は、前記車両が駐車のために一旦停止した場所から、最終的に駐車エリアの中心線にステアリング固定で移動が可能となる停止可能領域に関するデータを演算する停止可能領域演算手段と、この停止可能領域演算手段により演算されたデータに応じて前記車両の駐車エリアまでの理想経路および理想操舵角に関するデータを演算する径路演算手段と、を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
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