JP6783551B2 - マスクブランクスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はマスクブランクスの製造方法に関し、特にDCマグネトロンスパッタリング法によるマスクブランクスの製造方法に用いて好適な技術に関する。
半導体デバイス等の製造技術においては、各種パターンの微細化を図るために、透明基板の上に遮光性の転写パターンを備えたフォトマスクが利用されている。フォトマスクにおける転写パターンは、透明基板に形成された遮光膜の上にレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて遮光膜をパターニングすることにより得られる。
マスクブランクスは、透明基板の上に、露光光を遮光する遮光膜と、露光光の反射を防止する反射防止膜とを具備する。これら、遮光膜および反射防止膜は、クロムを用いたスパッタリング法により透明基板であるガラス基板に積層される。
再公表WO2009/084516号公報
しかし、DCマグネトロンスパッタリング法によりスパッタをおこなうと、ターゲット表面に絶縁物が付着形成され、これに電荷が蓄積されることで異常放電が生じ、パーティクルが発生し、このパーティクルがマスクブランクスに付着して歩留まりが低下する可能性があるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ターゲットにおける電荷の蓄積を抑制し、異常放電によるパーティクル発生を抑制するという目的を達成しようとするものである。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、透明基板の上に、露光光を遮光する遮光膜と、露光光の反射を防止する反射防止膜とを具備するマスクブランクスの製造方法であって、
前記遮光膜と前記反射防止膜とを、Crを含んだ同一のターゲットによってスパッタリング法により成膜する遮光膜成膜工程と反射防止膜成膜工程とを有し、
これらの成膜工程において、
前記遮光膜成膜工程と前記反射防止膜成膜工程とが同一チャンバで連続しておこなわれるとともに、
これらの成膜工程において、
スパッタ粒子が前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するように、スパッタカソードが所定角度傾斜されており、
前記スパッタカソードには、DC電力およびRF電力が印加され、
前記遮光膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定され、
前記遮光膜成膜工程における前記RF電力と前記DC電力との比が、
RF電力/DC電力 = 0.03〜0.1
の範囲に設定され、
前記反射防止膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定され、
前記反射防止膜成膜工程における前記RF電力と前記DC電力との比が、
RF電力/DC電力 = 0.05〜0.15
の範囲に設定されていることにより上記課題を解決した。
本発明において、記遮光膜の成膜に先立って、前記ターゲットのクリーニング工程を有することがより好ましい。
また、本発明において、前記遮光膜成膜工程における設定圧力が0.060Pa〜0.070Paの範囲に設定され、前記反射防止膜成膜工程における設定圧力が0.10Pa〜0.30Paの範囲に設定され、
前記遮光膜成膜工程における設定圧力と前記反射防止膜成膜工程における設定圧力との比が、
遮光膜成膜工程設定圧力/反射防止膜成膜工程設定圧力 = 0.178〜0.473
の範囲に設定されている手段を採用することもできる。
また、前記ターゲット表面積と、前記透明基板表面積の比が、0.87〜1.25の範囲に設定されていることができる。
また、前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するスパッタ粒子の角度が22°〜30°の範囲に設定されていることが好ましい。
本発明においては、前記遮光膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,N,NOを含むものとされ、前記反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,CH,NOを含むものとされることができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記透明基板に、位相シフト膜が設けられてなることができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、透明基板の上に、露光光を遮光する遮光膜と、露光光の反射を防止する反射防止膜とを具備するマスクブランクスの製造方法であって、
前記遮光膜と前記反射防止膜とを、Crを含んだ同一のターゲットによってスパッタリング法により成膜する遮光膜成膜工程と反射防止膜成膜工程とを有し、
これらの成膜工程において、
前記遮光膜成膜工程と前記反射防止膜成膜工程とが同一チャンバで連続しておこなわれるとともに、
これらの成膜工程において、
スパッタ粒子が前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するように、スパッタカソードが所定角度傾斜されており、
前記スパッタカソードには、DC電力およびRF電力が重畳して印加されることにより、ターゲットのスパッタ面に付着した絶縁物がチャージアップされ、これがイオンや電子により絶縁破壊されることで異常放電が起こりやすくなってしまい、これに起因する膜中に異物が混入すること、表面の粗い膜になること、または、遮光膜あるいは反射防止膜の表面にパーティクルが付着することといった問題の発生を防止することができる。また、連続成膜時において、付着パーティクルが所定の値内に維持する、安定した品質を維持し、優れた欠陥品質の製品を量産することができる。また異常放電の防止、放電の安定化により、面内分布の良好な均一な膜を得ることができる。またプラズマ密度の向上により、緻密な膜を成膜でき、基板との良好な密着性をえることができる。さらには結晶サイズの微細化、表面を平滑にすることができ、微細パターンを形成するマスクブランクスに好適な膜特性を得ることができる。また低欠陥マスクブランクスが製造でき、緻密な膜特性を得ることができることから、従来よりも微細化に対応した微細パターンを転写するマスクブランクスの製造方法に利用することができ、例えばArF用マスクブランクスに利用することができる。
本発明において、記遮光膜の成膜に先立って、前記ターゲットのクリーニング工程を有することにより、遮光膜あるいは反射防止膜の表面におけるパーティクルの付着を防止することができる。また連続成膜時において、付着パーティクルが所定の値内に維持して、優れた欠陥品質の製品を量産することができる。また成膜開始時のターゲット表面の状態を安定させることができ、膜特性を所定の範囲内に維持させることができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記遮光膜成膜工程における前記DC電力と前記RF電力との比が、の範囲に設定され、
前記反射防止膜成膜工程における前記DC電力と前記RF電力との比が、0.05〜0.15の範囲に設定されていることにより、ターゲット表面の異常放電を抑制し、さらにRF電力増加に伴うターゲット近傍の着膜量の増加を抑え、ターゲット近傍にある防着板からのパーティクル発生を防止することで、遮光膜あるいは反射防止膜の表面におけるパーティクルの付着を防止することができる。また、連続成膜時において、付着パーティクルが所定内に維持して、優れた欠陥品質の製品を量産することができる。
また、本発明において、前記遮光膜成膜工程と前記反射防止膜成膜工程とにおける設定圧力の比が、0.2〜0.7の範囲に設定されている手段を採用することにより、圧力比がこの範囲に設定することが必要で、このため、パーティクルの発生防止が難しい遮光膜および反射防止膜をパーティクルなしに成膜することができる。また、遮光膜、反射防止膜の面内分布を良好にすることができ、光学濃度では1.9〜3.1の値に制御でき、反射率では13%〜21%に制御することができる。
また、前記ターゲット表面積と、前記透明基板表面積の比が、0.87〜1.25の範囲に設定されていることにより、152mm角程度の透明基板に対して、均一な膜特性を有する遮光膜および反射防止膜をパーティクルの発生なしに成膜することができる。また、遮光膜、反射防止膜の面内分布を良好にすることができ、光学濃度では1.9〜3.1の値に制御でき、反射率では13%〜21%に制御することができる。
また、前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するスパッタ粒子の角度が22°〜30°の範囲に設定されていることにより、スパッタによりターゲットのスパッタ面から放出されるスパッタ粒子の放出角度をα、透明基板にスパッタ粒子が入射する角度をβ、T−S距離をr、nを正の実数としたとき、スパッタ粒子の輸送中の散乱と反応を無視した場合、一般に、成膜レートは、「(cosα)n・cosβ/r」に比例するという関係があるため、成膜レートを所定の範囲に設定することができる。また、遮光膜、反射防止膜の面内分布を良好にすることができ、光学濃度では1.9〜3.1の値に制御でき、反射率では13%〜21%に制御することができる。
本発明においては、前記遮光膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,N,NOを含むものとされ、前記反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,CH,NOを含むものとされることにより、均一な膜特性を有する遮光膜および反射防止膜をパーティクルの発生なしに成膜することができる。また、上記以外でも、遮光膜成膜には、CH、NO、COなども使用することが可能であり、反射防止膜成膜工程には、N、NO、COを使用することも可能である。さらに、ガス量制御によって、面内分布を良好にすることができ、光学濃度では1.9〜3.1の値に制御でき、反射率では13%〜21%に制御することができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記透明基板に、位相シフト膜が設けられてなることにより、位相シフト膜に遮光膜成膜および反射防止膜を成膜することが可能となる。
本発明によれば、均一な膜特性を有する遮光膜および反射防止膜をパーティクルの発生なしに成膜することができ、連続成膜時において、付着パーティクルが所定内に維持して、優れた欠陥品質の製品を量産することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第1実施形態における製造装置を示す断面図である。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第1実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第1実施形態の工程を示すフローチャートである。 スパッタ粒子の放出角、入射角及びT−S距離の関係を示す模式図である。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第1実施形態におけるDC電力+RF電力での透明基板上のパーティクル分布(a)、DC電力のみでの透明基板上のパーティクル分布(b)を示す模式図である。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第2実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の実施例を示すグラフである。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の実施例を示すグラフである。 本発明に係るマスクブランクスの製造方法の実施例を示すグラフである。
以下、本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスの製造方法における製造装置を示す断面図であり、図において、符号10は、製造装置(スパッタ装置)である。
本実施形態に係るスパッタ装置10は、図1に示すように、真空チャンバ(チャンバ)11と、真空チャンバ11に取り付けられたスパッタカソード12と、コントローラ13とを具備する。
真空チャンバ11は内部に処理室Cを画成しており、図示しない真空排気手段を介して処理室Cを所定の真空度にまで減圧可能とされている。また、処理室Cの内部にアルゴン(Ar)等の成膜ガスなどを導入するためのガス導入配管19が真空チャンバ11の周縁から処理室C内へ取り付けられている。
基板支持台14は、真空チャンバ11内の略中央に設置され、内部には静電チャック用電極141が適宜設置されている。これにより、透明基板2を基板支持台14の表面に密着させることができる。また、基板支持台14の周囲には防着板17が配設されて、スパッタされたスパッタ粒子の真空チャンバ11内壁への付着を抑制する。
基板支持台14は、台座15の上に設置される。台座15は、その下面中心部に回転軸15Lが取り付けられており、モータ等の駆動源(図示せず)を介して回転可能に構成されている。これにより、透明基板2をその中心のまわりに自転させる基板回転機構が構成されている。なお、回転軸15Lは、軸受機構(図示せず)や磁性流体シール等のシール機構151を介して真空チャンバ11に取り付けられている。
スパッタカソード12は、スパッタ粒子が透明基板2の法線方向に対して斜め方向から入射するように、各々所定角度傾斜して真空チャンバ11の上部に取り付けられている。スパッタカソード12には、ターゲットTが処理室Cに面して設置されている。また、図示を省略するが、スパッタカソード12には、ターゲットTを冷却可能に支持するバッキングプレートや、ターゲットTの表面に磁場を形成する磁気回路等が設置されている。
ターゲットTは、クロム(Cr)で構成される。
真空チャンバ11内には、成膜のオンオフを選択するためのシャッタ機構16が、ターゲットTの対向位置とこれを覆わない位置とを切り替え可能として処理室Cの内部に設けられる。
シャッタ機構16は、遮蔽板161と、この遮蔽板161を回転させる回動軸162とを備えている。遮蔽板161は、例えば、スパッタカソードを覆うことができる大きさの傘状の金属板からなり、スパッタカソードの対応部位に予め開口が形成されている。そして、回動軸162を駆動させて161の回転位置を適宜調整することにより、スパッタターゲットの開口状態を選択できるようにする。シャッタ機構16は、スパッタカソードを覆う状態と覆わない状態とを切り替えることができれば、この構成に限られるものではない。
ターゲットTは、真空チャンバ11外部に設置された電源18に接続される。電源18は、RF電源と可変電源とからなるものとされる。RF電源は、例えば、周波数13.56MHz、電力150Wである。可変電源は、可変直流電源で構成される。可変電源の電力可変範囲は、例えば0.1〜2kW〜6kWである。
コントローラ13(制御ユニット)は、典型的にはコンピュータで構成されており、スパッタ装置10の全体の動作、すなわち上記真空排気手段、ガス流量、静電チャック用電
極141、RF電源と可変電源からなる電源18等を制御する。コントローラ13は、真空チャンバ11外部に設置されている。
コントローラ13は、所定の成膜ガスを供給してCrからなるターゲットTをスパッタし、透明基板2に遮光膜3を成膜する遮光膜成膜工程の状態と、異なる所定の成膜ガスを供給してCrからなるターゲットTをスパッタし、遮光膜3表面に反射防止膜4を成膜する反射防止膜成膜工程の状態とを順に切り替える。本実施形態において、電源18の可変電源は、可変直流電源で構成されており、当該可変電源は、上記遮光膜成膜工程の状態と反射防止膜成膜工程の状態とを切り替える切替部を構成する。また、ガス導入配管19には、Ar、N、NO、CHなどの成膜ガスから選択されたガスを切り替えて供給可能なガス供給手段が接続されている。
本実施形態においては、前記遮光膜成膜工程における前記DC電力と前記RF電力との比が、0.03(50/1600)〜0.1(150/1600)の範囲に設定され、前記反射防止膜成膜工程における前記DC電力と前記RF電力との比が、0.05(50/1000)〜0.15(150/1000)の範囲に設定される。
具体的には、電源18においては、前記遮光膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定され、前記反射防止膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定される。
また、本実施形態においては、前記遮光膜成膜工程と前記反射防止膜成膜工程とにおける設定圧力の比が、0.2(0.06/0.3)〜0.7(0.07/0.1)の範囲に設定される。
具体的には、電源18においては、前記遮光膜成膜工程における設定圧力が0.060Pa〜0.070Paの範囲に設定され、0.065Pa〜0.070Paの範囲がより好ましい。前記反射防止膜成膜工程における設定圧力が0.10Pa〜0.30Paの範囲に設定され、0.15Pa〜0.25Paの範囲に設定されることがより好ましい。
また、本実施形態においては、前記ターゲットTの表面積と、成膜される透明基板2の表面積の比が、0.87〜1.25の範囲に設定されている。
具体的には、ターゲットTはφ160mmとされ、透明基板2は152mm角とされている。
また、本実施形態においては、前記透明基板2の法線方向に対して斜め方向から入射するスパッタ粒子の角度が22°〜30°の範囲となるように設定されている。
本実施形態においては、前記遮光膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,N,NOを含むものとされ、前記反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,CH,NOを含むものとされる。このとき、遮光膜中のN量:20Atom%〜30Atom%、O量:5Atom%〜15Atom%となることが好ましく、反射防止膜中のC量:5〜15Atom%となることが好ましい。
また、具体的には、これらの流量が、
遮光膜成膜工程
Ar:11〜14sccm
:7〜9sccm
NO:0.2〜0.3sccm
反射防止膜成膜工程
Ar:20〜50sccm(30〜48sccmがより好ましい。)
CH:1.5〜3sccm
NO:15〜20sccm(18〜20sccmがより好ましい。)
とされている。
スパッタ装置10は、例えば図2に模式的に示すマスクブランクス1を製造する。次に、マスクブランクス1の構成について説明する。
図2は、本実施形態におけるマスクブランクスの製造方法において製造されるマスクブランクス1を示す模式断面図である。
マスクブランクス1は、図2に示すように、透明基板2の上に、露光光を遮光する遮光膜3と、露光光の反射を防止する反射防止膜4とを具備する。
透明基板2は、例えば、石英からなるものとされるが、ガラス等、とすることができる。
遮光膜3としては、例えば、クロムおよびその酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物を用いることができる。
反射防止膜4としては、例えばクロム、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、バナジウム、ジルコニウムからなる群から選択されるいずれか一種の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物を用いることができる。本実施形態においては、クロムを選択することが好ましい。
マスクブランクス1の最上層には、化学増幅フォトレジストを用いて形成されるマスク層が備えられることができる。また、マスク層と反射防止膜4との間には、化学増幅フォトレジストを用いて形成されて、マスク層の解像性の低下を抑制するための抑制層が備えられていることができる。
次に、スパッタ装置10を用いたマスクブランクス1の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態におけるマスクブランクスの製造方法における工程を示すフローチャートである。
本実施形態にかかるマスクブランクス1の製造方法は、図3に示すように、以下の工程を有する。すなわち、クリーニング工程S01、準備工程S02、ガス設定工程S03、プラズマ準備工程S04、シャッタ開工程S05、遮光膜成膜工程S06、シャッタ閉工程S07、ガス設定工程S08、プラズマ準備工程S09、シャッタ開工程S10、反射防止膜成膜工程S11、シャッタ閉工程S12、後工程S13、の各工程である。
図3に示すクリーニング工程S01においては、スパッタ装置10内にターゲットTをセットする。その後、処理室C内を所定の真空度に減圧する。
クリーニング工程S01においては、シャッタ機構16はターゲットを覆った状態で、ガス導入配管19を介してガス供給手段からArガスを供給して処理室Cを0.07Pa程度(0.01〜0.1Pa)にするとともに、電源18から1.0kW〜2.0kWのDC電力、50W〜150WのRF電力を供給して、ターゲットTのクリーニングをおこなう。この場合、電源18では可変電源からDC電力+RF電力が印加される。
次いで、図3に示す準備工程S02においては、基板支持台14上に、被成膜対象である透明基板2を載置する。この際、透明基板2は洗浄等の前処理を経たものとされる。この状態で、再度クリーニングをおこなうこともできる。
ここで、ターゲットT表面の大きさがφ160mmとされ、透明基板2における表面の大きさは、152mm角程度とされ、これらの比が、0.87〜1.25の範囲に設定される。
次いで、図3に示すガス設定工程S03においては、電源18からの電力供給をおこなわないとともに、コントローラ13によって、ガス導入配管19を介してガス供給手段から遮光膜成膜工程の状態となるように、成膜ガスを供給する。具体的には、Ar,N,NOを含むものとされ、その流量は、Ar:11〜14sccm、N:7〜9sccm、NO:0.2〜0.3sccmとされ、処理室における設定圧力が0.06Pa〜0.07Paの範囲となるように設定される。
次いで、図3に示すプラズマ準備工程S04においては、ガス設定工程S03で供給したガス状態を維持しつつ、コントローラ13によって、電源18からDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定される。
次いで、図3に示すシャッタ開工程S05においては、シャッタ機構16によりターゲットTが開放された状態とされる。
次いで、図3に示す遮光膜成膜工程S06においては、基板支持台14を所定の回転速度で回転させながらターゲットTをスパッタすることで、透明基板2上に膜厚均一性が高くパーティクルのない遮光膜3を成膜することができる。このときのターゲットTの供給電力は、DC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定される。
次いで、図3に示すシャッタ閉工程S07においては、シャッタ機構16によりターゲットTが閉塞された状態とされる。
次いで、図3に示すガス設定工程S08においては、電源18からの電力供給を維持した状態を維持したまま、コントローラ13によって、ガス導入配管19を介してガス供給手段から反射防止膜成膜工程の状態となるように、成膜ガスを供給する。具体的には、Ar,CH,NOを含むものとされ、その流量は、Ar:20〜50sccm、CH:1.5〜3sccm、NO:15〜20sccmとされ、処理室における設定圧力が0.1Pa〜0.3Paの範囲となるように設定される。
次いで、図3に示すプラズマ準備工程S09においては、ガス設定工程S03で供給したガス状態を維持しつつ、コントローラ13によって、電源18からDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定される。
次いで、図3に示すシャッタ開工程S10においては、シャッタ機構16によりターゲットTが開放された状態とされる。
次いで、図3に示す反射防止膜成膜工程S11においては、基板支持台14を所定の回転速度で回転させながらターゲットTをスパッタすることで、透明基板2上に膜厚均一性が高くパーティクルのない反射防止膜4を成膜することができる。このときのターゲットTの供給電力は、DC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定される。遮光膜3と反射防止膜4とは、電力供給を維持したまま連続して成膜する。
次いで、図3に示すシャッタ閉工程S12においては、シャッタ機構16によりターゲットTが閉塞された状態とされる。
次いで、図3に示す後工程S13においては、電源18からの電力供給を停止し、処理室Cから処理後の透明基板2を搬出し、レジスト形成、エッチングなどの所定の処理をおこなうことになる。
図4は、スパッタ粒子の放出角、入射角及びT−S距離の関係を示す模式図、図5は、DC電力+RF電力での透明基板上のパーティクル分布(a)、DC電力のみでの透明基板上のパーティクル分布(b)を示す模式図である。
ここで、図4に示すように、スパッタによりターゲット10のスパッタ面10aから放出されるスパッタ粒子の放出角度をα、透明基板2にスパッタ粒子が入射する角度をβ、T−S距離をr、nを正の実数とする。スパッタ粒子の輸送中の散乱と反応を無視した場合、一般に、成膜レートは、「(cosα)n・cosβ/r2」に比例するという関係がある。成膜レートを早めるためには、放出角度αと入射角度βをより小さく、T−S距離を小さくすることが必要である。また、膜特性という観点で良質な膜を得るためには、T−S距離を最適な距離にして成膜する必要がある。具体的には、透明基板2の法線方向に対して斜め方向から入射するスパッタ粒子の角度βが22°〜30°の範囲に設定され、放出角度αが10.5°〜26.3°の範囲に設定されている。
本実施形態における遮光膜成膜工程S06、および、反射防止膜成膜工程S11においては、同一の成膜室Cで連続して成膜処理をおこなうとともに、電源18においてDC電力とRF電力を重畳して印加しそれぞれの成膜処理をおこない、同時に、放出角度αと入射角度βを上記のように設定することにより、図5(a)に示すように、T−S距離を最適な状態としたままで、152mm角程度の大型の透明基板2に対して、均一な膜特性を有する遮光膜3および反射防止膜4をパーティクルの発生なしに成膜することができる。
なお、電源18においてDC電力のみとして印加して成膜処理をおこなった場合には、図5(a)に示すように、透明基板2の周縁部2aにおいて、パーティクルの発生が著しくなる。
以下、本発明に係るマスクブランクスの製造方法の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図6は、本実施形態におけるマスクブランクスの製造方法において製造されるマスクブランクス1を示す模式断面図であり、本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、位相シフト膜5に関する点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態におけるマスクブランクス1は、例えばハーフトーン型の位相シフトマスクブランクスとされ、図6に示すように、透明基板2の上に、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、50nm〜200nm)で形成される位相シフト膜5と、露光光を遮光する遮光膜3と、露光光の反射を防止する反射防止膜4とを具備する。
位相シフト膜5は、金属を主たる構成成分として含む膜であり、金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができ、また、これらの中から選択される2種以上を積層して構成することもできる。位相シフト膜5は、193nm以上500nm以下の波長領域の何れかの光(例えば、波長365nmのi線)に対して180°の位相差をもたせることが可能な厚さ(例えば、50〜170nm)で形成される。
次に、スパッタ装置10を用いたマスクブランクス1の製造方法について説明する。
本実施形態にかかるマスクブランクス1の製造方法は、シフト膜成膜工程を有することができる。
次いで、シフト膜成膜工程においては、まず、図3に示すガス設定工程S03と同様に、電源18からの電力供給をおこなわないとともに、コントローラ13によって、ガス導入配管19を介してガス供給手段からシフト膜成膜工程の状態となるように、位相シフト膜5を成膜する成膜ガスを供給する。
さらに、図3に示すプラズマ準備工程S04と同様に、上記のガス設定工程で供給したガス状態を維持しつつ、コントローラ13によって、電源18から電力を供給する。
次いで、図3に示すシャッタ開工程S05と同様に、シャッタ機構16によりターゲットTが開放された状態とされる。
次いで、図3に示す遮光膜成膜工程S06と同様に、基板支持台14を所定の回転速度で回転させながらターゲットTをスパッタすることで、透明基板2上に膜厚均一性が高くパーティクルのない位相シフト膜5を成膜する。
次いで、図3に示すシャッタ閉工程S07と同様に、シャッタ機構16によりターゲットTが閉塞された状態とし、シフト膜成膜工程を終了する。
この後、必要であれば、エッチングストッパ層を成膜する。
本実施形態のマスクブランクスの製造方法によれば、位相シフトマスクブランクスにおいても、均一な膜特性を有する遮光膜3および反射防止膜4をパーティクルの発生なしに成膜することができる。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
本発明における実施例として、図1に示す装置を用いて、図2に示すマスクブランクスを製造した。RF電源はマッチングボックスを介して、カソード電極と接続し、DC電源はローパスフィルターを介してカソード電極と接続し、成膜をおこなった。
ここでは、152mm角の透明基板2に対して、φ160mmのターゲットを用い、スパッタ粒子の角度βを22°とした。
また、測定波長248nm/193nmにて、光学濃度2.0±0.1、表面反射率,測定波長248nmにて、13〜17%狙いで成膜を実施した。
また、クリーニング工程、遮光膜成膜工程、反射防止膜成膜工程における条件を表1に示す。
Figure 0006783551
これらの成膜後に、欠陥検査機:M6640(レーザーテック株式会社製)によって膜上のパーティクルをカウントした。その結果をパーティクルの大きさごとに表2に示す。
ここで、DC成膜としたものは、反射率15.56%(248nm)、光学濃度は2.00(248nm)であった。
DC+RF成膜1としたものは、反射率15.85%(248nm)、光学濃度は1.98(248nm)であった。
DC+RF成膜2としたものは、反射率15.24%(248nm)、光学濃度は2.00(193nm)であった。
また、成膜枚数ごとの膜上における欠陥個数を図7に示す。
Figure 0006783551
これらの結果から、本発明は従来より欠陥を低減したマスクブランクスを提供でき、特に0.3μm以上の大きさの欠陥の増加を防止できることがわかる。
また、図7に示す結果から、RFパワ−175Wの場合、成膜枚数21枚目よりパーティクルの増大がみられた。また、RFパワ−150Wの場合、成膜枚数54枚目までパーティクルの増大はなかった。したがって、RFパワー150W以下にて、連続成膜時において、安定した品質を維持し、量産に適応することができることがわかる。
さらに、成膜後の特性面内分布を測定した。それぞれの成膜条件を表3〜表5に示す。
Figure 0006783551
Figure 0006783551
Figure 0006783551
・実験例1
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:11.2sccm/N2:8.2sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:43sccm/Ar+CH(30%):5sccm/NO:20sccmに設定し、実験例1の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.24Paであった。
実験例1:反射率15.62%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。また光学濃度は2.01(193nm)を得た。475nmの面内レンジ0.01であった。
・実験例2
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:11.2sccm/N2:8.2sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:36sccm/Ar+CH(30%):5sccm/NO:20sccmに設定し、実験例2の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.21Paであった。
実験例2:反射率15.43%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。面内レンジは、実験例1と比較し、0.96倍であった。また光学濃度は2.01(248nm)を得た。475nmにおける面内レンジ0.02であった。
またオージェ電子分光にて、膜中の含有量を調べた。遮光膜中のN量:20〜30atom%、O量5〜15atom%の範囲にあった。反射防止膜中のC量が5〜15atom%の範囲にあった。
・実験例3
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:11.2sccm/N2:8.2sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:75sccm/NO:19sccmに設定し、実験例3の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.37Paであった。
実験例3:反射率16.08%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は、面内レンジにて、実験例1と比較し、1.22倍と大きくなった。また光学濃度は2.00(248nm)を得た。475nmにおける面内レンジ0.01であった。
またオージェ電子分光にて、膜中の含有量を調べた。遮光膜中のN量:20〜30atom%、O量5〜15atom%の範囲にあった。反射防止膜中のC量が5atom%以下であった。
・実験例4
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:8.3sccm/N2:8.2sccm/Ar+CH(30%):4.1sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:32sccm/Ar+CH(30%):10/NO:20sccmに設定し、実験例4の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.07Paと反射防止膜0.2Paであった。
実験例4:反射率15.64%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。面内レンジは、実験例1と比較し、0.94倍であった。また光学濃度は1.99(248nm)を得た。475nmにおける面内Range0.01であった。
またオージェ電子分光にて、膜中の含有量を調べた。遮光膜中のN量:20〜30atom%、O量5〜15atom%の範囲にあった。反射防止膜中のC量が5〜15atomic%の範囲にあった。
・実験例5
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:11.2sccm/N2:8.2sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:36sccm/Ar+CH(30%):5sccm/NO:20sccmに設定し、実験例3と同様の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.21Paであった。
実験例5:反射率15.42%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。面内レンジは、実験例1と比較し、0.91倍であった。また光学濃度は3.00(248nm)を得た。475nmにおける面内レンジ0.02であった。
・実験例6
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:11.2sccm/N2:8.2sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:28sccm/Ar+CH(30%):5sccm/NO:20sccmに設定し、実験例4と同様の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.17Paであった。
実験例6:反射率19.40%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。面内レンジは、実験例1と比較し、0.92倍であった。また光学濃度は3.01(248nm)を得た。475nmにおける面内レンジ0.02であった。
・実験例7
遮光膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:8.3sccm/N2:8.2sccm/Ar+CH(30%):4.1sccm/NO:0.2sccmに設定、
反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスをAr:24sccm/Ar+CH(30%):10/NO:20sccmに設定し、実験例7の膜を得た。このときの圧力は、遮光膜0.066Paと反射防止膜0.15Paであった。
実験例7:反射率18.84%(248nm)の膜を得た。このときの面内分布は良好であった。面内レンジは、実験例1と比較し、0.97倍であった。また光学濃度は3.01(248nm)を得た。475nmにおける面内レンジ0.02であった。
これらの実験例において、特性安定性として、70枚目まで抜き取りで特性推移を確認した。光学濃度(193nm)と表面反射率(248nm)の成膜枚数による変化を確認した。ここで、分光光度計:U4000(日立ハイテク製)にて反射率測定をおこなうとともに、分光光度計:U3310(日立ハイテク製)にて光学濃度測定をおこなった。その結果を図8,図9に示す。
これらの結果から、成膜時間の調整により、ODレンジが0.02と良好であることがわかった。
本発明の活用例として、従来より欠陥を低減し、欠陥サイズを微細化したマスクブランクスを提供できることから、より微細化したパターンを形成する際の欠陥を防止でき、従来より、微細化に対応した微細パターンを転写するマスクブランクスの製造方法に利用できる。例えばArF用マスクブランクスがある。
1…マスクブランクス
2…透明基板
3…遮光膜
4…反射防止膜
10…スパッタ装置
11…真空チャンパ
12…スパッタカソード
13…コントローラ
14…基板支持台
16…シャッタ機構
18…電源
T…ターゲット

Claims (7)

  1. 透明基板の上に、露光光を遮光する遮光膜と、露光光の反射を防止する反射防止膜とを具備するマスクブランクスの製造方法であって、
    前記遮光膜と前記反射防止膜とを、Crを含んだ同一のターゲットによってスパッタリング法により成膜する遮光膜成膜工程と反射防止膜成膜工程とを有し、
    これらの成膜工程において、
    前記遮光膜成膜工程と前記反射防止膜成膜工程とが同一チャンバで連続しておこなわれるとともに、
    これらの成膜工程において、
    スパッタ粒子が前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するように、スパッタカソードが所定角度傾斜されており、
    前記スパッタカソードには、DC電力およびRF電力が印加され、
    前記遮光膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定され、
    前記遮光膜成膜工程における前記RF電力と前記DC電力との比が、
    RF電力/DC電力 = 0.03〜0.1
    の範囲に設定され、
    前記反射防止膜成膜工程におけるDC電力が1.0kW〜1.6kWの範囲に設定され、RF電力が、50W〜150Wの範囲に設定され、
    前記反射防止膜成膜工程における前記RF電力と前記DC電力との比が、
    RF電力/DC電力 = 0.05〜0.15
    の範囲に設定されていることを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  2. 前記遮光膜の成膜に先立って、前記ターゲットのクリーニング工程を有することを特徴とする請求項1記載のマスクブランクスの製造方法。
  3. 前記遮光膜成膜工程における設定圧力が0.060Pa〜0.070Paの範囲に設定され、前記反射防止膜成膜工程における設定圧力が0.10Pa〜0.30Paの範囲に設定され、
    前記遮光膜成膜工程における設定圧力と前記反射防止膜成膜工程における設定圧力との比が、
    遮光膜成膜工程設定圧力/反射防止膜成膜工程設定圧力 = 0.178〜0.473
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1または2記載のマスクブランクスの製造方法。
  4. 前記ターゲット表面積と、前記透明基板表面積の比が、0.87〜1.25の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。
  5. 前記透明基板の法線方向に対して斜め方向から入射するスパッタ粒子の角度が22°〜30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。
  6. 前記遮光膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,N,NOを含むものとされ、前記反射防止膜成膜工程における雰囲気ガスが、Ar,CH,NOを含むものとされることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。
  7. 前記透明基板には、位相シフト膜が設けられてなることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。
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