別段の定めがある場合を除き、本明細書中に記載の構造には、構造の全ての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体))の形態;例えば、各不斉中心に対してR型およびS型の立体配置、Z型およびE型の二重結合異性体、ならびにZ型およびE型の配座異性体が含まれることも意味する。したがって、本化合物の単一の立体化学異性体ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体)の混合物が含まれる。
さらに、別段の定めがある場合を除き、本明細書中に記載の構造は、1つまたは複数の同位体が豊富な原子の存在のみが異なる化合物が含まれることも意味する。例えば、本構造(水素の重水素またはトリチウムでの置換または炭素の13Cもしくは14Cが豊富な炭素での置換が含まれる)を有する化合物が含まれる。かかる化合物は、例えば、分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または治療剤として有用である。
特定の鏡像異性体が好ましい場合、いくつかの実施形態では、対応する鏡像異性体を実質的に含まない特定の鏡像異性体を提供することができ、この特定の鏡像異性体を、「光学的に富化された」ということもできる。「光学的に富化された」は、本明細書中で使用する場合、化合物が一方の鏡像異性体の比率が有意により高いように構成されていることを意味する。ある特定の実施形態では、化合物は、少なくとも約90重量%の好ましい鏡像異性体から構成されている。他の実施形態では、化合物は、少なくとも約95%、98%、または99重量%の好ましい鏡像異性体から構成されている。好ましい鏡像異性体を、当業者に公知の任意の方法(キラル高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化が含まれる)によってラセミ混合物から単離するか、または不斉合成によって調製することができる。例えば、Jacquesら、Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981);Wilenら、Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);Wilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照のこと。
用語「ヘテロ原子」は、1つまたは複数の酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の四級化形態;または複素環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルなど)、NH(ピロリジニルなど)、またはNR+(N置換ピロリジニルなど))が含まれる)を意味する。
本明細書中で使用する場合、「直接結合」または「共有結合」は、単結合、二重結合、または三重結合をいう。ある特定の実施形態では、「直接結合」または「共有結合」は単結合をいう。
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、本明細書中で使用する場合、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、およびヨウ素(ヨード、−I)から選択される原子をいう。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書中で使用する場合、炭化水素部分を示し、この炭化水素部分は、直鎖(すなわち、非分枝)、分枝、または環状(縮合、架橋、およびスピロ縮合の多環が含まれる)であってよく、かつ完全に飽和していてよく、または1つもしくは複数の芳香族ではない不飽和単位を含んでよい。別段の指定がない限り、脂肪族基は、1〜6個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、脂肪族基は、1〜4個の炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜3個の炭素原子を含む。適切な脂肪族基には、直鎖または分枝鎖のアルキル、アルケニル、およびアルキニル基、ならびにそのハイブリッド((シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニルなど)が含まれるが、これらに限定されない。
単独またはより大きな部分の一部として使用される用語「脂環式」、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」は、3〜10員の本明細書中に記載の飽和または部分不飽和の環式の脂肪族単環系、二環系、またはスピロ環系をいい、ここで脂肪族環系は、上に定義し、本明細書中に記載するように任意選択的に置換されている。脂環式基には、制限されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、およびシクロオクタジエニルが含まれる。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、3〜6個の炭素を有する。用語「脂環式」、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」には、ラジカルまたは結合点が脂肪族環上に存在する1つまたは複数の芳香環または非芳香環に縮合した脂肪族環(デカヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、デカリン、またはビシクロ[2.2.2]オクタンなど)も含まれる。
用語「アルキル」は、本明細書中で使用する場合、単一の水素原子の除去によって1〜6個の炭素原子を含む脂肪族部分に由来する一価飽和直鎖または分枝鎖の炭化水素をいう。いくつかの実施形態では、アルキルは、1〜5個の炭素原子を含む。別の実施形態では、アルキルは、1〜4個の炭素原子を含む。さらなる他の実施形態では、アルキルは、1〜3個の炭素原子を含む。さらに別の実施形態では、アルキルは、1〜2個の炭素を含む。アルキルラジカルの例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、sec−ペンチル、イソペンチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシル、およびドデシルなどが含まれるが、これらに限定されない。
用語「アルケニル」は、本明細書中で使用する場合、単一の水素原子の除去によって少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分由来の一価の基を示す。ある特定の実施形態では、アルケニルは、2〜6個の炭素原子を含む。ある特定の実施形態では、アルケニルは、2〜5個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、アルケニルは、2〜4個の炭素原子を含む。別の実施形態では、アルケニルは、2〜3個の炭素原子を含む。アルケニル基には、例えば、エテニル(「ビニル」)、プロペニル(「アリル」)、ブテニル、および1−メチル−2−ブテン−1−イルなどが含まれる。
用語「アルキニル」は、本明細書中で使用する場合、単一の水素原子の除去によって少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分由来の一価の基をいう。ある特定の実施形態では、アルキニルは、2〜6個の炭素原子を含む。ある特定の実施形態では、アルキニルは、2〜5個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、アルキニルは、2〜4個の炭素原子を含む。別の実施形態では、アルキニルは、2〜3個の炭素原子を含む。代表的なアルキニル基には、エチニル、2−プロピニル(「プロパルギル」)、および1−プロピニルが含まれるが、これらに限定されない。
単独または「アラルキル」、「アラルコキシ」、もしくは「「アリールオキシアルキル」などのより大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、全部で5〜10個の環員を有する単環系および二環系であって、系内の少なくとも1つの環が芳香族であり、系内の各環が3〜7個の環員を含む単環系および二環系をいう。用語「アリール」を、用語「アリール環」と互換的に使用することができる。ある特定の実施形態では、「アリール」は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、およびアントラシルなどが含まれるが、これらに限定されず、1つまたは複数の置換基を有することができる芳香環系をいう。本明細書中で使用する場合、芳香環が1つまたは複数の非芳香環に縮合した基(インダニル、フタルイミジル、ナフチミジル、フェナントリイジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)も用語「アリール」の範囲内に含まれる。
単独またはより大きな部分(例えば、「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアル−」は、5〜10個の環原子、好ましくは5、6、または9個の環原子を有し;環状アレイ中に6、10、または14個のπ電子を共有し;炭素原子に加えて1〜5個のヘテロ原子を有する基をいう。用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、または硫黄をいい、窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の四級化形態が含まれる。ヘテロアリール基には、制限されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが含まれる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアル−」には、本明細書中で使用する場合、芳香族複素環が1つまたは複数のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環に縮合し、ラジカルまたは結合点が芳香族複素環上に存在する基も含まれる。非限定的な例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが含まれる。ヘテロアリール基は、単環式または二環式であり得る。用語「ヘテロアリール」を、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「芳香族複素環」と互換的に使用することができ、これらの用語のうちのいずれかには、任意選択的に置換された環が含まれる。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキル基であって、アルキル部分およびヘテロアリール部分が独立して任意選択的に置換されているアルキル基をいう。
本明細書中で使用する場合、用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環」は、互換的に使用され、飽和または部分不飽和のいずれかであり、炭素原子に加えて、1つまたは複数の、好ましくは1〜4個の上記定義のヘテロ原子を有する安定な4〜7員単環式または7〜10員二環式の複素環部分をいう。ヘテロ環の環原子に関して使用する場合、用語「窒素」には、置換窒素が含まれる。例として、0〜3個の酸素、硫黄、または窒素から選択されるヘテロ原子を有する飽和または部分飽和の環において、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルなど)、NH(ピロリジニルなど)、または+NR(N置換ピロリジニルなど)であり得る。
複素環は、そのペンダント基に任意のヘテロ原子または炭素原子で結合させて安定な構造を得ることができ、任意の環原子を任意選択的に置換することができる。かかる飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例には、制限されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが含まれる。用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環基」、「複素環部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書中で互換的に使用され、ヘテロシクリル環が1つまたは複数のアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合し(インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、オクタヒドロインドリル、またはテトラヒドロキノリニルなど)、ラジカルまたは結合点がヘテロシクリル環上に存在する基も含まれる。ヘテロシクリル基は単環式または二環式であり得る。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、アルキル部分およびヘテロシクリル部分が独立して任意選択的に置換される、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基をいう。
本明細書中で使用する場合、用語「部分不飽和」は、環原子の間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含むが、芳香族ではない環部分をいう。用語「部分不飽和」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図するが、本明細書中に定義のアリール部分またはヘテロアリール部分が含まれることを意図しない。
本明細書中で使用する場合、用語「インヒビター」は、測定可能な親和性および活性でKDM5酵素に結合して阻害する化合物をいう。ある特定の実施形態では、インヒビターのIC50および/または結合定数は、約50μM未満(less about)、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約10nM未満である。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」は、本明細書中で使用する場合、(i)本明細書中に記載の化合物(a compound a compound)およびかかるKDM5酵素を含むサンプルと、(ii)前記化合物がないかかるKDM5酵素を含む等価なサンプルとの間のKDM5酵素活性の測定可能な低下をいう。
「薬学的に許容され得る塩」には、酸付加塩および塩基付加塩の両方が含まれる。「薬学的に許容され得る酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的な有効性および性質を保持し、かつ生物学的にもまたはその他の点でも望ましくないことがない塩をいい、これは無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、およびリン酸など)ならびに脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)、複素環式、カルボン酸、およびスルホン酸の有機酸クラスから選択することができる有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸(maloneic acid)、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、エンボン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびサリチル酸など)を用いて形成される。
「薬学的に許容され得る塩基付加塩」には、無機塩基から誘導された塩(ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウムの各塩など)が含まれる。特に、塩基付加塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩である。薬学的に許容され得る非毒性の有機塩基から誘導される塩には、第一級、第二級、および第三級アミンの塩、置換アミン(天然に存在する置換アミンが含まれる)の塩、環状アミンの塩、および塩基性イオン交換樹脂(イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、トロメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン(piperizine)、ピペリジン、N−エチルピペリジン、およびポリアミンの樹脂など)の塩が含まれる。特定の非毒性有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トロメタミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。
用語「互変異性体」または「互変異性型」は、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても公知)には、プロトンの移動による相互変換(ケト−エノール異性化およびイミン−エナミン異性化など)が含まれる。原子価互変異性体には、いくつかの結合電子の再編成による相互変換が含まれる。
「溶媒和物」は、1つまたは複数の溶媒分子と本明細書中に記載の化合物または薬学的に許容され得る塩との会合物または複合体をいう。溶媒の例には、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、およびエタノールアミンが含まれる。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体をいう。
「治療有効量」は、(i)特定の疾患、状態、または障害を処置し、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状を弱くするか、改善させるか、または除去し、あるいは(iii)本明細書中に記載の特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状の発生を防止または遅延させる本明細書中に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の量をいう。癌の場合、治療有効量の薬物は、癌細胞数を減少させ;腫瘍サイズを減少させ;末梢器官への癌細胞の浸潤を阻害し(すなわち、いくらかの程度まで遅延させ、好ましくは停止させる);腫瘍転移を阻害し(すなわち、いくらかの程度まで遅延させ、好ましくは停止させる);腫瘍成長をいくらかの程度まで阻害し;かつ/または1つまたは複数の癌に関連する症状をいくらかの程度まで和らげることができる。癌治療のために、有効性を、例えば、疾患進行までの時間(TTP)の評価および/または応答率(RR)の決定によって測定することができる。免疫障害の場合、治療有効量は、アレルギー性障害、自己免疫疾患および/または炎症性疾患の症状、または急性炎症反応の症状(例えば、喘息)を軽減させるか、または緩和するのに十分な量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、薬物耐性を示すか薬物耐性が持続する癌細胞の活性または数を有意に減少させるのに十分な本明細書中に記載の化学物質の量である。
「処置」(および「処置する(treat)」または「処置している(treating)」などのバリエーション)は、処置される個体または細胞の自然経過を変化させることを試みる臨床的介入をいい、予防のためにまたは臨床病理の過程のいずれかで行うことができる。処置の望ましい効果には、疾患の発生または再発の防止、症状の緩和、疾患の任意の直接的もしくは間接的な病理的重大性の縮小、疾患状態の安定化(すなわち、悪化しない)、転移の防止、疾患の進行速度の低下、病状の改善もしくは寛解、処置および緩解を受けていない場合に期待される生存期間と比較して長い生存期間または予後の改善の1つまたは複数が含まれる。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物を、疾患または障害の発症を遅延させるか、疾患または障害の進行を緩慢にするために使用する。処置を必要とする個体には、既に状態または障害を有する個体および(例えば、遺伝子またはタンパク質の遺伝的な変異または異常(abberent)発現によって)状態または障害を有する傾向のある個体、または状態または障害を防止すべき個体が含まれる。
用語「薬学的に許容され得る担体、アジュバント、またはビヒクル」は、製剤化された化合物の薬理学的活性を壊さない非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルをいう。本発明の組成物中で使用することができる薬学的に許容され得る担体、アジュバント、またはビヒクルには、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(ホスファートなど)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的なグリセリド混合物、水、塩または電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロック重合体、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書中に記載の化合物を含む組成物を、経口、非経口(吸入噴霧、局所、経皮、直腸、経鼻、口内、舌下、膣、腹腔内、肺内、皮内、硬膜外による)、またはインプラント型リザーバを介して投与することができる。用語「非経口」には、本明細書中で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内、および頭蓋内への注射または注入技術が含まれる。
1つの実施形態では、本明細書中に記載の化合物を含む組成物を、経口投与のための固体投薬形態として製剤化する。経口投与のための固体投薬形態には、カプセル、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物を含む固体経口投薬形態は、1つまたは複数の(i)不活性で薬学的に許容され得る賦形剤または担体(クエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウムなど)、および(ii)充填剤または増量剤(デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、またはケイ酸など)、(iii)結合剤(カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、またはアカシアなど)、(iv)保水剤(グリセロールなど)、(v)崩壊剤(寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギナート、ある特定のシリケート、または炭酸ナトリウムなど)、(vi)溶解遅延剤(パラフィンなど)、(vii)吸収加速剤(第四級アンモニウム塩など)、(viii)湿潤剤(セチルアルコールまたはグリセロールモノステアラートなど)、(ix)吸収剤(カオリンまたはベントナイト粘土など)、および(x)滑沢剤(タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、またはラウリル硫酸ナトリウムなど)をさらに含む。ある特定の実施形態では、固体経口投薬形態を、カプセル剤、錠剤、または丸剤として製剤化する。ある特定の実施形態では、固体経口投薬形態は、緩衝剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、固体経口投薬形態のためのかかる組成物を、1つまたは複数の賦形剤(ラクトースまたは乳糖、およびポリエチレングリコールなど)を含む軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル中の充填剤として製剤化することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物を含む組成物の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤は、腸溶コーティングなどのコーティングまたはシェルを任意選択的に含む。コーティングまたはシェルは、乳白剤を任意選択的に含むことができ、有効成分(複数可)のみまたは有効成分(複数可)を優先的に、腸管のある特定の部分中に、任意選択的に遅延様式で放出する組成物であり得る。包埋組成物の例には、高分子物質およびワックスが含まれ、この高分子物質およびワックスは、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量のポリエチレングリコール(polethylene glycol)などの賦形剤を使用した軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
別の実施形態では、組成物は、経口投与のための本明細書中に記載の化合物を含む液体投薬製剤を含み、1つまたは複数の薬学的に許容され得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルを任意選択的にさらに含む。ある特定の実施形態では、液体投薬形態は、任意選択的に、1つまたは複数の不活性希釈剤(水または他の溶媒など)、溶解補助剤、および乳化剤(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油類(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、またはソルビタンの脂肪酸エステルなど)、ならびにその混合物をさらに含む。ある特定の実施形態では、液体経口組成物は、1つまたは複数のアジュバント(湿潤剤、懸濁化剤、甘味剤、香味剤、および芳香剤など)を任意選択的にさらに含む。
注射用調製物(例えば、滅菌注射用水性懸濁液または油性懸濁液)を、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化することができる。滅菌注射用調製物はまた、非毒性の非経口で許容可能な希釈剤または溶媒の滅菌注射用溶液、懸濁液、またはエマルジョン(例えば、1,3−ブタンジオール溶液として)であり得る。使用することができる許容可能なビヒクルおよび溶媒は、水、リンゲル液,U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、従来のように溶媒または懸濁媒質として滅菌固定油を使用する。この目的のために、任意の低刺激性の固定油(合成モノグリセリドまたはジグリセリドが含まれる)を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を、注射液の調製で使用する。
注射用製剤を、例えば、細菌保持フィルターでの濾過または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒質に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物の形態での安定剤を含むことによって滅菌することができる。
本明細書中に記載の化合物の効果を延長させるために、皮下注射または筋肉内注射からの化合物の吸収を緩慢させることが望ましくあり得る。水溶性の低い結晶性または無定形の材料の液体懸濁液を使用して延長させることができる。次いで、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、同様に、結晶のサイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与型の化合物形態の吸収を、化合物を油ビヒクル中に溶解または懸濁させることによって遅延させる。注射用デポー形態を、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で化合物のマイクロカプセルマトリクスの形成によって作製する。化合物対ポリマーの比および使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度を調節することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。また、デポー注射製剤を、身体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を捕捉することによって調製する。
ある特定の実施形態では、直腸投与または膣投与のための組成物を、本明細書中に記載の化合物を適切な非刺激性の賦形剤または担体(カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐剤用ワックス(例えば、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔で融解して化合物を放出するもの)など)と混合することによって調製することができる坐剤として製剤化する。
本明細書中に記載の化合物の局所投与または経皮投与のための例示的な投薬形態には、軟膏剤、ペースト、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、または貼付剤が含まれる。本明細書中に記載の化合物を、滅菌条件下で薬学的に許容され得る担体、および任意選択的な防腐剤または緩衝液と混合する。さらなる製剤例には、眼科用製剤、点耳薬、点眼薬、経皮貼布剤が含まれる。経皮投薬形態を、本明細書中に記載の化合物を媒質(例えば、エタノールまたはジメチルスルホキシド)に溶解または分配(dispensing)させることによって作製することができる。吸収促進薬もまた、皮膚を通過する化合物の流動を増大させるために使用することができる。律速膜を提供するか、またはポリマーマトリクスもしくはゲル中に化合物を分散させるかのいずれかによって速度を調節することができる。
本明細書中に記載の化合物の鼻エアロゾルまたは吸入製剤を、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または他の従来の溶解補助剤もしくは分散剤を使用して生理食塩水溶液として調製することができる。
ある特定の実施形態では、薬学的組成物を、食品を使用するか、または使用せずに投与することができる。ある特定の実施形態では、薬学的に許容され得る組成物を、食品を使用せずに投与する。ある特定の実施形態では、本発明の薬学的に許容され得る組成物を、食品を使用して投与する。
任意の特定の患者についての具体的な投薬レジメンおよび処置レジメンは、種々の要因(年齢、体重、健康全般、性別、食事、投与時期、排泄速度、薬物の組み合わせ、担当医の処置判断、および処置される特定の疾患の重症度が含まれる)に依存する。組成物中の本明細書中に記載の化合物の量はまた、組成物中の特定の化合物に依存する。
1つの実施形態では、用量あたりで非経口投与される本発明の化合物の治療有効量は、約0.01〜100mg/kg、あるいは約0.1〜20mg/kg患者体重/日の範囲である。化合物の典型的な初期使用範囲は0.3〜15mg/kg/日である。別の実施形態では、経口単位投薬形態(錠剤およびカプセル剤など)は、約5〜約100mgの本発明の化合物を含む。
例示的な錠剤の経口投薬形態は、約2mg、5mg、25mg、50mg、100mg、250mg、または500mgの本明細書中に記載の化合物を含み、約95〜30mgの無水ラクトース、約5〜40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1〜10mgのステアリン酸マグネシウムをさらに含む。錠剤の製剤化プロセスは、粉末化した成分を共に混合し、PVP溶液をさらに混合することを含む。得られた組成物を、乾燥させ、顆粒化し、ステアリン酸マグネシウムと混合し、従来の装置を使用して打錠することができる。一例としてのエアロゾル製剤は、約2〜500mgの本明細書中に記載の化合物を適切な緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)へ溶解させ、必要に応じて等張化剤(例えば、塩化ナトリウムのような塩)を添加することによって調製することができる。溶液を、例えば、0.2ミクロンのフィルターを使用して濾過して不純物および夾雑物を除去することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物の結合活性または阻害活性を、化合物を公知の放射性リガンドに結合したKDM5酵素とインキュベートする競合実験を行うことによって決定することができる。KDM5またはその変異体のインヒビターとしての化合物の詳細なアッセイ条件を、以下の実施例に記載する。
ある特定の実施形態では、KDM5活性を、直接結合(非触媒的)アッセイまたは酵素的(触媒的)アッセイのいずれかであり得るin vitroアッセイを使用して検出する。かかるアッセイで使用される基質のタイプには、以下が含まれ得る:標的リジン残基を含むヒストン配列のN末端由来の多数の残基に対応する短い合成ペプチド、単一の組換えヒストンポリペプチド、組換えヒストンタンパク質で再構成したヒストン八量体、および再構成ヌクレオソーム(再構成八量体および特異的組換えDNAフラグメントを使用)。再構成ヌクレオソームは、モノヌクレオソームまたはオリゴヌクレオソームであり得る。
別の態様は、患者におけるKDM5活性の阻害に応答する疾患を処置または防止する方法を含む。本方法は、治療有効量の本明細書中に記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
別の態様は、KDM5活性に関連する疾患の処置における本明細書中に記載の化合物の使用を含む。別の態様は、KDM5活性に関連する疾患の処置における本明細書中に記載の化合物を含む薬学的組成物の使用を含む。
別の態様は、KDM5活性に関連する疾患の処置のための医薬の製造における本明細書中に記載の化合物の使用を含む。別の態様は、KDM5活性に関連する疾患の処置のための医薬の製造における本明細書中に記載の化合物を含む薬学的組成物の使用を含む。
ある特定の実施形態では、疾患または状態は、過剰増殖性疾患、癌、脳卒中、糖尿病、肝腫大、心血管疾患、多発性硬化症、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息、アレルギー性障害、炎症、神経学的障害、ホルモン関連疾患、臓器移植術に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性の血小板凝集、肝臓疾患、T細胞活性化に関与する病理的免疫状態、CNS障害、または骨髄増殖性障害である。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数の症状を生じた後に処置を施すことができる。他の実施形態では、無症状で処置を施すことができる。例えば、(例えば、症状の経歴および/または遺伝的因子もしくは他の感受性因子を考慮して)症状の発生前に感受性個体に処置を施すことができる。症状が治まった後、例えば、その再発を防止または遅延させるために処置を継続することもできる。
別の態様は、有効量の本明細書中に記載の化合物を、かかる処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)へ投与することによる癌、薬物耐性癌、または別の増殖性障害を処置、緩和、または防止する方法を含む。ある特定の実施形態では、処置すべき障害は、癌または薬物耐性癌である。
本明細書中に記載の化合物および方法を使用して処置することができる癌の例には、副腎癌、腺房細胞癌腫、聴神経腫、末端部黒子黒色腫(acral lentigious melanoma)、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性赤血球白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、急性前骨髄球性白血病、腺癌腫、腺様嚢胞癌腫、腺腫、腺様歯原性腫瘍、腺扁平上皮癌腫、脂肪組織新生物、副腎皮質癌腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、アグレッシブNK細胞白血病、AIDS関連リンパ腫、胞巣型横紋筋肉腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、未分化大細胞リンパ腫、未分化甲状腺癌、アンドロゲン依存性癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、星状細胞腫、非定型奇形性ラブドイド腫瘍、B細胞慢性リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫、基底細胞癌腫、胆道癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨の癌、ブレンナー腫瘍、褐色腫、バーキットリンパ腫、乳癌、脳癌、癌腫、上皮内癌腫、癌肉腫、軟骨腫瘍、セメント質腫、骨髄性肉腫、軟骨腫、脊索腫、絨毛癌腫、脈絡叢乳頭腫、腎臓の明細胞肉腫、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、子宮頸癌、結腸直腸癌、デゴス病、線維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、未分化胚細胞腫、胎児性癌腫、内分泌腺新生物、内胚葉洞腫瘍、腸疾患関連T細胞リンパ腫、食道癌、胎児内胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、神経節神経腫、消化管癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛癌、巨細胞線維芽細胞腫、骨の巨細胞腫瘍、神経膠腫瘍、多形性膠芽細胞腫、神経膠腫、大脳神経膠腫症、グルカゴノーマ、性腺芽細胞腫瘍、顆粒膜細胞腫瘍、半陰陽性卵巣腫瘍、胆嚢癌、胃癌、血管芽細胞腫、頭頸部癌、血管周囲細胞腫、血液学的悪性疾患、肝芽腫、肝脾T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、浸潤性小葉癌腫、腸癌、腎臓癌、喉頭癌、悪性黒子、白血病、ライディッヒ細胞腫瘍、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ腫、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myelogeous leukemia)、慢性リンパ球性白血病、肝臓癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、MALTリンパ腫、悪性線維性組織球腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性トリトン腫瘍、マントル細胞リンパ腫、辺縁層B細胞リンパ腫、肥満細胞性白血病、縦隔胚細胞腫瘍、乳腺髄様癌、甲状腺髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性尿路上皮癌、ミューラー管混合腫瘍、粘液性腫瘍、多発性骨髄腫、筋組織新生物、菌状息肉症、粘液様脂肪肉腫、粘液腫、粘液肉腫、鼻咽腔癌腫、神経鞘腫、神経芽細胞腫、神経線維腫、神経腫、結節性黒色腫、眼癌、乏突起星状細胞腫、乏突起膠腫、好酸性顆粒細胞腫、視神経鞘髄膜腫、視神経腫瘍、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、パンコースト腫瘍、乳頭様甲状腺癌、傍神経節腫、松果体芽細胞腫、松果体細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、プラズマ細胞腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、原発性(preimary)腹膜癌、前立腺癌、膵臓癌、咽頭癌、腹膜偽粘液腫(pseudomyxoma periotonei)、腎細胞癌腫、腎臓髄様癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒタートランスフォーメーション、直腸癌、肉腫、神経鞘腫症、セミノーマ、セルトリ細胞腫瘍、性索性腺間質腫瘍、印環細胞癌腫、皮膚癌、小青色円形細胞腫瘍、小細胞癌腫、軟部組織肉腫、ソマトスタチン産生腫瘍、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脾性辺縁層リンパ腫、扁平上皮癌腫、滑膜肉腫、セザリー病、小腸癌、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、莢膜細胞腫、甲状腺癌、移行上皮癌腫、咽頭癌、尿膜管癌、泌尿生殖器癌、尿路上皮癌腫、ブドウ膜黒色腫、子宮癌、疣状癌腫、視覚路神経膠腫、外陰癌、膣癌、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、ウォーシン腫瘍、およびウィルムス腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
別の実施形態は、良性増殖性障害の処置方法を含む。良性増殖性障害の例には、良性軟部組織腫瘍、骨腫瘍、脳脊髄腫瘍、眼瞼腫瘍および眼窩腫瘍、肉芽腫、脂肪腫、髄膜腫、多発性内分泌新生物、鼻ポリープ、下垂体腫瘍、プロラクチノーマ、偽脳腫瘍、脂漏性角化症、胃ポリープ、甲状腺結節、膵臓の嚢胞性新生物、血管腫、声帯結節、ポリープ、および嚢胞、キャッスルマン病、慢性毛巣嚢病、皮膚線維腫、毛髪嚢胞、化膿性肉芽腫、および若年性ポリポーシス症候群が含まれるが、これらに限定されない。
別の実施形態は、上記疾患、特に癌におけるin vivoでのタンパク質メチル化、遺伝子発現、細胞増殖、細胞分化、および/またはアポトーシスの調整に有用な治療方法であって、薬理学的に活性な量および治療有効量の1つまたは複数の本明細書中に記載の化合物をかかる治療を必要とする患者に投与することを含む、方法を含む。
別の実施形態は細胞と本明細書中に記載の化合物との接触によって内因性または異種性のプロモーター活性(promotor activity)を制御する方法を含む。
別の実施形態は、本明細書中に記載の疾患、障害、疾病、および/または状態の処置および/または予防および/または緩和のために使用される薬学的組成物の製造のための本明細書中に記載の化合物の使用を含む。
別の実施形態は、ヒストンデメチラーゼの阻害に応答するか感受性を示す疾患および/または障害、特に、上記の疾患(例えば、癌など)の処置および/または予防のために使用される薬学的組成物の製造のための本明細書中に記載の化合物の使用を含む。
本明細書中に記載の化合物を、障害の処置または障害の重症度の軽減に有効な任意の投与量および任意の投与経路を使用して投与することができる。正確な必要量は、患者の種、年齢、および全身状態(例えば、障害の重症度)、特定の化合物、およびその投与様式などに応じて患者毎に変動する。所与の患者による本明細書中に記載の化合物の総1日使用量を、健全な医学的判断の範囲内で主治医が決定する。任意の特定の患者のための特に有効な投薬レベルは、種々の要因(処置される障害および障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、健康全般、性別、および食事;使用される特定の化合物の投与時期、投与経路、および排泄率;処置の持続時間;使用した特定の化合物と組み合わせるかまたは同時に使用される薬物、および医学分野で周知の要因が含まれる)に依存する。
用語「生物サンプル」には、本明細書中で使用する場合、制限されないが、細胞、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得た生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、もしくは他の体液またはその抽出物が含まれる。
用語「共投与」は、本明細書中に記載の化合物、およびさらなる活性な薬学的成分(複数可)(細胞毒性剤および放射線処置が含まれる)の同時投与または任意の個別の連続的投与様式のいずれかをいう。投与が同時でない場合、化合物を、相互に近い時間に投与する。さらに、化合物を同一の投薬形態で投与するかどうかは問わない(例えば、ある化合物を局所的に投与することができ、別の化合物を経口投与することができる)。
典型的には、処置される疾患または状態に対する活性を有する任意の薬剤を、共投与することができる。かかる薬剤の例を、Cancer Principles and Practice of Oncology by V.T.Devita and S.Hellman(editors),6th edition(February 15,2001),Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見出すことができる。当業者は、関連する薬物および疾患の特定の特徴に基づいてどの薬剤の組み合わせが有用であるかを判別することができる。
1つの実施形態では、処置方法は、本明細書中に記載の化合物および少なくとも1つの細胞毒性剤の共投与を含む。用語「細胞毒性剤」は、本明細書中で使用する場合、細胞機能を阻害または防止し、かつ/または細胞死もしくは細胞破壊を引き起こす物質をいう。細胞毒性剤には、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、およびLuの放射性同位体);化学療法剤;成長抑制剤;酵素およびそのフラグメント(核酸分解酵素など);および毒素(小分子毒素または細菌、真菌、植物、もしくは動物に由来する酵素活性毒素(そのフラグメントおよび/またはバリアントが含まれる)など)が含まれるが、これらに限定されない。
例示的な細胞毒性剤を、抗微小管剤、白金配位錯体、アルキル化剤、抗生物質製剤、トポイソメラーゼIIインヒビター、代謝拮抗物質、トポイソメラーゼIインヒビター、ホルモンおよびホルモンアナログ、シグナル伝達経路インヒビター、非受容体チロシンキナーゼ血管形成インヒビター、免疫治療剤、アポトーシス促進剤(proapoptotic agent)、LDH−Aのインヒビター;脂肪酸生合成のインヒビター;細胞周期シグナル伝達インヒビター;HDACインヒビター、プロテアソームインヒビター;および癌代謝のインヒビターから選択することができる。
「化学療法剤」には、癌処置で有用な化合物が含まれる。化学療法剤の例には、エルロチニブ(タルセバ(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(ベルケイド(登録商標)、Millennium Pharm.)、ジスルフィラム、没食子酸エピガロカテキン、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、17−AAG(ゲルダナマイシン)、ラジシコール、乳酸デヒドロゲナーゼA(LDH−A)、フルベストラント(ファスロデックス(登録商標)、AstraZeneca)、スニチブ(スーテント(登録商標)、Pfizer/Sugen)、レトロゾール(フェマラ(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(グリベック(登録商標)、Novartis)、フィナスナート(バタラニブ(登録商標)、Novartis)、オキサリプラチン(エロキサチン(登録商標)、Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(シロリムス、ラパミューン(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファミブ(SCH66336)、ソラフェニブ(ネクサバール(登録商標)、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(イレッサ(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、アルキル化剤(チオテパおよびサイトキサン(登録商標)シクロホスファミド(cyclosphosphamide)など);スルホン酸アルキル(ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファンなど);アジリジン(ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、およびウレドーパなど);エチレンイミンおよびメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、およびトリメチルメラミン(trimethylomelamine)が含まれる);アセトゲニン(特に、ブタラシンおよびブタラシノン);カンプトテシン(トポテカンおよびイリノテカンが含まれる);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、およびビセレシンの合成アナログが含まれる);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);副腎皮質ステロイド(プレドニゾンおよびプレドニゾロンが含まれる);酢酸シプロテロン;5α−レダクターゼ(フィナステリドおよびデュタステリドが含まれる);ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタットドラスタチン;アルデスロイキン、タルクデュオカルマイシン(合成アナログのKW−2189、およびCB1−TM1が含まれる);エロイテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード(クロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなど);ニトロソ尿素(カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラミムスチン(ranimnustine)など);抗生物質(エンジイン抗生物質(例えば、カリチアマイシン、特に、カリチアマイシンγ1Iおよびカリチアマイシンω1I(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.1994 33:183−186)など);ジネミシン(ジネミシンAが含まれる);ビスホスホナート(クロドロナートなど);エスペラミシン;ならびにネオカルチノスタチン発色団および関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシニス、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、アドリアマイシン(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン(マイトマイシンCなど)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質(メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)など);葉酸アナログ(デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなど);プリンアナログ(フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど);ピリミジンアナログ(アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなど);アンドロゲン(カルステロン、ドロモスタノロンプロピオナート、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなど);抗アドレナル(アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど);葉酸補給剤(フォリン酸(frolinic acid)など);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォミチン;エリプチニウムアセタート;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン;メイタンシノイド(メイタンシンおよびアンサミトシンなど);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダムノール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)ポリサッカリド複合体(JHS Natural Products,Eugene,Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2毒素、ベラクリンA、ロリジンA、およびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビニノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド(例えば、タキソール(パクリタキセル;Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、アブラキサン(登録商標)(クレモフォール非含有)、パクリタキセルのアルブミン結合ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,Ill.)、およびタキソテール(登録商標)(ドセタキセル、ドキセタキセル;Sanofi−Aventis));クロランムブシル;ジェムザール(登録商標)(ゲムシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ(シスプラチンおよびカルボプラチンなど);ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イフォスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ナベルビン(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(ゼローダ(登録商標));イバンドロナート;CPT−11;トポイソメラーゼインヒビターRFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド(レチノイン酸など);ならびに上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、および誘導体が含まれる。
化学療法剤には、(i)腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するように作用する抗ホルモン剤(抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体調節因子(SERM)(例えば、タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標);クエン酸タモキシフェンが含まれる)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびフェアストン(登録商標)(クエン酸トレミフィン)が含まれる)など);(ii)副腎内のエストロゲン産生を制御する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼインヒビター(例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メガーゼ(登録商標)(酢酸メゲストロール)、アロマシン(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタニエ、ファドロゾール、リビサー(登録商標)(ボロゾール)、フェマラ(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、およびアリミデックス(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)など);(iii)抗アンドロゲン(フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン;ブセレリン、トリプテレリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ジエチルスチルベストロール、プレマリン、フルオキシメステロン、全てのトランスレチノイン酸(transretionic acid)、フェンレチニド、ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ)など);(iv)プロテインキナーゼインヒビター;(v)脂質キナーゼインヒビター;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド(特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子発現を阻害するもの)(例えば、PKC−α、Ralf、およびH−Rasなど);(vii)リボザイム(VEGF発現インヒビター(例えば、アンギオザイム(登録商標))およびHER2発現インヒビターなど);(viii)ワクチン(遺伝子療法ワクチン(例えば、アロベクチン(登録商標)、ロイベクチン(登録商標)、およびバキシド(登録商標));プロリュウキン(登録商標)、rIL−2;トポイソメラーゼ1インヒビター(ルルトテカン(登録商標)など);アバレリクス(登録商標)rmRHなど);ならびに(ix)上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、および誘導体も含まれる。
化学療法剤には、抗体(アレムツズマブ(キャンパス)、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(エルビタックス(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(ベクチビックス(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(リツキサン(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(オムニターグ(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(ベキサール、Corixia)、および抗体薬物コンジュゲート、ゲムツズマブオゾガマイシン(マイロターグ(登録商標)、Wyeth)など)も含まれる。本発明の化合物と組み合わせた薬剤としての治療可能性を有するさらなるヒト化モノクローナル抗体には、以下が含まれる:アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピノイズマブ、ビバツズマブメルタンシン、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクツズマブ、ペキセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブ、レスリビズマブ、レスリズマブ、レシビズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、ツコツズマブセルモロイキン、ツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ビジリズマブ、およびインターロイキン−12p40タンパク質を認識するように遺伝子改変された、排他的な組換えヒト配列の全長IgG1λ抗体である抗インターロイキン−12(ABT−874/J695、Wyeth Research and Abbott Laboratories)。
化学療法剤には、「EGFRインヒビター」も含まれ、このEGFRインヒビターは、EGFRに結合するか、またはそうでなければ直接相互作用してそのシグナル伝達活性を防止または低下させる化合物をいい、代替的に「EGFRアンタゴニスト」ともいう。かかる薬剤の例には、EGFRに結合する抗体および小分子が含まれる。EGFRに結合する抗体の例には、MAb579(ATCC CRL HB 8506)、MAb455(ATCC CRL HB8507)、MAb225(ATCC CRL 8508)、MAb528(ATCC CRL 8509)(Mendelsohnらの米国特許第4,943、533号を参照のこと)およびそのバリアント(キメラ化225(C225またはセツキシマブ;エルブチック(登録商標))および再形成ヒト225(H225)(WO96/40210号、Imclone Systems Inc.を参照のこと)など);IMC−11F8、完全ヒトEGFR標的化抗体(Imclone);タイプII変異体EGFRに結合する抗体(米国特許第5,212,290号);米国特許第5,891,996号に記載のEGFRに結合するヒト化抗体およびキメラ抗体;およびEGFRに結合するヒト抗体(ABX−EGFまたはパニツムマブ(WO98/50433号、Abgenix/Amgenを参照のこと)など);EMD55900(Stragliottoら、Eur.J.Cancer 32A:636−640(1996));EMD7200(マツズマブ)(EGFおよびTGF−αの両方とEGFR結合を競合するEGFRに指向するヒト化EGFR抗体)(EMD/Merck);ヒトEGFR抗体、HuMax−EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3、およびE7.6.3として公知であり、米国特許第6,235,883号に記載の完全ヒト抗体;MDX−447(Medarex Inc);ならびにmAb806またはヒト化mAb806(Johnsら、J.Biol.Chem.279(29):30375−30384(2004))が含まれる。抗EGFR抗体を、細胞毒性剤とコンジュゲートさせ、それにより、免疫コンジュゲートを生成することができる(例えば、欧州特許第659,439A2号、Merck Patent GmbHを参照のこと)。EGFRアンタゴニストには、小分子(米国特許第5,616,582号、同第5,457,105号、同第5,475,001号、同第5,654,307号、同第5,679,683号、同第6,084,095号、同第6,265,410号、同第6,455,534号、同第6,521,620号、同第6,596,726号、同第6,713,484号、同第5,770,599号、同第6,140,332号、同第5,866,572号、同第6,399,602号、同第6,344,459号、同第6,602,863号、同第6,391,874号、同第6,344,455号、同第5,760,041号、同第6,002,008号、および同第5,747,498号、ならびに以下のPCT公開:WO98/14451号、WO98/50038号、WO99/09016号、およびWO99/24037に記載の化合物など)が含まれる。特定の小分子EGFRアンタゴニストには、OSI−774(CP−358774、エルロチニブ、タルセバ(登録商標)Genentech/OSI Pharmaceuticals);PD183805(CI1033、2−プロペンアミド,N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−6−キナゾリニル]−,ジヒドロクロリド,Pfizer Inc.);ZD1839、ゲフィチニブ(イレッサ(登録商標))4−(3’−クロロ−4’−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca);ZM105180((6−アミノ−4−(3−メチルフェニル−アミノ)−キナゾリン、Zeneca);BIBX−1382(N8−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−N2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリミド[5,4−d]ピリミジン−2,8−ジアミン、Boehringer Ingelheim);PKI−166((R)−4−[4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェノール);(R)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン);CL−387785(N−[4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]−6−キナゾリニル]−2−ブチンアミド);EKB−569(N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル]−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド)(Wyeth);AG1478(Pfizer);AG1571(SU5271;Pfizer);デュアルEGFR/HER2チロシンキナーゼインヒビター(ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GSK572016、またはN−[3−クロロ−4−[(3フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]−6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]−2−フラニル]−4−キナゾリンアミン)など)が含まれる。
化学療法剤には、「チロシンキナーゼインヒビター」(前の段落に記載のEGFR標的化薬物が含まれる);小分子HER2チロシンキナーゼインヒビター(Takedaから入手可能なTAK165など);CP−724,714(ErbB2受容体チロシンキナーゼの経口選択性インヒビター)(Pfizer and OSI);デュアル−HERインヒビター(EGFRに優先的に結合するが、HER2およびEGFRの両方を過剰発現する細胞を阻害するEKB−569(Wyethから入手可能)など);ラパチニブ(GSK572016;Glaxo−SmithKlineから入手可能)、経口HER2およびEGFRチロシンキナーゼインヒビター;PKI−166(Novartisから入手可能);pan−HERインヒビター(カネルチニブ(CI−1033;Pharmacia)など);Raf−1インヒビター(Raf−1シグナル伝達を阻害するISIS Pharmaceuticalsから入手可能なアンチセンス剤ISIS−5132など);非HER標的化TKインヒビター(メシル酸イマチニブ(グリベック(登録商標)、Glaxo SmithKlineから入手可能)など);多標的化チロシンキナーゼインヒビター(スニチニブ(スーテント(登録商標)、Pfizerから入手可能)など);VEGF受容体チロシンキナーゼインヒビター(バタラニブ(PTK787/ZK222584、Novartis/Schering AGから入手可能)など);MAPK細胞外制御キナーゼIインヒビターCI−1040(Pharmaciaから入手可能);キナゾリン(PD153035、4−(3−クロロアニリノ)キナゾリンなど);ピリドピリミジン;ピリミドピリミジン;ピロロピリミジン(CGP59326、CGP60261、およびCGP62706など);ピラゾロピリミジン、4−(フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;クルクミン(ジフェルロイルメタン、4,5−ビス(4−フルオロアニリノ)フタルイミド);ニトロチオフェン部分を含むチロホスチン;PD−0183805(Warner−Lamber);アンチセンス分子(例えば、HERコード核酸に結合するもの);キノキサリン(米国特許第5,804,396号);トリホスチン(米国特許第5,804,396号);ZD6474(Astra Zeneca);PTK−787(Novartis/Schering AG);pan−HERインヒビター(CI−1033(Pfizer)など);アフィニタク(ISIS 3521;Isis/Lilly);メシル酸イマチニブ(グリベック(登録商標));PKI166(Novartis);GW2016(Glaxo SmithKline);CI−1033(Pfizer);EKB−569(Wyeth);セマキシニブ(Pfizer);ZD6474(AstraZeneca);PTK−787(Novartis/Schering AG);INC−1C11(Imclone)、ラパマイシン(シロリムス、ラパミューン(登録商標));または以下の特許公報のいずれかに記載のもの:米国特許第5,804,396号;WO1999/09016号(American Cyanamid);WO1998/43960号(American Cyanamid);WO1997/38983号(Warner Lambert);WO1999/06378号(Warner Lambert);WO1999/06396号(Warner Lambert);WO1996/30347号(Pfizer、Inc);WO1996/33978号(Zeneca);WO1996/3397号(Zeneca)、およびWO1996/33980号(Zeneca)も含まれる。
化学療法剤には、デキサメタゾン、インターフェロン、コルヒチン、メトプリン、シクロスポリン、アンホテリシン、メトロニダゾール、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アミホスチン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、BCG生菌、ベバクジマブ、ベキサロテン、クラドリビン、クロファラビン、ダルベポエチンアルファ、デニロイキン、デクスラゾキサン、エポエチンアルファ、エロチニブ、フィルグラスチム、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブ、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、レナリドミド、レバミソール、メスナ、メトキサレン、ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、パリフェルミン、パミドロナート、ペガデマーゼ、ペガスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセドジナトリウム、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、キナクリン、ラスブリカーゼ、サルグラモスチム、テモゾロミド、VM−26、6−TG、トレミフェン、トレチノイン、ATRA、バルルビシン、ゾレドロナート、およびゾレドロン酸、およびその薬学的に許容され得る塩も含まれる。
化学療法薬には、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸コルチゾン、ピバリン酸チキソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアルコール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルオコルトロン、ヒドロコルチゾン−17−ブチラート、ヒドロコルチゾン−17−バレラート、アクロメタソンジプロピオナート、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プレドニカルバート、クロベタゾン−17−ブチラート、クロベタゾール−17−プロピオナート、カプロン酸フルオコルトロン、ピバリン酸フルオコルトロン、および酢酸フルプレドニデン;免疫選択性抗炎症性ペプチド(ImSAID)(フェニルアラニン−グルタミン−グリシン(FEG)およびそのDイソ型(feG)(IMULAN BioTherapeutics,LLC)など);抗リウマチ薬(アザチオプリン、シクロスポリン(シクロスポリンA)、D−ペニシラミン、金塩、ヒドロキシクロロキン、レフルノミドミノサイクリン、スルファサラジンなど)、腫瘍壊死因子α(TNFα)遮断薬(エタネルセプト(エンブレル)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒューミラ)、セルトリズマブペゴール(シムジア)、ゴリムマブ(シムポニ)など)、インターロイキン1(IL−1)遮断薬(アナキンラ(Kineret)など)、T細胞共刺激遮断薬(アバタセプト(オレンシア)など)、インターロイキン6(IL−6)遮断薬(トシリズマブ(アクテメラ(登録商標))など);インターロイキン13(IL−13)遮断薬(レブリキズマブなど);インターフェロンα(IFN)遮断薬(ロンタリズマブなど);β7インテグリン遮断薬(rhuMAbβ7など);IgE経路遮断薬(抗M1プライムなど);分泌型ホモ三量体LTa3および膜結合型ヘテロ三量体LTa1/β2遮断薬(抗リンホトキシンα(LTa)など);放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、およびLuの放射性同位体);種々の治験剤(チオプラチン、PS−341、フェニルブチラート、ET−18−OCH3、またはファルネシルトランスフェラーゼインヒビター(L−739749、L−744832)など);ポリフェノール(ケルセチン、レスベラトロール、ピセアタンノール、没食子酸エピガロカテキン、テアフラビン、フラバノール、プロシアニジン、ベツリン酸、およびその誘導体など);オートファジーインヒビター(クロロキンなど);δ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、マリノール(登録商標));β−ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、および9−アミノカンプトテシン);ポドフィロトキシン;テガフール(ウフトラル(登録商標));ベキサロテン(タルグレチン(登録商標));ビスホスホナート(クロドロナート(例えば、ボネフォス(登録商標)、またはオスタック(登録商標))、エチドロナート(ジドロカル(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロナート(ゾメタ(登録商標))、アレンドロナート(フォサマックス(登録商標))、パミドロナート(アレディア(登録商標))、チルドロナート(スケリド(登録商標))、またはリセドロナート(アクトネル(登録商標))など);および上皮成長因子受容体(EGF−R);ワクチン(セラトープ(登録商標)ワクチンなど);ペリホシン、COX−2インヒビター(例えば、セレコキシブまたはエトリコキシブ)、プロテオソームインヒビター(例えば、PS341);CCI−779;チピファルニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;Bcl−2インヒビター(オブリメルセンナトリウム(ゲナセンス(登録商標)など);ピキサントロン;ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター(ロナファルニブ(SCH6636、サラサル(商標))など);および上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸、または誘導体;ならびに上記の2つまたはそれを超える物質の組み合わせ(CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾロンの併用療法の略語);およびFOLFOX(5−FUおよびロイコボリンを組み合わせたオキサリプラチン(エロキサチン(商標))を使用した処置レジメンの略語)など)も含まれる。
化学療法剤には、鎮痛作用、解熱作用、および抗炎症作用を有する非ステロイド性抗炎症薬も含まれる。NSAIDには、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択性インヒビターが含まれる。NSAIDの具体例には、アスピリン、プロピオン酸誘導体(イブプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、およびナプロキセンなど)、酢酸誘導体(インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナクなど)、エノール酸誘導体(ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、およびイソキシカムなど)、フェナム酸誘導体(メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸など)、およびCOX−2インヒビター(セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、ロフェコキシブ、およびバルデコキシブなど)が含まれる。NSAIDは、関節リウマチ、骨関節炎、炎症性関節症、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、急性痛風、月経困難症、転移性骨痛、頭痛および片頭痛、術後疼痛、炎症および組織傷害に起因する軽度から中程度の疼痛、発熱、腸閉塞、ならびに腎疝痛などの状態の症状軽減に適応することができる。
化学療法剤には、アルツハイマー病処置薬(treatment)(塩酸ドネペジルおよびリバスチグミンなど);パーキンソン病処置薬(L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピンロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル、およびアマンタジンなど);多発性硬化症(MS)処置剤(βインターフェロン(例えば、アボネックス(登録商標)およびレビフ(登録商標))、酢酸グラチラマー、およびミトキサントロンなど);喘息処置薬(アルブテロールおよびモンテルカストナトリウムなど);統合失調症処置剤(ジプレキサ、リスパダール、セロクエル、およびハロペリドールなど);抗炎症剤(コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジンなど);免疫調節剤および免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジンなど);神経栄養因子(アセチルコリンエステラーゼインヒビター、MAOインヒビター、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン病薬剤など);心血管疾患処置剤(β遮断薬、ACEインヒビター、利尿薬、ニトラート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチンなど);肝臓疾患処置剤(コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤など);血液障害処置剤(コルチコステロイド、抗白血病薬剤、および成長因子など);および免疫不全障害処置剤(γグロブリンなど)も含まれる。
さらに、化学療法剤には、本明細書中に記載の任意の化学療法剤の薬学的に許容され得る塩、酸、または誘導体、ならびに2つまたはそれを超えるこれらの組み合わせが含まれる。
単回投薬形態を生成するために担体材料と組み合わせることができる(上記のさらなる治療剤を含む組成物中の)本明細書中に記載の化合物およびさらなる薬剤の両方の量は、処置される宿主および特定の投与様式に応じて変動するであろう。ある特定の実施形態では、本発明の組成物を、0.01〜100mg/kg体重/日の投薬量の本発明の化合物を投与することができるように製剤化することができる。
さらなる治療剤および本明細書中に記載の化合物は、相乗的に作用し得る。したがって、かかる組成物中のさらなる治療剤の量は、その治療剤のみを使用する単剤療法における必要量未満であり得るか、またはより低い用量を使用することを考慮すると患者に対する副作用を抑えることができる。ある特定の実施形態では、かかる組成物中において0.01〜1,000μg/kg体重/日の投薬量のさらなる治療剤を投与することができる。
別の態様は、本明細書中に記載の化合物を使用した患者における薬物耐性の処置または防止を含む。例えば、患者における薬物耐性癌を処置または防止する方法は、治療有効量の本明細書中に記載の化合物を単独または細胞毒性剤と組み合わせて患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、個体を、細胞毒性剤(例えば、標的療法薬、化学療法薬、および/または放射線療法薬)を使用する処置のために選択する。ある特定の実施形態では、個体に、細胞毒性剤での処置の前に本明細書中に記載の化合物の投与を含む処置を開始する。ある特定の実施形態では、個体は、本明細書中に記載の化合物および細胞毒性剤を含む処置を同時に受ける。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物は、癌感受性期間を増大させ、かつ/または癌耐性の発生を遅延させる。
特に、個体における癌を処置する方法であって、(a)本明細書中に記載の化合物および(b)細胞毒性剤(例えば、標的療法薬、化学療法薬、および/または放射線療法薬)を個体に投与することを含む方法を本明細書中に提供する。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物および細胞毒性剤のそれぞれの量は、癌感受性期間を増大させ、かつ/または癌治療剤に対する癌細胞耐性の発生を遅延させるのに有効である。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物および細胞毒性剤のそれぞれの量は、癌治療剤を含む癌処置の有効性を増大させるのに有効である。例えば、ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物および細胞毒性剤のそれぞれの量は、本明細書中に記載の化合物を使用せずに(非存在下で)有効量の癌治療剤を投与することを含む処置(例えば、標準的なケア処置)(例えば、標準的なケア処置)と比較して有効性を増大させるのに有効である。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物および細胞毒性剤(agent agent)のそれぞれの量は、本明細書中に記載の化合物を使用せずに(非存在下で)有効量の細胞毒性剤を投与することを含む処置(例えば、標準的なケア処置)と比較して応答(例えば、完全奏効)を増大させるのに有効である。
個体における細胞毒性剤を含む癌処置の有効性を増大させる方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法も本明細書中に提供する。
個体における癌を処置する方法であって、癌処置が(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含み、この癌処置は本明細書中に記載の化合物を使用せずに(非存在下で)有効量の細胞毒性剤を投与することを含む処置(例えば、標準的なケア処置)と比較して有効性が高い、方法を本明細書中に提供する。
さらに、個体における癌治療剤に対する癌の耐性の発生を遅延および/または防止する方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法を本明細書中に提供する。
癌治療剤に対する耐性を生じる可能性が増大した、癌を有する個体を処置する方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法を本明細書中に提供する。
癌を有する個体における癌治療剤に対する感受性を増大させる方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法を本明細書中にさらに提供する。
癌を有する個体における癌治療剤への感受性期間を延長させる方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法も本明細書中に提供する。
癌を有する個体における細胞毒性剤への応答の持続時間を延長させる方法であって、(a)有効量の本明細書中に記載の化合物および(b)有効量の細胞毒性剤を個体に投与することを含む、方法を本明細書中に提供する。
任意の方法のある特定の実施形態では、細胞毒性剤は標的療法薬(targeted therapy)である。ある特定の実施形態では、標的療法薬は、1つまたは複数のEGFRアンタゴニスト、RAFインヒビター、および/またはPI3Kインヒビターである。
任意の方法のある特定の実施形態では、標的療法薬はEGFRアンタゴニストである。任意の方法のある特定の実施形態では、EGFRアンタゴニストは、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリンアミンおよび/またはその薬学的に(pharmaceutical)許容され得る塩である。ある特定の実施形態では、EGFRアンタゴニストは、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリンアミンである。ある特定の実施形態では、EGFRアンタゴニストは、N−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)−3−クロロフェニル)−6−(5−((2−(メチルスルホニル)エチルアミノ)メチル)フラン−2−イル)キナゾリン−4−アミン,ジ4−メチルベンゼンスルホナートまたはその薬学的に許容され得る塩(例えば、ラパチニブ)である。
任意の方法のある特定の実施形態では、標的療法薬はRAFインヒビターである。ある特定の実施形態では、RAFインヒビターはBRAFインヒビターである。ある特定の実施形態では、RAFインヒビターはCRAFインヒビターである。ある特定の実施形態では、BRAFインヒビターはベムラフェニブである。ある特定の実施形態では、RAFインヒビターは、3−(2−シアノプロパン−2−イル)−N−(4−メチル−3−(3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルアミノ)フェニル)ベンズアミドまたはその薬学的に許容され得る塩(例えば、AZ628(CAS番号878739−06−1))である。
任意の方法のある特定の実施形態では、細胞毒性剤は化学療法薬(chemotherapy)である。任意の方法のある特定の実施形態では、化学療法薬はタキサンである。ある特定の実施形態では、タキサンはパクリタキセルである。ある特定の実施形態では、タキサンはドセタキセルである。
任意の方法のある特定の実施形態では、細胞毒性剤は白金製剤である。ある特定の実施形態では、白金製剤はカルボプラチンである。ある特定の実施形態では、白金製剤はシスプラチンである。任意の方法のある特定の実施形態では、細胞毒性剤はタキサンおよび白金製剤である。ある特定の実施形態では、タキサンはパクリタキセルである。ある特定の実施形態では、タキサンはドセタキセルである。ある特定の実施形態では、白金製剤はカルボプラチンである。ある特定の実施形態では、白金製剤はシスプラチンである。
任意の方法のある特定の実施形態では、細胞毒性剤はビンカアルカロイド(vinca alkyloid)である。ある特定の実施形態では、ビンカアルカロイドはビノレルビンである。任意の方法のある特定の実施形態では、化学療法薬はヌクレオシドアナログである。ある特定の実施形態では、ヌクレオシドアナログはゲムシタビンである。
任意の方法のある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物を、細胞毒性剤(例えば、標的療法薬、化学療法薬、および/または放射線療法薬)に付随的に投与する。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の化合物を、細胞毒性剤(例えば、標的療法薬、化学療法薬、および/または放射線療法薬)の投与前および/または細胞毒性剤と同時に投与する。
任意の方法のある特定の実施形態では、癌は、肺癌、乳癌、膵臓癌、結腸直腸癌、および/または黒色腫である。ある特定の実施形態では、癌は肺癌である。ある特定の実施形態では、肺癌はNSCLCである。ある特定の実施形態では、癌は乳癌である。ある特定の実施形態では、癌は黒色腫である。
実施例
以下の実施例に示すように、ある特定の例示的な実施形態では、化合物を以下の一般的手順にしたがって調製する。本明細書中に記載のように、一般的方法にはある特定の化合物の合成を示しているが、以下の一般的方法および当業者に公知の他の方法を典型的には全ての化合物ならびにこれらの各化合物のサブクラスおよび種に適用することができると理解されたい。
スキーム1〜4に例示した一般的合成方法およびLCMS方法A〜LCMS方法Fとして識別した一般的なLCMS単離手順を使用して、以下に詳述する実施例1〜247の化合物を調製した。
スキーム1(方法A)
化合物8の一般的合成を、スキーム1に例示する。ピロリジンワインレブアミド1に有機リチウムを加えてケトン2を得、これを水素化によりピリジン3に変換した。化合物3をトリフリック無水物(trilflic anhydride)で処理して中間体4を得た。トリフラート4のボロン酸またはボロン酸エステル5との鈴木カップリングにより化合物6を得た。Boc基の脱保護、その後のカルボン酸7とのアミドカップリングによりピロリジンアミド8を得た。あるいは、中間体4中のBoc基の除去、その後のカルボン酸7とのアミドカップリングにより中間体9を得た。続いて、中間体9のボロン酸またはボロン酸エステルとの鈴木カップリングにより、化合物8も得た。ボロン酸エステルまたはボロン酸との鈴木カップリングに加えて、トリフラート9を、スティルカップリング反応、またはカルボニル化、またはブッフバルトカップリング反応などによっても化合物8に変換することができる。
スキーム2(方法B)
化合物15の代替の合成を、スキーム2に例示する。アリールブロミド10のボロン酸エステル11との鈴木カップリングにより、2,5−ジヒドロピロール12を得た。この後に水素化してピロリジン中間体13を得、続いて塩酸で脱保護してピロリジン14を得た。次いで、カルボン酸7とのアミドカップリングにより化合物15を得た。
スキーム3(方法C)
化合物20の一般的合成を、スキーム3に記載する。3−アミノピロリジン(pyrrlidine)16を酸塩化物17またはカルボン酸18と反応させてアミド19を得た。この後にBoc基を脱保護し、続いてカルボン酸7を用いてアミドを形成してピロリジンアミド20を得た。あるいは、ピロリジン21をカルボン酸7とカップリングしてアミド22を得ることができる。続いてBoc基を除去し、酸塩化物またはカルボン酸とカップリングして化合物20を生成した。さらに、化合物22中のアミノ基を他の試薬と反応させることができる。例えば、22のイソシアナートとの反応により尿素が得られた。化合物22を、フッ化アリールとのSNAr反応に供してC−N結合を形成することもできる。あるいは、化合物22はヘテロ環を形成することもできる。
スキーム4(方法D)
化合物27の一般的合成を、スキーム4に記載する。3−ヒドロキシピロリジン24をそのメシラートに変換し、その際に複素環式化合物25で処理して化合物26を得た。あるいは、3−ヒドロキシピロリジン24およびヘテロ環25を光延反応によってカップリングすることもできる。次いで、26中のBoc基の脱保護後、カルボン酸7とのアミドカップリングにより化合物27を得た。
LCMS方法A(Agilent 10−80 AB、ELSD、2分)
イオン化源としてESIを使用し、Xtimate C18、3um、30×2.1mmおよび流速1.2mL/分を使用したAgilent 6110MSD質量分析計を備えたAgilent 1200 HPLC(PDA検出器使用)にて実験を行った。溶媒Aは0.038%TFAを含む水であり、溶媒Bは、0.02%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:10%Aおよび90%Bから開始し、0.9分以内に20%Aおよび80%Bにし、次いで、20%Aおよび80%Bで0.6分保持した。総運転時間は2分であった。
LCMS方法B(Agilent 0−30 AB、ELSD、2分)
イオン化源としてESIを使用し、Xtimate C18、3um、30×2.1mmおよび流速1.2mL/分を使用したAgilent 6110MSD質量分析計を備えたAgilent 1200 HPLC(PDA検出器使用)にて実験を行った。溶媒Aは0.038%TFAを含む水であり、溶媒Bは、0.02%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:100%Aから開始し、0.9分以内に30%Aおよび70%Bにし、ついで、30%Aおよび70%Bで0.6分保持した。総運転時間は2分であった。
LCMS方法C(Agilent 0−60 AB、ELSD、2分)
イオン化源としてESIを使用し、Xtimate C18、3um、30×2.1mmおよび流速1.2mL/分を使用したAgilent 6110MSD質量分析計を備えたAgilent 1200 HPLC(PDA検出器使用)にて実験を行った。溶媒Aは0.038%TFAを含む水であり、溶媒Bは、0.02%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:100%Aから開始し、0.9分以内に40%Aおよび60%Bにし、次いで、40%Aおよび60%Bで0.6分保持した。総運転時間は2分であった。
LCMS方法D(Agilent 30−90 AB、ELSD、2分)
イオン化源としてESIを使用し、Xtimate C18、3um、30×2.1mmおよび流速1.2mL/分を使用したAgilent 6110MSD質量分析計を備えたAgilent 1200 HPLC(PDA検出器使用)にて実験を行った。溶媒Aは0.038%TFAを含む水であり、溶媒Bは、0.02%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:30%Aおよび70%Bから開始し、0.9分以内に10%Aおよび90%Bにし、次いで、10%Aおよび90%Bで0.6分保持した。総運転時間は2分であった。
LCMS方法E(SHIMADZU 5−95 AB、ELSD、1.5分)
イオン化源としてESIを使用し、Merk RP−18e 2×25mmカラムおよび流速1.5mL/分を使用したSHIMADZU 2010EV MSD質量分析計を備えたSHIMADZU 20A HPLC(PDA検出器使用)にて実験を行った。溶媒Aは0.038%TFAを含む水であり、溶媒Bは、0.02%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:95%Aおよび5%Bから開始し、次の0.7分にわたって5%Aおよび95%Bにした。この溶媒比を0.4分間維持した後、次の0.4分にわたって95%Aおよび5%Bに戻した。総運転時間は1.5分であった。
LCMS方法F(Agilent 5−95 AB、ELSD、10分)
254nmでモニタリングするUV検出器およびESI+イオン化モードで90〜1300amuをスキャニングする質量分析を備えたHPLC Agilent 1200システムに接続したAgilent 6140四重極LC/MSシステムにて実験を行った。このシステムは、25℃に維持し、流速が0.4mL/分のAgilent SB C18(1.8um 30×2.1mm)カラムを使用する。溶媒Aは0.05%TFAを含む水であり、溶媒Bは0.05%TFAを含むアセトニトリルであった。以下の勾配で運転した:最初の0.3分間は95%Aおよび5%Bから開始し、次の6.5分にわたって5%Aおよび95%Bにした。この溶媒比を1.5分間維持した後、次の0.1分にわたって95%Aおよび5%Bに戻した。総運転時間は10分であった。
実施例1および2
S)−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン;および(R)−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
工程1
tert−ブチル3−(2−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)アセチル)ピロリジン−1−カルボキシラート
3,5−ジメチルイソキサゾール(31.4mL、1.1当量、0.319mol)を含む激しく撹拌された冷却(−78℃)THF(175mL)溶液に、2.6Mのn−BuLi(123mL、1.1当量、0.319mol)のヘキサン溶液をアルゴン下で添加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、tert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート(75g、1.0当量、0.2906mol)を含む300mLのTHF溶液を、この温度で反応混合物に添加した。混合物を−78℃でさらに60分間保持し、次いで、室温に一晩加温した。混合物をNH
4Cl溶液(2M、500mL)でクエンチした。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した(evaporated)。粗生成物を、ヘキサン/EtOAcで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(50g、収率58.5%)をオイルとして得た。
工程2
tert−ブチル3−(4−ヒドロキシ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(2−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)アセチル)ピロリジン−1−カルボキシラート(52g、1.0当量)を含むメタノール(1400mL)の溶液に、Pd/C(10%)(5.2g)を添加し、混合物を30atmにて90℃で20時間水素化した。反応混合物をセライトプラグに通し、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮して、(50g)の所望の生成物を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
工程3
tert−ブチル3−(6−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(38mL、1.07当量、0.134mol)を、氷浴で冷却したtert−ブチル3−(4−ヒドロキシ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(35g、1.0当量、0.127mol)およびトリエチルアミン(21mL、1.2当量、0.151mol)を含むCH
2Cl
2(350mL)の混合物に滴下して添加した。混合物を10℃に加温し、次いで、CH
2Cl
2(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(3×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、次いで、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン−EtOAcで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(30g、収率58%)を固体として得た。
工程4
tert−ブチル3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル4−(6−メチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(500mg、1.22mmol)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(127mg、0.61mmol)、およびNa
2CO
3(388mg、3.66mmol)を含むDME:H
2O(5:1、10mL)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(9mg、12.2μmol)を添加した。反応混合物を窒素でパージし、次いで、マイクロ波反応器中にて100℃で30分間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(180mL)に溶解させ、H
2O(150mL×2)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮乾固した。残渣を、0−7%MeOHを含むDCMで溶離するカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(355mg、収率85%)を黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程のために直接使用した。
工程5
2−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)ピリジン
tert−ブチル3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(710mg、2.07mmol)を含むEtOAc(2mL)の溶液に、HCl/EtOAc(5mL)を滴下して添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固して、所望の生成物(510mg、収率88%)を黄色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程のために直接使用した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.63 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.96 - 3.86 (m, 2H), 3.72 - 3.65 (m, 2H), 3.52 - 3.45 (m, 1H), 2.77 (s, 3H), 2.72 - 2.64 (m, 1H), 2.46 - 2.36 (m, 1H).
工程6
実施例1:(S)−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
実施例2:(R)−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(133mg、0.86mmol)を含むDMF(5mL)の撹拌溶液に、DIPEA(372mg、2.88mmol)およびHATU(395mg、1.04mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、2−メチル−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)ピリジン塩酸塩(200mg、0.72mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、ブライン(90mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して残渣を得た。これを分取TLC(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、鏡像異性体の混合物(130mg、収率48%)を白色固体として得た。これを、キラルSFCによって精製して、2つの鏡像異性体である実施例1(任意に割り当てられた立体化学的性質を有する)(44.7mg、収率16%)および実施例2(任意に割り当てられた立体化学的性質を有する)(34.5mg、収率13%)を得た。
実施例1:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84 (s, 1H), 7.77 - 7.75 (m, 1H), 7.13 - 7.11 (m, 2H), 6.50, 6.48 (2s, 1H), 4.33 - 4.29 (m, 0.5H), 4.22 - 4.14 (m, 1H),4.03 - 4.92 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.78 - 3.70 (m, 0.5H), 3.64 - 3.55 (m, 1H), 3.07 - 3.01 (m, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.40 - 2.25 (m, 2H), 1.33 - 1.28 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:378.9[M+H]+、RT=0.673分(LCMS方法E).
実施例2:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.84 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.12 - 7.11 (m, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.50, 6.48 (2s, 1H), 4.33 - 4.29 (m, 0.5H),4.21 - 4.11 (m, 1H), 4.07 - 3.90 (m, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.78 - 3.71 (m, 0.5H), 3.65 - 3.54 (m, 1H), 3.09 - 3.00 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.46 - 2.28 (m, 2H), 1.33 - 1.28 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:379.0[M+H]
+、RT=0.673分(LCMS方法E).
実施例3
工程1
2−メチル−6−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート
2−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(1.5g、3.6mmol)を含むDCM(60mL)の溶液に、TFA(9mL)を添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(200mL)に注ぎ、EtOAc(100mL×3)で抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(1.0g、収率90%)を淡褐色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:310.9[M+H]
+.
工程2
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート
2−メチル−6−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(1.0g、3.2mmol)および3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(600mg、3.9mmol)、TEA(1.0g、9.9mmol)を含むDCM(150mL)の溶液に、PyBrOP(1.8g、3.9mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、DCM(100mL)で希釈し、ブライン(200mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、0−5%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.1g、収率78%)を淡褐色(pale browm)固体として得た。LCMS(ESI)m/z:446.9[M+H]
+.
工程3
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−(p−トリル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(50mg、0.11mmol)およびp−トリルボロン酸(23mg、0.17mmol)、K
2CO
3(46mg、0.33mmole)、Pd(dppf)Cl
2(10mg、0.01mmol)を含むジオキサン(2mL)およびH
2O(0.5mL)の混合物を、マイクロ波反応器中にて110℃で30分間加熱した。混合物をシリカゲルパッドで濾過し、EtOAcで洗浄し、濃縮して粗生成物を得た。これを分取TLC(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、所望の生成物(16mg、収率37%)を褐色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.49 - 7.17 (m, 2H), 7.26 (m, 4H), 6.46 (s, 1H), 4.30 - 3.54 (m, 5H), 3.04 (m, 1H), 2.57 (2s, 3H), 2.47 - 2.25 (m, 5H), 1.28 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:388.9[M+H]
+、RT=0.743分(LCMS方法E).
実施例4
メチル2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルイソニコチナート
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(100mg、0.2mmol)およびTEA(80mg、0.8mmol)を含むDMF(5mL)およびMeOH(2.5mL)の溶液に、Pd(OAc)
2(10mg、0.08mmole)およびdppp(20mg、0.04mmole)を添加した。混合物を、一酸化炭素雰囲気下にて70℃で16時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を、EtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得た。これを、分取TLC(DCM:MeOH=15:1)によって精製して、所望の生成物(45mg、収率63%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.25 - 8.28 (m, 2H), 6.67 (s, 1H), 4.59 - 4.54 (m, 0.5H), 4.34 - 4.17 (m, 2H), 4.14 - 3.84 (m, 4.5H), 4.02 (s, 3H), 3.12 - 3.05 (m, 1H), 2.89 (2s, 3H), 1.32 (m, 6H);LCMS(ESI)m/z:357.0[M+H]
+、RT=0.933分(LCMS方法A).
実施例5
工程1
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルイソニコチン酸
メチル2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルイソニコチナート(33mg、0.1mmol)を含むH
2O(5mL)およびMeOH(5mL)の溶液に、LiOH(40mg、1.0mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を、希HCl水溶液でpH2.0に酸性化し、DCM/MeOH=10/1(20mL×3)で抽出し、濃縮して、所望の粗生成物(28mg、収率90%)を白色固体として得た。
工程2
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−N,N,6−トリメチルイソニコチンアミド
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルイソニコチン酸(28mg、0.8mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(26mg、0.32mmol)、TEA(50mg、0.5mmol)を含むDCM(10mL)の溶液に、PyBrOP(46mg、0.1mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して粗生成物を得た。これを分取TLC(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(13mg、収率43%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.90 (s, 1 H), 7.83 (d, J =1.6 Hz, 1H), 6.61 (s, 1H), 4.56 (mz, 0.5H ), 4.32 - 4.12 (m, 1.5H), 4.09 - 3.68 (m, 3H), 3.12 (s, 3H), 3.09 - 2.99 (m, 1H), 2.95 (s, 3H), 2.83 (2s, 3H), 2.64 - 2.26 (m, 2H), 1.32 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:370.1[M+H]
+、RT=0.711分(LCMS方法A).
実施例6
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6’−メチル−[2,4’−ビピリジン]−2’−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(50mg、0.11mmol)および2−(トリブチルスタンニル)ピリジン(66mg、0.18mmol)、LiCl(7mg、0.15mmol)、Pd(PPh
3)Cl
2(10mg、0.01mmol)を含むDMF(2mL)およびH
2O(0.5mL)の混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で30分間加熱した。室温への冷却後、混合物をシリカゲルパッドで濾過し、EtOAcで洗浄し、濃縮して残渣を得た。これを分取TLC(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(8.8mg、収率21%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.67 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 8.07 - 7.89 (m, 2H), 7.83 - 7.69 (m, 2H), 7.51 - 7.42 (m, 1H), 6.53 (2s, 1 H), 4.43 (m, 0.5H), 4.28 - 3.82 (m, 3H), 3.76 - 3.55 (m, 1.5H), 3.12 - 2.96 (m, 1H), 2.60 (2s, 3H), 2.52 - 2.24 (m, 2H), 1.33 - 1.25 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:376.1[M+H]
+、RT=0.829分(LCMS方法A).
実施例7
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−フェノキシピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
(3−(4−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(40mg、0.10mmol)、フェノール(56.4mg、0.6mmol)、CuI(57.2mg、0.3mmol)、K
3PO
4(63.6mg、0.3mmol)、ピコリン酸(37mg、0.3mmol)を含むDMSO(4mL)の混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で30分間加熱した。反応混合物を水(20mL)で洗浄し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、残渣を分取TLC(5%MeOHを含むDCM)で精製して粗生成物を得た。これを、分取HPLCによってさらに精製して所望の生成物(2.0mg、収率2%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.49 - 7.44 (m, 2H), 7.30 - 7.27 (m, 1H), 7.05-7.15 (m, 2H), 6.72-6.70 (m 1H), 6.65-6.55 (m, 1H), 6.49 (s, 1H), 4.42 - 4.12 (m, 1H), 4.08 - 3.90 (m, 1.5H), 3.88 - 3.63 (m, 1.5H), 3.55 - 3.45 (m, 1H), 3.12 - 2.96 (m, 1H), 2.44, 2.42 (2s, 3H), 2.40 - 2.12 (m, 2H), 1.31 - 1.28 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:391.1[M+H]
+、RT=0.736分(LCMS方法E).
実施例8
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(4−メトキシ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
(3−(4−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(40mg、0.11mmol)およびMeONa(2mL、4mmole)を含むDMSO(2mL)の混合物を、90℃で16時間加熱した。混合物を、EtOAc(20mL)で希釈し、ブライン(20mL×3)で洗浄し、濃縮して残渣を得た。これを、分取TLC(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(23.1mg、収率72%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.70 - 6.80 (m, 2H), 6.49 (2s, 1 H), 4.44 - 4.11 (m, 1H), 4.09 - 3.87 (m, 2H), 3.84 (m, 3H), 3.78 - 3.61 (m, 1H), 3.59 - 3.45 (m, 1H), 3.02 (m, 1H), 2.46 (2s, 3H), 2.40 - 2.13 (m, 2H), 1.28 (m, 6H);LCMS(ESI)m/z:376.1[M+H]
+、RT=0.829分(LCMS方法A).
実施例9
(3−(4−イソプロポキシ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
金属ナトリウム(25mg、1.06mmol)を、室温でi−PrOH(3mL)中に添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。(3−(4−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(100mg、0.27mmol)を反応混合物中に添加し、60℃で16時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物をDCM(15mL)で希釈し、H
2O(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、残渣を分取TLC(9%MeOHを含むDCM)によって精製して、所望の生成物(4.0mg、収率4%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 12.92 (s, 1H), 6.77 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.60 - 4.80 (m, 1H), 4.31 - 4.14 (m, 1H), 3.94 - 3.48 (m, 4H), 3.05 - 2.85 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.35 - 1.97 (m, 2H), 1.29 - 1.21 (m, 12H).LCMS(ESI)m/z:356.9[M+H]
+、RT=0.730分(LCMS方法E).
実施例10
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メチル−4−モルホリノピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(50mg、0.11mmol)およびモルホリン(1mL)の混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で30分間加熱した。混合物を濃縮して残渣を得た。これを分取TLC(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物(17.7mg、収率41%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.52 - 6.29 (m, 3H), 4.24 - 4.14 (m, 0.5H), 4.09 - 3.94 (m, 1H), 3.89 - 3.71 (m, 5.5H), 3.68 - 3.48 (m, 2H), 3.26 (m, 4H), 3.02 - 2.86 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.30 - 2.26 (m, 2H), 1.22 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:384.1[M+H]
+、RT=0.771分(LCMS方法A).
実施例11
(3−(4−(ベンジルアミノ)−6−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−6−メチルピリジン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(80mg、179.2μmol)を含むベンジルアミン(96.0mg、896.0μmol)の溶液を、マイクロ波反応器中にいて120℃で30分間加熱した。室温への冷却後、混合物を濃縮し、残渣を分取HPLC(塩基)によって精製して、所望の生成物(2.1mg、収率3%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.36 - 7.31 (m, 5H), 6.46, 6.45 (2s, 1H), 6.27 - 6.25 (m, 2H), 4.36 (m, 2H), 4.23 - 4.19 (m, 1H), 4.10 - 4.03 (m, 1H), 3.96 - 3.81 (m, 2H),3.72 - 3.65 (m, 1H),3.53 - 3.44 (m, 1H), 3.06 - 2.98 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.32 - 2.18 (m, 2H), 1.32 - 1.28 (m, 6 H).LCMS(ESI)m/z:404.2[M+H]
+、RT=1.087分(LCMS方法C).
方法B
実施例12
工程1
tert−ブチル3−(4−アミノ−6−クロロピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(10g、34mmol)、2,6−ジクロロピリジン−4−アミン(8.3g、51mmol)、およびNa
2CO
3(11g、0.10mol)を含むジオキサン/H
2O(5:1、240mL)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(1.2g、1.7mmol)を室温で添加した。混合物を、N
2雰囲気下にて70℃で16時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濾過し、濃縮し、残渣をEtOAc(500mL)で希釈し、H
2O(400mL×2)、ブライン(400mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣を、0−50%EtOAcを含むヘキサン)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(5g、収率50%)を白色固体として得た。
工程2
tert−ブチル3−(4−ブロモ−6−クロロピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(4−アミノ−6−クロロピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(4g、14mmol)、t−BuONO(1.8g、18mmol)を含むCH
3CN(150mL)の溶液に、CuBr
2(4.5g、20mmol)を0℃で添加し、0℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を、N
2雰囲気下にて室温まで2時間加温した。反応混合物を濃縮し、残渣を、EtOAc(300mL)で希釈し、H
2O(250mL)、NH
3・H
2O(18%、250mL×3)、ブライン(250mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮乾固した。残渣を、0−9%MeOHを含むDCM)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(2.4g、収率49%)を黄色固体として得た。
工程3
tert−ブチル3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(4−ブロモ−6−クロロピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(3g、8.3mmol)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(2.6g、13mmol)、およびNa
2CO
3(2.6g、25mmol)を含むジオキサン/H
2O(5:1、150mL)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(305mg、0.42mmol)を室温で添加した。混合物を、N
2雰囲気下にて80℃で3時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濾過し、濃縮し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、H
2O(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮乾固した。残渣を、0−9%MeOHを含むDCM)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(2.5g、収率83%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.86, 7.83 (2s, 1H), 7.78, 7.74 (2s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.7, 6.6 (2s, 1H), 4.60 - 4.50 (m, 2H), 4.43 - 4.30 (m, 2H), 3.99 (s., 3H), 1.53, 1.52 (2s, 9H).
工程4
2−クロロ−6−(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン塩酸塩
tert−ブチル3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(2.5g、6.9mmol)を含むEtOAc(2mL)の撹拌溶液に、HCl/EtOAc(5mL、20mmol、4M)を滴下して添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、固体をEtOAc(50mL×2)で洗浄して、所望の粗生成物(1.8g)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.35 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.36 (s, 2H), 4.00, 3.98 (2s, 3H).
工程5
(3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(1.1g、7.3mmol)を含むDMF(20mL)の撹拌溶液に、DIEA(3.1g、24mmol)およびHATU(3.2g、8.5mmol)を添加し、室温で10分間撹拌後、2−クロロ−6−(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン塩酸塩(1.8g、6.1mmol)を添加した。混合物を、N
2雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。混合物を、EtOAc(250mL)で希釈し、H
2O(240mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、0−10%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.8g、収率75%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.55, 8.50 (2s, 1H), 8.22, 8.19 (2s, 1H), 7.99, 7.84 (2s, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.91, 6.87 (2s, 1H), 6.51, 6.50 (2s, 1H), 5.06 (m, 1H), 4.90 (m, 1H), 4.68 (m, 1H), 4.54 (m, 1H), 3.93, 3.89 (2s, 3H), 3.01 - 2.97 (m, 1H), 1.27 - 1.24 (m, 6H).
工程6
(3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
(3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(1.4g、3.5mmol)を含むTHF(150mL)の撹拌溶液に、PtO
2(500mg、2.2mmol)を添加し、水素下にて室温で1週間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して所望の生成物(1.3g、収率92%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.84 (s, 1H), 7.80, 7.78 (2s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.22, 7.21 (2s, 1H), 6.46, 6.45 (2s, 1H), 4.32 - 4.26 (m, 0.5H), 4.20 - 4.10 (m, 1H), 4.08 - 3.99 (m, 0.5H), 3.98, 3.97 (2s, 3H), 3.96 - 3.87 (m, 1H), 3.75 - 3.2 (m, 1H), 3.62 - 3.54 (m, 1H), 3.19 - 3.18 (m, 1H), 3.04 - 3.02 (m, 1H), 2.47 - 2.29 (m, 2H), 1.32 - 1.28 (m, 6H).
工程7
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
(3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(50mg、0.13mmol)、Pd/C(10mg)を含むMeOH(10mL)の溶液を、1atmのH
2下にて16時間撹拌し、セライトパッドで濾過した。濾液を濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(10mg、収率22%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.41 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 4.50 - 4.40 (m, 0.5H), 4.30 - 4.20 (m, 0.5H), 4.19 - 3.90 (m, 5H), 3.80 - 3.50 (m, 2H), 3.10 - 2.90 (m, 1H), 2.50 - 2.10 (m, 2H), 1.31 - 1.28 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:365.2[M+H]
+、RT=0.665分(LCMS方法E).
実施例13
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(6−メトキシ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
Na(57.6mg)をCH
3OH(8mL)中に室温で添加し、混合物を1時間撹拌した。(3−(6−クロロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(100mg、0.25mmol)を、この混合物に添加した。混合物を、70℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(4mg、収率4%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.79 (s, 1H), 7.70 (m, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.66 (m, 1H), 6.45, 6.42 (2s, 1H), 4.11 - 3.87 (m, 9H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.12 - 3.00 (m, 1H), 2.43 - 2.27 (m, 2H), 1.31 - 1.27 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:398.4[M+H]
+、RT=0.776分(LCMS方法E).
実施例14
工程1
tert−ブチル3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート
2,4−ジクロロピリミジン(1.0g、6.7mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(1.6g、5.4mmol)、Pd(dppf)Cl
2(0.5g、0.34mmol)、Na
2CO
3(1.4g、13mmol)を含むジオキサン/H
2O(12mL、5:1)の混合物を、80℃で2時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物をH
2O(10mL)で洗浄し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、20%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(choromatograpy)で精製して、所望の生成物(0.8g、収率42%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.60 - 8.57 (m, 1H), 7.27, 7.10 (2s, 1H), 6.94, 6.87 (2s, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.36 - 4.20 (m, 2H), 1.51 - 1.49 (m, 9H).
工程2
tert−ブチル3−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシラート(800mg、2.8mmol)、PtO
2(129mg、0.57mmol)を含むTHF(10mL)の混合物を、1atmのH
2下にて室温で12時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドで濾過した。濾液を濃縮し、残渣を、20%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフで精製して、所望の生成物(0.28g、収率35%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.88 - 3.70 (m, 1H), 3.64 - 3.44 (m, 4H), 2.30 - 2.18 (m, 2H), 1.47 (s, 9H).
工程3
tert−ブチル3−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.2g、4.1mmol)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(0.23g、2.1mmol)、K
2CO
3(1.0g、7.4mmol)を含むジオキサン/H
2O(10mL/10mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(15mL)で抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、9%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフで精製して、所望の生成物(0.6g、収率64%)を白色固体として得た。
工程4
tert−ブチル3−(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(300mg、1.1mmol)、2−ヨードプロパン(211mg、1.2mmol)、Cs
2CO
3(737mg、2.3mmol)を含むDMF(8mL)の混合物を、60℃で5時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物をH
2O(10mL)で洗浄し、DCM(10mL×3)で抽出した。反応混合物を濃縮して、粗生成物(200mg、収率57%)を、夾雑物がO−イソプロピルピリミジンである黄色オイルとして得た。
工程5
イソプロピル−4−(ピロリジン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン塩酸塩
tert−ブチル3−(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートおよびO−iPrピリミジン(200mg、0.65mmol)を含むEtOAc(4mL)の混合物に、4M HCl/EtOAc(4mL)を室温で添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濃縮乾固して、粗生成物(150mg、収率95%)を黄色固体として得た。これを次の工程にそのまま取っておいた。
工程6
1−イソプロピル−4−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(114mg、0.74mmol)、HATU(393mg、1.0mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(382mg、3.0mmol)を含むDMF(5mL)の混合物を、室温で10分間撹拌した。1−イソプロピル−4−(ピロリジン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン塩酸塩および2−イソプロポキシ−4−(ピロリジン−3−イル)ピリミジン塩酸塩(180mg、0.74mmol)の混合物を含むDMF(4mL)の溶液を、混合物中に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、H
2O(15mL)で洗浄し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機相をH
2O(15mL×3)で洗浄し、次いで、ブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。混合物を濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮して残渣を得た。これを分取HPLCで精製して、所望の生成物(50mg、収率20%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.17 - 8.14 (m, 1H), 6.63 - 6.59 (m, 1H), 6.49 (s, 1H), 4.44 - 4.30 (m, 0.5H), 4.27 - 3.93 (m, 2H), 3.87-3.82 (m, 1H), 3.76 - 3.63 (m, 0.5H), 3.59 - 3.42 (m, 1H), 3.12 - 2.94 (m, 1H), 2.51 - 2.11 (m, 2H), 1.43 - 1.29 (m, 12H);LCMS(ESI)m/z:344.1[M+H]
+、RT=1.033分(LCMS方法C).
方法C
実施例15
工程1
tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)−3−メチルピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−アミノ−3−メチルピロリジン−1−カルボキシラート(560mg、2.80mmol)を含むDCM(5mL)の溶液に、DIEA(0.93mL、5.59mmol)を添加し、次いで、シクロプロパンカルボニルクロリド(300mg、2.80mmol)を0℃で滴下して添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、次いで、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0−30%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフによって精製して、所望の生成物(680mg、収率91%)を淡黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.56 (s, 1H), 3.60 - 3.32 ( m, 4H), 1.85 - 1.82 (m, 1H), 1.29 - 1.26 (m, 2H), 0.93 - 0.85 (m, 4H).
工程2
N−(3−メチルピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩
tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)−3−メチルピロリジン−1−カルボキシラート(680mg、2.53mmol)を含むEtOAc(3mL)の溶液に、HCl/EtOAc(5mL)を滴下して添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、粗生成物を次の工程で直接使用した。
工程3
N−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−3−メチルピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(431mg、2.79mmol)を含むDMF(6mL)の溶液に、HATU(1.38g、3.63mmol)およびDIEA(1.85mL、11.18mmol)を添加し、次いで、室温で5分間撹拌後、N−(3−メチルピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(572mg、2.79mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、粗生成物を、分取HPLC(Gemini C18、150×25mm×10μm、26−56%MeCN/H
2O)によって精製して、所望の生成物(210mg、収率25%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.09 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 4.17 - 4.14 (m, 0.5H), 3.88 - 3.72 (m, 2H), 3.55 - 3.52 (m, 1H), 3.38 - 3.35 (m, 0.5H), 2.96 - 2.93 (m, 1H), 2.31 - 2.19 (m, 1H), 1.88 - 1.72 (m, 1H), 1.56 - 1.53 (m, 1H), 1.38 (s, 3H), 1.22 (d, J = 7.2 Hz, 6H), 0.63 - 0.57 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:305.1[M+H]
+、RT=0.904分(LCMS方法E).
実施例16
工程1
tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート(15.0g、80.5mmol)を含むDCM(45mL)の撹拌溶液に、TEA(24.5g、241.6mmol)を添加し、氷浴中で0℃に冷却した。次いで、シクロプロパンカルボニルクロリド(10.1g、96.6mmol)を混合物中に滴下して添加し、室温で2時間撹拌した。混合物をDCM(200mL)で希釈し、H
2O(180mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して、所望の生成物(18.0g、収率88%)を褐色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.00-5.96 (m, 1H), 4.51 - 4.43 (m, 1H), 3.65 - 3.56 (m, 1H), 3.46 - 3.35 (m, 2H), 3.30 - 3.11 (m, 1H), 2.20 - 2.08 (m, 1H), 1.83 (br.s., 1H), 1.38 - 1.31 (m, 1H), 1.01 - 0.92 (m, 2H), 0.79 - 0.69 (m, 2H).
工程2
N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩
tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート(7g、27.5mmol)を含むEtOAc(10mL)の撹拌溶液に、HCl/EtOAc(35mL、140mmol、4M)を滴下して添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、固体をEtOAc(50mL×3)で洗浄して、所望の生成物(5.0g、収率96%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 4.45 - 4.37 (m, 1H), 3.55 - 3.45 (m, 2H), 3.40 - 3.33 (m, 1H), 3.25 - 3.20 (m, 1H), 2.38 - 2.26 (m, 1H), 2.36 - 2.27 (m, 1H), 1.70 - 1.58 (m, 1H), 0.90 - 0.83 (m, 2H), 0.83 - 0.75 (m, 2H).
工程3
エチル3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
3−ブチン−2−オン(5g、73mmol)を含むH
2O(80mL)の溶液に、ジアゾ酢酸エチル(12.5g、110mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、濾過して所望の生成物(10g、収率74%)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.38, 7.21 (m, 1H), 4.43 - 4.34 (m, 2H), 2.55, 2.52 (2s, 3H),1.39 - 1.32 (m, 3H).
工程4
3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
エチル3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(1g、5.5mmol)を含むMeOH(5mL)およびH
2O(5mL)の混合物の溶液に、NaOH(1.1g、27mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌後、濃HClによってpH2.0に酸性化し、次いで、濾過して所望の生成物(800mg、収率94%)を白色固体として得た。
工程5
N−(1−(3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(800mg、5mmol)を含むDMF(15mL)の溶液に、N−ピロリジン−3−イルシクロプロパンカルボキサミド(1.2g、8mmol)、HATU(3g、8mmol)およびDIEA(2.8mL、16mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮乾固した。残渣を、水(8mL)とEtOAc(30mL)との間で分配した。水層をEtOAc(20mL×2)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、0−5%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.8g、収率53%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:290.9[M+H]
+、RT=0.99分(LCMS方法C).
工程6
N−(1−(3−(1−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(500mg、0.9mmol)を含むMeOH(8mL)の溶液に、NaBH
4(93mg、2.4mmol)を窒素雰囲気下にて0℃で添加した。混合物を室温に加温し、2時間撹拌後、減圧下で濃縮した。残渣を水(3mL)で処理し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLC(Gemini C18 150×25mm×10μm、12−42%MeCN/H
2O)によって精製して、所望の生成物(33.3mg、収率13%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.61 (s, 1H), 4.93 - 4.91 (m, 1H), 4.44 - 3.68 (m, 5H), 2.21 - 2.18 (m, 1H), 2.03 - 1.92 (m, 1H), 1.58 - 1.52 (m, 1H), 1.51 - 1.48 (m, 3H), 0.85 - 0.72 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:293.1[M+H]
+、RT=0.85分(LCMS方法C).
実施例17
N−(1−(3−(1−フルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−(1−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(120mg、0.4mmol)を含むDCM(5mL)の懸濁液に、DAST(198mg、1mmol)を窒素雰囲気下にて−78℃で滴下して添加した。添加後、反応物を室温に加温し、30分間撹拌後、飽和NaHCO
3溶液でクエンチし、次いで、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLC(Gemini C18 150×25mm×10μm、20−50%MeCN/H
2O)によって精製して、表題化合物(30.8mg、収率25%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.78, 6.75 (2s, 1H), 5.80 - 5.63 (m, 1H), 4.41 - 4.37 (m, 1H), 4.12 - 3.68 (m, 4H), 2.24 - 2.18 (m, 1H), 2.07 - 1.96 (m, 1H); 1.72 - 1.62 (m, 3H), 1.59 - 1.50 (m, 1H), 0.85 - 0.73 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:295.2[M+H]+、RT=0.95分(LCMS方法C).
実施例18
N−(1−(3−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−[1−(3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]シクロプロパンカルボキサミド(100mg、0.3mmol)を含むTHF(3mL)の溶液に、MeMgBr(0.7mL、THF中3M)を窒素雰囲気下にて0℃で添加した。混合物を室温に加温し、5時間撹拌後、飽和NH
4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(8.2mg、収率8%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.61 (s, 1H), 4.46 - 4.40 (m, 1H), 4.18 - 3.70 (m, 3H), 2.29 - 2.19 (m, 1H), 2.06 - 1.94 (m, 1H), 1.59 (m, 7H), 0.90 - 0.73 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:307.1[M+H]+、RT=0.90分(LCMS方法C).
実施例19
工程1
(Z)−メチル3−(ジメチルアミノ)−2−イソシアノアクリラート
メチル2−イソシアノアセタート(1g、10mmol)を含むEtOH(10mL)の溶液に、DMF−DMA(2.4g、20mmol)を窒素雰囲気下にて0℃で添加し、混合物を室温で24時間撹拌後、減圧下で濃縮した。残渣を、0−20%EtOAcを含むヘキサンで溶離する中性アルミナカラムによって精製して、所望の生成物(1g、収率64%)を黄色オイルとして得た。
工程2
メチル1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−カルボキシラート
(Z)−メチル3−(ジメチルアミノ)−2−イソシアノアクリラート(400mg、2mmol)およびイソプロピルアミン(0.43mL、25mmol)の混合物を、オートクレーブ中にて70℃で2時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を水(3mL)およびEtOAc(20ml×3)で処理した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して、所望の生成物(400mg、収率92%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 7.93 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 4.58 - 4.48 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 1.52 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
工程3
1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸
メチル1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−カルボキシラート(400mg、2mmol)を含むMeOH(2mL)およびH
2O(1mL)の混合物の溶液に、LiOH・H
2O(300mg、7mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮乾固して、所望の粗生成物(750mg)を黄色固体として得た。
工程4
N−(1−(1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
1−イソプロピル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(200mg、1.3mmol)を含むDMF(3mL)の溶液に、N−ピロリジン−3−イルシクロプロパンカルボキサミド(260mg、1.7mmol)、HATU(739mg、2mmol)、およびDIEA(0.7mL、4mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、濾過し、濃縮し、分取HPLC(Gemini 150×25mm×10μm、0−30%MeCN/H
2O)によって精製して、所望の生成物(93.7mg、収率24%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.31 - 8.29 (m, 1H), 7.77 - 7.74 (m, 1H), 4.44 - 4.41 (m, 1H), 4.26 - 4.19 (m, 1H), 4.08 - 3.76 (m, 2H), 3.58 - 3.48 (m, 2H), 2.07 - 1.98 (m, 1H), 1.82 - 1.70 (m, 1H), 1.58 - 1.52 (m, 1H), 1.40 - 1.38 (m, 6H), 0.64 - 0.60 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:291.1[M+H]
+、RT=0.79分(LCMS方法C).
実施例20
工程1
フェニルプロパン−2−オン
デス・マーチン試薬(9.3g、22.0mmol)を、1−フェニルプロパン−2−オール(2.0g、15mmol)を含むDCM(20mL)の溶液中に室温で添加した。混合物を室温で12時間撹拌し、Na
2S
2O
3水溶液(20mL)、NaHCO
3水溶液(20mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、残渣を、20%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.5g、収率76%)を無色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35 -7.32 (m, 2H), 7.29 - 7.27 (m, 1H), 7.25 - 7.19 (m, 2H), 3.69 (s, 2H), 2.15 (s, 3H).
工程2
エチル2,4−ジオキソ−5−フェニルペンタノアート
EtONa(8.2mL、8.2mmol)を含むEtOHを、1−フェニルプロパン−2−オン(1.0g、7.5mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.3g、9.0mmol)を含むEtOH(10mL)の混合物中に室温で添加した。反応混合物を16時間撹拌し、濃縮した。残渣をH
2O(10mL)に溶解させ、HCl(1N)を添加してpH2.0に調整し、次いで、DCM(15mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、濃縮乾固して、所望の粗生成物(0.9g、収率51%)を黄色オイルとして得た。
工程3
エチル3−ベンジル−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
エチル2,4−ジオキソ−5−フェニルペンタノアート(0.9g、3.8mmol)、ヒドラジン水和物(0.37g、5.8mmol)、AcOH(0.35g、5.8mmol)を含むEtOH(10mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をDCM(10mL)に溶解させ、NaHCO
3水溶液(10mL)で洗浄した。有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、蒸発乾固して、粗生成物(0.5g、収率57%)を黄色オイルとして得た。
工程4
3−ベンジル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
LiOH(0.26g、11mmol)を、エチル3−ベンジル−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(0.5g、2.2mmol)を含むTHF/H
2O(5mL/5mL)の溶液中に室温で添加した。混合物を12時間撹拌した。反応混合物に濃HCl(1N)を添加してpH2.0に調整した。混合物を濾過し、乾燥させて、所望の生成物(0.4g、収率91%)を白色固体として得た。
工程5
N−(1−(3−ベンジル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−ベンジル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(100mg、0.50mmol)、N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(94mmg、0.5mmol)、T
3P(472mg、0.74mmol)、Et
3N(200mg、2.0mmol)を含むDMF(5mL)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(39mg、収率23%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 13.07 (2s, 1H), 8.33, 8.31 (2s, 1H), 7.38 - 7.16 (m, 5H), 6.38, 6.37 (2s, 1H), 4.30 - 4.20 (m, 1H), 4.03 - 3.89 (m, 3H), 3.75 - 3.45 (m, 3H), 2.04 - 1.99 (m, 1H), 1.87 - 1.72 (m, 1H), 1.55 - 1.45 (m, 1H), 0.75 - 0.54 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:339.1[M+H]+、RT=1.149分.(方法C).
実施例21
工程1
(Z)−エチル3−(1−(2−トシルヒドラゾノ)エチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
メチル5−アセチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート(500mg、3mmol)および4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(554mg、3mmol)を含むMeOH(5mL)の混合物を、60℃で1時間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、濾過して所望の生成物(800mg、収率80%)を白色固体として得た。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.68 (s, 1H), 10.61, 10.54 (2s, 1H), 7.93 - 7.91 (m, 1H), 7.80 - 7.78 (m, 1H), 7.41 - 7.37 (m, 2H), 6.98, 6.82 (2s, 1H), 4.33 - 4.25 (m, 2H), 2.38, 2.36 (2s, 3H), 2.17 - 2.13 (m, 3H), 1.32 - 1.26 (m, 2H).
工程2
エチル3−(1−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
(Z)−エチル3−(1−(2−トシルヒドラゾノ)エチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(300mg、0.9mmol)を含む1,4−ジオキサン(5mL)の溶液に、フェニルボロン酸(163mg、1.3mmol)およびK
2CO
3(370mg、2.7mmol)を添加し、混合物を110℃で5時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣を、水(5mL)およびEtOAc(20mL×3)を使用して分配した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、0−5%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(250mg、収率43%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:244.9[M+H]+.
工程3
3−(1−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
エチル3−(1−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(250mg、1mmol)を含むMeOH(1mL)およびH
2O(1mL)の混合物の溶液に、LiOH H
2O(137mg、3mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮乾固して、所望の粗生成物(300mg)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:217.2[M+H]+.
工程4
N−(1−(3−(1−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−(1−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(300mg、1.4mmol)を含むDMF(3mL)の溶液に、N−ピロリジン−3−イルシクロプロパンカルボキサミド(214mg、1.4mmol)、HATU(527mg、1.4mmol)、およびDIEA(0.7mL、4.2mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌後、分取HPLC(Gemini C18 150×25mm×10um、22−52%MeCN/H
2O)によって精製して、表題化合物(35.7mg、収率7%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.31, 8.29 (2s, 1H), 7.29 - 7.15 (m, 5H), 6.44, 6.42 (2s, 1H), 4.26 - 4.15 (m, 2H), 3.98 - 3.81 (m, 2H), 3.63 - 3.48 (m, 2H), 2.10 - 1.94 (m, 1H); 1.83 - 1.70 (m, 1H), 1.54 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.48 - 1.41 (m, 1H), 0.69 - 0.59 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:353.2[M+H]+、RT=1.16分(LCMS方法C).
実施例22
工程1
メチル2−メチル−5−フェニルペンタノアート
メチル5−フェニルペンタノアート(10g、52.02mmol)を含むTHF(100mL)の撹拌溶液に、氷浴中でLDA(28.7mL、57.32mmol)を滴下して添加した。この温度での30分間の撹拌後、MeI(8.74mL、140.44mmol)を添加した。反応混合物を20℃で12時間撹拌した。反応物を、飽和NH
4Cl(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(9.6g、収率90%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 7.28 - 7.15 (m, 5H), 3.65 (s, 3H), 2.62 - 2.58 (m, 2H), 2.48 - 2.43 (m, 1H), 1.67 - 1.47 (m, 4H), 1.13 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
工程2
2−メチル−5−フェニルペンタン酸
メチル2−メチル−5−フェニル−ペンタノアート(9.6g、46.54mmol)およびLiOH(3.34g、139.62mmol)を含むメタノール(70mL)および水(70mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。有機溶媒を除去し、混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で洗浄した。水層を2N HClによってpH6.0に酸性化した。混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(8.5g、収率95%)を無色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 7.30 - 7.17 (m, 5H), 2.64 - 2.61 (m, 2H), 2.52 - 2.46 (m, 1H), 1.75 - 1.65 (m, 3H), 1.50 - 1.48 (m, 1H), 1.18 (d, J = 7.2 Hz, 3H)
工程3
N−メトキシ−N,2−ジメチル−5−フェニルペンタンアミド
2−メチル−5−フェニル−ペンタン酸(8.5g、44.21mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(5.18g、53.06mmol)、HATU(20.16g、53.06mmol)、およびDIEA(17.11g、132.64mmol)を含むDCM(85mL)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、1N HCl(150mL)、飽和NaHCO
3(150mL)、およびブライン(150mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/EtOAc=30/1)によって精製して、所望の生成物(7.8g、収率75%)を無色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.30 - 7.16 (m, 5H), 3.66 (s, 3H), 3.18 (s, 3H), 2.90 - 2.88 (m, 1H), 2.65 - 2.56 (m, 2H), 1.77 - 1.73 (m, 1H), 1.64 - 1.58 (m, 2H), 1.45 - 1.41 (m, 1H), 1.11 (d, J = 6.8 Hz, 3H)
工程4
3−メチル−6−フェニルヘキサン−2−オン
N−メトキシ−N,2−ジメチル−5−フェニル−ペンタンアミド(4g、17mmol)を含むTHF(40mL)の撹拌溶液に、氷浴中でMeMgBr(6.8mL、20.4mmol)を添加した。反応物を、室温で2時間撹拌した。反応物を飽和NH
4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(2.9g、収率90%)を淡黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 7.28 - 7.14 (m, 5H), 2.62 - 2.57 (m, 2H), 2.52 - 2.50 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.60 - 1.57 (m, 3H), 1.40 - 1.38 (m, 1H), 1.06 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
工程5
エチル5−メチル−2,4−ジオキソ−8−フェニルオクタノアート
3−メチル−6−フェニルヘキサン−2−オン(2.9g、15.24mmol)を含むエタノール(50mL)の撹拌溶液に、NaOEt(1.14g、16.76mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、シュウ酸ジエチル(2.28mL、16.76mmol)を添加し、次いで、室温で4時間撹拌した。溶媒を除去し、混合物を、水(40mL)およびEtOAc(40mL×2)を使用して分配した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/EtOAc=20/1)によって精製して、所望の生成物(2.1g、収率47%)を黄色オイルとして得た。
工程6
エチル5−(5−フェニルペンタン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
エチル5−メチル−2,4−ジオキソ−8−フェニル−オクタノアート(2.1g、7.23mmol)およびヒドラジン一水和物(0.51mL、8.68mmol)を含むエタノール(30mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去し、粗残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/EtOAc=5/1)によって精製して、所望の生成物(0.6g、収率29%)を黄色オイルとして得た。
工程7
5−(5−フェニルペンタン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
エチル5−(1−メチル−4−フェニル−ブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート(600mg、2.1mmol)およびLiOH(251mg、10.48mmol)を含むメタノール(6mL)および水(6mL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。有機溶媒を除去し、混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(40mL×2)で洗浄した。水層を2N HClによってpH5.0に酸性化した。混合物をEtOAc(40mL×2)で洗浄した。合わせた層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の粗生成物(400mg、収率74%)を黄色固体として得た。LCMS M/Z(M+H)=258.9.
工程8
N−(1−(5−(5−フェニルペンタン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
5−(1−メチル−4−フェニル−ブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(150mg、0.58mmol)、N−ピロリジン−3−イルシクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(133mg、0.70mmol)、HATU(265mg、0.70mmol)、およびDIEA(225mg、1.74mmol)を含むDMF(3mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(25mg、収率11%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.23 - 7.09 (m, 5H), 6.43 (s, 1H), 4.39 - 4.37 (m, 1H), 4.08 - 3.68 (m, 4H), 2.91 - 2.89 (m, 1H), 2.59 - 2.55 (m, 2H), 2.20 - 2.18 (m, 1H), 1.95 - 1.93 (m, 1H), 1.62 - 1.56 (m, 5H), 1.24 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 0.84- 0.71 (m, 4H).LCMS(ESI)、M/Z(M+H)=395.0、RT=0.722分(LCMS方法E).
実施例23
工程1
エチル3−(ブタ−3−エン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
エチル3−(1−(2−トシルヒドラゾノ)エチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(1.0g、2.85mmol)およびビニルボロン酸無水物ピリジン複合体(1.03g、4.28mmol)を含むジオキサン(10mL)の溶液に、K
2CO
3(1.18g、8.56mmol)を添加した。得られた混合物を110℃で16時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(0−2%MeOHを含むDCMで溶離)によって精製して、表題の粗化合物(400mg)を黄色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:194.9[M+H]
+.
工程2
エチル3−(sec−ブチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
エチル3−(ブタ−3−エン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(400mgの粗化合物、2.06mmol)を含むMeOH(10mL)の溶液に、Pd/C(10重量%、100mg)を添加した。混合物を、H
2(15psi)下にて室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、所望の粗生成物(370mg)を淡黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 6.55 (s, 1H), 4.34 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.83 - 2.79 (m, 1H), 1.69 - 1.61 (m, 2H), 1.37 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.87 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
工程3
リチウム3−(sec−ブチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
エチル3−(sec−ブチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(100mg、0.51mmol)を含むMeOH(2mL)およびH
2O(1mL)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(64mg、1.53mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮して、表題の粗化合物(150mg)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:169.1[M−Li+H]
+.
工程4
N−(1−(3−(sec−ブチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
リチウム3−(sec−ブチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(150mgの粗化合物、0.51mmol)およびN−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(97mg、0.51mmol)を含むDMF(2mL)の溶液に、HATU(290mg、0.77mmol)およびDIPEA(198mg、1.53mmol)を添加した。混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を分取HPLCによって精製して、表題化合物(26mg、収率17%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.35, 8.33 (s, 1H total), 6.41, 6.39 (s, 1H total), 4.26 - 4.24 (m, 1H), 3.99 - 3.93 (m, 2H), 3.67 - 3.35 (m, 2H), 2.78 - 2.72 (m, 1H), 2.04 -2.01 (m, 1H), 1.78 -1.73 (m, 1H), 1.60 - 1.53 (m, 3H), 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.80 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.68 -0.62 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:305.0[M+H]
+、Rt=1.081分(LCMS方法C).
実施例24
工程1
N−(1−(3−ブロモ−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−ブロモ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(1.0g、5.24mmol)およびN−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(1.0g、5.24mmol)を含むDMF(20mL)の溶液に、HATU(2.39g、6.29mmol)およびDIPEA(2.03g、15.72mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)に溶解させ、H
2O(10mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(0−3%MeOHを含むDCM)によって精製して、所望の生成物(900mg、収率53%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.87 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 6.89, 6.84 (2s, 1H), 4.31 - 4.26 (m, 1H), 3.89 - 3.34 (m, 4H), 2.06 - 2.01 (m, 1H), 1.89 - 1.72 (m, 1H), 1.53 - 1.50 (m, 1H), 0.67 - 0.64 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:329.0[M+H]
+、RT=1.007分(LCMS方法C).
工程2
N−(1−(3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−ブロモ−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(500mg、1.53mmol)を含むDMF(5mL)の溶液に、NaH(60%を含む鉱油、153mg、3.82mmol)を窒素雰囲気下にて0℃で少量ずつ添加した。0℃で15分間の撹拌後、(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(280mg、1.68mmol)を含むDMF(2mL)の溶液を滴下して添加した。添加後、得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。反応物を飽和NH
4Cl(20mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(0−50%EtOAcを含むヘキサンで溶離)によって精製して、所望の生成物(450mg、収率64%)を無色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:457.1[M+H]
+.
工程3
N−(1−(3−(3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(300mg、0.656mmol)および4,4,6−トリメチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボリナン(291mg、1.31mmol)を含むジオキサン(6mL)およびH
2O(3mL)の溶液に、Cs
2CO
3(642mg、1.97mmol)およびPd(PPh
3)
4(76mg、0.066mmol)を添加した。得られた混合物を、N
2で1分間パージし、次いで、マイクロ波反応器中にて110℃で30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し(colled)、EtOAc(10mL)で抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(0−50%EtOAcを含むヘキサンで溶離(eluteing))によって精製して、所望の生成物(180mg、収率62%)を無色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:473.2[M+H]
+.
工程4
N−(1−(3−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−(3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(150mg、0.317mmol)を含むMeOH(5mL)の溶液に、Pd/C(10重量%、50mg)を添加した。得られた混合物を、H
2下にて室温で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、所望の粗生成物(150mg)を無色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:475.2[M+H]
+.
工程5
N−(1−(3−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−(1−(3−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド(150mg、0.316mmol)を含むDCM(3mL)の溶液に、TFA(1.5mL)を滴下して添加した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(10mL)に溶解させ、飽和NaHCO
3(1mL)を用いてpH8〜9に調整した。混合物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(26mg、収率24%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.76, 6.72 (s, 1H total), 4.46 - 4.40 (m, 1H), 4.35 - 3.58 (m, 5H), 2.29 - 1.96 (m, 2H), 1.65 - 1.52 (m, 4H), 0.89-0.75 (m, 4H).LCMS(ESI)m/z:345.1[M+H]
+、RT=1.070分(LCMS方法C).
実施例25
工程1
エチル3−アセチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
エチル3−アセチル−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(7.5g、41.17mmol)を含むDMF(75mL)の撹拌溶液に、氷浴中でNaH(1.98g、49.4mmol)を添加した。この温度で30分間の撹拌後、反応物にSEMCl(8.24g、49.4mmol)を滴下して添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(100mL×3)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:EtOAc=50:1)によって精製して、所望の生成物(4.8g、収率37%)を無色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.37 (s, 1H), 5.90 (s, 2H), 4.40 - 4.35 (m, 2H), 3.63 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.61 (s, 3H), 1.38 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.91 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 0.03 (s, 9H).
工程2
(E)−エチル3−(1−メトキシプロパ−1−エン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
メトキシメチル(トリフェニル)ホスホニウムクロリド(15.8g、46.09mmol)およびt−BuOK(5.17g、46.09mmol)を含むTHF(90mL)の混合物を、20℃で30分間撹拌した。混合物にエチル5−アセチル−2−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール−3−カルボキシラート(4.8g、15.36mmol)を氷浴中でN
2雰囲気下にて添加した。混合物を20℃で12時間撹拌した。反応物(reeaction)を飽和NH
4Cl(100mL)によってクエンチし、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:EtOAc=50:1)によって精製して、所望の生成物(1g、収率19%)を無色オイルとして得た。LCMS(ESI)M/Z(M+H)=340.9.
工程3
(E)−3−(1−メトキシプロパ−1−エン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
エチル5−[(E)−2−メトキシ−1−メチル−ビニル]−2−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール−3−カルボキシラート(300mg、0.88mmol)およびTBAF(1.15g、4.41mmol)を含むTHF(6mL)の混合物を、20℃で12時間撹拌した。混合物をEtOAc(30mL)に希釈し、ブライン(30mL×3)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(200mg、収率73%)を黄色オイルとして得た。LCMS M/Z(M+H)=312.9.
工程4
3−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
5−[(E)−2−メトキシ−1−メチル−ビニル]−2−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール−3−カルボン酸(200mg、0.64mmol)およびPd/C(100mg)を含む酢酸エチル(4mL)の混合物を、1atmのH
2下にて室温で12時間撹拌した。反応混合物を、ショートセライトパッドで濾過した。濾液を濃縮して、所望の粗生成物(200mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS M/Z(M+H)=314.9.
工程5
N−(1−(3−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
5−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−2−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール−3−カルボン酸(200mg、0.64mmol)、N−ピロリジン−3−イルシクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(146mg、0.76mmol)、HATU(290mg、0.76mmol)、およびDIEA(246mg、1.91mmol)を含むDMF(5mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。混合物をEtOAc(30mL)に希釈し、ブライン(30mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を分取TLC(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、所望の生成物(200mg、収率70%)を黄色固体として得た。LCMS M/Z(M+Na)=473.0.
工程6
N−(1−(3−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
N−[1−[5−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−2−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール−3−カルボニル]ピロリジン−3−イル]シクロプロパンカルボキサミド(350mg、0.78mmol)を含むDCM(4mL)およびTFA(4mL)の溶液を、室温で2時間撹拌した。溶媒を除去し、粗残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(38mg、収率15%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 6.54 (s, 1H), 4.41 - 4.39 (m, 1H), 4.14 - 3.82 (m, 4H), 3.39 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.17 - 3.15 (m, 1H), 2.20 - 1.98 (m, 1H), 1.97 - 1.95 (m, 1H), 1.60 - 1.58 (m, 1H), 1.30 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 0.87 - 0.73 (m, 4H).LCMS(ESI)M/Z(M+H)=321.2、RT=0.656分(LCMS方法E).
実施例26
工程1
メチル3−イソプロポキシ−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
メチル3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(300mg、2.11mmol)およびK
2CO
3(438mg、3.17mmol)を含むDMF(3mL)の混合物に、2−ヨードプロパン(431mg、2.53mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、混合物をEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0−10%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフによって精製して、所望の生成物(100mg、収率26%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.19 (s, 1H), 4.78 - 4.69 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 1.35 (d, J = 6.0 Hz, 6H).
工程2
3−イソプロポキシ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
メチル3−イソプロポキシ−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート(100mg、0.543mmol)を含むMeOH/H
2O(3/2、3mL)の溶液に、LiOH・H
2O(91mg、2.17mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。減圧下でのMeOHの除去後、混合物を3N HClでpH1.0に酸性化し、次いで、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(80mg、収率87%)を淡黄色固体として得た。
工程3
N−(1−(3−イソプロポキシ−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−イソプロポキシ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(70mg、0.411mmol)を含むDMF(1.5mL)の溶液に、HATU(235mg、0.617mmol)およびDIEA(0.27mL、1.65mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌した後、N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(78mg、0.411mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。濾過した混合物を分取HPLC(Gemini C18、150×25mm×10μm、14−44%MeCN/H
2O)によって精製して、所望の生成物(35mg、収率28%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.14, 6.09 (2s, 1H), 4.66 - 4.62 (m, 1H), 4.44 - 4.40 (m, 1H), 4.05 - 3.50 (m, 4H), 2.28 - 2.12 (m, 1H), 2.10 - 1.90 (m, 1H), 1.33 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 0.87 - 0.84 (m, 2H), 0.77 - 0.74 (m, 2H).LCMS(ESI)m/z:307.2[M+H]
+、RT=1.036分(LCMS方法C).
実施例27
工程1
tert−ブチル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)カルバマート
tert−ブチルN−ピロリジン−3−イルカルバマート(1g、5.4mmol)を含むDMF(15ml)の溶液に、3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(0.9g、5.9mmol)、DIEA(1.9ml、10.7mmol)、およびHATU(2.6g、7.0mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、次いで、H
2O(20ml)で希釈し、EtOAc(60ml×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣を、0−10%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.3g、収率75%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:323.0[M+H]
+、RT=1.11分(LCMS方法A).
工程2
(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
tert−ブチル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)カルバマート(1.3g、4.0mmol)を含むEtOAc(7ml)の懸濁液に、HCl(7ml、4M EtOAc溶液)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、溶媒を減圧下で除去して、所望の粗生成物(1.1g)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:223.2[M+H]
+、RT=0.74分(LCMS方法C).
工程3
N−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)アセトアミド
(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(200mg、0.9mmol)を含むDMF(4ml)の溶液に、アセチルアセタート(119mg、1.2mmol)およびDIEA(0.5ml、2.7mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、濾過し、分取HPLC(Gemini C18 150×25mm×10μm、11−41%MeCN/H
2O)によって精製して、所望の生成物(62.3mg、収率26%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.91 (s, 1H), 7.78 (m, 1H), 6.39 (s, 1H), 4.22 - 4.20 (m, 1H), 3.97 - 3.90 (m, 2H), 3.64 - 3.50 (m, 2H), 2.97 - 2.94 (m, 1H), 2.02 - 1.99 (m, 1H), 1.81 - 1.74 (m, 4H), 1.22 (d, J = 7.2 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:265.1[M+H]
+、RT=0.94分(LCMS方法C).
実施例28
工程1
(S)−tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート
(S)−tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、5.37mmol)を含むDCM(5mL)の撹拌溶液に、TEA(1.63g、16.11mmol)を添加し、0℃に冷却した。次いで、シクロプロパンカルボニルクロリド(673.5mg、6.44mmol)を混合物中に滴下して添加し、反応混合物を2時間にわたって室温に加温した。混合物をDCM(150mL)で希釈し、H
2O(120mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(1.2g、収率86%)を黄色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
工程2
(S)−N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩
(S)−tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.2g、4.7mmol)を含むEtOAc(2mL)の撹拌溶液に、HCl/EtOAc(4N、3mL、12mmol)を室温で滴下して添加し、1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(30mL×2)で洗浄して、所望の粗生成物(700mg、収率78%)を黄色固体として得た。
工程3
(S)−N−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(221mg、1.16mmol)を含むDMF(3mL)の撹拌溶液に、DIEA(500mg、3.87mmol)およびHATU(539.2mg、1.42mmol)を室温で添加した。混合物を10分間撹拌後、(S)−N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(200mg、1.29mmol)を添加した。混合物を室温でさらに2時間撹拌後、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(40mg、収率11%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.48 (s, 1 H), 4.47 - 4.34 (m, 1H), 4.17 - 3.97 (m, 1.5 H), 3.85 - 3.80 (m, 1 H), 3.78 - 3.64 (m, 1 H), 3.55 - 3.52 (m, 0.5 H), 3.07 - 3.00 (m, 1 H), 2.27 - 2.12 (m, 1 H), 2.02 - 1.90 (m, 1 H), 1.65 - 1.52 (m, 1 H), 1.30 (d, J = 7.2 Hz, 6 H), 0.90 - 0.79 (m, 2 H), 0.79 - 0.69 (m, 2 H).LCMS(ESI)m/z:291.1[M+H]
+、RT=1.023分(LCMS方法C).
実施例29
工程1
(R)−tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート
(R)−tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、5.37mmol)を含むDCM(10mL)の溶液に、Et
3N(1.09g、10.74mmol)を添加し、その後にシクロプロパンカルボニルクロリド(0.6mL、0.64mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を15分間撹拌し、次いで、H
2O(25mL)でクエンチし、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して所望の生成物(1.30g、粗生成物)を黄色固体として得た。
工程2
(R)−N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩
(R)−tert−ブチル3−(シクロプロパンカルボキサミド)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.3g、5.11mmol)を含むEtOAc(10mL)の溶液に、HCl/EtOAc(10mL)を添加した。混合物を、室温で12時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮して、所望の粗生成物(800mg)を暗色固体として得た。
工程3
(R)−N−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(220mg、1.43mmol)を含むDMF(5mL)の溶液に、HATU(690mg、1.82mmol)およびDIPEA(0.7mL、0.39mmol)を室温で添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、(R)−N−(ピロリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩(200mg、1.30mmol)を添加し、混合物をさらに2時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(136.8mg、収率36%)を得た。
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.48 (s, 1H), 4.41 - 4.38 (m, 1H), 4.03 - 3.75 (m, 4H), 3.05 - 3.02 (m, 1H), 2.20 - 2.15 (m, 1H), 1.97 - 1.96 (m, 1H), 1.59 - 1.57 (m, 1H), 0.86 - 0.82 (m, 2H), 0.75 - 0.73 (m, 2H).LCMS(ESI)m/z:291.1[M+H]
+、RT=0.687分(LCMS方法E).
実施例30
工程1
メチル2−(ブロモメチル)ベンゾアート
メチル2−メチルベンゾアート(1.0g、6.66mmol)を含むCCl
4(20mL)の溶液に、NBS(1.3g、7.32mmol)およびBPO(50mg、0.21mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)に溶解させ、H
2O(20mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0−10%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(1.4g、粗生成物)を無色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.52 - 7.47 (m, 2H), 7.40 -7.38 (m, 1H), 4.96 (s, 2H), 3.95 (s, 3H).
工程2
2−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)イソインドリン−1−オン
(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン塩酸塩(100mg、0.386mmol)およびDIPEA(150mg、1.16mmol)を含むMeCN(2mL)の溶液に、メチル2−(ブロモメチル)ベンゾアート(89mg、0.386mmol)を添加した。混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLC(Gemini C
18 150×25mm×10μm、30−60−16%MeCNの条件)によって精製して、所望の生成物(19mg、収率15%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 7.80 - 7.76 (m, 1H), 7.64 - 7.49 (m, 3H), 6.53 (s, 1H), 5.01 - 4.96 (m, 1H), 4.60, 4.58 (s, 2H total), 4.26-4.22 (m, 1H), 4.28 - 3.71 (m, 4H), 3.05 - 3.02 (m, 1H), 2.39 - 2.31 (m, 2H), 1.82-1.75 (m, 1H), 1.31, 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 6H total).LCMS(LCMS方法C):Rt=1.145分、m/z:339.2[M+H]
+.
実施例31
メチル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)カルバマート
メチルカルボノクロリダート(120mg、1.27mmol)を含むDCM(1mL)の溶液を、(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン塩酸塩(40mg、1.85mmol)、DIPEA(600mg、4.64mmol)を含むDCM(5mL)の溶液中にN
2雰囲気下にて0℃で添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、表題生成物(67mg、収率18%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, methanol-d
4) δ 6.48 (s, 1H), 4.25-4.16 (m, 1H), 4.15-4.07 (m, 0.5H), 4.05-3.95 (m, 1H), 3.84-3.80 (m, 0.5H), 3.75-3.47 (m, 5H), 3.05-3.02 (m, 1H), 2.25-2.12 (m, 1H), 2.00-1.88 (m, 1H), 1.30 (d, J = 8.0 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:280.8[M+H]
+、RT=0.690分.
実施例32
フェニル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)カルバマート
フェニルカルボノクロリダート(303mg、1.93mmol)を含むDCM(1mL)の溶液を、(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン塩酸塩(500mg、1.93mmol)、DIPEA(749mg、5.79mmol)を含むDCM(5mL)の溶液中にN
2雰囲気下にて0℃で添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、表題生成物(10mg、収率1.5%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, methanol-d
4) δ 7.44-7.31 (m, 2H), 7.25-7.15 (m, 1H), 7.12-7.08 (m, 2H), 6.49 (s, 1H), 4.31-4.25 (m, 0.5H), 4.20-4.02 (m, 1.5H), 3.96-3.84 (m, 1H), 3.80-3.58 (m, 2H), 3.10-2.98 (m, 1H), 2.32-2.18 (m, 1H), 2.10-2.00 (m, 1H), 1.31 (d, J = 4.0 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:343.1[M+H]
+、RT=0.786分.
実施例33
1−シクロプロピル−3−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)尿素
フェニル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)カルバマート(150mg、0.44mmol)、シクロプロパンアミン(38mg、0.68mmol)、DIEA(170mg、1.31mmol)の溶液を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(46.9mg、収率35%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.90 (s, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.13 - 5.98 (m, 2H), 4.15 - 4.05 (m, 1H), 4.00 - 3.85 (m, 1.5H), 3.64 - 3.44 (m, 2.5H), 2.99-2.91 (m, 1H), 2.40 - 2.38(m, 1H), 2.02 - 1.97(m, 1H), 1.83-1.71 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 0.58- 0.49 (m, 2H), 0.34-0.25 (m, 2H).LCMS(ESI)m/z:306.3[M+H]
+、RT=0.686分(LCMS方法E).
実施例34
1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−3−メチル尿素
メタンアミン塩酸塩(30mg、0.43mmol)、フェニル(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)−ピロリジン−3−イル)カルバマート(100mg、0.29mmol)を含むMeCN(3mL)の溶液を60℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(47.7mg、収率40%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.92 (s, 1H), 6.36 (s, 1H), 6.21 - 6.19 (m, 1H), 5.66 - 5.54 (m, 1H), 4.13 - 4.02 (m, 1H), 4.00 - 3.85 (m, 1H), 3.69 - 3.42 (m, 2H), 3.30 - 3.22 (m, 1H), 3.00 - 2.89 (m, 1H), 2.54-2.52 (m, 3H), 2.07 - 1.94 (m, 1H), 1.81 - 1.66 (m, 1H), 1.21 (d, J = 6.8 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:280.1[M+H]
+、RT=0.569分(LCMS方法E).
実施例35
1−イソプロピル−3−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)尿素
(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン塩酸塩(200mg、0.77mmol)、2−イソシアナトプロパン(66mg、0.77mmol)、DIEA(300mg、2.32mmol)を含むCH
3CN(5mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を、H
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL)で抽出した。有機相を分離し、次いで、濃縮して粗生成物を得た。これを分取HPLCで精製して所望の生成物(3.6mg、収率1.5%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 12.92 (s, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.02-6.00 (m, 1H), 5.58 - 5.55 (m, 1H), 4.19 - 3.82 (m, 3H), 3.70 - 3.46 (m, 3H), 2.99 - 2.93 (m, 1H), 2.07 - 1.96 (m, 1H), 1.79 - 1.65 (m, 1H), 1.22 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 1.10 - 0.90 (m, 6H).LCMS(ESI)m/z:308.3[M+H]
+、RT=0.703分(LCMS方法E).
実施例36
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(ピリジン−2−イルアミノ)ピロリジン−1−イル)メタノン
(3−アミノピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン(200mg、0.9mmol)を含むDMF(4ml)の溶液に、2−フルオロピリジン(131mg、1.3mmol)およびCs
2CO
3(879mg、2.7mmol)を添加した。次いで、混合物を、150℃で15時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を濾過し、分取HPLC(Gemini 150×25mm×5μm、50%MeCN)によって精製して、所望の生成物(30.7mg、収率11%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.53 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.03 - 8.00 (m, 1H), 7.87 - 7.85 (m, 1H), 7.45 - 7.42 (m, 1H), 6.78 (s, 1H), 4.26 - 4.25 (m, 1H), 3.94 - 3.92 (m, 0.5H), 3.89 - 3.83 (m, 3H), 3.69 - 3.66 (m, 1H), 3.51 - 3.49 (m, 0.5H), 2.26 - 2.21 (m, 1H), 1.93 - 1.83 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:300.1[M+H]
+、RT=0.95分(LCMS方法C).
実施例37
工程1
N’−(1,1−ジクロロプロパン−2−イリデン)−4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド
1,1−ジクロロプロパン−2−オン(10g、78.76mmol)を含むEtCOOH(60mL)の溶液に、4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(13.4g、71.95mmol)を滴下して添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した(stiired)。白色固体を濾過によって回収し、シクロヘキサン(20mL)で洗浄して所望の粗生成物(18.0g)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.91 (brs, 1H), 7.80 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 1.84(s, 3H).
工程2
tert−ブチル3−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート(2.0g、10.74mmol)を含むEtOH(50mL)の溶液に、DIPEA(8.33g、64.43mmol)を0℃で添加した。0℃で10分間撹拌後、(N’−(1,1−ジクロロプロパン−2−イリデン)−4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(4.12g、13.96mmol)を含むMeCNの溶液を、冷却した溶液に添加した。得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。反応後、混合物を濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)に再溶解させ、H
2O(20mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0−50%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(2.1g、収率77%)を褐色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.28 (s, 1H), 5.15 -5.12 (m, 1H), 3.91 - 3.86 (m, 1H), 3.79 - 3.58 (m, 3H), 2.45 - 2.39 (m, 2H), 2.36 (s, 3H), 1.48 (s, 9H).
工程3
4−メチル−1−(ピロリジン−3−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール塩酸塩
tert−ブチル3−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、3.96mmol)を含むEtOAc(2mL)の溶液に、HCl/EtOAc(10mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮して所望の粗生成物(700mg)を褐色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 8.62 (s, 1H), 5.80 -5.75 (m, 1H), 3.98 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.64 - 3.60 (m, 2H), 2.81 - 2.67 (m, 2H), 2.55 (s, 3H).
工程4
(5−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)(3−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
5−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(160mg、1.04mmol)および4−メチル−1−(ピロリジン−3−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール塩酸塩(196mg、1.04mmol)を含むDMF(4mL)の溶液に、HATU(593mg、1.56mmol)およびDIPEA(402mg、3.11mmol)を添加した。混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を分取HPLC(Gemini C
18 150
*25mm
*10um、15−45%MeCNの条件)によって精製して、所望の生成物(108mg、収率36%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD): δ 7.86, 7.83 (s, 1H total), 6.52, 6.50 (2s, 1H), 5.33 - 5.29 (m, 1H), 4.46 - 4.42 (m, 1H), 4.17 - 4.11 (m, 2H), 3.85 - 3.82 (m, 1H), 3.05-3.00 (m, 1H), 2.58 - 2.49 (m, 2H), 2.32, 2.31 (2s, 1H), 1.29, 1.27 (d, J = 6.8 Hz, 6H total).LCMS(LCMS方法C):Rt=1.017分、m/z:289.1[M+H]
+.
方法D
実施例38
工程1
tert−ブチル3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
窒素雰囲気下で10℃の4−ニトロ−1H−ピラゾール(2g、17.68mmol)、tert−ブチル3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(3.32g、17.68mmol)およびPPh
3(5.56g、21.2mmol)を含むTHF(20mL)の溶液に、DIAD(5.3g、23mmol)を添加した。反応混合物を10℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、0−50%EtOAcを含むヘキサンで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(4g、収率80%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:305.1[M+Na]
+、RT=1.04分(LCMS方法A).
工程2
4−ニトロ−1−(ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾール
tert−ブチル3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(400mg 1.42mmol)を含むEtOAc(8mL)の反応混合物に、HCl/EtOAc(8mL、4M)を添加した。反応混合物を10℃で30分間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮して、所望の生成物(100mg、収率39%)をオフホワイトの固体として得た。
工程3
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(360mg、2.2mmol)、HATU(1.0g、4.4mmol)を含むDMF(10mL)の反応混合物に、DIEA(851mg、6.6mmol)を添加した。反応混合物を10℃で30分間撹拌し、次いで、4−ニトロ−1−(ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾール(400mg、2.2mmol)を添加した。反応混合物を10℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、0−2%MeOHを含むDCMで溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(200mg、収率40%)を黄色オイルとして得た。LCMS(ESI)m/z:319.1[M+Na]
+、RT=0.655分(LCMS方法A).
工程4
(3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノン
(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)(3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン(200mg、0.63mmol)の反応混合物に、Pd/C(20mg)を添加した。反応混合物を、H
2雰囲気下にて10℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(5mg、収率3%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6 ) δ 7.09 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.39 (s, 1H), 4.81 (m, 1H), 4.25 - 3.65(m, 4H), 3.10 - 2.90 (m, 1 H), 2.33 - 2.30 (m, 2H), 1.24 (d, J = 8 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:289.1[M+H]
+、RT=0.95分(LCMS方法B).
実施例39
工程1
ベンジル3−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート
ベンジル3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(500mg、2.26mmol)を含むDCM(10mL)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(686mg、0.94mL、6.78mmol)を室温で添加した。得られた混合物を0℃に冷却した。次いで、メタンスルホニルクロリド(388mg、3.39mmol)を混合物中に滴下して添加し、混合物を、N
2雰囲気下にて2時間にわたって室温にゆっくり加温した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、H
2O(10mL×2)、塩酸(10ml×2、1N)、飽和NaHCO
3(10mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の粗生成物(600mg)を褐色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
工程2
ベンジル3−(2−オキソピリジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
ベンジル3−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、3.34mmol)、K
2CO
3(692.5mg、5.01mmol)を含むDMF(5mL)の溶液に、ピリジン−2(1H)−オン(381.2mg、4.01mmol)を室温で添加した。混合物を、N
2雰囲気下にて100℃で16時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を、EtOAc(120mL)で希釈し、H
2O(80mL×2)およびブライン(80mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮乾固した。得られた残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(0−25%EtOAcを含むヘキサンおよび0−3%MeOHを含むDCM)によって精製して、所望の粗生成物(200mg)を無色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
工程3
1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
ベンジル3−(2−オキソピリジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート(200mg、0.67mmol)を含むEtOH(2mL)の溶液に、Pd/C(50mg、湿式、10%)を添加し、混合物をH
2バルーン下にて室温で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮乾固して所望の粗生成物の混合物(98mg)を無色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
工程4
1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(100mg、0.65mmol)を含むDMF(2mL)の撹拌溶液に、DIEA(252mg、1.95mmol)およびHATU(271mg、0.78mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間撹拌後、1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オンおよび1−(ピロリジン−3−イル)ピペリジン−2−オン(98mg)の混合物を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(16mg、収率8%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.64 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 7.58 - 7.47 (m, 1H), 6.62 - 6.55 (m, 1H), 6.52 (s, 1H), 6.48 - 6.40 (m, 1H), 5.49 - 5.44 (m, 1H), 4.47 - 4.37 (m, 0.5H), 4.25 - 4.16 (m, 1H), 4.12 - 4.07 (m, 1H), 3.94 - 3.75 (m, 1.5H), 3.08 - 3.00 (m, 1H), 2.53 - 2.30 (m, 2H), 1.30 (t, J = 6.8 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:301.1[M+H]
+、RT=0.682分(LCMS方法E).
実施例40
工程1
tert−ブチル3−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(5g、27mmol)を含むDCM(20mL)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(8.1g、80mmol)を室温で添加した。混合物を0℃に冷却し、次いで、メタンスルホニルクロリド(3.9g、34mmol)を混合物中に滴下して添加した。得られた混合物を、N
2雰囲気下にて2時間にわたって室温にゆっくり加温した。混合物をDCM(80mL)で希釈し、H
2O(80mL)、塩酸(80ml×2、1N)、飽和NaHCO
3(80mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の粗生成物(3.8g、収率54%)を無色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
工程2
tert−ブチル3−(3−メチル−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル3−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート(1.0g、3.77mmol)、K
2CO
3(781.3mg、5.70mmol)を含むDMF(7mL)の溶液に、3−メチルピリジン−2(1H)−オン(493.6mg、4.52mmol)を室温で添加した。混合物を、N
2雰囲気下にて100℃で16時間撹拌した。室温への冷却後、これを、EtOAc(120mL)で希釈し、H
2O(80mL×2)およびブライン(80mL)で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して、表題の粗化合物(800mg)を黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
工程3
3−メチル−1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
tert−ブチル3−(3−メチル−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートおよびtert−ブチル3−((3−メチルピリジン−2−イル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート(800mg、2.87mmol)の混合物を含むEtOAc(2mL)の溶液に、HCl/EtOAc(2mL、8mmol)を滴下して添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をEtOAc(30mL×2)で洗浄して、所望の粗生成物(600mg)を黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
工程4
1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−3−メチルピリジン−2(1H)−オン
3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(474mg、3.07mmol)を含むDMF(3mL)の溶液に、DIEA(1.44g、11.18mmol)およびHATU(1.28g、3.35mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間撹拌した後、3−メチル−1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オンを添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、分取HPLCによって精製して所望の生成物(30mg、収率3.1%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ (m, 1H), 7.39 (m, 1H), 6.52, 6.51 (2s, 1H), 6.37 - 6.33 (m, 1H), 5.51 - 5.42 (m, 1H), 4.44 - 4.39 (m, 0.5H), 4.25 - 4.04 (m, 2H), 3.98 - 3.72 (m, 1.5H), 3.08 - 2.99 (m, 1H), 2.52 - 2.26 (m, 2H), 2.13, 2.11 (2s, 3H), 1.30 (t, J = 6.6 Hz, 6H).LCMS(ESI)m/z:315.2[M+H]
+、RT=0.719分(LCMS方法E).
実施例41
工程1
(S)−tert−ブチル3−((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル(3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラート(15g、80.11mmol)を含むDCM(150mL)の冷却溶液に、TEA(22.3mL、160.22mmol)およびMsCl(7.44mL、96.13mmol)を添加した。反応混合物を28℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)に希釈し、1N HCl(100mL)、飽和NaHCO
3(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物(19.4g、収率91%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.30 - 5.26 (m, 1H), 3.68 - 3.43 (m, 4H), 3.05 (s, 3H), 2.27 - 2.13 (m, 2H), 1.46 (s, 9H).
工程2
(R)−tert−ブチル3−(3−ブロモ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシラート
3−ブロモ−1H−ピリジン−2−オン(9g、51.72mmol)、tert−ブチル(3S)−3−メチルスルホニルオキシピロリジン−1−カルボキシラート(16.47g、62.07mmol)およびK
2CO
3(14.28g、103.45mmol)を含むDMF(90mL)の混合物を、80℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)で希釈し、EtOAc(150mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/EtOAc=10/1)によって精製して、所望の生成物(4.2g、収率24%)を無色オイルとして得た。
工程3
(R)−3−ブロモ−1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
tert−ブチル(3R)−3−(3−ブロモ−2−オキソ−1−ピリジル)ピロリジン−1−カルボキシラート(4.2g、12.24mmol)を含むメタノール(40mL)の撹拌溶液に、氷浴中でHCl/MeOH(10mL)を添加した。反応物を30℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して粗生成物(3g)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
工程4
(R)−3−ブロモ−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
(R)−3−ブロモ−1−(ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン(3g、12.34mmol)、3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(2.1g、13.58mmol)、HATU(5.6g、14.81mmol)、およびDIEA(6.58mL、37.02mmol)を含むDMF(30mL)の混合物を、室温で12時間撹拌した。混合物を、EtOAc(60mL)で希釈し、ブライン(60mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を分取TLC(DCM:MeOH=50:1)によって精製して、所望の生成物(1.6g、収率34%)を淡黄色固体として得た。LCMS M/Z(M+Na)=402.8.
工程5
(R)−3−シクロプロピル−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
3−ブロモ−1−[(3R)−1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]ピリジン−2−オン(200mg、0.53mmol)、シクロプロピルボロン酸(54mg、0.63mmol)、Pd(dppf)Cl
2(39mg、0.05mmol)、およびNa
2CO
3(168mg、1.58mmol)を含む1,4−ジオキサン(5mL)および水(1mL)の混合物を、N
2雰囲気下にて100℃で12時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、DCM(20mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(31mg、収率17%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.46 - 7.44 (m, 1H), 7.10 - 7.08 (m, 1H), 6.53 (s, 1H), 6.37 - 6.32 (m, 1H), 5.51 - 5.46 (m, 1H), 4.44 - 3.77 (m, 4H), 3.06 - 3.01 (m, 1H), 2.50 - 2.32 (m, 2H), 2.06 - 2.01 (m, 1H), 1.30 (m, 6H), 0.95 - 0.90 (m, 2H), 0.63 - 0.58 (m, 2H).LCMS(ESI)M/Z(M+H)=341.1、RT=0.762分(LCMS方法E).
実施例42
工程1
(R)−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−3−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン
3−ブロモ−1−[(3R)−1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]ピリジン−2−オン(300mg、0.79mmol)、カリウムトリフルオロ(イソプロペニル)ボラヌイド(140mg、0.95mmol)、Pd(OAc)
2(27mg、0.12mmol)、RuPhos(111mg、0.24mmol)、およびK
3PO
4(504mg、2.37mmol)を含むトルエン(5mL)および水(0.5mL)の混合物を、N
2雰囲気下にて110℃で12時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、次いで、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=30/1)によって精製して、所望の生成物(90mg、収率25%)を淡黄色固体として得た。LCMS M/Z(M+H)=340.9.
工程2
(R)−3−イソプロピル−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
3−イソプロペニル−1−[(3R)−1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]ピリジン−2−オン(90mg、0.26mmol)およびPd/C(45mg)を含む酢酸エチル(2mL)の混合物を、H
2バルーン雰囲気下にて室温で12時間撹拌した。反応物を、ショートセライトパッドで濾過した。濾液を濃縮し、粗残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(38mg、収率32%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.49 - 7.47 (m, 1H), 7.40 - 7.37 (m, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.42 - 6.39 (m, 1H), 5.50 - 5.46 (m, 1H), 4.44 - 4.07 (m, 4H), 3.16 - 3.03 (m, 2H), 2.47 - 2.31 (m, 2H), 1.30 (m, 6H), 1.18 (m, 6H).LCMS(ESI)M/Z(M+H)=343.1、RT=0.798分(LCMS方法E).
実施例43
工程1
(R)−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)−3−ビニルピリジン−2(1H)−オン
3−ブロモ−1−[(3R)−1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]ピリジン−2−オン(200mg、0.53mmol)、カリウムトリフルオロ(ビニル)ボラヌイド(141mg、1.05mmol)、Pd(dppf)Cl
2(39mg、0.05mmol)、およびNa
2CO
3(168mg、1.58mmol)を含む1,4−ジオキサン(5mL)および水(1mL)の混合物を、N
2雰囲気下にて110℃で12時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、DCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=30/1)によって精製して、所望の生成物(50mg、収率29%)を淡黄色固体として得た。
工程2
(R)−3−エチル−1−(1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル)ピリジン−2(1H)−オン
1−[(3R)−1−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−5−カルボニル)ピロリジン−3−イル]−3−ビニル−ピリジン−2−オン(50mg、0.15mmol)、Pd/C(25mg、0.1500mmol)を含む酢酸エチル(2mL)の混合物を、1atmのH2下にて室温で12時間撹拌した。反応混合物をショートセライトパッドで濾過し、次いで、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(35mg、収率70%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.49 - 7.46 (m, 1H), 7.36 - 7.35 (m, 1H), 6.49 (s, 1H), 6.38 - 6.35 (m, 1H), 5.48 - 5.43 (m, 1H), 4.17 - 3.78 (m, 4H), 3.03 - 3.01 (m, 1H), 2.54 - 2.49 (m, 2H), 2.42 - 2.31 (m, 2H), 1.30 (m, 6H), 1.17 - 1.13 (m, 3H).LCMS(ESI)M/Z(M+H)=329.0、RT=0.626分(LCMS方法E).
示した一般的合成方法(Syn.Met.)および一般的LCMS方法を使用して、以下の化合物も調製した。
実施例248
KDM5酵素アッセイ手順
全長KDM5A酵素を、研究室内で発現させ、精製した。ビオチン−H3K4me3ペプチドを、New England Biolabsから購入した。HTRF試薬(Eu標識H3K4me1−2抗体およびストレプトアビジン−XL665を含む)を、Cis−Bio Internationalから購入した。プレートを、Envisionマルチラベルプレートリーダー(Perkin Elmer)にて読み取った。
HTRFアッセイ混合物は、2nM全長KDM5A酵素、100nM H3K4Me3ペプチド基質、1uM 2−OG、100uM Fe2+、500uMアスコルビン酸塩、50mM HEPES(pH7.0)緩衝液、0.01%Triton−X100、2mM DTT、0.25%DMSOを最終体積10uLで含んでいた。酵素反応を、様々な濃度の試験化合物の存在下で黒色Proxiplate 384−Plusプレート(Corning、Costar)中で室温にて30分以内に行った。酵素反応の終わりに、5uLの1mM EDTAを添加して反応を停止させ、次いで、検出試薬(5uL)を、最終濃度0.5nMのEu標識H3K4me1−2抗体および50nMストレプトアビジン−XL665が得られるように添加した。プレートを、室温で60分間インキュベートし、次いで、Envisionプレートリーダーで読み取った。読み取った値を阻害率に変換し、試験化合物のIC50値を、4パラメータカーブフィッティング(XLFIT5内のモデル205、iDBS)を使用して得た。
実施例249
KDM5細胞アッセイ手順:
PC9細胞を、試験化合物を含む384ウェルプレート(2000細胞/ウェル)中に播種し、37℃で120時間インキュベートした。H3K4Me3マークレベルを、CisBioのHTRF試薬を使用して評価した。簡潔に述べれば、培地を除去し、細胞を、20μLのEpigeneous細胞ヒストン溶解緩衝液C中にて振盪しながら26℃で45分間溶解させた。10μLの4μg/mLアクセプター抗体(H3K4me3−d2)および10μLの1.2μg/mLドナー抗体(Total H3−K)を含む細胞ヒストン検出緩衝液を添加し、混合物を26℃で1時間インキュベートした。続いて、アッセイプレートをEnvision(Perkin Elmer)で読み取った。各化合物について2連で実施した。データを低応答としてDMSO処置ウェルに正規化し、4パラメーターフィットを使用してEC50を算出した。
実施例248および249に記載のアッセイによる実施例1〜247の化合物に関するデータを、以下の表に提供する。
多数の実施形態を記載しているが、これらの実施例を、本明細書中に記載の化合物および方法を利用する他の実施形態を得るために変更することができる。したがって、本発明の範囲を、例で示した特定の実施形態ではなく添付の特許請求の範囲によって定義すべきである。
本発明の実施形態の一部の例は、以下の項目に示される。
(項目1)
式(I):
(式中、
Aは、
からなる群から選択され;
R 1 は、ハロ、−N(R x ) 2 、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、C 1〜6 アルコキシ、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール、または3〜8員ヘテロシクリルであり、前記C 1〜6 アルキル、C 1〜6 アルケニル、C 1〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、C 1〜6 アルコキシ、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール、および3〜8員ヘテロシクリルは、オキソ、ヒドロキシ、ハロ、C 1〜3 アルコキシ、3〜8員カルボシクリル、5〜10員アリール、−N(R x ) 2 、−N(R x )C(O)R x 、およびC 1〜3 アルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR x は、Hならびにハロ、ヒドロキシ、およびC 1〜3 アルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換されたC 1〜6 アルキルからなる群から独立して選択され;
R 2 は、5〜10員カルボシクリル、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール、−OR a 、−C(O)N(R a ) 2 、またはNR a R b であり、各々の5〜10員カルボシクリル、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、1つまたは複数のR d 基で任意選択的に置換され;
R a およびR b は各々、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール −C(O)R c 、−CO 2 R c 、−C(O)N(R c ) 2 、−C(O)SR c 、および−C(O)C(O)R c からなる群から独立して選択され、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、ハロ、ニトロ、シアノ、オキソ、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、−OR c 、−SR c 、−N(R c ) 2 、−C(O)R c 、−CO 2 R c 、−C(O)N(R c ) 2 、−C(O)SR c 、−C(O)C(O)R c 、−S(O)R c 、−SO 2 R c 、−SO 2 N(R c ) 2 、−N(R c )C(O)R c 、−N(R c )C(O)N(R c ) 2 、−N(R c )SO 2 R c 、−N(R c )SO 2 N(R c ) 2 、−N(R c )N(R c ) 2 、−N(R c )C(=N(R c ))N(R c ) 2 、−C(=N)N(R c ) 2 、−C=NOR c 、および−C(=N(R c ))N(R c ) 2 からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR c は、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、1つまたは複数のR h 基で任意選択的に置換され;
各々のR d は、ハロ、ニトロ、シアノ、オキソ、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール、−OR e 、−SR e 、−N(R e ) 2 、−C(O)R e 、−CO 2 R e 、−C(O)N(R e ) 2 、−C(O)SR e 、−C(O)C(O)R e 、−S(O)R e 、−SO 2 R e 、−SO 2 N(R e ) 2 、−N(R e )C(O)R e 、−N(R e )C(O)N(R e ) 2 、−N(R e )SO 2 R e 、−N(R e )SO 2 N(R e ) 2 、−N(R e )N(R e ) 2 、−N(R e )C(=N(R e ))N(R e ) 2 、−C(=N)N(R e ) 2 、−C=NOR e 、および−C(=N(R e ))N(R e ) 2 からなる群から独立して選択され、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、R f から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR e は、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR f は、ハロ、ニトロ、シアノ、オキソ、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、−OR g 、−SR g 、−N(R g ) 2 、−C(O)R g 、−CO 2 R g 、−C(O)N(R g ) 2 、−C(O)SR g 、−C(O)C(O)R g 、−S(O)R g 、−SO 2 R g 、−SO 2 N(R g ) 2 、−N(R g )C(O)R g 、−N(R g )C(O)N(R g ) 2 、−N(R g )SO 2 R g 、−N(R g )SO 2 N(R g ) 2 、−N(R g )N(R g ) 2 、−N(R g )C(=N(R g ))N(R g ) 2 、−C(=N)N(R g ) 2 、および−C=NOR g 、−C(=N(R g ))N(R g ) 2 からなる群から独立して選択され、各々のC 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、および3〜8員カルボシクリルは、ハロ、シアノ、オキソ、3〜8員カルボシクリル、−OR g 、−N(R g ) 2 、−C(O)R g 、−CO 2 R g 、−C(O)N(R g ) 2 、−SO 2 R g 、−SO 2 N(R g ) 2 、および−N(R g )C(O)R g からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR g は、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR h は、ハロ、ニトロ、シアノ、オキソ、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリール、−N(R k ) 2 、および−OR k からなる群から独立して選択され、各々のC 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、3〜8員ヘテロシクリル、5〜10員アリール、および5〜10員ヘテロアリールは、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜4 アルコキシ、シアノ、オキソ、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、および5〜10員アリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
各々のR k は、H、C 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、および5〜10員アリールからなる群から独立して選択され、任意のC 1〜4 アルキル、C 2〜4 アルケニル、C 2〜4 アルキニル、3〜8員カルボシクリル、および5〜10員アリールカルボシクリルは、ハロ、シアノ、オキソ ヒドロキシ、および3〜8員カルボシクリルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
R 3 はHまたはC 1〜6 アルキルであり;
R 4 は、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、または3〜8員カルボシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリールであり、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、および3〜8員カルボシクリル、5〜10員アリール、5〜10員ヘテロアリールは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C 1〜6 アルコキシ、および3〜8員カルボシクリルから独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換され;
R 5 は、H、ハロ、またはC 1〜6 アルキルであり、R 6 は、H、C 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、ハロ、ヒドロキシ、または3〜8員カルボシクリルであり、各々のC 1〜6 アルキル、C 2〜6 アルケニル、C 2〜6 アルキニル、および3〜8員カルボシクリルは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C 1〜6 アルコキシ、および3〜8員カルボシクリルから独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換されるか;または、R 5 およびR 6 が、それらが結合する原子とともに、3〜8員カルボシクリルまたは3〜8員ヘテロシクリルを形成し、3〜8員カルボシクリルおよび3〜8員ヘテロシクリルは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C 1〜6 アルコキシ、および3〜8員カルボシクリルから独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換される)
の化合物であって、
但し、該化合物は、
ではないことを条件とする、化合物またはその塩。
(項目2)
式(Ia):
の化合物である、項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目3)
R 1 はC 1〜6 アルキルであり、前記C 1〜6 アルキルは、オキソ、ヒドロキシ、ハロ、C 1〜3 アルコキシ、3〜8員カルボシクリル、5〜10員アリール、−N(R a ) 2 、−N(R a )C(O)R a 、およびC 1〜3 アルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換される、項目1に記載の化合物。
(項目4)
R 1 は、ハロ、−N(R a ) 2 、3〜8員カルボシクリル、C 1〜6 アルコキシ、5〜10員アリールであり、前記3〜8員カルボシクリルおよび5〜10員アリールは、オキソ、ヒドロキシ、ハロ、C 1〜3 アルコキシ、3〜8員カルボシクリル、5〜10員アリール、−N(R a ) 2 、−N(R a )C(O)R a 、およびC 1〜3 アルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換される、項目1に記載の化合物。
(項目5)
R 1 は、ブロモ、シクロヘキシル、イソプロピル、イソブチル、シクロペンチル、1−メトキシエチル、シクロプロピル、シクロブチル、アミノ、4−フェニルブタ−2−イル、ブチル、フェネチル、シクロペンチル、1−(アセチルアミノ)エチル、または1−(ヒドロキシメチルカルボニルアミノ)エチルである、項目1に記載の化合物。
(項目6)
R 1 はイソプロピルである、項目1に記載の化合物。
(項目7)
式(Ib):
の化合物である、項目1に記載の化合物またはその塩。
(項目8)
R 4 は、H、メチル、またはイソプロピルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
R 2 は、
からなる群から選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目10)
R 2 は、1つまたは複数のR d 基で任意選択的に置換された5〜10員カルボシクリルである、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目11)
R 2 は、1つまたは複数のR d 基で任意選択的に置換された5〜10員ヘテロシクリルである、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目12)
R 2 は、
からなる群から選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目13)
R 2 は、1つまたは複数のR d 基で任意選択的に置換された5〜10員アリールである、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目14)
R 2 は、
である、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目15)
R 2 は、1つまたは複数のR d 基で任意選択的に置換された5〜10員ヘテロアリールである、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目16)
R 2 は、
からなる群から選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目17)
R 2 は−OR a である、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目18)
R 2 は、
である、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目19)
R 2 はNR a R b である。項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目20)
R 2 は、
からなる群から選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目21)
R 2 は−C(O)N(R a ) 2 である、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
(項目22)
R 2 は、
からなる群から選択される、項目1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
(項目23)
R 3 はHである、項目1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
(項目24)
R 3 はメチルである、項目1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
(項目25)
R 5 はHである、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目26)
R 6 はC 1〜6 アルキルまたはヒドロキシである、項目1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
(項目27)
R 6 はメチルまたはヒドロキシである、項目1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
(項目28)
R 6 はHである、項目1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
(項目29)
R 5 およびR 6 が、それらが結合する原子とともに、3〜8員カルボシクリルまたは3〜8員ヘテロシクリルを形成し、3〜8員カルボシクリルおよび3〜8員ヘテロシクリルは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C 1〜6 アルコキシ、および3〜8員カルボシクリルから独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択的に置換される、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目30)
R 5 およびR 6 が、それらが結合する原子とともに、シクロプロピル環を形成する、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目31)
ならびにその塩からなる群から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目32)
項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、および薬学的に許容され得るアジュバント、担体、またはビヒクルを含む組成物。
(項目33)
さらなる治療剤と組み合わせた、項目32に記載の組成物。
(項目34)
前記さらなる治療剤が化学療法剤である、項目33に記載の組成物。
(項目35)
個体における細胞毒性剤を含む癌処置の有効性を増大させる方法であって、(a)有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、および(b)有効量の該細胞毒性剤を該個体に投与することを含む、方法。
(項目36)
細胞毒性剤に対する耐性を生じる可能性が増大した、癌を有する個体を処置する方法であって、(a)有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、および(b)有効量の細胞毒性剤を該個体に投与することを含む、方法。
(項目37)
個体における癌を処置する方法であって、(a)項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、および(b)細胞毒性剤を該個体に投与することを含む、方法。
(項目38)
項目1〜項目31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および前記細胞毒性剤のそれぞれの量が、癌感受性期間を増大させ、かつ/または前記細胞毒性剤の細胞耐性の発生を遅延させるのに有効である、項目37に記載の方法。
(項目39)
個体における細胞毒性剤を含む癌処置の有効性を増大させる方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目40)
個体における癌を処置する方法であって、癌処置が(a)有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および(b)細胞毒性剤を該個体に投与することを含み、該癌処置が、項目1〜項目31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を使用せずに(非存在下で)有効量の該細胞毒性剤を投与することを含む標準的な処置と比較して有効性が高い、方法。
(項目41)
個体における細胞毒性剤に対する癌の耐性の発生を遅延および/または防止する方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目42)
細胞毒性剤に対する耐性を生じる可能性が増大した、癌を有する個体を処置する方法であって、(a)有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および(b)有効量の該細胞毒性剤を該個体に投与することを含む、方法。
(項目43)
癌を有する個体における細胞毒性剤に対する感受性を増大させる方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目44)
癌を有する個体における癌治療剤への感受性期間を延長させる方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目45)
癌を有する個体における癌治療に対する応答期間を延長させる方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目46)
前記方法が、(b)有効量の前記細胞毒性剤を前記個体に投与することをさらに含む、項目38、39、41、および43のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
前記細胞毒性剤が化学療法剤である、項目35〜46のいずれか1項に記載の方法。
(項目48)
前記化学療法剤がタキサンである、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記タキサンがパクリタキセルまたはドセタキセルである、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記化学療法剤が白金製剤である、項目47に記載の方法。
(項目51)
前記細胞毒性剤が、抗微小管剤、白金配位錯体、アルキル化剤、抗生物質製剤、トポイソメラーゼIIインヒビター、代謝拮抗物質、トポイソメラーゼIインヒビター、ホルモンおよびホルモンアナログ、シグナル伝達経路インヒビター、非受容体チロシンキナーゼ血管形成インヒビター、免疫治療剤、アポトーシス促進剤、;LDH−Aのインヒビター;脂肪酸生合成のインヒビター;細胞周期シグナル伝達インヒビター;HDACインヒビター、プロテアソームインヒビター;および癌代謝のインヒビターから選択される、項目35〜46のいずれか1項に記載の方法。
(項目52)
前記化学療法剤がEGFRのアンタゴニストである、項目47に記載の方法。
(項目53)
前記EGFRのアンタゴニストがN−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミンまたはその薬学的に許容され得る塩である、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記化学療法剤がRAFインヒビターである、項目47に記載の方法。
(項目55)
前記RAFインヒビターがBRAFインヒビターおよび/またはCRAFインヒビターである、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記RAFインヒビターがベムラフェニブである、項目54に記載の方法。
(項目57)
前記化学療法剤がPI3Kインヒビターである、項目47に記載の方法。
(項目58)
個体における増殖性障害を処置する方法であって、有効量の項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を該個体に投与することを含む、方法。
(項目59)
前記増殖性障害が、肺癌、黒色腫、結腸直腸癌、膵臓癌、および/または乳癌である、項目58に記載の方法。
(項目60)
医薬療法における使用のための、項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
(項目61)
増殖性障害の予防的処置または治療的処置のための、項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
(項目62)
増殖性障害の処置に有用な医薬を調製するための、項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
(項目63)
前記増殖性障害が、肺癌、黒色腫、結腸直腸癌、膵臓癌、および/または乳癌である、項目61〜62のいずれか1項に記載の化合物または使用。