JP6783192B2 - ホウ素再利用システム及びホウ素再利用システムの運転方法 - Google Patents
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Description
図1は実施例1のホウ素再利用システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、ホウ素再利用システム100aは、大まかな構成として、被処理液(原子炉41から排出されるホウ素及び放射性物質を含む水溶液)64からホウ素を分離回収するホウ素分離回収装置6aと、ホウ素が分離回収された被処理溶液64から放射性物質を除去して浄化液を生成する放射性物質除去装置22と、浄化液にホウ素を添加するホウ素添加装置63とを有する。
原子炉41から排出された被処理液64は、配管1を通ってホウ素分離回収装置6aに送られる。図1に示すように、被処理液64をホウ素分離回収装置6aに送る前に、原子炉41とホウ素分離回収装置6との間にフィルタ4を設け、被処理溶液64中の浮遊物を除去する構成としてもよい。
吸着塔14を通過した被処理液64は、配管20を通って放射性物質除去装置22に送られる。放射性物質除去装置22は、被処理液64中に含まれる放射性物質の種類によって構成が異なる。例えば、被処理液64中に放射性のセシウム(Cs)及びストロンチウム(Sr)が含まれる場合、Cs吸着剤を充填した吸着塔及びSr吸着剤を充填した吸着塔をそれぞれ直列接続した構成が考えられる。また、Cs・Sr同時吸着剤を充填した吸着塔を用いても良い。吸着塔は複数用いても良く、直列に接続しても並列に接続しても良い。
ホウ素添加装置63は、放射性物質除去装置22で放射性物質が除去された浄化液に、ホウ素分離回収装置6aにて回収したホウ素を添加可能な構成を有する。ホウ素添加装置63は、第1のホウ素含有液タンク45に貯蔵された濃縮ホウ素液を配管42に供給可能な構成を有する。また、未使用のホウ素を貯蔵する第2のホウ素含有液タンク(第2のタンク)49を設置し、必要に応じて、回収したホウ素と未使用のホウ素の両方を浄化液に添加可能な構成としてもよい。例えば、回収したホウ素の量が不足している場合に、不足分を未使用のホウ素で補ってもよい。第2のホウ素含有液タンク49に充填するホウ素液は、ホウ素を含む化合物の水溶液であれば特に限定は無いが、臨界を抑制する観点からは中性子捕獲材となるB‐10の濃度を高めた水溶液が好ましい。
図3は実施例1のホウ素再利用システムの運転方法を示すフロー図である。以下、図1〜3に基づき、各工程について詳述する。
まず初めに、原子炉41にホウ素再利用システム100aを取付ける。具体的には、ホウ素再利用システム100aの配管1及び42を原子炉41に取付ける。本発明に係るホウ素再利用システム100aは、原子炉の通常運転を停止して被処理液の浄化を行う都度取付けることができ、また、浄化を終了して通常運転を行う場合に取外すことができる構成を有している。
ステップS2では、原子炉41内にホウ素含有液を添加することが必要な場合に、第2のホウ素含有液タンク49から未使用のホウ素含有液(ホウ素含有水)を供給する。
ステップS3では、被処理液を循環するためにホウ素再利用システム100aに循環路を形成する。弁2,9,11,17,21,24,44を開く。これにより、ホウ素含有液が原子炉41から送り出され、フィルタ4、ホウ素吸着塔14、放射性物質除去装置22を通り、固形成分、ホウ素及び放射性物質がこの順で除去されて、浄化液が原子炉41に戻るループ状の系統が形成される。
以下のステップS4〜S6は、原子炉41から排出された被処理液64を循環水としてホウ素再利用システム100aの循環路内を循環させながら、被処理液64中のホウ素の分離回収及び放射性物質の除去を行うステップである。ステップS7は、原子炉41に戻る循環水のホウ素濃度を補うために、循環水にホウ素を添加するステップである。ステップS5〜S7は、S8が「Yes」、すなわち、被処理液64の浄化が終了したと判断するまで実施される。
ステップS8では、ホウ素含有液の浄化の終了を判断する。例えば、純水又は浄化液タンク25でCs‐137およびSr‐90の濃度をモニタリングし、目標濃度以下になった場合に、ホウ素含有液の浄化が完了したとしてそれ以上のホウ素含有液の循環は不要と判断する。
以下のステップSA1〜SA3は、ホウ素吸着塔出口のホウ素濃度を評価し、このホウ素濃度が基準値以上の場合はホウ素吸着塔を再生するステップである。ステップSA1〜SA3は、S8が「No」、すなわち、被処理液64の浄化が終了していないと判断された場合に実施される。吸着塔が1塔である本実施例のホウ素再利用システム100aでは、ホウ素の吸着(S5〜S7)と、ホウ素溶離液によるホウ素の回収(吸着剤の再生)(SA3)をそれぞれ分けて実施する。
ステップS9では、被処理液64の循環を終了する。S8において「Yes」と判断した場合、すなわち、被処理液64の循環が不要と判断された場合にステップS9を実施する。ポンプ3,8,40,43を停止し、被処理液64の循環を止める。浄化液に第2のホウ素含有液タンク49からホウ素含有液を添加していた場合、ポンプ51を停止し、ホウ素溶液の添加を止める。浄化液に第1のホウ素含有液タンク45から濃縮ホウ素液を添加していた場合、ポンプ47を停止し、濃縮ホウ素液の添加を止める。ホウ素吸着塔の再生が行われていた場合、再生工程を終了する。ポンプ28を停止し、弁30,34を閉じて、ホウ素溶離液タンク26からホウ素吸着塔14内へのホウ素溶離液の供給を止める。ポンプ57を停止し、弁54,58を閉じて、中和液タンク55からホウ素吸着塔14内への中和液の供給を止める。
ステップS10では、ホウ素再利用システム100aを取り外す。S1で原子炉41に取り付けた配管1,42を取り外し、必要ならば、配管1,42を接続するために原子炉41設けた貫通部を閉止する。そして、ホウ素再利用システム100a全体を撤去する。
図5に示すように、S11〜S20は、それぞれ実施例1(図3)のS1〜S10対応する工程であり、実施例1と同様に実施される。SB1、SB2、SB4は、それぞれ実施例1のSA1、SA2、SA3に対応する工程であり、実施例1と同様に実施される。SB3は複数の吸着塔のうち、被処理液64からホウ素を除去するために用いる吸着塔を切り替える工程である。
実施例3のホウ素再利用システムは、ホウ素含有液処理装置の構成が実施例1と異なり、その他の構成は実施例1と同様である。
Claims (14)
- 原子炉から排出されるホウ素及び放射性物質を含む被処理液から前記ホウ素を分離して回収するホウ素分離回収装置と、
前記ホウ素分離回収装置によって前記ホウ素が除去された前記被処理液から前記放射性物質を除去して浄化液を生成する放射性物質除去装置と、
前記浄化液に前記ホウ素分離回収装置によって回収された前記ホウ素を添加するホウ素添加装置と、を有し、
前記ホウ素分離回収装置は、前記ホウ素を吸着するホウ素吸着剤を備えたホウ素吸着塔と、前記ホウ素吸着塔に供給され、前記ホウ素吸着剤に吸着された前記ホウ素を溶離してホウ素含有液を生成するホウ素溶離液を収容するホウ素溶離液タンクと、を備えることを特徴とするホウ素再利用システム。 - 前記ホウ素吸着塔を2塔以上備え、
一部の前記ホウ素吸着塔において前記被処理液に含まれる前記ホウ素を吸着し、
他の前記ホウ素吸着塔の前記ホウ素吸着剤から前記ホウ素溶離液によって前記ホウ素を溶離することが可能な構成を有することを特徴とする請求項1記載のホウ素再利用システム。 - 前記ホウ素分離回収装置と前記ホウ素添加装置との間に、前記ホウ素含有液を中和する中和液を収容する中和液タンクを備えるホウ素含有液処理装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のホウ素再利用システム。
- 前記ホウ素分離回収装置と前記ホウ素添加装置との間に、前記ホウ素溶離液に由来するイオンを除去可能なイオン交換樹脂を備えるホウ素含有液処理装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のホウ素再利用システム。
- 前記ホウ素分離回収装置は、前記ホウ素吸着塔の前記ホウ素吸着剤に前記ホウ素含有液を中和する中和液を供給可能な中和液タンクを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のホウ素再利用システム。
- 前記ホウ素添加装置は、前記ホウ素分離回収装置によって回収された前記ホウ素含有液を収容する第1のタンクと、未使用のホウ素含有液を収容する第2のタンクと、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のホウ素再利用システム。
- 原子炉から排出されるホウ素及び放射性物質を含む被処理液から前記ホウ素を分離して回収するホウ素分離回収工程と、
前記ホウ素分離回収工程によって前記ホウ素が除去された前記被処理液から前記放射性物質を除去して浄化液を生成する放射性物質除去工程と、
前記ホウ素分離回収工程によって回収された前記ホウ素を前記浄化液に添加するホウ素添加工程と、を有し、
前記ホウ素分離回収工程は、前記ホウ素を吸着するホウ素吸着剤を備えたホウ素吸着塔によって前記被処理液の前記ホウ素を吸着するホウ素吸着工程と、前記ホウ素吸着剤に吸着された前記ホウ素をホウ素溶離液によって溶離してホウ素含有液を生成するホウ素溶離工程と、を備えることを特徴とするホウ素再利用システムの運転方法。 - 前記ホウ素分離回収工程において、前記ホウ素吸着塔を2塔以上備え、一部の前記ホウ素吸着塔において前記ホウ素吸着工程を実施し、他の前記ホウ素吸着塔において前記ホウ素溶離工程を実施することを特徴とする請求項7記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記一部のホウ素吸着塔における前記ホウ素吸着工程と、前記他の前記ホウ素吸着塔における前記ホウ素溶離工程とを同時に実施することを特徴とする請求項8記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記ホウ素分離回収工程と前記ホウ素添加工程との間に、前記ホウ素含有液を中和するホウ素含有溶液処理工程を有することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記ホウ素含有溶液処理工程は、前記ホウ素含有液に中和液を供給することを特徴とする請求項10記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記ホウ素含有溶液処理工程は、前記ホウ素含有液に含まれる前記ホウ素溶離液に由来するイオンをイオン交換樹脂によって除去することを特徴とする請求項10記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記ホウ素含有溶液処理工程は、前記ホウ素吸着塔の前記ホウ素吸着剤に前記ホウ素含有液を中和する中和液を供給することを特徴とする請求項10記載のホウ素再利用システムの運転方法。
- 前記ホウ素添加工程は、前記ホウ素分離回収工程によって回収された前記ホウ素と、未使用のホウ素の両方を添加することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のホウ素再利用システムの運転方法。
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