JP2015125072A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

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高揚 小林
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Abstract

【課題】排水を処理する際に発生する放射性廃棄物の取り扱いを容易にすること及び排水の処理に必要な費用を低減することの少なくとも一方を実現できる排水処理装置及び排水処理方法を提供すること。
【解決手段】放射性物質を取り扱う施設で発生する排水Wを処理する排水処理装置1であって、γ線核種を吸着するγ線核種吸着剤20Kを有するγ線核種吸着装置20と、Srを吸着するSr吸着剤40Kを有するSr吸着装置40と、γ線核種吸着装置20に導入される排水Wに酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方を投入する第1投入装置10と、Sr吸着装置40に導入される排水Wに酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方を投入する第2投入装置30と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理装置及び排水処理方法に関する。
原子力発電所等の放射性物質を取り扱う施設では、放射性物質を含む排水が発生することがある。放射性物質を含む排水は、海、河川又は湖沼等に放出する前に、排水に含まれる放射性物質が除去される必要がある。例えば、特許文献1には、セシウム及びストロンチウムを含有する排水にリン酸又はリン酸塩を添加して攪拌する第1の工程と、排水にマグネシウム塩を添加して攪拌する第2の工程と、排水にpH調整剤を添加して排水をpH8以上のアルカリ側に調整する第3の工程と、排水をセシウム及びストロンチウムの凝集沈殿物と上澄み液とに固液分離する第4の工程とを有するセシウム及びストロンチウムの除去方法が記載されている。
特開2013−152218号公報
特許文献1に記載された方法では、排水を処理する際に発生するセシウム及びストロンチウムを含む凝集沈殿物の取り扱いが困難であるという問題がある。また、大量に発生した排水から放射性物質を除去するために必要な費用を低減したいという要請がある。
本発明は、排水を処理する際に発生する放射性廃棄物の取り扱いを容易にすること及び排水の処理に必要な費用を低減することの少なくとも一方を実現できる排水処理装置及び排水処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る排水処理装置は、放射性物質を取り扱う施設で発生する排水を処理する装置であって、前記排水が導入される第1配管に接続され、γ線核種を吸着するγ線核種吸着剤を有するγ線核種吸着装置と、前記γ線核種吸着装置に第2配管を介して接続され、Srを吸着するSr吸着剤を有するSr吸着装置と、前記第1配管の途中に第1投入配管を介して接続され、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水に酸性pH調整剤及び塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第1投入装置と、前記第2配管の途中に第2投入配管を介して接続され、前記Sr吸着装置に導入される前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第2投入装置と、を含む。
このような構成により、本発明に係る排水処理装置によって排水を処理する際に発生する放射性廃棄物の取り扱いを容易にすることができる。また、排水処理装置によって排水を処理する際に発生する放射性廃棄物は、γ線核種を含むものと、Srを含むものと、γ線核種及びSrを含まないものとに分けられる。したがって、排水処理装置の作製及び運転に要する費用を低減することができる。
前記第1投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方の投入量を、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水のpHが、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水に含まれるγ線核種が前記γ線核種吸着剤に吸着されるpHとなるように調節する第1制御部を含むことが好ましい。これにより、排水に含まれるγ線核種のみを、γ線核種吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記第2投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方の投入量を、前記Sr吸着装置に導入される前記排水のpHが、前記Sr吸着装置に導入される前記排水に含まれるSrが前記Sr吸着剤に吸着されるpHとなるように調節する第2制御部を含むことが好ましい。これにより、排水に含まれるSrのみを、Sr吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記第1配管に設けられ、前記第1投入装置によって前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方が投入される前の前記排水のpHを測定する第1pH測定装置と、前記第2配管に設けられ、前記第2投入装置によって前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方が投入される前の前記排水のpHを測定する第2pH測定装置と、を含み、前記第1制御部は、前記第1pH測定装置の測定結果に基づいて、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水のpHが6.5以上7.5以下となるように、前記第1投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を制御し、前記第2制御部は、前記第2pH測定装置の測定結果に基づいて、前記Sr吸着装置に導入される前記排水のpHが3.5以上4.5以下となるように、前記第2投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を制御することが好ましい。これにより、排水に含まれるγ線核種のみをγ線核種吸着剤に、排水に含まれるSrのみをSr吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記Sr吸着装置に第3配管を介して接続され、逆浸透膜を有し、前記逆浸透膜を用いて前記Sr吸着装置を通過した前記排水に含まれる放射性核種を除去する多核種除去装置を含むことが好ましい。これにより、γ線核種吸着装置及びSr吸着装置によって除去されなかった放射性核種を除去することができる。
前記多核種除去装置に第4配管を介して接続され、イオン交換樹脂を有する濾過装置を含むことが好ましい。これにより、γ線核種吸着装置、Sr吸着装置及び多核種除去装置によって除去されなかった放射性核種を除去することができる。
前記濾過装置に接続された第5配管と、前記第5配管に設けられ、前記濾過装置を通過した前記排水のpHを測定する第3pH測定装置と、前記第5配管の途中に第3投入配管を介して接続され、前記第3pH測定装置によってpHが測定された前記排水に、前記塩基性pH調整剤を投入する第3投入装置と、を含むことが好ましい。これにより、排水処理装置による処理が完了した排水を放出することによる影響を低減することができる。
前記第3pH測定装置の測定結果に基づいて、前記濾過装置を通過した前記排水のpHが海、河川又は湖沼等に放出できるpHとなるように、前記第3投入装置が投入する前記塩基性pH調整剤の投入量を制御する第3制御部を含むことが好ましい。これにより、本発明に係る排水処理装置による処理が完了した排水を放出することによる影響を低減することができる。
本発明に係る排水処理方法は、放射性物質を取り扱う施設で発生する排水を処理する方法であって、前記排水に酸性pH調整剤及び塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第1工程と、前記第1工程を経た前記排水が含有するγ線核種を、γ線核種を吸着するγ線核種吸着剤に吸着させる第2工程と、前記第2工程を経た前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第3工程と、前記第3工程を経た前記排水が含有するSrを、Srを吸着するSr吸着剤に吸着させる第4工程と、を含む。
このような構成により、本発明に係る排水処理装置によって排水を処理する際に発生する放射性廃棄物の取り扱いを容易にすることができる。また、排水処理装置によって排水を処理する際に発生する放射性廃棄物は、γ線核種を含むものと、Srを含むものと、γ線核種及びSrを含まないものとに分けられる。したがって、排水処理装置の作製及び運転に要する費用を低減することができる。
前記第1工程において、前記排水のpHが、前記排水が含有する前記γ線核種が前記γ線核種吸着剤に吸着されるpHとなるように、前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入することが好ましい。これにより、排水に含まれるγ線核種のみを、γ線核種吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記第3工程において、前記第2工程を経た前記排水のpHが、前記第2工程を経た前記排水が含有する前記Srが前記Sr吸着剤に吸着されるpHとなるように、前記第2工程を経た前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入することが好ましい。これにより、排水に含まれるSrのみを、Sr吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記第1工程は、前記酸性pH調整剤又は前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記排水のpHを6.5以上7.5以下とし、前記第3工程は、前記酸性pH調整剤又は前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記排水のpHを3.5以上4.5以下とすることが好ましい。これにより、排水に含まれるγ線核種のみをγ線核種吸着剤に、排水に含まれるSrのみをSr吸着剤に好適に吸着させることができる。
前記第4工程の後には、逆浸透膜を用いて前記第4工程を経た前記排水に含まれる放射性核種を除去する第5工程をさらに含むことが好ましい。これにより、第2工程及び第4工程によって除去されなかった放射性核種を除去することができる。
前記第5工程の後には、イオン交換樹脂を用いて前記第5工程を経た前記排水を濾過する第6工程をさらに含むことが好ましい。これにより、第2工程、第4工程及び第5工程によって除去されなかった放射性核種を除去することができる。
前記第6工程の後には、前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記第6工程を経た前記排水のpHを海、河川又は湖沼等に放出できるpHとすることが好ましい。これにより、本発明に係る排水処理方法による処理が完了した排水を放出することによる影響を低減することができる。
本発明は、排水を処理する際に発生する放射性廃棄物の取り扱いを容易にすること及び排水の処理に必要な費用を低減することの少なくとも一方を実現できる排水処理装置及び排水処理方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る排水処理装置の概略構造を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る排水処理方法を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る排水処理装置の概略構造を示す図である。図1に示すように、排水処理装置1は、タンク3と、ポンプ5と、第1投入装置10と、γ線核種吸着装置20と、第2投入装置30と、Sr吸着装置40と、多核種除去装置50と、濾過装置60と、第3投入装置70と、を有する。
タンク3には、タンク入側配管3P及びポンプ入側配管5Pの一端が接続されている。ポンプ入側配管5Pの他端には、ポンプ5が接続されている。ポンプ5は、第1配管10Pの一端に接続されている。第1配管10Pの他端は、γ線核種吸着装置20に接続されている。第1配管10Pの途中には、二本の第1投入配管10PTを介して第1投入装置10が接続されている。γ線核種吸着装置20には、第2配管30Pの一端が接続されている。第2配管30Pの他端は、Sr吸着装置40に接続されている。第2配管30Pの途中には、二本の第2投入配管30PTを介して第2投入装置30が接続されている。Sr吸着装置40には、第3配管50Pの一端が接続されている。第3配管50Pの他端は、多核種除去装置50に接続されている。多核種除去装置50には、第4配管60Pの一端が接続されている。第4配管60Pの他端は、濾過装置60に接続されている。濾過装置60には、第5配管70Pの一端が接続されている。第5配管70Pの途中には、一本の第3投入配管70PTを介して第3投入装置70が接続されている。排水処理装置1による処理が完了した排水Wは、第5配管70Pの他端から海、河川又は湖沼等に放出される。排水処理装置1は、発生した排水Wを連続処理する。
第1投入装置10は、第1酸性pH調整剤タンク10A、第1塩基性pH調整剤タンク10B、弁10AV、弁10BV及び二本の第1投入配管10PTを有する。一方の第1投入配管10PTの一端は第1配管10Pの途中に接続されており、他端は第1酸性pH調整剤タンク10Aに接続されている。第1酸性pH調整剤タンク10Aには、酸性pH調整剤Apが溜められている。一方の第1投入配管10PTの途中には、弁10AVが設置されている。他方の第1投入配管10PTの一端は第1配管10Pの途中に接続されており、他端は第1塩基性pH調整剤タンク10Bに接続されている。第1塩基性pH調整剤タンク10Bには、塩基性pH調整剤Bpが溜められている。他方の第1投入配管10PTの途中には、弁10BVが設置されている。
第1配管10Pには、第1pH測定装置10pが設置されている。第1pH測定装置10pは、第1投入装置10によって酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方が投入される前の排水WのpHを測定する。第1pH測定装置10p、弁10AV及び弁10BVは、第1制御部10Cに接続されている。第1制御部10Cは、例えば、マイクロコンピュータを備えた装置である。第1制御部10Cは、第1pH測定装置10pの測定結果に基づいて弁10AV及び弁10BVの開度を調節し、第1投入装置10が投入する酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの投入量を制御する。
γ線核種吸着装置20は、第1容器20R、γ線核種吸着剤20K及び第1遮蔽体20Sを有する。第1容器20Rは、第1配管10P及び第2配管30Pに接続されており、γ線核種吸着装置20に導入された排水Wを保持する。第1容器20Rは、排水Wに含まれるγ線核種を吸着するγ線核種吸着剤20Kを内部に収納している。γ線核種吸着剤20Kとしては、例えば、L型ゼオライトが挙げられる。
第1容器20Rは、第1遮蔽体20Sで覆われているため、γ線核種吸着剤20Kに吸着したγ線核種から放出されるγ線は、γ線核種吸着装置20の外部に漏洩しない。γ線核種吸着剤20Kにはγ線を放出するγ線核種が吸着するため、第1遮蔽体20Sは、鉛、鉄又はコンクリート等で作製されている。γ線核種から放出されるγ線の透過力は、α線、Srから放出されるβ線及びSr以外の放射性核種から放出されるβ線の透過力より強い。このため、第1遮蔽体20Sは、後述する第2遮蔽体40S、第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sと同様の材料で作製された場合、これらより厚くなる。また、第1遮蔽体20Sは、後述する第2遮蔽体40S、第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sに比べ、使用できる材料の種類が限られる。
第2投入装置30は、第2酸性pH調整剤タンク30A、第2塩基性pH調整剤タンク30B、弁30AV、弁30BV及び二本の第2投入配管30PTを有する。一方の第2投入配管30PTの一端は第2配管30Pの途中に接続されており、他端は第2酸性pH調整剤タンク30Aに接続されている。第2酸性pH調整剤タンク30Aには、酸性pH調整剤Apが溜められている。一方の第2投入配管30PTの途中には、弁30AVが設置されている。他方の第2投入配管30PTの一端は第2配管30Pの途中に接続されており、他端は第2塩基性pH調整剤タンク30Bに接続されている。第2塩基性pH調整剤タンク30Bには、塩基性pH調整剤Bpが溜められている。他方の第2投入配管30PTの途中には、弁30BVが設置されている。
第2配管30Pには、第2投入装置30によって酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方が投入される前の排水WのpHを測定する第2pH測定装置30pが設置されている。第2pH測定装置30p、弁30AV及び弁30BVは、第2制御部30Cに接続されている。第2制御部30Cは、例えば、マイクロコンピュータを備えた装置である。第2制御部30Cは、第2pH測定装置30pの測定結果に基づいて弁30AV及び弁30BVの開度を調節し、第2投入装置30が投入する酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの投入量を制御する。
Sr吸着装置40は、第2容器40R、Sr吸着剤40K及び第2遮蔽体40Sを有する。第2容器40Rは、第2配管30P及び第3配管50Pに接続されており、Sr吸着装置40に導入された排水Wを保持する。第2容器40Rの内部には、排水Wに含まれるSrを吸着するSr吸着剤40Kが収納されている。Sr吸着剤40Kとしては、例えば、A型ゼオライトが挙げられる。
第2容器40Rは、第2遮蔽体40Sで覆われているため、Sr吸着剤40Kに吸着したSrから放出されるβ線はSr吸着装置40の外部に漏洩しない。Sr吸着剤40Kにはβ線を放出するSrが吸着するため、第2遮蔽体40Sは鉄板等で作製されている。Srから放出されるβ線の透過力は、γ線核種から放出されるγ線の透過力及びSr以外の放射性核種から放出されるα線やβ線の透過力よりも弱い。このため、第2遮蔽体40Sは、第1遮蔽体20S、後述する第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sと同様の材料で作製された場合、これらより薄くなる。また、第2遮蔽体40Sは、第1遮蔽体20S、後述する第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sに比べ、使用できる材料の種類が多い。
多核種除去装置50は、第3容器50R、逆浸透膜50F及び第3遮蔽体50Sを有する。第3容器50Rは、第3配管50P及び第4配管60Pに接続されており、多核種除去装置50に導入された排水Wを保持する。第3容器50Rの内部には、逆浸透膜50Fが収納されている。逆浸透膜50Fは、多核種除去装置50に導入された排水Wを濾過する。多核種除去装置50に導入された排水Wを濾過できれば、逆浸透膜50F以外の機構を有する濾過装置が用いられてもよい。
第3容器50Rは、第3遮蔽体50Sで覆われているため、逆浸透膜50Fで取り除かれた放射性核種から放出される放射線は、多核種除去装置50の外部に漏洩しない。第3遮蔽体50Sは、鉛、鉄又はコンクリート等で作製されている。多核種除去装置50によって除去される放射性核種から放出される放射線の透過力は、γ線核種吸着装置20によって吸着されるγ線核種から放出されるγ線の透過力より弱く、Sr吸着装置40によって吸着されるSrから放出されるβ線の透過力より強い。このため、第3遮蔽体50Sは、第1遮蔽体20S及び第2遮蔽体40Sと同様の材料で作製された場合、第1遮蔽体20Sより薄く、第2遮蔽体40Sより厚くなる。第3遮蔽体50Sは、第1遮蔽体20Sより多くの種類の材料を使用することができる。第3遮蔽体50Sは、第2遮蔽体40Sに比べ、使用できる材料の種類が限られる。
濾過装置60は、第4容器60R、イオン交換樹脂60i及び第4遮蔽体60Sを有する。第4容器60Rは、第4配管60P及び第5配管70Pに接続されており、濾過装置60に導入された排水Wを保持する。第4容器60Rの内部には、イオン交換樹脂60iが収納されている。第4容器60Rは、第4遮蔽体60Sで覆われているため、イオン交換樹脂60iで濾過された放射性核種から放出される放射線は、濾過装置60の外部に漏洩しない。第4遮蔽体60Sは、鉛、鉄又はコンクリート等で作製されている。濾過装置60によって除去される放射性核種から放出される放射線の透過力は、γ線核種吸着装置20によって吸着されるγ線核種から放出されるγ線の透過力より弱く、Sr吸着装置40によってSrから放出されるβ線の透過力より強い。このため、第4遮蔽体60Sは、第1遮蔽体20S及び第2遮蔽体40Sと同様の材料で作製された場合、第1遮蔽体20Sより薄く、第2遮蔽体40Sより厚くなる。第4遮蔽体60Sは、第1遮蔽体20Sより多くの種類の材料を使用することができる。第4遮蔽体60Sは、第2遮蔽体40Sに比べ、使用できる材料の種類が限られる。
第3投入装置70は、第3塩基性pH調整剤タンク70B、弁70BV及び第3投入配管70PTを有する。第3投入配管70PTの一端は第5配管70Pの途中に接続されており、他端は第3塩基性pH調整剤タンク70Bに接続されている。第3塩基性pH調整剤タンク70Bには、塩基性pH調整剤Bpが溜められている。第3投入配管70PTの途中には、弁70BVが設置されている。
第5配管70Pには、第3投入装置70によって塩基性pH調整剤Bpが投入される前の排水WのpHを測定する第3pH測定装置70pが設置されている。第3pH測定装置70p及び弁70BVは、第3制御部70Cに接続されている。第3制御部70Cは、例えば、マイクロコンピュータを備えた装置である。第3制御部70Cは、第3pH測定装置70pの測定結果に基づいて、第3投入装置70が投入する塩基性pH調整剤Bpの投入量を制御する。
本実施形態において、酸性pH調整剤Apとしては塩酸が、塩基性pH調整剤Bpとしては水酸化ナトリウムが用いられる。塩酸及び水酸化ナトリウムは大量生産が容易であるため、大量の排水のpHを調整する上で好適な物質である。なお、酸性pH調整剤Apは塩酸に、塩基性pH調整剤Bpは水酸化ナトリウムに限定されない。また、本実施形態において、第1pH測定装置10p、第2pH測定装置30p及び第3pH測定装置70pとしては、例えば、pHメータが用いられるが、pHの計測ができれば、これに限定されない。次に、本実施形態に係る排水処理装置1による排水処理方法について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る排水処理方法を示すフローチャートである。放射性物質を取り扱う施設で発生した排水Wは、タンク3に溜められる。タンク3に溜められた排水Wは、ポンプ5によって第1配管10Pの一端に導入される。第1pH測定装置10pが、第1配管10Pに導入された排水WのpHを自動的に測定する(ステップS1)。第1投入装置10は、第1配管10Pに導入された排水Wに、酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方を投入する。第1制御部10Cは、第1pH測定装置10pの測定結果に基づいて、弁10AV及び弁10BVの開度を調整する。これにより、第1投入装置10が投入する酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方の投入量を、γ線核種吸着装置20に導入される排水WのpHが、γ線核種吸着装置20に導入される排水Wに含まれるγ線核種がγ線核種吸着剤20Kに吸着されるpHとなるように調節する。γ線核種吸着剤20Kの種類及び排水WのpHによって、γ線核種吸着剤20Kに吸着される放射性核種が異なる。γ線核種吸着剤20KとしてL型ゼオライトを用いると、pHは7近傍、すなわち中性近傍、本実施形態では6以上8以下、より好ましくは6.5以上7.5以下で、排水Wに含まれるγ線核種のみをγ線核種吸着剤20Kに吸着させることができる(ステップS2、第1工程)。
排水Wを、γ線核種吸着装置20の第1容器20Rの内部に詰められたγ線核種吸着剤20Kの間に通し、排水Wに含まれるγ線核種をγ線核種吸着剤20Kに吸着させる。第1制御部10Cによって排水WのpHが調節されているため、排水Wに含まれるγ線核種のみを、γ線核種吸着剤20Kに好適に吸着させることができる(ステップS3、第2工程)。
γ線核種吸着剤20Kが吸着できるγ線核種の量には限りがあるため、所定の量の排水Wがγ線核種吸着装置20を通過したら、γ線核種吸着剤20Kを交換しなければならない。γ線核種吸着剤20Kにはγ線核種が吸着されているため、γ線核種吸着剤20Kは、γ線核種吸着剤20Kが第1遮蔽体20Sに覆われた状態を維持したまま交換される必要がある。このため、γ線核種吸着剤20Kは、γ線核種吸着装置20全体を取り換えることによって交換される。したがって、γ線核種を含んだ放射性廃棄物の取り扱いが容易になる。
第2pH測定装置30pが、第2配管30Pに導入された排水WのpHを自動的に測定する(ステップS4)。第2投入装置30は、第2配管30Pに導入された排水Wに、酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方を投入する。第2制御部30Cは、第2pH測定装置30pの測定結果に基づいて、弁30AV及び弁30BVの開度を調整する。これにより、第2投入装置30が投入する酸性pH調整剤Ap及び塩基性pH調整剤Bpの少なくとも一方の投入量を、Sr吸着装置40に導入される排水WのpHが、Sr吸着装置40に導入される排水Wに含まれるSrがSr吸着剤40Kに吸着されるpHとなるように調節する。Sr吸着剤40Kの種類及び排水WのpHによって、吸着する放射性核種が異なる。Sr吸着剤40KとしてA型ゼオライトを用いると、pHは4近傍、すなわち酸性、本実施形態では3以上5以下、より好ましくは3.5以上4.5以下で、排水Wに含まれるSrのみをSr吸着剤40Kに吸着させることができる(ステップS5、第3工程)。
γ線核種吸着装置20から排出された排水Wを、Sr吸着装置40の第2容器40Rの内部に収納されたSr吸着剤40Kの間に通し、排水Wに含まれるSrをSr吸着剤40Kに吸着させる。第2制御部30Cによって排水WのpHが調節されているため、排水Wに含まれるSrのみを、Sr吸着剤40Kに好適に吸着させることができる(ステップS6、第4工程)。
なお、Sr吸着剤40Kが吸着できるSrの量には限りがあるため、所定の量の排水WがSr吸着装置40を通過したら、Sr吸着剤40Kを交換しなければならない。Sr吸着剤40KにはSrが吸着されているため、Sr吸着剤40Kは、Sr吸着剤40Kが第2遮蔽体40Sに覆われた状態を維持したまま交換される必要がある。このため、Sr吸着剤40Kは、Sr吸着装置40全体を取り換えることによって交換される。したがって、Srを含んだ放射性廃棄物の取り扱いが容易になる。また、第2遮蔽体40Sは、Srから放出されるβ線を遮蔽できればよいため、γ線核種から放出されるγ線を遮蔽する第1遮蔽体20Sよりも薄くすることができる。したがって、Sr吸着装置40の作製及び運転に要する費用を低減させることができる。
Sr吸着装置40によってSrが除去された排水Wは、多核種除去装置50の第3容器50Rの内部に取り付けられた逆浸透膜50Fで濾過される。これにより、逆浸透膜50Fによって、排水Wに含まれるγ線核種吸着装置20及びSr吸着装置40で除去されなかった放射性核種が除去される(ステップS7、第5工程)。
逆浸透膜50Fは次第に劣化するため、所定の量の排水Wが多核種除去装置50を通過したら、逆浸透膜50Fが交換される必要がある。逆浸透膜50Fにはγ線核種吸着装置20及びSr吸着装置40で除去されなかった放射性核種が付着しているため、逆浸透膜50Fは、逆浸透膜50Fが第3遮蔽体50Sに覆われた状態を維持したまま交換される必要がある。このため、逆浸透膜50Fは、多核種除去装置50全体を取り換えることによって交換される。したがって、多核種除去装置50によって除去される放射性核種を含んだ放射性廃棄物の取り扱いが容易になる。また、第3遮蔽体50Sは、第1遮蔽体20S程の遮蔽能力が要求されないため、γ線核種から放出されるγ線を遮蔽する第1遮蔽体20Sよりも薄くすることができる。したがって、多核種除去装置50の作製及び運転にかかる費用を低減させることができる。
多核種除去装置50を通過した排水Wは、濾過装置60の第4容器60Rの内部に詰められたイオン交換樹脂60iの間を通過する。これにより、イオン交換樹脂60iによって、排水Wに含まれるγ線核種吸着装置20、Sr吸着装置40及び多核種除去装置50で除去されなかった放射性核種が除去される(ステップS8、第6工程)。
なお、イオン交換樹脂60iは次第に劣化するため、所定の量の排水Wが濾過装置60を通過したら、イオン交換樹脂60iが交換されなければならない。イオン交換樹脂60iにはγ線核種吸着装置20、Sr吸着装置40及び多核種除去装置50で除去されなかった放射性核種が吸着しているため、イオン交換樹脂60iは、イオン交換樹脂60iが第4遮蔽体60Sに覆われた状態を維持したまま交換される必要がある。このため、イオン交換樹脂60iは、濾過装置60全体を取り換えることによって交換される。したがって、γ線核種吸着装置20、Sr吸着装置40及び多核種除去装置50で除去されなかった放射性核種を含んだ放射性廃棄物の取り扱いが容易になる。また、第4遮蔽体60Sは、第1遮蔽体20S程の遮蔽能力が要求されないため、γ線核種から放出されるγ線を遮蔽する第1遮蔽体20Sよりも薄くすることができる。したがって、多核種除去装置50の作製及び運転にかかる費用を低減させることができる。
第3pH測定装置70pは、第5配管70Pに導入された排水WのpHを自動的に測定する(ステップS9)。第5配管70Pに導入された排水WのpHが、排水Wを海、河川又は湖沼等に放出できる値、例えば、環境省が発表している一律排水基準内のpHであるか否かを判定する(ステップS10)。第5配管70Pに導入された排水WのpHが、排水Wを海、河川又は湖沼等に放出できる値である場合、ステップS11へ進む(ステップS10、Yes)。排水Wを、海、河川又は湖沼等に放出する(ステップS11)。
第5配管70Pに導入された排水WのpHが、排水Wを海、河川又は湖沼等に放出できない値である場合、ステップS12へ進む(ステップS10、No)。第3投入装置70は、第3pH測定装置70pによってpH測定が行われた排水Wに、塩基性pH調整剤Bpを投入する。第3制御部70Cは、第3pH測定装置70pの測定結果に基づいて弁70BVの開度を調節する。これにより、第3投入装置70が投入する塩基性pH調整剤Bpの投入量が、第3pH測定装置70pによってpH測定が行われた排水WのpHが海、河川又は湖沼等に放出できるpHとなるように調節される。その後、排水Wを海、河川又は湖沼等に放出する(ステップS12)。これにより、排水処理装置1による処理が完了した排水Wを放出することによる影響を低減することができる。ステップS10、ステップS11及びステップS12が、第7工程である。
このように、排水処理装置1によって排水Wを処理する際に発生する放射性廃棄物は、γ線核種を含むものと、Srを含むものと、γ線核種及びSrを含まないものとに分けられる。このため、第1遮蔽体20S、第2遮蔽体40S、第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sを同じ材料で作製する場合、Srを含む放射性廃棄物から放出されるβ線を遮蔽する第2遮蔽体40S並びにγ線核種及びSrを含まない放射性核種から放出される放射線を遮蔽する第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sを、γ線核種を含む放射性廃棄物から放出されるγ線を遮蔽する第1遮蔽体20Sより薄くすることができる。また、第2遮蔽体40S、第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sを同じ材料で作製する場合、第2遮蔽体40Sを、第3遮蔽体50S及び第4遮蔽体60Sより薄くすることができる。一方、γ線核種を含むものと、Srを含むものと、γ線核種及びSrを含まないものとが混ざった放射性廃棄物が発生する処理方法では、全ての放射性廃棄物を、γ線を遮蔽することができる遮蔽体で遮蔽する必要がある。したがって、排水処理装置1の作製及び運転に要する費用を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した内容により実施形態が限定されるものではない。また、上述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、上述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更を行うことができる。
1 排水処理装置
3 タンク
3P タンク入側配管
5 ポンプ
5P ポンプ入側配管
10 第1投入装置
10P 第1配管
10A 第1酸性pH調整剤タンク
10B 第1塩基性pH調整剤タンク
10AV、10BV 弁
10PT 第1投入配管
10p 第1pH測定装置
10C 第1制御部
20 γ線核種吸着装置
20R 第1容器
20K γ線核種吸着剤
20S 第1遮蔽体
30 第2投入装置
30P 第2配管
30A 第2酸性pH調整剤タンク
30B 第2塩基性pH調整剤タンク
30AV、30BV 弁
30PT 第2投入配管
30p 第2pH測定装置
30C 第2制御部
40 Sr吸着装置
40R 第2容器
40K Sr吸着剤
40S 第2遮蔽体
50 多核種除去装置
50R 第3容器
50F 逆浸透膜
50S 第3遮蔽体
50P 第3配管
60 濾過装置
60R 第4容器
60i イオン交換樹脂
60S 第4遮蔽体
60P 第4配管
70 第3投入装置
70B 第3塩基性pH調整剤タンク
70BV 弁
70PT 第3投入配管
70P 第5配管
70p 第3pH測定装置
70C 第3制御部
W 排水
Ap 酸性pH調整剤
Bp 塩基性pH調整剤

Claims (15)

  1. 放射性物質を取り扱う施設で発生する排水を処理する装置であって、
    前記排水が導入される第1配管に接続され、γ線核種を吸着するγ線核種吸着剤を有するγ線核種吸着装置と、
    前記γ線核種吸着装置に第2配管を介して接続され、Srを吸着するSr吸着剤を有するSr吸着装置と、
    前記第1配管の途中に第1投入配管を介して接続され、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水に酸性pH調整剤及び塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第1投入装置と、
    前記第2配管の途中に第2投入配管を介して接続され、前記Sr吸着装置に導入される前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第2投入装置と、
    を含む排水処理装置。
  2. 前記第1投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方の投入量を、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水のpHが、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水に含まれるγ線核種が前記γ線核種吸着剤に吸着されるpHとなるように調節する第1制御部を含む請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記第2投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方の投入量を、前記Sr吸着装置に導入される前記排水のpHが、前記Sr吸着装置に導入される前記排水に含まれるSrが前記Sr吸着剤に吸着されるpHとなるように調節する第2制御部を含む請求項1又は請求項2に記載の排水処理装置。
  4. 前記第1配管に設けられ、前記第1投入装置によって前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方が投入される前の前記排水のpHを測定する第1pH測定装置と、
    前記第2配管に設けられ、前記第2投入装置によって前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方が投入される前の前記排水のpHを測定する第2pH測定装置と、を含み、
    前記第1制御部は、前記第1pH測定装置の測定結果に基づいて、前記γ線核種吸着装置に導入される前記排水のpHが6.5以上7.5以下となるように、前記第1投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を制御し、
    前記第2制御部は、前記第2pH測定装置の測定結果に基づいて、前記Sr吸着装置に導入される前記排水のpHが3.5以上4.5以下となるように、前記第2投入装置が投入する前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を制御する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  5. 前記Sr吸着装置に第3配管を介して接続され、逆浸透膜を有し、前記逆浸透膜を用いて前記Sr吸着装置を通過した前記排水に含まれる放射性核種を除去する多核種除去装置を含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  6. 前記多核種除去装置に第4配管を介して接続され、イオン交換樹脂を有する濾過装置を含む請求項5に記載の排水処理装置。
  7. 前記濾過装置に接続された第5配管と、
    前記第5配管に設けられ、前記濾過装置を通過した前記排水のpHを測定する第3pH測定装置と、
    前記第5配管の途中に第3投入配管を介して接続され、前記第3pH測定装置によってpHが測定された前記排水に、前記塩基性pH調整剤を投入する第3投入装置と、
    を含む請求項6に記載の排水処理装置。
  8. 前記第3pH測定装置の測定結果に基づいて、前記濾過装置を通過した前記排水のpHが海、河川又は湖沼等に放出できるpHとなるように、前記第3投入装置が投入する前記塩基性pH調整剤の投入量を制御する第3制御部を含む請求項7に記載の排水処理装置。
  9. 放射性物質を取り扱う施設で発生する排水を処理する方法であって、
    前記排水に酸性pH調整剤及び塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第1工程と、
    前記第1工程を経た前記排水が含有するγ線核種を、γ線核種を吸着するγ線核種吸着剤に吸着させる第2工程と、
    前記第2工程を経た前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する第3工程と、
    前記第3工程を経た前記排水が含有するSrを、Srを吸着するSr吸着剤に吸着させる第4工程と、
    を含む排水処理方法。
  10. 前記第1工程において、前記排水のpHが、前記排水が含有する前記γ線核種が前記γ線核種吸着剤に吸着されるpHとなるように、前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する請求項9に記載の排水処理方法。
  11. 前記第3工程において、前記第2工程を経た前記排水のpHが、前記第2工程を経た前記排水が含有する前記Srが前記Sr吸着剤に吸着されるpHとなるように、前記第2工程を経た前記排水に前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の少なくとも一方を投入する請求項9又は請求項10に記載の排水処理方法。
  12. 前記第1工程は、前記酸性pH調整剤又は前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記排水のpHを6.5以上7.5以下とし、
    前記第3工程は、前記酸性pH調整剤又は前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記酸性pH調整剤及び前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記排水のpHを3.5以上4.5以下とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  13. 前記第4工程の後には、逆浸透膜を用いて前記第4工程を経た前記排水に含まれる放射性核種を除去する第5工程をさらに含む請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  14. 前記第5工程の後には、イオン交換樹脂を用いて前記第5工程を経た前記排水を濾過する第6工程をさらに含む請求項13に記載の排水処理方法。
  15. 前記第6工程の後には、前記塩基性pH調整剤を投入する前に行うpH測定結果に基づいて、前記塩基性pH調整剤の投入量を調整し、前記第6工程を経た前記排水のpHを海、河川又は湖沼等に放出できるpHとする第7工程をさらに含む請求項14に記載の排水処理方法。
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JP2017026394A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 株式会社神戸製鋼所 放射性汚染水貯留方法及び放射性汚染水貯留装置
JP2018017565A (ja) * 2016-07-27 2018-02-01 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 放射性廃液の処理方法及び処理装置
JP2018205267A (ja) * 2017-06-09 2018-12-27 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 ホウ素再利用システム及びホウ素再利用システムの運転方法
CN111422840A (zh) * 2020-04-01 2020-07-17 东华理工大学 一种磷烯/石墨烯三维气凝胶材料及其制备方法和应用

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