JP6783086B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置におけるダンパー機構 - Google Patents
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このような、インクジェットヘッドを走査方向に移動させながらドットパターンを印刷するインクジェット記録装置において、キャリッジに直接インクカートリッジ等を載せていない構造の場合には、インク供給部(カートリッジやインクタンクなど)からインクジェットヘッドまでの距離をインク供給路(インクチューブ等)にて繋いでインクを供給する事が必要となり、その場合にキャリッジの移動によって発生する慣性力によりインク供給路内のインクが移動し、そのインクの圧力変動の影響でインクジェットヘッドのインクの吐出が不安定となったり、またインクが漏れたり、ノズル開口のメニスカスを破壊することで、ノズル抜けを発生するなどの悪影響を起こす場合がある。
このため、インクジェットヘッド内部のインクを適正な圧力範囲に保つ必要があり、そのようなインクジェットヘッドを使用する場合には、インクカートリッジやインクタンク等のインクを貯留した場所からプリントヘッドのインク吐出部までのインク供給路内のインク移動により発生する正圧及び負圧の圧力変動を緩衝し、ヘッド内のインクに影響がでないようにするためにダンパー機構を搭載している装置がある(例えば特許文献1〜4参照)。
これを防ぐために薄い板ばねを可撓膜の下に敷設することで、可撓膜の圧力室底面への張り付きを防止することが一般的に知られている。この構造の場合、可撓膜は板バネに規制され負圧とバランスが保たれた位置で保持される。しかし負圧との維持がされている部分で初期的なダンパー容積を減らしているため、その部分よりさらなる負圧の圧力変動に対する容積変化の余力を確保することが難しくなっていた。またこの板ばねのバネ力を強化することで大気圧からの撓みを防止することも考えられるが、バネ力を強くすると瞬間的な圧力変動が発生した場合に、容積変化として追従することができず、効果的な圧力変動を緩衝することができなかった。
本発明は、上記問題点を解決することを目的とする。
また本発明は、前記板ばねを、長さが圧力室の底面の径を超えて取り付けることが可能な一方向に長い矩形状の本体と、該本体の長手方向の両端に設けられた該本体を前記筒部に取り付けるための取付部と、前記本体の中央部の所定の領域に前記可撓膜の方向に所定の高さ凸状に突出する段差部を設けたことを特徴とする。
また本発明は、前記ばね本体は、前記可撓膜が圧力室の負圧により撓んだときに、前記段差部の凸状の形状を保持し、圧力室の最大負圧が可撓膜に掛かったときに可撓膜の押圧力により前記段差部が平らになるまで変形可能にしたことを特徴とする。
また本発明は、前記板ばねは、最初に端部が撓み、その後に中央部分が撓む段階的撓み構造を有していることを特徴とする。
また本発明は、前記板ばねは、前記圧力室の底面の径を超える長さを有しており、負圧により段差部が前記壁面に接触したあと最大負圧の時には平らになるまで変形可能にしたことを特徴とする。
また本発明は、前記板ばねは、前記圧力室の底面の径を超える長さを有しており、前記圧力室の壁面近くでも該圧力室に接触可能に変形可能の弾性を有するようにしたことを特徴とする。
また本発明は、インク供給部とインクジェットプリントヘッドとの間に設けられ、インクジェットプリントヘッド内のインクにかかる圧力変動を吸収するためのダンパー機構を備えたインクジェット記録装置において、前記ダンパー機構に、圧力室と、壁面と該壁面の周囲に設けた筒部と、該筒部に接着された可撓膜とを設け、前記圧力室に前記可撓膜の裏面に対向させて板ばねを配置し、該板ばねに、該板ばねが対面する可撓膜の方向に所定の高さが凸状に突出する段差部を設けたことを特徴とするものである。
また必要以上に板ばねの反力を高くする必要が無いため、圧力変動による可撓膜の変位を板ばねが阻害することなく、瞬間的な圧力変動を緩和することができる。
さらに板ばねの圧力室底面に接触する部分を多くすることもできるので、圧力室の容積を最大限に利用することができ、同じ容積の場合には効率的に圧力変動の緩和ができる。
図9は、インクジェット記録装置2の概略説明図であり、インクジェット記録装置2は、複数のインクジェットプリントヘッド4が搭載されたキャリッジを被記録媒体に対して主走査方向に移動させながら各プリントヘッド4のノズル部4a(インク吐出部)からインクを吐出して所定領域にドットのパターンを印刷し、印刷幅分の主走査が終わると被記録媒体を副走査方向に所定量移動させ、これらの動作を繰り返すことによって所望の全ての領域の印刷を行うものである。
図2(A)は、可撓膜を省略したダンパーの正面説明図、(B)は、可撓膜を省略した背面説明図を示している。図1,2に示すように、ダンパー8は、ダンパー本体10の隔壁12の両側に第1のダンパー14と、第2のダンパー16が形成されている。ダンパー本体10は、円盤状の隔壁12と、これの周囲に形成された筒部18と、筒部18から突出する接続部19,20を備えている。筒部18の一方の開口端側には、開口端の円周方向に沿って所定長さ延びる凹溝22と、凹溝24が形成されている。
この吸引によりインク供給部7内に保管されているインクがインク供給路6を通り、第1の流路62、ダンパー8の第1のダンパーの圧力室34,流路66、インク流通孔38、フイルタ42、第2のダンパーの圧力室40、第2の流路64と通過し、プリントヘッド4に入り、インク吐出部4aから多少インクを引き出す程度まで吸引する事によりインクの充填を行う。
上記した構成において、第1及び第2のダンパー14,16の圧力室34,40には、インク吐出部4a内のインクの初期充填動作によって、第1及び第2のダンパー14,16の圧力室34,40のインク流通路32,46を超える部分までインクが充填される。
これにより、インクジェットヘッド4が搭載されたキャリッジが静止状態においては、インク供給部7とインクジェットヘッド4との水頭差による圧力室内の負圧によって可撓膜が撓んだときに、板ばねは段差部74の凸状の形状を保持し、印刷時においては、ヘッドキャリッジの移動により圧力室にさらに負圧が掛かった時には、その段差部74が潰れることによってさらなる圧力変動へも対応が可能となる。
さらに負圧が掛かり、可撓膜52,54が撓む場合には、ばね本体68の段差部74がつぶれるように変形して圧力室34,40の容積が減少する。
本実施例では2段階で撓む構造の板ばねで説明をしているが、特にその構造に限定するものではなく、多段階に撓む構造を用いても良く、凸部なども二箇所以上設けても良い。また製品で必要となる負圧変動を緩衝する範囲において、圧力室の容量、板ばね、可撓膜などは最適な組み合わせを行えばよい。
また実施例では隔壁12に接触するように板ばが撓んでいるが、この構造に限定されるものではなく、板ばねが隔壁12に接触しない状態から段差部が平に変形するようにしても良いなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての変更等は可能である。
4 プリントヘッド
4a インク吐出部
6 インク供給部
7 インク供給部
8 ダンパー
10 ダンパー本体
12 隔壁
14 第1のダンパー
16 第2のダンパー
18 筒部
19 接続部
20 接続部
22 凹溝
24 凹溝
26 上流側接続パイプ
28 管路
30 インク流通孔
32 インク流通孔
34 圧力室
36 流体案内部
38 インク流通孔
40 圧力室
42 フィルタ
44 凹溝
46 インク流通孔
48 管路
50 下流側接続パイプ
52 可撓膜
54 可撓膜
56 板ばね
58 板ばね
60 係合凹部
61 係合凹部
62 第1の流路
64 第2の流路
66 圧力抵抗用流路
68 板ばね本体
70 取付部
71 穴
72 受圧部
74 段差部
Claims (5)
- インク供給部とインクジェットプリントヘッドとの間に設けられ、インクジェットプリントヘッド内のインクにかかる圧力変動を吸収するためのダンパー機構において、
圧力室を、壁面と該壁面の周囲に設けた筒部と、該筒部に接着された可撓膜とで構成し、圧力室に前記可撓膜に対向させて板ばねを配置し、前記板ばねを、長さが圧力室の底面の径を超えて取り付けることが可能な一方向に長い矩形状のばね本体と、該ばね本体の長手方向の両端に設けられた該ばね本体を前記筒部に取り付けるための取付部と、前記ばね本体の中央部の所定の領域に前記可撓膜の方向に所定の高さ凸状に突出する段差部を設け、前記ばね本体は、前記可撓膜が圧力室の負圧により撓んだときに、前記段差部の凸状の形状を保持し、圧力室の最大負圧が可撓膜に掛かったときに可撓膜の押圧力により前記段差部が平らになるまで変形可能にしたことを特徴とするインクジェット記録装置におけるダンパー機構。 - 前記板ばねは、最初に端部が撓み、その後に中央部分が撓む段階的撓み構造を有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置におけるダンパー機構。
- 前記板ばねは、前記圧力室の底面の径を超える長さを有しており、負圧により段差部が前記壁面に接触したあと最大負圧の時には平らになるまで変形可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置におけるダンパー機構。
- 前記板ばねは、前記圧力室の底面の径を超える長さを有しており、前記圧力室の筒部近くでも該圧力室の壁面に接触可能に変形可能の弾性を有するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置におけるダンパー機構。
- インク供給部とインクジェットプリントヘッドとの間に設けられ、インクジェットプリントヘッド内のインクにかかる圧力変動を吸収するためのダンパー機構を備えたインクジェット記録装置において、前記ダンパー機構に、圧力室と、壁面と該壁面の周囲に設けた筒部と、該筒部に接着された可撓膜とを設け、前記圧力室に前記可撓膜に対向させて板ばねを配置し、前記板ばねを、長さが圧力室の底面の径を超えて取り付けることが可能な一方向に長い矩形状のばね本体と、該ばね本体の長手方向の両端に設けられた該ばね本体を前記筒部に取り付けるための取付部と、前記ばね本体の中央部の所定の領域に前記可撓膜の方向に所定の高さ凸状に突出する段差部を設け、前記ばね本体は、前記可撓膜が圧力室の負圧により撓んだときに、前記段差部の凸状の形状を保持し、圧力室の最大負圧が可撓膜に掛かったときに可撓膜の押圧力により前記段差部が平らになるまで変形可能にしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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